竜華「25人とキスする」(243)


竜華「そうせなあかん気がするねん」

竜華「25人くらいなら何とかなるやろ」

竜華「まずはどこの高校の子達としようかな」

>>3

まず自分とこだろ

竜華「ま、最初は無難に千里山やな」

竜華「さーて、うちの記念すべきファーストキスは誰かなー」

>>6

セーラ

セーラ「おーい竜華。こんなとこで何しとるん?」

竜華「あ、セーラやないの」

竜華(最初の記念すべき相手はセーラやな!)

竜華「ちょっとな、悩み事があってん」

セーラ「悩みぃ?なんや言うてみい」

竜華「んー、せやけどセーラに迷惑かかるしな……」

セーラ「?何や俺とお前の仲やん。遠慮すんなって」

竜華「ほんまに?」

セーラ「力になれる事ならなったるわ」

竜華「そんならキスさせて?」

セーラ「はぁ?」

竜華「力になってくれるんやないの?」

セーラ「いや、なると言ったけどな」

竜華「キスしたいねん」ズイッ

セーラ「わ、わ、そんな近寄んな!」

竜華「ええやろ?うちとセーラの仲やん?」ズイズイッ

セーラ「近い近い!顔近いわアホ!」

竜華「セーラ顔赤いやん。照れとるん?」

セーラ「当たり前やろ!」

25人の元ネタなに?

竜華「あ、もしかしてセーラ、ファーストキスなん?」

セーラ「当たり前や!」

竜華「大丈夫大丈夫。うちもファーストキスやから」

セーラ「大丈夫じゃない!大体お前何考え」

竜華「んー」チュー

セーラ「」

セーラ「な、お、お、お前、」

竜華「セーラ顔真っ赤やな」

セーラ「何、何考えとるんや!」

竜華「乙女モードもかわいいで」

セーラ「~~!!!」

竜華「協力ありがとなー」ヒラヒラ


セーラ「……」

セーラ「何やあいつ……」


竜華(まず1人、っと)

>>12
ヒント 俺のID

竜華「普段強気なセーラがああなるんはかわええなぁ」

竜華「さー、あと3人や」

竜華「うちは誰からでもええけど」

竜華「ん、あそこにおるんは……」

>>21

竜華「泉やないの。泉ー」

泉「あ、清水谷先輩。こんにちは」

竜華「どこ行くん?」

泉「職員室にこの集めたノート持って行かなあかんのですよ」

竜華「ふーん大変やなぁ。手伝ったる」

泉「え、いいんですか?」

竜華「可愛い後輩やしなあ。その代わりうちのお願い一つ聞いてほしいねん」

泉「全然OKですよ。これ1人で持ってかなあかんと思って、うんざりしてた所なんです」

竜華「約束やでー」




先生「ご苦労様。悪いなこんなことやらせて」

泉「いえいえ」

竜華「失礼しました」

泉「それで先輩のお願いって何ですか?」

竜華「ああ」

竜華「キスさせて欲しいねん」

泉「は!?」

竜華「先輩の一生のお願い、聞いてくれへんかな?」

泉「お願いのスケールでかすぎですよ!」

竜華「ええやん。口と口ちょっとくっつけるだけやで」

竜華「簡単なもんやろ?」

泉「い、いくら先輩の頼みとは言えさすがに……、って何でそんな迫ってくるんですか!」

竜華「一回だけ、一回だけやから」

泉「ひっ」

竜華「」チュ

泉「」

竜華「ありがとな泉」

泉「……」ボーゼン

竜華「泉?」

竜華「どこかにトリップしとるな……。まあええか」

竜華「後は浩子と怜やな」

竜華「浩子は多分部室。怜は……まあ探せばおるやろ」

竜華「どっちから行こうかな」

>>30

フナQ

竜華「先に場所分かってる子から片付けるかな」ガチャッ

フナQ「あ、部長」

竜華「浩子ー探したでー」

怜「セーラも竜華のこと探してたで」

竜華「あ、そうなん?」

竜華(……まさか怜もおるとはとんだ誤算や)

竜華(さすがに人前はハードル高いなぁ)

竜華(何とか1人ずつにせんと)

フナQ「うちに用って一体何ですか?」

竜華「監督があんたのこと呼んでこいって」

フナQ「監督が?またデータの事なんかな」

竜華「うーん、そこまでは聞いとらんけど」

フナQ「ほな行きますか」

怜「いってらっしゃーい」

フナQ「で、何の用ですか部長」

竜華「へ?せやから監督が……」

フナQ「今日監督休みですよ」

フナQ「せやからなんか個人的なものやと思ったんですけど」

竜華「浩子は鋭いなぁ」

竜華「ちょっと個人的にお願いがあってん」

フナQ「はい」

竜華「キスさせてー」

フナQ「……」

フナQ「他当たって下さい」

竜華「え、いやいや、浩子やからお願いしたんやで」

フナQ「どうしてキスしたいんですか」

竜華「……何となく?」

フナQ「何となくでキスされたらたまりませんわ」

竜華「いやな、浩子。よく考えてみ?」

竜華「キスなんて口と口くっつけるだけやで?」

竜華「手と手をくっつけることと変わらんと思わん?」

フナQ「そう言われたらそうやけど」

竜華「口同士くっつけるのと、手同士くっつけるので差が出るなんておかしいやん」

フナQ「……」

竜華「お礼に何か奢るから、な?」

フナQ「一度だけですよ」

竜華「ありがとう浩子!」チュー

フナQ(時々突拍子も無いことやるなぁこの人)

竜華「よーし、後は怜だけやな!」

竜華「うちと怜の仲やし、怜ならきっとあっさりOKしてくれるやろ!」

竜華「怜ー」

怜「あれ、話もう終わったん?」

竜華「監督と浩子はまだ続けとるけどな」

怜「そうなんか」

竜華「膝枕する?」

怜「ん」

竜華(流れで膝枕してもうたけど、これキスできひんやん)

竜華「うーん……」

怜「何唸っとるん?」

竜華「うちの体がもうちょい柔らかければなあ」

怜「私よりは柔らかいやん」

竜華「せやけどなぁ」

怜「別に体柔らかくても得する事なんて無いと思うけど」

竜華「もうちょい柔らかければ怜とキスできるやろ?」

怜「……ん?」

怜「何言うてんの?」

竜華「ほらこう屈めば……」

怜「そういう事や無いってば!」

竜華「ん?」

怜「キスって何当たり前みたいに……」

竜華「だってこの体制だとするの辛いやろ?」

怜「辛いも何も、したことないやろ!」

竜華「今からするやん」

怜「は!?」ガバッ

竜華「わ、突然体起こさんといて。頭突きされるところやったやん」

怜「な、何、今からするって」

竜華「キス。あかん?」

怜「あかん!」

竜華(……意外と一番固いなぁ)

竜華「何で?」

怜「そう軽々しくするもんやないやん。私はしたくない」

竜華(うーん……)

怜「そ、それに、ファーストキスやろ」

怜「もっとちゃんとした雰囲気でやな」

竜華「……あー」

怜「もしかして竜華……ファーストキス済ませてる……とか?」

竜華「あー、えーっとー」

竜華(セーラでしたー、とか口が裂けても言えへん)

怜「だ、誰!?誰としたん!?」グイッ

竜華「く、首絞めんといて……」

竜華「幼稚園のときにした記憶があるような、ないような」

怜「幼稚園?何だ……」

竜華「それで、キスはさせてくれへんの?」

怜「雰囲気みたいなのあるやん……」

竜華「雰囲気かぁ……」

怜「それに物事には順序があるし」

竜華(今この場でするんは無理そうやな。無理にして気まずくなるんも嫌やし)

竜華「無理言ってごめんな、怜」

怜「別に無理とかやなくて……」

怜「順序とかを考えて欲しいだけやねん」

竜華(順序……やっぱ怜を四人目っていうんは微妙やな)

竜華(でも1人目セーラやし、こうなったら怜を25人目に配置するしかないな)

