男「夢の向こう側には別の俺がいる」 (29)

このスレは毎日同時刻ぐらいに書かせて頂きます。物語の大体のイメージはすでにできているので

それに肉付けする形で行きたいと思います。それではよろしくお願いします。





……俺は今、夢を見ているらしい。

「師匠!俺の新しい魔法見てくれよ!!」

俺の体に不自然な感覚が走った。

だれかが初老の男に向かって話しかけている。

顔は……よくわからない…。

初老の男の顔はよく見える。鷲鼻で綺麗なグリーンの眼が特徴的だ。


…しかし不自然な点がいくつかある。

まずは服。俺が知るかぎり、こんな服を着るのは…いわゆる魔法使いぐらいだろう。

深緑のローブ。ずっと見てると吸い込まれそうだ。眼の色と合わせているのだろうか。

俺が魔法使いぐらいだろうと言ったのにはちゃんとした理由がある。

なぜなら、…なにかがローブの表面を、渦巻いているからだ。美しいエメラルドグリーンの渦。


「おまえさんこれが不思議かね?」

初老の男は誰かに話しかけた。

だが話しかけられた本人はよく意味がわからないようだ。

「お前じゃないよ男。話しているのはもう1人の方だ」


もしかして…俺か?なぜか俺の心のなかで納得するような気持ちが芽生えた。

そして俺は口を開いた。

「あの…ここってどこでしょうか…?」



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「と言うか、まずあなたはだれですか?」

俺は驚いていた。この夢のなかで発言できるとは思っていなかったからだ。

「…まずは自分の体をじっくり眺めたらどうかね」

そういえばそうだ。俺はこの夢のなかでどんな格好をしているのだろう。

しばらく黙って立っていると、初老の男はにやつきながら腕を振った。


次の瞬間。俺の目の前には大きな鏡があった。

そして愕然とする。

……なぜ俺は全裸なんだ?

バッと股間を隠す。

初老の男はまだニヤついている。なんだかいらついてきた。

「服をください。今すぐに」

すると初老の男は、

「まずは自己紹介が先だろう?常識を知らないのかね?」

と言い放った。何なんだこいつは?

…だがまずは服を手に入れるほうが大事だ。仕方がない。

「…俺は男です。今、高校生」

初老の男は満足したようだ。ニヤッと笑ってこう言った。


「私は師匠。今はお前さんの先生だ」

ここからは地の文無しで行きます。


男「へえ俺の先生なんですか。よろしくお願いします服ください」

師匠「あぁそうだったな。いいもの見せてもらったよ」ニヤァッ

男(こいつ…ホモなのか…?)

師匠「いやいや私はホモではないよ。ちゃんと妻もいる」

男「!!…俺の心が読めるんですか?」

師匠「なーに心を強くすれば大丈夫さ。すぐに読まれなくなる」

師匠「だがそれまでは…私はお前の心は読み放題だよ」ニタァ

男「そんな…でも、心が読めるのなら俺が今強く思っていることをご存知でしょう?」

師匠「ああ、分かるとも。その前に、お前さんの眼を見せてもらわんとなぁ」ズィッ

男・師匠「」ミツメアイ…

男「…あの…キモいんですけど…」

師匠「…!!…よし、お前の服は茶色…マロンだ」

男「えっ茶色ですか…?」

師匠「何だ文句があるのか?」

男(いや超地味じゃん!夢でも嫌だよ!!)

師匠「何が地味なもんか。私は好きだぞ、マロン」

男「自然な感じで心読まないでください。あとあなたの好みなんてどうでも…

師匠「もう喋るな!今から集中しなければならん」

男(何なんだこいつ…)

師匠「…ブツブツ…」ブォオオオ!!

男(なんかめっちゃブツブツ言ってる…オーラっぽいのでてるし…)

師匠「…よし、完成だ!」

男「完成って…別に何もできてな…ってぉお!!俺服着てるし!」

男「なにもんだよこいつ…」

師匠「ちょっと待って心読めるってわかってるからって口にだすのはおかしい」

男「いいじゃないですかどうせ夢ですよ?」

師匠「……忘れてた…」

男「はい?」

師匠「忘れてた!ヤバイヤバイどーしよう!!あーもう!さっさと帰れっ!!」ビシィッ

男「え?何言って…」ヒュンッ

「……ぉとこ!男!!眼覚ましてよぉ死んじゃやだぁ…」ウワーン!!

