男「……先輩、今度は何作ってるんです?」
先輩「おお、男か。将来的には引きこもりのご用達になるであろう秘密道具だよ」
男「はあ……まあこの前みたいに『ガンダムのビームサーベル作った!』とか言って銃刀法で逮捕されないでくださいよ?」
先輩「今回は武器とかじゃないから大丈夫」
男「いや、そういう問題じゃなくて……」
先輩「ところで女ちゃんとはうまくいってんの?」
男「ええ、相変わらずです」
男「そういえば次回の教授の講演会の資料、作ってます?」
先輩「あれ……あの仕事僕だっけ?」
男「……その前に資料とかスクリーンの運搬は『か弱い乙女にやらすなよ』とか言ってましたよね?」
先輩「あー……」
男「なので自動的に資料の方は先輩におまかせします」
先輩「くっ……僕ほっそいからあんな重いものもったら体折れるんだよ……仕方ないじゃん」
男「というか先輩は細すぎますね」
先輩「仕方ないよ、食べても太らないんだ」
男「女が聞いたら怒りそうです」
先輩「彼女もどちらかといえば細い方じゃないか?」
先輩「まあたまたまデートしてる君たちを見た1回きりだからよく知らないけど」
男「まあそれなりに努力はしてるんでしょう」
先輩「…………でも確かラーメンばっか食べてるんじゃなかったっけ?」
男「……………………確かに」
男「ってか先輩にそんなことまで話しましたっけ?」
先輩「ああ、あの後デートにびこ……いや、確か話していたぞ!うん!」
男「…………」
先輩「なんだよその目は……」
男「いえ、なんでも」
先輩「というか君は何をしにきたんだ」
男「時間つぶしです」
先輩「またデートかよ……」チッ
男「どうもすみませんねー」
***
男「そろそろ時間か……」
男「そんじゃ先輩、失礼します」
先輩「はいはい、きばってけよー」
ガチャ
***
男「よ」
女「お待たせしました」
男「いいよ。今日は実験もなかったし」
女「ほんと大学生って楽そうでいいですねー」
女「……ところで先輩、今日の晩御飯の予定は?」
男「え……適当に食って帰るけど」
女「では今日はうどんにしましょう」
男「……本当にお前は麺類が好きだな」
女「ええ、大好きですとも」
男「まあお前のせいで定期的に小麦粉を摂取しないといけない体質になってしまったが」
女「……本当ですか!?」ガーン
男「冗談に決まってるだろ」
女「よかった」ホッ
男「んで、それまでどこ行く?」
女「そうですねー、今日もゲーセン行っときますかね!」
ゲームセンター
女「さて」
男「おう、今日はまだあんま人いないみたいだな」
女「まあ平日ですしね」
男「なんだかんだで久々だよな。お前は大学生を『楽そう』だなんて言うが実際、出かけるのは二週間ぶりくらいだし」
女「それまで私は……寂しい想いを……」
女「…………」ウーン
女「…………さて!」
男「最後まで言ってくれ 嘘でもいいから」
『excellent!』
女「っしゃー!」
男「おー、今日は調子いいのな」
女「そうですねー、でも流石に飽きてきました」
男「他のやるか?」
女「……ってかこれじゃあ先輩と一緒に来る意味なくないですか!?」
男「(まあ俺はお前を見てるだけでも良いんだが)」
女「先輩もゲーム始めましょうゲーム」
男「うーん、ゲームセンターのものはなんかなあ……」
女「くぅ……」
***うどん屋さん
女「くおお、戦った後の一杯……おいしいです!」
男「それうどんだけどな」
女「そういう先輩はうどん屋に来ておいて親子丼を頼む異端ですけどねー」
男「今日はあんま麺って感じじゃなくてなあ……」
女「親の方一口ください」アーン
男「(可愛いなあ)」
男「ほれ」ヒョイ
女「普通そこは『あーん(はあと』じゃないんですか」
男「わかったわかった」
***
女「先輩」
男「ん?」
女「今日も楽しかったですよ」
男「そっか。なら良かった」
女「また高校の時みたいに私のご飯食べてもらいたいもんですよお」ハァー
男「もうすぐ冬休みだしそん時頼む」
女「大学生はもう冬休みですかうらやましい」
男「お前もほどほどに勉強頑張れよ」
女「わかりましたよー。…………えっと、先輩それじゃあ」
男「おう、じゃあな……」
女・男「「…………」」ジー
男「早く行けよ」
女「先輩が早く行ってください」
また来ます
んんんん?なんかこんがらがってきた
前の麺しか食えない後輩と同じなの?
>>15
前のとはパラレルだと思っといてくだせい
正真正銘、後輩(女)です
前のを読んでなくても楽しめて読んでたらニヤリとできるようなのを書きたい
12時半から投下します
***
男「はあ」
先輩「なんか最近ため息が多いね」
男「そういえばそうですね」
先輩「彼女とあんま会えてないんだ?」
男「まあ一応それも原因の一つかもしれません」
先輩「(素直じゃないねえ)」
先輩「じゃあほかの原因は?」
男「えっと……そう、先輩に仕事おしつけられたり」
先輩「……それはごめん」
男「おきになさらず」
男「そういえば先輩は彼氏作ったりしないんですか?」
先輩「次から次へと新しい発明が閃く僕にはそんな時間が無くてね」
男「暇人でどうもすいません」
先輩「うらやましいから死ね」
男「じゃあ発明とやらを減らせばいいんじゃ……」
先輩「あーそれは無理。なんか作ってないと気が済まないんだよね」
男「……今は何作ってるんです?」
先輩「……缶詰めってしってる?あと缶切り」
男「あー……確か大昔は非常食にそんなもの使ってたとか聞きましたね」
男「ここの研究所から出た野原先輩が開発した『熱で分解する素材』が
開閉部分に使われた容器の非常食は指でこする摩擦熱で開けれるので缶詰めは今や見る影もないですね」
先輩「ある商品を缶詰めをあけるように縁を切り取ってフタを開けてお湯を入れるまでの作業を自動でやってくれる装置を作ってる」
男「もしかしてそれって……」
先輩「完成したら女ちゃんにプレゼントしようかな!」
男「あいつはラーメンを下ごしらえから自分でやるのでカップ麺は食べないと思いますよ」
先輩「そりゃ残念……って今なんて?」
男「先輩……この前の発明が警察沙汰になったからって一気にスケールが縮まりましたよね」
先輩「じゃあこの次は兵器でも作ってみるか」
男「……」
***
先輩「時に男よ」
男「なんです?先輩」
先輩「女ちゃんは受験生なわけだけど君が教えてあげたらいいのではないかね?
一緒にいられる時間も増えるし」
男「あー……それが得意科目被っててあんま役に立てそうになくて」
先輩「一緒にいるだけでも変わると思うがね。今度研究室に連れてきなよ」
男「……先輩が遊びたいだけ、とかじゃないですよね?」
先輩「そんなわけないでしょうが!「(良い先輩だなあ)」って流だろ今の!どんだけ僕信頼されてないの!?」
男「ジョウダンデスヨー、センパイハホントウニイイヒトダナア」
先輩「お前ほど礼儀正しくてお前ほど生意気な後輩は久々だ」
***
男「と、いうわけで」
先輩「あ」
女「は、はじめまして~……」
先輩「え」
男「連れてきました」
女「……どうも、女ですます」
明石「……えっと、僕が彼の先輩の明石明(アカシアキラ)です。よ、よろしく」
女「(うわあ、ほっそ!身長もすごい高いし!髪すんごい長い!かっこよ!)」
明石「(色んなところちっちゃくて可愛いな食べたいよ全く)」
男「先輩、こいつのことは気にしないで資料の方すすめてくださいね」
明石「チッ」
***
女「うへあー!疲れたー!」
男「よくやった」ナデナデ
女「……」//
明石「いやあ、頑張るねえ」
明石「また勉強集中できないときはここに来るといいよ。
僕か彼のどちらかはいるだろうし少しは気分転換にもなる」
女「ありがとうございます!」
男「それじゃ先輩、お先に失礼します」
明石「うむ、気を付けて帰れよー」
ガチャ
明石(24)「…………18歳…………か」
別の日
***
女「えっ!?じゃあ明石さんに至ってはほとんど学校言ってないんですか!」
明石「だねー。もう出るべき授業もないし、発明や研究やらで忙しいんだ」
男「(研究はともかく『発明』なんてしてる学生は先輩くらいなもんなんですが)」
明石「2回ほど留年したけどね」ボソッ
女「いいなー早く大学生になりたいなー」
男「先輩、変に情報を植え付けるのやめてください」
女「朝一で学校行かなくていいなら」ボソ
男「あーもうほら、こんな妄想するようになるじゃないですか先輩」
女「ラーメンの下ごしらえに朝早く起きなくていい……」
男「」
男「発想がおかしすぎて突っ込む言葉も出なかったわ」
また別の日
***
女「今日はすみません、男先輩いないのに」
明石「気にしないでくれ、提案したのは僕だ」
明石「二人っきりじゃなきゃ話せないこともあるだろうしね」コソコソ
女「……」ゴクリ
明石「さー!とりあえずやることはやってしまおうか!」
女「はい!」
明石「さて、資料資料」
女「さー、ありをりはべりー」
***
女「へえ!先輩がですか!?」
明石「ああ……男のやつ、普段はクールで物静かなそぶりしてるくせに時々思い出すかのようにニヤッってなるんだよ」
女「ふふふ、可愛い」
明石「僕の考えでは……やっぱ君のこと考えてるんじゃないかなと」
女「のののあのああのあなななな、なにをおおうおおおおお」//
明石「まったく君らのバカップルっぷりには正直あきれるね」
女「一応もうすぐ2年の付き合いになりますからねえグヘヘ」
女「……明石さんなんで壁をそんな強く殴ってらっしゃるんですか?」
明石「気にしないでくれたまえ」
女「(初めて来たときと壁の感じが違うような……)」
***
女「え!?発展途上国のカモンに!?」
明石「ああ。その同級生は『ちょっと冒険してくる』とか言って歩いて行ったよ」
女「ここの研究所ってもしかして普通な人いないんですか……」
明石「男はかなりまともだよー。あと研究室の一員ってわけではないけど君もまともだろ?」
女「そうでしたね!」
女「そうだ、明石さん!」
明石「なんだい?」
女「今から麺からラーメン作ろうと思うんですけどそこのアルコールランプとかお借りしてもいいですか?」ニコッ
明石「……すまない。まともなのは一人だったよ」
また別の日
***
女「今日で2学期やっと終わりましたあ」
男「じゃあ冬休みか」
女「はい!」
男「……んじゃあ、また泊まりくるか?」
女「えっ、と、はい」//
男「またお前の料理も食べたいしな」
男「……待て、何赤くなってるんだ……?」
女「あかくなってないですし!//」カアッ
男「勉強つきっきりでできるかなあと思っただけなんだが……」
女「あー……はい、オッケエですウッス」
女「先輩、ポッキーゲームって知ってますか?」
男「ああ、知ってるぞ。プリッツとかトッポを両端から二人で食べて行って……っていう」
女「なんで『ポッキー』ゲームなんでしょうか」
男「なんでも元々はトッポに似たポッキーっていうお菓子があってそれでやるのが普通だったとかなんとか」
女「そうなんですねえ……」ガサゴソ
男「……で、それはなんだ?」
女「パスタです。ゆでる前の」
男「お前……まさか」
女「そのままでも食べられるように色々と味付けとかはしましたから!」
男「そこじゃねえ!」
男「…………」
女「(あんなこと言っていながらやってくれる先輩心広いなあ)」
男「(……どうしてokしたんだろうか)」
女「よし、じゃあはじめますよ」
男「お、おう。そっち咥えろ」
女「(顔近いっ//)」
男「(……無になろう)」
女「(最初の一口を・・・・・・・・・・・・・)」ボキッ
男「・・・・・・・・・・・」
女「・・・・・・・・・・・」
男「お、折れたな」
女「折れましたね」
男「まあ……パスタだしな」
女「……ですね」
男「…………」//
女「…………」///
男「(……真っ赤っ赤になってるこいつかわいすぎるぞ……あーキスしてえ)」//
女「(…………)」瞼ギュッ
ガチャッ!
明石「やあー!諸君!………あー…ではさようなら!」バタン!
