松尾千鶴「はぁ……プロデューサーったら……」 (60)


P「……」カタカタ

千鶴「……プロデューサー」

P「ん、何?」

千鶴「……はい」コトッ

P「……あぁ、お茶淹れてくれたのか。ありがとう」

千鶴「そろそろ外出る時間ですし……今の時期乾燥してるし飲んでおいた方が、い、良いと思いますけど?」

P「あぁそうだな」

千鶴「か、風邪とかひかれて、私達の仕事に支障とか出ると困るから飲ませようと思っただけで……別に、他意はないから……」

P「ふふっ、そうだな。ありがとう千鶴」

千鶴「っ……そ、そう……まぁ……喜んでくれたならそれで……」

P「……ふぅ。よし、じゃあ喉も潤った事だし……行くか」ガタッ


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千鶴「そ、そうですね……あ、ちょっとプロデューサー」

P「何だい?」

千鶴「埃ついてます……」

P「え? あぁ……どこ?」

千鶴「もう取りましたよ」

P「そうか、悪いな」

千鶴「……ネクタイも曲がってる……」

P「え、あぁさっきまで緩めてたからな……あ、いや千鶴、これくらいは自分で……」

千鶴「はい……もう、直しちゃったから……」

P「……あ、ありがとう」

千鶴「……い、いいんです……別に」

P「そ、そうか」

千鶴「はい……」

P「……えっと……もう変な所無いよな?」

千鶴「別に……大丈夫なんじゃないですか?」

P「そうか……じゃあ行こう」

千鶴「……わかりました」


ガチャッ
バタンッ


ちひろ「……え、何ですあれ」


――



ガチャッ


P「ただいま戻りました」

千鶴「あっ、お、お帰りなさい……戻ってくるの早過ぎ、見られちゃったじゃない……」

P「……俺の机で何してるんだ?」

千鶴「き、汚かったから掃除してただけ」

P「掃除?」

千鶴「細かい所とか埃ついてたし、食べカスとかも落ちてて……あ、あまりに汚くて見てて気になったからやっただけであって……」

P「そ、そうか」

千鶴「しょ、書類とかはあんまり動かしてないから……安心して……」

P「そうか……なら別に良いんだが……」

千鶴「……余計なお世話、だったんじゃ……」

P「えぇ? いや別に……」

千鶴「そ、そう……じゃ、じゃあ掃除も終わったから私は行くから……そ、それじゃ!」

P「あっ、千鶴」

千鶴「な、何」


P「その……俺は細かいホコリとか気にしないというか、気にかけられない人間だから……。
  助かったよ、ありがとう」

千鶴「……べ、別に……プロデューサーにお礼を言って欲しくてやってる訳じゃないですし……ただ、気になっただけで……。
   でも、喜んでくれたなら……いいけど……」

P「それでもありがたいよ。これで気持ちよく仕事ができそうだ」

千鶴「そ、そう……」

P「あぁ」

千鶴「……」

P「どうした?」

千鶴「えっ、な、何でも……じゃ、じゃあ私はレッスン行くから……」

P「レッスン? レッスンはさっき終わったろ?」

千鶴「……か、帰るから! もう帰れば良いんでしょ!」

P「いや帰って……」


ガチャッ
バタンッ


P「あぁー行っちゃったよ……何だったんだ?」

ちひろ「……」

P「千鶴何で俺の机掃除してたんですか」

ちひろ「さぁ」

P「……そうですか」


――


P「うーん……寒いなぁ」

千鶴「……そうですね」

P「外での撮影はこの季節堪えるなぁ……千鶴は寒くないか? 下に来てるの衣装だろ?」

千鶴「このコートを着てますから……大丈夫です」

P「そうか、なら良いんだ」

千鶴「……」

P「……」ズルズル

千鶴「……鼻水出てますよ」

P「うん……こうも寒いと鼻水も出るよ。仕方がないさ」

千鶴「もっと温かい格好をしてこないからですよ……マフラーくらい巻けばいいのに……」

P「事務所に忘れてきたんだ……まぁ手袋とカイロはあるからなんとか凌げるさ」

千鶴「……そうですか」

P「あぁ」


千鶴「……」

P「……」ズルズル

千鶴「……ティッシュも持ってないんですか」

P「持ってない。今日はポケットティッシュ配りに巡り会えなかった」

千鶴「……」

P「……」ズルズル

千鶴「はぁ……もう……プロデューサー」

P「何だい」

千鶴「ティッシュ、あげますから……鼻くらいかんで下さい」

P「あぁ……悪いな」


千鶴「ほら、顔出して」

P「……いや、それくらい自分でやるって……」

千鶴「い、いいから……」

P「いや俺は子供じゃないんだからそれくらい……」

千鶴「て、手袋しててどうせやりづらいですし、唯一の防寒具を外すのは寒いはずですし……は、早くして下さい」

P「お、おう……」

千鶴「……はい」

P「……」チーンッ

千鶴「……ちゃんと出来ました?」

P「あ、あぁ」

千鶴「……」クシャクシャ

P「……」

千鶴「……捨ててきますから」

P「おう……」

千鶴「……」スタスタ

P「……」

P(なんだか最近千鶴に甘やかされてる気がするが……気のせいか?)

