【安価】男「○○大学就職支援課」 (182)

◇SSは2作目

◇とってもまったり進行

◇あまりにもあり得ない内容の安価は安価下

◇時折安価混じり、安価じゃない部分も時にはある予定

◇地の文時々、基本は台本

見切り発車ですがやっていきたいと思います。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1390129871

女「あー、働きたくないですー」

男「これから就職活動をする学生のお手伝いをするのに、そんなこと言わないでください」

女「じゃあ、男さん。今すぐ帰っていいですよと言われても仕事しますか?」

男「……それじゃあ給与がもらえません」

女「一日分ぐらいなら私がお支払いしてもいいですよ?」

男「……じゃあ、お先に……」

女「おはようございます!就職活動の学生さんですか?」

男「なんだこの変り身は……」

下2 性別、学年(既卒可)、お悩み内容

↑の安価内容からお悩み内容ってのを取り除きたいと思います。

性別と学年(1~4年生or既卒を記入していただけると幸いです)

安価下

安価ありがとうございますー書いていきます。

男学生「すいませんっ!緊急なんですっ!助けてくださいっ!」

女「ちょ、ちょっと落ち着いてください。どうしたんですか?」

男学生「実は……全然就職先が決まらなくて、見境なしに色々な所に履歴書を送っていたんですが、合格してしまったんです……」

女「合格できたんですか!おめでとうございます!それでは何故、就職支援課に?」

男学生「合格したのが……893な所だったんです……」

女「おぅ……ちょっとこれは、女な私よりも男の人の方が良さそうですね。今連れてきますので……」

女「それではお願いします。男さん」

男「ちょ、ちょっと待って下さい。僕だって893な方々とのお付き合いなんてありませんよ!」

女「それでは私が893な方々の事務所で到底乙女の口からは言えないような事態になっても良いと?」

男「いやいや、直接行かずとも色々やり方はあるかもしれないじゃないですか!お話を聞いた以上責任持って対応してくださいよ」

女「では、先程帰ろうとしていたことを課長にお伝えしても?」

男「……してやられました。じゃあ行ってきます」

女「行ってらっしゃいませー」

男「お待たせしました」

男学生「早く何とかしてくださいっ!このままじゃ僕……」

男「まあまずは落ち着いてください。はい、深呼吸してください」

男学生「は、はい」

男「落ち着きましたか?それでは状況をいくつかお尋ねさせてくださいね。まず、何故893な事務所だとわかったのですか?」

男学生「合格通知に書いていた事業内容を見てください……」

【借金の取立、ケジメ付け、鉄砲玉……etc】

男(おおぅ……)

男学生「こんな事業内容の通知なんて、893な事務所以外あり得ません!だから……」

男「確かに、これを見る限りはどこかの海に沈む覚悟が必要そうですね。お断りするにしても入社するにしても……」

男学生「そうなんです。でもそんなことになったら、親に顔向けができません!どうにかできませんか?」

男「と言いましても……。あ、男学生さん。ちなみに、就職活動の際にはどういった形でエントリー等を行っていますか?」

男学生「そんな事を聞いてどうするんですか?……新卒採用のサイトとかここの就職支援課からエントリーをしていますけれど……」

男(ははぁ……。何となく読めてきた)

男「ちょっとお待ちくださいね」

男学生「は、はい」

男「女さん、この事業内容の下に書いてある電話番号をインターネットで検索してみてください」

女「えー。調べてどうするんですか?指の詰め合わせを私に見せて卒倒させようとしているんですか?無駄ですよー」

男「……やめてください。想像したじゃないですか。大丈夫です。調べればわかりますよ」

女「はいはーい。……っと、えーっと……有限会社○✕商事……。普通の会社っぽいですよ?」

男「やっぱり。これでわかりました。ありがとうございます」

女「賃金は1ダッツでお願いします」

男「これから女さんの給与は全てダッツで支払うように課長に言っておきますね」

女「……くそぅ、さっきの復讐か……」

男「お待たせいたしました」

男学生「そ、それで、大丈夫なんですか?」

男「大丈夫ですよ。今、インターネットでこの紙に書いてある電話番号を検索したところ、有限会社○✕商事という会社のサイトが引っかかりました。聞き覚えは?」

男学生「……確か、一括エントリーした中に入っていたような気がします」

男「そうですか。結論から申し上げますと、この事業内容の紙も選考の一部です」

男学生「はぁっ!?どういうことですか!?」

男「まあ、まずは落ち着いてください。はい、深呼吸」

男「落ち着きましたね?失礼な事を申し上げるようで申し訳ないのですが、男学生さんは少し早とちりなところがありませんか?」

男学生「ええ、よく言われます」

男「そうですか。きっと就職活動中にも度々、早とちりをしてしまってご苦労されたのでは?」

男学生「……ええ、そうですね」

男「これも、それを試すための選考だと思います。冷静になって考えてみれば、893な事務所なんて通常の就職活動をしている中で応募することはあり得ません。履歴書の送付を求められるとは思いませんし、通常の新卒採用のサイトに就職情報が掲載されることもまずないでしょう。そして、893な事務所の方がわざわざご丁寧に事業内容を記載した合格通知書を送付すると思いますか?」

男学生「……いえ、ありえないと思います」

男「そうですよね。つまりこれは、まあ、非常に悪趣味ではありますが、この合格通知書に対するあなたの対応を確認したいという企業の選考の一つだと思います」

男学生「そういうことでしたか……」

男「不幸中の幸いにも、男学生さんはこの企業に連絡する前にうちの就職支援課に来てくれましたから、うまく対応すれば、この企業に内定できる可能性も大いにあると思います。しっかりと伝えるべきことを考慮して、その合格通知書に書かれた電話番号に連絡してみてください」

男学生「はい!わかりました!ありがとうございます」

男「いえいえ、それでは頑張ってください」

男学生「ありがとうございました!」

微妙に安価内容にアレンジを加えてしまったような気がしますが申し訳ありません。

こんな感じでひょこひょこ進めていきたいと思います。

では次の人を下1で(性別、学年1~4年または既卒、就職支援課に来た理由)

就職支援課に来た理由が思いつかなければ無しで結構です。
また、来た理由については就職活動以外のことでも(暇だから、涼しいから、就職活動中の学生を見下しに等など)
でも大丈夫です。

女子 3年 海外に就職希望ですね、了解です。

男「……朝からなかなかに奇特な相談でした……」

女「お疲れ様でーす。いやあ、男さんの背中に昇り龍が描かれるんじゃないかって期待してたんですけどね」

男「……実はもう描かれてるって言ったらどうします?」

女「じゃあ脱いでくださいって言いますね」

男「きゃあセクハラ」

女「おぅ、コンクリ漬けにして沈めてやろうか?」

男「ごめんなさい」

女学生「あ、あのー」

男、女「は、はいっ!?」

女学生「ちょっと相談、よろしいですか?」

男、女「は、はいっどうぞ」

女学生「クスッ、お二人は仲良しなんですね」

男、女「誰が男さん(女さん)なんかと!……はっ!?」

女学生「夫婦漫才ですね。微笑ましいです」

男「……お恥ずかしいところを。ところでご相談と言うのは?」

女学生「私、海外の企業に就職したいと考えていまして……」

女「海外っ!すごいっ!女の子なのに!」

男「女さん、素が出てます。いい夢ですね、海外の企業と言ってもどこの国でどういった事をしたいんですか?」

女学生「実は……イギリスで働きたくて……」

女「イギリス!霧の街!ロンドン!……テンション上がりますなあ」

男「女さん、これ以上騒ぐとノーダッツ1週間です」

女「……鬼、下衆、男……」

男「はいはい、それでえっと……」

女学生「女学生です」

男「女学生さんはイギリスで働きたいと、では何故イギリスで?それと先程もお尋ねしましたが一体何をしたいのですか?」

女学生「……就職支援課でお話すべきことなのかわからないのですが……」

女「大丈夫ですよ、この男はラーメンからミサイルまでなんでもござれだから!」

男「どっかの商社にうちの学生が入社できなくなりそうなのでやめてください。大丈夫ですよ、何でもお話ください」

女学生「ありがとうございます。実は、イギリスに彼が住んでいまして……」

女「国際!れんあ……失礼しました。続けてください」

女学生「わ、わかりました。大学を卒業したら一緒に住もうと彼が誘ってくれていまして……。それでどうにか方法がないものかと」

女「すごいですねえ。愛ですねえ」

男「本当にそれほど想い合える相手が居るのは素晴らしいことですね。ただ……この話はご両親にお話していますか?」

女学生「いえ……反対されてしまいそうでまだ……」

男「そうでしたか。……僕からとやかく言うことでは無いのかもしれませんが、まずはご両親にお話してみてください」

女学生「で、でも私の人生なので……」

男「確かに、女学生さんの人生です。それでも、僕がそうお伝えするには訳があります」

女学生「どういうことですか?」

男「イギリスという国は基本的に移民に厳しい国です。移民に寛容なフランスやドイツと比べると一目瞭然です。就労ビザの取得等の難しさにもその傾向は反映されています。仮に女学生さんがイギリスで働くとすると、一定程度のスキルがあるか起業などの価値の高い仕事ができるという条件が必要になります」

女「じゃあ、イギリスに就職するのは難しいんですか?……愛し合ってる二人なのに……」

男「女さん、気持ちはわかりますがまだ続きがあります。イギリスのビザを取得するのには外にも方法があります。例えば、学生であれば学生ビザ、派遣労働者には派遣労働ビザ……。ただ、これらは女学生さんの条件を考えるとあまり現実的ではないと思います。それでも、唯一現実的な方法があります」

女学生「……それは何ですか?」

男「イギリス国民の配偶者の方に配給されるビザです」

女「……配偶者……結婚っ!?」

男「ええ、結婚です。お相手の方がイギリス国民であれば、その方と結婚する方にもビザが配給されます」

女学生「……結婚……ですか……」

男「そうです。その方法が女学生さんにとって最も現実的だと思います。だから先ほど、両親と相談したのかということを確認したのです」

女学生「そういう……ことだったんですね……」

男「ええ。そういうことです」

女「結婚かあ……。お仕事と違って簡単に辞めますって言えないですね」

男「そうですね。ずっと日本を離れることになるかもしれませんし」

女学生「……わかりました。親身にご対応していただいてありがとうございます。もう一度、私なりに考えてみます」

男「はい。がんばってくださいね。また何かありましたらいつでも来てください」

女「国際恋愛、応援してるよー頑張ってねー!」

女学生「それでは失礼します」

男「ふう……」

女「今日の相談は何とも濃ゆいですね」

男「ええ、そうですね」

女「女学生さんどうなるんですかね?」

男「さあ、わかりません。何を幸せと感じるかは本人たち次第ですから。そうはそうとて、女さんちょっと顔を近づけてください」

女「え?……何するんですか?」

男「そう言いながら、近づけるんですね……。それでは、目を瞑ってください」

女(え?女学生さんが結婚の話をしたから、私にキスをして告白でもしようとしてるの?ちょっと、別にまだ一緒に働くようになってから、時間も経ってないのに……。そして、私は何故、好きになってもいないのに素直に目を瞑ってる訳!?)

女「……いたっ!」

男「お仕置きです。女学生さんの相談の時、すっかり少女漫画を読む乙女の状態になっていました。あくまで、私達は冷静に学生の相談に応じることを求められています。気持ちはわかりますが抑えてください」

女「……はい」

女(くそう!ほんの少しドキドキしてしまったのが馬鹿みたいだ!)

男「でも、いいですね。結婚」

女「そーですねー。男さんは一生できないと思いますけどー」

男「その時は女さんがもらってくれますか?」

女「いーやーでーすー」

男「はは、そうですよね」

女(なんだよもう、どうしてそこで私が出てくるんだよもう……)

こんな感じになりました。
イギリスのビザ配給等については、さらっと調べただけなので間違っているかもしれません。
国とかについても安価しようかと思いましたが、安価ばかりになるのもあれなので省きました。申し訳ないです。

では、次の方を
下1で(性別、学年1~4年または既卒、就職支援課に来た理由)

ちょろっとコンビニに買い物に行くので書き始めが遅くなると思います。

男 3年 親からは卒業したら家業を継げと言われているが自分はIT企業で働きたい

ですね、了解いたしました。なんだかリアリティありありで就職課の人間の気持ちになって
考えなくてはいけない気がしてきます。

書き始めまではしばしお待ちください。

もし、家業の内容等の指定がありましたら書き込んでいただければ反映します。

申し訳ないですが、友人から電話がかかってきましたので、
続きは明日以降にします。

ではおやすみなさいませ。

ご参考までに前作を。

男「誰よりも下手なピアニスト」
男「誰よりも下手なピアニスト」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1389943573/)

では、またよろしくお願い致します。

それでは本日ものろのろと書いていきたいと思います。
よろしくお願い致します。

男「ようやくお昼休みですか。何だかとても長かったような気がします」

女「基本的には閑職ですから、たまにはこういう日があってもいいんじゃないですか?」

男「……女さんは僕の野次馬状態ですからね。そうかもしれないですね」

女「い、いやだなあそんなことありませんよ?ところで男さん、この唐揚げ自信作なんですけどいかがですか?」

男「露骨な買収ですね……。まあいただきますけど……」

女「はい、どうぞ」

男「いただきます。……ん、おいしいです。料理上手なんですね」

女「はは、褒めても何も出ませんよ」

女(言えないっ……お弁当の中身の大半が冷凍食品だなんて言えないっ……!)

