一方通行「…魔術?」 (44)

この作品はインデックスが最初に会ったのがアクセラレータだったらという話です。
一方通行の魔術に対する能力発動への事故解釈があります。また色々キャラがぶれている可能性もあるので注意して下さい。
あとこれはお願いなんですが、類似作品があれば教えて下さい。自分はこのテーマの作品を見たことが無いので、もしあったら似たような展開になるかもしれません。作品を教えて下さったら読んで出来るだけ似ないよう努力します。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1390654604

「今回で何回目だっけかァ?」
白い髪に紅い目。異様な風貌の彼は夜の路地裏に居た。
「ミサカの検体番号は9964号です。従って今回は9964次実験となりますとミサカは簡潔に報告します。」
それに対する茶髪の少女は、無表情なままその少年の問いに答える。
その手には一丁の銃が握られていた。

一方禁書でググったら出てくるというか、あれ以上を書くってかなり厳しいぞ

「現在時刻は午後10時58分23秒…。実験開始時刻まで後01分37秒です。実験の準備を開始してくださいとミサカは促します。」
「今回はどんな醜態を見せ付けてくれるつもりなンですかァ?少しは俺が楽しめるよォな努力をしてくれよなァ。」
「楽しむ?ミサカの役割はアクシデントが無いよう実験を速やかに進行させるだけです。とミサカは懇切丁寧に自分の役割を説明します。」
その答えに少年はチッと舌打ちを返す。
「…はァ。つまンねェなァ。やっぱりこっちが楽しめるよォに努力するしかねェかァ。お前はどんな風に殺して欲しい?血液逆流でも、ハラワタ全部抉り出すのでも、何でもいいぜェ。お前のリクエストにできる限り答えてやるよォ。」
「特にリクエストはありません。好きな様にやって下さい。とミサカは簡潔に報告します。」
その答えに少年は少しだけガッカリした様な顔をしながら言った。
「そォかよ。…今は気分が乗らねェンだ。10秒以内に終わらせてやンよ。」
「……午後11時00分00秒…」
「…これより第9964次実験を開始します。」
その直後二つの影が重なり、路地裏に血の華が咲いた。
そこには真っ白な少年が紅に染まったまま立っていた。

朝、何時もより少し早い時間に一方通行は目を覚ました。
(あァー。だりィ。)
彼は朝に少し弱かった。
(コーヒーでも飲ンでから外で飯でも食うかァ)
彼は冷蔵庫からコーヒーを取り出すとベランダへと向かった。
ベランダで飲むのは単純に気分の問題だろう。
彼がボーッとしながらベランダへ入ると、
「お腹が空いたんだよ。ご飯食べさせてくれると嬉しいな。」

>>3そうですか。とりあえず凄い面白い作品だということは理解しました。とりあえず書いた分は投稿してその後の事は読んでから考えてみます。

「…あァ?」
何だまだ自分は寝ぼけているのだろうか。
一方通行が思考していると
「あれ?もしかしてその髪と目の色からして外国の人なのかな?I am hungry!!」
そんな事を言い出したのでいい加減答える。
「普通に日本人ですよォ。クソガキがァ。」
「じゃあ日本語通じてるんだね!ご飯くれると嬉しいんだよ!」
「うっせェよ。何処か他に頼め。」
「ちょっとだけ!ちょっとだけでいいんだよ!」
「却下だ。じゃあな。」
一方通行はその少女を容赦無く薙ぎ払った。
少女は吹っ飛び、隣かそのまた隣の寮に死なない程度に激突するはずだった。

そう。「だった」のだ。
実際少女は何ともなく、そのままニコニコ笑っていた。
「今のは日本の挨拶の一つなのかな?」
「あァ?何者だお前?」
演算を失敗した訳では無い。
方向(ベクトル)の計算は完璧だった。何時ものように能力は相手に叩き込まれたはずだった。
効かなかったということは、この少女が打ち消した、もしくは防いだということだ。
「私はイギリス清教所属のシスターなんだよ。インデックスって言うんだ。よろしくね。」