竜華「分かった。ちゃんと順序考える」

怜「ほんまに?」

竜華「うん」

怜「……待ってるからな」

竜華「?うん」

竜華「あと22人。怜を入れて実質あと21人」

竜華「適当に千里山の部員捕まえてもええけど、それは部長的にまずいな」

竜華「他校やな。他校なら多少何かあっても距離あるし」

竜華「どこ行くかなー」

>>53

白糸台

先にどの高校行くか決めとくわ
白糸台と>>55>>57>>59

姫松

清澄

宮守

竜華「白糸台なら東京やし大丈夫やな」

竜華「後輩達の為に情報収集がてら行こー」

竜華「……あの一年生はあっさりさせてくれそうやけど」

竜華「チャンピオンと部長は難しそうやな」

菫「……で、遠路はるばる千里山が何の用だ?」

竜華「色々とお願いがありまして」

淡「わー久しぶりー!」 

誠子「お茶入れますね」

渋谷「……」ズズッ

照「……」コソコソ

竜華(……チャンピオンは何でカーテンの中におるん?)


竜華「あの……宮永さんは」

菫「ん?ああ、人見知りなんだ。気にしないでくれ」

竜華「何か雑誌とかとギャップあるなぁ」

淡「ねー!笑っちゃうよねー!」

竜華(そして何でこの子はこんなにフレンドリーなんや)

菫「本題に戻ろうか。練習試合の申し込みにでも来たのか?」

竜華「それはそちらが引き受けてくれるなら是非お願いしたいところなんやけど」

竜華「今回は個人的な事で」

菫「個人的な事とは?」

竜華「キスをさせて貰いに来たんです」

菫「キス?」

淡「まうすとぅーまうす?」

竜華「キスしたら帰るんで、お願いします」

淡「いいよー」

竜華「へ?」

淡「んー」チュー

竜華「」

菫「な、こら、お前何やってるんだ!」

淡「だってキスしたいって言ってたし。挨拶だよ挨拶」

竜華(末恐ろしい子や……)

