凛「かよちんとルームシェア」 (54)
--1年目--
凛「よろしくお願いします、かよちん」ペコリ
花陽「そんなにかしこまらなくていいよぉ、こちらこそよろしくね」ペコリ
凛「それもそうかもにゃー、じゃあご飯にしよっか」
花陽「うん」
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凛「卵焼き完成にゃ!」キラーン
目玉焼き「違うッス」
花陽「凛ちゃん、それ目玉焼きになってるよぉ」
凛「あれ、ほんとだにゃ。かよちん卵焼きの方がよかった?」
花陽「ううん、私はどっちも好きだよ」
凛「じゃああとは……ベーコン!」
花陽「あ、いい匂いがしてきた」
凛「凛は卵とお肉の練習をしてきたからにゃー」
凛「いただきまーす!」
花陽「いただきます」
凛「」パクッ
凛「……お米おいしい!」
お米「せやで」ツヤツヤ
花陽「おいしい炊き方があるんだよ」
凛「2人で炊飯器選んだ甲斐があったにゃー」
花陽「ごちそうさまでした」
凛「ごちそうさまでしたー」
凛「かよちん、この後予定ある?」
花陽「うーん、特にはないかなぁ」
凛「そしたら一緒に……」
チラシ「安いで」パラッ
花陽「!!」
花陽「ごめん凛ちゃん。用事ができちゃった」
凛「え? どうした……の」
花陽「ちょっと、ね」ゴゴゴゴ
凛「希ちゃーん!」タッタッ
希「凛ちゃん? どしたん?」
凛「近かったから会いに来たにゃー」
希「わざわざこんな神社まで来てくれてうれしいわ、学校はまだなん?」
凛「うん、来週からにゃ。凛もかよちんも真姫ちゃんと一緒のところだにゃー!」
真姫「あら、何で凛がここに?」
凛「真姫ちゃん!?」
希「ウワサをすれば、ってやつやな」フフフ
真姫「何が噂をすれば、よ。呼んだのは希でしょ?」
希「せやったなぁ」
真姫「もー……。そういえば花陽は?」
凛「かよちんは……お米はお買い得だったから……野獣のような目でセールに行って……」
希(野獣……)
真姫(変わらないわね、やっぱり)
真姫「で、私を呼んだのはどうしてなの、希」
希「ああそうや、にこっちが真姫ちゃんのとこに転がり込んだ、ってのはほんまなん?」
真姫「ええそうよ」
凛「にこちゃんと真姫ちゃんが一緒に!?」
凛「まあだいたい想像つくにゃ」ウンウン
真姫「じゃあ何で驚くのよ……」
凛「だって2人はすっごく仲良かったからにゃー」フフン
真姫「べ、別にそういうわけじゃないし」
希「へー……ほんまににこっちが……」
真姫「どうしたの希、そんなに意外?」
希「いや、そういうわけやなくて」
希「……ウチの占いも当たるようになってきたってわけやな」ブツブツ
凛「?」
希「あー2人がウチと同じ学校やったらよかったのになぁ」
凛「なんでー?」
希「オカルト研究サークルって言うのがあってやな」ニヤリ
凛「や、やめとくにゃー」
真姫「私は入りたくないわ……怖いわけじゃないけど」
希「まあ大したことしてへんで。UFO呼んでみたり異世界人にテレパシー送ったり」
真姫「十分に異常だわ」
凛「」ガタガタ
希「まあ冗談はそのくらいにしてー」
凛「」ホッ
希「……凛ちゃんの後ろにUMAが」
凛「にゃああああああ!? とって! 真姫ちゃんとって!」ジタバタ
真姫「とれるわけないでしょ!」
希「フフフ、今度来てくれるときにはお菓子でも用意しとくで」
凛「凛、毎日通うことにするにゃ」シュタッ
真姫「切り替え早いわね……」
花陽「ふー、買えた買えた」スタスタ
花陽「もう日が傾いてきちゃった。凛ちゃんお家についてるかな?」
海未「あら? 花陽?」
花陽「海未ちゃん?」
海未「やっぱり! 見覚えのある後姿でしたからすぐ気付きましたよ」
花陽「海未ちゃんもあんまり変わってないよぉ」
海未「そうですか? ……って花陽、その荷物は?」
花陽「お米」
海未「お米!? エコバックが破裂しそうですよ?」
花陽「ちょっとセールがあって、つい」テヘヘ
海未「片方持ちますよ」
花陽「ええ!? 重いからいいよぉ」
海未「大丈夫です! 結構鍛えてますから」
花陽「じゃあお言葉に甘えちゃおうかな」
海未「はい!」
花陽「ありがとう海未ちゃん、じゃあこれね」
ズシッ
海未「うっ」
エコバック「重量過多」ギッチリ
海未(すさまじい! 花陽はこれを片手に1つずつ!?)
