スザク「それは毒ガスだ!!」ルルーシュ「少女じゃないのか!?」(249)

スザク「これはテロリスト達が調達した毒ガス兵器。まさか、ルルーシュ……」

ルルーシュ「まて、俺は……」

プシュ……

スザク「!?」

ルルーシュ「カプセルが開いた―――」

スザク「ルルーシュ!!」ガバッ

ルルーシュ「うぐ?!」

C.C.「……」ドサッ

スザク「え……」

ルルーシュ「……見ろ、スザク!!これのどこが毒ガスだというんだ!!」

スザク「まだ分からないよ。人型の風船だってあるんだ。その中に毒ガスを詰めれば……」

ルルーシュ「まさか。この少女に触れたら……」

スザク「ああ。この少女が破裂して毒ガスを撒き散らすかもしれない」

ルルーシュ「しかし、そんなこと信じられるか……?」

C.C.「……」チラッ

ルルーシュ「ただの少女じゃないか」

スザク「ルルーシュ。これはきっと罠だよ」

ルルーシュ「罠?」

スザク「可愛い女の子が目の前で倒れたらどうする?」

ルルーシュ「まずは駆け寄って容態を確認する。当然だろう?」

スザク「そのとき多くの人はきっと肩を抱きあげたりすると思うんだ」

ルルーシュ「だろうな」

C.C.「……」

スザク「もし、この女の子が毒ガスを内包した風船なら……」

ルルーシュ「介抱しようとした者に触れさせ、破裂させるというのか?」

スザク「その可能性もある」

ルルーシュ「そんな馬鹿な……」

C.C.「……」ジーッ

スザク「化学兵器の処理班をここに呼ぶよ」

ルルーシュ「……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「待ってくれ、スザク」

スザク「どうしたんだ?」

ルルーシュ「もし……もしもだ。この少女がただの少女だったらどうする?」

スザク「え……?」

ルルーシュ「ブリタニア軍によって生体実験を繰り返し受けていた少女だったとしたら?」

スザク「それは……」

ルルーシュ「その場合、ここにお前の上官が来たら……」

C.C.「……」ジーッ

スザク「辛い目に……遭う……」

ルルーシュ「それでいいのか?」

スザク「でも、それは軍の決めたことだ。僕がどうこうできる問題じゃない」

ルルーシュ「スザク、お前がこの場で目を瞑ればいいだけの話だろう」

スザク「でも!!」

ルルーシュ「幸い、まだお前以外の軍人はいない。それでいいだろう?」

スザク「……」

C.C.「……」ジーッ

スザク「毒ガスの可能性のほうが高いじゃないか!!」

ルルーシュ「スザク!!助けられる命を手放すのか!!」

スザク「僕は軍人だ!!命令に背くことはできない!!」

ルルーシュ「軍人である前に人間だろうが!!」

スザク「……!!」

ルルーシュ「スザク……」

スザク「ルルーシュ……」

C.C.「……」モゾモゾ

ルルーシュ「どうした?拘束具を取ってほしいのか?」

C.C.「……」コクッ

ルルーシュ「分かった」

スザク「やめるんだ!!ルルーシュ!!」ガシッ!!

ルルーシュ「何をする?!」

スザク「毒ガスだったら、破裂するんだ。そうなったら……死ぬ」

ルルーシュ「ただの少女に決まっている!!」

スザク「確証がないことを君にさせるわけにはいかない!!」

ルルーシュ「スザク!!」

スザク「分かってくれ!ルルーシュ!!……お願いだから」

ルルーシュ「……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「だが、意志の疎通はできるようだぞ?人間風船ではないと思うが」

スザク「生物兵器ならありえるよ」

ルルーシュ「こんな愛らしいクリーチャーが居ると思うのか?」

スザク「ここにいる」

C.C.「……」

ルルーシュ「ならばどうする?俺はこのままこの子を軍に引き渡したくない」

スザク「ルルーシュ……」

ルルーシュ「ここは保護をするべきだ」

スザク「でも……」

C.C.「……」モゾモゾ

ルルーシュ「これだけ動いていても破裂する予兆はない。安全である証拠だろうが」

スザク「そうかな……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「仮に破裂するとしてもだ。これだけの拘束具があるということは……」

スザク「そうか。拘束されている限り毒ガスが漏れ出すことはないのか」

ルルーシュ「そう考えるのが妥当だろう。まぁ、俺は逃げ出せないようにしていると思うがな」

スザク「なら……まずは、僕が触ってみよう」

ルルーシュ「スザク……。一応、気をつけろ」

スザク「いくよ……」

C.C.「……」ジーッ

スザク「そんなに見つめられたら照れるな……」

スザク「……」ペタペタ

C.C.「……」

ルルーシュ「どうだ?何か分かったか?」

スザク「……」ペタペタ

C.C.「……」

スザク「……ルルーシュ」

ルルーシュ「どうした?」

スザク「可愛いという以外、何も分からない」

ルルーシュ「そうか」

スザク「これがもし生物兵器の類なら、恐ろしい技術だ」

ルルーシュ「そうだな。こんなにも可憐な少女など中々お目にかかれない」

スザク「僕も信じたくなってきたよ。こんなに可愛い女の子が毒ガス兵器なんかじゃないって」

ルルーシュ「スザク、分かってくれたか。そうだ。こんなに容姿端麗な生物兵器などありはしない」

スザク「でも、いくら美しいからって可能性を否定することはできないよ」

C.C.「……」モジモジ

ルルーシュ「平行線だな……」

スザク「頑固なのは相変わらずだね」

ルルーシュ「お前もな」

スザク「ふふ……」

ルルーシュ「はは……」

C.C.「んー」モゾモゾ

ルルーシュ「ん?スザク、この子が何かを言っているぞ」

スザク「鳴き声か……?」

C.C.「んーんー」

ルルーシュ「口元の拘束具だけでも取ってやろう。何か分かるかもしれない」

スザク「取った瞬間、毒ガスが噴出するかもしれない。駄目だ」

ルルーシュ「だが、このままでは何もわからないだろうが!!」

スザク「命の危険があるんだ!慎重になったほうがいい!!」

ルルーシュ「ちっ……なら、どうする?」

スザク「どうしようか……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「この眼差し……やはり、俺たちに何かを伝えたいんじゃないのか?」

