初美「終わっちゃいましたねー」照「終わったね」(115)

恒子「さあ!ここまで続いてきたインターハイ個人戦もいよいよ次の局でラストです!」

恒子「高校生の頂に辿り着くのは一体誰なのか!」

恒子「現在最終卓の抽選が行われております!」

恒子「小鍛治プロは誰が優勝すると思いますか?」

健夜「そうですね・・・このまま順当に行けば現在一位の宮永照選手が三連覇を果たすでしょうね」

健夜「・・・ですが、二位の宮永咲選手と三位の荒川選手も点差的に巻き返しは不可能ではないですね」

恒子「一、二位の選手が両方宮永姓・・・これには何か関係があるのでしょうか!?」

恒子「もしや二人は姉妹か!」

健夜「いえ・・・噂で聞いた話だと宮永照選手は自分には妹はいないと言っていた・・・らしいです」

健夜(ちょっと疑わしいですが・・・)

恒子「となると暫定一、二位が同姓・・・これは凄い偶然です!」

健夜「・・・偶然、ですか」

※個人戦の方式は長野県個人戦と同じ感じで考えてます

恒子「それにしても荒川選手はコスプレ似合いますよね!」

健夜「そうですね・・・」

健夜「一部には熱狂的なファンがいるとかいないとか・・・」シュン

恒子「ああっと!小鍛治プロが沈んでしまった!」

恒子「やはりアラフォーでは若い子には勝てないのか!」

健夜「アラサーだよっ!」

恒子「まぁすこやんのファンも結構いるってきくけどね」ボソ

健夜「何か言った?」

恒子「いいえ~」

恒子「おおっと、遂に最終卓の組み合わせが決まったようです!」

恒子「・・・これは・・・!」

健夜「宮永選手二人が同卓していますね・・・」

恒子「これはまだ先が見えませんね!」

健夜「そうですね・・・」

健夜「特に宮永選手同士の対局は今までありませんでしたからどうなるかわかりませんね」

恒子「さあて!そろそろ対局が始まるようです!」

咲(やっと、最後の最後でお姉ちゃんと一緒になれた)

咲(ここで私の全力を出して、全力の麻雀をしてお姉ちゃんと仲直りするんだ・・・!)

照(むぅ、ここまで咲とは当たらなかったのに)

照(まさか最後に当たるとは・・・)

恭子(またこんな対戦相手・・・)

恭子(凡人でどこまで対抗できるか・・・)

初美(またチャンピオンと当たるんですか、これで三回目なんですけどー)

初美(ランダムに選ぶのはいいですけどこういうの加味して欲しいですよー)ハァ

咲「よろしくお願いします」

照「・・・よろしく」

恭子「よろしくお願いいたします・・・」

初美「よろしくですよー」


東一局

親:恭子

恭子(さすがに怪物が二人もいると配牌もボロボロか・・・)

恭子(それでも抵抗はする!)タン

初美(手牌が十三不塔って・・・)

初美(これはこれで凄いですけどー・・・)タン

咲(仲直りするために・・・)

咲(お姉ちゃんを倒す・・・!)タン

照(いつも通り打とう・・・意識しすぎるとトラウマが・・・)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・

闘牌の時の心理描写は深く考えないで
麻雀あんま得意じゃないんだ・・・

咲「カン」

照(・・・っ!)

初美(きましたねー・・・)

恭子(嶺上開花か・・・)

咲「ツモ 2000・4000」

恭子:21000
初美:23000
咲 :33000
照 :23000

恒子「先制を決めたのは宮永咲選手!」

恒子「得意の嶺上開花で鮮やかに和了ってみせましたっ!」

健夜「毎回思いますがまるで嶺上牌がわかっているかのような感じですね・・・」

恒子「そんなことできるんですか?」

健夜「普通に考えればありえません・・・・・・」

健夜「ですが・・・もしかしたら彼女には何か視えているのかもしれませんね・・・」

恒子「小鍛治プロから意味深長な言葉が飛び出てきましたが、そんなわけないですよねー」

健夜「でもこの世界に彼女のような特別な存在がいることもまた確かです」

恒子「すこやんみたいな?」

健夜「なんで私の話になるの!?」

親:咲

咲(私の親番・・・・・・つまり永水の副将さんが北家・・・)

咲(東と北は捨てないようにしないと・・・)タン

照(四喜和の人が北家・・・親が咲・・・・・・)

照(ラス親は私だし敢えて和了らせるのもアリかな)タン 北

恭子・咲(!?)

