ライラ「それでは、早速ゲストをお呼びしますです。新しい年にピッタリな、スペシャルなゲストでございますよ」

蘭子「新たなる時代を築く三人の乙女を召喚せり！」

ライラ「ニュージェネレーションの皆さんです、どうぞー」

未央「あけおめー！ テレビの中から初日の出！ みんなの太陽、未央ちゃんでーす！」

卯月「島村卯月です！ 今年も一生懸命頑張ります！」

凛「渋谷凛。今年もみんなに私達の歌を届けて行くから、応援よろしくね」

ライラ「今日は、この5人でお送りしますですよ」

蘭子「いざ、約束の地に赴かん！」

ライラ「それでは、クイズの説明でございます」

ライラ「これから、ランコさんがある物の説明をしますです。ゲストのみなさんは、それが何かを当ててくださいませ」

ライラ「例えば、ランコさんお願いしますです」



蘭子「天から下りし至高の宝玉、賜わらば歓喜の歌声を世に響かせん」



ライラ「これはいったい何を説明していますですか？ それでは、ウヅキさんどうぞー」

卯月「え、わ、私ですか？！ えーとえーと……」

卯月「あっ、宝くじです！ 歓喜の歌声って、当たったら嬉しいってことですよ！」

未央「あー！ そうっぽいそうっぽい！ きっとそれだよ」

蘭子「汝が想い、僅かに我が臓腑を貫くには至らず」

卯月「え？ え？」

ライラ「惜しかったでございますねー、嬉しいってところは合ってますですよ」

未央「なんだー」

卯月「うーん、残念です」

凛「それじゃあ答えは？」

ライラ「はいです、正解はですねーこちらです」ﾌﾘｯﾌﾟ ﾄﾝ



『お年玉』



未央「あー、お年玉かー」

凛「お年玉、おとしだま、天から下りし宝玉……。もしかして、『おとし』と『天から下りし』のところが掛かってる？」

蘭子「むべなるかな、汝が想いは」

ライラ「はい、その通りですー」

未央「ダジャレだね……」

凛「蘭子の言葉って、そういうものなんだ」

蘭子「我が真言は斯様にあらず！！」

ライラ「今のは問題用だそうですよー」

凛「ごめんごめん、謝るからそんなに怒らないで」

卯月「まるで楓さんみたいですね」

蘭子「！！！」

未央「ちょ、ちょっとしまむー！」

卯月「え？」

蘭子「もー！ もﾞー！！」

ライラ「はい、ではそろそろ本当の問題に行きましょうでございます」

凛「ライラは落ち着いてるね」

ライラ「そうですか？ ありがとうございますです」

凛「いやまあ……、うん、ごめん続けて」

ライラ「ではランコさん、問題をお願いしますですね」

蘭子「……」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

ライラ「ランコさん？」

未央「らんらん、テレビテレビ」ポソッ

蘭子「あ、ごめんなさい……、とと！ 今こそ我が魔力を解放せん！」

ライラ「では問題でございます」



蘭子『其の物、無垢なる夢想に具現し、汝を祝福するわ！』



ライラ「はいー、それではシンキングタイムスタートですよ、どうぞー」

卯月「……」ｶｷｶｷ

未央「うーん」

凛「これ、どっちかな……。ねえ、なにかヒントもらえない？」

ライラ「ヒントでございますか？ そうですねー」

蘭子「其は悠久に渡り多くの者を魅了し、ついにはこの世の至宝とならん！」

ライラ「おー、わたくしも始めて見た時はとても感動しましたですよ」

未央「……、それ、ヒント？」

ライラ「はいー、とても良いヒントですねー」

凛「ライラよく分かるね、蘭子の言葉」

ライラ「いつもおしゃべりしてますですので」

蘭子「汝、我が魂と共鳴せり♪」

ライラ「そうでございますね、ライラさん達はとても仲良しです♪」

未央「どうやってらんらんの言葉覚えたのか、今からでも教えて欲しいよ……」

ライラ「んー、日本語覚えるのと同じ感じですね」

凛「ライラにとっては、日本語も蘭子の言葉も同じ外国語か……」

未央「だー！ ぜんっぜん分かんない！ しまむー分かる？ ……、しまむー？」

卯月「……」ｶｷｶｷ

未央「すっごい集中」

凛「何をそんなに書いているんだろうね」

未央「そうだ。さっきの例題なんだけどさ、らんらんとライライはお年玉何に使う？」

ライラ「お年玉でございますか？ ライラさんはアイスをたくさん買いますです」

凛「ライラらしいね。蘭子はどう？」

蘭子「祝祭に舞うは真紅の羽！ 宝玉を生贄に捧げ天空へ舞い上がらん！」

ライラ「次のLIVE衣装のお金にするのでございますか、アイドルのお仕事は大変ですねー」

凛「はは……、蘭子らしいね」

未央「しまむーはどう？ しまむー、しまむー！！」

卯月「え、はい！ あ、未央ちゃんなあに？」

未央「お年玉の話だよ、お年玉。しまむーはお年玉何に使う？」

卯月「え？ お年玉？ お年玉はまだもらってないよ？ だって、今日はまだ12月――」

ライ蘭「「！！！」」

未央「あああ、しまむーだめー！！」

卯月「ひゃ？！」

凛「卯月、この番組の放送は年明けだよ……」

卯月「年明け？ ……、あっ！」

未央「しまむー」ｼﾞﾄｰ

凛「卯月ー」ｼﾞﾄｰ

卯月「ご、ごめーん……」

蘭子「いかなる勇者といえど、時に跪く事もあるわ」

ライラ「お年玉、楽しみでございますねー♪」

卯月「ありがとう蘭子ちゃんライラちゃん～」

ライラ「さあそれでは、答えの発表を始めましょうです」

蘭子「知恵の実に魅せられし罪なる乙女達よ、汝らが千切りしイチジクの葉はいかに」

ライラ「みなさん、答えの自信はいかがでございますか？」

未央「全然ないよー。らんらんの言うことはいつもは何となく分かるくらいだけど、今日は全然分からなかったー」

凛「そうだね。でも、ヒントをもらったし、私は自信あるよ」

未央「え、ほんと？！」

卯月「私も自信ありますよ！ 間違いないと思います！」

未央「2人ともすごいなー。うぅ……、ますます自信なくなってきた……」

ライラ「では、ウヅキさんから発表して下さいです、どうぞー」

卯月「私の答えはこれです！」



『ウェディングドレス』



未央「おおー」

蘭子「汝を導きし叡智の理やいかに？」

ライラ「なぜ、ウェディングドレスと思ったですか？」

卯月「"無垢"ってところが真っ白なドレスで、"祝福"でみんなにお祝いされてる場面が思い浮かびました！」

未央「その隣に描いてあるイラストってもしかして」

卯月「うん、私がドレス着てるところ♪」

凛「ずーっと何か書いてると思ってたけど、それだったんだ」

ライラ「かわいいイラストでございますねー」

蘭子「やっぱり、ウェディングドレスは女の子の夢ですよね！」

卯月「そうだよね！ あー憧れるなあ」

未央「うんうん、まさにガールズトークですなあ、しぶりんや」

凛「そうだね未央……、てあれ？」

ライラ「それでは続いて、ミオさんお願いしますです」

未央「はいはいー、私の答えはこれだよー」



『おみくじ』



未央「お正月だしねー、"祝福"ってところで大吉のこと言ってるのかなーって思ったんだ」

凛「へえ、季節的なことまで考えて答えてるんだ。未央にしては頭使ったね」

未央「そうそう、いつもは何にも考えていないもんねーってなんでさ！ 未央ちゃんおバカキャラじゃないよ？！」

卯月「そうだよ凛ちゃん、未央ちゃんは元気な良い子だよ、ちょっと周りが見えてないだけで！」

未央「うん……、ありがと、しまむー……」

蘭子「快い調和の歌声が鳴り響く」

ライラ「仲が良いのはいいことですねー」

ライラ「では最後はリンさんですね、お願いしますです」

凛「きっとこれだと思うよ」



『富士山』



ライ蘭「「おおーー」」

未央「なんか司会の二人の反応が今までと違うよ？！」

卯月「凛ちゃんが正解なのかなあ……」

凛「まず、"無垢なる夢想"って初夢だよね。それで"祝福"されるから、縁起のいいもので富士山だろうなって」

未央「あー、なるほどねー」

卯月「でもでも、初夢で見ると縁起のいいのって、一富士二鷹三茄子で幾つかあるよ？」

凛「うん、私も迷ったんだけどね、ヒントで"この世の至宝"って言ったでしょ？ ほら、去年富士山は、さ」