スザク「でも、罠ということもあるし」

ルルーシュ「臆病になりすぎては何も手に入らないぞ」

スザク「大胆な人ほど早死にするっていうよ」

C.C.「……」ハァ

ルルーシュ「分かった。なら、ガスマスクを付けて拘束具を取ればいい」

スザク「半径何キロにも広がる高性能な毒だったら、僕かルルーシュが死ぬことになる」

ルルーシュ「それなら……運ぶか?」

スザク「どこに?」

ルルーシュ「アッシュフォード学園……俺の通う学園の地下なら……」

スザク「一般人がいるの、万が一の事態が起こったらどうする?!」

ルルーシュ「あの場所なら問題はない」

スザク「そんなの絶対とはいえない。駄目だよ、ルルーシュ。危険すぎる」

C.C.「んー」

ルルーシュ「ネガティブな考えだけで事態は好転しないぞ、スザク」

スザク「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「スザク。俺はこの子を運ぶ」

スザク「やめてくれ、ルルーシュ。どれほど危険なことなのかわからないのか?!」

ルルーシュ「黙っていろ。ブリタニアの玩具にされるのをこのまま指を咥えてみていられるか!!」

スザク「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「ブリタニアの好きにはさせない。こんなにも……こんなにも……可愛い女の子を!!」

C.C.「……」モジモジ

スザク「……分かった。でも、僕も立ち会う。それは譲れないよ、ルルーシュ?」

ルルーシュ「お前がいてくれたほうが心強い」

スザク「初めての命令違反が親友のためか……」

ルルーシュ「スザク……」

スザク「……行こう。ルルーシュ。慎重に運ぶんだ」

ルルーシュ「ああ」

C.C.「……」

スザク「この辺りでいいと思う」

ルルーシュ「よし」

スザク「少し待っていてくれ。ガスマクスを調達してくるから」

ルルーシュ「大丈夫なのか?」

スザク「なんとかなるよ。ガスマスクの一つぐらい」

ルルーシュ「……頼む」

スザク「ルルーシュ。くれぐれも勝手なことだけはしないでほしい」

ルルーシュ「分かっている。お前が戻ってくるまでこの子には手を出さない」

スザク「約束だよ?」

ルルーシュ「約束だ」

スザク「……行ってきます」ダダダッ

ルルーシュ「……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「お前は……毒ガスなのか?」

C.C.「……」フルフル

ルルーシュ「違うのか?」

C.C.「……」コクッ

ルルーシュ「では、やはりだだの美少女か?」

C.C.「……」

ルルーシュ「どうした?」

C.C.「……」

ルルーシュ「普通の女の子ではない……ということか?」

C.C.「……」コクッ

ルルーシュ「そうか……。生体実験を受けていたのか?」

C.C.「……」コクッ

ルルーシュ「体が普通の人間とは違うんだな?」

C.C.「……」コクッ

ルルーシュ「そういうことか……。では、拘束具をとっても危険はないんだな?」

C.C.「……」コクコク

ルルーシュ「……よし」

C.C.「……ふぅ」

ルルーシュ「……」

C.C.「そんなに遠ざかることはない。毒を吐いたりはしないよ」

ルルーシュ「……やはりな。そんなことだろうと思っていた。スザクは心配しすぎなんだよ」

C.C.「でも、いいのか?私には手を出さないと約束したのに」

ルルーシュ「スザクが帰ってくるまえに口を拘束すればいいだけだ」

C.C.「ふふ……。あまいなぁ、坊や?」

ルルーシュ「なに?」

C.C.「私が大人しく従うと思うのか?」

ルルーシュ「なんだと……?」

C.C.「たかが十年ちょっと生きただけの小僧の言うことをこの私が聞くわけないだろ。身の程を弁えろ」

ルルーシュ「な、なんだと……!!」

C.C.「ちょっと私が可愛いからと鼻の下を伸ばして、しかも独りになったら手を出して……。お前、もしかして童貞か?」

ルルーシュ(確かに毒だ……。外に漏れれば心をズタズタにされるほどの……猛毒……!!)

C.C.「早く体のも解け」

ルルーシュ「断る。そして口も塞ぐ!!」

C.C.「なんだと?」

ルルーシュ「喋り出せばその魅力は半減だな!!もう俺を幻滅させないでくれ!!」

C.C.「おやおや。まだ自分の状況を分かっていないらしいな」

ルルーシュ「何を言っている?」

C.C.「ここで私が悲鳴を上げれば、貴様は終わりだ。既にチェックメイクなんだよ、坊や?」

ルルーシュ「ぐ……!?」

C.C.「ここは声がよく響くだろうなぁ……?」

ルルーシュ「やめろ!!」

C.C.「ならば、私に自由をよこせ」

ルルーシュ「スザクを裏切ることはできない」

C.C.「もう裏切ってるじゃないか」

ルルーシュ「黙れ!とにかく口を閉じろ!」

C.C.「いやだ」プイッ

ルルーシュ「閉じろ!!閉じてくれ!!閉じてください!!!」

>>26
C.C.「ここで私が悲鳴を上げれば、貴様は終わりだ。既にチェックメイクなんだよ、坊や?」

C.C.「ここで私が悲鳴を上げれば、貴様は終わりだ。既にチェックメイトなんだよ、坊や?」

ルル弱いwww

ルルーシュ「おのれ……」

C.C.「物の頼み方がなってないな。図が高い」

ルルーシュ「ぐっ……!!」

C.C.「どうした?絹を裂くような声を出してもいいんだぞ?」

ルルーシュ「……この通りだ……口を拘束……させてくれ……」

C.C.「土に頭をつけるとは無様だな。あははは」

ルルーシュ「土下座までしたんだ!!頼む!!」

C.C.「仕方ないな……」モゾモゾ

ルルーシュ「はぁ……助かった……」

スザク「ルルーシュ!!」

ルルーシュ「スザク!?は、早かったな!!」

スザク「どうしたんだ?様子が変だけど……」

ルルーシュ「な、なにもない。さあ、調査を始めよう」

スザク「そうだね」

C.C.「……」

スザク「じゃあ、口の拘束具を外す」スーハー

ルルーシュ「ああ」スーハー

C.C.「……」

スザク「いくよ……」ソーッ

C.C.「……」ニヤッ

ルルーシュ(この目は……?!)

スザク「よいしょ……」

ルルーシュ(この女……何をするつもりだ……!!まさか、今のことを喋るつもりか?!)

スザク「えーと……これを……こうして……」

C.C.「……」

ルルーシュ(やりかねない……。口止めはされなかったとか屁理屈をこねて……この女は喋る!!)