男「期待していませんから大丈夫です。さあ、それでは午後も頑張りましょう」

女「がんばってくださーい」

男「あなたもでしょう」

女「あー、暇ですねえ。就職活動の相談じゃなくて、私に惚れちゃいました!っていう学生さんでも来てくれたら面白いんですけど……。できればお金持ちの」

男「暇という点については、机の上に置かれた大量の書類が無ければ同意するのですが……。どうするんですか、それ」

女「どうもこうも……。あ、課長の机にテレポートしてもいいですか?」

男「唐揚げ一つじゃ割にあわないですね。頑張ってください」

女「じゃあ、毎日男さんの分のお弁当を私が作るという条件では?」

男「……うーん……」

課長「君たち、そんなに私の事が嫌いかね?」

女「課長!?居らっしゃったんですか!?」

課長「……その一言が一番傷つくよ……」

男「課長、女さんなりの愛情表現ですよきっと」

課長「男くん、君もお弁当で揺らいでいたのだから、今更フォローしても無駄だよ」

男「ですよね」

これから相談にきた学生の名前は全て学生で統一したいと思います。
何度も登場しそうな人の場合はまた違う名称にします。

男「さて……午後は事務仕事だけで終わりそうですかね……」

女「男さんそれ、フラグって言うんですよ」

男「そんな事を言っている暇があったら、大量の書類をせめて中量ぐらいに減らしてください」

女「大丈夫です。帰り際にこっそり課長の机に置きますから」

課長「どうぞどうぞ」

女「いいんですかっ!?」

課長「ネームプレートを朝一で入れ替えればいいだけだからね」

女「ぐぬぬ」

学生「失礼します。ぎりぎりの時間ですが大丈夫でしょうか?」

男「こんにちは、大丈夫ですよ。ご相談ですか?」

学生「はい」

女(華麗なるフラグ回収ですね。男さん)

男「就職支援課の男です。よろしくお願いします」

学生「3年の学生です。よろしくお願いします」

男「今日はどういったご相談でこちらに?」

学生「ええっと……」

女(ちゃんとテンプレ通りの挨拶とかができてちょびっと男さんが嬉しそう……。真面目だなあ)

学生「実は、卒業後すぐに家業を継げと父に言われているのですが、どうしても僕はやりたい仕事がありまして……」

男「ふむふむ。失礼ですが、家業と学生さんのやりたい仕事についてお尋ねしても?」

学生「はい。家業は下1で、やりたい仕事はIT企業でSEをやりたいと思っています」

ということで、学生くんの家業を下1で募集です。

20時までになかった場合には、適当に当方で決めて進めていきます。

安価ありがとうございます。日本酒の酒蔵ですね。了解です。
……学生め、黙って継いで旨い酒を作れよと思ってしまうのは酒飲みの性でしょうか。

学生「はい。家業は日本酒の酒蔵で、やりたい仕事はIT企業でSEをやりたいと思っています」

男「……日本酒の酒蔵とSE……ですか。確かにまるっきり畑違いな感じがしますね」

女(いいなあ日本酒……梵……雁木……飛露喜……豊盃……。今日は家で抜栓しちゃおうかなあ)

学生「どうしても、僕はSEになってスキルを身につけておきたいんです」

男「確かに、今の時代何らかのスキルを持っていることは非常に大きな強みとなりますね。そうなると、学生さんはあくまでSEになって何かをしたいというよりは、スキルを得たいがためにSEをやりたいと?」

学生「そうです。今どき日本酒の蔵なんて、ずっと経営していける保証なんてどこにもありません。現に、国内市場は縮小し続けています。そんな将来性の無い家業のために、自分の人生を棒に振りたくありません」

女(ぐぬぬ……この学生、日本酒の蔵の息子の癖に、日本酒の将来が無いみたいなこと言ってる……。最近なんて海外ではSakeって呼ばれて流行ってるのに……。あれ?そういえば、何故国内市場が縮小を続けてるって何で知ってるんだろう……?)

男「さて……学生さんのお話はよくわかりました。ただ、正直に申し上げますと私は下戸なので日本酒の置かれている状況については詳しくありません。そこで、別な担当のものと変わりたいのですがよろしいですか?」

学生「はい。すいません、お手数をおかけして……」

男「いえ、こちらこそご対応できずに申し訳ありません」

女(そっか、詳しくないのにアドバイスっていうわけにもいかないもんね……。課長は日本酒好きだし、大丈夫でしょ)

男「じゃあ、女さん。お願いします」

女「はい、わかりました……ってえぇ!?まじですか!?ってか、何で私が日本酒について詳しいって知ってるんですか!?」

男「また素が出てます。落ち着いてください。女さんが学生さんの話を聞きながら百面相をしていたので気づきました。図星でしょう?」

女「……まあそうですけど……。そんなことより、私まだ学生さんの相談に一対一で応じたことなんてありませんよ?男さんと二人でっていう形ならありましたけど……」

男「大丈夫です。女さんならきっと私よりも良い結果を導けると思います。それに困ったらお助けしますから」

女「うう……わかりました。やってみます」

男「応援していますよ」

女「えっと……おまたせしました……」

学生「いえ、よろしくお願い致します」

女(しっかりしてる子だなあ……。こっちもしっかりしなきゃ!)

女「学生さんはどんな日本酒が好きなんですか?」

学生「……好きな日本酒……ですか?」

女(やっちまったあああああ!雑談しにきてる訳じゃないのにそんなこと訊いてどうするんだ私!)

女「あ、あのえっと、変な質問でごめんなさい!」

学生「いえ、大丈夫ですが……。そうですね、僕は大山とか住吉とか羽根屋とか……後はやっぱりうちの蔵が好きですね」

女(……あれ?これ相当飲めるんじゃないの?この子。どうせ久保田だの八海山だの獺祭だの、そういうのが出てくると思ったのに……。いや、もちろん久保田も八海山も獺祭もおいしいけど)

女「学生さん、実は相当日本酒好きでしょ?」

学生「ええ、まあ……美味しいとは思います」

> 大山とか住吉とか羽根屋とか
呑兵衛過ぎンだろこの学生wwwwww

女「やっぱりかー。純米大吟醸より純米酒の方が好き?」

学生「何となく、蔵の特徴が出る気がしますしそうですね」

女「ついつい、四合瓶を開けたら酸化しちゃうって言い訳しながら一本開けちゃう?」

学生「一升瓶ですけど、そうですね」

女「強いんだねーすごいなあ」

学生「職員さんも飲める方なんですね」

女「あはは、そうなんだよね」

男(すっかり女さんが素になってしまった……。でも、この子にはその方が良いでしょう)

女「おっと失礼失礼。私は女って言います。はい、握手」

学生「え、ええ、よろしくお願いします」

女「相談終わったら飲みにでも行きたいねー。っと、とりあえずお話は日本酒の蔵を継げって言われているけど、SEをやりたいってことだったよね?簡単に言うと」

学生「まあ、すごく簡単に言うとそうですね」

女「うーん、いいんじゃないの?SEになっちゃって」

学生「はあ……?」

女「もちろん、将来的には継いだほうがいいんじゃないかなって思うよ。というか、個人的にも君のご両親の蔵は好きだから継いでもらわないと困るんだけどさー」

学生「いや、そんなことを言われましても……」

女「もちろん、理由はちゃんとあるよ?今すぐ継がなくていい理由も、将来的に継いでも大丈夫だって理由も」

学生「それは一体どういうことですか?」

女「まず、今すぐ継がなくていい理由は単純に特に急ぐことじゃないから。確か、君のところの蔵は去年、今年とちゃんと新しいお酒を出していたはずだし、今すぐ杜氏さんが足りないって訳じゃないはず。もちろん、早くなったほうが杜氏としての経験は積めるのかもしれないけどね」

学生「……確かに」

女「もちろん、ご両親には早く杜氏としての経験を積んだほうがいいんだから、寄り道をするなって言われると思う。そこで、将来的な話をすればいいんだよ」

学生「具体的には?」

女「簡単だよ。SEとして経験を積んだら、日本酒の蔵に沢山貢献できるってアピールすればいいんだよ。幸いにも、学生君はSEになって何かをやりたいという訳じゃなくて、SEとしてスキルを身につけたいのだから、スキルを身につけた後は、ご両親の蔵でそのスキルを活かせばいいんじゃないかな?例えば、在庫管理のシステムだとか、通販のホームページだとか、それこそ日本酒についての統計データを管理するシステムだとか……色々スキルを活かす方法があるんじゃないかな?」

学生「……でも日本酒の将来は……」

女「心の底では全くそう思ってないでしょう?」

学生「……」

女「日本酒の蔵の息子で、あれだけ日本酒のことを知っていて、日本酒の将来が危ういなんてちっとも思っていないはず。もちろん、努力なしでは将来が危ういって言うのは間違いないと思う。きっと学生君なら、海外で最近日本酒が受け入れられてることとか、日本酒の蔵がリキュールを販売しているとかそういった事を知っていると思うし、努力をする中でSEとしてのスキルを活かせる場面もたくさんあると思う。だから、将来的にはちゃんと継いであげた方がいいと思うよ?ご両親のためにも、自分のためにも、後私のためにも」

学生「……はは、女さんのためですか。それも悪く無いですね」

女「え?私のためってのは冗談だったんだけど……」

学生「……わかりました。まずは両親に、少しだけわがままを聞いてもらえるよう頼んでみます」

女「うんうん。だめだったら言って?私も協力するから!」

学生「はは、ありがとうございます。あ、うまくいったらうちの蔵のお酒をお礼としてお渡しします」

女「え?いいよいいよ!ちゃんと買いに行くよ!」

学生「いえ、そうでもしないと気が済みませんから」

女「え、そう?じゃあ、純米酒で……」

男「女さん、気持ちはわかりますがだめですよ。お仕事ですから」

女「ちぇー……。とりあえず、頑張ってね学生君!」

学生「はい!ありがとうございました!」

男「……お疲れ様でした。女さん」

女「……ごめんなさい」

男「?どうしました?」

女「……私、すっかりテンパっちゃってほとんど素で対応しちゃいました……」

男「ああ……。そうですね」

女「あれじゃあ全然だめですよね。本当にごめんなさい」

男「いえ、あれで良かったと思いますよ。もちろん、いくらなんでも素が出すぎていましたし、飲みに誘うなんて以ての外ですが……」

女「慰めはいらないですよ?家に帰れば日本酒が待っているので私は無敵ですから……」

男「いえ、本心です。ご相談に来ていた学生さんは、非常にしっかりしている分ガードがとても固そうに見受けられました。なので、まずは彼の信頼を得ることが重要だったと言えます。女さんは、意図せずして雑談を振ったり、少し砕けた会話をすることで、彼のガードを少しずつ緩めていくことができていました。とても素晴らしいことです」

女「……」

男「そのうえで、日本酒に関する知識や、業界に対する認識、アドバイスの内容に関しては僕から見ても的確だったと思いますし、とてもいい対応ができていたと思います。日本酒に関する知識の少ない僕では到底できない対応でした。ありがとうございます」

女「……あーもー!今日は帰って飲みます!お疲れ様でしたっ!」

男「はい、お疲れ様でした」

女(あーもー何だあれ!いっつもなら私のこといじって……いや、私もいじってるんだけど……。真正面から褒められたら恥ずかしいじゃん!)

女(くそう……明日の朝、課長の机じゃなくて男さんの机に書類押し付けてやる……!)

女(……でも、嬉しかったなあ……。初めて一人で相談に乗って、何とか無事対応できて、男さんにも褒めてもらえて……)

女(よーし!今日は祝杯だっ!いい酒開けちゃうぞー!)

男「お疲れ様でした」

課長「うん、お疲れ様。女さんよく頑張ってたね。色々と型破りだったけど」

男「本当にそうですね。型破りでも、的確に学生さんの相談に答えていましたから、いいんじゃないでしょうか?」

課長「うん、そうだね。……しかし、女さん日本酒大好きなんだねえ……僕より詳しいんじゃないかな?」

男「ははは、これからはカクテルがあるお店というよりも、場末の居酒屋で飲み会を開いたほうがいいですかね?」

課長「そうだねえ……。そうなると男くんが飲むもの無くなっちゃいそうだね」

男「……烏龍茶があれば……」

課長「きっと、女さんが許してくれないと思うよ?まあ、皆で行こうか。今日は女さんの一人での初相談、男くんは莫大な寮の書類を処理したわけだしね?」

男「……学生さんの悩みに比べれば、簡単ですよ書類なんて」

課長「ははは、明日の朝の女さんの表情が楽しみだよ」

男「あれでいて真面目ですから、大慌てでしょうね」

課長「間違いないね。それじゃあ、また明日」

男「はい、お疲れ様でした」

SE、日本酒と興味があったり好きだったりするものが組み合わさっていたので
なかなかに長くなってしまいましたがいかがでしょうか?