海未(これを穂乃果だと思えば……)
穂乃果「あ、海未ちゃんに花陽ちゃん! 2人ともお買い物?」
花陽「穂乃果ちゃん!」
海未(穂乃果が2人!? ……違うか)
--2年目--
凛「3……2……1……」
レンジ「できたて」チーン
凛「できたー!」
凛「レンジで作れるから揚げ……人類はここまで進歩してたなんて」ホクホク
凛「きっとかよちんも喜んでくれるにゃー」フフフ
凛「でも何でかよちんは『ごちそう用意して』なんて言ったんだろ……」
凛「まあ1人だと休日のお昼にすることが特にないからいいんだけどにゃ」
花陽「た、ただいまー」
凛「あっ、かよちんナイスタイミング!」
花陽「え?」
凛「どう? かよちんおいしい?」
花陽「うん! 本当に揚げたみたいになってるよ」
凛「よかったぁ」
花陽「凛ちゃん、これ買ってきたよ」ゴソゴソ
凛「こ、これは……お高いお肉!」
凛「ど、どうしたのかよちん、凛何か悪いことしたっけ……?」
花陽「……何で悪いことして買ってくるの?」
花陽「今日は何の日かわかる?」
凛「かよちんの誕生日……じゃないし、凛の誕生日でもない……かよちんパパママの結婚記念日?」
花陽「遠い! 遠すぎるよ凛ちゃん!」
花陽「本当に覚えてない? まあ4年前のことだからかもしれないけど……」
凛「4年前……」
凛「…………もしかしてμ'sが9人集まった日?」
みんな「「正解!」」
凛「うわぁ!? み、みんな!? どうしてここに?」
穂乃果「花陽ちゃんが呼んでくれたんだ。いやーかわいい後輩の頼みとあらば駆けつけるのが先輩だよね」
海未「仕事休めるって喜んでたのはどこの誰でしょうね」
穂乃果「だ、ダレダロウネー」
ことり「私たちが帰ってくる、ちょうど皆が揃う日を予定してくれたんだよね」
花陽「えへへ、ぴったり開いた日があってよかったよぉ」
にこ「2人とも相変わらずねじゃない、凛は髪伸びて女の子らしくなったわね」
ことり「うん、何だか雰囲気がちょっと変わってる」
凛「え? そういえば……。でもにこちゃんもことりちゃんもあんまり変わってなーい」
ことり「そうかな?」
にこ「変わらないのはいいことよ、お肌とかね」
真姫「あのケアってバカにできないのよね……」
花陽「え、真姫ちゃんもあのパック…………やってるの?」
真姫「……ええ」
にこ「何よー効果凄いんだから!」
絵里「日本あったかいわねー」
希「えりち、1人だけ感想おかしいで」
凛「はー、びっくりした。とりあえずみんな上がって上がって」
凛「絵里ちゃんはロシアに行ってたんだっけ?」
絵里「そうよ。これお土産ね」
凛「え!? かよちんお土産だって!」
花陽「本当?」
絵里「日本の空港で買ってきたんだけど……」
お土産「日本産」ドーン
凛「日本……」
ことり「絵里ちゃん……」
穂乃果「穂乃果楽しみにしてたのに……」
海未「絵里……」
にこ「まあわかってたけど」
真姫「そうね」
絵里「な、何? その残念なものを見るような目は」
希「えりちは何も変わってへんってことや」
絵里「……エリチカおうち帰る」
希「ロシアの方に?」
絵里「ぐぬぬ」
にこ「みんな気付かなかっただけで絵里は完璧なんかじゃないんだから」
希「そこがかわいいんやけどな」プププ
にこ「えっ、これほとんど凛が作ったの?」
凛「ファミレスでバイトしてたらたまに教えてもらえるし、あとインターネットで簡単に調べられるしにゃー」
花陽「最初は卵焼きを作ったら目玉焼きかスクランブルエッグになってたのにね」
真姫「えらく家庭的になったのね、ちょっと意外かも」
にこ「真姫ちゃんも料理上手なのよ、いつの間にか私を追い越して……」
真姫「ま、にこちゃんにはアイドルの夢があるから私の方が暇になるのは当然のことよ」
にこ「でもねぇ……先輩としてねぇ」
凛「にこちゃん先輩っぽく見えないから大丈夫!」
にこ「大丈夫じゃないわよ!」
海未「お肉焼けましたよ」
穂乃果「上手に焼けましたーっ!」
こんがり肉「うまい」
絵里「ああ、いい匂いだわ……ところでみんなはダンスは覚えてるかしら」
穂乃果「」ギクッ
海未「ま、まあたまにはダンスくらいしますから……」
ことり「ことりもよく振り付けの確認とかするよ」
海未「そ、そうです。確認の為なんです」