――



P「……」モグモグ

千鶴「……プロデューサー、また菓子パンなんて食べてるの」

P「ん、あぁ……これな。仕事しながら食えるから昼は必然的にこれになるんだよ。
  カロリーあるから一、二個でも十分動けるはずだし」

千鶴「……お弁当とか作ってこないの」

P「あぁ……まぁ料理はできると言えばできるんだが……そういう事する暇が無くてな最近は。
  自分でもバランスの悪い食生活を送っている事はわかっているんだが、どうしても……」

千鶴「ふ、ふーん……そう……」

P「あぁ」

千鶴「……」

P「……」カタカタ

千鶴「……なら」

P「ん?」

千鶴「わ、私が作ってきて……えっと、何でも無い……」

P「え? 作って……」

千鶴「な、何でも無いから! じゃ、じゃあ私はご飯食べてくるから!」

P「あ、あぁ……」


ガチャッ
バタンッ


P「……最近千鶴どうしたんだ?」


……


P「……」モグモグ

千鶴「……結局また菓子パン食べてるし……」

P「え? あぁ……まぁな」

千鶴「ほ、本当に体壊すんじゃ……」

P「いやぁ……一応夜には野菜とか摂るようにしてるから何とか帳尻は取れてると思うんだけどな」

千鶴「三食でキチンそれぞれ摂らないと意味無いと思いますけど」

P「……まぁ、一理あるな。気をつける事にするよ」

千鶴「そ、そう……」

P「……」

千鶴「えっと……」

P「あぁ、お昼休み終わったら撮影行くから準備しておきなさい。もうそろそろ時間だから」

千鶴「え? あ……わかり、ました」

ちひろ「……」

千鶴「はぁ……こんなに食べれる訳無いしどうしよう……」

ちひろ(……あの二つのお弁当箱は一体……)


……


P「……」カタカタ

千鶴「……今日こそ……今日こそは」

ちひろ(昨日に引き続き二つ持ってますねぇ……成程成程そういう事ですか。ふふっ、中々、中々良いものですねぇ……)

P「……どうした千鶴」

千鶴「え?」

P「いや……そんな傍でずっと見つめられたり色々独り言を言われると気が散るんだが……まぁそれはいい。
  何か用か?」

千鶴「え、えっと……プロデューサーは、もうお昼は……」

P「昼か。それならそろそろから買いに行こうと……」

千鶴「こ、これっ」

P「ん?」

千鶴「これでも……食べれば、い、良いんじゃないですか?」

P「……これは?」

千鶴「お、お弁当……み、見ればわかるじゃないですか」

P「まぁ……見ればわかるが……」


千鶴「お、親が」

P「ん?」

千鶴「よ、夜の分まで持っていけなんて言って二つ持たされて……で、でも今日は夜まで無いし、どうしようか迷ってて……」

P「はぁ……」

千鶴「余らせるのもあれだから……これ、食べたら良いじゃないですか」

P「え? いや……それは何か悪いだろ」

千鶴「良いんです別に……元々この為に作ってきたんだし……」

P「この為?」

千鶴「ハッ……えっと……」

P「何だ、俺が菓子パンばっかり食べてるから心配して頼んできたのか?」

千鶴「いやっ、その……そうだけどそうじゃない……」

P「……そうか。俺はそんなに菓子パンばっかり食べてたか」

みちる「ふぉふぉまででもないでふよ」フゴフゴ

P「みちるはあっちで食べてなさい、良い子だから」

みちる「ふぁい」フゴフゴ

千鶴(一体どこから……ついさっきまでいなかったのに……)