初美「ポンですよー?」

初美(今まで当たった半荘二回では絶対に捨てなかったのに)

初美(どういうことでしょー?)タン

咲(お姉ちゃんもしかしてこの人を使って私の点数を削るつもり・・・?)

咲(うーん、どうしたらいいかな・・・)タン

照(あとは東か・・・流石に誰も出さないだろうし何とか鳴かせたいかな)タン

恭子(チャンピオンが北を鳴かせたんには意味があるはず・・・)

恭子(でもそれが何なのかわからへん・・・)タン

初美(ふーむ、手に東が三枚ですかー)

初美(いつもなら鳴きにくくてアレですけど・・・)

初美(今回はなぜか既に西と南が二枚ずつあるんですよねー・・・)

初美(おかしいですねー?)タン

咲(連荘したくないから私は和了れない・・・一番いいのは末原さんだけど・・・)

咲(あの人侮れないからなあ・・・・・・)タン

照(ツモは・・・だめか・・・)ショボン タン

恭子(うーん、手が進まへん・・・)タン

初美(!?・・・東四枚目が来ましたかー)

初美(この支配の中でこれは逆に恐いですよー・・・)

初美(でもまあとりあえず・・・)

初美「カン」

咲・恭子(!?)

照(む・・・)

初美(うわ・・・テンパイとは・・・)

初美(何かうまく行き過ぎな気が・・・)タン

次順

初美「ツモ 8000・16000ですよー」

初美(裏鬼門は開いてますから西・南は来ますよね、ええ)

恭子(役満・・・半荘一回しかない中でこれはキツイな)

照(一回鳴かせたとはいえあんなに早く揃うかな・・・?)

咲(止められなかった・・・役満の親かぶりは辛いなぁ・・・)

恭子:11400
初美:53800

咲  :18400
照  :16400

点数ミスしてたらすまん
一応検算はしてるけど・・・

恒子「役満だあああああああ!薄墨選手渾身の小四喜です!」

恒子「しっかし薄墨選手は四喜和をよく和了りますね!」

健夜「そうですね、前に大沼プロに聞いた話だと裏鬼門がどうのって仰ってましたね・・・」

恒子「裏鬼門?」

健夜「詳しくは良く分からないのですが砕けた言い方をすると風水みたいなものでしょうか」

健夜「あるべき所にあるべき物を置く、そんな感じです」

恒子「つまり薄墨選手で言うと・・・」

健夜「北と東の牌を北東に置く・・・そうすると運気があがる・・・」

健夜「北東に牌を置けるのは北家の時だけですから北家でよく役満を和了ると言われているんですね」

恒子「よくわからないと言いつつもほぼ完璧な説明ありがとうございます!」

恒子「そして全国放送でその能力を暴かれた薄墨選手は今後対策されてしまうでしょうね!」

恒子「若いうちに芽を摘んでおく・・・流石小鍛治プロです!」

健夜「ええっ!?そんなつもりじゃなかったよ!」

恒子「まあそんなことは置いとくとして、なんとチャンピオンが三位に沈んでおります!」

恒子「チャンピオンがこんなにも点差を付けられたのはいつ以来でしょうか!?」

健夜(・・・・・・そんなことって・・・)

健夜「確かに東三局目までで一度も和了りがないのは珍しいですね・・・」

健夜「ですが次は彼女の親番・・・」

健夜「恐らくここで大きく動くのではないかと思います」

東四局

親:照

照(さすがにこの親で稼がないとまずい・・・)

照(さて・・・どこまで点数を上げられるか・・・)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・


照「ツモ 700オール」


照「ロン 3200」(恭子)


照「ツモ 1800オール」


照「ロン 10500」(初美)


照「ロン 13200」(初美)


恭子:05700
初美:27600

咲  :15900
照  :50800 

初美(二連続振込みで捲くられましたー)ガーン

初美(早すぎですよー・・・)グスン

恭子(アカン・・・この点数・・・飛んでしまう・・・)

恭子(チャンピオンの和了りを止めないと・・・・・・っ!)