『リアジュウシネエエエエエエエエエエエエエ!!!!!!!』
二人「「あちゃあ…………」」
また来ます
大晦日
男「にしても簡単にお泊りの許可が下りるとは」
女「えへへ、お兄ちゃん先輩のことめちゃくちゃ信用してるみたいなので」
明「信用できるような男じゃないよ…こいつ」
男「(なんで先輩がいるのかは聞いてはいけないことなんだろうな)」
女「先輩はとてもいい人ですよー明石さん!」
明「うん、まあ悪いやつじゃないかな……と、それはさておき」
男「さておくんですか先輩」
女「そろそろできますね!お鍋!」
明「よっしゃあああ!!呑むぞおおお!!!!」
***
明「だから…えぐっ、ずっとね……ずずっ…」
男「はーいはいはい。わかりましたー先輩もう寝てくださいねー」
明「ずっとあだじのごどあいしてるとがいったくぜにあああああああああ」
女「なんだかお酒の恐ろしさを実感したような気がします」
男「というかなんで酒なんて持ってるんだこの人。今は酒は超高級品だってのに……」
女「まあどのみち私達飲めませんけどね」
男「……まあな」
明「ぐがあああああ……ごがあああああ……」
男「ちょっと先輩寝室に連れて行ってくる」
女「わかりましたー!一人で大丈夫ですか?」
男「おう、大丈夫」
寝室
男「先輩は軽いから持つのは楽だけど…おっと」
男「手足が長いから運ぶの大変だな……っとっと」
明「……ごがっ……」
男「寝かせて…と」
男「よし……」
男「先輩、寝てたらただの美人なのになあ」
男「さて、失礼して………………っとお!?」
明「んんん……待って……」ググググ
男「ちょ、先輩!首閉まってます!ギブギブギブ!!」ググググ
明「……スースー」ググググ
男「(あ…やば……これ死ぬかm)」グググ
女「あれ…先輩遅いな……?もうすぐ年明けちゃいますよ」
女「ちょっと見に行こうかな」
男「……」チーン
明石「……スースー」
ガチャ
女「先輩ー大丈夫d……ってんん!?」
女「先輩、起きてください!!なんで明石さんが先輩を抱きしめて寝てるんですかー!」
男「お…んなか……たすけ…にきてく…れたのか……」
女「先輩……!」
男「俺は……もう……だめだ……」
女「先輩……せんぱあああああああああああああああい!!!」
男「本気で迫真の演技しないでくれ、俺の三門芝居が目立つ」
男「先輩の服のチャックが俺のにはさまったみたいで」
女「・・・・・・」
男「その」
女「……」
男「動けなくて」
女「……」
男「そう、あの」
女「……」
男「……すまん」
女「最初からそう言ってください!」
***
男「今年も紅白は白の勝か」
女「まあ仕方ないですね」
男「昔は紅白は男が白で女が赤だったそうだ」
女「え、性別で決めてたんですか!?」
男「そうらしい」
女「……」
男「もうすぐ2年か」
女「先輩」
男「なんだ?」
女「まあ、たまにはその……言ってあげようかなっと」
女「――――――大好きですよっ、先輩!」
男「っ」
女「……」//
男「あーえっと…あの」
女「//」ドキドキ
男「俺m」『あけましておめでとうございまーす!!』
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
女「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ぷっ」
女「おめでとうございます!」
男「明けましておめでとう」
女「あ、メールきたー。みんなはやいなー」
男「うわ、すげえなこいつら」
女「きっと時間と携帯とにらめっこしてたんだろうなあ」
男「先輩予約送信機能ってのがあってな」
女「あー、おーけーです。機械の話はわかりませんのでーあーあー」
女「先輩先輩」
男「なんだ?」
女「一緒に初風呂入りましょうか!」
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
女「あれ?うちだけなのかな?年が明けたらすぐにお風呂に入るんですよ」
男「……………いや、それにしてもだな……」
女「いいから一緒に入りましょう!」
男「恥ずかしがれよ!」
女「私だって恥ずかしくないわけ……」ボソボソ
男「え?何?」
女「あーもう。はやくいきますよー!」
****
男「…………」
女「…………」
男「その、背中痛くないか?」
女「いえ、先輩の背中大きくてもたれるには楽でいいです」
男「そうか……」
女「…………」
両者「「(思ったより気まずかった!)」」
男「さて……えっと……」
女「あっはい」
男「俺は体洗おうかな……」
女「はい!背中流しましょうか!?」
男「いい……(ここで断ったら余計きまずいか……?)……ね、頼む」
女「ひゃい!」
男「(ひゃい?)」
