海未「始発組が5時くらいですからね」
ことり「そっかー。4時に並べば始発組より早く並べるんだね」
海未「本来は徹夜したい所なのですが……」
ことり「徹夜は禁止だって言ってたよ」
海未「ルールは守らなければいけませんよ。穂乃果のお母様に嫌われたくありませんし」
ことり「将来、義理のお母さんになるからねー」
矢澤家
にこ「ふぅーむ」カタカタ
にこ「何々?元旦より穂の袋、限定10個販売」
にこ「……転売したら儲かるのかしら」
こころ「お姉ちゃん、私おせちって食べてみたい」
ここあ「クラスの子のおうちではグル―ポンのおせちっての毎年買ってるんだってー」
にこ「……」
にこ「お姉ちゃんに任せるにこ!今年はおせち用意してあげるからね」
こころ・ここあ「わーい!」.
和菓子屋「穂むら」
母「雪穂、雪穂」
雪穂「なに?今、艦コレしてて忙しいんだけど!」
母「穂の袋の用意するわよ。材料揃えといて」
雪穂「あぁ、もうそんな時期か。時間が経つのは早いなぁ」
母「じゃあ、穂乃果連れてサウナに行って来なさい」
雪穂「サウナ?」
母「そこである物を手に入れて来るのよ」
雪穂「……ふむふむ。わかるわ」ファサ
サウナ
雪穂「お姉ちゃん、サウナってあんまり入んないよね?」
穂乃果「そうだね。滅多に入らないね」
雪穂「脱水症状には気をつけてね」
穂乃果「そんなに長く入ってなきゃ駄目なの!?」
雪穂「んー、タオル二枚がビチョビチョになるくらいかな?まぁ、いいから入ってよ」
ドーン
雪穂「通常は90度設定らしいんだけど、ここは手っ取り早く110度にしておこう」ピピピッ
雪穂「私は従業員特典で、穂の汁の直飲みしちゃうもんねー。勝ち組」
そして元旦がやって来た
穂乃果「ふわあぁぁぁぁぁぁ……、うちの福袋って人気あるなぁ。ミスドの福袋の方がよっぽどいいと思うんだけど」
女「……」ポイッ
ジャンプを置く女
穂乃果「すいません、物での席取りは禁止してまして……」ペコペコ
女「ふぇ?」
穂乃果「申し訳ないです。後五時になるまで並ぶのも禁止で……」
電柱の後ろ
ことり「……」ジーーー
海未「……」ジーーー
そして五時
穂乃果「眠い……」ムニャムニャ
ことり「穂乃果ちゃん」
海未「あけましておめでとうございます」
穂乃果「あっ、海未ちゃんにことりちゃん!あけおめーことよろー!」
ことり「朝早くから店の手伝い?穂乃果ちゃんは偉いね~」
海未「穂乃果、うとうとしてないでシャキとなさい」
穂乃果「いやぁこんな朝早くから営業するの今日くらいだからさぁ、ふあぁぁぁぁあ」ムニャムニャ
穂乃果「良かったら、二人とも穂むらの福袋買ってくれない?」
ことり「……いいよ」ニヤッ
海未「し、仕方ないですね」
ことり「家に親戚来るから、10個お願い」
海未「なっ!?!??!??!」
穂乃果「ごめんねー。お母さんが一人一個って。ことりちゃん、和菓子好きなんだね」
ことり「てへっ☆ざーんねん。二番目に好きだよぉ~」
海未「穂乃果!私に整理券一番下さいッッ!」
穂乃果「毎年、海未ちゃんはいつも一番だねー。海未ちゃんもうちの和菓子愛してくれてありがとねー」
海未「当然です。私は常にナンバーワンで居なければなりません」
ことり「むっー!私、また今年も二番なの~」
穂乃果「後八枚もあるよ。ホントに売れるのかなぁ」
海未「売れ残ったら私が買い取りますので」
花陽「あけまして」凛「おめでとうにゃー」
穂乃果「あー来てくれたんだ!あけましておめでとう」
海未・ことり「!?」クルッ
海未(なぜあの二人がここに!)
ことり(穂の袋の存在は極秘のはず!)
穂乃果「メールでμ'sみんなに宣伝しといて良かった。後六枚」
希「うちも一枚貰うで」
絵里「私もよ」
真姫「福袋って開けるまでが楽しみよね。仕方ないから来てあげたわよ」
女「あのー私達、穂乃果ちゃんの大ファンで///」
女2「お饅頭より穂乃果ちゃんのおマンマンに興味ありますぅ///」
海未(ふふふふふ、増えたー!)
ことり(5時10分、ほぼ完売ちゅん)
にこ「らぁああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」ドタドタ→変装中
キキッ―――!