希「家帰って神社の掃除するときについでに」
凛「あぁ、たまに希ちゃん舞ってるのはそのせいだったんだー」
希「舞ってるって何やそれ」
花陽「まあ巫女さんの格好してる人が踊ってたらそう見えるかもね」
真姫「と、当然よ。まだ4年しかたってないんだし、気晴らしにもぴったりだし……」
にこ「にこは普通にダンスするわよ。真姫ちゃんと一緒に」
真姫「ちょっ、にこちゃん! 言わないでよ恥ずかしい……」
絵里「まあだいたいみんな覚えてるみたいね」
絵里「……穂乃果以外は」
穂乃果「だ、だって……穂むらではほとんど立ちっぱなしだから」
穂乃果「足だけは覚えてるよ!」
希「逆に足だけっていうのもすごいもんやけどなぁ」
ことり「まさかライブとか……するの?」
絵里「いいえ、なんとなく聞いてみただけよ」
穂乃果「」ホッ
ことり「でもせっかくみんな覚えてるんだしまた今度ダンスしてみたいね」
海未「それもそうですね」
穂乃果「ことりちゃん……海未ちゃん……」
にこ「ほら、穂乃果をからかうのそこまでにしときなさい」
ことり「はーい」フフフ
海未「そうですね」ニコニコ
穂乃果「にこちゃん……」ウルウル
にこ「じゃあダンスの日程はいつにしましょうか」
穂乃果「にこちゃん!?」ガーン
希「あはは」
凛(やっぱりみんなといるとすっごく楽しい)
花陽(久しぶりに会ったけど前と変わらないなぁ)
凛「せっかく集まったんだしどこか遊びに行かない?」
希「せっかくやしそれもええんちゃう?」
花陽「みんなで遊べると言えば……」
ことり「カラオケ……」ボソッ
みんな「「!」」
絵里「どうやら本気を出す時が来たようね……」
にこ「歌唱力ね……」
海未「……フッ」
真姫「……負けないわよ」
凛「ただならぬ雰囲気……」ゴクリ
ことり「べ、別のところでも……」
希「あかん、あれを止めるのは不可能や……」
穂乃果「このお肉おいしい」モグモグ
絵里「激戦だったわね……」
海未「くっ、あそこのビブラートさえ成功していれば……」
にこ「穂乃果に負けるとは……」
ことり「上手だったね穂乃果ちゃん。練習してたの?」
穂乃果「お風呂で歌ってるくらいだよ」フフン
真姫「まさにダークホースね」
凛「楽しかったー」
花陽「そうだねぇ」
希「えりちとことりちゃんはいつまでこっちにおるん?」
絵里「私はあと3日ね」
ことり「私は1週間かな」
凛「そう聞くと何だかさびしくなってくるにゃ……」ショボーン
ことり「大丈夫だよ、また遊びに来るから」
絵里「ええ、いつでもというわけにはいかないけれどちゃんと帰ってくるわ」
凛「じゃあ約束!」
ことり「うん!」
絵里「約束ね」
穂乃果「ことりちゃん絵里ちゃん私とも約束してー」
ことり「もちろんだよ」
絵里「はいはい」ヤレヤレ
凛「かよちん」
花陽「どうしたの?」
凛「あそこの木、猫が」
花陽「本当だ。降りられなくなっちゃったのかな?」
凛「よーし、凛が助けに行ってあげよう!」
花陽「結構高いよ? それに凛ちゃん今日は……」
凛「平気平気ー!」ピョンピョン
凛「さあ、こっちおいで……お、来た! 来たよかよちん!」
花陽「すごいよ凛ちゃん! だけど早く降りてぇ!」
凛「はっ、ほっ……あっ」
花陽「行っちゃった……」
凛「怪我なく降りられてよかったよかった」
花陽「凛ちゃんは大丈夫じゃないよぉ……」
凛「……あっ!」
--3年目--
凛「就職かぁ……」
花陽「凛ちゃんのやりたいことって何かな?」
凛「……うーん」
凛「かよちんは何になりたいの?」
花陽「私はお米作ってみたいかなーって」
凛「ああ、かよちんお米好きだもんね」
花陽「でもまあ最初はどこかの内定はとらないとね」
凛「うん」
花陽「凛ちゃんの好きなこととか……それにやってみたいことない?」
凛「やってみたいこと?」
花陽「うん、なんでもいいんだよ」
凛「なんでも……」
凛「うーん……」
花陽「凛ちゃんの体験とかで、何か伝えたいこととか」
凛「伝えたいこと……」
凛「うん、決めた」
花陽「え? もう?」
凛「意外と近くにあった感じ」
凛「ありがとうかよちん。何だかスッキリした」
花陽「ううん、凛ちゃんが自分で見つけた答えだから」
凛「えへへ、かよちんって優しいね」