卯月「あ、世界遺産だ」

ライ蘭 ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

未央「もうこれ正解だよ、二人が拍手始めちゃったもーん」

蘭子「真理の扉をいざ開かん！」

ライラ「それでは正解の発表ですよー」

ﾆｭｰｼﾞｪﾈ「「「わー」」」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

ライラ「ランコさんが出しました問題は」

蘭子「其の物、無垢なる夢想に具現し、汝を祝福するわ！」

ライラ「でございました。こちらの正解はこれでございますです！」



『富士山』



ライラ「ですので、リンさん正解ですー」

凛「やった」

ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ　ﾜｰ

未央「だよねー、うん、これはもう納得だよ」

卯月「凛ちゃんすごいなあ」

凛「たまたまだよ。でも、嬉しいな」

蘭子「神秘の鍵は全て解き明かされた。もう、私の出る幕はないわ」

ライラ「答えはリンさんに全部お話ししてもらいましたですので、ライラさん達の言うことはもうないでございますよ」

蘭子「聖なる騎士に今一度、偉業を讃える福音をもたらさん」

ライラ「それではもう一度、リンさんに拍手をしましょうです。おめでとうございますですー」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

未央「しぶりんおめでとー」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

卯月「凛ちゃんおめでとう♪」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

蘭子「今、祝福の時！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

凛「ふふ、みんなありがとう」

ライラ「それではエンディングのお時間ですよー」

蘭子「新春を彩し乙女達よ、戦いを終えその胸に訪れし終末の息吹やいかに」

ライラ「ゲストのみなさん、今日のクイズはいかがでございましたですか？」

未央「楽しかったよ！ いつものらんらんの言葉も、クイズになるとまた感じが変わるのが面白いね」

卯月「今日は正解出来なくて残念だったけど、この次は絶対に正解します！」

未央「そうだね、レギュラー放送になるといいね」

ライラ「そうしましたらお仕事がっぽがっぽですねー。ライラさんもそうなって欲しいです」

蘭子「連綿と紡がれし皆の絆は、永遠に途切れることはないだろう」

凛「また一緒に出来たら良いね。私も楽しかったよ、今日は呼んでくれてありがとう」

ライラ「ライラさん達も一緒にクイズできて嬉しかったですよ。今日は来てくれてありがとうございましたです」

蘭子「共に戦えたことを、私は誇りに思うわ！」

蘭子「我らが城に夜の帳が今下りる」

ライラ「それではクイズ ライララン、今日はこれで終わりでございますです」

蘭子「しばし眠りの刻が我らを包むが、再び相まみえんことを願わん」

ライラ「またこの番組で会えたら嬉しいですね。それではみなさん」

「「「「今年もよろしくお願いします」」」ですー」

蘭子「今宵も我らに血肉を捧げよ！」

ﾊﾞｲﾊﾞｰｲ

――事務所――

モバP「クイズ ライララン、我ながら良いタイトルをつけたもんだな」

ちひろ「え……、あのタイトル、プロデューサーさんが考えたんですか？」

モバP「そうですけど、なにか？」

ちひろ「……、蘭子ちゃんとライラちゃんから、番組タイトルの感想を聞いたんですけど……」

モバP「おお！ なんて言ってました？ きっとベタ褒めでしょう」

ちひろ「それが……」



蘭子『這い寄る混沌』

ライラ『ダサいです』



ちひろ「と……」

モバP「……」

ちひろ「……」






モバP「……」


おしまい