P「……そうか……じゃあ、わざわざ千鶴が持ってきてくれたんだ。御好意に甘えるとしよう」

千鶴「え……本当に食べるんですか」

P「あぁ。千鶴がわざわざ持ってきてくれたんだから」

千鶴「そ、そうですか……じゃあ、はい」

P「あぁ、ありがとう」

千鶴「……えっと」

P「何だい?」

千鶴「あ、味の感想とか聞いておかないと……親にも言わないといけないし……」

P「あぁ……じゃあ、早速頂く事にするか」

千鶴「ど、どうぞ……」

P「へぇー……煮物に卵焼きに……色々バランス良く入ってるな。おいしそうだ」

千鶴「い、良いから早く食べてよ」

P「はいはい。じゃあいただきます」

千鶴「……」

P「……」モグモグ

千鶴「……」

P「……うん」モグモグ

千鶴「ど、どうですか?」


P「うん、とってもおいしいよ。煮物も味が染みてるし、それに卵焼きが甘いのも俺の好みだ」

千鶴「本当に?」

P「あぁ。お袋の味か? そういう感じだ。いや、現に千鶴のお母さんが作ってるからそれに違いないか」

千鶴「そう……よ、要はおいしかったって事で良いんですよね」

P「あぁ」

千鶴「……良かった、ちゃんと喜んでくれた……」

P「千鶴も同じ弁当持って来てるんだろ? 一緒に食べるか、今日は仕事多くない方だし昼休みくらいはゆっくりできそうだから」

千鶴「わ、私は別にいい……一緒に食べたら失敗した分まで見られちゃうじゃない……」

P「失敗?」

千鶴「な、何でもない。私は……そ、外で食べてくるから。それじゃあ!」

P「外でって外寒い……」


ガチャッ
バタンッ


P「……また出てっちまった。まぁ良いか、残りを食べよう」

ちひろ(ふふっ、初々しいというか何というか)

P(……ニンジン、大きいな。どれくらい煮こんだんだろうか……)


――


P「うーん……」

千鶴「どうしたんですかそんなに唸って」

P「あぁ千鶴か。いやまたマフラーをどっかにやってしまってな」

千鶴「はぁ……またですか」

P「あぁ。最近私物の忘れ物とかが増えてさぁ……」

千鶴「……それ大丈夫なんですか」

P「あぁ……仕事に関する物はしっかり覚えてるんだけどな。自分の物には興味が無いのかすぐ忘れる。
  まぁ何処に置いてきたかとかは覚えてるから盗られてる訳じゃないし別に良いんだ。忘れてきた場所は覚えてるから」

