ちひろ「不公平だと思うんです」 (41)

モバP「急にどうしたんですか?」

ちひろ「プロデューサーさんは私の売り出してる物を色々買ってってくれますよね?」

モバP「まあ、アイドル達のためですからね。スタドリとかエナドリとか」

ちひろ「おかげ様で私の財布は常に潤っているのですが……」

モバP「(ちひろさんにとって)良いことじゃないですか」

ちひろ「だから不公平なんです。プロデューサーさんが潤ってないじゃないですか」

モバP「アイドル達の晴れ姿を見て精神的には十分潤ってますけどね」

ちひろ「ええ、そういうのは置いておいて……」

モバP「何気に酷いですね」

ちひろ「まあまあ。と、いうわけで、プロデューサーさん」財布を出す

モバP「はい?」





ちひろ「貴方のこれからの人生を買わせて下さい」

モバP「訳が分からないですよ」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1367330324

ちひろ「もう、分からないんですか? 貴方と結婚する権利を買いたいんです」

モバP「残念ながら売り出してませんね」

ちひろ「ま、まさかもう売約済み……!」

モバP「売ってませんてば」

ちひろ「あるなら良いじゃないですか〜。売ってくださいよ〜」

モバP「お金で人生の伴侶を買わないで下さい」

ちひろ「お互いハッピーになりますよ!」

モバP「ちひろさんはそうでしょうが、俺の場合財布だけがハッピーですよね」

ちひろ「くすん……私のこと嫌いですか?」

モバP「いやいや、そういう問題じゃなくてですね。結婚ていうのはもっとお互いのことを……」

ちひろ「じゃあ知り合う時間を言い値で買います。今度のお休みにネズミーランドでデート!」

モバP「人の話をちゃんと聞いて下さいってば。あと一々財布から諭吉様大隊を出さないで」



チッヒーお鎮め中……



モバP「だいたいですね、なんでいきなりこんなぶっ飛んだ話題になったんですか?」

ちひろ「最初に言ったじゃないですか。プロデューサーさんだけ散財するのは不公平だって」

モバP「仕方ありませんよ。そう思ってくれるのは嬉しいですが、事務所のシステムですし」

ちひろ「プロデューサーさんは優しいですね。けれど私の眩しい笑顔での催促にプロデューサーさんが消耗してるかと思うと耐えられないんです!」

モバP「いや、そんなことは……」

ちひろ「だからせめて、私も私のお金でプロデューサーさんの持ち物を買って支えてあげようと思ったんです……」

モバP「ちひろさん……」





モバP「それで、本音は?」

ちひろ「友人達が次々に結婚し、送られてくるリア充ハガキに耐えられません」

モバP「う〜ん、途中までは良かったのになぁ……」

ちひろ「まあ、冗談はこれくらいにしておいてですね」

モバP「本当に冗談ですか。マジトーンだったんですけど」

ちひろ「もうプロデューサーさんたら。いつまでも蒸し返しちゃダメですよ」

モバP「ええ、じゃあ聞かなかったことにしておきますよ」

ちひろ「じゃあ話を戻しまして……何か売って下さいプロデューサーさん」

モバP「あっ、そこは冗談じゃないんですね」

ちひろ「何でも良いですよ。人生とか結婚とか大人のお付き合いとか……」

モバP「正直ですねぇ。感心すべきかドン引きすべきか迷いますよ」

ちひろ「えへへへ……」テヘペロ

モバP「こんな状況でなければ素直に可愛いと思えるんですけどねぇ」

モバP「う〜ん。それじゃこの前福引で当てた時計でも……」

ちひろ「……チッ」

モバP「露骨に舌打ちされたなぁ」

モバP「何でも良いって言ったじゃないですか」

ちひろ「言いました、言いましたけど……もっとこう、ズキュンとくる物を下さいよ」

モバP「……例えば?」

ちひろ「プロデューサーさんの使った物です。未使用品を買っても意味ありません!
    今結婚してくれないのならせめて、プロデューサーさんの物を持って帰りたいんです! 寂しさを紛らわしたいんです」

モバP「あれ、ちょっぴり一途だなぁと思ってしまった俺ってダメかな?」

ちひろ「そのまま『ちひろさん可愛い。結婚しよう』ってなっても一向に構わん」

モバP「それはないですね」

ちひろ「ぶ〜ぶ〜」

モバP「良い歳の大人が拗ねないで下さい。じゃあこの前、誤って壊してしまったメガネ(ケース込)は」

ちひろ「3000円」バン!