それでは次の安価を下1でお願いします。
また、今回の安価から、小ネタ安価もオッケーということにします。
(例:課長、男、女での飲み会、それぞれの休日の過ごし方、学生(1~3人目)のその後等)

仮にお悩み相談の場合には下記の事項について記載してください。
(性別、学年1~4年or既卒、悩み事)

ではお願いします。

女 4年 みんな就職就職うるさいけど私は楽して暮らしたい、何か楽にお金を稼げる仕事はないのか

ですね、了解いたしました。……誰もが感じていることですね。
正直、正解があるなら誰かこっそり教えてくれたら嬉しいなと思ってしまうぐらいです。

逆玉の輿……宝くじ……FX……思いついた答えはどれも私には難問過ぎて正解にたどり着くのは難しそうです。

ちょろちょろっと考えてから書き始めてみますね。

儲けようと思ってる奴に物を売りつけるのが一番儲かる商売

>>47
確かに、商材を安く仕入れるルートがあったり、相場観があって安い時期に購入する能力があれば、
そういったこともできる気がします。私の場合は、安いつもりで買っても、実は売りつけられてるという
パターンに陥ってしまう気がします。

ではちまちま書いていきます。

女「おはようございます」

男「おはようございます。二日酔いは大丈夫ですか?」

女「実は……ってそんなに飲んでませんよーだ。……って、あれ?あの書類の山は!?」

男「さあ?」

女「やばいですよ!やらないと課長に伸されちゃいますよ!」

課長「女さん、何がやばいって?」

女「か、課長!いえ、あの……その……私、すっごい朝早く出社して、書類全部処理しちゃいました!」

男「ぷっ……」

課長「……ほう、無断で早出をしたのかい?」

女「あの!その!ちがくて……。えー……実は、書類の山が一夜にして消え去りました」

課長「そうか、それは困ったな。盗難かもしれない、なあ、男くん」

男「実は僕犯人知ってるんですよ」

女「え!?誰ですか!取っ捕まえましょう!」

課長「して、犯人とは?」

男「僕です」

女「……はあ!?」

男「……痛いです……」

女「ふんっ!」

課長「おおぅ、怖い怖い。今日ほど上司という立場で良かったと思った日は無いよ」

女「後でパワハラか何かの相談窓口に連絡しておきますから安心してください。その立場も今日までですよ」

課長「待ってくれ女さん!僕には妻子が……!」

男「まあまあ、女さん、書類は終わったんですからいいじゃないですか」

女「だめです。男さんも課長も悪ふざけが過ぎます。一言言ってくれれば良かったのに……」

課長「まあ、申し訳なかった。ちょっと悪ふざけが過ぎたよ」

男「うん、ごめんなさい。女さん」

女「……誠意が足りません。1ダッツから受け付けます」

男「……仕方ないですね」

課長「100円アイスでは?」

女「えーっと、セクハラ・パワハラの窓口は……」

課長「くそう、これこそある意味パワハラじゃないのか……」

課長「まあいいや、そろそろこの仕事にも飽きていたし転職を……」

女「え?課長、いなくなっちゃうんですか?」

男「課長、お疲れ様でした……。今までお世話になりました」

女「本当にありがとうございました。次の仕事先でも頑張ってください」

課長「……部下が冗談にさえ乗ってくれない。辛い……。と、冗談はさておき、お客さんみたいだよ?」

男、女「おはようございます!」

学生「おはよーございまーす」

男「ご相談と言うことでよろしいですか?」

学生「あー、はい。お願いしまーす」

女(すっごいだるそーな人。どちらかというと就職支援課には絶対来ないタイプに見えるけど……)

男「それでは、就職支援課の男と申します。本日はよろしくお願いします」

学生「あー……学生でーす。よろしくお願いしまーす」

男「それで、ご相談の内容と言うのは?」

学生「いやー、なんでみんな就職就職って騒いでるんでしょうかね?」

男「……と言いますと?」

学生「だって、苦労して就活して、また就職したら苦労して……バカらしくないです?何か楽して稼げる方法があれば、そのほうがいいじゃないですか」

男「……ふむ……」

女(きょーれつなのが来た……!男さんがどう対応するのか滅茶苦茶気になるっ!)

男「ちょっと待っててもらえますか?」

学生「あ、はいー。いいですけど早くしてくださいねー?」

男「はい、申し訳ありません。すぐ終わりますので」

女「……なかなか、個性的な相談ですね」

男「……ええ、たまにあります。課長、少々よろしいですか?」

課長「ん、どうした?」

男「……実は……」

課長「ん、わかった。やっておこう」

男「よろしくお願いします」

女(珍しいなあ、相談の件で課長に報告なんて。……それだけあの学生さんが強烈ってこと?)

男「おまたせしました」

学生「いやー、全然。結局さー女なんてさ結婚したら、仕事やめろだの何だの男に言われる事もあるし、出世だって男より遅いし、そんなことわかってるのに就活真面目にやろうなんて思えないよね。しかも、仕事なんて楽なもんじゃないだろうし?」

男「確かに仕事は一般的には楽なものではないかもしれませんね。では、例えば起業等はいかがですか?最初は厳しくても軌道に乗ってしまえば楽をできるかもしれませんよ?」

学生「えー、だって起業なんて明らかに面倒そうじゃん?私は、特に何もせずにお金を稼ぎたいわけよ。あ、それこそここの就職支援課なんていいんじゃないの?学生の話聴くだけで給与もらえるんでしょ?楽勝じゃん!」

女(……こいつっ!)

男「そうですね。確かに今この瞬間も給与が発生しています。もちろん、学生さんが知らない範囲の事務もありますが、もしかしたら楽なお仕事なのかもしれません」

学生「いいなーいいなー。いいじゃん、そこの女の人と代わって私が事務やるよ。そこの人よりは、私若いし?多分、スタイルもいいし?男さん的にもいいんじゃない?」

女(こいつ、後で〆る。絶対〆る。スレンダーだって需要はあるんだぞ!……多分、どこかの国には……)

男「そうですね、確かに学生さんはスタイルもいいですし、美人な方だとは思います」

学生「え?何?口説いてる?まあ、男さんイケメンだし、玉の輿とは言えないにしろ、専業主婦やらせてくれるなら結婚してあげてもいいけど?」

男「魅力的なお誘いですが、私は実は好きな人が居ます」

女(……魅力的って何だ!好きな人って誰だ!?)

学生「口説いておいて、なんだよそれー。まあいいや……。で、相談に乗ってもらって給与をもらっている男さんは、私の相談に的確な答えを出せるんだよね?」

男「そうですね……」

男「風俗とかどうですか?それともキャバクラ嬢とか。きっと僕だったら学生さんをお店で見かけたら指名しますよ?」

学生「はあっ!?何言ってんの!?キモい!学生にそんなこと言っていいと思ってんの!?」

女(えー!?えっ!?えー……。男さん……えー!?)

男「いいと思ってるから言っています。楽をしてお金を稼ぐなんてなかなかできません。事務の仕事も苦労は沢山ありますし、どんな仕事でもそうです。であれば、さっさと身体を売ってお金を稼いで、そのお金で暮らしていくほうがよほど現実的ですよ」

学生「ふっざけんなよ!んなことできるわけねーだろ!」

男「であれば、多少苦労をしてでも働くしかありません。苦労の多寡はあれど、仕事には苦労がつきものです。申し訳ないですが、学生さんのご相談に的確な答えを出すことは私にはできません」

学生「的確な答えどころか最悪な答えだろ!……学務課に言ってやる!」

男「そうですか、それではお疲れ様でした」

女「男さん、本気で幻滅しました……。私からも話しかけないので、もう二度と話しかけないでください」

男「……課長、根回しは済んでます?」

課長「大丈夫だよ。しかし、男くんいくらなんでもやりすぎだよ」

男「申し訳ありません。ちょっと腹が立ちまして」

女(ん?どういうこと?)

課長「まあ、やり方の良し悪しは別にして、ショック療法としては良かったかもしれないけどね」

男「はい、申し訳ありませんでした」

女「……男さん、どういうことですか?」

男「話しかけないんじゃないんですか?」

女「……今はいいです。どうしてあんなことを言ったんですか?」

男「簡単ですよ。あの学生さんを指名したかったからです」

女「冗談はいいですって」

男「はは、さすがにばれますか。……あの学生さんはただ、現実逃避をしているだけなんだなと思ったので、ああいった方法を採りました。一般的に割と楽な仕事と言われる部類の仕事は相応にありますが、仕事がしたくない、就職活動をしたくない、そういう理由であんな考えに至ったのだと思ったのです」

女「……どうしてそんな風に?」

男「これは本当に極端な話ですが、あの学生さんは本当に美人ではありますからそれこそいい相手を見つけて、結婚してしまえば、本当に仕事をしなくてもいいかもしれません。そして、本人はそれに気づいているでしょう。ですが、わざわざ就職支援課に来て、否定されることが目に見えているにも関わらず相談をした……。これは現実逃避している自分に潜在的な危機感を感じているということなのではないかと思いました」

女「……」

男「そこで、学生さんが思っている方法を実現するのはあまりに現実的ではないということを、多少ショックを受けるような方法で示せば、少しは現実逃避していた自分に気がつくことができるのではないかと思い、ああいった極端な対応をしたのです」

男「……これは僕の推論ですが、学生さんは本当はやりたいこと、就きたい仕事があったけれど、該当の会社に就職が決まらなかったのかもしれません」

女「……どうしてそう思うのですか?」

男「実は、彼女を去年就職支援課で見かけているんです。その時には、しっかりと志望業界に関する参考資料を読んでいたり、エントリーシートに関する質問などをしてくれていました。……結果、失敗してしまったようですが」

女「……」

男「志望業界に入れずに、やけくそになってしまう学生さんは少なく無いと思います。学校に行かなくなる、就職活動をやめてしまう、今日の学生さんのように捻くれた考えに至ってしまう……。もちろん、ミスマッチなく、全ての学生さんが幸せな就職に成功するというのが、僕ら就職支援課の理想ではありますが、失敗してしまった学生さんのフォローというのもとても重要な課題です。今日の僕が採った方法が正しかったのかはわかりませんし、学生さんがこのまま卒業してしまったり、結局やりたくもない仕事をしてしまったり、もしかしたら本当に夜のお仕事に就いてしまうかもしれません。それでも、あの学生さんには少しショックを与えて、考えを改めるきっかけにして欲しかったんです」

女「そういうことだったんですね……。男さんが本当にただの変態になってしまったのかと思って、一瞬ドン引きしました。申し訳ありません」

男「いえ、気にしないでください。学生さんが綺麗だなと思ったのは本心ですし」

女「やっぱり、死んでください。それで、課長に耳打ちをしていたのは?」

男「この後あの学生さんが学務課に相談に行くのは目に見えていたので、根回しをしてもらっていました」

女「……何というか、すごいですね。男さん」

男「はは、そんなこと無いですよ。僕は、無力です」

課長「男くん、うまいこと学務の人がやってくれたみたいだよ。それに、学務課の人の説明を聴いて、学生さんも少し思うところがあったみたいだ」

男「そうですか、良かったです」

女「無事、成功……ですかね?」

男「いえ、成功かどうかがわかるのは、学生さんが亡くなるまでわかりません。その時々の選択の正しさなんて、死ぬまでわからないですよ」

女「……責任重大ですね」

男「そうですね、だからやりがいがあるんです」

女「ちょっと、見直しました。ところで、学生さんと私の身体だったらどちらが魅力的ですか?」

男「それは学生……。はっ!?」

女「ふーん。学務課に言われたくなかったらわかりますよね?」

男「……僕だってダッツ食べたいですよ……」

女「男さんが悪いんですよーだ!」

男「仕方ないですね……。背に腹は代えられません」

女(ちょっとぐらい迷ってくれてもいいじゃんかよー……。そういえば、腹が立ったって何だったんだろう……?今度、機会があったら訊いてみよう……)

さて、こんな感じのお話になりました。
何というか、ストレートに楽なお仕事っていうのを提案できるだけの
知識があればもう少し違う展開に出来たのかもしれませんが、
残念ながら、そんな知識はありませんでした。
ちょっと安価を取得してくださった方には、変化球のような処理の仕方になってしまって
申し訳ないです。

そして、実際に学校の就職支援課で男みたいなことを言われることはあり得ないと思います。多分……。
あったらびっくりしちゃいますね。そういった事が許される職場なら私も働いてみたいものです。

それでは次の安価を下1でお願いします。
お悩み相談or小ネタ
お悩み相談の場合には下記の事項について記載してください。
(性別、学年1~4年or既卒、悩み事)

ではお願いします。
また、この安価で本日最後にしたいと思います。

男1年 合格したのは良いけどなんでここに入学したんだろ……
ですね、了解いたしました。
私が就職支援課に勤めていたら、「いや、それここで訊くことじゃねぇからっ!」
って答えてしまいそうですが頑張って書いていきます。

少々お待ちください。

女「ダッツーダッツー♪うんまいぞー♪」

男「はい、女さん買ってきましたよ」

女「さすが男さん!ありがとうございます」

男「課長後ほど1個分のお金お願いしますね」

課長「ん、わかった」

女「はい、課長、男さん」

男「え?3つとも女さんのやつですよ?」

女「何言ってるんですか、私のものになったんだからどう使おうが私の勝手ですよ?そして、私は課長と男さんに1つずつあげます」

課長「いいのかい?」

女「ええ、大丈夫です。というか、冷静に考えてください。一人でダッツを3つも食べたら、午後ずっとトイレですよ?そして、お肉がたんまり付着しちゃいます!ああ、怖い怖い!」

男「いいじゃないですか、女さん痩せてますし」

女「男さんは私がトイレで苦しむ分にはオッケーなんですね……。急いで食べて頭キーンってなるといいですよ」

男「冗談ですよ。じゃあ、ありがたくいただきます」

課長「ありがとう、女さん」

女「素直に最初から食べてくださいよもう。どうぞ、召し上がってください。私のお金じゃないですけど」

女「あー、おいしかったー生き返ったー」

男「ほんと疲れた時は甘い物に限りますね」

女「後はお酒……疲れて家に帰って日本酒をクイッ!と……」

男「おっさんですね」

女「……否定出来ないのが辛いです」

課長「僕でもビールだよ」

女「追討ちかけないでくださいよぅ……」

学生「こんにちは、今ご相談よろしいですか?」

男「はい、大丈夫ですよ」

女(あれ?就活生っぽくないけど……)

