菫「やってしまった…」(173)

照「………」

菫「……あっ」

照「……これで…気がすんだ…?」

菫「……すまない」

照「……どっかいって…」

菫「……照」

照「………おねがい。私の前から消えて」

菫「……分かっ…た」


みたいな?



菫「ハァ……」

菫(やっぱり無理矢理はまずかったよな)

菫「これからどうしよう」

淡「何が?」

菫「!?」ビクッ

菫「淡…」

淡「なにかあったの?」

菫「………」

淡「スミレ?」

菫「別に…なんでもない」

淡「…嘘だね」

菫「…ッ」

淡「スミレは嘘をときにいつも斜め下を向く癖があるでしょ」

菫「えっ」

淡「なにがあったのか話してよ、スミレ」

菫「……分かった」

菫「ただ、今から話すことを聞けば今まで通りの関係ではいられなくなる」

淡「…?」

菫(おそらく淡は私のことを軽蔑するだろう。それでももう構わない)

菫「私は照を犯してしまった…」

淡「お菓子?」

菫「違う。照のことをレイプしたんだ…」

淡「……へぇ」

菫「最低だろ?」

淡「うん」

菫「嫌がる照のことを……無理矢理…」

淡「…嫌がる?」

淡(えっ…テルが嫌がったの?)

淡「ねぇ、スミレ。テルはなにか言ってなかった?」

菫「“私の前から消えて”と言ってた」

淡「いや、そのテルのことをレイプする前だよ」

菫「レイプする前…?」

淡「うん」

菫「すまない。あまり覚えてない」

淡「うわぁー」

淡(テル…可哀相に)

淡「はぁ…あのねぇ。なんで覚えてないの?」

菫「いや…その…どう照を落とそうか必死で…」

淡「その答えがレイプなの?」

菫「……ああ」

淡「サイッテー」

菫「…自分でも分かってる」

淡「分かってないよ!」

菫「…ッ」ビクッ

淡「スミレは自分のことばかりだね」

菫「……」

淡「少しはテルのことも考えてあげなよ」

菫「……ああ」

淡「それで?」

淡「スミレはどうするの?」

菫「……それは」

菫(分からない…)

菫(自分でもどうすればいいのか…)

菫(それが分からない…)

淡「はぁ…それじゃあ質問を変えるね」

菫「……」

淡「スミレはどうしたいの?」

菫「!?」

菫(私は…どうしたいんだ)

菫(照に謝りたい。許してくれるか分からないけど…謝りたい)

菫(でも、本当にそれだけか…?)

菫(謝って…許してもらって…それで…)

淡「スミレ」

菫「ッ!」ビクッ

淡「自分に正直になりなよ」

菫「自分に…正直に…?」

淡「自分の欲望をテルに無理矢理ぶつけたみたいに…自分の望みをテルにぶつけなよ」

菫「…淡」

菫(…そうだな。私は一体何を迷ってたんだ)

菫(私は一度、自分の欲望の全てを照にぶつけたはずだ)

菫(今さら恐れることなんてない)

菫(私の望みを受け入れてもらえなかったら…そのときはそのときだ)

菫「淡…ありがとう」

淡「どういたしまして」

……

照「ひっく……グスッ…」

照「なんれ…ッ…すみれのバカぁ…っ…うっ…」

照「…えっく…」

ガラガラガラ…

菫「照!」

照「ッ!?」ビクッ

照「…すみ…れ?」

菫「照…その…」

照「…なんのよう?」ゴシゴシ

菫(照…今まで泣いて…)

照「すみれの顔なんて見たくない…!」

菫「照…」ギュッ

照「!?」ビクッ

菫「すまない…」

照「今さら…なんのつもり…?」

菫「本当は…初めからこうしたかったんだ…」

照「ならなんで…」ウルッ

菫「でもできなかったんだ…」

照「なんで…なんで…」

菫「お前には咲ちゃんがいる。お前と咲ちゃんとの間に割り込む勇気がなかったんだ」

照「咲は…ただの妹。恋愛感情は…ないよ…?」

菫「えっ…」

え?