スザク「あとはこれを……」

ルルーシュ「スザク!!危ない!!!」

スザク「え!?」

ルルーシュ「思い出した。この女の容姿は……猛毒ガスを閉じ込めておく特殊な容器だ!!何かの資料で目にしたことがある!!」

スザク「なんだって?!」

C.C.「……」

ルルーシュ「危ないところだったな」

スザク「でも、どうして僕も見たことのない特殊なモノをルルーシュが……?」

ルルーシュ「スザク。昔、言っただろう。俺はブリタニアをぶっ潰すと」

スザク「あ、ああ……」

ルルーシュ「その準備のために色々とな」

スザク「軍のコンピューターにハッキングをしたのかい?」

ルルーシュ「……」

スザク「ルルーシュ、それは犯罪だ」

ルルーシュ「俺は世界を壊し、創造する。ブリタニアを潰す為に……七年も無駄に生きてきたんだ」

スザク「ルルーシュ……」

ルルーシュ「計画の実行は当分先だがな……」

スザク「やめてくれ、ルルーシュ。そんなこと……」

C.C.「……」モゾモゾ

ルルーシュ「この女はここに置いていこう」

スザク「でも、毒ガスなら放置することはできない」

ルルーシュ「駄目だ」

スザク「え……?」

ルルーシュ「表記や分類こそ毒ガスだが、その中身は実に凶悪だ」

スザク「どういうことだ?」

ルルーシュ「特殊なウイルスを含んでいる」

スザク「ウイルス?!」

C.C.「……ふぅ」

ルルーシュ「そうだ。そのウイルスは空気感染する。感染した生物は……」

スザク「生物は……?」

ルルーシュ「ゾンビに変貌してしまう」

スザク「ゾ、ゾンビ……!?」

C.C.「……」

ルルーシュ「死なない体を手に入れる代わりに、化け物になる。そういう代物なんだよ。この毒ガスはな」

まぁ事実死なないよね

スザク「そんなモノだったなんて……。益々、放置することはできない!!今すぐ軍に連絡をして……!!」

ルルーシュ「やめろ。これはトップシークレットだ。下級兵士のお前が事実を知ったとなれば、殺される」

スザク「それでも何万という日本人を危険に晒すわけにはいかない」

ルルーシュ「スザク!!目を覚ませ!!どうしてこんなウイルスが作られたと思う?!」

スザク「それは……」

ルルーシュ「イレヴンを……日本人を駆逐するためだぞ?!」

スザク「?!」

ルルーシュ「それでもお前はこれをブリタニアに渡すのか?!」

スザク「そ、それは……でも……僕は軍人で……」

ルルーシュ「スザク!!」

スザク「ルルーシュ……僕は……どうしたら……!!」

ルルーシュ「海に沈めるんだ。それで全てが丸く収まる」

スザク「そ、そうなのか」

ルルーシュ「ああ。何も問題はない」

C.C.「やめろ。苦しいのは嫌いだ」

スザク「?!」

ルルーシュ「お前……!?」

C.C.「好き勝手に言ってくれるな、坊や」

ルルーシュ「スザク!!まだ間に合う!!口を塞げ!!」

スザク「分かった!!」

C.C.「やめろ!!触るな!!!スケベ!!」

スザク「大人しくするんだ!!ウイルスをここで撒き散らせはしない!!!」

C.C.「うぐぐぐ……!!!」

ルルーシュ「フフハハハ……いいぞ。それでいい」

スザク「はぁ……はぁ……」

C.C.「んー!!!んー!!!」ジタバタ

スザク「よし。ルルーシュ、海まで運ぼう」

ルルーシュ「だが、このままでは目立ちすぎるな。夜を待つか」

スザク「そうだね。あとどこかで運搬用の車両でも手に入ればいいんだけど……」

ルルーシュ「車両か……」

この茶番の中カレンは必死にオレンジ達と戦ってるんだな…不憫

カレン『はぁ……はぁ……』

カレン(このままじゃやられる……お兄ちゃん……!!)

『応答しろ』

カレン『誰だ!?』

『二つ目のビルを右へ。そのまま200メートル直進し、停止しろ』

カレン『あんたは……』

『私を信じれば逃がしてやる』

カレン『……わかった』

ジェレミア『中々の腕前!!しかし!!これでぇぇ!!!』

カレン『こっちか!!』ウィィン!!

ジェレミア『まだ鬼ごっこを続けるというのか?!』

カレン『くっ……!!』ウィィン!!

ジェレミア『これで最後だ!!テロリスト!!』

カレン『ここでいいのね……』

『よし。前提条件は全てクリア。―――足場を崩す。どいていろ』

あれ? そういや今ルル契約してないんじゃね?