千鶴「……そうですか」

P「あぁ」

千鶴「……」ガサゴソ

P「……」


千鶴「……はい」

P「え、何……あ、それ俺のマフラーじゃないか」

千鶴「……また自分の椅子に置きっぱなしにしてたから……持って来てあげたんですよ」

P「そ、そうか。ありがとう、な」

千鶴「……もう何度目ですか。こうやって私が忘れ物渡すの」

P「……最近になってもう10回くらいじゃないか?」

千鶴「多過ぎですよ……大人なんですからもっとキチンとして下さい」

P「……面目無い」

千鶴「はぁ……やっぱり私がいないと駄目じゃないプロデューサーは……」

P「……聞こえてるぞ、人を要介護者みたいに言わないでくれ」

千鶴「ハッ……と、とにかく、もう忘れ物なんてしないで下さい。次は私が気付くかわからないんですからね!」

P「あぁ、わかったよ」

千鶴「全く……」

P「ははっ……」


――


P「はぁ……今日は早く終わったなぁ」

千鶴「そうですね」

P「日が沈んでまだ二時間と経って無い。こんな時間に帰れるのは久しぶりだよ……家帰って飯くれるよこの時間だと」

千鶴「……ちゃんと食べてるんですか、バランス良く」

P「おかげ様で。千鶴が毎度持って来てくれる昼飯も相まってな」

千鶴「そ、そうですか……ちゃんと役に立ててるんだ……」

P「あぁ……しかし、もう年末かぁ。おせちは……まぁそこらで買えば良いけど、掃除がなぁ……」

千鶴「大掃除してないんですか」

P「する時間が無いからなぁ……明日以降、年末は仕事でビッシリだ」

千鶴「まぁ……そんな事だろうとは思ってましたけど……というより、昨日休みだったはずじゃ」

P「寝て一日が過ぎてた……やろうとは思ったんだけど体がついていかなくてな」

千鶴「はぁ……全く……」

P「うーん……今日時間あるし、適当に掃除でもするか。しないよりはマシだろうしなぁ」

千鶴「……掃除とか出来るんですか」

P「できるよ。俺を何だと思ってるんだ」

千鶴「その割には不摂生な生活してるじゃないですか」

P「まぁそれを言われると苦しいんだがな」


千鶴「……ここは私も行った方が……いやでも家に行くのはさすがに……」

P「……聞こえてるって」

千鶴「ハッ、い、いえ……今のは何でも……」

P「……さすがに家にはあげないぞ。ただでさえ最近妙にお前の世話になってる気がするからな」

千鶴「せ、世話なんてしてませんし」

P「とにかく、家にはあげん。絶対だからな」

千鶴「別に、行きたいわけじゃありませんから」

P「絶対来るなよ、いいな」

千鶴「わかってます!」


……


千鶴「……ゴミばっかりじゃないですか」

P「……何で結局ついて来てるんだよ」

千鶴「ぷ、プロデューサーの家が私の帰り道の途中にあるから……ついでに寄っただけですし」

P「まぁ社宅だから事務所からは近いけどさ……」

千鶴「それに……ど、どうせ私がいないと結局掃除もしないんでしょうし、ハウスダストとかで妙な病気にかかられても困りますから。
   ただ……それだけです」

P「……そうかい」

千鶴「……プロデューサーの家の匂い……こんななんだ……」

P「……オホン」

千鶴「……と、とにかく……さっさと掃除しますよ……早くプロデューサーも準備して下さい。
   これだけ汚いと私一人じゃ無理ですから」

P「……わかった。手っ取り早く済ませよう」

千鶴「……はい」


……


千鶴「……」フキフキ

P「……」パタパタ

千鶴「……プロデューサー」

P「何だ」

千鶴「とりあえずこの辺りは終わったから……」

P「……早いな」

千鶴「……ゴミ纏めるから、手伝って」

P「……あぁ」

千鶴「これが燃えるごみで、こっちが燃えないゴミの袋だから」

P「了解」

千鶴「……」ガサゴソ

P(いらない物結構あるなぁ……だいぶ古い資料だとか、空のペットボトルだとか、惣菜食い終わった皿とか……汚いな我ながら……)

千鶴「……」ポイッ

P「一区画だけでこの量か」

千鶴「これだけ汚ければ当然でしょ……」

P「……我ながら情けない」


千鶴「じゃあ私は本棚辺りを掃除するから、プロデューサーはそっちをお願い……」

P「わかった……あ、千鶴」

千鶴「何?」

P「本棚の二段目に卑猥な本並べてあるけど捨てるなよ。大事な物だからさ」

千鶴「ひ、ひわっ……」

P「……そっちはやはり俺がやるか?」

千鶴「と、というか……な、何でそんな物があるんですか!」

P「……男なら大概の奴が持っていると思うんだが」

千鶴「だ、だからって何でそんなものを堂々と……どこかに隠すなりして下さい!」

P「一人暮らしだし隠す必要無いだろ……見られて困るもんでも無いし」

千鶴「す、少しはそういう事を気にして下さいよ! 来客の人とか見たらどうするんですか!
   プロデューサーが恥ずかしくなくてもそういうのを気にする人もいるんですよ!」

P「あーはいはい。じゃあ俺がその棚やるから、千鶴はこの皿を食器棚に戻しておいてくれよ」

千鶴「っ……わ、わかりましたよ」

P「あぁ、よろしく頼む」

千鶴「ま、全く……」


P「……」フキフキ

千鶴「ほ、本当にああいう本って男の人持ってるんだ……どういう事書いてあるんだろ……」

P「……」ゴシゴシ

千鶴「でもどうせ皆胸大きいのとかなんだろうな……よ、読めばわかるかも……」

P「読ませる訳無いだろ。18歳未満閲覧厳禁だ」

千鶴「ハッ、また口に……な、何でも無いですから! そ、そんなもに興味ありませんから!」

P「あぁ興味持たない方が良いよ……お前にはまだ早い」

千鶴「わ、わかってます! いいから早く手を動かして下さい!」

P「はいはい……」

千鶴「……もう」

P「……」ゴシゴシ

千鶴「……」フキフキ

P(……ゴミやらは前日に出せて良かったな)


千鶴「……み、見ないから……絶対に……」

P「……」

千鶴「気にならない気にならない気にならないし……あんなもの……」

P(こっちが気になるわ)

千鶴「……」チラッ

P「こっちを見るんじゃない」

千鶴「み、見てません!」

P「あぁそう……」

千鶴「……気にならないし」

P(まだ言うか)


……


P「はぁ……終わったな」

千鶴「……予想より少し遅い」

P「お前が上の空で作業してたからだろ」

千鶴「べ、別に上の空じゃ……あんなもの見たら誰だって……」

P「はいはい。まぁそれは置いておいてどうする? もう良い時間だしご飯でも食べていくか」

千鶴「……今何時……もう八時か」

P「あぁ。何処か食べに行こう、掃除手伝って貰ったんだしそれくらいの礼はするよ」

千鶴「……別に外じゃなくても」

P「いや、俺が作ったら時間かかるよ。食材自体はあると言えばあるけどさ」

千鶴「じゃあ……わ、私が作るから……」

P「何?」

千鶴「わ、私が作るって言ったの」

P「千鶴が? いや、それは悪いだろ。掃除して貰った上に飯まで……」

千鶴「ど、どうせプロデューサーが作ったら量だけ多くて、使う品目少なくなりそうだし……。
   外で食べても、どうせジャンクフードとか頼みそうだから……私が作るって……」


