杏子「川原に本が大量に落ちてるな」ほむら「あ、あれは!」(86)

ほむら「こ、この本の束って……」

杏子「お、おいおい、18禁の本じゃねぇか!」

杏子「な、なぁおいこんなところ見られたら絶対誤解されるって」

ほむら「そ、そうね、すぐはなれましょう」

ほむら(で、でも気になるわ……)

杏子(ちょっと見てみたい……)

杏子「ど、どうしたんだよ早く行こうぜ」

ほむら「わ、わかってるわ、あなたこそ先に行ってていいのよ?」

杏子「な、なんだよ、一人になったらお前が変に見られやすくなると思って待ってやってるんだぞ」

ほむら「だ、誰も待ってくれなんて頼んでいないわ」

杏子「あ、お、お前もしかしてその本が欲しいってことか?」

ほむら「な、そ、そんなわけないじゃない!」

杏子「そ、そんなに怒るなよ……」

杏子(実はほむらも興味があってっていうなら一緒に見れるかと思ったけど……)

杏子(ってあたしは何あんな本に興味もってるんだ……)

ほむら(ここまで否定しちゃったらもう取りに戻ることは……)

ほむら(で、でも興味があるなんて言えるわけないし……)

ほむら「だ、だいたいいまさらこんな本ごときどうとも思わないわ」

ほむら「今時の中学生ならこんなの余裕よ余裕」

杏子「な、なんだよそれ、今頃自分だけ余裕ぶるなよ」

ほむら「う、うるさいわね!」

杏子「ま、まぁとにかくさっさと離れればそれで終わりだろ」

ほむら「そ、そうね、少し取り乱してしまったわ」

杏子「ほ、ほら、早く行こうぜ」

ほむら「え、えぇ……」

マミ「あら、暁美さんに佐倉さん、こんな川原でどうしたの?」

ほむあん「!?」

ほむら「な、なんでもないわよマミ!」

杏子「そ、そうそう!」

ほむら(お、思わず隠してしまったわ……)

杏子(やべぇ、ばれたら絶対うるさそうだ……)

ほむら『ど、どうするのよ杏子』

杏子『お、お前の時間停止とか』

ほむら『使えないわよ!そうだわ、あなたの幻惑で』

杏子『それも使えねぇよ!』

マミ「様子がおかしいけど私に見つかるとまずいことでもしてたのかしら?」

ほむら「そ、そんなことないわよ?」

杏子「あ、あぁ!そうそう!」

マミ「なんだか怪しいわねぇ……」

ほむら『ばれないように本を拾うのよ杏子』

杏子『な、なんでだよ!』

ほむら『この本をここで見られたら私達の動揺の原因がこれだとバレるわ』

ほむら『するとこの本は私たちの所有物と思われて18歳未満なのにと怒られることになるのよ!』

杏子『そ、そうか……じゃあ半分ずつな!』

マミ「最近の暁美さんと佐倉さんはなんというかイタズラとかしたり子供っぽくなったし」

ほむら「げ、元気になって自分の達成したかった目標を達成したら色々やってみたいものよ」

ほむら「ほ、ほら、杏子だって自分の昔目指した魔法少女というものを思い出して」

ほむら「あなたと仲直りしたり、さやかやまどかと友だちになることで色々吹っ切れたのよ」

杏子『おい何変なこといってやがる!』

ほむら『仕方がないでしょう!早く話を合わせなさい』

マミ「そうなの?佐倉さん」

杏子「そ、そうそう!」

杏子「マミもあたしと一緒で一人ぼっちがいやなくせに意地ばかりはってたみたいだしな」

マミ「そうねぇ……」

ほむら『ば、ばか!』

杏子『わ、悪い』

杏子「い、いや、やっぱりこう喧嘩別れした手前やっぱり仲直りしたいっていうのも都合がよすぎるだろ?」

杏子「それに、あの時のあたしは確かにやさぐれてたしさ」

ほむら「ま、まぁとにかく私と杏子は色々あったからちょっと色々やってみたいのよ」

杏子「そ、そうそう!元はまだガキだしな!」

マミ(この子たち……今まででこれほど怪しかったことはないわね……)