カレン「……」キョロキョロ

スザク「君は……」

カレン「あんた……なの……?」

スザク「え?」

カレン「あんたがあたしを助けてくれたの?でも、ブリタニアの軍服よね?名誉ブリタニア人ってこと……?」

スザク「えっと……」

カレン「答えて」

スザク「そうだ。僕は名誉ブリタニア人だ」

カレン「どうして助けてくれたの?」

スザク「なんのこと―――」

「ようこそ。テロリスト」

カレン「誰?!」

「申し訳ないが顔は出せない。察してくれ」

スザク「ルルーシュ、そんな暗いところにいないで出てきなよ」

「バ、バカ!!」

ウザク安定しすぎwww

カレン「ルルーシュ……?」

スザク「どうしたんだ?」

カレン「ルルーシュってルルーシュ・ランペルージ?」

スザク「え?知り合いなのか?」

カレン「ク、クラスメイトなんだけど……」

スザク「そうなのか?!ルルーシュ、この子、君の知り合いだったんだのか?」

ルルーシュ「あ、顔を知っている程度だ……」

スザク「でも、どうしてこんな場所に?」

カレン「そ、それは……」

ルルーシュ「テロリストだからな」

スザク「君が?!」

カレン「違う。レジスタンスよ」

スザク「逮捕する」

カレン「やる気?いいけど、女だからって甘くみないでね」

ルルーシュ「やめろ。彼女の呼んだ理由を忘れたのか?」

いついかなるときも普通にうざいな、さすがウザク

カレン「理由?やっぱり、慈善で助けてくれたわけじゃないのね」

ルルーシュ「当然だ。借りは返してもらう」

スザク「ルルーシュ!!やっぱり君はテロリストだったのか?!」

ルルーシュ「違う!!」

カレン「そうよ。ルルーシュは違うわ。そもそも日本人じゃないし」

スザク「そ、そうか……。あ、いやでも、ブリタニア人と日本人の癒着も……」

カレン「ねえ、ルルーシュくん。どうして私たちの無線を?」

ルルーシュ「拾ったんだよ、無線機をな」

カレン「どこで?」

ルルーシュ「毒ガスカプセルがあったトレーラーで」

カレン「そうだ!毒ガス!!あれはどうなったの?!永田さんは?!」

ルルーシュ「運転手のことか?」

スザク「運転手がいたのか?!」

ルルーシュ「当たり前だろ。車は無人では動かないぞ」

カレン「ながたさぁぁん!!」ダダダッ

永田「……カレン……か……?」

カレン「永田さん!!しっかりして!!」

永田「ブリタニアのクソと……日本万……歳……」ガクッ

カレン「ながたさぁぁん!!」

スザク「……テロリストに僕は同情しないよ」

カレン「誰があんたに同情を求めたのよ」

ルルーシュ「酷い怪我だな。手当てをしないと」

カレン「そうね。永田さん、しっかり!!」

永田「ああ……」

スザク「それより、ルルーシュ」

ルルーシュ「どうした?」

スザク「本当に彼女の手を借りるのか?僕は反対だ。どんな理由があるにしてもテロリストの力を利用するなんて……」

ルルーシュ「なら、ここで別れよう。スザクは隊に合流しろ」

スザク「でも……」

カレン「ねえ、一体何をさせるつもりなの?」

このスザクにはかけらも共感できないなwww

C.C.「……」ジーッ

カレン「誰……この子?」

ルルーシュ「毒ガスカプセルの中身だ」

スザク「人間をゾンビに変えてしまう恐ろしい化学兵器なんだ」

カレン「ゾンビ!?」

ルルーシュ「あ……ああ……そうだ……とても、危険だ……」

カレン「危うくそんなものをあたしは使おうとしてたの……」

スザク「そういうことになる」

カレン「そんな……あたしは……」

スザク「テロなんてやめるんだ!そんな間違った方法で手に入れた結果に価値なんてない!!」

カレン「間違ってるとか正しいとか、誰が決められるって言うのよ?」

スザク「……」

カレン「で、この危険な細菌兵器を処分するには?」

ルルーシュ「海に沈める」

カレン「あたしたちの持っている車両で海まで運ぶってことか……」

これは完全にカレン正ヒロインルートだな

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「頼めるか?」

カレン「まぁ、助けてくれたからそのお礼もあるし、そもそもこんなものを放ってはおけないから」

ルルーシュ「では、夜にここで落ち合おう」

カレン「ええ」

ルルーシュ「助かる」

スザク「待ってくれ」

カレン「まだなにかあるの?」

スザク「テロは駄目だ。誰も幸せにならない」

カレン「このままじゃあ、日本人はみんな幸せにならないんですけど?」

スザク「中から変えていこうとは考えないのか?」

カレン「どうせ変わらないでしょ?」

スザク「そんなのやってみないと分からないじゃないか」

カレン「軍人になって手応えはあった?」

スザク「……」

紫煙

カレン「どうなの?」

スザク「……」

ルルーシュ「カレン。急いでくれ。いつブリタニア軍に見つかるか分からないからな」

カレン「そうね。今、虐殺が始まってるし」

スザク「虐殺?!」

カレン「知らないの?」

ルルーシュ「名誉ブリタニア人にそのような情報が来るわけがない。神経を逆撫でするだけだからな」

カレン「あ、ああ……そうね……」

スザク「待ってくれ!!それは何かの間違いだ!!クロヴィス殿下からはテロリストの拿捕しか命じていない!!」

カレン「じゃあ、外に出てみれば?山のような死体が転がってるから。シンジュクのイレヴンを皆殺しにするつもりなのよ」

スザク「……!!」

ルルーシュ「カレン」

カレン「呼び捨てにしないで」

ルルーシュ「う……。すまない。とにかく頼む」

カレン「はいはい」

C.C.「……」

ルルーシュ「これで、この厄介な毒ガスも廃棄できるな」

スザク「……」

ルルーシュ「どうした?」

スザク「やはり……無理なんだろうか……」

ルルーシュ「スザク……」

スザク「僕は正しいと思えることをしてきたつもりなのに……」

ルルーシュ「イレヴンは人間扱いされないからな」

スザク「そんなこと……!!」

ルルーシュ「中から変えるためには上に行かないといけない。だが、名誉ブリタニア人が上に行くことなど不可能だろう?」

スザク「それは……」

ルルーシュ「一度、外から壊さない限りな」

スザク「……」

C.C.「んー!!」

ルルーシュ「黙っていろ」

スザク「……」

ルルーシュ「大丈夫か?」

スザク「少し、考えてみるよ……」

ルルーシュ「……」

スザク「向こうにいるから、何かあったら呼んでくれ。軍に動きがあったら伝えるよ」

ルルーシュ「分かった」

スザク「……」トボトボ

ルルーシュ「スザク……」

C.C.「んんー!!!」ジタバタ

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「んんんーん!!んーんん!!」

ルルーシュ「何を言っている?全く分からないな!!フフフハハハハ!!!」

C.C.「……!!」ゴソゴソ

ルルーシュ「こいつ……自力で……!?」

C.C.「お前、性根が腐りきって液状化してるな。まぁ、お前の強い想いは認めてやらないこともないかもしれない」

契約フラグが強制的に立った気がする…

ルルーシュ「なに?」

C.C.「ブリタニアを潰す。あのときの言葉だけは詭弁や誤魔化しには聞こえなかったな」

ルルーシュ「当然だ。本心だからな」

C.C.「どうやって潰す?ただのチェリー坊やにそんな力があるとは思えないが」

ルルーシュ「当分先とも言ったはずだ。相手は大国ブリタニア。十年の準備では足りない」

C.C.「ふぅん」

ルルーシュ「今は資金調達をしている最中だ」

C.C.「なるほどな……」

ルルーシュ「もういいだろ。お前はこのまま……」

C.C.「本気で海に沈めるのか?私を殺す気なのか?やめてくれ、泣いてしまう」

ルルーシュ「殺しはしない。隙を見てお前を保護してやる」

C.C.「保護?誘拐の間違いだろ?」

ルルーシュ「いいから言うとおりにしろ。悪いようにはしない」

C.C.「私が可愛いからか」

ルルーシュ「ブリタニアの奴らに弄ばれたお前を見捨てることはできないからだ」

C.C.「……」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「いや。甘い奴だなと思ってな」

ルルーシュ「なんとでもいえ」

C.C.「童貞」

ルルーシュ「それは関係ないだろ!?」

C.C.「いいだろう。契約だ」

ルルーシュ「何を言っている?」

C.C.「力をくれてやる。ギアスをな」

ルルーシュ「ギアス……?」

C.C.「これは契約。力をあげる代わりに私の願いを一つだけ叶えてもらう」

ルルーシュ「貴様との契約だと?恐ろしすぎる」

C.C.「本当に凄いから。騙されたと思って契約してみろ」

ルルーシュ「お前、セールスが下手だな!!」

C.C.「お前の望みが叶うんだぞ?悪い話じゃない」

なんかこのルルずいぶん真人間に見えるんだが気のせい?