咲(お姉ちゃん無双だよぉ・・・)

恒子「チャンピオンが怒涛の五連荘でトップに躍り出ましたああああぁぁ!!」

恒子「流石チャンピオンです!これが王者の貫禄だあああぁぁ!」

健夜「こ、こーこちゃん落ち着いて・・・」

健夜「ふぅ・・・。宮永照選手はようやく本調子になったようですね」

健夜「恐らく次は親跳でしょうから・・・末原選手の点数が危ういですね」

恒子「ツモでも6000オールですもんね」

健夜「はい、ですからここで止められるかが肝でしょう・・・」

恒子「なるほど。さあ!チャンピオンの和了りを止められる選手は果たしているのか!?」

恒子「ところですこやんは止められるの?」

健夜「だから何で私に振るの!?」

東四局 五本場

照(大分稼いだ・・・)

照(このまま姫松の大将さんを飛ばせば終わる)

照(負けない・・・)タン

恭子(この状況で珍しく配牌良好・・・)

恭子(いけるかもしれへんな・・・)タン

初美(二連続放銃とか涙目以外の何物でもないですよー・・・)グスン

初美(能力にばっかり頼るからこうなるんですかね・・・)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・

恭子「ロン 5400」(照)

照(!? せっかく五順目で跳満張ったのに・・・)シュン

恭子(まさかチャンピオンが出してくれるとは思わんかった)

恭子(一石二鳥やな)


恭子:11100
初美:27600
咲  :15900
照  :45400

恒子「ああっと!なんとチャンピオンが振り込んでしまったあー!」

健夜「この順目で跳満をテンパイしたらあれを切ってしまうのは仕方が無いですね」

健夜「運が悪かった・・・としか言えません」

恒子「和了った末原選手は団体戦決勝に出てきた姫松の大将でしたね!」

健夜「流石関西の強豪校で大将を務めるだけあって大きな点差にも動じないですね」

恒子「まあその決勝では大分絞られてカタカタしてましたけどね!」

健夜「そ、そーゆーこと言っちゃ駄目だよ!」

恒子「さてチャンピオンの親が流れ試合も後半戦!南入です!」

(姫松が団体決勝行った設定です、あんま意味無いですが)

南一局

親:恭子

恭子(和了ったとはいえまだ最下位・・・)

恭子(凡人の私がどこまで喰らいつけるか・・・!)タン

初美(そういえば妹さんの方が静かですねー)

初美(嵐の前の静けさってやつでしょうかー)タン

咲(とりあえずどうにかしてお姉ちゃんを削らないと・・・)タン

照(咲がカン材揃える前にさっさと流したい)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・

恭子(よし、張った!)

恭子(待ちも広いしリーチをかけるべきか・・・)

恭子(点差的にはそうやろうけど・・・特に宮永二人は出してくれへんやろうな・・・)

恭子(ここはダマで我慢や)タン

初美(さっきから不要牌しかこないですよー)グスン

初美(ま、まあこういう時もありますよねー)ハァ タン

咲(何となくだけど・・・不味い空気を感じるんだよね)

咲(何だろうこれ?)タン

照(これが噂のイーシャンテン地獄・・・)

照(たしかにこれは泣きたくなる・・・)

照(しかたない、咲が恐いから店じまいかな)タン


恭子「ロ、ロン 7700」


照「えっ・・・」

照(私としたことが・・・咲に気を取られすぎた)

照(この人何のオーラも感じないのに・・・カタカタしてたくせに・・・)グスン

恭子(まさかチャンピオンが二回も振り込んでくれるとは思わへんかった)

恭子(結果的にはリーチかけなくてよかったんかな?)

初美(うわぁ、私空気ですよー・・・)

咲(気がついたら最下位だよ・・・)


恭子:18800
初美:27600

咲  :15900
照  :37700

恒子「またまたチャンピオンが振り込んだああああ!」

恒子「今日のチャンピオンは少しおかしいぞっ!」

健夜「彼女がイーシャンテンで止まるのも珍しいですがイーシャンテン地獄自体はままあることです・・・」

健夜「ですが何ら意識せずに振り込む、こんなことはありませんでしたね」

恒子「注意力散漫ってことですか?」

健夜「はっきりしたことはわかりませんが先ほどから宮永咲選手を気にしているように思われます」

恒子「そうですか?」

健夜「特に生牌を抱えたがるあたりにカンへの警戒心が見えるような気がします」

恒子「最初に一回和了っただけなのに?」

健夜「そこまで言われるとはっきりしたことは言えないけど・・・」

恒子「もっとちゃんと見てくださいよ~」

健夜「麻雀のことはちゃんと解説してるつもりなんだけど・・・!」

南一局 一本場

恭子(脱最下位したんはいいが・・・)

恭子(宮永が最下位・・・あいつは点数調整ができるんやなかったか?)