マミ「二人共、何を隠しているの?」

ほむら「な、何も隠していないわ」

杏子「そ、そうそう」

ほむら「あ、そ、そうだわ!そろそろあっちの方に遊びに行きましょう杏子!」ダッ

杏子「お、おう!いいなそれ!」ダッ

マミ「あ、こら!」

ポトッ

杏子「あ、やべ!」

ほむら「何してるの杏子!走りなさい!」

杏子「お、おう!」

マミ「な、なな///」

マミ「な、なんて本をあの子たちは///」

マミ「も、もしかしてあの子たちが買ったの?」

マミ「こ、こんなの買ったらいけないっていうのに///」

マミ(だ、ダメよ私、そ、そりゃあちょっとは興味があるけど)

マミ(ってまだ18歳になんてなってないんだから!)

マミ(で、でも……)

マミ(ってそれじゃあ私がえっちな人みたいじゃない!)

マミ(た、たとえこういう買ったらいけない本でも落とし主がわかっているなら届けるべきなんじゃ……)

マミ(そうよ、落とし主に落としものを届けてこういう本を買ってはいけないことも伝えて……)

マミ(だから拾わないと……そうよ、決して興味があるとかじゃなくて……)

さやか「……」

マミ「……え?」

さやか「あ、えーと……なんというかすみませんマミさん」

マミ「ち、違うのよ美樹さん!これはそういうことじゃないのよ!」

さやか(いつだったかこんな恭介を見たことがあったなぁ……)

さやか(友達が置いていったって必死だったっけ……)

マミ「こ、これは佐倉さんと暁美さんが落としていって」

さやか「あー別に気にしなくてもいいですって」

さやか(あの時の恭介も中沢が置いていったとか必死だったっけ……)

さやか(なんか慌て方が一緒だし……)

マミ「本当なのよ?こんな本を買って叱ってやらないとって」

さやか(僕も動けたらこんなものつっかえしていたんだけどとかいってたなぁ)

さやか(でもあの時の恭介は普段と違って少し可愛かったなぁ……)

マミ「だ、だから……ね?」

ほむら「撒いたわね……」

杏子「そうだな……」

ほむら「それで、どうする?」

杏子「どうっていわれてもな……」

ほむら「人通りが多いところでこんなものを捨てるなんてできないし」

杏子「って言ってもこそこそ服に隠しながら歩いてるのも不審だろ……」

ほむら「どうしてこんな本を抱えt混んでしまったのよ」

杏子「元を言えばお前が拾えっていったんだろ!」

ほむら「焦ってたのよ!おかしいと思ったならその時言ってよ!」

ザワザワ

杏子「や、やめよう、変に目立つのはまずい」

ほむら「そうね、ただでさえ不審な歩き方をしているのだし……」

まどか「あれ?ほむらちゃんと杏子ちゃん!」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「あ、あれ?」

ほむら「ひ、人違いです……」

杏子「そ、そうそう、私は佐倉杏子ではないしこいつは暁美ほむらじゃ……」

ほむら『ってあなた何言ってるの!苗字まで言ったらばればれじゃない!』

杏子『それ以前の問題だろ!』

まどか「?」

まどか「あれ?背中にずっと手をまわしてるけど転ぶと危ないよ?」

ほむら「こ、これはちょっと杏子と遊んでいるだけよ」

杏子「そ、そうそう」

ほむら「大丈夫、私も杏子も転んだりしないわ」

まどか「うーん、でもそういう事言ってる人ほど転ぶんだよ?」

杏子「あ、あぁ気をつけることにするってなぁ?」

ほむら「えぇ!」

まどか「えと、さっきからなんだか背中をずっと隠してるけど……」

ほむら「き、気にしないでまどか」

杏子「そ、そうそう!」

まどか(気になるなぁ……うぇひひ、ほむらちゃんや杏子ちゃんがこんなに慌ててるなんて珍しいし)