能力が効かなかったということから学園都市の闇絡みかとかんがえたのだが、
(…学園都市の刺客じゃねェのか?モノホンのシスターが何でこんな所にいやがンだ?)
「そんなシスター様が何でこんな所に居やがンだ?こんな押し売りみてェな真似しやがっても宗教勧誘なンざできねェぞ。」
「その話はしてあげるからまずはご飯…ご飯が欲しいんだよ…。」
ぐぅというような可愛らしい音ではない。
グギュルグゴギュルというような物凄い音が少女の腹から鳴っている。
「ハッ。うちに飯なンざねェよ。頼る相手を間違えたなァ。他ン所にでも行きやがれ。」
そう言ってベランダを出ようとした。
彼の方向操作(ベクトルコントロール)が効かなかった理由は気になるが、そんな事よりこの少女に関わる事の方が面倒だ。
「うぅ。見捨てないで欲しいんだよ~。」
少女の腹は鳴り続ける。段々と音が凄くなっていっているような気がした
「うぅ~。」
「……」
「うぅ~~~~!!!!」
「…………」

バクゴキュムギュグキュ
先程の腹の音に勝るとも劣らない様な音がとあるファミレスに響いていた。
その音を鳴らしている少女の対面に座りコーヒーを飲んでいる少年はその食欲に多少げんなりとした顔をしながら一つの問いを投げた。

「何でてめェはベランダなんかにぶら下がってやがったンだよ。」
少女はその問いにステーキを飲みながら答えた。
「本当は屋上から屋上に飛び移るつもりだったんだよ。でもちょっと失敗しちゃって。」
「何だってそンな事してンだお前は。シスターから軽業師に転職でもする気なンですかァ?」
「追われてたからね。」
「…追われる?アンチスキルかジャッジメントとかにか?」
「それがどんなのかは知らないけど違うんだよ。」
(じゃあ学園都市の闇にでも追われてたのか?こんなガキがなンだってそんな奴等に?)
そんな事を考えていたいたらその予想はよく分からない方向に裏切られた。

「魔術結社にだよ。」
「…あァ?」
「マジックだよ。マジックキャパル。」
「…魔術?」
一方通行は自分の予想が間違ったことを悟る。
この少女の頭がおかしいとは思えない。
なぜ思えないのか?
(こいつは俺の攻撃を本気じゃなかったにしても防いでやがる。それも魔術ってやつかァ?)
そんな事を考えながら問いを投げ掛ける。
「何でお前みてェなガキが狙われてンだ?ヤバイ魔術とかを使えたりすンのか?」
「私には魔力が無いから魔術を使うのは無理なんだよ…。」
(じゃあどォやってこいつは俺の攻撃を防ぎやがった?マジックアイテムでも持ってンのかァ?)
未だよく分かっていない『魔術』について思考を巡らせながら疑問を次々に目の前の少女にぶつける。
「じゃあ何でそいつらはお前を狙ってやがる?お前が何か特別な道具(アイテム)でも持ってやがンのかァ?」
「うん。多分私が持ってる10万3000冊の魔道書を彼等は狙ってるんだと思う。」

「10万3000?それはマジックアイテムか何かにしまってでもあンのかァ?」
「ううん。これは私の能力なんだよ。」
(こいつは魔術を使えないンじゃなかったかァ?益々意味が分かンねェな。)
「じゃあそいつはどこに持ってンだよ。持ってるよォには見えねェンだが。」
「ちゃんと10万3000冊全部持ってるんだよ。」
(こいつマジで頭おかしいンじゃねェの?)
どこにそんな魔道書があるというのか。彼には全く掴めない。
(魔術はおそらくあるだろうなァ。ただそれとこいつの頭がまともってのはイコールじゃねェってことだな。)
「むぅ。信じて無いって顔だね。本当のことなんだよ!」
「分かった分かった。信じましたァ。」
「ムキーッ!絶対信じてないんだよ!」
彼の能力は『科学』なら確実に通じるだろう。
ただこの少女には通じなかった。
それならば少女には少女が言う所の『魔術』という法則が働いたはずだ。
少女がギャーギャー喚いていたが、一方通行は無視してとある事を考えていた。
(こいつが狙われている理由が妄想だろうと本当だろうとどォでもいい。ただ『魔術』ってのは面白そォだ。この世に俺の知らねェベクトルがあっちゃならねェ。俺は『絶対』になるンだからな。)
「おい。」
少年が言葉を発すると、少女は「なに?」と促すように少年を見る。
「お前に付き合ってやンよ。『魔術』ってのは面白そォで興味もあるしな。」
そんな彼の言葉に少女は少し悲しそうな顔をしながら