恭子(・・・いや、まだこれからなのかもしれへん)タン

初美(妹さんの方からさっきとは違う嫌な気を感じますよー・・・)タン

咲(うーんこの感じ・・・)

咲(もしかしたらお姉ちゃんに勝てないかも・・・)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・

咲「カン」


咲「ツモ 900・1700」

恭子(この点差でそれを和了るか・・・)

初美(止められないですよー・・・)

照(あ、やばいパターンかも)


恭子:17100
初美:26700
咲 :19400
照 :36800

追いついたよ!
憩ちゃん出てないやんけ!!

ちょっとペース落としたほうがいい

親:初美

初美(妹さんの独壇場になっちゃうんですかねー・・・)

初美(でもなんだか焦ってる感じがするのは気のせいですかー?)タン

咲(う・・・このままだと・・・)タン

照(咲が安い手を和了った後は・・・危険)タン

恭子(メゲそうやわ・・・)タン


タン タン タン タン タン・・・・・・


咲「カン」

初美(きちゃいましたかー・・・)

照(こーわーいー)

咲「ツモ 2000・3900」

恭子:15100
初美:22800

咲  :27300
照  :34800

>>39
ごめん書いてるうちに出番無くなっちゃった・・・
>>40
SS初めてで
ちょっとゆっくりにするわ

南三局

親:咲

咲(点差は結構詰められた・・・でも・・・これは・・・)タン

照(いつ捲くられてもおかしくない・・・)

照(どうしたらいいのか・・・わからない・・・)タン

恭子(宮永が一気に二位まで浮上・・・アカンやっぱメゲるわ・・・)タン

初美(東と北が二枚ずつあるにはあるんですがー・・・誰も出さないでしょうねー)タン

咲 タン 北

初美「ポンですよー?」

初美(何で捨てるんですかー!?)タン

咲(あ、そういえば私が親だと北と東捨てちゃいけないんだっけ)

咲(忘れてたよ・・・)タン

照(何で鳴かせたんだ・・・何がしたいのか全然分からない)タン

タン タン タン タン タン・・・・・・

照(・・・テンパイか・・・)

照(次順にツモ和了りできるが・・・捨てなければいけないのは生牌・・・)

照(なんとかなる・・・かな?)タン

咲「カン」

照(ぐはっ・・・!)

咲「ツモ 6800」

照(くっ責任払いか・・・まさかテンパイしてるとは・・・)

照(どうせ安手なのに・・・固執した私はバカか)

照(・・・焦ってる、かな・・・・・・捲くられた)

恭子:15100
初美:22800

咲  :34100
照  :28000

(点張り忘れた・・・)

恒子「なんと宮永咲!嶺上開花三連続でチャンピオンを捲くってしまったあああ!」

恒子「これは異常です!すっげー異常です!」

健夜「あわわ、落ち着いてこーこちゃん」

健夜「た、確かに宮永咲選手は異常ですね」

健夜「この対局中の全和了四回が嶺上開花によるもの・・・」

健夜「半荘一回でこれだけの嶺上開花が和了られるのを見るなんてことまずありません」

恒子「チャンピオンが対局中に捲くられた事ってありましたっけ?」

健夜「一度トップになってから逆転される事は皆無だったと記憶しています」

健夜「それはそれで驚くべき事なんですがね・・・」

南三局 一本場

咲(お姉ちゃんを捲くった・・・このままいけば・・・)

咲(さっきの不安はきっと気のせいだよね・・・?)タン

照(このままじゃ・・・まずい・・・)タン

恭子(メゲそうやけど・・・でも・・・)

恭子(できる事は少ないかもしれんけど・・・試合中に諦めんのはやめよう!)タン

初美(チャンピオンの顔色が芳しくないようなー?)