女「(あーどうしよう背中流すって)」
女「(でも先輩は前向いてるわけだし……大丈夫大丈夫)」
男「…………」ゴシゴシ
女「…………」ギュッギュッ
男「……あー」
女「はい?」
男「えっと、その」
女「……」
男「今年もよろしく」
女「よろしくお願いします」ペコッ
男「(何言ってるんだろう俺……)」
女「先輩の」
男「おおう」
女「先輩の……」
女「……大きくてあったかいです」ギュッギュッ
男「…そ、か」
女「……ふぁ」ギュー
男「ッ!!」ピコンッ
男「(女が背中にうしろから抱きついて……)」
男「(タオル越しにその……なんだ)」
男「(鎮まれ。息子よ。お前は数年ほどこの世に生を受けるには早い)」
女「……少しだけ…こうさせてください……」ギュー
男「お、おう(ダメです)」
今日はこの辺で
微エロ展開はあるかもしれんが許してくださいね
支援ありがとう励みになります
女「……」ギュウ
男「……」
女「先輩」
男「……おう」
女「すごく心臓の音が……」
男「……」ゴクリ
女「……先輩もその……緊張してるんですね」
男「……そりゃ、まあな」
女「私もです」
男「(こいつ…なんというかいつものぶっ飛んだ感じが無くて……そこはかとなく)」
男「( エ ロ い )」
男「そ、そろそ」
女「先輩も感じてください」
男「……は?」
女「わ、わたしの心臓の音ですよ」グイッ
男「ちょっ、やめ!前向いてる俺の腕を無理やり後にひっぱるな!」グイイイ
男「…………」ピタッ
女「……あっ」ドクンドクン
男「………………」汗ダラダラダラ
女「先輩、わかりますか?私の高まり……」
男「…………」ギンギンギン
男「あんまりそういうことやってると……」グイッ
女「きゃっ!?」//
男「襲いたくもなるだろ……」ドサッ
男「…………」
女「…………先輩」//
男「顔、すごい赤いぞ」
女「……先輩だって」
男「風呂でのぼせただけだ」
女「あの……先輩」
男「なんだ?」
女「その……えっと……」
男「言ってみろ」
女「先輩……ここでするんですか…?」
男「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
冷静になってあたりを見回してみるとあたりには乱暴にちらかった2枚のバスタオル
よくよく考えてみたら年明けそうそう風呂場で致すというのも不思議である
ましてや初めてが勢いというのは紳士である男には許せないことだった
男「(あれ……俺なにやってるんだろ……)」
翌朝
女「……」
男「……あ、あけましておめでとうございます」
明「ああ……おめでとう……で」
女「……おはようございます」
明(男!お前、何か怒らせるようなことしたんだろ!)
男(いや!してないです!いやしたかな……)
男(先輩のせいで一つ怒られたことはありますがアレは許してもらったし……)
明(え?何?僕のせい?え?それも気になる)
女「あのー!先輩方!」
男「おおおう、おめでとう!よいお年を!」
明「ア・ハッピーバースデイ!」
女「二人とも違います」
***
男「さて、お参りも済んだし帰るか」
女「まだおみくじが済んでません先輩!」
男「えーあれやるのか?運に任せるくらいなら家帰って俺や先輩に勉強見てもらった方がいいんじゃ……」
女「占いやらないとか先輩人生損してますよ?4%くらい」
男「この手の言い分でここまで比率が低いのははじめてだ」
女「たぶんB級映画の次くらいに大事です」
男「お前の価値基準がさっぱりわからん」
男「まあ分かった。はやく引いてこいよ」
女「えー先輩も引きましょうよ!」
男「え……あー…分かった分かった」
男「んじゃさっさと引くぞ」
女「先輩ストップ!!」
男「な、なんだよ」
女「まず呪文を唱えるんです!」
男「なんでだよ……」
女「そりゃ占いが良い結果になるためのですよ」
男「あれ?占いってそういうもんだっけ?占いの結果すらも占っちゃうの?」
女「つべこべ言わないでやりますよ!!」
女「ツェッペリン ウイカウイカウイカウイカウイカ~~~!!! はい、復唱!」
男「それ本気で言ってる?」
***
男「ただいま帰りまし……」
明「あーふたりともおかえりー」
女「明石さん、朝から飲むんですね……」苦笑
明「あたりまえっしょ!正月だし!」
男「まあ別にいいんですけどね」
明「そんでおふたりさん、初詣どうだったよ」
女「大吉でしたよ大吉!」
明「おおー!こりゃ受験も大丈夫だねえ!」
男「俺は恥ずかしい呪文を言わされたのに小吉でしたよ……」
女「先輩の熱意の問題ですね」
明「なんかよくわからんが男が悪いな」
男「…………」
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