ルルーシュ「信じられるものか」

C.C.「契約すれば、お前は人の世に生きながら、人とは違う理で生きることになる。異なる摂理、異なる時間、異なる命。王の力はお前を孤独にする。その覚悟があるのなら……」

ルルーシュ「下手に契約してブリタニアに連れて行かれては敵わない」

C.C.「そんなことしない。本当だ」

ルルーシュ「……」

C.C.「ほら、ギアスは強いぞ?ブリタニアを潰す夢に数百歩も近づく」

ルルーシュ「本当か……?」

C.C.「勿論、ギアス一つで叶うほどお前の野望は容易じゃないがな」

ルルーシュ「ふん……」

C.C.「駄目か?なら、お前の友達にくれてやっても……」

ルルーシュ「スザクは今、心身共に弱っている!!おかしな勧誘はやめろ!!」

C.C.「なら、契約しろ。安心しろ。痛くないから」

ルルーシュ「そんなことを心配しているんじゃない!!」

C.C.「ギアスを持っているだけでモテるぞ?」

ルルーシュ「他にセールスポイントはないのか……」

明らかに悪徳商法のそれじゃないかwww

ルルーシュ「お前の望みはなんだ?拘束を解けなんていうつもりか?」

C.C.「それもいいが、もっと叶えて欲しいことがある」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「それは言いたくない」

ルルーシュ「なら、結構だ。早くその下品な口を閉じろ」

C.C.「ちなみに私は誰からも愛されるギアスを持っていた」

ルルーシュ「……」

C.C.「みんな無条件に愛をくれた」

ルルーシュ「だから、そんな傲慢な性格になったのか。納得した」

C.C.「信じてくれたか。なら、契約しよう」

ルルーシュ「ふざけるな!!そんな胡散臭い契約などだれがするか!!」

C.C.「女との契約一つ結べないとは……。一生童貞確定だな」

ルルーシュ「……」

C.C.「甲斐性なしは本当にモテないからなぁ……。顔がよくても誰も体までは許してくれない―――」

ルルーシュ「いいだろう!!結ぶぞ、その契約!!!」バッ

完全にヤケじゃねぇかwww ルルやめてーwww

C.C.「どうだ?」

ルルーシュ「本当に……ギアスが……?」

C.C.「試してみればいいだろ」

ルルーシュ「……」

カレン「ルルーシュくん」タタタッ

ルルーシュ「カレン、どうした?」

カレン「軍の捜索がかなり広範囲になってきたみたい。ここを離れたほうがいい」

ルルーシュ「そうか。わざわざありがとう」

カレン「一応、命の恩人だからね」

ルルーシュ「ところでカレン。何か感じるものはないか?」

カレン「え?」

ルルーシュ「……」キリッ

カレン「……別にないけど」

ルルーシュ「(話が違うぞ!!!)」

C.C.「(お前のギアスが発動していないだけだ)」

どうやらこのルルはギアスをオーラか何かと勘違いしてるのか

カレン「どうしたの?」

ルルーシュ「あ、いや。なんでもない。車両のほうは?」

カレン「そっちは問題ないと思う。ただ……」

ルルーシュ「どうした?」

カレン「あたしたちのアジトが敵に見つかるのも時間の問題なの」

ルルーシュ「なんだと?」

カレン「だから……もう話せるのはこれで最後だと思う」

ルルーシュ「カレン……まさか……」

カレン「あたしはずっとみんなと戦ってきたから。最後まで戦う」

ルルーシュ「バカが。逃げればいいだだろうが!!」

カレン「あんたには分からない。あたしたちがどんな想いで戦ってきたのか。日本人じゃないあんたには!!」

ルルーシュ「死ぬつもりか!?」

カレン「覚悟はできてる」

ルルーシュ「死んでは何も成せなくなるぞ!!いいのか?!」

カレン「あたしたちが死んでも他の日本人が戦ってくれる!!」

ルルーシュ「逃げるのか!!」

カレン「違う!!これは戦いだ!!」

ルルーシュ「死ぬことが戦いだと!?笑わせるな!!」

カレン「あんたは関係ないでしょ……。黙ってて」

ルルーシュ「やめろ。俺についてこい」

カレン「は?」

ルルーシュ「俺についてこい。お前の望みを叶えてやる」

カレン「名に言ってるのよ。無理に決まってるでしょ」

ルルーシュ「確かに今すぐには無理だ。だが……!!」

カレン「何年も待ってられないんだ!!」

ルルーシュ「……!!」

カレン「もういく。車はもう用意してあるから。ここに書いてある場所にとりにいって。これ、キーだから」

ルルーシュ(レジスタンスは貴重な戦力になりえる。ここで失ってなるものか。それに……クラスメイトをこのまま行かせるなど……!!)

カレン「それじゃあ……」

ルルーシュ「カレン!!死ぬことは許さないぞ!!!」キュィィン!!!

まさかのカレンに『生きろ』ギアス!?

カレン「……はい」

ルルーシュ「今のは……?!」

C.C.「……」

ルルーシュ「今のがギアスか……」

C.C.「どうやら相手にどんな命令にでも従わせる力のようだな。絶対遵守といったところか」

ルルーシュ「なるほど……」

カレン「あれ……あたし……?」

ルルーシュ「一緒にこい。カレン」

カレン「でも……あたしは……扇さんの―――」キュィン

カレン「行ったら……死ぬ……」

ルルーシュ「そうだ。行けば死ぬ。だが、お前は死んではいけない」

カレン「はい」

ルルーシュ「よし」

C.C.「いいのか?仲間と一緒に散らせてやらなくて」

ルルーシュ「もう遅い」

スザク「ルルーシュ!!大変だ!!」

ルルーシュ「どうした?」

スザク「すぐそこまで隊が来ている」

ルルーシュ「分かった。速やかに移動するぞ」

カレン「うん」

スザク「君は……どうして?」

カレン「あたしは死ねないから」

スザク「え?」

カレン「よくわからないけど、死にたくないから。生きてなきゃ何もできないから」

スザク「死にたくないって……」

ルルーシュ「急ぐぞ」

カレン「わかってる」

スザク「僕は……」

ルルーシュ「スザク、お前もこい」

スザク「……できない」

なるほど 『生きろ』と『死ぬな』では解釈が違うのか

ルルーシュ「なんだと?」

スザク「僕は行けない。ルルーシュ、カレン。二人で逃げてくれ」

カレン「信用できると思ってるの?」

スザク「君たちのことは喋らない」

ルルーシュ「スザク……」

C.C.「……」

スザク「だから!!」

兵士「見つけたぞ!!」

カレン「しまっ―――」

スザク「……!!」

隊長「枢木……何故、通信を全て断っていたんだ?」

スザク「これは……あの……」

隊長「後ろの者たちは?」

スザク「民間人です」

ルルーシュ(どうする……このままでは……。カプセルのことを訊かれて……スザクは……)

隊長「毒ガス兵器はどうした?」

スザク「それならあそこに」

C.C.「……」

隊長「そうか。見られたか。ならば、枢木」

スザク「は、はい」

隊長「後ろの者たちを射殺しろ」

スザク「そんな!!」

隊長「命令だ」

スザク「それはできません!!」

ルルーシュ「スザク!!」

カレン「……ルルーシュ、逃げよう。あたしたち、殺される」

ルルーシュ「できるわけないだろうが!!」

カレン「あたしは死にたくないんだ!!あんたもそうだろ?!」

ルルーシュ「……!」

C.C.「……世話の焼けるガキどもだな」

なるほど これが第二の本編か

カレン「何をするつもり?」

C.C.「おい。そこのブサイク面」

隊長「なに?」

C.C.「そうそう。お前だ」

スザク「君!!口を謹んで!!」

C.C.「その男……いや、私も含めた4人の少年少女を銃で撃っても意味なんてない」

隊長「なんだと?」

ルルーシュ「え……?」

カレン「そんなわけないでしょ?!」

スザク「そうだ!!下手な挑発はやめるんだ!!」

隊長「どういうことかな?」

C.C.「知らないのか?私は兵器だぞ?」

隊長「は?何を言っている?」

ルルーシュ(こいつ、この女のことを知らないのか。ならば、知っているのは……。もっと上。クロヴィスの周囲だけか?)