男「就職支援課の男です。今日はどういったご用件で?」

学生「えっと、1年の学生です。ちょっとご相談に」

男「……1年生ですか。就職活動の悩みですか?」

学生「いえ、違うんです。僕、どうしてここに入学してしまったのかなと思って……」

男「……どうしてそう思っているんですか?」

学生「入学して、半年ぐらい経って、あまりにもイメージとギャップがあって、これだったら入らないほうが良かったかなと思い始めまして……」

男「……ふむ。ちょっと女さんも一緒にお話を聞いてもらっていいですか?」

女「はい。わかりましたー」

学生「ありがとうございます」

女「いえいえー大丈夫ですよー」

男「学生さんもわかっているのだと思いますけれど、本来的には就職支援課で相談する内容ではないかもしれませんが、是非ご相談に乗らせてください。女さんは今の仕事を始めてどれぐらい時間が経っていましたっけ?」

女「え?私ですか?……1年半ですかね?」

男「そうですね。では、去年の今頃ってどういう気持ちで仕事をしていましたか?」

女「えー……。確か思っていたよりも仕事が忙しかったり難しかったりで、嫌気が差していましたね。男さんも、面接とかの時には優しかったのに、意地悪でしたし」

男「僕のことはどうでもいいです」

女「学生くん、こんな大人になっちゃだめだよ?」

学生「はい、わかりました」

男「そこ、洗脳しないっ!」

男「女さんもそうですが、僕も今の仕事に就いてから半年ぐらい経った頃には本気で今の仕事をやめようかと考えていました」

女「え?それ知らないです!聴かせてください!」

男「……女さんのために話すわけじゃないんですが……。僕の場合は、就職支援課でやりたいことというのが明白にあった方なので、やりたいことが全然できないということが非常に苦痛でした。具体的には、僕の就職活動を支えてくれた就職支援課の方のようなことをしたかったのです」

学生「……もう少し具体的に教えてもらってもいいですか?」

男「はい。まず、僕が就職活動をしていた時の話をしましょう。僕は、就職活動をしている時に、はっきり言うと自分自身が何をしたいのかよくわかっていませんでした。漠然と人の役に立つことがしたいとか、人と接する仕事がしたいとか……。そんな状態ではなかなかどこの企業も採用してくれないものです。そんな時、就職支援課に立ち寄り、相談に乗ってもらいました。一度ではなく、何度も何度も」

女「具体的にはどれぐらいですか?」

男「ほぼ2ヶ月、毎日です」

女「えっ?相談員の方もそうですけど、男さんも大概ですね……」

学生「……2ヶ月……すごいですね」

男「ええ、本当に親身に対応してもらいました。もう途中から段々と、エントリーシートが通過しただの面接で落ちただの、ただの雑談みたいになってましたけどね……」

男「そして僕はその就職支援課の方に憧れて、この就職支援課に就職することを決め、無事内定をいただきました」

女「やっぱり、知り合いだと入りやすいんですね」

男「いえ、鬼のような圧迫面接でした。気分は奴隷です」

女「……私、面接官が男さんで良かったです」

学生「……入った後はどうなったんですか?」

男「入った後は、激務でした。私が就職活動をしていた時と比べて、人数がかなり減ってしまっていました。具体的には僕と課長の二人だけです」

女「……うわぁ……想像したくないです」

男「そうなると、日常事務や書類の整理をするだけで精一杯で学生の相談にもろくに応じることができません。相談に来た学生に外部団体を紹介せざるを得ないという状況でした。そんな状況に嫌気が差して、やめようと思ったのがちょうど働き始めて半年ぐらいのことです」

学生「……確かに、それは厳しいですね」

女「3人でも忙しい時は死ぬほど忙しいのに……恐ろしいですよ」

学生「では何故その時に辞めなかったんですか?きっと辞める宛もあったんじゃないですか?」

男「確かにそうですね。今は第二新卒とかそういった採用も多くありますし、やめてもどうにかなるとは思っていました。現に、やめることを考えているという旨を課長に伝えたこともあります」

女「!……その時課長は?」

男「止めてくれました。来年には新しい子が入るはずだからそれまでどうか我慢してほしいと。それでも何も変わらなかったら、僕の力不足だからその時はやめてくれて構わないと」

女「課長……」

男「……学生さんの場合はもしかしたら、僕と同じようにイメージとのギャップに苦しんでいるのだと思います。確かに、苦しいのは痛いほどわかります。何もなくもう少し耐えろとは言いません。まず、具体的にどういったイメージを持っていて、どういったギャップを感じているのかを自分自身見つめなおしてみてください。例えば、『専門的知識を学習できると思っていたのに、全く興味を持てる内容がない』ですとか『もっと議論ができる友人ができると思っていたのに、全然議論に値する相手がいない』とか言った具合にです。そのうえで、そのギャップが解消できるものなのか、もしくは解消できないものなのか、さらに言えば、学校外で同じ体験ができる可能性もあります。そこまで検討して、それでも辞めたいと思うのであれば、僕に止める権利は全くありません」

学生「……」

男「折角入った大学だから、とかそういう考えを持つ必要は無いと思いますが、もう一度考えてみると良いと思いますよ。そして、また相談がありましたら、いつでも来てください。歓迎しますよ」

学生「ありがとうございます。勉強になりました」

男「いえいえ、少しだけでも参考にしていただければ幸いです」

学生「……男さんはきっと、男さんの相談に乗ってくれた就職支援課の方と同じようにお仕事ができてると思います。それでは失礼します!」

男「はい、さようなら」

女「さようならー!」

女「……どうして私を呼んだんですか?」

男「今の話を始めるきっかけが欲しかったということが半分と、単に僕の話を知っておいて欲しかったというのが半分です」

女「そうですか。それは置いといて、男さん学生くんの最後の言葉滅茶苦茶嬉しかったでしょう?」

男「……どうしてわかったんですか?」

女「口角上がりっぱなしですよ。誰が見たってわかります」

男「参ったなあ……。こんなことで一喜一憂してはいけないんですが」

女「いいんじゃないですか?憧れの人に近づけるなんて嬉しいに決まってますよ!」

男「そうですか……。じゃあ少しだけ、自分に甘くしてあげることにします」

女「はい、そうしてあげてください」

女(本当は、口角なんて上がっていなくて、嬉しい時の頭を掻く仕草でわかったんだけど……何か恥ずかしいから言わないでおこう……)

こんな感じになってしまいました。

若干漠然とした内容になってしまって申し訳ない限りです。
少なくとも私に就職支援課で勤めることは無理なのだろうなと思いました。
それでは次回安価を出して本日はおしまいにします。

安価2つ下で今回は小ネタを募集します。
ではお願いします。

明日以降に書いていきますので、よろしくお願いします。

>>36

見落としていてレスが遅れました。
はい、とっても飲兵衛なお酒を羅列してみましたwww

唯一羽根屋が万人受けする部類といえるかもしれませんが……。

どちらかと言うと女さんには飲みやすい部類のお酒を
学生くんには飲兵衛のお酒を言ってもらったつもりです。

お酒のそれぞれのチョイスについては、完全に私の趣味ですwww
日本酒はうまいですよねぇーほんと。

万が一安価だった場合下でお願いします。

安価了解です。

本日はちょっと体調がよろしく無いので明日以降に書いていきます。
申し訳ございませぬ。

乙 了解 お大事に

こういうSSは今の速報では貴重なんで続けてほしいわ

おはようございます。ご心配おかけしました。
だいぶ回復しましたので、急用が無い限りは今晩書いていきたいと思います。
しかし、今回の安価は色々と他人事と言えない内容……。しっかり書いていきます。

>>77
ご心配おかけしました。

エタることはないと思いますので、のんびりでも書いていきます。
ご期待に応えられるように頑張りますねー。

お昼休みに見直してみると、所々文がおかしかったり、誤字がありますね。

できるだけ減らすよう頑張ります。

そして、男と女のキャラがぶれたりしてますが、大分イメージが固まったので今後はうまく動かしていけると思います。

今日の書き始めは20時ごろからになると思いますのでお時間のある方はよろしくお願いします。

少々遅くなりました。それでは、彼と離れ離れの所に就職する事になってしまった 小さい時から希望してた就職先なので別の所には行きたく無いけど彼と離れたくない でも彼も希望してた就職先に決まったので来て欲しいとも言えない……

この内容でのんびりと書いていきたいと思います。

よろしくお願い致します。

女「男さん、理想の就職ってどういうものなんでしょう?」

男「……突然どうしました?」

女「いやあ、私も色々と学生さんの相談に乗るようになってふと疑問に思ったんです」

男「難しいですね。少なくとも就職先が決まった時点でわかることではないですし、以前にもお話したかもしれませんが、正直死ぬまでわからないでしょう」

女「……そうですよねえ。怖いですよね、そう考えると」

男「怖い……そうですね。確かに僕達が言う言葉によって学生さんの人生が大いに左右してしまうかもしれませんから」

女「もしかしたら、恨まれるかもしれない……」

男「……ええ、その通りです。恨まれるのも仕事、と割り切れれば良いのかもしれませんが……」

女「男さんには絶対無理ですね。恨まれる度全部受け止めて、気づいたら自分が潰れてそうです」

男「……そんなことありませんよ」

女「目を見て言ってくださーい」

男「まあ、そうならないよう努力をするしかないですね」

女「……はい」

男「それでは今日はちょっと企業の方々と説明会の調整に行ってきますね」

女「はい、お気をつけて」

男「もう女さんは学生さんの相談にも慣れてきたと思いますので、素が出過ぎないように気をつけながら頑張ってください」

女「……気をつけます」

男「それでは、行ってきます」

女「はい、行ってらっしゃい」

女(……一人きりかあ……。課長も男さんも外出なんて、初めてだなあ……。それだけ、私が信頼されているってことなんだろうけど。やっぱり不安だなー)

学生「……こんにちは」

女「こんにちは。何かご相談でしょうか?」

学生「……私、どうしたらいいんでしょう?……もうわからないんです……」

女「ちょ、ちょっといきなり泣かないでっ!ま、まずは座ってくださいな」

学生「ごめんなさい……ごめんなさい……」

女(……不安的中ってね。まずは、学生さんを落ち着かせないと!)

女「まず辛いかもしれないですけど、深呼吸しましょ深呼吸。はい吸ってー吐いてー」

学生「ふふ、何か妊婦さんに言ってるみたいですね」

女「え!?それはひっひっふーじゃないの?」

学生「そうですけど……ふふ、面白い方ですね」

女「変だなあ……私は真面目なんだけど。えっと、改めて……就職支援課の女です。今日はよろしくね」

学生「はい。4年の学生と申します。いきなり泣いてしまってごめんなさい……」

女「いえいえ。それじゃあ、お話を聞かせてもらってもいいですか?」

学生「はい」

学生「実は私、第一希望の会社から無事内定をいただきまして……」

女「うんうん、それで?」

女(おめでたいだけなら泣いたりしないもんね、おめでとうは我慢我慢!)

学生「どうしても、その会社に勤めたいと思っているんです」

女「うんうん、第一希望だもんねそうだよね」

学生「ですが……そうすると、離れ離れになってしまうんです」

女「というのは、彼氏の方とかな?」

学生「……はい」

女「頬赤らめちゃって、かわいいなあもう」

学生「や、やめてください」

女「まあ冗談はさておき、そっか。それは難しいね……」

学生「はい。彼も希望していた会社に内定をいただけたので、ついて来て欲しいとは言えませんし、彼も私が幼い頃から夢見ていた仕事に就けたって自分のことのように喜んでくれたんです。……それで、どうしたら良いかわからなくて……」

女「そっかあ……。ちょっと考えさせてね」

学生「はい」

女(どうしよう……どう考えたって正解が無い。二兎を追うことなんてこの場合は考えられないよね……。まずは、もう少し詳しく状況を訊いてみようかな)

女「もう少しだけ詳しく訊いてもいいかな?ちょっと彼氏さんとの関係とかについても訊いちゃうけれど……」

学生「はい。お願いします」

女「まずは、その会社の本社は別なところにあるとして、支社とか支店はどうなんだろう?」

学生「基本的にはどちらの会社も本社からの転勤はないみたいです」

女(支店とかでも重なることはなし……か)

女「わかったよ。次に、すごく失礼なことを訊くけどいいかな?」

学生「……はい。大丈夫です」

女「ん、ありがとう。……学生さんは本気でその彼と結婚したいと思っている?」

学生「け、結婚ですか!?」

女「そう、結婚」

学生「……そうですね……。はい、結婚するなら彼とだと思います」

女「そっか、彼氏さんも同じ気持ちだと思う?」

学生「……はい。私から見る限りはですけれど」

女「うん、わかった」

女(……就職支援課を訪れてすぐに泣いてしまうほど思いつめていることだから、きっと色んな可能性については考慮しているはず。私がとりあえずの答えを言った所で責任は持てないし、学生さんも求めていないだろうな……。でも、それでいいのかな……。男さんならどうするだろうか……課長ならどうするだろうか……)

学生「女さん……?」

女「あー、えっとごめんごめん……。ちょっとどうしたらいいのか思いつかなくって……。ごめんね」

学生「いえ」

女(学生さんが真摯に向き合ってくれているんだから、私も私なりの答えを出そう……!答えが無い相談なのだから、男さん、課長を思い出すんじゃなくて私なりの答えを出してあげよう!)