咲「お姉ちゃんは夏休みどうするの?」
照「んー、別に何も。咲をペロペロしてるかな」
咲「えー…」
照「どうした?何かあったのか?」
照「ううん、ちょっとね」
照「水臭いな、姉妹じゃないか。」
照「う、うんとさ」
照「うん」
照「お姉ちゃん、この間一緒に歩いてた人、彼女?」
照「・・・は?」
照「一緒に過ごさないの?」
照「ああ…あいつか。そんなわけないだろう。ただの部活仲間だよ」
照「ほんと?」
照「嘘言ってどうするんだ」
照「そっか、それならいいんだ!えへへ」
照「おかしなやつだな」
照「ふふ♪お姉ちゃんに彼女なんてできるわけないよね、よく考えたら。」
照「こらこら、失礼だぞ」

ってのがテルーのキャラじゃなかった?

照「すみれ…まさか…」

菫「………」

照「私と咲が恋人同士だと思ってたの?」

菫「……っ」

照「ならなんで…私のことを…その…」

菫「咲ちゃんから照を奪うには犯して調教すればいいって…」

照「…誰が言ってたの?」

菫「清澄の副将が…」

照「菫……原村の言うことは真に受けないほうがいい」

菫「…きっかけは原村和だったけど照を犯したのは私の意思だから…」

照「ねぇ、なんで私のことを…?」

菫「…言わなくちゃダメか?」

照「もちろん」

菫「それはその…」

照「……」ワクワク

菫「好k―――」

ガラガラガラ……

淡「あわあわ忘れものー♪」

菫「……あっ」

照「………」

淡(放課後の無人の部室。赤面の美少女二人が抱き合ってる)

淡「…ハッ!」

淡「ごゆっくりぃ♪」

バタン…

菫「………」

照「………」

菫「…照」

照「…なに?」

菫「帰るか…」

照「……うん」

……

廊下

淡「テル、よかったね。それとスミレ…テルのことをよろしくね…」

淡(……やっぱり…苦しいな…)


―カン―

……
数日後――

照「ねぇ、菫」

菫「…なんだ?」

照「今日、お母さんがいないんだけど…」

菫「…?」

照「その…もしよかったらなんだけど」

照「私の家に泊まりにこない…?」

菫「え!?」

菫「泊まりって…そういうことだよな」

照「違っ!」

照「普通に遊んだり、普通に話したりするだけ。やらしいことはしない」

菫「やらしいことをするなんて一言も言ってないけど…?」

照「あう…////」

菫「まぁ、いいけど他には誰か来るのか…?」

照「多分、咲も来るかもしれない」

菫「ほう…」

菫(いい機会だ。この際、咲ちゃんにも私と照の関係を明かしておこう)