C.C.「しかも、特殊なウイルスをばら撒く細菌兵器らしいぞ、私は」

兵士「細菌兵器?!た、隊長!!」

隊長「君が?私には普通の人間にしか見えないがね」

C.C.「そう言う風に作られている。そうだな?」

ルルーシュ「あ、ああ……」

カレン「ま、まさか……」

スザク「そんな……感染していたのか……」

ルルーシュ「え?」

C.C.「そういうことだ」

隊長「何がいいたのかわからないね」

C.C.「試しに撃ってみるといい。ちゃんと心臓を狙えよ?」

隊長「……よかろう」チャカ

ルルーシュ「よせ!!」

バァァン!!

C.C.「……っ?!」ドサッ

スザク「……!!」

隊長「では、次だ」

スザク「……」

カレン「……」

ルルーシュ「おい!!しっかりしろ!!」

C.C.「……」

ルルーシュ「駄目だ……。即死だ……」

隊長「枢木、早くしろ」

スザク「……隊長……僕は……もう……人ではありません……」

隊長「なに?」

カレン「そうか……あたしは……死にたいって思っても死ねない体になってたんだ……」

隊長「……?」

ルルーシュ「お、おい……お前たち……それは……」

C.C.「……よっこいしょ」

ルルーシュ「な、なに?!何故だ!?お前は一体……!?!?」

C.C.「何を驚く?私はゾンビだろ?菌をばら撒く、ゾンビの親玉。クイーンだな」

隊長「な……!?!?」

C.C.「見ての通りだ。私たちはもう死なない体なんだよ」

兵士「ば、ばけもの……!!」

スザク「……」

カレン「……」

ルルーシュ「まて……これは……あの……」オロオロ

C.C.「ゾンビに勝てるかな?」

隊長「あ、頭を狙え!!頭を!!」

兵士「は、はい!!」

C.C.「痛いのはごめんだ。枢木、カレン。制圧しろ」

スザク「死ねないなら……僕は……今!!正しいことを!!」

カレン「死にたくない……だからこそ……あたしはこの体で成せることをするだけだぁ!!!」

兵士「うわぁぁぁ!!!!」

隊長「ひくなぁぁ!!!うてー!!!」

C.C.「あーっはっはっはっはっは」

カレン「ふっ!!」ドゴォ

隊長「ば、ばけもの……め……」ガクッ

スザク「隊長、申し訳……ありません……」

ルルーシュ「……」

C.C.「よし。邪魔者はいなくなったな」

ルルーシュ「お前……本当にゾンビなのか……?」

C.C.「私の体について知りたいのか?ゆっくりとあとで教えてやるよ」

ルルーシュ「バ……!?」

C.C.「顔が赤いぞ?」

ルルーシュ「黙れ!!」

カレン「ルルーシュ……これから、どうする?」

ルルーシュ「カレン……」

スザク「僕たちはもう人じゃなくなった。居場所はどこにもない。どこに行けばいいんだ」

ルルーシュ「スザク……」

C.C.「そうだな。これは困った。さあ、どうする?」

ルルーシュ「……簡単なことだ」

スザク「え?」

ルルーシュ「人ならざる俺たちでも生きていける場所を作ればいい」

スザク「どうやって……?」

ルルーシュ「世界を変える。俺たちでな」

カレン「できるの?そんなこと」

ルルーシュ「俺たちにはそれだけの力がある」

スザク「ルルーシュ……」

ルルーシュ「中から変えられないなら、外から中からでも変えることのできるシステムを作ればいい」

スザク「……」

ルルーシュ「俺たちに与えられた選択肢は少ないんだぞ、スザク」

スザク「分かっている。だけど……」

ルルーシュ「ゾンビの体ではもう軍にはいられない。身体検査を受ければその異常性に目をつけられ、待っているのはベッドの上で無為に過ごす永遠の時間だ」

スザク「ルルーシュ……」

ルルーシュ「中から変えることなんてもうできないんだよ、スザク!!」

スザク「……できるのか?」

ルルーシュ「俺とスザクが組んで、できなかったことなんて無いだろ?」

スザク「そうだね。やろう、ルルーシュ。変えよう、この世界を」

ルルーシュ「ああ!!」

カレン「あたしも混ぜてよ」

ルルーシュ「無論だ。カレンの力にも期待させてもらう」

C.C.「私はどうしたらいいのかな?」

ルルーシュ「そうだな……」

スザク「君は海に沈める。これ以上、ゾンビを増やすことは……」

C.C.「私がゾンビに出来るのは3人だけだ。もう被害者は増えない」

スザク「そうなのか……よかったぁ……」

ルルーシュ「(随分と都合がいいな!!)」

C.C.「(これ以上の後付設定は混乱を招くだけだからな)」

ルルーシュ「(言われなくてもわかっている)」

カレン「このあとはどうするの?拠点とか決めないと……」

ルルーシュ宅

ナナリー「……あ」

咲世子「……」

ルルーシュ「ただいま、ナナリー」

ナナリー「おかえりなさい、お兄様」

スザク「ナナリー!!」

ナナリー「え?ス、スザクさん……?」

スザク「そうだよ……ナナリー?」

ナナリー「スザクさん……スザクさん……お久しぶりです……」

咲世子「ルルーシュ様、夕飯の支度はできていますが、これだけの人数が来るとは思っていませんでしたので……」

C.C.「私はピザしか食べないから、気にするな」

カレン「あ、あたしも自分のことは自分でします」

咲世子「そうですか……。お部屋はどうされるのですか?」

ルルーシュ「今日のところは全員、俺の部屋で寝ますから」

咲世子「分かりました」

ルルーシュの部屋

カレン「あれ?スザクは?」

ルルーシュ「ナナリーの相手をしている。もう暫くはゆっくり話をさせてやるつもりだ」

C.C.「そうか」モゾモゾ

ルルーシュ「何をしている?」

カレン「今から定例会議の一回目始めるんでしょ?」

C.C.「男は床で寝ろ」

ルルーシュ「……」

カレン「ちょっと、C.C.!!」

C.C.「おやすみ」

ルルーシュ「全く……」

カレン「やる気ないのかしら」

ルルーシュ「まあいい、ともかく俺たちだけで始めるか。カレン、仲間と連絡は?」

カレン「玉城と南は生きてたけど、他のみんなは……」

ルルーシュ「そうか……生存者は2人か。では、他のレジスタンスグループも引き込まないと駄目だな」

カレン「当面の目標は?」

ルルーシュ「まずは総督を討ち取る」

カレン「じゃあ、そのときに旗揚げをするってこと?」

ルルーシュ「それまでに十分な戦力を蓄えてからな」

カレン「すぐに集まると思う?」

ルルーシュ「考えてある。問題はない」