P「……いやでもなぁ。千鶴料理できるのか」

千鶴「最近練習してるし、できるわよ……」

P「本当か?」

千鶴「……いつも私のおいしいって言って食べてるじゃない……」

P「……やっぱりあの弁当は千鶴が作ってきたヤツだったか」

千鶴「ハッ……い、今のは違う……その、言葉の綾で……」

P「……まぁ練習し始めであれだけ上手くできるなら、お願いしようかな」

千鶴「だから、違う……」

P「頼めるか? 俺は、千鶴の料理が食べたくなってきたな」

千鶴「……わ、わかったわよ」

P「……ふふっ」


……


千鶴「……エプロンとかは無いの」

P「そんなものは使わん。あったが何処かへ消えた」

千鶴「何よそれ……はぁ……さっき何処かで見た気がするから待ってて」

P「ゴミに入れた気がするけど……大丈夫か?」

千鶴「……あった。何で流し台の下に入れてるのよ」

P「あぁ俺が放ったのか。すまん」

千鶴「全く……じゃあ、ある材料で何か作るから」

P「……俺も手伝うか?」

千鶴「別に、いい……プロデューサーはくつろいでれば良いから」

P「そ、そうか。じゃあ頼む」

千鶴「わかった……今日はレシピとか見れないけど大丈夫かな……」

P(……テレビでも見るか)ポチッ

千鶴「えっと、卵と玉ねぎと鶏肉……親子丼作れる……プロデューサー」

P「何だい」

千鶴「親子丼で良い?」

P「あぁ、良いよ」

千鶴「わかった……じゃあつけ合わせは……」


P「……」

P(何と言うか、あれだな)

P(エプロンをつけた女性が部屋にいるというのは、妙な想像をさせる)

P(……千鶴、案外似合うな。料理番組にも出せるか……)

千鶴「プロデューサー」

P「……何だ」

千鶴「冷蔵庫の材料、どれを使っても良いの」

P「あぁ、じゃんじゃん使え。まぁ使えるのはさして無いだろうが」

千鶴「わかった」

P「……」

P(……良いものだな。こういうのも)


……


P(あれから40分くらい経ったか。中々良い匂いがしてきた。親子丼と……味噌汁か、その二つのダシの匂いがしてくる)

P(……正直腹が減って辛い。もうそろそろ出来るだろうか)

P(千鶴の独り言が聞こえなくなってきたし、そろそろかもな)

千鶴「プロデューサー」

P「出来たか」

千鶴「うん……今並べるから待ってて」

P「わかった」

千鶴「……」コトッ

P(……旨そうだな)

千鶴「親子丼以外には人参とネギのお味噌汁と、後は適当に野菜をお浸しにしてみたんだけど……」

P「……家の中でこんなマトモな食事を見るのは久しぶりだ」

千鶴「そ、そう」

P「……食べようか。もう腹が減って何時出来るか待ち遠しかったんだ」

千鶴「わ、わかった」

P「じゃあ、頂きます」

千鶴「……いただきます」

P「……」モグモグ

千鶴「……」

P「……」ゴクン

千鶴「……どう?」


P「おいしいよ。最近練習し始めたっていうのが嘘に思えるくらい」

千鶴「ほ、本当に?」

P「うん。まぁあれだけの弁当作ってこれるんだから当然と言えば当然だけどさ。
  味噌汁も濃すぎないしちょうど良いと思う。お浸しも優しい味だし、全体的にとってもよく出来てるよ」

千鶴「お、お世辞とかならいいから……」

P「お世辞じゃない、本当の事だよ。千鶴が作った料理はおいしいよ、とっても」

千鶴「そ、そう……れ、レシピとか覚えてたから……その通りにやっただけだし大した事は無いわよ……。
   やった、おいしく作れた……」

P「……」モグモグ

千鶴「あ、あの、ご飯は早炊きでやっちゃったから硬かったりは……」

P「ん? あぁ、別に気にならないよ。それにご飯は硬い方が好きだし、大丈夫」

千鶴「なら……良かった」

P「……」

千鶴「……フフ」

P(……千鶴も、良い笑顔をするようになったな)

P(下唇を甘く噛むみたいにはにかんで……とっても女性らしくて柔らかい笑みだ。包みこんでくれるような、温かい……)

P(……うん、良い笑顔だ。千鶴にはもっと……こういう笑顔をして貰わないとな)


千鶴「……プロデューサー」

P「何だい?」

千鶴「箸、止まってる……」

P「え? あ、あぁ……ちょっと呆けてただけだ」

千鶴「……ほ、本当はおいしくないんじゃ……」

P「そんな事ない。ただ……良いなと思っていただけさ。それだけだ」

千鶴「……そう」

P「……おいしいよ、本当に。ありがとう千鶴」

千鶴「っ……お、お礼とかは食べた後にするものでしょ普通……いいから早く食べてよ……」

P「あぁ、わかってる」

千鶴「全く……」

P「……」モグモグ

千鶴「……やだ……顔が笑っちゃう……止まんない」

P「……ふふっ」

P(それで良いんだよ……千鶴)


……


P「今日はありがとうな。掃除に食事に、色々やって貰って」

千鶴「た、ただの気まぐれだから……も、もうしてあげないからね」

P「……それは残念だな。もう千鶴の料理が食べれないのか」

千鶴「お、お弁当は作ってきてあげるから……それで良いでしょ」

P(結局弁当は自分が作ったと認めるんだな)