「じゃあ私と一緒に地獄の底まで付いてきてくれる?」
「……。」
一方通行は驚いていた。
この少女からは闇の匂いなんて微塵もしなかったのに地獄の底なんかを見てきていると言う事に。
(こいつは何で闇を見ても闇に堕ちないでいられる?何でこいつからは闇の匂いがしなかった?)
完全に闇に堕ち、救いが全く無かった少年には分からない。
それが少女の強さだということが。
そんな彼が自分と少女の心の違いに気付く事は無かった。
そして彼が考えていた間の沈黙を否定と取ったインデックスは
「ありがとう。ご飯美味しかったんだよ。」
と言って足早に去って行った。
それを一方通行は引きとめなかった。

引きとめなかったというより引き留める必要が無くなったという方が正しい。
その理由は
(思ったよりあいつの事情は面倒そォだ。面倒くせェし関わンのはやめとくか。地獄なンざ自分の分だけで充分だ。)
そう考え一方通行は少し経ってからファミレスを去った。
そして歩きながら考える。
(まァ面倒なだけなのが理由じゃねェが。ガキを助ける第一位なンざお笑い種だしな。それに…)
一方通行はニィッと残虐な笑みをうかべながらこう言った。
場所は昨日の夜と似たような路地裏だった。
「『絶対』になンのなんざてめェら人形の相手してりゃァ済む話だしなァ。」
「現在時刻は午前09時54分23秒…。実験開始まで05分37秒です。とミサカは報告します。」

今回の分は終了です。
読みづらいとは自分で見ていても思いました…。
次回から改善したいと思います。
すみませんでした。
載せて下さった作品は読んで見ます。
意見ありがとうございました。

上げるの忘れてました。

投下します。改行の件前回すみませんでした。溜めてたものを一気に投稿したため皆さんの書き込みを見ていませんでした。

一方禁書も見てみました。…このssはあれ程には壮大にならないと思われます。あの文章力は神の域ですね。本当に。

「何かあったのですか?とミサカはあなたに問い掛けます。」

「あァ?なンでいきなりそんな事聞いてンだよ。」

「いや…あなたの顔が、」

「顔?」

「とても悲しそうなので。とミサカは説明します。」

悲しそう?悲しくなるようなことはしていない。今日あったことといえば変な少女に会って変な話をされただけだ。

「お前の勘違いじゃねェの?悲しくなるような事なんて何もねェよ。むしろ今ワクワクしてるぜェ?お前をどうやって殺すかしか考えられねェよ。」

「…そうですか。とミサカは若干納得出来ないながらも渋々自分を納得させます。」

「殺されることには何もねェのかよ。モルモットの自覚がきちンとあるってことかよ。お利口なこった。」

「ミサカが殺されることはもう決定事項なので。とミサカは分かり切ったことを言います。」

「チッ。今日は17体もお前ら殺さなきゃならねェんだからよ。最初くらいはド派手に殺してやンよ。」

「やはり…。あなたは何かに悩んでいませんか?とミサカはもう一度だけあなたに問い掛けます。」

しつこい。単純に一方通行はそう思う。それなので即座に否定の言葉を返そうとしたのだが、思い留めて思考してみる。

この少女達がこのように会話を求めてきたのはこれが初めてだったから。

(悩ンでるだと?思い当たる節は…あるなァ。)

悩んでいたのかもしれない。そう思った少年はこう言葉を返した。

「『絶対』にならなきゃならねェ理由が一つ増えたンだよ。」

ここにきて現れた『魔術』という未知の法則。あの少女が行ったというそれに関わる『地獄の底』。

(あいつの俺を舐め切った態度はムカついた。証明してやらなきゃならねェ。)

そう一方通行は単純にインデックスが『最強』である彼を頼ろうともせずそのまま去って行った事に腹を立てていた。

(あいつの陳腐な地獄なンざ俺が片腕を振るうくらいで解決出来るってことをなァ。)