カレン「うん」

ルルーシュ「俺を信じてくれるのか?」

カレン「もう、あんたしかいないから」

ルルーシュ「カレン……」

カレン「ルルーシュ……」

C.C.「……」ジーッ

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「続けるのか?」

カレン「早く寝てよ」

数週間後

クロヴィス「……なんだ、お前たちは?どうやってここまで……」

ゼロ「我々のことなどどうでもいい」

スザク「……」

カレン「……」

クロヴィス「テロリストめ……」

ゼロ「テロリスト……フフハハ……違いますよ、兄さん?」

クロヴィス「なに……?」

ルルーシュ「お久しぶりです」

クロヴィス「お、おまえは……ルルーシュ?!生きていたのか?!」

ルルーシュ「ええ。この通り、あなたに勝るだけの兵力を集められるぐらい健やかにね」

クロヴィス「な……?!」

ルルーシュ「さて……色々と訊きましょうか……」

クロヴィス「やめろ!!腹違いとはいえ実の兄だぞ!!」

スザク「殿下……。貴方は無関係の日本人を虐殺した。それは罪に問われるべきです」

ルルーシュ「―――よし。十分だ。もう訊くことはない」

クロヴィス「わ、私は何も知らない!!本当だ!!」

ルルーシュ「もう結構です」

クロヴィス「やめてくれ!!ルルーシュ!!」

スザク「ルルーシュ」

ルルーシュ「……殺しはしませんよ。兄さん」

クロヴィス「え……?」

ルルーシュ「いえ。正確には死んでもらいますけど、社会から」

クロヴィス「社会……?」

ゼロ「やれ」

スザク「わかった……」

クロヴィス「なにをするつもりだ!!やめろぉ!!」

カレン「玉城!!お願い!!」

玉城「あいよぉ!!」

クロヴィス「こ、こらぁ!!やめろ!!やめて!!服をかえせぇ!!」

コーネリア自室

コーネリア「エリア8の反乱分子もかなり鎮圧できたな。あとは……」

ギルフォード「姫様!」

コーネリア「騒がしいぞ。どうした」

ギルフォード「今朝、姫様宛てにこのようなものが……」

コーネリア「ディスク……?」

ギルフォード「あの……気をしっかり持ってください」

コーネリア「何が映っていた?」

ギルフォード「クロヴィス殿下が辱められている映像が……」

コーネリア「再生してみろ」

ギルフォード「は、はい」ピッ

コーネリア「……」ドキドキ

クロヴィス『やめてくれぇ!!カメラをとめてくれぇ!!』

ゼロ『この皇族の恥さらしめが!!!』パシンッ!!!パシンッ!!!

コーネリア「なんだこれは?」

やだクロヴィスってば、ご褒美もらってる

ゼロ『フフフハハハハ!!!皇族たちはこんなことで快楽を得るのか!!!とんだ変態だな!!!』

クロヴィス『やめてくれぇ……こんなの……こんなの……!!』

ゼロ『だまれ!!!』パシンッ!!!

コーネリア「クロヴィス……。この仮面の男は?」

ギルフォード「はっ。それがこの映像はネット上にも流されていて……。その流出者はゼロと名乗っています」

コーネリア「ゼロ……。新たなテロリストか。この映像を私に送りつけるとは、宣戦布告のつもりか」

ギルフィード「恐らくは……」

コーネリア「ふん。ナンバーズごとき脆弱者が。他エリアの鎮圧を行った後、エリア11に行くか」

ギルフィード「はい」

コーネリア「このまま野放しにしていい気になられても―――」

スザク『ルルーシュ、そろそろいいんじゃないか?』

ゼロ『バ、バカ!!本名を言うな!!!』

クロヴィス『ルルーシュ!!もうゆる―――』

ギルフォード「ネット上の動画ではここまでありませんでした。それにしてもルルーシュと言う名……確か……」

コーネリア「ギルフォードよ!!今すぐエリア11に行くぞ!!!急げ!!!」

>>159
なんかしらんがギルフィードになってるすまそ

足つくの早すぎだろwww

ルルーシュ宅

ルルーシュ「よし。クロヴィスの支持率は底を抜けた。これで挑発に乗ったコーネリアがエリア11に来れば……くくく……」

カレン「コーネリアはどうやって辱める?」

スザク「うーん……」

C.C.「女だからな。やり過ぎると私たちの敵が増えるだけになる」

スザク「じゃあ、コスプレさせて街中を歩かせるのはどうかな?かなり恥ずかしいと思う」

カレン「初等部の制服着せて、ランドセル背負ってもらおうか」

C.C.「いいな。制服のサイズはギリギリ着れるぐらい小さな奴にする」

スザク「胸とか大変なことになるんじゃないか?」

C.C.「それがいいんだろ?」

カレン「そんな姿を見せられた側近どもは漏れなく戦意喪失ね」

スザク「そうなったら黒の騎士団の名も一気に……」

カレン「うん。キョウトの力も借りることができるようになる」

スザク「よし」

ルルーシュ(やれる……やれるじゃないか……!!この面子なら!!!)

こいつら、なんてえげつねぇ……

数ヵ月後 ナリタ

ギルフォード『来たぞ……。黒の騎士団!!!』

ダールトン『ここで奴らをしとめる!!』

コーネリア『私に続けー!!』

ゼロ『ここでコーネリアを捕らえ、必ず辱めるぞ!!!』

カレン『はいっ!!』

ギルフォード『そんなことさせるものかぁ!!』

藤堂『いかせん!!』ガキィィン

ギルフォード『なに?!』

ゼロ『お前は……!!』

藤堂『藤堂鏡志郎!!訳あって黒の騎士団に助太刀する!!』

ギルフォード『お前が……』

ダールトン『奇跡の藤堂か!!』

藤堂『旋回活殺自在陣!!』

千葉『承知!!』

辱めるのが目的って、これは完全に悪役だな

コーネリア『ええい!!ギルフォードもダールトンも何をしている!!このままでは私が辱められてしまうではないか!!!』ドキドキ

スザク『見つけた!!』

コーネリア『ちっ!!』

ランスロット『待ちなさい!!』

スザク『あれは……』

セシル『枢木スザクくんね』

スザク『貴方は……?』

セシル『どうしてそっちにいるの?』

スザク『僕は……』

ロイド『こっちにおいでぇ~。いいものあるよ~』

スザク『僕はもう人間じゃないんです!!』

ロイド『すばらしぃ~!!じゃあ、こっちにおいでよ!!歓迎してあげるぅ!!』

スザク『え……』

セシル『私たちは貴方が必要なの。ずっと……探していたの。貴方のことを』

スザク『僕を……?ですが……』

節操なき技術屋共がぁっ!!