初美(点差だけが原因・・・でもなさそうですが・・・)

初美(って、集中しないとですねー)タン

初美「ロンですよー 6100」(照)

初美(追い討ちをかけるようで申し訳ないですが・・・)

初美(和了れるものを見逃すわけにはいかないのでー・・・)

照(嗚呼・・・)

初美(・・・ちょっと、まずいですかねー・・・?)


恭子:15100
初美:28900

咲  :34100
照  :21900 

オーラス

親:照

照(今まで麻雀をしていてこんなに悩んだ事は無いのに・・・)

照(こんなにもボロボロな時なんて無かったのに・・・)

照(ラス親だから和了ればいいそれだけなのに・・・でも和了れる気がしない・・・)

照(こんなに考えてるのにどれが正しいか分からない・・・)

照(考えれば考えるほどわからない・・・)

照(どうすればいいの・・・菫)

~~~~~~~~~~~~

照「いてっ」

菫「お前はなぜ何も無いところで転ぶ・・・?」

照「いたた、それがわかってたら転ばない」

菫「落ち着きに欠けるんじゃないか?」

照「そんなことないと思うけど・・・」

菫「歩きながら何を考えてる?」

照「今日の夕飯何かなーとか?」

菫「のほほんとした脳みそだな・・・」

照「あ、ひどい」

菫「すまん。だが冷静に状況を判断しながら歩けば転ばないだろう」

照「歩きながらそんな事考えてる稀有な人は居ないよ・・・」

菫「確かに私も考えてないが・・・」

照「おいおい」

~~~~~~~~~~~~

照(冷静に状況判断・・・か)

照(歩くときより今のほうがよっぽど必要なことな気がする・・・)

照(菫なら負けてても切り替えて行くのかな)

照(私も冷静に・・・今できることをやってみる)タン

恭子(配牌はバラバラ・・・でも、最後までやり抜く)タン

初美(チャンピオンの顔に生気が戻りましたね)

初美(浮き沈みが激しい人ですー)クス

初美(ってだから気にしすぎです、集中集中ー)タン

咲(多分大丈夫だよね・・・)タン

照(来い・・・)

照「ツモ 4000オール」コークスクリュー

照(最初から高打点になったけどこれで終わりだから問題ないか)

照(勝てた・・・)

照(やっぱり菫は頼りになるいい部長)

恭子(結局勝てなかった・・・でもやれることはやったつもりや)

恭子(チャンピオンに一矢報いれた・・・それで十分か)

初美(三位ですかー・・・)

初美(役満和了ったんですけどねー)

初美(チャンピオンはもう大丈夫そうですねー?)

咲(負けちゃった・・・でもそんなことより・・・)

咲(これじゃあ仲直りなんてできないかもしない・・・)

恭子:11100
初美:24900
咲  :30100
照  :33900

恒子「決着ーーー!!!チャンピオンが最後に親満をツモってトップを取り返しましたああああ!!」

恒子「さすがチャンピオンです!!」

健夜「彼女が初めから高打点を和了るのは珍しいですね」

恒子「そういえばそうですね~。でもそんなことよりこれで全ての卓の試合が終了しました!!」

健夜(嗚呼・・・私の仕事が・・・)

恒子「現在点数の集計中ですが恐らくチャンピオンが三連覇でしょうね!」

健夜「先にそういうこと言うと盛り下がるよっ!?」

恒子「実際そうじゃないですか~」

健夜「それはそうだけど・・・」

恒子「二位以下がどうなっているかが気になりますね~」

健夜「他卓で荒川選手大健闘の一方で宮永咲選手は残念ながら二位になってしまいましたからね」

恭子「おつかれさまでした」

初美「おつかれさまですよー」

咲「おつかれさまです・・・」

照「おつかれさまでし・・・た・・・っ!?」ガタッ

咲(あ、やば・・・)

恭子(どうかしたんかな?)