菫「……こほん。これで満足したか?」

竜華「あ、全員とキスしにきたんで」

菫「全員!?」

照「」ビクッ

菫「そ、それは私もするってことか?」

竜華「もちろん!」

菫「こ、断る!」

竜華「……ほんまにダメですか?」

菫「ダメだ!」

竜華「……」

竜華「端原プロってご存知ですか?あだ名がはやりんの」

淡「菫が好きな人だよねー」

菫「はや……端原プロがどうした」

竜華「千里山がプロを輩出してきているのは?」

菫「関西の名門校だ。それくらい知っているさ」

竜華「まあその卒業してプロになった先輩のツテなんですけど」

竜華「はやりんのサイン、うち持っているんですよ」

菫「!」

竜華「差し上げても構いませんよ。……キスさせてくれたらやけど」

菫「くっ、卑怯な……」

菫「……本当にくれるのか?」

竜華「当然。嘘はつかへん」

菫「……分かった」

竜華「ありがとなー」チュ


竜華「はい、これ」

菫「あ、ああ。これがはやりんの……」

淡「良かったねえ」

竜華「さて、あと三人」

誠子「お茶持ってきました」

淡「誠子とはー?」

誠子「はい?」

竜華「自分、誠子って言うん?」

誠子「ええ、そうですけど」

竜華「そっかー。キスさせてー?」

誠子「え」

淡「大丈夫!コミュニケーションだから!」

淡「菫もやったんだよ」

誠子「え、部長も?」

竜華「そやで。せやから安心してな」

誠子「は、はぁ」

竜華「んー」チュ

風呂

竜華「あのお茶飲んでる子の名前は……」

淡「たかみーって言うんだよ!」

竜華「たかみーちゃんな。うん。たかみーちゃん」

渋谷「……」ズズッ

竜華「キスさせてくれへん?」

渋谷「……ダメ」

竜華「そっかぁ。たかみーちゃんにお土産持ってきたんよ」

渋谷「お土産?」

竜華「じゃーん!」

淡「何それ?お茶?」

竜華「日本三大名茶の一つ、宇治茶や」

渋谷「!」

竜華「勿論スーパーとかのやなくて、ちゃんとお茶園で買ってきたんやで」

竜華「これと交換でどうや?」

渋谷「それと交換なら……」

竜華「交渉成立やな!」チュ

竜華「さて残るは……」

照「」ビクビク



淡「照ー!そんなとこ隠れてないで出てきなよー」

照「」ビクッ

照「わ、私知らない人とキスとかするのは……」

淡「知らなくないよ。竜華だよー」

菫「お前はお客様の前でいつまで隠れているんだ。ほらっ」グイッ

照「わっ、わっ」

菫「みんなしたんだぞ」

照「菫ははやりんのサイン貰ってたじゃない……」

菫「あ、あれはお礼だ!」

淡「ねえ菫やたかみー買収したみたいに、何か持ってないの?」

竜華「んー……チャンピオンの好きなものとか分からんかったからなぁ」

竜華「他に持ってきたものって言うても、普通に皆さんへの差し入れとしてのプリンくらいで……」

照「……」ピクッ


淡「わ、やったー!菫、食べていい?」

菫「構わないか?」

竜華「うん。淡ちゃんにもキスさせてもろたしな」

照「プリン……」

菫「キスした奴だけの特権だ」

竜華「宮永さん、プリン好きなん? 」

淡「うん、そうだよー」

照「プリン……」

淡「ねえ、もう一個食べていい?」

竜華「え?うーん五個しか買ってきとらんしなぁ」

菫「そうだな……照はプリンいらないそうだからな」

照「えっ」

淡「残念だねぇ、こんなに美味しいのに」

照「……」

照「キ、キスすれば食べてもいいの?」

菫「ああ」

照「じゃ、じゃあ」

竜華「はい」チュー


照「美味しい……」

竜華「突然お邪魔してごめんな?」

菫「別にいいさ。何だかんだ言ってもそれぞれ満足している」

淡「もう帰るのー?」

竜華「次に行かんといけないからなぁ」

竜華「楽しかったで。ありがとなー」

淡「うん。ばいばーい」




竜華「次は姫松か」

竜華「地元だけあってとっつきやすいなぁ」
竜華「って言ってもうちはこの辺には来たこと無いんやけど」


竜華「すんませーん」

洋榎「んー?って千里山やないか!」

洋榎「不法侵入やろ!」

竜華「ちゃんと事務室に断って入ったで」

恭子「千里山の部長が、うちに何しに来たんですか?」

竜華「今回は部長とかやなくて個人的な用やねん」

竜華「キスをさせて貰いに来ました~」

洋榎「はあ?なんや、おちょくりに来たんか」

竜華「本気も本気、大真面目やで」

恭子「何でキスなんか……」

竜華「ちょっとチャレンジしてるんよ」

竜華「ちょいちょいってキスすれば帰るから、な?」

恭子「そんなこと言われても……どうしますか主将」

洋榎「絹の唇でも狙いに来たんやろ!そうはいかんで!」

竜華「狙いのうちの1つには入ってるけどな?」

洋榎「やっぱりな!絹に手は出させへん!」

竜華「嫌われとるなぁ。別に何もしてへんのに」

恭子「千里山だからライバル視しているだけですよ。個人として嫌ってわけじゃないので気にせんといて下さい」

竜華「まあまあ、そんな警戒せんといて?」ズイッ

洋榎「な、なんや、おま」

竜華「ん」チュ

恭子「!?」

洋榎「!!!」ゴッ

竜華「いたっ、痛い、痛い、叩かんといて」

洋榎「何突然してくれとるんやアホ!」

恭子「ビビッた……」

洋榎「もうキスしたんやから帰れ!」

竜華「そんな怒らんといてえな」

竜華「あと4人にキスしたら帰るで」

恭子「4人?」

洋榎「うちに飽きたらず絹も狙おうとしてるんやな!」

竜華「とりあえずあんたもな?」

恭子「は?」

竜華「んー」チュ

恭子「」

洋榎「な、お、お前何てこと……」

竜華「あれ?気絶しとる?」

洋榎「お前、殺られるで……」

竜華「やられる?よう分からんけど、やられる前にあと3人すまさんとな」

赤阪「あれ?あんた確かぁ……千里山の子ぉやね?」

竜華「あ、はい。お邪魔しとります」

赤阪「何で末原ちゃんはこんなところで寝てるん?」

洋榎「い、いや、ちょーっと色々ありましてん」

竜華「何かキスしたら倒れてもうたんですよ」

洋榎(アホー!)