コーネリア『特派!!何を勝手なことを!!こいつはテロリストなんだぞ!!』

ロイド『でも、スザク君以外にいいパーツがありませんしねぇ』

コーネリア『私が許すとでも思っているのか?』

ロイド『でも、シュナイゼルちゃんの許可は出てるよ~?』

コーネリア『兄上の……!?』

スザク『そんなこと……』

ロイド『こっちに来たら准尉にしてくれるってさぁ。どう?』

スザク『階級まで?!』

セシル『お願い……』

スザク『……』

カレン『スザク!!なにやってんの?!』

スザク『カレン……』

ゼロ『スザク……お前……まさか……』

スザク『……』

ロイド『最高のナイトメアにのってくれなぁい?』

裏切りの騎士誕生の瞬間である

スザク『―――僕は正しいと思うことをやると決めた!!だから!!』

セシル『え……』

スザク『お断りします!!!』ガキィィン

セシル『きゃぁぁ!?』

カレン『よし!!今のうちに!!』

コーネリア『やめろぉ!!私を辱めるとは何事だぁ!!』

ゼロ『コーネリア!!貴方が堕ちれば事実上、エリア11は機能しなくなる!!我々の勝利は確実なものになる!!』

コーネリア『くそーゆるさんぞー』

ゼロ『スザク!!その白い機体は戦利品として奪ってしまえ!!』

スザク『わかった』

セシル『ちょっとやめて!!やめなさい!!』

ロイド『セシルくん!!ランスロットを奪われないようにしてぇ!!』

セシル『そんなこといっても……!!』

スザク『はぁぁぁ!!!』メリメリ

セシル「いやぁぁ!!』

コーネリア期待しすぎwwwwww

どうしてこうならなかった

数日後 黒の騎士団アジト

ラクシャータ「うーん。あのプリン伯爵が作った機体かぁ。触るのも気持ち悪いけどぉ、見ないわけにはねぇ」

カレン「紅蓮弐式と同時運用なら鬼に金棒ですね」

スザク「ランスロット……。これからよろしく」

藤堂「まさかスザクくんまでいるとは」

ゼロ「色々と事情があったのだ」

藤堂「そうか」

C.C.「ゼロ。準備ができたぞ」

ゼロ「どうだ?」

C.C.「胸の下半分はどうやっても隠れきれないし、スカートもはち切れんばかりになっている」

ゼロ「よし。では、そのまま大通りに放置してやろう」

C.C.「わかった」

藤堂「これでエリア11はほぼ取り戻したな」

ゼロ「ああ。あとはブリタニア本国との決戦のみだ」

朝比奈「藤堂さん!!カメラの準備できました!!行きましょう!!」

>>208
藤堂「これでエリア11はほぼ取り戻したな」

藤堂「これで日本はほぼ取り戻したな」

これはあまりのけしからなさにギルが悶死してしまう

大通り

ざわ……ざわ……

「あれ、コーネリア皇女殿下……?」

「うそ……」

コーネリア「……」モジモジ

ミレイ「すご……」

シャーリー「うっわぁ……やっぱり、皇族の人って変な人しかいないんですね」

リヴァル「すげぇ……」

コーネリア「みるなぁ!!みるなぁ!!私をみるな!!愚民どもがぁ!!」モジモジ

玉城「うへへへ」パシャ

藤堂「……」カシャカシャカシャ

朝比奈「日本人の恨みだ」カシャ

コーネリア「接写だけはやめろー」

シャルル「コーネリア、やりおったわ!!」カシャ

V.V.「僕、感動したよ」

>シャルル「コーネリア、やりおったわ!!」カシャ

>V.V.「僕、感動したよ」

おい

そしてネリ様新たな扉を開いてしまうわけか
おのれシュナイゼル!!

相変わらずSSの藤堂は苦手分野がないな
投獄されてる間にどんだけ暇だったんだよ

>>225
この藤堂は投獄されてないだろww

>>225>>227
原作風に言えば「ち、違い過ぎる……キャラクターポテンシャルが……!!」といった具合か

黒の騎士団アジト ゼロの自室

C.C.「お前の望む世界に近づいたな」

ルルーシュ「お前はスザクのいう通り、猛毒だった。世に放たれるべきではないほどのな」

C.C.「何がいいたい?」

ルルーシュ「この世界を一変させてしまうほどの毒だったということだ」

C.C.「褒め言葉として受け取ってやる」

ルルーシュ「いい機会だから言っておく。今までのこと。それから、ギアスのことも。だから……」

C.C.「……」

ルルーシュ「一度しか言わないぞ。―――ありがとう」

C.C.「別に。私は私の望みを叶えてくれればそれでいい。礼をするなら、私の望みを叶えてからにしてくれ」

ルルーシュ「ふっ。そうか……」

C.C.「だが、先にお前の望みを叶える手助けをしてやろうか」

ルルーシュ「頼むぞ。C.C.……。お前には期待している」

C.C.「そろそろ時間だな。次の戦いがお前を待っている」

ゼロ「―――世界は変わる!!変えられる!!!」バッ

むしろこういうルートこそカレンにもっと優しくすべきとだな

ナナリーの自室

ナナリー「はい、もしもし?」

シャルル『ナナリーか。コーネリアの件については聞いたな?』

ナナリー「はい」

シャルル『奴は失墜した。もう元の場所には座れん。そこでお前を総督として迎えたい』

ナナリー「無理です」

シャルル『ゼロはルルーシュだ』

ナナリー「!?」

シャルル『それでも……断るか……ナナリーよ……』

ナナリー「お、お兄様が……」

シャルル『まぁ、無理もない。捕まればゼロによる陵辱がまっておるからな……』

ナナリー「やります。私、総督になってゼロを……お兄様を止めます』

シャルル『よくいった。ではな』

ナナリー「お兄様がゼロ……」

ナナリー「ふふふ。お兄様……楽しみです……」
                               FIN

乙 なんていう続きが気になる終わり方、さすが本家

ってあれ? 最後やっぱりエムリー?

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom