ゼロ「新たなKMFを造ってくれ」ラクシャータ「はぁ?」(248)

―――斑鳩 ラクシャータのラボ―――

ラクシャータ「いつもながらいきなりね~、虎の子の蜃気楼まで出したのにまだご不満?」

ゼロ「確かに蜃気楼の力を見せつける事は出来た。だがカレンが捕われた今、戦力の大幅低下は否めない」

ゼロ「対してブリタニア側はと言えば、まだラウンズもギルフォードらも健在だ。こちらも更なる戦力が求められる」

ラクシャータ「まぁ星刻は中華から離れられないようなもんだしぃ、神虎に期待ともいかないわねぇ」

ラクシャータ「んじゃどんなコが入用か教えてくれなぁい?」

ゼロ「ズバリ!! 変形合体するKMFだ!!」

ラクシャータ「……ごっめぇん、よく聴こえなかったわぁ」

ラクシャータ「イヤだわぁ、さすがにアタシももうトシかしら? なんかすっごくバカな事聞こえた気がするんだけどぉ」

ゼロ「冗談はやめにしてくれ。私はいつでも本気の事しか言わん」

ラクシャータ「確かに今までもそうだったわよねぇ、んじゃもう一回言ってくれるぅ?」

ゼロ「フッ、理解してくれるまで何度でも言ってやるさ」

ゼロ「私が望むのは、変形・合体を可能とするKMFだ!!」

ラクシャータ「……ゼロさぁ、ちょっと疲れてるんじゃなぁい? ちったぁ寝た方がいいよぉ?」

ゼロ「なんだと? 私は寝不足などで思考を鈍らせるなどとは無縁の男だぞ」

ラクシャータ「ホンットに脳味噌まともなんなら、少ぉ~し考えればわかるでしょぉ?」

ラクシャータ「第一、アンタ専用の蜃気楼はウチ唯一の可変機でしょうに」

ゼロ「わからんやつだな。変形するだけならブリタニアにもナイトオブスリーのトリスタンがある」

ゼロ「今更変形するだけの機体なんて二番煎じにしかならん、だから合体する機体がいるのだよ!!」

ラクシャータ「……なぁ~んでそこまで合体にこだわるかねぇ」

ラクシャータ「合体ってわけじゃないけどさぁ、太平洋で紅蓮の空中換装したじゃん? アレじゃダメなわけぇ?」

ゼロ「違うな、間違っているぞ。アレは装備を変えただけだ、合体ではない」

ゼロ「合体というからには、2機以上の組み合わせで新たな1機となる必要がある。私が言っているのはそれだ」

ラクシャータ「そんなんムリだってばさぁ。は~い、この話は終わり~」

ゼロ「バカをいうな! やりもしないうちから全否定するんじゃない!!」

ラクシャータ「あんたさぁ、KMFがどんな機体かぐらいわかるわよねぇ?」

ラクシャータ「試しにKMFの特徴言ってみ?」

ゼロ「今更だな。全長4~5m前後、ランドスピナーとスラッシュハーケンを基本武装とし、腹部から背中にかけて脱出機構をかねたコクピットブロックが存在する。大まかにこんなところだろう」

