雪ノ下「いい加減にしろよ、由比ヶ浜ァ!」 (41)
由比ヶ浜「ど・・どうしたの、ゆきのん!?」
雪ノ下「てめえ、私の八幡にベタベタ触りすぎなんだよ!このクソビッチが!」
みたいなのが読みたい
由比ヶ浜「え……?別にベタベタなんかしてないよ……」カアッ
雪ノ下「そういう態度のことを言ってんだよぉ!この阿婆擦れがぁ!!」
由比ヶ浜「ゆ、ゆきのん怖い……」
雪ノ下「おめぇのそういうので男が落ちるってわかっててやってんだろうがぁ!」
雪ノ下「わ・た・し・は!そういうの学校で学べないから体得出来てねえんだよこのアマ!!」
雪ノ下「ずりぃだろうが!義務教育でも高等教育でも組み込めよ男の落とし方をよ!数学も国語もいつ使うんだよ!もっと実戦で使えること教えろやぁ!」
由比ヶ浜「矛先が変わっちゃってるよゆきのん……!」
八幡「(怖いし意味不明だから関わらないでおこう……)」
雪ノ下「じゃあ学校の代わりに由比ヶ浜、お前が男の落とし方を教えろやぁ!」
由比ヶ浜「そ、そんなのあたしにもわかんないよ……あたし出来てるの、かな?」
雪ノ下「あああああああ!!!」
雪ノ下「そういうのだよおおおおおお!!!!!」
雪ノ下「ふざけんなよ!理解してないで出来てるってことは魔性じゃねぇか!」
雪ノ下「違うだろうが!技術を得るってのはもっとこう……基礎体系を完璧に理解して!頭の中で自分のものに組換えていくことだろうがよぉ!!」
雪ノ下「なんでそれを学習しないで体得してんだよぉ!!ずりぃじゃねえかよおお!!!」
由比ヶ浜「そ、そんなこと言われても……」
由比ヶ浜「……」
由比ヶ浜「そ、そうだねゆきのん!あたしにちゃんと教えられるかわかんないけど」
由比ヶ浜「参考書というか、ananとかviviとかならいっぱいあるし」
由比ヶ浜「一般的な普通の女子がするような男の子へのアピールの仕方みたいなことだったら少しはわかるし……うん、ゆきのんに教えさせてよ!」
雪ノ下「え?」
由比ヶ浜「……へへー、いつもゆきのんには勉強教えて貰ってるからね!その恩返しと言うか……それが出来るならあたしも嬉しいし」
雪ノ下「由比ヶ浜さん……」
ありがたや
雪ノ下「……こほん、それじゃあ由比ヶ浜さん」
雪ノ下「その……異性の落とし方というものを教えて貰えるかしら?」
由比ヶ浜「うん!ゆきのんに恩返し出来る日が来るなんて、なんか嬉しいな」ニコッ
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「でも本当にあたしは特に意識して何かをしてるってわけじゃないしなぁ……」ウンウン
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「逆に17年、あ、ゆきのんは16年か」
由比ヶ浜「16年も生きてきて全くそういうのが出来ないっていうのはそもそもの女子力がなぁ」
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「でもでも!そういうのが出来ない人は意識して知識として学んでいかなきゃね!」
由比ヶ浜「あたしは全く学ぶ必要がないことだったけど」
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「とりあえずこの参考書使って初級レベルの女子の男の子の落とし方()学んでいこっか!」
雪ノ下「……由比ヶ浜ァ!!!!!」
雪ノ下「てめぇえええ!!!人には天然で済まされる部分と済まされない部分とあんだよ!!!」
雪ノ下「今のは!ぜってぇ!許されねぇ部分だろうが!」
雪ノ下「と言うかワザとやっただろ!この腐れアマが!!!!!」
雪ノ下「なんだよなんだよ馬鹿にしやがってよぉ!!!仕方ねぇじゃねえか!」
雪ノ下「小学生の頃から糞女共からの不要な火の粉を避ける為に!!そういうのは関わらないようにしてきたんだからよお!!!!」
雪ノ下「つーかそもそも男共も全然関わりもないのに次から次へとほいほい告白してくるからよぉ!!!!」
雪ノ下「学ぶ必要もなかったんだよおおおお!!!!」
雪ノ下「でも、比企谷君に出会ってからは……その、違ってしまって……」
雪ノ下「こ、こ、こ、恋に関してこんなに胸が苦しくなったことがねぇんだよぉおおお!!!!」
由比ヶ浜「ゆきのん……」
由比ヶ浜「ごめんね?意識して何かをしたわけじゃないんだけど……」
由比ヶ浜「いつもゆきのんが女子力()って馬鹿にしてることをどんな気持ちで学ぶのかなってあたしにはちょっとわからなくて……」
由比ヶ浜「なんか気に障っちゃったのかな?……許して?ゆきのん……」ウルウル
雪ノ下「……由比ヶ浜さん」
由比ヶ浜「へへ、ゆきのん!」ギュッ
雪ノ下「もう……ベタベタしないで貰えるかしら暑苦しい」カアッ
由比ヶ浜「今は寒いからね、それでちょうどいいよゆきのん!」ギュー
由比ヶ浜「えっとじゃあ男の子の落とし方だね、あ、ちょうどその特集載ってるよ?」ペラペラ
雪ノ下「くっついたままなのね……」
由比ヶ浜「なになに?第一回目のテーマは、ずばり「落ちない男を落とす方法」か」
由比ヶ浜「こればっちりだね!」
由比ヶ浜「えーとその1、彼に気があるとばれてはいけない」
由比ヶ浜「……」
八幡「……」