女「んとね、これから言うことは学生さんの相談に対する私なりの答え。もしかしたら、就職支援課の他の人に相談したら違う答えが返ってくるかもしれないし、私がこっぴどく叱られちゃうかもしれない。それでも聞いてくれる?」

学生「……はい。お願いします」

女「私が思ったのは、学生さんはもう遠距離恋愛の可能性とか、結婚した後もばらばらのままでいる可能性とか、どちらかがどちらかの夢を諦める可能性とか、そういう事は十分に考えたんだろうなってこと」

学生「……」

女「そして、それぞれの選択肢って何かを失うってこともわかってくれていると思うんだ」

学生「……」

女「でも、そんなの選べないよね。彼に仕事を諦めてもらって自分の幸せを追い求めて、そのうえ結婚なんてしてくれるって……それは負い目に感じちゃうだろうし、別居婚なんて……寂しいよねー!私は寂しくてうさぎになっちゃう」

学生「死んじゃいますね。うさぎさん」

女「そうそう、そうなのよー。そうなる前に仕事辞めちゃうかもしれないけどね、私なら。っと、冗談はさておき……。私に提案できる答えは一つ」

学生「それは……?」

女「就職活動って、まだ終わってないじゃない?」

学生「はい、そうですね」

女「まだ、やめなければいいんじゃないかなって」

学生「……どういう……ことですか?」

女「これは間違ってたらごめんって内容なんだけれど、学生さんも彼氏さんもやりたいことって、その会社じゃないとできないことなのかな?」

学生「……いえ、業界には他の会社もあります」

女「そうだよね。それだったら、少しだけ諦めるって方法が採れると思うんだ。第一希望じゃないけれど同じ業界の会社、かつ彼と一緒になれる会社っていうのを探してみる。これが私に提案できる答え」

学生「……」

女「もちろん、これから就職活動を再開するのは辛いだろうし、第一希望から内定をもらったのに何故……って思っちゃうかもしれない。それでも、彼と一緒に人生を歩んでいきたいと思うなら現実的な選択肢なのかなって思う」

学生「……そう……ですね」

女「ただ、これは私の答えであって、就職支援課の他の人達にも相談して欲しいんだ。きっと、何らかの発見はあると思うから」

学生「……はい。わかりました」

女「ごめんね、ズバッとこれだっ!って答えが出せればよかったんだけど……」

学生「いえいえ、変に答えられるよりよっぽど良かったです」

女「そっか、またいつでも相談に来てね」

学生「はい、ありがとうございました」

男「……ただいま戻りましたー……ってどうしたんですか女さん、何かありました?」

女「……男さん……私、わからなくなっちゃいました……」

男「……話は聴きますから、まずは泣き止んでください」

女「……はい、でも多分暫く無理です……。もう夜遅いですから帰ってください……」

男「嫌です。ちゃんと話を聴くまで傍に居ますから思う存分泣いてください」

女「ふぐぅぅぅぅぅ……」

男「っと……困ったな、ちょっと恥ずかしいですよ」

女「……黙って頭でも撫でててくださいよぅー……」

男「……はいはい……」

佳境ではございますがちょろっと休憩……。

答えがない相談とは難しいですね。

一旦乙

こういう話は別れ話の方に行くけどね ソースは俺

>>95
レスサンクスですー。
確かに一般的にはそうですよねー。書いていて、当人たちは通常の場合、諦めるしかないのだろうなとは
思いました。

色々な可能性があれど、最も現実的な選択肢ですからね……。

>>96
まあお互いが納得して夢に向かっていくときはスッキリ別れられるもんだから問題ない
もっともこの女子学生みたいに行動すべきだったかもしれんがね……なにが正解かはわっかんねーな

>>97

お互いが納得できる答えならば、その当人たちにとっては正解なのかもしれませんね。
誰が何と言おうと、本人さえ良ければ良いのだと思います。
例え、仕事を蹴って人を選んだとしても、結局は当人たち次第なのだと思います。

45分ごろから再開します。

男「……落ち着きましたか?」

女「……はい。ごめんなさい、服汚れましたよね」

男「いえ、大丈夫ですよ。はい、どうぞ」

女「ありがとうございます……。うえぇ、苦い……」

男「あ、えっと、ごめんなさい。女さんのはこちらでした」

女「ひどいです。追討ちかけないでくださいよもう」

男「いやいや、そんなことでは……」

女「ふふ、冗談ですよ」

男「冗談を言えるようになったなら大丈夫ですね。何があったのか訊いても良いですか?」

女「はい」

男「なるほど……。確かに答えがない相談ですね」

女「はい。相談が終わった後の学生さんの納得できていないような表情が目に焼き付いちゃって……。口ではありがとうって言ってくれてたんですけど……」

男「きっとどんな答えでも納得した表情なんて引き出せませんよ。むしろ、新しい可能性を呈示できただけでも十分な程です」

女「……」

男「女さんはとても良く頑張ってくれていると思います。1年半という時間は長いようで短いです。その中で日常の事務仕事のみならず、学生さんへの相談にもしっかり応対できるようになりました。これ以上を望むことはありません」

女「……でもっ!」

男「女さん、残念ながら僕達がやっていることは仕事なのです。仕事の範囲で、僕達にできることをやるしかありません」

女「……」

男「確かに、その学生さんの悩みに対して、絶対的に正しい答えを出せたわけではないでしょう。では、誰なら出せますか?」

女「……えっと……」

男「そんな人誰もいないでしょう。あり得るとすれば、企業の社長が学生さんの悩みを聞いて、学生さんのために支店を創設するという夢物語だけです」

男「女さんの気持ちは痛いほどよくわかります。学生さんの相談に応じて、可能な限り最適な答えを出してあげたいという気持ちはこの仕事をしている限り必ず持つものです。ただし、その度に自分たちのできることがいかに少ないかということに気付かされるのです」

女「……」

男「それは仕方のない事です。ただ、女さんは自分でできることを最大限やったのではないですか?」

女「……はい。それは間違いないと思います」

男「もちろん、成果主義だ!と言われてしまうと苦しいですが、出来る限りのことをやって解決できなかったことを悔いても仕方ないですよ。女さんなら、今回の一件を成長の糧に出来ると思います。これからも僕と一緒に学生さんのために悩みませんか?」

女「……悩みませんかって……そこは学生さんの悩みを解決していきませんか?じゃないですか?」

男「はは、そうですね」

女「ほんと、男さんはしまらないですね。それでも、ありがとうございます!ちょっとだけ、元気になりました」

男「良かったです。さあ、もう夜も遅いですし、帰りましょう」

女「そうですねって……あれ?私もう終バスがないです……」

男「そうでしたか、わかりました。僕は車で来ているので送りますよ」

女「は、はいっ!」

男「?準備出来たら駐車場まで来てくださいね」

女「はいっわかりました」

女(……送るのだって何の他意もないんだろうなあ……別に期待してるわけじゃないけど……ってか、目の前で泣いちゃったよ……恥ずかしいよーもう!)

男「……女さん遅いです……寒いんですが……」

女「お待たせしました!」

男「……もう少しで明日の新聞の社会欄に載るところでした」

女「ごめんなさいっ!ちょっと準備に手間取ったんです!」

女(本当は色々と思い出して恥ずかしがってただけだけど……)

男「まあいいです。とりあえず帰りましょうか。そして、明日元気に頑張りましょう」

女「はい、頑張りましょう。えっと、こっちです……」

女(結局本当に送ってもらっただけだった……。いや、断じて何かを期待していたわけではない。絶対にない……。とりあえず、平常どおりに挨拶しなきゃ……!)

女「おはようございまーす!」

男「おはようございます」

課長「おはよう」

学生「あ、女さんおはようございます」

女「……え!?学生さん?どうして今日も?」

学生「えっと、女さんに昨日言われたことを思い出して、別な方にも相談に乗っていただこうかと……」

女「そっかそっか!そこの頼りにならなそうな人がきっと沢山話を聴いてくれるからばんばん話しちゃって!」

学生「はい、わかりました!」

男「学生さん、女さんに乗っかって頼りにならなそうな人っていうのを認めないでください。ちょっとだけ傷つきます」

学生「わわっ、ごめんなさいごめんなさい!」

男「冗談ですよ。ささ、リラックスできたところでお話を聞かせてもらってもいいですか?」

学生「はい、お願いします!」

女「……そういう切り口もありましたか……」

男「もちろんあれも万能な解決策ではありませんけどね」

女「それはわかってます。でも、勉強になったなあって。まさか学生さんと彼氏さんの両親とかの話になるとは思いませんでした」

男「まあ僕も女さんから事前に話を聞いていたから思いついただけです。将来的にご両親のために場合には地元に帰りたいと思う方も多いですから。そういった将来についても考えたりしているのかなと思っただけです」

女「それでもすごいですよ。もちろん、学生さんの地元と彼氏さんの内定した会社の所在地が一緒だったから新たな選択肢となったわけですけど……私には思いつきませんでした」

男「はは、そう言っていただけると幸いです。……ただまあ、これからどういった方法を選択するのかは学生さん次第ですから」

女「そうですね。納得して、後悔のない選択をしてくれるといいですね」

男「いつかあのとき相談して良かったですと言ってくれると嬉しいですけどね」

女「まあ、夢ですよね。いつか叶えるぞー!」

男「そうですね、頑張りましょう」

女「はい、それじゃあお昼にしましょうか」

男「ええ」

さて、途中電話がきまして時間があいてしまいました。申し訳ありません。

結局この相談については、最終的な選択が何になったのかは皆様のご想像に
お任せします。

私だったら……。俺だったら……。みたいに同じシチュエーションで
想像していただけたら嬉しいですね。

それでは本日は一人だけでしたが、これでおしまいにします。

それでは次の相談者(性別、学年1~4or既卒、相談内容)下1でお願いします。

安価、了解です。

今日明日はちょっと来れないかもしれません。

次回日程が決まりましたらお知らせします。

さて、本日は20時ごろから書き始めたいと思います。

一つ安価を出しておきたいと思います。

この学生が内定をもらえない原因を安価1つ下でお願いします。

もし何もついていなければ、適当に考えて書き始めることにします。

少々開始が遅れます。

申し訳ありません。

それではのんびりと始めて参ります。

男「何だか女さんがいないと静かなものですね」

課長「まあたまには二人も良いじゃないか。死ぬほど忙しかった日々を思い出せて」

男「……課長がドMだったとは知りませんでした」

課長「ははは、僕はどっちでもいける口だよ?」

男「……」

課長「ちょっと調子に乗りすぎたらしいね」

男「はあ……ふざけるのも大概にしないとそのうち女さんの前でもぽろりと下ネタを言ってしまうかもしれませんよ?」

課長「大丈夫、僕は堂々と言うから」

男「……」

課長「うーん……昔はこんな扱いじゃなかったんだけどな」

男「……そういえば、今日は事前にメールで相談の予約が入っているんでしたね……」

課長「……珍しいね。まあありがたいことなんだけど」

男「そうですね。そろそろ時間ですが……」

学生「こんにちは。メールで予約していた学生ですが……」

男「どうも、こんにちは。お待ちしておりました」

学生「ありがとうございます。本日はよろしくお願い致します」

男「ええ、こちらこそよろしくお願い致します」

男「改めまして就職支援課の男です。本日のご相談の内容とは?」

学生「……内定が出ないんです」

男「ふむ……。学生さんは4年生で?」

学生「はい。もう卒論も出して卒業間近です」

男「そうでしたか……」

学生「最初の頃は大企業を受けていましたし、落ちても仕方ないと思っていたんですが……正直身の丈に合っているだろうと思えるような会社からも内定をいただけなくて……。もう自信がないとかのレベルでなく、どうしたら良いのか、何が悪いのかわからなくなってしまいまして……」

男「よく相談してくれましたね。ありがとうございます」

学生「いえ……もう形振りかまってはいられないので」

男「そうですね……。まず、今までの就職活動について詳しく教えていただいてもよろしいですか?」

学生「就職活動解禁と同時に、本当にジャンルを問わず様々な企業にエントリーしました。選考の開始は大企業の方が早いことが多かったので、最初は結果として大企業ばかりにエントリーシートを送っていました」

男「その頃のエントリーシートの通過率はどれくらいでしたか?」

学生「そうですね……4割程度だったと思います」

男「わかりました。では続きをお願いします」

学生「はい。エントリーシートが通過した後で様々な企業の面接に行きました。通過率は半々ぐらいで、最終面接に残った企業もいくつかありました」

男「具体的には何社ほど?」

学生「その頃は3社です。……うち一つは圧迫面接で、ひどい目に遭いました」

男「そうですか。しかし、内定はいただけなかったと?」

学生「……はい」

男「その後は中小企業等の面接も受けつつ……」

学生「……はい。結果としてこの時期まで内定をいただけず……」

男「先の選考にはそれなりに進むけれども……」

学生「そうですね。そんな感じです」

男「わかりました」

学生「僕には何が足りないんでしょうか……」

男「……私の推測にはなりますが、学生さんには何か能力面……例えばコミュニケーション能力と言われるものや、リーダシップ、そういったものが不足しているから内定をいただけないという訳ではないと思います」