男「…ん。幼?」

幼「!!…起きた!!おば様!男君が起きましたよ!!!」スタタッ

男「何騒いでんだ…?てか今何時…」

時計「9ジ30プンダヨ」

男「………っつあああああ!!!ちこくだぁあああああ!!!」

男「クソッどーなってんだ!?確か俺は夢見てて…」ブツブツ

母「男!!眼を覚ましたのね!もー死んだかと思ったじゃないこの馬鹿!!」ウルウル

幼「良かった…良かったよぉ…」グスッ

男「そんな!!ことより!!学校に連絡はしたのか!?」

母「するわけないじゃない…あなたのほうが大事だもの…」

男「そんな…。終わった…この2年と半年間の皆勤記録が…」

幼「落ち着いて、男っ」オロオロ

男「これが落ち着いていられるかよ…俺の唯一自慢できることだぞ…」

幼「男はそんな薄っぺらい男じゃない!!」

母「いいこと言うわねー」フフフ

幼「…あ!」

男「…なんだよ俺にかけるいい言葉でも見つかったのか?」

幼「私がここに居るじゃん!!」

男「……そうだなお前が居るだけで俺は…」

幼「そーゆーことじゃなくてっ!」

男(ちがうのかい)

幼「私、たとえ男が倒れようと学校には行くよ!!だって私も皆勤だもん!」

男「…!!!そうか!すっかり忘れていた!!お前は常に合理的な道をとる女!!
  そのお前が今俺の目の前に居るということは!!」

男・女「今日は休みだった!!」

母「そーいえば今日は昭和の日だったわねー」

男「なんだ…取り乱して損したぜ…」キラキラ

幼「すごい…!!男からエネルギーがにじみ出てる!!って…え?」

男「ん?どーした幼?」

母「…あっ私仕事行ってくるわね!!」スタコラ

幼「…ホントににじみ出てるじゃん…」

男「…は?幼お前ちょっとおかしいぞ?」

幼「おかしいのは男だよ!!」ガサゴソ

幼「ほら!!見て!!」

男「どれどれ…?ってええええええええええ!!?」キラキラッ

男「ひっ光ってる…俺の体が…!」

幼「男…詳しく聞かせてもらおうか…」

男「いやっオレもどーゆーわけか…」

男(まさかな…あれは夢だぜ?でも…この状況を説明できるとしたら…)

男「…実はな…」

男「カクカクシカジカ…!」

幼「なっなにそれ!!ありえないよ…」ハハ…

男「でも、それ以外に説明がつかないんだ!」

幼「じゃ、じゃあ確かめて…みようよ…」ドキドキ

男「どーしたんだいきなり赤くなって」

幼「男は夢で体験したんだよね?」

男「ああ」

幼「それはここで寝てた時だよね?」

男「?モチロンだ」

幼「じゃあ…一緒に寝ちゃえば一緒の夢をみるかも…///」カァァ

男「…そうだな!それがいい!もしかしたらってこともあるしな!」

幼(キター!!男と一緒に寝れるとか何年ぶりだろー!!)

男(マジかー!!幼と一緒に寝れるなんて…!!)

>>11
女って誰だ?幼じゃねえのか?

男・幼「」ソワソワ

幼「じゃっじゃあ私帰るね!!その…夜にね!///」

男「おっおおおおおう!!待ってるぜ!」

ガタッガラガラッピシャッ!

男「泊りって言っても家となりなんだけどな…」ハハ…

男「でも!幼と寝るのなんて久しぶりだな…」

男「……抜いとくか…」


男「最低だ…俺って…」

>>15 
「常に合理的な道をとる女」っていう一括りなんだ。わかりにくくてゴメン。

〜そして夜〜

男「…」ソワソワ…

幼(どーしようやっぱりオーソドックスに窓からかな…それとも玄関から?
  でもそれじゃお母様に見つかっちゃう…でも夜に窓からっていうのもなんかダメなことしてる気が…)

男(幼…窓の前でなにしてるんだ…?ナニか?って何考えてるんだ俺!と息子!)ソワソワ…

幼(よし!もう窓から行っちゃえ!!)

幼「おっとこー!!きたよー!!」

男「!!よう!」タイソウズワリ

幼「…なんで体操座りなの?」

男「俺好きなんだよ!!体操座り!!幼もどうだ!?」

幼「えっ…う、うん…」タイソウズワリ

男(誤魔化せたか?早く静まれっ息子!!)

幼(男…体操座りが好きだったんだ…意外…)

男(なんか騙せてる気がする…)

男「えっとあの…なんかするか?」

幼「えっと!…あのっあれやろう!!」

男「なに?」

幼(どうしよう何も思い浮かばないっ…あっ今日友ちゃんが言ってたやつにしよう!!)

幼「やっ野球拳やろう!」

男「」

男「…ほんとにそれがしたいのか…?」

幼「うっうん!!たのしーじゃん!野球拳!!」

幼(名前しか教えてくれなかったけど…友ちゃんが言うんだから間違いないよね!)

男「おまえそれ誰彼かまわずに言ってないよな?」

幼「…?うん!友ちゃんだけだよ!!」

男(あいつか…)

男「じゃあやるか…最初はグー!じゃんけん…

幼(えっ野球拳ってじゃんけんなの!?つまんないじゃん!私変な人みたいじゃん!)

男・幼 グー チョキ!

幼「…」

幼(これからどうすれば正解なんだろう…)

男「俺の勝ちだな!じゃあ…好きなのから脱いでくれ!!」

幼「えっ」

男「えっ」

幼「男…そんなつもりで私を待ってたの…?最低!!」ウルッ

男「えっと…野球拳のルールって知ってる??」

幼「グスッ…知らない!友ちゃんに今日教えてもらったばっかりだもん!!」

男「お前あいつになんて聞いたんだ?」

幼「男とお泊りだから夜にできるゲーム教えてって…」

男(あいつにはお話が必要みたいだな…)

男「そうか…ならいいよルールは知らなくて」

幼「…?そうなの?」

男「ああ」キリッ

男「もう寝るか…もともと今日は夢をみることが目的だし」

幼「そっそうだね!!寝よ寝よ!」

男「じゃあ俺が床に寝るから…

幼「そっそれは悪いよ!!」

男(来ましたこの展開!!)ニヤッ

男「でも幼を床に寝せるのは俺が許せない」キリッ

幼「ぅ…そっその一緒に…!

男(きたか!?)ドキドキ

幼「寝るのはダメだってお母さんに言われたから寝袋持ってきたの!!」

男「」ズッシャァアアアアア!!!!

幼「男!?大丈夫!?」

今日はここまでです。

見ていただいた方々ありがとうございます。

明日の同じ時間帯にまた書きます。

男「…ああ…大丈夫だ…心配するな、幼…」ウルウル

幼「でっでも!なんか泣いてるし!!」

男「別に泣いてなんかっ…うっぅう…」グスッ…

幼(どうするのが正解なんだろう…)

男(こうなったら泣き落とししかない!!頼む!!幼!)

幼「あ、あの…良かったら…」

男「一緒に寝てくれるのか!?」キラキラ

幼「えっ!?うっうん!そう!一緒に寝てあげるの!」

男「本当か!ありがとう幼!!」

男(ゴリ押し成功ー!!)

幼(一緒に寝たかったのかぁ…それであんなに涙目に…///)

男「それじゃ早速…」ガサゴソ

幼「…何してるの…?」

男「…何って…寝袋に入ってるんだよ」マガオ

幼「あっそっそうだよね!一緒に寝るんだもん寝袋に入るのが普通だよね!」アセアセ

幼(なんでこんなに積極的なの…)

男「…変な幼。さあ入れよ!」フワッ

幼「う…うん!!」ガサゴソ

男(ふおおおおおおおおお!!!幼が俺と密着してるぅ!!)

幼(なんかすごい恥ずかしい…男のほう向けないよ…)

男「どうしたんだ幼…こっち向いてくれよ」

幼「いやぁーさすがに無理かなぁーなんて…

男「…」ジッ…

幼「ぅう…わかった!わかったよそっち向けばいいんでしょ!」クルンッ

幼「…え?」

男「…」

幼「寝てる…だと…」

男「…」スヤスヤ

幼「なんだったの…まぁいいや私も寝よ…」

〜夢の中〜

男「…ん…どこだここ…?」

男「たしか俺は幼と寝てて…これから楽しもうと…」

男「…そっそうだ!幼は!?」バッ

……シーン……

男「…来るはずないか常識的に…ってかまず前見た夢かもわからんし…」



??「男!!やっと起きたの?」スタスタ

男「!…人がいるのか…?って……母さん!?」

母「何言ってるのよ男…自分の母親の顔を忘れたの?」ハァ…

男「忘れるわけないよ!!」

男(…え?俺今喋ってねーぞ?なんで口が勝手に…)ズキィ!!!

男(ってイッタァアアアアアアアアア!!!!!頭がアアアアアアアアアア!!!!)

母「!?どーしたの男いきなり!頭抱え込んじゃって!」

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