菫(そうすれば……ふっふっふっふ)ニヤリ

照「ッ」ビクッ

済まぬ。今から夜食を作らねばならぬ
保守を頼む

………
―宮永照宅―

照「ただいまー」

菫「お邪魔します」

照「うん。お邪魔される」

菫「お邪魔なのか?」クスッ

照「ううん。お邪魔じゃないよ」

菫「…それじゃあ照の部屋に行こう」

照「……うん////」

………

菫「へぇ…ここが照の部屋か。流石に照の匂いが蔓延してるな」

照「はっ恥ずかしいから嗅がないで…」

菫「照の匂い…クセになっちゃいそうだ」

照「もう…菫!」

菫「ほう、これがいつも照が寝ているベッドか…」ゴクリ

照「ちょっ…菫!ダメだって…」

菫「照のベッド…いい匂い」クンカクンカ

照「やめて、菫」

菫「別にいいだろ。減るもんじゃないんだから…」スーハースーハー

照「それは…そうだけど…」

菫「というわけでしばらくは照の匂いを堪能させてもらおう」クンカクンカ

照「ハァ…分かった。そのかわり1時間だけだから」

菫「ああ…分かった」

2時間後……

照「ねぇ、菫。もうそろそろベッドから離れて」

菫「なっ!?」

照「お腹空いた。それに私が退屈…」

菫「……なら照のカラダを直に嗅いでいいか?」

照「それはダメ。私たちにはまだ早い」

菫「…もう互いのカラダの隅々まで見せ合った仲だろ…?」

照「あれは菫が無理矢理に…」

菫「……」

菫「ハァ……仕方ない。もうこんな時間だしそろそろ夕餉の仕度に取り掛かるか…」

照「…お願い」

菫「何を言ってるんだ?」

菫「お前も手伝うんだぞ、照」

照「…え?」

菫「だからお前も夕餉の準備を手伝うんだよ」

照「…私が?」

菫「そうだ」

照「……いいの?」

菫「…なにがだ」

照「私が手伝うとその…」

菫「…?」

照「……爆発オチが目に見える」

菫「………………やっぱりお前はじっとしてろ」

照「…分かった」

………

菫「悪いが冷蔵庫の材料を勝手に使わせてもらった…」

照「……菫」

菫「なんだ?」

照「菫はいいお嫁さんになれる」

菫「なッ…!なんだいきなり…////」

照「私の率直な感想。容姿端麗、学業優秀、品行方正、さらには家事や炊事まで完璧だなんて…」

照「私の嫁に欲しいくらい」

菫「……////」

菫「とっとりあえず冷めない内に食べるぞ!」

照「うん」

二人「「いただきます」」

…………

照「ふぅ……もうお腹いっぱい」

菫「照。食後の挨拶がまだだぞ」

照「あっ…ごちそうさまでした…」

菫「…お粗末さま」

照「…んっ…それにしても…」

菫「…照? どうしたんだ」

照「なんかこの部屋、暑い」

菫「…そうか?」

照「…っ…すみれ…冷房つけて…」

菫「いや、この時季に冷房は風邪を引くぞ」

照「……すみれは暑くないの…?」

菫「まぁな」ニコッ

照「そう…」

照(お茶を飲み過ぎたのかな……)

菫「…大丈夫か?」

照「大丈夫…」

照(あつい…)ハァハァ

菫「とても大丈夫そうには見えないな。ちょっと熱を測りたいからじっとしてろよ」

照「う…ん…」

菫「……」そぉー

照(えっ…菫の顔が段々近付いてきて…これって…)

コツン

照「…え?」

照(おでこを合わせた…だけ…?)

菫「ちょっと熱いな…」

照(え?待っ…て…!今…私は何を考えて…キスされなかったのが残念…?)

照(いや…そんなはずは…)

菫「とりあえずお前はもう寝たほうがいい…」ポンッ

照「…ひゃっ」ビクッ

照(なっ、なに今の…頭を触られたれただけなのに…)

菫「…照?」

照「…すみれぇ」ウルッ

菫「…ッ」ドキッ

照「一緒に…寝て」

菫「そっそれは…」

照「…ダメ?」

菫「………」クラッ

…………

照「すみれ…」スリスリ

菫「……」

菫(どうしてこうなった…)

菫(まぁ、なんとなく原因は分かるが…)

菫(尭深のやつ…私を新しい茶葉の効能を調べるための実験台にしたな…)

菫(…覚えてろよ)

照「すみれぇ…」ギュッ

菫「……」

菫(尭深…GJ)

照「すみれぇ…いい匂い…」クンクン

菫「ちょっ…嗅ぐな!」

照「すみれだって私の匂いを嗅いでた…」

菫「そっ、それは」

照「すみれだけズルイ。ふこーへい。だから私もすみれをくんかくんかする…」

菫「…照」ムラッ

菫(これって…誘ってるんだよな?)

菫(いいよな?な?ここで襲っても同意の上だよな?)ムラムラ

照「すみれぇ…」

菫「……」プツ

菫「照ッ!」ガバッ

照「あっ…」

菫「照っ…照っ…てr」

「…なに…してるんですか?」

菫「ッ!」ゾクッ

照「あっ…さき」

咲「ごめんね、お姉ちゃん。ちょっと道に迷っちゃって遅くなった…」ニコッ

菫「さっ、咲…ちゃん?」

咲「それで、菫さん。今、何をしてたんですか…?」ニコッ

菫「べっ…別になにもしてないが」

咲「………」ゴッ

パリ-ン

菫(あっ、いきなり部屋の電球が木っ端みじんになった)

咲「もう一度、聞きます。今、お姉ちゃんに何をしてたんですか…?」

菫「………」

菫(……今日が私の命日か)

照「すみれぇ…」スリスリ

咲「…………」ゴゴゴゴゴゴゴ

菫(ああ、この場から逃れる術は見当たらない。やはり今日が私の命日か―――さようなら)

―もいっこカン―

………

菫「ハァ……」

菫(昨日は酷い目にあった。まさか一日中麻雀をするとは思わなかった…)

菫(それも咲ちゃんが徹底的に私をいたぶるような麻雀を…)