P「そうか……なら、良いか」

千鶴「……も、もう駅着いたし、ここまでで大丈夫だから」

P「……やっぱり車で送って行った方が良いんじゃないか? 俺酒飲んで無いし」

千鶴「仕事終わった後だから疲れてるでしょ……だから、いい」

P「そうか。悪いな」

千鶴「別に、プロデューサーが謝る所じゃないでしょ……」

P「……じゃあ、また明日。今日は本当に助かった、ありがとう」

千鶴「も、もう何度もその言葉聞いたし……そんな何度も言わなくて良いから……。
   それ言われると……嬉しくて、どんな顔したら良いかわかんないから……」

P「……もう九時過ぎだ、真っ直ぐ帰りなさい。連絡は入れてあるらしいけど、親御さんもあまり帰りが遅いと心配するだろうから」

千鶴「わかってる……」


P「……気をつけて。風邪引かないように、ね」

千鶴「うん……」

P「……それじゃあ」

千鶴「……うん」

P(千鶴はゆっくりと改札に向かって歩きだした)

P(俺を一瞥して……またゆっくりと歩みを進めながら、千鶴は改札を通り駅の中へと消えて行った)

P「……」

P(……何だか途中から千鶴の口調が変わってたような気がするが……)

P「……まぁ、いいか」


――



ちひろ「最近あれですね」

P「……あれ?」

ちひろ「はい、あれです」

P「……あれって何ですか?」

ちひろ「千鶴ちゃんですよ。最近、何だか女性らしい顔つきというか、柔らかい表情になった気がしませんか?」

P「あぁ、確かにそうですね。仕事中でも自然に笑ってる所を最近はよく見るようになりましたよ」

ちひろ「ですよね。それに、最近よくプロデューサーさんのお手伝いというか……何と言うか、そういう事よくしてますよね」

P「あぁ……まぁそうですね」

ちひろ「正直最近の千鶴ちゃんを端から見ると……」

P「端から見ると?」

ちひろ「何か、プロデューサーさんの奥さ……いや、お母さんようだなぁと……」

P「お母さん?」

ちひろ「えぇ、だって……お弁当作って貰ったり掃除して貰ったり、色々して貰ってるじゃないですか」

P「あぁー……まぁ……」

ちひろ「……何かあったんですか?」

P「え? いや、特には無いですけど」

ちひろ「はぁ……まぁ、プロデューサーさんは何となく生活感が感じられないですからねぇ……」

P「生活感が感じられないから目をかけてくれてると?」

ちひろ「まぁ、それ以外にも色々あるでしょうけどねぇ……プロデューサーさんは何となくこう……」

P「こう?」


ちひろ「ヒモの才能でもあるような……」

P「……俺は誰かのヒモになる気は更々ありませんよ」

ちひろ「いえただ、プロデューサーさんは結構気だるそうな雰囲気というか、見た目がやさぐれてるじゃないですか」

P「ちょっと老け顔なだけでしょう……俺そんな気だるそうな雰囲気出てますか?」

ちひろ「えぇまぁ……」

P「……」

ちひろ「それでいてなんか、ちゃんとお礼とかはキッチリするじゃないですか。
    こう笑顔でありがとーって」

P「何かされたらお礼はするのは当然でしょう。笑顔は知らないですけど」

ちひろ「えぇただ、そういうのに弱い人もいるんですよ……何かしてあげた後、はにかみ笑顔でちゃんとありがとうって言われるのに弱い……。
    典型的に駄目男にひっかかるようなタイプの子が」