凛「凛は――――――――」
--4年目--
凛「ねぇかよちん」
花陽「何?」
凛「かよちんと一緒に住んでてよかった」
花陽「私も凛ちゃんと一緒で楽しかったよ」
凛「凛は、凛にとってのかよちんみたいな友達が他の人にもできることを教えられるようになりたい」
凛「だからかよちんもお米頑張ってね!」
花陽「うん、凛ちゃんもね!」
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「稲の準備おしまい、っと」
「これは体験に使う分だからこっちに置いて……」
「生徒さんが来るのって来月だからこれでいいよね」
「田植えの体験って田舎じゃないとやらないんだよねぇ……わざわざ引っ越してよかった」
「ちょっとおなかすいたな……そうだ、卵焼きの残りがあるんだった」
「あぁ、凛ちゃんの作った卵焼きおいしい……ご飯欲しいなぁ」
(田舎でのんびり2人暮らしも結構楽しいかも)
(凛ちゃん早く帰ってこないかな)
「せんせー! ねこがのぼっておりられないみたい!」
「はやくたすけてあげて!」
「んー? どこの木?」
「あっちあっち!」
「あっ……」
「せんせー? どうかしたの?」
「ううん、なんでもない。この子?」
「そのねこ!」
「この木結構高い……よっこいしょ、っと……ほーらこっちにおいで、にゃー」
「あ、きた!」
「フッフッフ、先生の猫の扱いは一流だからねー」
「せんせーすごい!」
「それほどでも。もうすぐお昼休み終わるから教室戻ろっか」
「「はーい」」
(凛はいい先生になれてるかな?)
(あの頃からちゃんと変われたかな?)
(ちゃんとみんなに伝えられてるかな?)
「明日は田植えの体験授業だから準備を忘れないように! じゃあ号令!」
「きりーつ」
「きをつけー」
「れーい」
「「りんせんせいさよーならー!」」
「はーい、さようならー」
「かよちんただいまー」
「おかえりー、ご飯できてるよ」
「明日は体験授業よろしくね」
「わかりました凛先生! なんちゃってー」
「うっ、かよちんやめてー」
「凛ちゃんが先生になったって聞いてみんなびっくりしてたね」
「一番びっくりしたのは凛だったけど……免許取るのあんなに大変だなんて思わなくて」
「そうだったねぇ」
「でもかよちんはあんまり驚かなかったよね? 何で?」
「なんとなくわかってたから、かな」
「……さすがかよちん」
「そうかな? それより凛ちゃんが私と一緒に地方に来るって言ってくれた時の方が驚いたよ」
「だってかよちん1人にしたら心配だもん」
「……凛ちゃん頼もしくなっちゃって」
「ふふふー」
「えへへ、じゃあ今日は体験授業に備えて早く寝なくっちゃね」
「うん! あ、そうそう今日ね、猫が気の上に登って降りられなくなってたんだ。かよちん覚えてる?」
「覚えてるよ、あのときは凛ちゃんのスカートデビューの日だったのにあのまま木に登っちゃうから……」
「あーやっぱり忘れてほしいにゃー!」
おわり
前々スレ にこ「真姫ちゃんとルームシェア」
→にこ「真姫ちゃんとルームシェア」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388411855/)
前スレ にこ「音乃木坂高校の日常」
→にこ「音乃木坂高校の日常」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1388500390/)
にこまきルームシェアとちょこっとリンクしてるので見てくれるとうれしいです
よく見たらやっぱり短かった
にこまきは2人だけの関係だったからりんぱなはみんなとの関係を重視して書いたらりんぱな成分が薄くなってしもた
>>49
前のも見てくれてうれしいでござる
短い方が手軽に読みやすいから短くしてる……というか短くなっちゃうんだけど長い方がいいのかな?
よーしよしよしよし
次は誰と誰かな(チラッ
>>52
やばい他の皆さんはルームシェアしてない
穂乃果→穂むら継ぐ ことり→外国 絵里→なんかロシア
海未→普通に家 希→神社 りんぱな&にこまき→ルームシェア
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