初美(あー・・・大丈夫じゃなかったですよー・・・)

照「・・・咲・・・・・・」

咲「ひゃうっ。な、なにお姉ちゃん?」

照「・・・これは・・・わざと?」

咲「ち、違うよっ!」

咲「今日は全力で勝ちにいくって決めてたもん!」

照「そんなの嘘だ・・・!」

咲「嘘じゃないよ!」

照「だったら・・・」

照「だったらなんでお前は±0なんだ!」

咲「・・・っ!偶然だよ!」

照「そんなわけないだろ・・・」

照「さ・ぃ・の・・ぁ・・か・・・」

咲「え?」

照「咲のばかああああああああああ!!!」ウワーン ダッ

咲「あ、お姉ちゃん!待って!」ダッ

恭子「・・・なんかよくわからへんけど・・・」

恭子「あの二人やっぱ姉妹だったんか・・・」

初美「今思うべきはそこなんですかねー・・・?」

恭子「いや、なんかいきなり過ぎて・・・」

初美「確かにそうですけどー」

恭子「この後どうしたらええと思う?」

初美「うーん。ここに居ても意味無いですし、帰っていいんじゃないですかー?」

恭子「まあそれくらいしかないか」

恭子「負けたけど、それなりに楽しかったわ」

恭子「また機会があったらよろしくな」

初美「そうですねーまた打ちたいですー」

恭子「それじゃ、また」ヒラヒラ

初美「はいー、またですよー」ヒラヒラ

初美(さて・・・私も帰りますかー)

  てくてくてく

初美(?)

初美(何かあの部屋から泣き声が?)

初美(仮眠室・・・うーん一応覗いてみますかー)

初美「失礼しますよー」

照「・・・ぅえ・・・」

初美(・・・チャンピオンじゃないですかー)

初美(こんなところで泣いてたんですねー)

初美(試合中から気になってましたし、声かけましょうかねー)

初美(放って置くのもあれですし)


(何かおかしいな、って思っても目瞑ってくれ・・・すまん)

初美「あのー・・・大丈夫ですかー?」

照「ひぐっ・・・ぇぐ・・・ひゃぅ」ビクッ

初美「あ、ごめんなさい。脅かすつもりは無かったんですがー」

照「ひぅっ・・・あぐ・・・あぉ・・・っ」

初美(結構な泣き方ですねー・・・)

初美「あー・・・落ち着くまで泣いてて大丈夫ですよー」

初美「貸せるような胸ではないですがここで泣いてもいいですしー」

照「・・・いぃ・っ・・ど?」

初美「泣きたい時はとりあえず泣けばいいんですよー」

初美「今見てるのはどうせ私だけですー」

初美「だからほらー、気が済むまで泣いちゃっても大丈夫ですよー」

照「うぅ・・・うわあああああああああああん」

初美「よしよし」ナデナデ

初美(チャンピオンと言えどこうなるとかわいいですねー)ヨシヨシ

・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・

・・・・・・

初美「落ち着きましたかー?」

照「う、うん・・・」カアァ

初美「泣き止んだはいいけど冷静になってみたら凄い恥ずかしい、って顔してますよー」クス

照「ぅ・・・だって」///

初美「まあまあ、私しか見てないですしー」

照「それでも恥ずかしいものは恥ずかしい」

初美「あはは、そりゃそーですねー」

照「わ、笑うな」

初美「あはは、ごめんなさいー」

照「だから笑うなってー!」

初美「大丈夫ですよ、かわいい泣き顔でしたから!」

照「そっ、そういう問題じゃないと思うんだけど」///

初美「元気出てきたみたいでよかったですー」

照「うん、何で泣いてたのか忘れた」

初美「それは妹さんがかわいそうですよー!?」

照「冗談だって・・・」

初美「あんまり笑える冗談ではなかったですよー」

照「まあまあ。そういえば咲が妹って何で知ってるの・・・?」

初美「あのやり取りを聞けば誰でもわかるんじゃないですかねー」

初美「現に末原さんもわかってましたし」

初美(まあ何となく同じ雰囲気だったんで十中八九そうだろうと前々から思ってましたが)

照「ああ・・・カタカタの人」

初美「そんな言い方はねーですよー!」

照「人の名前覚えるのは苦手で・・・」

初美「今私、末原さんって言いましたよねー!?」

照「そ、そんな怒らないで四喜和の人」オロオロ

初美「わざわざ火に油注ぐとか何がしたいんですかー!?」

照「えっ?えっ?」オロオロ

初美「まさか天然ですかー・・・」ハァ

初美(何となくですが霞の苦労が分かるような気がしますー)

初美(あの人は楽しんでますが・・・)

初美「とりあえず人の名前は覚えましょうねー。失礼ですからー」

照「はい・・・」シュン

初美「それじゃあそろそろ出て行きますか?」

初美「あなたが消えて幾らか経ってますから、騒ぎになりかけてると思いますしー」

照「ぅ・・・ちょっと待って」キュ

初美「不安ですかー?」

照「それはもう・・・」

初美「妹さんとの事が?」

照「・・・」コク

初美「うーん・・・何がそんなに不安なんですかー?」

照「ずっと前からの喧嘩だから今更って言うのもあるし・・・それに・・・」

初美「それに?」

照「今日のは全面的に私が悪い・・・」

初美「ほんと子供ですかあなたはー・・・」

照「ぅ・・・」

初美「はぁ・・・自分が悪いって自覚してるなら素直に謝ればいいじゃないですかー」

初美「得意でしょう?ぺっこりん」

照「あれは咲の技」

初美「てかじゃあ、さっき泣いてたのって・・・」

照「私はだめだなって・・・すぐ感情的になっちゃうし・・・」

照「そこから色々考えてたら何か凄く泣けてきて・・・」

初美「±0がどうたらってのはー・・・?」

照「咲が言った通り偶然だと思う・・・」

照「でもやっぱり咲の±0にはトラウマがあるから・・・」

照「それにあのときは勝つことしか頭に無かったから・・・・・・不意打ちで」

照「トラウマが蘇った・・・」

初美「それで爆発、と」

照「うん」

初美「ふむ」

初美「ならそれを全部妹さんに言えばいいんじゃないですかー?」

照「え?」

初美「昔からの喧嘩がどんなものなのか私にはわかりません」

初美「でも今日の事に関してはあなたも全面的に非を認めています」

初美「あなたの妹さんなら話してわからない人じゃないと思いますよー?」

照「・・・・・・・それは」

初美「とりあえずは謝りましょう。土下座でもしてみたらどうですかー?」

照「さ、流石にそれは・・・」

初美「あはは、冗談ですよー」

初美「でも、何とかなりそうでしょう?」

照「そう、だね」

初美「結論もでましたしもう行きますよー?」

照「・・・・・・」

初美「・・・まだ不安ですかー?」

照「不安は・・・ない。頭では大丈夫だってわかってる」

照「でも体が竦んじゃって・・・・・・」

初美「そういうことですかー。それならいい方法がありますよー」

照「どうするの・・・?」

初美「こうするんですよー」ギュー

照「へ・・・?」

照「なっ、何するの!?」///

初美「抱きしめてるだけですよー」

照「いやいやいやっ」

初美「さっきも大して変わらないことしてたじゃないですかー」

照「うぅ・・・たしかに」///

初美「もう・・・大丈夫ですよね?」

照「・・・うん」

初美「それじゃ、いい加減行きますか?」

照「ちょっと待って」

初美「まだだめなんですかー!?」

照「・・・もうちょっと・・・このままでいたい」

初美「子供ですかー・・・」

照「初美には言われたく無い」

初美「なんですとー!」

初美「あ、ちゃんと名前覚えてくれたんですねー」

照「お世話になったから・・・」

初美「そうでなくともなるべく覚えたほうがいいと思うんですけどねー・・・」

照「ん、善処する」

初美「それで、いつまでこうしてるんですー?」

照「もうちょっと・・・」

初美「腕疲れてきたんですけどー・・・」

照「だって・・・」

初美「だって?」

照(初美に抱きつかれてると何だかよくわからないけど・・・)

照(安心して、それでいてドキドキしてずっとこうしていたいから・・・)

照「やっぱりそれは内緒で」

初美「ええーっ!」

ピンポーン
「18時より表彰式を行います。まだ来ていない選手は速やかにホールに来てください。繰り返します・・・・・・」


初美「って、ほら照、こんなことしてる場合じゃないですよー!」

照「まじかー」ズーン

初美「まじですよー。ほら立った立ったー」

照「仕方ない・・・」

初美「インターハイチャンピオンがこんなんでいいんですかねー・・・」

照「気にしない気にしない」

初美「それじゃ、ちゃんと行くんですよー」

照「ちょっと待って」

初美「もう何ですかー」ハァ

照「一人じゃ辿り着けないから案内を・・・」

初美「」

すまん、めっさ眠いから一応少しキリのいいここで寝させてもらう・・・
スレ落ちてたら新しく立てるから残しておかなくても大丈夫です。

(スレタイ回収できなかった・・・)

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