P「俺が駄目男って言うことですか」

ちひろ「いやそうじゃないんですけど……ねぇ?」

P「いや、ねぇって言われても……」



ガチャッ


千鶴「……鍋、出来ましたけど」

ちひろ「あら、もう出来たの」

千鶴「とりあえず差し入れに貰った具材は全部支度し終わったので……後は二人が来るのを待ってるだけです」

ちひろ「あ、そうだったのごめんなさい……さてと、私はお仕事終わりましたし、鍋パーティに参加しますか」

P「あぁ終わってたんですか。お疲れ様です」

ちひろ「はい。今年のお仕事もこれで終わりです」

千鶴「お疲れ様、です」

ちひろ「ふふっ、じゃあ私はあっちの部屋に……」

P「はぁ……さっきからダシの良い匂いがしてて気になってしょうがないんですよ」

ちひろ「ふふっ、なら早く終わらせて下さいね。千鶴ちゃん、どんなお鍋にしたの?」

千鶴「一応……普通にダシをとっただけですけど……」

ちひろ「それで十分十分。じゃあ行きましょ行きましょ」

千鶴「……プロデューサーは」

P「ん?」


千鶴「プロデューサーは、まだ終わらないの?」

P「俺か。俺は……あと十分もすれば終わる。だから先に食べていなさい」

千鶴「十分くらいなら……待つ」

P「ライラと晶葉もいるだろう。これ以上待たせるのも悪い、遠慮はしないで良いから先に始めててくれ」

千鶴「……でも」

ちひろ「大丈夫大丈夫。プロデューサーさんの十分で終わるは五分で終わるって事だから」

P「俺をそんな無駄に有能みたいに言わないで下さい」

ちひろ「私もうお腹減ってもう死んじゃいそうなんですよー……」

P「はぁ……ほら、ちひろさんもこう言ってる。だから千鶴、ね?」

千鶴「……わかった」

P「ごめんな。俺もすぐ行くから」

千鶴「……うん」

ちひろ「ささっ、千鶴ちゃん。行きましょ行きましょ」



ガチャッ
バタンッ


P「……ふぅ。俺も早く食べたいな」


カタカタ


P「……」

P(隣の部屋から、何だか楽しそうな声が聞こえる。ふふっ、ライラは鍋を食べるのは初めてかな。
  何だか感嘆の声が聞こえるが)

P「……」

P(最近千鶴の言葉遣いが変わった。敬語じゃなく……タメ口、というとなんというかニュアンスが違うが……。
  ともかく、俺に対する口調が変わった)

P(何と言うか、距離が縮まったと言った方が一番わかりやすいだろうか)

P(それと……俺に忘れ物癖がついたか。それで千鶴に毎度呆れられたり、忘れたはずの物を渡されたりしている)

P(……冬になってからかな、そうやって千鶴がよく俺の……面倒を見るようになったのは)

P(逆だろうと言われるだろうが……実際色々と面倒を見られている)

P(一カ月くらい前には昼飯を……一週間前には家の掃除……等エトセトラ……)

P(……何と言うか、俺の母親か内縁の妻にでもなる気かというくらいだ)

P(本人は楽しんでいるようだから俺としては止める気は無いが……)

P(まぁ……良いか。そのおかげなのかは知らないけれど、千鶴の雰囲気がまた良い方向に変わりつつある。
  だから、このままでも……)

P「はぁ……終わった」

P(さて、俺も鍋を食べに行くとするか)



ガチャッ


千鶴「ライラさん、だからそれは……あ、プロデューサー。終わったの」

P「あぁ」

晶葉「あちちっ」

千鶴「あぁほら、それは一回箸で切らないと……」

ちひろ「これとっちゃおー」

千鶴「あぁ駄目ですよ、それさっき入れたばかりだから……」

ちひろ「え? あ、そうだっけ……ごめんね」

P「鍋奉行さんも大変だな」

千鶴「この中で料理、少しできるの私だけだから……し、仕方なく……」

P「ちひろさん料理できないんですか」

ちひろ「で、できますよ。ただちょっと鍋とかはわからないだけで……」

P「あーそーですか」

ちひろ「信用してない響きでしたよ声が」

P「そんな事無いですって」


ライラ「プロデューサー殿、チヅルさんがフォークとスプーンをくれたのでございます」

P「そうか、良かったなライラ」

ライラ「はい。ライラさん沢山食べれて幸せですよー」

P「そうかそうか。遠慮しないで食べるんだぞ……えっと、千鶴。俺の食器とかはあるか?」

千鶴「ある……キャンプとかで使う紙の食器だけど」

P「そうか、じゃあ俺も失礼して……」

千鶴「ぷ、プロデューサーは……どの具が?」

P「え?」

千鶴「つ、ついでだから……取ってあげる」

P「……そ、そうか。じゃあ……千鶴が良いと思うのを盛ってくれ」

千鶴「わ、わかった……えっと、嫌いな物は?」

P「無いよ、大概の物は食べれる」

千鶴「そう……じゃあ……」

P「……」

千鶴「これはまだ早いから……これと、これと……えっと……」

ちひろ(……お鍋の具を取るだけで真剣に悩んで……かわいいですねぇ)


千鶴「……はい」

P「ありがとう」

千鶴「べ、別にこれくらい……」

P「……うん、おいしそうだ。千鶴が作ったからかな」

千鶴「ば、馬鹿……何言ってるの」

P「ふふっ、じゃあ頂きます」

千鶴「……」

P「……うん」

千鶴「どう?」

P「相変わらず、おいしいよ」

千鶴「……そう……良かった」

ちひろ「あらあら千鶴ちゃん。頬が綻んじゃってるわよ」

千鶴「なっ……そ、そんな事無いですから! これはその……別に……」

晶葉「あれだな、女の顔というヤツをしていたな」

千鶴「女っ……」

ちひろ(顔真っ赤にして魚みたいに口をパクパクさせて、かわいいなぁ)

千鶴「ち、ちがっ……違う……」


P「あぁ……あんまり千鶴をいじめないでやってくれ」

ライラ「チヅルさんは元から女でございますよ?」

P「あれだ、難しい日本語だよ」

ライラ「そうでございますか。日本語は難しいでございます」

P「そうだな」

千鶴「違うし……先に笑ってたのはプロデューサーで、私はそれに釣られただけだし……」

P「……」

ちひろ(それ……恋してますって言ってるようなものよ千鶴ちゃん……)

P「……千鶴」

千鶴「な、なに」

P「……今度は俺がよそってあげるよ。何か欲しい物があったら言いなさい」

千鶴「え、そ、それくらい自分で……」

P「さっきから人のをやるばっかりであまり食べてないじゃないか。千鶴も食べなさい、いいね?」

千鶴「……わ、わかった」

P「よし、じゃあお皿を拝借して……えっと、野菜と……」

千鶴「……」


P「えっと豆腐……あっ」ポロッ

千鶴「あ、豆腐はちゃんとお玉で取らないと駄目だって……」

P「あらら、崩れちゃったよ」

ライラ「ボロボロでございます」

P「えっとお玉に変えて……」

千鶴「……もうっ、プロデューサー。私がやるから」

P「え、だがな」

千鶴「自分のもちゃんと取るから……それで良いでしょ」

P「……わかった」

千鶴「……ほら、プロデューサーももうお皿に具ないじゃない……貸して」

P「は、はい」

千鶴「どれが良いの」

P「えっと……鶏団子を」

千鶴「はい……じゃあ後は野菜ね」

P「……」

千鶴「……崩した豆腐も食べてね」

P「はい」

千鶴「……どうぞ」

P「……ありがとう、ございます」

ちひろ(なんというか、尻に敷かれそうですねこれは)


P「……おいしいです」

晶葉「Pも難儀だな」

ライラ「なんぎとは何でございますか」

P「……苦労するって事だよ」

ライラ「苦労ですか、難しい言い方もあるんでございますねー」

P「まぁな」

千鶴「変な事言ってないで早く食べちゃってよ……まだ沢山あるんだから」

P「……わかりました」

千鶴「はぁ……プロデューサーったら……私がいないと、本当に駄目なんだから……」

P「……」

千鶴「……だから、目が離せないんじゃない……」

ちひろ(……式には呼んで下さいねー)



――


P「よし、書類とかは全部持ったな……」

千鶴「歯は磨いたの?」

P「磨いたよ」

千鶴「ほら、飲み物忘れてる」

P「あぁ、ごめんごめん」

千鶴「もう……またネクタイ曲がってる」

P「え、あぁ……すまん」

千鶴「良い歳なんだからそれくらいちゃんとしてよ」

P「……面目ない」

千鶴「……今日は何時に帰ってくるの」

P「今日は、そうだな。七時には帰れそうだ」

千鶴「そう……良かった」

P「……じゃあ行ってくる」

千鶴「いってらっしゃい」



ガチャッ
バタンッ


千鶴「はぁ……全く、あの人ったら……私がいないと、本当に駄目なんだから……」

千鶴「……フフ」

千鶴「さて……洗濯物をしないと……」

千鶴「白い綺麗なシャツを見れば……あの人だってきっと喜ぶから……」

千鶴「……うん」

千鶴「……ハッ、また私笑ってる」

千鶴「いい加減、この癖と独り言言う癖直さないと……ってまた私独り言言ってる……」

千鶴(でも、笑っちゃうのはしょうがないじゃない……あの人が笑ってるのを見ると……私まで笑いたくなるんだから)

千鶴「……もう」



ガチャッ


P「あぁ、忘れ物忘れ物」

千鶴「ハッ……ちょ、ちょっと、また忘れ物したの?」

P「定期忘れてたよ……はぁ危なかった」

千鶴「もう……」

P「あはは……じゃあ、今度こそ行ってくる」

千鶴「……いってらっしゃい」

P「……いってきます。あぁ、そうそう千鶴」

千鶴「なに?」

P「えっと……愛してる。いつも、ありがとうな。俺、毎日が幸せだ」

千鶴「……」

P「その……何と言うか、言いたくなったから……うん……それじゃあ」



ガチャッ
バタンッ


千鶴「……」

千鶴「な、なな、何よっ、言いたい事だけ言って! 何で……」

千鶴「……」

千鶴「うーっ……もう……また笑っちゃうじゃない……馬鹿……何で突然そんな事言うのよ……」

千鶴「……」

千鶴「わ、私も……」

千鶴「私も……あ、愛してる、から……」

千鶴「……」

千鶴「無理無理! 本人の前じゃ無理よっ……」

千鶴「あーもう……嬉しいけど……嬉しいけど、本当に……」

千鶴「本当に、困った人なんだから……」

終わり
あの特訓前の表情とやりとりを見て、千鶴ちゃんみたいな奥さんが欲しいなと思いました(小波感)

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