少女ともう一度会うことはもうまず無いだろうということは分かっていた。ただ彼は自分が、『最強』である自分が……

『魔術』なんてものに振り回されたこと。それが彼のプライドを傷つけていた。

ただそれだけの事だった。

「意味がよく分からないのですが…。とミサカは未だ疑問だらけだということを一方通行に伝えます。」

「お前の疑問なンて知ったことかよ。モルモットは黙って殺されてりゃァいいンだよ。」

「……そうですか。話す気が無いのならそれでもいいですが。」

未だ納得がいかない顔をしながらも少女はこう告げた。

「…午前10時00分00秒……」

「…これより第9965次実験を開始します。」

「今は気分が昂ぶってんだ。ジックリお前を殺し尽くしてやンよォ。」

彼、魔術師ステイル?マグヌスはとある少女を追っていた。

彼は魔術のエキスパートだ。一人の人間を捕まえる事など造作も無い。ただ追われる少女には絶対に捕まらない理由があった。

(決して捕まえる事の無い様に、そしてあの子が追われている事に不自然が無い様に追う。最近やっと慣れてきたけど思った以上に難しいな。)

適度に炎による攻撃を加えながら、彼は少女を追いかけ続ける。

炎が少女に通る事は絶対に無い。少女には最高級の防御結界である歩く教会があるからだ。

(事前にルーンを配置している所に追い込み続けないと…。次はあそこの路地裏かな。)

彼は上手く少女を誘導しつつ追いかけ続ける。その追い込んだ先は…

とある少年が入って行った路地裏だった。

そして今そこで、とある少年と少女が実験を終わらせた直後だった。

鉄臭い匂いが辺り一面に漂っていた。

真っ赤に染まった路地裏で一人の少年が一人の少女の首を掴んでぶら下げていた。

その少女は腰から下は既に無く、耳と鼻が其処らに転がっていた。

「ぎゃはははッ。最ッ高にハイな気分だぜェ!」

「う…ぁ…。」

「もうなンも喋れねェだろォ?ぎゃはッ。ぎゃはははっ!そろそろ死んじまえよォ!」

「ぅ…。」

彼はこのまま死んでもつまらない、と最後の仕上げを始める。

「最後に特大の血の花火をあげてやンよォ。汚ねェ花火って奴をよォ。」

そう言って彼は演算を開始する。

「じゃァな。」

少女の体が弾け飛ぶ寸前、異物(イレギュラー)が路地裏に入って来た。

「何を……してるの?」

「あァ?」

その声に聞き覚えがある気がした。そんな事はどうでもいい。今は気分が良い。誰であろうと見逃してやろう。と彼は振り返った。

そこに居たのは朝に会った少女だった。そしてその後ろから

「うっ。酷い匂いだな。」

長身の神父と思われる奴が歩いて来た。

少女は路地裏の惨状を目にして、追われていることも忘れて、妹達の体に寄り添いながら少年に言葉を投げ掛ける。

「あなたはここで何をしていたの!こんな女の子を殺そうとしてるなんて…一体何の為にこんなことをしてるの!答えるんだよ!」

その声に応えたのは一方通行ではなく、死にかけの少女だった。

「ZXC741 ASD852 QWE963′」

「?何言ってるのか訳が分からない
んだよ!」

「分からない、のなら…あなたの問いには、答えられ、ません。それ、にこれは私も納得し、た上で行われています。とミサカは、説明、します。」

「命を捨てていい事情なんかあるわけがないんだよ!それに喋らないで!本当にあなた死んじゃうんだよ!?」





少女達が話している間、二人の少年達も会話をしていた。

一方通行はインデックスからの問いを無視して目の前の神父に話し掛ける。

「おい。お前は魔術師ってやつかァ?」

「…君はもうそこまで知っているんだね。そうだよ。僕は魔術師さ。」

(俺は『魔術』ってのをまだ理解しきれてねェ…。解析するのに良い鴨がきやがったぜェ。)

「魔術を知ってしまった君をこのまま放っておく訳にはいかない。ここで倒させてもらう。」

「そいつは無理な相談だな。お前に俺は殺せねェよ。」

彼は絶対の自信を持ってこう言い放った。

「俺は『最強』なンだよ。『最強』が負けるはずがねェだろォ?」

投下終了です。
一個タグ外れちゃったのがあるんですけど、気にしないでください…。

改行の件で分かると思いますがss初心者なので、至らない点があったらどんどん言っちゃって下さい。お願いします。

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