ラクシャータ「今自分で気づかなかったぁ? コクピットブロックの占有領域ってかなりでかいのよぉ」

ラクシャータ「合体なんて言ったら、そのときコクピットブロックどうなっちゃうわけぇ?」

ゼロ「それを考えるのがお前達の仕事だろう!」

ラクシャータ「うっふふ~、アタシ珍しくゼロの事殴りた~くなっちゃたわぁ♪」

ラクシャータ「技術屋の視点から語らせてもらうけどさぁ、そもそも可変機ってだけでえらく手間がかかるわけ」

ゼロ「それは当然だな。既存の機体とはフレーム構造からして異なるのだから」

ラクシャータ「なぁんだ、ちゃんとわかってんじゃないさ。その通り、規格外れだから開発も整備も面倒なのよぉ」

ラクシャータ「そこに合体なんてま~た面倒な事入れちゃったらぁ、はいどうなるでしょう?」

ゼロ「面倒かどうかは問題じゃない。やれるのかやれないのか訊いている」

ラクシャータ「」

ラクシャータ「ん~、こっちがどう言っても考え変えるつもりはないみたいねぇ」

ゼロ「当然だ。カレンがいない以上、戦力増強のためなら面倒などという言い訳を聞く気はない」

ラクシャータ「そりゃアタシだってカレンちゃんがいないってのは淋しいし、ツラいけどさぁ」

ゼロ「なら答えは簡単だ。カレン抜きでもブリタニアを叩くなら更なる力が要る、そのためには合体だ!!」

ラクシャータ「そこでなんで合体に行きつくのか、アタシにはわかんないのよねぇ」

ゼロ「1+1はなんだ。答えは2だ。そういう事だ、さぁ造れ!!」

ラクシャータ「や~よ。技術屋の手間も考えな。んじゃアタシそろそろ寝るから、んじゃねぇ~」

ゼロ「クッ……これ以上は水掛け論にしかならないか!!」

―――斑鳩 作戦会議室―――

ゼロ「というわけで、今回はラクシャータと検討中の新たなKMFについて議論する」

ラクシャータ「だぁから造るつもりないってば」

藤堂「新型機か。確かに我らの機体を見返せば、星刻の神虎を除けば3タイプしかないな」

朝比奈「一般団員や僕らの暁。藤堂さんの斬月。それとゼロの蜃気楼だね」

千葉「たまに見かける金色のもいるだろう? 確か、ヴィンセントとかいう」

ゼロ「その通りだ。対してブリタニアはラウンズ専用機をはじめ、さらにバリエーション豊富な品揃えだ」

扇「あ、ああ、確かにそうだ。これではこちらのとれる戦略も限られてしまうよな」

ゼロ「その通りだ、扇。それ故に私は新たな機体案を提示したのだが、ラクシャータには受け入れられないようでな」

玉城「んだよラクシャータもケチだなぁ!」

藤堂「してゼロよ、その案とはどんなものだ?」

ゼロ「もうラクシャータに飽きるほど言ったがまぁいい。ズバリ! 変形・合体するKMFだ!!」

ディートハルト「ふむ……その他のオーダーは?」

ゼロ「それだけだ」

一同「「「「「「」」」」」」

扇「あの、ゼロ? それだけってどういう……」

ゼロ「2機以上のKMFが合体して新たな一つとなる。これ以上にどんなオーダーが要るというのだ!」

玉城「だよなぁ! 合体変形は男のロマンだもんなぁ!」

ゼロ「ほぅ、玉城は賛成か」

玉城「ったりめぇよ親友!! そんなん造るんなら俺も乗せて欲しいぜぇ!!」

ラクシャータ「造んないっつってしょぉ? それに玉城乗っても壊すだけ~」

千葉「だがラクシャータの言う事も尤もだ。第一、整備の方が大変になる」

ラクシャータ「やっぱ千葉ちゃん常識人で助かるわぁ。ほ~ら皆ももっと言ってやってぇ」

扇「ゼロ、確かに憧れるが整備の人手も足りてないんだ。あまり無茶な要求は……」

朝比奈「確かにねぇ、僕と千葉だって藤堂さんほどじゃないけど戦果は挙げてるよ?」

ディートハルト「規格外の機体となれば破損した際の修復なども大変ですしね」

南「暁は量産性高いし、パーツの換装だってすぐだ。コイツを元に斬月みたいなの造った方が……」

C.C.「おやおや、さすがに無茶振りが過ぎたようだなぁ、ゼロ?」

ゼロ「くっ……お前達、なぜこの必要性がわからん!!」

C.C.「カレンが捕われた事で気が気でないのはわかるが、頭に血が昇り過ぎだ。少し休んで頭冷やせ」

ラクシャータ「どーやら結論出たみたいねぇ? んじゃこの話はお流れってことで~」

藤堂「……」

ゼロ「待てお前達!! 今のままで本当にカレンを取り戻し、ブリタニアを倒す事ができると思うのか!!」

千葉「私達だって紅月の事は心配だ。だがだからって合体など……」

朝比奈「いくら何でも話がおかしいとこ行きすぎだって」