にこ「い、一枚、整理券一枚下さい!」
穂乃果「ありがとうございます。これにて完売です♪」
真姫(何か見た事ある人のような)
にこ「ぜぇぜぇ……まさか和菓子屋の福袋がホントに五時に完売するなんて……、一応早めに着いて良かった……」
海未「大当たり引けますように……」イノリチュウ
ことり「神様、仏様、ことりに一年の幸運をここで全て使わせて下さい」イノリチュウ
穂乃果「じゃあ整理券、配り終えたし。私は二度寝します」
希「開店は何時なんや?」
穂乃果「10時だよー、みんな寒いけど頑張って並んでねぇ~ふあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
穂乃果「今年もよろし……ぐーぐー」zzZZZ…
海未「去年の穂乃果を振り返りませんか?」
ことり「うんうん、隠し撮り写メの交換会しようよ」
絵里「プリクラもアリかしら?」
凛「穂乃果ちゃんの好きな所で打線を組んでみたにゃ!」
真姫「べ、別に私は穂乃果の事なんて気にして無いし!?強いて言うなら、嫌いじゃない程度に思ってるけど!ふんっ」
にこ「……」
にこ(穂乃果トーク混ざりたい)
そして10時が過ぎて
穂乃果の母「ありがとうございました」
雪穂「ありがとうございましたー」
ことり「るんるん♪」
海未「うふふ、今年も無事に手に入れる事が出来ました」
希「なぁ、えりち。初二郎行かへん?」
絵里「却下。早く帰って福袋開けたいの」
真姫「私の家、来てもいいわよ。ホノキチエンジェイ勢の貴方達もね」
女「ホントですか?」
女2「HP(ホノキチポイント)3000くらいしかありませんよ、私達」
花陽「エンジョイの人も大歓迎ですよ」
凛「みんな最初はエンジェイ勢にゃ!」
にこ「……」トボトボ
ことり「おば様おば様」チョイチョイ
母「なんだい?」
ことり「私にだけ大当たりの品物教えてくれませんか?」
海未(穂乃果イヤーは地獄耳ですよ。聞えてます)
母「仕方ないねぇ。ことりちゃんは常連さんだし……」
母「なんと今年はねぇ……。穂乃果のDNAが入ってるよ」ドン
ことり「!?」
海未「あっ!あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ!?!??!?!」
母「去年は穂乃果が大晦日の日に使ってたパンツだったかねぇ。今年は和菓子屋らしく趣向を変えてみたんだよ」
ことりの家
ことり「じゃあ、開封するよ」
海未「はい、恨みっこ無しです」
ことり「わかってるよ。穂乃果ちゃんのDNA独り占めだね」
パカッ
海未「リコーダー?」
ことり「穂乃果ちゃんが昔着てた服?」
海未「……」ことり「……」
海未・ことり「はあぁぁぁぁぁぁぁぁ……、残念」
海未「まぁ、これで2000円は安過ぎます」チュパチュパ
ことり「ホントにねぇ。私はこの服、ハンカチに改良して持ち歩くよ」クンカクンカ
ことり「一応、掲示板で募集しとこう」
海未「無理ですよ。出回るわけがありません」
ことり「わかってるけど……、とりあえずね。2万円スタートで希望してみるちゅん」カチカチ
海未「ピーピーピーヒ」レロレロ
矢澤家
にこ「……最低二万円か。10倍じゃない」
こころ「おーせーちー」
ここあ「エビー、ザリガニじゃなくてエビー」
にこ「みんな楽しそうだったな……。福袋買えた時の笑顔ったら……、本当に可愛くて」
にこ「みんな穂乃果が好きなのか……」
にこ「それに比べて私は」
こころ「かーずーのーこー」
ここあ「くりーきんーとんー」
にこ「ねぇ、あんた達。そんなにおせち食べたい?」
こころ「なんとなくー」
ここあ「それなりにー」
にこ「おせちの料理って無駄に豪華な割に美味しくないわよね。お菓子とおせち、どっちが食べたい?」
ここあ・こころ「お菓子!」
にこ「あはははははっ、やっぱりそう言うと思った。お姉ちゃんね、とんでもなく悪い事しようとしてた」
ここあ「悪い事?」
こころ「めっ!お姉ちゃん悪い事しちゃだめ!」
にこ「アイドルが悪い事しちゃ駄目よね」
ここあ「アイドル失格だー」
こころ「悪い事しないお姉ちゃんが好きだよー」
にこ「……うん♪そうだね……ごめん!おせち用意出来なかった!」
ここあ「えー」
こころ「うそー」
にこ「代わりに和菓子、買って来たよ。みんなで食べよう」
ここあ「お菓子!?」パアァァァァァ
こころ「にっこにっこにー!」ルンルン
にこ「色々入ってるわ。これで2000円はお買い得かも」
ここあ「この金色の箱、なぁに?」
こころ「キラキラしてゆー」
にこ「多分、この福袋の当たりじゃないかしら?開けるわよ」
パカッ
ここあ「わー、大福だぁ」
こころ「雪見大福?」
にこ「あんな100円のお菓子と違うのよ。二つしかないわね……。ここあ、こころ。あんた達で食べなさい」
ここあ「お姉ちゃんにあげゆ」パカッ
こころ「私も」パカッ
大福を半分ずつ割る二人
にこ「あんた達……」ジーン
ここあ「一緒に食べよ♪」
こころ「この大福、まいうー」
にこ「はむっ」カプッ
にこ「……」モグモグ
にこ「……塩味効いてて、なかなか美味しいじゃない」ホロリ
ここあ「お姉ちゃん、泣いてゆ?」
こころ「どこか痛いのー?」
にこ「な、泣いてないわよ。ちょっと塩が効いてて、涙が出て来ただけ!」ゴシゴシ
にこ「来年も買って来てあげるから、楽しみにしててね」
ここあ・こころ「にっこにっこにー♪」
~~~~~~~~~~~~~~~~~
雪穂「来年はお姉ちゃんの経血で作った羊羹にしたら?」
母「いいわね。それ採用」
終わる
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