赤阪「あんた面白そうなことやっとるなぁ」

赤阪「ほんなら後は三人なんやな?」

竜華「はい!」

赤阪「じゃ協力したるわ。面白そうやし」

竜華「ありがとうございます!」

竜華「姫松の監督、ええ人やなぁ」ヒソヒソ

洋榎「……」

赤阪「漫ちゃーん」

上重「だ、代行。何の用ですか?」

赤阪「ちょっと紹介しとこうと思ってなぁ。千里山の人やで」

竜華「どもー」

上重「はぁ、こんにちは」

赤阪「ほんなら、はい、竜華ちゃん」ズイッ

上重「え、な、何ですか?」

竜華「えーっと、ごめんな漫ちゃん」チュ

カシャッ

洋榎(何で監督写真撮ってるんや……)

上重「!?」

赤阪「はい、じゃあ次は由子ちゃんやね」

洋榎(このままじゃ絹が餌食に……)



由子「何で洋榎は恭子おぶってるの?」

洋榎「まあ色々あってん」

赤阪「っちゅーことではい、竜華ちゃん」ガッ

由子「へ?」

竜華「ありがとうございます!」チュ

洋榎(あと1人……)

赤阪「残りは絹恵ちゃんやね」

赤阪「絹恵ちゃーん」

絹恵「あ、監督。こんにちは!」

赤阪「今日も元気やねえ」

絹恵「それが取り得みたいなもんですから。そちらは……」

竜華「どうもー」

絹恵「千里山の方ですか?」

赤阪「そやで。部長さんや」

絹恵「え、そうなんですか。うち、船久保浩子の従姉妹なんですよ」

竜華「うん、聞いとるよ」

絹恵「浩子ちゃんがお世話になっとります」

竜華「むしろこっちが助けられとるくらいやで」

竜華「ウチの監督もあんたらのおかんやろ?」

洋榎「絹ぅ!逃げるんや!」

絹恵「お姉ちゃん?」

洋榎「こいつは絹を狙っとるとんでもない奴や!恭子もこいつにやられたんやで!」

竜華「ひどい言い方やなぁ」

絹恵「もうお姉ちゃん!」

絹恵「よその人にそんなこと言うたらあかんやろ!」

絹恵「おかんに言いつけるで!」

竜華「あ、いやぁ、言いつけられたらうちもシバかれそうやけど」

絹恵「ほんますいません。お姉ちゃんちょっと口が悪いだけなんですよ」

洋榎「ぐっ、絹ぅ……」

赤阪「全然似とらんなぁあんたら姉妹は」

赤阪「ほんなら、はい、竜華ちゃん」ガッ

竜華「ありがとうございますー!」

絹恵「へ?」

竜華「ごめんなー絹ちゃん」チュ

赤阪「……」

洋榎(くっ……守れんかった……)

竜華「お世話になりました」

赤阪「ええよ。うちも楽しめたし、な?」

竜華「ほんまありがとうございます」

赤阪「ところでなぁ、1人忘れてへん?」

竜華「1人?」

赤阪「うちにはキスせえへんの?」

竜華「……いやぁ、さすがに先生と生徒はまずいんやないかなーって」

赤阪「別にあんたはうちの教え子やないし、あんたもう18やろ?」

竜華「いやぁ、まあ」

赤阪「お礼はそれでええで」グイッ

竜華「」チュー

赤阪(間接キスってことでええか)

赤阪「そんなら、ばいばーい」

竜華「お、お世話になりましたー」

赤阪「……」

竜華「最後ビックリしたなぁ」

竜華「浩子の従姉妹も面白い子やったし」

竜華「えーっと、これで14……怜入れたら15やな」

竜華「次は清澄か」

竜華「インターミドルのチャンピオンがおる所やな。あとは宮永さんの妹的な子がおる、と」

竜華「……部室どこや?」

久「あら?あなた、他校の人よね。何か用?」

竜華「麻雀部の部室探しとるんですけど……」

久「麻雀部?あらあなた運がいいわね。私、部長なのよ」

竜華「ほんまですか?」

久「あなたは?その制服は千里山だと思うけど」

竜華「千里山の部長をさせてもろてる、清水谷言います」

久「大阪からはるばる千里山の人が?一体何の用で?」

竜華「キスしに来たんですよ」

久「キス?何、あなた私とキスしたいの?」

竜華「ええ、まあ」

久「何だ先に言ってくれればいいのに」

竜華(何やえらいアッサリやなー)

久「はい」チュ

竜華「……」

竜華「……」

竜華(え、ちょ、長ない?)

久「ん」

竜華「んむっ」

竜華(し、舌入ってきたんやけど!なんやこれ!)

竜華「んっ……ふっ……」


三分後

竜華「はぁ……はぁ」

竜華「な、なんちゅう…………」

久「キスしたかったんじゃないの?」

竜華「ちゃうねん……したかったけど、ちゃうねん……」

久「そうなの?」

竜華「はぁ、まあ、とりあえず気を取り直して」

竜華「他の部員に会いたいんやけど」

久「ええ、いいわよ」



久「ここが部室……誰もまだ来てないか」

竜華「おお」

久「千里山とは比べものにならないでしょうね。卓も1つだけだし」

竜華「公立やしな。逆にこれで全国で良い成績残せたんやから立派なもんや」

まこ「掃除で遅れてなぁ、すまんのう」

久「お、来たわね」

竜華「お邪魔してますー」

まこ「んん?久、また連れ込んで……」

久「今回は違うわよ」

竜華(この人女癖悪いんか……)

久「お願いを聞いたの」

まこ「お願いぃ?」

竜華「キスさせて欲しいってな」

まこ「やっぱりそうじゃろ」

久「だから私だけじゃないってば」

竜華「あんたにもさせてえな」

まこ「は?」

竜華「ん」チュ

竜華「あとは一年トリオやな」

久「和とかはガード固いわよ。いけるの?」

竜華「何とかするわ。これでも全部オーケーもろてるからな!」


咲「すいません遅れました!」

久「ああ、いいのよ別に」

咲「あの、そちらの人は」

竜華「千里山のものですー」

久「うちに用があってね」

竜華「宮永咲さんやろ?」

咲「私のこと知ってるんですか?」

竜華「うん。大会での活躍とか聞いとるよ」

竜華(チャンピオンと似とるなー。前髪の角とか)