モバP「早いッ! 高いッ! 買うんですか!?」

ちひろ「ふふっ、もう私のものですからね?」Pから奪取

モバP(冗談で出したのにまさか買うとは……迷いが一切無かったな)

ちひろ(私大勝利! 後で晶葉ちゃんに頼んで直してもらいましょう)

ちひろ「さあ、お次の品物は何でしょう」

モバP「まだやるんですか?」

ちひろ「まだ満足していないので」ドヤァ

モバP「そんなドヤ顔で言われても、出す品物がなぁ」

ちひろ「なら、けっkモバP「生憎商品じゃありません」ちぇ〜……」

モバP「じゃあ肩叩きでも。事務仕事って肩がこりますよね」

ちひろ「ふむ。古典的ですが、ボディータッチと考えればありですね。5000円」

モバP「明後日の方向に考えないで下さい。あくまで仕事仲間の疲れを癒すものですから」

ちひろ「それじゃあ早速お願いします」カモーン

モバP「はいはい……」トントントントン

ちひろ「おおおお……揉んでもらうよりも中々癖になりそうですね」

モバP「お客さん、だいぶ肩がヤバいですねぇ」

ちひろ「ええ、もうホントに。どっかの誰かが今すぐ私と結ばれてくれれば治るんですけどねぇ」

モバP「草葉の陰から応援させて頂きますよぉ」

ちひろ「いけずぅ……」

ちひろ「ふぃ〜、生き返ったぁ。さてお次は何ですか?」ツヤツヤ

モバP「女性として出しちゃいけない声ですよね。つーかまだおやりになる?」

ちひろ「イエ〜ス」

モバP「う〜ん。流石にもう……」

ちひろ「はいはい!! じゃあリクエストしますリクエスト!」

モバP「……無茶なものはNGですよ?」

ちひろ「分かってますってばぁ。おやぁ、私のデスクの上にいつの間にかプリンとスプーンが! 何故だか分かりませんが」

モバP「…………」

ちひろ「誰かに食べさせて貰いたいですねぇ。乙女の夢ですもんねぇ。と、言う訳でア〜ンして下さい。10000円」

モバP「もう金銭感覚麻痺してますよね!?」

ちひろ「ちゃんとア〜ン♪って言って下さいね?」

モバP「冷静に考えるとかなりハズいですねコレ」

ちひろ「何を今更」

モバP「デスヨネ‐……」

ちひろ「ア〜ンの前に『ちひろ』って付けるとポイント高いですよ?」

モバP「とっとと口開けて下さいね」

ちひろ「つ〜め〜た〜い〜」

モバP「ア〜ン……」

ちひろ「あむ……うん。やはり結婚したい男性からしてもらうとコンビニプリンでさえ、甘美な物になりますねぇ」悦顔

モバP「向かい合う俺は、悦に浸っている同僚の女性との今後のお付き合いの仕方を考えてますがね」

ちひろ「デートはいつでも大歓迎ですよ!」

モバP「生憎と距離を縮める方ではなく、遠ざかろうかという考えでして」

ちひろ「ご心配いりません。私から距離を縮めますから!」

モバP「まいったなぁ。めげないやこの人」

ちひろ「ふぅ、美味しかったです」ツヤツヤ×2

モバP「今この場にアイドルが居なくて良かったとマジで思いますよ」

ちひろ「じゃあ居ない内に次やりましょう!」

モバP「まだやるんですか!?」

ちひろ「ライバルが居ない今がチャンスなんです! 私にもアピールさせて下さい! 今の思い出使いますから!」

モバP「何を仰ってるんですかねぇ……」

ちひろ「リクエスト! 今週末のお休みに一緒にお出掛け!」

モバP「大人しく俺を休ませてくれません?」

ちひろ「20000円!」

モバP「休ませて下さいって」

ちひろ「25000円!」

モバP「休みますから」

ちひろ「30000円!」

モバP「一日布団でゴロゴロしてたいんですよ」

ちひろ「私の添い寝と手作りご飯付き! 35000円!」

凛「それに私はお掃除も付けるよ」

楓「なら私はお酒も付けますよ?」

モバP・ちひろ「んん?」

凛・楓「えっ?」

ちひろ「おおおおおおおお二人とも何時からそそそそそこに?」

凛「私はちひろさんがアピール云々騒いでるところからかな?」

楓「私はちひろさんがプロデューサーにプリンを食べさせて貰ってるところからですよ?」

モバP「うわぁ……」赤面

凛「ふぅ〜ん……」ギロリ

ちひろ「…………」目逸らし

楓「私もお酒飲ませて貰いたいです。ふふ」

モバP「勘弁して下さい」

凛「だいたいさ、お金でプロデューサーの一日を買おうだなんて汚すぎるよ」

ちひろ「いや、凛ちゃんと楓さんも……」

凛「あれはその場のノリ。払うつもりはないから」

楓「ノリノリの凛ちゃん、ノリンちゃん。ふふふ」

凛・ちひろ「…………」

モバP「あれ、なんか寒いなぁ。二つの意味でなんか寒いなぁ」

http://i.imgur.com/VSWw46d.jpg
http://i.imgur.com/1otRS8l.jpg
渋谷凛(15)

http://i.imgur.com/ox2czsH.jpg
http://i.imgur.com/35oPFeH.jpg
高垣楓(25)

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom