照「白糸台が三連覇を達成するに当たって重要なこと」
菫「……意味が分からないんだが」
照「淡の胸が準決勝から今日までであり得ないほど大きくなってる」
菫「ただの成長期だろ――」
照「成長期なんてあり得ない。私は高一の時からサイズ同じなんだよっっっ」
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菫「……」
照「それにっ。絶対にマスゴミはネタにするに決まってる!」
照「白糸台の大将にして次期エースの大星淡。胸が短期間で急成長! みたいな感じでさっ」
菫「いや、そこまでじゃないだろ」
照「甘い。甘すぎる」
照「あいつらはネタがあれば、好き勝手に面白く書いて、不都合があると表現の自由とか嘯いて身を守る物の怪!」
菫「――言い過ぎだろ」
照「言い過ぎじゃ無い。マスゴミなんてのは、人の家の過去を断りも無く調べて記事にしようとする下衆なんだから」
菫「なんだかやけに具体的だな」
照「……第六感が告げてる。宮永咲が全国に出てきたんだから、私の発言も相まって、あの時のことを調べ上げてるって」
菫「雀士の第六感は当てにはできるけどな」
照「とりあえずあの出版社の取材は全て無視することにした」
菫「うわぁ。小さいな。色々と」
照「胸と雀力は菫よりも大きいよ?」
菫「……雀力は兎も角。胸はそんなに変わらないだろ」
菫「いや、お前は平らと私には膨らみがある。どう考えても私の方がある」
照「ゲームの画像で言うのは止めよう? あれってどうせパッドでしょう」
菫「違う!」
ガラララララ
淡「ヤッホーーー。テルー、お待たせ」
フルン
照「……」
菫「……」
淡「? どうしたの?」
フルン
照「……」
菫「……」
淡「う。な、なに。二人とも、そんな顔とオーラを背負ってどうしたの?」
照(色々と言いたいけど、一旦停戦しよう)
菫(……いいだろう)
照(淡は来年は白糸台を率いて貰わないと困る)
照(それに妙に慢心して準決の二の舞は勘弁して欲しい)
照(どこぞの英雄王じゃないんだから、「慢心せずして何が王か」みたいなことになると迷惑)
菫(で、お前は何を言いたいんだ?)
照(脱衣麻雀で淡を全裸に剥く)キリッ
トンッッ
照(いたい)
菫(お前は何を言い出すんだ)
照(正攻法だよ。麻雀ができる。淡の疑惑も検証できる。一石二鳥とはこの事っ)
菫(やめろ。どう考えても逆に私たちが全裸になる流れだぞ)
照(大丈夫。まだ淡じゃあ私には勝てない。……菫は超えられてるけど)
菫(……ぅ)
照(大丈夫。私立竜虎凰亀学園女子高等学校のルールに沿ってやるから)
菫(――どこの高校だ。聞いた事無いぞ)
照(校則で学園内のいざこざは脱衣麻雀勝負で解決するという学校)
菫(……白糸台で初めて良かったと思った)
照(菫のじゃあ負けても特に喜び……はあるか。自分より下ってのが認識でき)
パンパンパンパン
照(いたい)
菫(……とりあえずルールを訊かせろ)
・ブレザー5000点 ・スカート5000点 ・ブラウス3000点 ・リボン1000点
・Tシャツ4000点 ・靴下左右各1000点 ・ブラジャー1000点 ・パンツ1000点
・校章(生徒手帳)1000点
計25000点
菫(……この世界って下着)
照(穿いてる。穿いてるけど、見えないだけ、穿いてる。穿いてるから)
菫(満貫で8000点の支払いになった時は……)
照(ブレザーorスカートで、あとはブラウスか靴下各種にブラジャーかパンツを加えればいいだけ)
照(簡単だね)
菫(……色々と言いたいが、淡が乗っている保証がないだろ)
照(あ、そこは大丈夫。淡は単純だから、適当に挑発したらムキになって挑んでくるから)
淡「おーい。二人とも、なにこそこそ話してるの。感じ悪いんだけど」
照「淡。脱衣麻雀をしよう」
淡「え。やだ」
照「……なんで?」
淡「唐突過ぎるし、意味が分からないから」
照「……そう。分かった。ごめんね」
淡「別に良い――」
照「淡の負け確定してるもんね。わざわざ全裸になる勝負はしたくないよね。気がつかなくてごめん」
淡「は?」
照「負け確なのに、変な事いってごめん。準決みたいに慢心しないように緊張感を出すつもりだったけど、淡じゃあ私には及ばないからね。負ける勝負はしたくないよね。だから、ごめ」
淡「やってやろうじゃん! スーパーノヴァあわいちゃんの真骨頂みせてやろうじゃん!!」
照(計 画 通 り)ニヤリ
照「ロン。1000点」
菫(今日はいつもの様子見無しか……)
淡「1000点ぐらい別にいいよ! 直ぐに取り返してやるんだからっ」
そういい靴下に手を伸ばす
照「――靴下にするんだ。淡がそれでいいならいいよ。うん。文句はない」
照「…………根性なし(ボソッ」
淡「――」ピキッ
淡「ふ、ふん。いいよ。いいよ。覚悟を見せてあげようじゃない!」
そう言うと淡はスカートの中に手を入れてパンツを恥ずかしそうに脱いだ
淡「これで文句ないよね!!」
菫「……タイム」
菫(ちょっと来い)
照(……なに?)
菫(あまり後輩をいじめるなよ。と、言うか妙に淡に対してのあたりが強いな。何かあったのか?)
照(別になにもないよ)
照(そう。淡が私が楽しみにしていたお菓子を「あ、テルー。食べちゃった」とか笑顔で言ったのを恨んでいるとか、一切無いから)
菫(――帰って良いか?)
照(ダメ。三麻じゃなくなるし、今日に限って他の二人来ないし)
菫(直感で厄介ごと回避したんだろ。――うらやましいなぁ)
照(――それに私の疑念は強まった。淡は虚乳の可能性が高い)
菫(なんの根拠があるんだ?)
照(さっきの1000点。靴下以外にも、パンツじゃなくてブラだって良かったのに、あえて恥ずかしい思いをするパンツの方にした)
照(しかもあのスカートの短さだと、スカートの中身が見える可能性が高いのに、だよ)
照(そうまでしてブラにしなかった言う事は、――ブラにはパッドが詰まってるという証左。アレは虚乳だ。実物な訳がないっっっ)
菫(――なら、もう止めて帰って良いか?)
照(駄目に決まってる。全裸にして私の仮説が正しいのか証明してみせる。Q.E.D)
菫(もう勝手にしろ。私はお前達のどちらにもつかないからな)
照(うん。菫の雀力は私どころか淡の領域にも触れてもないから、そこんところは期待してないよ)
菫「………………………………………………………………」
菫「淡。照をぶっ倒すぞ」
淡「え、どうしたの」
菫「お前は来年には白糸台を率いて貰わないとだめな立場だ。いつまでも照の二番手ではお前も不本意だろう」
菫「はっきり言って一人では照には及ばない。が、私と二人なら、照を超えることも不可能ではない」
菫「行くぞ、淡」
淡「う、うん。なんかよく分からないけど、分かった!」
照「――菫の裏切り者ぉ」
【照 敗北√】
照「菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ菫のバカ」
菫「……いつまで拗ねてるつもりだ。しかも全裸で」
照「菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者菫の裏切り者」
菫「……あー、分かった分かった。お菓子買ってやるから、機嫌直せ」
照「――ちょっと高いヤツ」
菫「値段次第だ」
照「分かった。そういうチョロそうな
ガチャ
菫のところ、好き」
菫「ああぁん!」ツカミカカル
尭深「……」
尭深「…………」
照「?」
菫「た、尭深。誤解するな。まずは、この状況を説明させてくれ」
尭深「大丈夫です」
尭深「お二人がそういう関係なのは、麻雀部のみならず学校全体の共通認識ですから」
菫「なん……だと……」
尭深「ただ、部室でそういう行為は、他の部員の迷惑にもなるので、できれば余所でやってほしいです。先輩方」
菫「いやいや。誤解だからな! 私と照はただの友達だ!」
尭深「友達(ガールフレンド)ですか?」
菫「違うっ」
照「そう。間違ってる。菫は私を捨てて淡に奔るんだよ。菫のことを(からかいやすくて慌てふためく所を)愛してるのに」
菫「おい、こら。なんだ、その行間は。その間に思ったことを言ってみろ」
照「……尭深が見てるのに、そんなに視姦しないで。恥ずかしい」
尭深「……」
菫「お前――淡についた仕返しか? 仕返しだろう!!」
尭深「今日の部活は休みだと部員にメールしておきます」
尭深「――その、ほどほどにお願いします。それと、言いましたけど、ここは共同の場なので、モラルを大切に」
ガチャリ
菫「ま、待て」
照「――行っちゃったね」
菫「あ、あああ」
照「それじゃあお菓子、買いに行こう」
菫「……コンビニの一番安いヤツな」
照「――え」
照「待って! ちょっと悪のりしすぎた。謝るから
ガチャ
ごめんなさい!」全裸土下座
誠子「あ、えっと、その、ご、ごご、ごめんなさい!!」
翌日
菫が照を全裸土下座させたと言う話は広まったが、二人の関係を知る人々からは、生暖かい視線を向けられることになった
菫「おい、こら。どうしてくれる」
照「え。それって100%コッチの台詞なんだけど? 菫がいじわる言わなかったら良かったのに」
菫「元々は淡の胸がどうこう言い始めたのはお前だろ!」
照「菫が裏切らなかったこんな事にはならなかったよ!」
互いに責任を押しつける、まるでト○とジ○リーみたいな2人の関係はそのまま大学まで続き、更に大学卒業した後も続くことになるのだった
菫「不吉なナレーションをいれるな!」
カン
【照 勝利√】
照「ふっ」ドヤァ
菫「ぐっ。そのドヤ顔がむかつんだがっ」
照「負け犬が何か吠えてるけど、負け犬の平らには一切興味ないから、脱がなくて良いよ?」
照「で、 スーパーノヴァあわいちゃん()。残った胸にしている布を脱いで貰おうか」
淡「ぅぅ、こ、これで、いいんでしょう! テルーのバカっ」
ブルン
照「……………………――あ」
照「淡。手術はだめだよ。そんな胸を大きくしたいからって、身体を弄るなんて――」
淡「弄ってないよ! これは天然だから! きちんと育ったヤツだから!!」
照「嘘だッッッッ!!」
淡「スミレー。テルーに何か言ってよっ。テルーの彼女なんでしょう!」
菫「――ちょっと待て。誰が、誰の、彼女だと」
淡「え。テルーとスミレって付き合ってるんだよね。全校生徒の共通認識だよ」
菫「………………………………………………………………」
照「そんな事はどうでもいいよ。それよりも淡の胸が問題。私は全く成長しないのに、淡が一週間程度で急激に成長するなんて、ありえないっ」
照「――円光?」
淡「違うからっ。何もしてないからっ。手術も、え、円光なんて、してないしっ」グスッ
照(あ、やばっ。ちょっとやり過ぎたかも。淡、涙声になってきたし。菫ヘルプ、お願いっ)
菫「……」
照「って、なに放心してるの。手を貸してよ、友達が困ってるんだよ」
菫「……少し1人にさせてくれ」フラフラ
照「え。ちょ、どこ行くの」
菫「驚愕の事実を訊かされて、それどころじゃない。お前が始めたことだから、お前が全て責任をとれ」
照「え、え、ちょ、ちょっと、待って。お願い、今、1人にしないで。これだと、淡を苛めたみたいになってるから」
菫「――十分にイジメだろ」
照「ほんと、待って。お願いだからっ」
菫「ば、こら、手を離せ。スカート引っ張るな。スカートが落ちるだろ」
ガチャ
尭深「……」
全裸で涙目の淡
部屋を出ようとする菫
スカートにしがみつき地団駄を踏む照
尭深「……部長。三角関係で修羅場は止めて下さい。。空気が悪くなります」
菫「いやいや、三角関係でも、修羅場でもないからな!」
尭深「ほら、淡ちゃん。もう大丈夫だからね」
淡「う、うん――」
尭深「お二人とも、最上級生なんですから、少しは自制と自重をして下さい」
菫「いや、今回の事は、照の」
尭深「それを抑えるのが役どころですよね。部長」
菫「は、はい」
尭深「それから――宮永先輩」
照「は、はい!」
尭深「淡ちゃんにお菓子を取られて悔しいのは分かりますが、後輩を苛めるような事はないように」
照「だって、淡の胸が気になったかだから、しょうが」
尭深「返事は?」
照「はいっ。分かりました!!」
尭深「――それから淡ちゃん」
淡「はいっ」
尭深「今回は宮永先輩の暴走だけど、根幹には淡ちゃんのちょっとどうか思う態度があるんだから、そこの所は理解してね」
淡「わかりましたっ!」
尭深「それでは部長。今日は部活になりそうにないので、このまま解散ってことで、良いでしょうか?」
菫「あ、ああ。構わない」
○とあるフードコート
淡「もう。テルーの所為で、無駄に怒られたじゃん」
照「はぁ。元はといえば、淡が、そんなに短期間に胸を成長させたのと、私のお菓子を食べたのが原因っ」
淡「ただのヒンニュウーの僻みじゃん」
照「表に出ろ。もう一度、麻雀で泣かす」
淡「ウルトラノヴァデシシャスあわいちゃんの力、見せてやろうじゃん!」
菫「お前等、いい加減にしろ――」
淡「スミレはテルーを懲らしめるために、私の味方してくれるわね」
照「なにを言ってる。菫と私は断金の交わりを交わした親友だ。そんな菫が淡の方につくはずがない」
淡「今さっき裏切ったじゃん。断金どころ一本の矢じゃん」
照「ぐ……。菫、私の方に付くよねっ」
淡「テルー、諦めなよ。私の方に付くって決まってるんだ!」
菫「はぁぁ、もう、好きにしてくれ」
この後、二人の事あるごとの無意味な争いに巻き込まれ、ストレスを貯め込むことになるのだが、また別の話
カン
これにて完結です
>>1の中では尭深はかなりの大物
準決でも一切動揺せず感情の揺れがなかったので
ああいう人物が感情を露わにしたら怖い。
淡たその胸が真実かどうかは、決勝戦後にあるであろう温泉回に期待だな。
――三年後ぐらいかな
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