竜華「じゃあ早速やけど、ごめんな?」チュ

咲「」



咲「わ、わ、わ、」ドターン

竜華「大丈夫?」

久「咲は相変わらずドジね」

まこ「ドジとか関係ないじゃろ」

咲「わ、わたしファーストキス……」

竜華「ノーカンやでノーカン」

久「そうそう。ファーストキスなんか気の持ちようで変わるの」

まこ「あんたら……」

優希「おっくれたじぇー!」

京太郎「すいません、こいつのタコスにつき合ってたら……」

優希「犬が並んでるの遅いおかげでとんだ時間ロスだじぇ」

優希「部長と一緒に居るのは誰だじぇ?」

久「千里山の部長よ」

優希「せんり……?まあよう知らんけど、ゆっくりするといいじぇ」

竜華「おおきにな」

竜華「あ、もしかしてタコスが好きな子?」

優希「お?もしかして私のファンか?」

竜華「半分そやなー。はい、これお土産やで」

優希「こ、これは、たこ焼きタコス!」

竜華「美味しいかは分からんけどな」

優希「タコスに不味いものなんて無いじぇ!」

竜華「これと引き換えに、お願い聞いて欲しいんやけど」

優希「ん?ふっふっふ、この私に頼みたいこととは?」

竜華「キスさせて貰うで」チュ

久「何か手慣れてるわね」

咲「優希ちゃんまで……」

優希「もうお嫁にいけないじぇ……おい京太郎、死体は荒野に埋めてくれ……」

京太郎「荒野なんかねえよ」

竜華「後は原村和ちゃんやね」

久「あの子はガード固いわよ」

和「遅れましたー!」

和「?あのそちらの方は」

竜華「千里山の部長してますー」

和「あの千里山の?初めまして」

竜華「原村和ちゃんやね?話に聞いとるよ」
和「ありがとうございます。あの、それでどういったご用件で?」

竜華「キスをさせてもらいにな」

和「き、キス?」

久「お願い聞いてあげて和」

和「嫌ですよ。どうしてそんなこと」


久「でもみんなキスしたのよ?」

和「みんなはみんな、私は私です」

久「咲もしたのよ?」

咲「うう……」

和「……咲さんも?」

和(咲さんとキスしたことは万死に値するけれど……もしこの人とキスすれば)

和(……それは間接キス?)

和「」ゴゴゴゴゴ

竜華(何や怖い雰囲気しとるなぁ)

和「分かりました」ガッ

竜華「ひっ」

和「」チュー

竜華(か、肩が粉砕するっ……)

咲「の、和ちゃんまで……」

和「ありがとうございました」

竜華「い、いやぁ、こっちこそな?」

久「これで全員?」

まこ「京太郎は?」

京太郎「」ドキドキ

竜華「え?うーん……」

竜華(これで19……怜入れて20やし……)

竜華「人数オーバーするわ。ごめんな?」

京太郎「あ、いえ……」ズーン

優希「百年早いじぇ」

竜華「さて、あとは宮守やな。唯一の東北や」

竜華「ここはブラックホース的な感じやから情報が全然無いなぁ」

竜華「清澄で聞いてから来ても良かったか」


竜華「えーっと宮守の部室はここやな」

竜華「すんませーん」ガチャッ

塞「あれ、お客さん?珍しい」

竜華「ここ麻雀部で合ってます?」

胡桃「入部希望者?」

竜華「あ、うち高3なんで」

シロ「……とりあえず入ったら?」

塞「うん外は寒いだろうし」

竜華「ほなお言葉に甘えて」

エイスリン「オキャクサン!」

豊音「わー、お客さんなんて初めてだよ」

竜華「そうなん?」

胡桃「うちは人少ないから」

豊音「サイン書いて下さい!」

竜華「さ、サイン?」

塞「トヨネは会った人にサイン貰う子なの」

竜華「普通に名前でええの?」

豊音「はい、ちょーかんげきだよー」

胡桃「それでうちには何しに来たの?」

竜華「キスをさせて貰いに来たんよ」

エイスリン「キス?」カキカキカキ

エイスリン「キス!」バーン

竜華「うん、絵は合ってるよ」


塞「何でキス?」

竜華「ちょっとなあ。色々な高校に協力してもろてるんよ」

胡桃「どんな高校行ったの?」

竜華「白糸台に、姫松清澄やな」

塞「OKしたんだ……」

竜華「そんな重い感じやなくて、かるーい感じでええねん」

竜華「コミュニケーションの延長やな」

エイスリン「コミュニケーション?」

竜華「そうそう。イッツジャパニーズコミュニケーションや」

胡桃「エイちゃんに嘘教えない!」

竜華「私とキスしてくれる人ー」

豊音「はーい!」

塞「え、ちょ、トヨネ?」

豊音「滅多にないチャンスだよー」

竜華「それにしても大きいなー。ちょーっと屈んでくれへん?」

豊音「はい!」ドキドキ

竜華「ん」チュ

豊音「わあ、千里山の人とキスしちゃったよー」

胡桃「いいの?」

エイスリン「ジャパニーズコミュニケーション!」

竜華「あんたもしてくれるんか?」

エイスリン「ナカヨシ!」

竜華「ありがとなぁ」チュ

竜華「さて、あと三人やな」

シロ「あー……ダルい……」

竜華「……えーっと体調でも悪いん?」

豊音「いつものことだよー」


シロ「んー……」

竜華「体調悪い時にごめんなー?」チュ

竜華「お詫びに膝枕したる」

シロ「どうも……」

胡桃「アッサリと……」

竜華「あと2人やな。どっちからする?」

塞「どっちって、しなきゃダメなの?」

エイスリン「コミュニケーション!」

豊音「簡単だよーほらほら」グイグイ

塞「え、ちょっと押さないでよ」

竜華「あ、そっちからやね」

塞「げっ」

竜華「はい」チュ

塞「ファーストキス……」

竜華「皆でお揃いやろ?多分」

豊音「ほら、逃げたらダメだよー」グイグイ

胡桃「この体格差が憎らしい……」

竜華「なんや身長差何センチやこれ」

シロ「60センチくらい……」

竜華「大人と子供やな」

豊音「連れてきたよー」

竜華「ありがとなートヨネちゃん」

豊音「わーい誉められたよー」

竜華(大きいのにかわええ子やなー)

竜華「っちゅーことで、ごめんな?」チュ

胡桃「うー……」

エイスリン「オソロイ!」チュ

塞「わ、何でまた私?」

エイスリン「ジャパニーズコミュニケーション!」

豊音「エイちゃん、私にもしてー」

エイスリン「ウン!」チュ

竜華「えらい和気藹々としとるなぁ」

シロ「全員三年だから……」

竜華「ああ、どうりで。人数多いうちやと中々こう和気藹々とは難しいなぁ」

胡桃「名門校だと大変なの?」

竜華「人数多いと多いなりの苦労があるっちゅー事やね」

シロ「人数多いとか……ダルッ」

竜華「シロちゃんにはここが一番合ってるで」

竜華「お世話になりました」

豊音「楽しかったよー」

胡桃「なかなか他校の人と話す機会ないし」
塞「いつでも遊びに来てね」

シロ「……じゃ」

エイスリン「バイバーイ」

竜華「帰ってきたで、千里山……」

竜華「残るは怜一人やな!」

竜華「怜ー!」

怜「!竜華……」ダッ

竜華「え、怜?何で逃げるん?」

怜「ま、まだ心の準備が……」

竜華「うちはできとるで?」

怜「私の問題やねん……」

竜華(うーん……でも25人は満たしたいし……)

竜華(他の人行こうにも、最後は怜って決めてもうたしなぁ……)

竜華「怜」ガッ

怜「え」


竜華「ん」チュ

怜「~~~!」ギュー

竜華「怜?」

怜「竜華のアホ……」ギュー

竜華「?」

竜華(まぁ何にせよ25人コンプリートや!)


 おまけあるよ

次の日


竜華「おはよー!」

セーラ「」ビクッ

セーラ「な、なんや竜華か……おはよう」

竜華「なんやセーラ元気無いなぁ。どないしたん?」

セーラ「な、何でもない!」ダダッ

竜華「行ってもうた………」


竜華「……」

怜「……」ソワソワ

セーラ「……」ソワソワ

泉「……」ソワソワ

フナQ(あーあ)

竜華(卓が気まずい。何でや)

雅恵「おうやっとるか」

フナQ「あ、監督」

雅恵「清水谷、ちょおこっち来てくれんか?」

竜華「え、あ、はい」

竜華(この空間から抜け出せる……

雅恵「……お前、この写真に見覚えあるか」

竜華「はい?……こ、これって絹ちゃんとうち……?」

雅恵「何かなー、昨日の夜知らないメルアドから送られてきたんよ」

竜華「そ、そうなんですかー。ははははー」

雅恵「うん。まあそんでなぁ清水谷」

雅恵「どう責任取ってくれるん?うん?」

竜華「……」

竜華(明日学校休もう……)

誤解(?)は後日ちゃんと解けました

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