雪ノ下「……? どうしたのかしら由比ヶ浜さん、続けて?」
由比ヶ浜「あ、うんいいんだ。じゃあ続けるね」
嫌な予感しかしない
由比ヶ浜「『対象外の女性が自分に気があると分かった瞬間、男は逃げる。相手に気があるとばれた時点で恋愛作戦は失敗だ。
好きになった人には、ついつい優しさ全開になるものだが、男は自分に向けられる、その「うっとり(はあと)」付きの優しさにむしろひいてしまう。その女が怖くなる。そして避けるようになる。
ふと気づけば、メールしても返ってこない、食事に誘っても忙しいと言われるようになっているだろう。あなたもそんな経験はないだろうか?』だって」
由比ヶ浜「これは……」
雪ノ下「あら、まず第一関門は突破出来てるわね」パァッ
雪ノ下「あの鈍感で人の心がない比企谷君が私の気持ちに気付いてるはずがないし、メールしてもってそもそも彼のメールアドレスすら知らないもの」フスー
雪ノ下「これは案外余裕であの男を落とせるのではないかしら?」
由比ヶ浜「う、うんそうだね」
雪ノ下「由比ヶ浜さん、次々」
由比ヶ浜「あ、ああうん。『その2.彼が好きなもの、彼の趣味、彼が何に価値を感じているのか見極めよう』だって」
由比ヶ浜「『彼の好きなものに理解を示す。そして尊敬する。男は自分の世界観を認めて欲しい、そして尊敬して欲しいのだ。そういう女を理解者だと思いこむ。
ただし、ただ「凄ーい!」などとアイドルのように驚いているだけでは駄目である。
相手が言って欲しい事を先回りして言えるくらいに、彼の好きなものを研究しよう。
とんちんかんなところを褒めてもしょうがない。男が褒めて欲しいのは、その男がもつ価値観、世界観なのだ。』」
由比ヶ浜「『彼の価値観がわからない?ではその簡単な見分つけ方をお教えしよう。
彼が誰かを批評した時は、よーーく聞いていよう。批評は、その人の価値観をそのまま表している。
例えば、彼が誰かの服を批評する事が多ければ、彼は服に価値観をおいている。更に話を深く聞けば、どのような服にどのような価値観をおいているかが分かる。
ブランドものを買う人間をけなし、「どうして古着屋とかで、自分のセンスで選んだ服を買えないんだろう?」と言ってたら、そのままそれが彼の価値観だ。』」
由比ヶ浜「つまりゆきのん、ほとんどの男の人は、話の大部分が自分の価値観の話という事を覚えておくといいよ!だから注意してヒッキーの話を聞いてみるといいかも!」
雪ノ下「……」
由比ヶ浜「どったのゆきのん?」
雪ノ下「……これも出来ているわね」
雪ノ下「私も彼も趣味は読書だし、ああこの前趣味探しがとかやったわね……でもあれも答えが出なかったし……やっぱり一番の趣味は読書よね」
雪ノ下「それに彼の価値観と私の価値観は同じものだしね。共に何があっても壊れない、欺瞞も上辺もない絶対のものを求めている……」
雪ノ下「なんだ、相思相愛じゃない」
由比ヶ浜「!」
由比ヶ浜「い、いやー、それはどうかなー……まだその2だしね!結論付けるには早いよゆきのん!」
雪ノ下「……まあ、そうね。続きをお願い出来るかしら由比ヶ浜さん」
由比ヶ浜「『その3.愚痴には黙ってとことん付き合おう』」
由比ヶ浜「『男が愚痴を言い出したら、それはチャンスだ。愚痴はまず黙って聞く。
そして、「あなたは能力がある、あなたはそんな男じゃない。上司があなたを認めないだけよ。」などと、彼を褒めること。
要は気持ちよくしてあげるのだ。そう、愚痴は価値観と世界観でいっぱいに満たされている。それを吸収しようと思えば、それにつきあえる。そして、彼の価値観に沿って褒めて、満たしてあげる。これが重要だ』」
由比ヶ浜「ほ、ほらーダメだよゆきのん!!ほらー!ゆきのんヒッキーの愚痴を全力で叩き潰してるじゃん!こんなの絶対無理だよー!諦めた方がいいってー!!」
雪ノ下「……そうかしら」
由比ヶ浜「……へ?」
雪ノ下「私の思い違いじゃなければ彼は私が彼の愚痴についてどんな内容だろうと反応するのを喜んでいる節があるわ」
雪ノ下「確かに『愚痴を黙って聞く』とあるけれど比企谷君に対してはこれは当てはまらないのではないかしら」
由比ヶ浜「うっ……ゆきのんらしい物事を鵜呑みにしないで冷静に分析する部分が……」ボソッ
雪ノ下「うん、やはり問題ないわね。なんだやっぱり相思相「ほらほら!まだ続きはあるから!」」
由比ヶ浜「その4ね!その4!その4は『劣等感をさぐれ』だって!」
由比ヶ浜「『落ちない男を落とすには、劣等感を知る事も大切となる。
劣等感は、心の壁を作っている。
もし好きな人の壁の内側に入れたら、あなたはその人の本当にそばにいられる事になる。』だって」
雪ノ下「そんなの、彼は劣等感の塊じゃない」
雪ノ下「私はそんな彼の劣等感もひっくるめて比企谷君がす、好きなのだからまるで問題にならないわね」
雪ノ下「……というかさっきから全部出来てて進まないわね」ペラペラ
雪ノ下「『その5. 見た目を磨く。』『その6. 中身を磨く。』そんなのどれも完璧だもの……」ペラペラ
雪ノ下「うーんもっと話が動くような内容がないのかしら……あら、『その7. 恋のかけひき』」
雪ノ下「いいわね、こういうのよ」
このSSまとめへのコメント
ワロタww
最後まで書けよォォォ!!!
ネタが憑きたか