学生「……では、何故……」

ちょっと中断です。

今日はちょっと戻れなさそうなので、火曜日以降再開します。

申し訳ないです。

火曜日更新できず申し訳ないです。

急な飲み会に捕まりました。

本日、短いかもしれませんがやりますのでよろしくお願いします。

それでは始めていきます。
悩みと望みは無限大ですねぇきっと。

男「そうですね……学生さんには経営者になったつもりで考えてもらいましょう」

学生「経営者ですか?」

男「はい。10人くらいの規模の小さな会社を経営しているつもりで考えてください」

学生「……はい。わかりました」

男「二人の学生を面接するとします。一人目の学生は学生時代に起業経験があり、とても優秀な実績を残しています。中小企業に勤めて自らが主体となって活躍していきたいと考えているとのことです。話しぶりも朗々としていて、誰からも好かれるように感じます。二人目の学生は学生時代はアルバイトを主にやっていて、特に目立つ実績を残していませんが、会社に勤めて、学生さんが経営している会社の特殊な技術を広める手伝いをしたいと考えているそうです。真面目そうではあるものの、あまり目立つタイプではありません。それでは、どちらの学生を採用しますか?」

学生「最初の人だと思います。起業したという実績もあって、誰からも好かれそうというのはとても優秀な能力です。二人目の学生は活躍できない気がします」

男「はいわかりました。正解です」

>>114のところ男の一人称 私→僕ですね。少し前のものですが修正します。

学生「……はぁ、そうですか」

男「では別の解答をお示ししましょう。僕であれば二人目の学生を採用します。何故なら一人目の学生は志望動機が漠然としていて、他の会社でもできるようなことを言っています。いくら優秀でも入ってくれなければ意味がありません。二人目の学生は、能力では一人目の学生に劣るように見えますが、志望動機が具体的であり、自分の会社に入ってくれる見込みがあります」

学生「……そんなこと……」

男「そうですね。どっちの学生を採用するかは企業の考え方次第です。それこそ巷では、『この学生さんは優秀すぎるから採用しない』なんて事例もあるようですね」

学生「……」

男「僕が思うには、学生さんは軸を定めることを疎かにしすぎたのかもしれません。自らの長所や実績をアピールすることができても、入社して何をやりたいのか、どういう形で働きたいのか……そんな部分を疎かにしてしまうと、企業は『優秀だけど、どうせ入ってくれないだろう』と考えてしまう恐れがあります」

学生「……確かに、ジャンルを問わずにエントリーして、自分自身何がしたかったのか見失っていた気がします」

男「学生さんは不運な例だと思います。大企業はむしろ、優秀な人材であれば志望動機が多少曖昧でも採用を決める場合もあります。自分たちの会社に入ってもらえるという自信があるからです。しかし、中小企業は採用した人材が本当に入ってくれるのかどうかを見極めることを重視する場合が多いです。受験者も少なく、代わりの人材も居ない……そうなると多少能力が低くても、入社してくれる人材を選ぶのです」

学生「……確かに、そう言われると納得できます」

男「もちろん、一例でしかありません。ただ、学生さんが大企業を受けていたタイミングでどこかに合格していれば……中小企業を受けている段階で、求めているものに気づけていれば今の現状はなかったのかもしれません」

学生「そうですね。なんか、損した気分です」

男「すごく厳しいことを申し上げたような気がしますが、学生さんならまだまだ取り返せると思います。頑張ってください」

学生「はい。ありがとうございます。改めて、合格するという目標ではなく、将来どうやって働きたいのか、どんな生活をしたいのかということを考えて、就職活動を頑張りたいと思います」

男「はい、お疲れ様でした」

書いていて、ここまで具体的に言及して良いのかなあと思いました。
実際に根拠があるわけではなく、推測じみた部分も多いので……。

何にせよ、どの企業も求めている能力、性格、知識、適正……全く違うと思います。
共通しているものは多いかもしれませんが、落ちてしまったからといって
その人間が優秀ではないのかと言うとそんなことは無いんだろうと思います。

さて、それでは人がいるかはわかりませんが、次のお悩み相談を
下1でお願いします。
(性別、学年、お悩み内容)

人が来るまで小ネタを適当に書きます。
お悩み相談については最初に書かれた安価内容のレスを採用しますね。

【就職支援課と飲み会】
女「いやあ、疲れましたね男さん」

男「女さん今日ずっとパソコンと睨めっこしてた気がしますけど……」

課長「はは、男くんはなかなか奇抜な相談に乗ってたら、睨めつけるみたいな顔になってたけどね」

店員「飲み物はいかがなさいますか?」

課長「とりあえずビールで」

女「……臥龍梅 愛山 開壜十里香……」

男「どこかの漫画の必殺技ですか……?えっと烏龍」

女「ハイ!で」

男「……はい」

……10分後……

女「次飲み物どうします?」

課長「ボタン押してから訊くって順番おかしいでしょ……。まあビールで」

男「まだ大丈夫で……」

女「じゃあ男さんは梅……」

課長「酒ロックで」

男「……ウコンの力……」

店員「ビールと梅酒ロックとウコンの力と……」

女「伊佐美ロックで」

店員「かしこまりました」

安価了解です。小ネタ終わったら書きますね。

……1時間後……
課長「あー……とりあえずビールとなんかオススメの日本酒と……烏龍茶」

女「男さーん?何へばってるんですか?机にちゅーしても楽しくないですよ!ほらほら、顔あげて!」

男「……女さん、喋らないでください。頭が割れます。割れなかったとしても明日女さんの頭を割ります」

女「うわあ、えげつないこと言いますねーほんと。私なんてもう20杯も飲んでますよー?男さんの10倍ですよ!もっとがんばって下さいよー」

男「ほんと、女さんはお酒を飲むとうるささとうざさがいつもの10倍ですね。口の中に大量の小麦粉を突っ込みたいです」

女「あははは、ほんとそうですよねー私うるさいですよねー!そして男さんはいつもの10倍毒舌ですね!」

男「身体が自由ならば10倍痛いデコピンをしたいです」

課長「あー……飲み物はそこら辺に適当に置いてください。ええ、いつもこうなので……はい……。え?会計が5万円超えた?……あー……」

女「あ!魔王と村尾と森伊蔵それぞれロックで2杯ずつ!」

課長「……二度と連れて行かない……」

男「気持ち悪すぎて吐きそうなので女さん飲んでください」

女「え!?ちょっとそういうプレイはまだ早いんじゃないですか!?男さん!」

男「うぼぁー……」

課長「……あーあーあー……」

女「あ、やりすぎちった……てへ?」

……翌日……
女「おはようございまーす!昨日はおつかれさまでした!」

男「おはようございます。昨日は毒舌かつリバースすいません」

女「いえいえ、調子に乗ってごめんなさい。毒舌はいつものことですから。身体は大丈夫ですか?」

男「あれぐらいなら何とか……。慣れたものですよ。困ったのはスーツぐらいで……」

女「あははは……すいません……」

課長「……おはよう」

女「おはようございます!課長昨日はありがとうございました!」

男「おはようございます。ご迷惑おかけしました」

課長「……女さん昨日何杯飲んだか覚えてる?」

女「28杯ですね」

課長「単価覚えてる?」

女「……飲み放題じゃなかったんですか?」

課長「……昨日、家に帰って支払額話したら、閉めだされてチェーン掛けられたよ」

女「……えっと、ごちそうさまです?」

男「女さん、絶対違います」

課長「……FXでもやるしかないか……。ああ、ネカフェ生活はいつまで続くかな……」

男「……あの、多めにお支払いします……」

女「割り勘でもいいですよ!」

課長「割り勘、一人2万円な」

男「……僕はあんまり飲んでないので……」

女「私は女なので……」

課長「そんなところだろうと思ったよっ!」

女さんは酒がざる。男さんは下戸。課長は苦労が絶えない。
そんな飲み会を是非やっていて欲しいですね。
さて、それではいきなり海外勤務、しかも中東勤務となり当惑している 
期待されての事らしいが重圧感が凄くて毎日が不安とのことですね。

頑張って書いていきます。エリート君にも悩みがどっさりですね。
恐ろしや。

男「あー……」

女「どうしました?」

男「いえ……この時期になると決まってくる相談が……」

女「10月ですか?何かありましたっけ……」

男「企業によっては内定式で配属先が決まるんですよ」

女「ああ、そういうことですか」

男「女さん例えばですが、4月からアメリカ行ってねって言われたらどうします?」

女「……とりあえず泣きながらお母さんに電話します」

男「……女さんも乙女だったんですね」

女「いえ『夢の国際結婚が叶いそうだよお母さんっ!!!』って嬉し泣きします」

男「女さんがとても寒い国の大学に転勤したいと言ってたと課長に伝えますね」

女「いいですねえロシアとか」

男「……動じられないと寂しいです」

女「だと思いました」

学生「すいませんっ!」

男「はいっ!?」

女(声でかっ!そして、男さんびびりすぎっ!)

学生「ちょっとお時間いいですか?」

男「はい、ではそちらにお掛けください」

学生「はい!了解です」

女「元気だねえ」

学生「カラ元気っす」

男「カラ元気でも羨ましいですよ」

女「男さんもやしですからね」

男「女さんはまな……失礼しました」

学生「ひどいですね男さん。貧乳は正義ですよ」

女「おう君ぃ、カラ元気さえも空っぽにしてやろうか?」

学生「はははは!是非お願いします」

女「じゃあ、後でサシ飲みだ」

男「はいはい、ふざけないでくださいね。改めまして、就職支援課の男です」

学生「○△商事に内定をいただいている4年の学生です」

女「○△商事!?すごいねーおめでとう。まあ、急性アルコール中毒で廃人になるんだけど」

男「女さん、やめなさい。学生さん、おめでとうございます」

学生「ありがとうございます!」

男「恐らく悩みというのは配属先のことですかね?」

学生「やっぱり定番ですかー。覚悟は半分ぐらいしてたんですけどねー」

女「どこどこ?アメリカ?イギリス?」

学生「イランっす」

女「イラン……なんか戦争してたっけ?」

男「戦争で有名なのはイラクの方ですかね」

学生「そうっすね」

女「でもそこはかとなく危なそう……」

学生「核開発問題とかあるっすね」

男「まあ、安全ではないでしょう。外務省の渡航情報などを参考にするとわかります」

女「そりゃあ行きたくないわ」

学生「……?行きたいっすよ」

女「え?蜂の巣になりたいの?」

男「それはいくらなんでも偏見を持ちすぎですよ」

学生「行きたいとは思うんですけど、いきなりってのはどうなのかなと……。期待されてのことらしいので、嬉しいっちゃ嬉しいっすけど」

女「そりゃあ普通、経験してから行きたいよね」

男「まあ僕も少なくともそう感じる質ですね」

学生「不安っすよさすがに。いずれ行きたいと思ってるにせよ……」

男「まあ、不安ですね。間違いなく。では何故不安ですか?」

学生「わからないっすから。……ああ!」

男「そうですね。簡単ですよね」

女「……?」

学生「そうっすね。わかりました。行ってきます!」

男「ええ、行ってみてください」

女「いってらっしゃーい?」

女「どういうことですかあれ?」

男「簡単ですよ。不安に感じていることが何かを自覚してもらって、それを埋めに行っただけです」

女「……?」

男「学生が社会人になるにあたって、不安を感じていないなんてことはあり得ないでしょう。何かしらの不安を感じています。『ちゃんと仕事ができるか』『いじめられやしないか』……きりがありません」

女「そうですね。では彼はどうするんですか?」

男「イランに行くでしょうね。彼の性格上」

女「え!?」

男「彼はそういうタイプの人間だと思います。期待されるのはありがたいと思っているでしょうし、将来的には海外に行きたいという志向もあります。そういう性質の会社に入社しているので当然ではありますが」

女「……」

男「単にいきなりだったから、そして全く知らないような国だったからというのが彼の不安です。であれば、どうすればよいのか……彼はその答えに簡単にたどり着ける人間でした。まあ、僕ならインターネットで済ませてしまうのかもしれませんが……」

女「すごい行動力だなあ……」

男「1週間ぐらいしたら、真っ黒になって帰ってくるかもしれませんよ」

女「……あり得そう……」

さてこんな感じにしてみました。
悩みの根本的解決ではないのかもしれませんが、
いきなり海外勤務になる会社というのはある程度限られているので……。
どうかご容赦ください。

それでは下1でお悩み内容(性別、学年、お悩み)を安価して
本日は寝ますーおやすみなさい。

ふとネット上を徘徊していたら、前作をまとめてくださっている
サイトさんがちょいちょいとあってとてもありがたく感じた次第です。
お手数おかけしました。ありがとうございます。

安価了解しました。一年女子 この前地元の県のイベントに出たら某大手プロダクションから
アイドルにならないか勧誘された 受けるべきか悩んでいるですね。

今日はちょっと飲み会でいい感じに出来上がってしまったので土曜日以降にちょろちょろと
書いてみます。金曜日は恐らく、今日と同じく出来上がってしまうと思うので
奇跡的に来れたら書きますって程度です。

申し訳ないです。

さて、予想に反してむしろ今日は書けそうで
明日が書けそうにない感じになりました。
人がいるかはわかりませんが、書いていきます。

よろしくお願いします。

今日はリヒテルのショパンばっかり弾いたコンサートをBGMにのんびり
やっていきます。

女「……ふと思ったんですけど私達ってお互いのこと全然知らないですよね」

課長「どうしたんだい?お見合いで付き合いだした恋人みたいなこと言って」

女「例えに時代を感じますね。いや、私男さんにしろ課長にしろ仕事場での顔しか知らないなと思いまして」

男「飲み屋での顔も知ってますよ」

女「青いペンキ被れば今すぐにでもその顔になれますね男さんは」

課長「お酒については二人を足して2で割りたいところだよ」

女「課長、無限を足したらいくら割っても無限ですよ?」

男「……女さんビックリ人間コンテストとかに出場した方がいいですよ」

女「ひどいですねえ。美味しくないお酒だとあっという間に限界を迎えますよ?主に精神面で」

課長「美味しいお酒だと僕の財布と精神があっという間に限界を迎えるけどね」

女「……ようやくネカフェ生活終わったんでしたっけ」

課長「今回は長かったよ……2週間だったからね……」

女「そんなことはどうでもいいんですけどね」

課長「全ての元凶なのに……」

男「課長、泣かないでください。気持ち悪いですから」

課長「慈悲もなし」

女「まあまあ、愛情表現ですよ。ってことで男さん、ご趣味は?」

男「広く浅くですからねえ……。趣味と言えるようなものは……」

女「じゃあ最近のブームでいいですよ」

男「随分と上から目線ですね……。まあ、最近は聴き比べにはまっています」

女「……聴き比べ?原曲とカバー曲の聴き比べとかですか?」

男「いえ、クラシックの曲を一曲選んでひたすら同じ曲を色んな演奏者、色んな指揮者で聴くんです」

女「……間違い探しでもするんですか?それ」

男「……まあ確かにそういった要素が無い訳じゃないですけれども……。まあ表現の差を楽しむって感じですね」

女「私には一生わからない世界な気がします」

課長「高尚な趣味だね確かに。僕はついつい贔屓の演奏者ばかり聴いてしまうから、尊敬するよ」

女「贔屓の演奏者……。贔屓の地下アイドルとかじゃなくてですか?」

課長「本当に女さんは僕のこと嫌いなんじゃないかい?まあ、ミケランジェリって言ってもわからないだろうし……」

女「ミケランジェリ……あれですよね!裸の男の人の彫刻作った人!」

男「……課長、わざとでしょう?」

課長「はは、ミケランジェリは好きだよ?一番ではないけれどね」

女「どうして二人共憐れむような呆れるような目で私を見るんですか?私が博識だと気持ち悪いとかですか?」

男「……まあ、一文字違いだから仕方ないですよ」

課長「まあ、最初はそう思うよね」

女「とりあえず馬鹿にされていることはわかったので、今日は課長のおごりで飲み会です」

課長「首吊り用のロープって安いかな?」

男「それよりも女さんの口を塞ぐほうが簡単で、無料でできると思いますよ」

女「口を塞ぐ!?何で塞ぐんですか!課長の変態!」

課長「せめて、本気で恥ずかしがって言っているなら可愛いものの、無表情で声だけ張り上げられても何とも思わないよ僕は」

女「ですよねー。……私一人ぼっちだなあ。二人共クラシック聴くんですもんね」

男「今度有名どころを貸してあげますよ」

女「代わりに私の好きなアイドルのCDも貸してあげますね!」

男「目的はそれだったんですか……。こんな周りくどいことをせずとも、聴いてみてくださいって言ってくれれば良かったのに……」

女「でも、男さんも課長もあんまりアイドルとか好きじゃなさそうな気がしたので」

男「僕は好き嫌い以前にわかりません」

課長「昔は好きだったよ?それこそ振り付けは踊れたぐらいに」

女「課長カラオケで今度踊ってくださいね」

課長「え?恥ずかしいなあ……」

女「え?ヒトカラでですよ?」

男「……女さん、課長に書類でも押し付けられたんですか?いつにも増して苛烈ですが」

女「今の課長ならネカフェ生活で弱ってると思ったので、今のうちに順位付けをはっきりしておこうかと……」

課長「怖い……この子本当に怖い……」

女「やだなあ。上司に対しては最低限の敬意は持ちあわせてますよ?」

課長「最低限という言葉がここまで適切に使われることもあまり無い気がするよ」

女「まあ、いいじゃないですか。本気で傷つけるようなことは言いませんし」

男「……うーん、結構ぐさぐさいってると思いますけどね」

課長「ほんとだよ、誰かに癒してもらいたいよ」

学生「えっと……癒やし欲しいですか?」

課長「うん是非……って学生さんか!こんにちは!」

男「こんにちは。うちの課長がすいません。ちゃんと警察には通報しておきますから」

課長「未遂だよ!未遂!っていうか何の罪だよ!」

女「……かわいい……」

学生「……え?」

女「何この子!超かわいいっ!課長!私この子とウィークデイナイトフィーバーするので早退します!!!」

課長「まだウイークデイアフタヌーンだから我慢してね」

女「課長、禿げればいいのに」

課長「もう手遅れだよ……女さん……」

女「……あの、さすがにぐっさりいきすぎました。ごめんなさい」

学生「課長さん……?禿げててもいいと思いますよ?」

男「……学生さん、さり気なくトドメを刺さないであげてください」

課長「あー……どうして髭は生えるのに髪は生えないんだ……」

男「あー……壊れたレコードと化してしまった課長は放っておいて……」

女「就職支援課の私女と、下僕の男さんです」

学生「よろしくお願いします。女さんと下僕さん。私学生と申します」

男「よろしくお願いしますお嬢様。さて、女さんはよっぽどデコピンされたいらしいですね」

女「いやいや、下僕がお嬢様に暴力なんて……いてぇっ!!!」

学生「あらまあ、下克上ですね」

男「ええ、世の中実力主義です」

女「深刻な痛みすぎてふざける余裕が無いです。きっと蜂に刺されたレベルで腫れ上がってます」

学生「女さん、おでこにチーク塗りました?」

女「え!?そんなに!?」

学生「くすくす、冗談ですよ」

女「……学生ちゃん、可愛いけど可愛くない……」

男「自業自得です。さて、それではお悩み相談ということでよろしいですか?」

学生「ええ、お悩み相談です」

女「お悩みなら私は二人きり、ベッドの上で……やめてっ!男さん!そのビシィ!!!って音はデコピンの効果音じゃないっ!!!」

男「はあ、女さん、テンション上がりすぎですよ。学生さんが可愛いからってだめですよそれじゃあ」

学生「私は可愛いんですねえ」

女「うーん、思わず女の子相手でもいいかなっ!って思っちゃうぐらいには」

学生「……よくわからないです」

男「女さん、退場させますよ?」

女「や、やめて!せめてイエローカードで!」

学生「残念ですが……」

男「そうですね……」

女「……ぐすっ……」

男「ああっ!何も泣かなくても!」

学生「男さんひどいんですね」

女「ほんと……あんまりだよっ!」

男「わかりましたから!退場しなくていいですから!」

女「あー、騙されやすい人で良かった」

学生「本当ですね」

女「学生ちゃん、協力ありがとねー」

男「……女の人って怖いから帰ります」

学生「職務放棄ですよ?」

男「……学生さんってなかなか何というか……鋭利な刃物みたいですね」

学生「そんなことないですよ?精々果物ナイフです」

男「十分、鋭利ですね」

学生「あらあら、そうですね。と、そろそろ本題に入ってもよろしいですか?」

女「どーぞどーぞ」

男「ええ、お願いします」

学生「私、アイドルになれるらしいんです」

女「なれるだろうねえ可愛いし」

男「……もう少し詳しくお願いします」

学生「ええっと、この間お友達に誘われて、言われるがままにコスプレ?イベントに行ったんですが……」

女「ちなみに何のコスプレを?」

学生「よくわかりません」

女「……写真は?」

学生「一応携帯電話に……」

女「今は男さんのデコピンが怖いから、後で見せて!」

男「……デコピンじゃなくて拳骨だってあるんですよ?」

学生「痛そうですねえ。是非やってあげてくださいな」

女「私、安売りされました」

男「はあ……一向に話が進みません。そのイベントの中でスカウトを受けたと?」

学生「すごいですねえ。エスパーじゃないと就職支援課には入れないんですか?」

女「ハゲでも入れます」

課長「遠距離からの攻撃は本当にえげつないからやめてください。死んでしまいます」

学生「課長さんが机に突っ伏してしまいました。光の反射がすごいですね」

男「学生さん、猫被ってるんですか?」

学生「友人曰く、天然毒舌ボケ?らしいです」

女「一番えげつないやつ」

男「ある意味才能ですね」

学生「ありがとうございます」

女「褒めてないと思うけどね」

男「とりあえずスカウトはされたんでしょうけど、どういった事務所に?」

学生「えっと、とっても有名なところみたいなんです。母に話したら、『私が小学校の時からある事務所じゃない!学生は私の子供じゃなかったのね!びっくりだわ!』と言っていました」

男「……まあ弱小零細で、何させられるかわからない事務所ってわけではないと思って良さそうですね」

学生「それで、私はアイドルになってしまって良いのかどうかと思いまして……ご相談に」

男「ふむ……まあ今まで一度も無かったケースであることは間違いないですね」

女「うーん……アイドルねえ……」

学生「私は所謂箱入り娘らしいので、あまり世の中のことはわかっていないのかもしれないと思っています。高校までは女子校でしたし……。それでも、母の反応を見て、すごいことなんだなあと……」

男「まあ、望んでもなれない職業であることは間違いないでしょうね」

女「……望みって意味では、学生さんにはやりたいことってないの?」

学生「やりたいことですか……あんまり思いつかないですね……」

男「ちなみに学年は?」

学生「1年生です。ぺーぺーです」

男「それじゃあ、就職活動なんて意識したことはないですねきっと」

女「きっと高校までもやりたいことを意識する機会ってなかったんだよねえ……」

学生「所謂乗っていたら上がっていったやつでしたので……」

女「エスカレーターの弊害かあ……」

男「正直、やりたいことが思いつかないというのは決して悪いことではないと思いますよ。ちなみに、そのスカウトに時限制はあるのでしょうか?」

学生「どうなんでしょうか?」

男「……まあ、わかりました」

女「個人的な意見としては、アイドルは楽な仕事では無いと思うよ。人前に出る分色々非難を浴びることもあるだろうし、人気が出れば出るほどプライベートも無くなるし……。何より、恋も満足にできないよ?」

学生「……恋ができない……。男さんみたいな方とデートができないんですね……」

女「え!?何!?一目惚れ!?」

男「はいはい、そういうのは結構です」

学生「私振られました」

女(何故ほっとしてるんだ私は……)

男「とりあえず言えるのは、学生さんはまだ1年生です。仮に通常の就職をするにしてもまだまだ時間があります。アイドルになるという決断をするには、学生さんはアイドルという仕事を知らなすぎるように思えますし、同じように世の中一般の仕事のこともあまりご存じないと思います。なので、まずは知ることから初めてはいかがでしょう?」

学生「……確かにそうかもしれませんね」

男「何かを決めるにはまずは知らなくてはいけません。なので、まずは色々と勉強してみてください」

女「アイドルのことならそれなりに知ってるよ!何でも訊いてね!」

学生「ありがとうございます。また少し調べたら相談に来ますね。ありがとうございました、楽しいお二方」

男「こちらこそ、またよろしくお願いします」

女「またよろしくねー!」

とりあえず今日のところはここまで。

また同じ学生さんについて、日曜日になると
思いますが書いていきたいと思います。

では、ありがとうございました。

今日はやはりしたたかに酔っ払いました(主に友人が)

明日、来れそうでしたらちまちまと書きます。

よろしくお願いします。

おやすみなさい。

乙把握
飲み過ぎには注意しないとな 目が覚めたら太ももに二本点滴刺さってたのにはびっくりしたわ
 

こんにちは。
無事二日酔いになることもなく、朝を迎えました。
本日も18時~20時頃からちょこちょこ書いていきたいと思います。

>>155
さすがにそんなことになってしまうと以後お酒を飲むのが怖くなりそうですね。
急性アルコール中毒には気をつけたいものです。

ではちまちまと始めて参ります。

よろしくお願いします。

男「女さん、CDありがとうございました」

女「いえいえ、どうでした?」

男「……メロディーは綺麗ですよね。覚えやすくて」

女「あまり気に入ってもらえなかったみたいですね」

男「ちょっと彼女たちの音楽は僕には元気が良すぎました……」

女「好き嫌いですからねー。仕方ないと思いますよ。そういえば、この前相談に来た学生さんはどうなったんでしょうか」

男「ああ……アイドル事務所からスカウトされていた……」

学生「どうなったんでしょうかねえ……」

女「気になりますねえ……って、あなたのことですけどね」

男「お久しぶりです」

学生「お久しぶりです。もう少し驚いていただけると思ったんですけれど……」

女「いやー実はそこの鏡で忍び足で近づいてくるのが見えてたんだよねー」

男「僕は元々あまり驚かない質なので」

学生「……お二人共冷たいんですね」

男「ええ、そうなんです」

女「私は温かいんだけどねー」

学生「それではお二人は凸凹コンビですね」

女「うーん……どちらかというと私が一人でぼこぼこにされてるかな?」

男「僕はぼこぼこにされたいがためにあんな態度を取るのかと思っていました」

学生「やっぱり、凸凹コンビですね」

男「……まあ、それでいいです」

女「今度は私がぼこぼこにできるよう頑張るよ。それで、どう?進展は?」

学生「ひとまずアイドルにはならないことにします」

男「そうですか。一応理由をお尋ねしても?」

学生「理由……論理的に説明するのは簡単だと思います。例えば、学業を疎かにしたくないですとか、アイドルという不安定な仕事はしたくないとか……」

女「そっかー。私学生ちゃんがアイドルになったら、最前列でヲタ芸やるぐらいの気持ちだったのになあ」

学生「くすっ、では今度私だけのためにやってくださいますか?」

男「期待してますよ?」

女「やっぱりほら、私だけぼこぼこだよ」

学生「自滅では?」

男「墓穴を華麗に掘りましたよね」

女「穴があったら入りたい……。あ、私墓穴掘ったんだっけ」

学生「女さんは本当に面白い方ですね」

男「ええ、本当に。転職をお勧めしたいほどです」

女「男さんそんなに私のことが嫌いですか」

学生「夫婦漫才師になられるのでは?」

男「大変魅力的ですが、女さんがツッコミをしたら僕の肋骨が数本折れそうなので遠慮します」

女「男さんいい加減しばきますよ」

男「ほらね?」

学生「ああ、とても恐ろしいですね」

女「……もういいもん。男さんも学生ちゃんも私をサンドバックにして楽しみたいんでしょ?私は貝になるからご自由にどうぞ」

男「このパターンは、ちょっかいをかけるととたんに噛み付いて、『二枚貝に噛まれてやんの!ばーか!』とか言い始めるパターンです」

学生「そうでしたか。では相談の続きを……」

女「……」

学生「論理的な理由については申し上げましたが、もう一つの……女の子らしい理由を申し上げます」

男「どうぞ?」

学生「私、男さんに恋をしてしまったらしいのです」

男「はあ……そうですか」

女「はあっ!?え!?どういうこと!?男さん!相談の後お持ち帰りでもしたんですか?」

学生「女さん、貝になったのでは?」

女「ちょっと今そういうのはいいから!なんで男さんはそんなに冷静なんですか?」

男「まあ、女さん落ち着いてください。えっと、学生さん。まずは相談についてですが、無事自分なりの答えが出せたようで良かったです。これからまた考えが変わるかもしれませんので、何かありましたらいつでも相談してください。それと、お気持ちについては受け容れる受け容れない以前に、どうしてそう感じたのか後ほど教えていただいても良いですか?しっかりと場を設けますので」

学生「はい、無事相談は解決しました。ありがとうございます。では、後ほどよろしくお願いします」

男「ええ、それでは18時ごろにまた就職支援課に来てください」

学生「はい、失礼します」

男「ふむ……」

女「いや、『ふむ』……じゃないですよ!どういうことですか!まったくもう!」

男「僕には女心と言うものがわからないので、どういうことと訊かれましても……」

女「だって!そんな事言ったって!……はあ、落ち着きます」

男「ええ、そうしていただけると助かります」

女「……男さんは何となくわかっていたんですか?」

男「何がですか?」

女「学生ちゃんの気持ちです」

男「いえ、全く」

女「では何故あんなに冷静に?」

男「えー……。初めてと言うわけではないので……」

女「……男さん、就職支援課で働き始めてから何度目ですか?」

男「……5回目ぐらいですかね?」

女「私が来てから何回目ですか?」

男「4回目ですね」

女「……今まで気づいていなかった私って一体……」

男「まあ……とりあえず僕はこれから一旦外出しなくてはいけないので、他の学生さんがいらっしゃったらご対応お願いします」

女「え!?出かけ……ああそうですね、学内セミナーの打合せ……」

男「ええ、そうです。どんなときでも仕事はしなくてはいけませんから」

女「はい……。いってらっしゃい……」

男「ええ、行ってきます。17時半頃には戻ります」

女「はい……」

女(……どういうことなの……。学生ちゃんがこの間相談に来て……それからまだ1週間ぐらいしか経っていないのに。一度きりの相談で学生ちゃんが男さんのことを好きになったってわけ?それでアイドルは諦めたってわけ?……まあ、元々なりたかった訳ではないのかもしれないけれど……)

女「……こんなんで仕事できるわけないよー……」

女(ってか、私は何でこんな恋する乙女みたいなことをうじうじ悩んでるんだ?男さんなんて、私のことをいつもいじる……いや、それは私もか……。お酒は弱いし、優しい顔して毒舌だし……。でも、悩んでる時は頼りになって、学生さんの相談に応じているときの目の輝きがとても綺麗で……。わっかんないよーもう!)

さて、女さんが絶賛お悩み中ですが、ちょっとだけ席を外します。

BGMをショパンの革命にしていたのですが、学生さんが男に告白したタイミングで
女の頭の中にはこの曲が流れていたんではないかというぐらいにシチュエーションにマッチしていて
笑えてしまいました。

すぐ戻りますので、少々お待ちください。

戻りました。

女「……私は男さんが好きなのだろうか?」

課長「好きなんじゃないの?」

女「やっぱりそうなんですかね?」

課長「少なくとも人間としてはね」

女「……恋愛としては」

課長「それは僕の知るところではないよ」

女「そりゃそうですよね。……おかえりなさい課長」

課長「うん、ただいま。ちなみに何があったんだい?」

女「……学生さんが男さんに告白したんです」

課長「……またか」

女「やっぱり何回もあったんですね」

課長「あーうん、僕が知る限り10回ぐらいは……」

女「男さん、5回って言ってました……」

課長「ああ、男くん鈍いから、半分ぐらいは伝わってないんだよ」

女「ああ……」

課長「僕としては腹が立つぐらいだけどね。同じ男としては」

女「課長はいいじゃないですか、奥さんいるんですから」

課長「まあ、それはそうだけれどさ。もてることが腹立たしいというよりも、煮え切らないのが腹立たしいというか……」

女「……?煮え切らない?」

課長「まあ、結局嫉妬みたいなものなのかもね」

女「男の嫉妬は見苦しいって言いますよ課長」

課長「嫉妬していなくても僕は見苦しいからね」

女「ああ、確かに」

課長「納得されると虚しさが全身からこみ上げてくるよ本当」

女「課長って自虐ネタを言うくせに、否定して欲しい人ですよね。正直面倒です」

課長「ぐさぐさくるねえ。余裕がないんじゃない?」

女「今日は私、皆にぼこぼこにされる日なんですかね」

課長「かもね」

女「ちょっとだけ、外の空気を吸ってきてもいいですか?」

課長「だめと行っても行くだろうさ」

女「毒舌言ってますけど、私課長のこと好きですよ」

課長「現金なことで。はいはい、いってらっしゃい」

女「はい、いってきます」

課長「さ、どうなるかな……」

女(私の中にはきっと男さんへの恋心というものが芽生え始めてるんだろうな……。こんな形で気付かされるなんて、不本意きわまりないけど……。……学生ちゃん、可愛いからなあ。スタイルもいいし。男さんのためにアイドルにならないって決心してくれてるわけだし……。私に勝てる要素って……)

学生「……女さん、寒くないですか?」

女「……学生ちゃん」

学生「……?はい、学生です」

女「学生ちゃん、男さんの何が良かったの?」

学生「……乙女の秘密ですよ」

女「そっかあ……」

学生「女さんは男さんと知り合ってどれぐらい経つんですか?」

女「うーん……2年……いや、2年半かな。一緒に働くようになってからは2年」

学生「……2年……。私ならすぐ追い越せますね」

女「……え?」

学生「いえ、私が男さんと恋人として過ごせば、あっという間に追い越せるかなって」

女(はあっ!?こんなこと言う子だった!?確かに毒舌だったけど、こんな意地悪い言い方だったっけ……)

学生「……女さん、男さんはもらいますね」

女(……ふざけないでよ。男さんの気持ちを考えずに……!)

女「何で男さんが学生ちゃんのものになるって決まってるわけ!?すぐ追い越せるだって!?そんなわけないでしょ!学生ちゃんは知ってる?男さんは全然お酒のめなくて、すぐ酔っ払って具合悪くなっちゃって……その度いっつも私が面倒見てるんだから!それにね、車で家まで送ってくれたり、私が泣いちゃった時は慰めてくれたり……!ぽっと出の学生ちゃんに私が男さんを取られるわけ無いでしょ!」

学生「……」

女「……ねえ、学生ちゃん本当に男さんのこと好きなの?」

学生「……女さん、まず泣き止んでください」

女「……あれ?おかしいな……。別に悲しいわけじゃないのに……」

学生「温かいコーヒー買ってきますから中で飲みましょう」

女「うん……」

学生「……落ち着きましたか?」

女「あー……うん。みっともないところ見せてごめんね」

学生「いえ、私がけしかけたので……」

女「……やっぱり男さんのこと別に好きじゃないの?」

学生「……はい。良い人だとは思いますが」

女「……ほぉんと今日は、私ぼこぼこにされる日なんだ……。ってことは、私が一人で恥ずかしいことを喚いただけってことでしょ?」

学生「……でも、お気持ちに気づいたのでは?」

女「……はあ、学生ちゃんの手のひらの上だったってことか……」

学生「……女さん、私が言う冗談にもいちいち反応していたので。傍から見るともどかしいぐらいに。お似合いなのに、お付き合いしていない様子だったので……つい」

女「ほんと、余計なお世話ってやつだよもう。まあ、いいけどさ……」

学生「今日、私は男さんに振られます。間違いなく」

女「わっかんないよー?学生ちゃん可愛いし……男さんもおーけーしちゃうかも」

学生「絶対無いです。それで、私は坂の下の喫茶店で男さんに振られる予定です」

女「……」

学生「……それでは、またのちほど」

女「……」

女(……腹を括るしかないんだなあきっと。怖すぎるでしょどう考えたって……。こんな時は……)

                ……………………………………
男「……ただいま戻りました……。課長、女さんは?」

課長「うーんそうだねえ、今日は早退したよ」

男「そうですか……。どこか悪いんですか?」

課長「性格かな」

男「……永遠に仕事に出られませんね」

課長「はは、冗談はこれぐらいにしておくよ。僕はそろそろ帰るから、男くんも用事が終わったら帰るんだよ?」

男「はい、お疲れ様です」

課長「それじゃあね」

女(……いくらなんでも飲み過ぎた……。へべれけだよもう……。雪は降ってくるし坂は滑るし……)

女「……もう20時……。男さんきっと帰ってるよなー」

女(勇気出すために一升瓶を飲み干すなんてバカのこと考えなければよかった。開けたら空けるしかないじゃんね)

女「あー……バカだなあ」

男「バカですねえ酔っぱらいさん」

女「あー酔っ払いすぎると幻が出現するんですね」

男「そうらしいですね」

女「まだもう帰ったんじゃなかったんですかー?もう20時ですよー?」

男「学生さんに足止めされまして」

女「学生ちゃん……やりおるー」

男「えっと……それでですね……。女さん……」

女「……」

男「僕と─────」

学生(……女さんをけしかけるため、って言い訳をしていたけれど、ほんの少し、本気だったんですけどね……。ばっさり振られてしまいました)

男『僕には好きな人がいますので』

学生「女さん……羨ましいです。……いっそ、アイドルになって、男さんを後悔させてやりましょう……!」

……とある大学出身の学生が、トップアイドルとして活躍するのはまた、別のお話……。


……男「○○大学就職支援課」……

これでお終いです。

さて……安価スレではございましたが、最後は少しストーリーじみた形にして終わらせてしまいました。

唐突な終わりのような感じもするかもしれませんが申し訳ありません。
何かトリガーとなるような相談があれば、いいタイミングでこのお話を切り出して
エンディングにするつもりでは話を進めておりました。

即興でお話を作る、自分では思いつかないような設定、題材でお話を作る、そういった練習を行うようなつもりで、このスレを進めていきましたが、なかなかに難しく、かつ沢山楽しむことができました。ありがとうございました。
結局字の文とかは使いませんでしたが、それはそれで新鮮で面白かったです。

このスレの中に出てきた学生というキャラクター達が抱えている悩みよりも世の中ではより深刻な悩みがあるのでしょうけれど、どこかの大学の就職支援課の方がそういった悩みを日々解決してくださっているのだと思いたいですね。

それでは、長々とお付き合いいただきありがとうございました。
またそのうち、新しいスレを建てたいと思いますのでよろしくお願い致します。
一度ぐらい練習がてら、キャラクターもののスレをやってみても面白いのかなとも思っています。
もし、見かけましたら生暖かい目で見守っていただけれると幸いです。

乙 完結おめ

もう少し続いてほしかったが先ずはめでてし 最近はエタる方が多いからなぁ・・・
また別ん作品書いたなら見に行くわ

>>176
ありがとうございました。
続けたいなあと思う一方で、何となくまんねり感が出てこないでもないかなと思いまして、こういった形となりました。申し訳ありません。

また、書きたいなあと思ったら書いてみます。
長編もそのうち機会があれば書いてみたいですね。
ぜひともよろしくお願い致します。

おつ
ちなみに前作ってどんなやつ?ちょっと読んでみたい

>>178
ありがとうございます。
前作は>>27に張り付いてますがDat落ちしていると思われます。

幸いにもまとめサイト様がまとめてくださっていたはずなので、もしDat落ちしたものを読めない場合には、タイトルで検索していただければヒットすると思われます。

それでは様々ありがとうございました。

明日依頼をいたします。

長々とお付き合いいただきありがとうございました。

乙 面白かったぜ今までありがとう
新しく書いたなら見に行くわ またね

>>181
こちらこそお付き合いいただきありがとうございました。

また機会がありましたら是非よろしくお願い致します。

このスレは今晩html化依頼したいと思います。

皆様拙作ではございましたがお付き合い本当にありがとうございました。

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