菫(ああっ…思い出しただけでも)ゾクゾクッ

照「…菫? どうしたの?」

菫「ああ、照か。別になんでもない」

照「そう…?」

菫「それにしても…お前の妹は凄いな」

照「まぁ…ね。多分、今の一年生の中なら咲に及ぶのは淡だけだと思う」

菫「ああ、そうだな」

菫(確かに麻雀の実力は規格外だがそれ以上に“お姉ちゃんに群がる害虫は全て駆除する”という思想のほうが…)

淡「それは違うよ、テル!」

菫「あっ、淡」

照「いたんだ…」

照「それで? なにが違うの?」

淡「一年生の中ではサキが最強だよ」

菫「ほう、珍しいな。お前が自分を下に見るなんて…」

淡「何を言ってるの、スミレ。私は別に自分のことを下に見てるわけじゃないよ」

菫「…は?」

淡「だってサキと私とじゃ土俵が違うじゃん」

照「……?」

淡「だって私は高校100年生だもん」

菫「………」

照「………」

照「菫、行こう。遅刻する」

菫「ああ、そうだな。行くか」

淡「あっ、待って!私も一緒に行くー!」

………
放課後

淡「はぁ…授業終わったー」

淡「さてと、それじゃあ部室に行こうかなー」

ガチャ…

淡「誰かいるー?」

尭深「…私がいる」

淡「あっ、タカミー!」

尭深「…いきなりで悪いけど淡ちゃんに相談があるの…////」

淡「…相談?」

尭深「…うん」

淡「何の相談…? もしかしてー恋の相談?」

尭深「……////」

淡(ああ、恋の相談なんだね)

淡「それで…相手はセイコ?」

尭深「ッ!?」

尭深「どっ…どうして分かったの…?////」カァ

淡「うーん…このアワアワアイズを使えばタカミの好きなヒトを見抜くのは朝飯前だよ」

淡(まぁ、ホントはタカミとセイコを見てれば普通に分かることなんだけどね…
白糸台のヒト達は鈍感の集まりだから分からないんだろうけど)

尭深「…すっすごい」

淡(あっ、信じた)

淡「それでタカミはセイコとどうなりたいの?」

尭深「…っ…そっ…それはっ…////」

淡「ねぇ、タカミ。この私の調べによるとセイコは今月に入って十人以上の女の子から告白されてるんだよ」

尭深「…えっ」

淡「このままじゃ誰かに取られちゃうよ…? それでもいいの?」

尭深「ダメッ!」ガタッ

淡「だったらせめてセイコとどうなりたいかは決めておかないとダメだよ」

尭深「……わっ…わたしは…その…誠子と…////」

淡「恋仲になりたいの?」

尭深「……っ」コクッ

淡「だったら告白すればいいじゃん」

尭深「……でも」

淡「いい、タカミ。今のタカミにはセイコに告白してきた女の子たちと勝負する資格はないよ」

尭深「………」シュン

淡「その女の子たちを退けて、セイコを手にするには告白して同じ土俵に立つしかないの」

尭深「………うん」

淡「フラれるのが怖いのは皆同じなんだからさ、タカミも勇気を出しなよ」

尭深「…そう…だよね。うん。分かったよ、淡ちゃん!わたし…行ってくる!」

淡「あっ、ちょっと待って」

尭深「…え?」

淡「セイコの居場所…分かるの?」

尭深「……」フルフル

淡「ハァ…セイコは今――――」

淡「はぁ……恋かぁー…羨ましいなぁ」

咲「淡ちゃんならその気になれば彼女の一人や二人、できるんじゃないかな?」

淡「サキ…不法侵入は犯罪だよ」

咲「ここはお姉ちゃんの学校だから大丈夫だよ」

淡「まぁ、いいけどね…」

咲「それにしても淡ちゃんは相変わらず余計なことばかりしてるんだね」

淡「余計なこと?」

咲「淡ちゃんがお姉ちゃんや菫さんに余計なことを吹き込んだせいで……あの二人付き合いはじめちゃったじゃん」ギリッ

淡「それはサキのところのピンク髪に言いなよ」

咲「ピンク髪…? 和ちゃんのこと?」

淡「うん。そのピンク髪がスミレにテルをレイプするように唆したんでしょ?」

咲「…………レイプ?」ピクッ

淡「あっ……」

淡(これはまずいような気がする…)

咲「……そのことについて詳しく教えてもらえるかな?」ゴッ

パリンパリンパリン…

―カン!―

ホントはもっともっともーっと照菫のイチャラブを書く予定だったんだが……どうしてこうなった

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