京子「あかりー、みんなを集めてトータライザーで遊ぼうぜー」(121)

あかり「京子ちゃん、ここに置いてある機械って何だろう?」

京子「ああ、それ?みんなでトータライザーやろうと思って、私が買ったんだ」

あかり「トータライザーって?」

京子「トータライザーっていうのはね、」

京子「まず全員が1つずつ、このスイッチを持つ」

京子「で、イエスかノーで答えられるお題が出されるんだ」

京子「イエスの人は、他の人に見られないようにこっそりスイッチを押す」

京子「そうすると、イエスの人数がこの機械の画面に表示されるってわけ」


あかり「へぇ~、なんだか面白そうだね!」

京子「じゃぁ、さっそくみんなを集めて遊ぼう!呼んでくるね~」

茶道部室


京子「みんな集まってくれてありがとー」


千歳「トータライザーって、えげつない質問出してアンケートとるやつやろ?」

千歳「うち、そういうの好きやわ~」ニコニコ

綾乃「でも……ちょっと怖くない?」

千歳「自分が何て答えたかまで特定されへんから大丈夫やで」


櫻子「なんだかよく分からないけど面白そうですね!」

向日葵「ちょっとドキドキしますわ」

京子「じゃぁ最初のお題は……何にしようかな」

結衣「最初は軽めのでいいんじゃない?」

京子「うーん、軽めかぁ」

ちなつ「あんまり変なお題出さないでくださいよ?京子先輩」


京子「じゃぁ最初のお題は……」

京子「『実はこの中に苦手な人がいる』!」


あかり「ちょっと京子ちゃん!」

結衣「全然軽くねぇ!」

千歳「あらあら」ニコニコ



京子「さあ、イエスの人はスイッチオン!」

京子「そろそろ結果がここに表示されるぞ」


\パッ/

"3"(トータライザーの表示)


あかり「えええ!?」

ちなつ「8人中3人……」

京子「ほほぅ……」

向日葵「いやにリアルな数字ですわね……」

あかり「リアルじゃないよ!多すぎだよぉ!」



京子「そうだ!ふふふ……」

京子「『その苦手な人は、あかりだ』スイッチオン!」

あかり「ちょっとぉ!」

結衣「おいこら……」


あかり(0でありますように0でありますように……!!)

\パッ/

"0"


あかり「よ……よかったよぉ!」

京子「うーん、さすがにあかりはないか」

櫻子「当たり前じゃないですかー!」

綾乃「そうよ!最低だわ」

京子「おおぅ……非難轟々だな」


結衣「むしろ京子が一番可能性がある気がするぞ」

京子「え~まさかぁ」

結衣「はい、『その苦手な人は、京子だ』スイッチオン!」

京子「結衣にゃん、ひどーい!」

あかり「ちょっと結衣ちゃん……」


\パッ/

"1"

京子「そんなぁ~!」

結衣「まあ、それでも1人だったからよかったじゃん」

京子「よくないもん!」

結衣(それにしても京子のことが苦手な人って……実に分かりやすいな)

結衣(これで1人は完全に確定だな)



京子「くそぉー!『その苦手な人は、結衣だ』スイッチオン!」

結衣「おい……」

パッ

"0"


京子「ふむ……」

ちなつ「当然です!」

ちなつ「結衣先輩のこと苦手な人なんて、いるわけないじゃないですか!」

結衣「ありがとう、ちなつちゃん……」



綾乃「ちょ、ちょっとこれ以上の詮索はやめましょうよ!」

京子「なんだ綾乃、怖いの?」ニヤ

綾乃「ち、違うわよっ!」

京子「綾乃、実は生徒会で後輩からちょっと怖がられてたりして~?」

綾乃「え……」

櫻子「そんなこと全然ないですよ!」

向日葵「杉浦先輩は優しいし尊敬してますわ!」

千歳「綾乃ちゃんのこと苦手な人なんて、いないはずやで~」

綾乃「あ、あなたたち……ありがとう」ウルウル


京子「さぁ、『その苦手な人は、綾乃だ』スイッチオン!」

綾乃「もぉ!」



\パッ/

"0"


綾乃「よ、よかった……」

結衣(ていうか、今の状況じゃどっちにしろ押しにくいだろ……)

京子「うーん、じゃあ他に苦手と思われてるのは誰なんだろう?」

京子「あ、私に似てるって言われてる櫻子ちゃんだったりして!」

櫻子「ええっ!?ちょっとやめてくださいよ~」

京子「『その苦手な人は、櫻子ちゃんだ』スイッチオン!」



パッ

"1"

櫻子「きぃ~!」

向日葵「……歳納先輩」

京子「なぁに?」

向日葵「けっこう時間もたってますし、そろそろ次のお題行きません?」


京子「うーん、それもそうだな」

櫻子「って、私の1っていう結果はスルーかよっ!」

向日葵「もういいじゃありませんの、櫻子」


京子「そうだねー、そろそろこのお題も飽きてきたし次行くか」

櫻子「むぅ~……こうしてやる!」

櫻子「『その苦手な人は、向日葵だ!』スイッチオン!」

向日葵「あ……ちょっと!!」


\パッ/

"1"

あかり「え、向日葵ちゃんも!?」

向日葵「……」



結衣(なんて分かりやすいんだ……)

京子「じゃぁ次のお題は・・・・・・」


綾乃「ちょ、ちょっと」

京子「なぁに?」

綾乃「いつまでこの遊びに付き合わせるつもり?」

綾乃「私たち、暇じゃないんだけど……」

京子「遊びとは失礼な!これはごらく部の立派な活動なのだ!」


結衣「いや、遊びだろ……」

綾乃「ていうかごらく部の活動って、要するに遊びよね……」

綾乃「と、とにかく私たちは早めに仕事に戻らないと」

向日葵「そうですわ」

千歳「まあまあ、ええんとちゃう?」

綾乃「千歳……」


千歳「楽しければそれでええんよ」ニコニコ

櫻子「いいこと言いますね、池田先輩!!」


京子「そうそう、それにそこまで長くかからないから大丈夫だって!」

綾乃「ていうか、次は一体何を聞くつもり?」

綾乃「さっきは『苦手な人』だったから……」

綾乃「次は、す……好きな人とか聞くつもりじゃないでしょうね!」

京子「おお~いいねそれ!採用っ!!」

綾乃「なっ……」


京子「でも、それは後にしよう!他に考えてたお題があるから」

京子「じゃぁ次のお題だけど」

京子「『私は毎日のようにエロい妄想をしている』……スイッチオン!」


綾乃「ちょっと……!またそんな変なお題出して」///

京子「ん~?もしかして綾乃してるんじゃないの?」

綾乃「そんなわけないでしょ!?」

あかり「そうだよぉ!」

あかり「ていうかこんなお題、0人に決まって……」



\パッ/

"2"


あかり「……」

結衣(妄想といえば1人は思いっきり心当たりがあるけど)

結衣(もう1人は誰だ……?)



ちなつ「きっと京子先輩ですよ!」

京子「ど……どうして!?」

ちなつ「京子先輩、同人誌とか書いてますもんね!」

京子「ち……違う!」

京子「あれはそういうのとは全然違うんだよ!」

京子「このお題はやめだ!次は……」

京子「『私は、この中で自分が一番可愛いと思っている』・・・・・・スイッチオン!」

\パッ/

"1"


京子「ひ、1人だけか……」

向日葵「押したのはきっと櫻子ですわね」

櫻子「なんだと!」

櫻子「向日葵こそ、おっぱい大きいからって調子乗ってるんじゃないの!?」

向日葵「乗ってませんわ!」

向日葵「だいたいそれはコンプレックスだって言ってるじゃありませんの!」



結衣「なんだかグダグダになってきたぞ」

京子「つ、次は……」

ちなつ「さっきからテンポ速くないですか?」

京子「ま、まあいいんじゃないかな?」

結衣「で、お題は?」


京子「ええっと次は」

京子「『私の髪は一部が取り外し可能だ』……スイッチオン!」

結衣・ちなつ「……」

向日葵「ちょっと、何なんですの?そのお題」

綾乃「そんな人いるわけないじゃない」



\パッ/

"0"


京子「う……嘘をつくな!」

京子「な、あかり」

あかり「なあに?京子ちゃん」ニコニコ

京子「」ビク

京子「な、何でもないです……」

千歳がおかしいっていうのは、変にノリが軽いからかな?
口調もあれかもしれないけど

京子「じゃぁ次のお題は・・・」

京子「『この中で一番可愛いのは歳納京子だ』・・・スイッチオン!」


\パッ/

"2"

京子「おっ……」

結衣(1票は京子が自分で押した分か……)

京子「だ、誰かな~?押してくれたのは・・・・・・」ソワソワ


綾乃「・・・・・・」///

千歳「」ダラダラ

結衣「ちょっと千歳!鼻血!」

あかり「ティッシュどうぞー」

千歳「赤座さん、おおきに~」


櫻子「もー、一番可愛いのは歳納先輩じゃないですよぉ」

京子「なに!?」



櫻子「私がお題出します!」

櫻子「『この中で一番可愛いのはあかりちゃんだ!』……スイッチオン!」

あかり「え、あかり!?」



\パッ/

"1"

櫻子「えっ、押したの私だけ!?」

あかり「さ、櫻子ちゃんありがとう……あかり嬉しいよ」

櫻子「え?いや~そんなこと言われるとなんか照れるじゃん!?」///


向日葵(……ふん)

結衣「ていうか……誰が一番可愛いかなんて決められないよ」

京子「無節操なやつめ!」

結衣「いや、そういうんじゃないだろ!」

京子「じゃぁそろそろ最後のお題といくか」

京子「『実はこの中に好きな人がいる』……スイッチオン!」


綾乃「……!」///

千歳「さっき綾乃ちゃんが言ってたやつやなぁ」ニコニコ


\パッ/

"4"


京子「いすぎだろ!」

京子「じゃあ、『その好きな人は、ひまっちゃんだ!』……スイッチオン!」

向日葵「な……なんで私ですの!?」

京子「うーん、まぁなんとなくかな?」


\パッ/

"1"


京子「おお~、ひまっちゃんやるね!」


櫻子「へ、へぇ~……よかったじゃん、向日葵!」

向日葵「べ、別に?」

向日葵(まさか、この子……?)

向日葵(……いえ!そんなはずありませんわ)

京子「ふふ……『その好きな人は私、歳納京子だ!』スイッチオン!」


\パッ/

"2"


京子「おお!!」

綾乃「えっ……」

結衣「なんだと……」


千歳(これはアカン……!)

京子「気分がいいから綾乃にも試してあげるよ!」

綾乃「えっ?」

京子「『その好きな人は、綾乃だ!』スイッチオン!」


\パッ/

"1"


京子「おお~!やるね、綾乃!」

千歳「こ、これは……?」ダラダラ

結衣「千歳、また鼻血が!」


綾乃(え……も、もしかして……)

綾乃(いやいや、変な期待をしちゃだめよ!)

千歳「これで合計4人やなぁ」

京子「お、本当だ」


京子・ちなつ「……えええ!?」

結衣「……どうした?2人して大声出して」

ちなつ「い、いえ!何でもないですぅ!」



京子「あ、あの……ちょっといいかな?」

あかり「どうしたの?京子ちゃん」

京子「えーっと、『その好きな人は、ちなつちゃんだ』……スイッチオン!」

結衣「おい、もうさっきの足して4人だろ?」

\パッ/

"2"


ちなつ「え……」///

京子「ぐぬぬ……」


結衣「なっ……」

綾乃「ど、どういうことなの・・・」

結衣「…………そうか。そうだったのか」



京子「え、何か分かったの?結衣」

結衣「えっと……『その好きな人は、櫻子ちゃんだ』スイッチオン!」

櫻子「ええっ、まだやるんですか?」

結衣「私の考えが正しければ、1が出るはず」


\パッ/

"1"

櫻子「えっ」

京子「おお、本当だ!」

京子「じゃあ結衣はどうなんだろう!?」

結衣「わ、私はいいよ別に……」

京子「はい、『その好きな人は、結衣だ!』スイッチオン!」


結衣「まあ、たぶん2……かな」

京子「なんだと!?自惚れるな!」


パッ

"2"

京子「……本当だ」

櫻子「ど……どうなってるのかな、向日葵!?」

向日葵「私に聞かれても分かりませんわ」

櫻子「機械が壊れてるとか……」

京子「いやいや、それは絶対ないはず!」

京子(くそっ、一体誰がちなつちゃんのことを……)

綾乃(私のこと好きなのって一体?)///

ちなつ(結衣先輩を狙ってる人がいるだなんて……絶対に許せない)

千歳(どうなっとるんや……)

向日葵(まさか櫻子が……いえまさかですわ)

櫻子(向日葵、まさか……?)

結衣(何だか重い空気になってるな……)

あかり(?)



~おしまい~

このメンバーだったらこういう結果になるんじゃないかな?と自分なりに
思ったのをそのまま書きました。意外性なくてすいません

あとは、特定せずに終わるとそれはそれで後味悪いかなーと思ったので…

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