まどか(ちょっとだけイタズラ心で隠してるものを見たいって思ってもいいよね)

ほむら『どうしてよりによっていつも会いたいけどいまだけはってタイミングでまどかなの!』

杏子『しらねぇよ!』

まどか「……」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「えい!」

ほむら「っ!」

杏子「お、おい!」

ほむら「ま、まどか?今私と杏子はバランスゲームミタなことをしているからできれば後ろに回り込むのは……」

まどか「うぇひひ、でもなんだか気になっちゃって」

杏子『おい、なんだかまどかに珍しくやる気だぞ……』

ほむら『まさかまどかがこんな時に興味を持つなんて……』

まどか「えい!」

ほむら「くっ……」

杏子「お、おいやめようぜまどか」

まどか「そうだね、ちょっと出来心で……ごめんねほむらちゃん」

杏子『助かったな……』

ほむら『そうね……』

ほむら「気にしないで、なんだか変な対応をしてしまってこっちこそごめんねまどか」

まどか「うぇひひ、隙あり!」

ほむら「え?」

まどか「わ、わわ!」グラッ

ほむら「!まどか、危ない!」

まどか「……あ、あれ?転んでない」

ほむら「もう、転んだら危ないっていったのはあなたよ?」

まどか「あ……ご、ごめんなさい……」

ほむら「大丈夫だった?」

まどか「うん、ありがとうほむらちゃ……」

ほむら「どうかしたの?」

まどか「その後ろに落ちてる本って……ほむらちゃんが持ってた本……だよね?」

ほむら「ち、ちがうのよ!」

ほむら「そ、そう!これは杏子が……っていない!」

まどか「……」

ほむら「ちがうのよ!本当にちがうのよまどか!」

ほむら「ただやっぱりちょっとこうそういう事に興味ってやっぱりあるじゃない?」

まどか「え、えと……」

ほむら「そう、思春期なら誰しも気にしているのよ!」

まどか「う、うん」

ほむら「だから決してこれは間違った行為というわけではなくて」

まどか(なんだかこんなに必死なほむらちゃんって久しぶりに見たかも……)

杏子「はぁ……ったく、まどかのこととなると我を忘れるからなぁあいつ」

杏子「……」キョロキョロ

杏子「も、持って帰ってきちまったもんはしょうがないよな」ドキドキ

さやか「おっす杏子ーこのさやかちゃんが手作りで差し入れを持ってきてあげたよー」

杏子「あっ」

さやか「あー……えっと……ごめん」

杏子「うわああああああああああああああああああああああああああ」

さやか(恭介の趣味とか知りたくて何度か読んだから気になるきもちはわかるんだよね)

さやか(にしても1日で3回もこんなイベントが起こるなんてさすがに恥ずかしくなってくるなぁ)

さやか(今日の恭介なんて特に……さやかちゃんだって女の子だってのにまったく……)

ほむら「違うの、違うのよまどか!興味があっただけであって購入なんてしたことないしそういう行為だって」

まどか「う、うん、わかったからね?ほむらちゃん」

まどか(は、早く拾ってくれないとなんだか表紙が見えて恥ずかしいよぉ///)


杏子「見られた……人に見られた……」

さやか「まぁまぁ、別にいいふらしたりしないって」

さやか(大体入っていきなりあんな格好してたら勢いで出ていくしかないっての)


マミ「ふふっ……」ポイッ

ポチャン

マミ「川原で石を投げるのは楽しいわね……うぅ……絶対に誤解されたわ……」



恭介「やっと入院生活も終わったのにまたさやかに見られた……さやかにまた……」

恭介「エロ本どころかパンツ一丁を見られた……AVのパッケージも多分見られた……」

恭介「はは、はははははははは!」


おやすみなさい

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