ディートハルト「ゼロ、申し訳ありませんが私はこの件はノータッチとさせていただきます」

扇「せめてパーツのバージョンアップとかでいいじゃないか。手は回しておくさ」

ゼロ「くっ……なぜだ、なぜこんな結果に……!」

C.C.「ほら、わかったら休め。いつまでも合体なんて夢見てんじゃない」

藤堂「……待て」

一同「「「!?」」」

藤堂「合体が夢みたいだと? さすがに聞き捨てならんな」

ゼロ「藤堂!!」

玉城「旦那ぁ! 旦那はわかってくれるのかぁ!?」

ラクシャータ「ちょ~っと藤堂? ま~た話ややこしくしないでくれるぅ?」

藤堂「諸君らは合体というものがどういうものか、判っているのか?」

玉城「そりゃアレよぉ、でっけぇスーパーロボットになってバッタバッタとなぎ倒すんだよなぁ?」

藤堂「玉城は少し黙ってくれ。否定派の意見を聞きたい」

玉城「」

ラクシャータ「技術屋の意見だとぉ、開発も整備も維持もメンド~」

ディートハルト「ノーコメントとさせていただきたいですが……手間しか掛からないと思います」

扇「もし誰か一人でも欠けてしまったら、その瞬間成り立たなくなってしまうし……」

藤堂「……甘いな。誰も合体の素晴らしさを何一つ判っていない」

藤堂「諸君らも日本人ならば、幼少の頃に合体ロボットを見た事は少なからずあるだろう」

ラクシャータ「アタシインド人だけど」

ディートハルト「私ブリタニア人ですが」

藤堂「心さえあれば我らは日本人。ゼロがそう言っただろう」

ゼロ「藤堂……!!」

藤堂「……話を戻そう。諸君は合体ロボットをテレビで見たとき、どんな印象を抱いた?」

玉城「そりゃでっかくて超強くt
藤堂「玉城は黙っていてくれ」

玉城「」

扇「あ……すごく、強そうだなぁと」

南「ピンチをひっくり返すヒーローだよな」

杉山「チームワークのなせる業、っていうか」

朝比奈「出てきた瞬間みんな歓喜ですよ、まるで藤堂さんのようだ」

藤堂「フ……なんだ、諸君もちゃんとわかってるんじゃないか」

藤堂「諸君が感じた通り、テレビアニメにおける合体ロボットとは、正義の為に立ち上がり、視聴者に勇気をくれる存在だ」

藤堂「民衆のピンチに颯爽と現れ、悪を討つ為に戦い抜く。そして一人一人の力は小さくとも、チームの絆を一つに束ねる事で圧倒的な力を発揮する」

藤堂「逆境にあろうともそれすらひっくり返し、敵を倒し、民衆の心に勇気と希望を齎す」

藤堂「どうだ、我々黒の騎士団にも通じる物があると思わないか?」

男達(((((ゴクリ・・・!!))))

千葉「そ、そう言われれば確かに……!」

ラクシャータ「千葉ちゃんさぁ、藤堂が言ったからそう感じてるだけでしょぉ?」

千葉「なっ!!??」

ラクシャータ「水差すようで悪いんだけどさぁ、それってアニメの中での話でしょぉ?」

藤堂「何……?」

ラクシャータ「現実考えて欲しいんだけどさぁ、色々問題ありまくりなわけぇ」

ラクシャータ「まず合体するために余計な変形機構つけなきゃいけないしぃ」

ラクシャータ「それに連結する部分の強度だって確保しなきゃいけないでしょぉ?」

ラクシャータ「それにこれゼロにもいったんだけどぉ、KMF合体させたらコクピットブロックどーするわけよぉ?」

扇「じゃ、じゃあ、合体する前にコクピット先に脱出させて、機体だけ合体するってどうかな?」

ゼロ「バカモノ! そんなもの合体ではない!!」

藤堂「そうだ、チーム全員が一つの機体に乗り込んでこそ合体だ!! 全く、わかってないな」

扇「」

ラクシャータ「ほ~ら全然条件クリアされてないじゃない? それに合体してる最中隙だらけでしょぉ?」

藤堂「フ……甘いな、ラクシャータ」

ラクシャータ「はぁ?」

藤堂「合体の瞬間というのはな、敵も待ってくれるものなのだ」

ラクシャータ「……それってマジ話なわけぇ? どう考えても絶好のチャ~ンス♪なんだけどぉ」

藤堂「ロボットの合体シーンやヒーローの変身シーンは敵は待ってくれる。常識だ」

ラクシャータ「テレビの中の常識でしょぉ? 現実にそれやって、ブリタニアが待ってくれるわけぇ?」

藤堂「確かに全てのブリタニア兵がそうではないかもしれん。だが我々は、待つであろう将官を知っている」

ゼロ「フフハハハハ、そうだ、ヤツなら必ず待つ!!」

玉城「って、誰よ?」

藤堂「フ、知らないとは言わせないぞ」

ゼロ「ああそうだ。我々も幾度となく刃を交えたあの男!」

藤堂「そう、ヤツの名は!」

ゼロ・藤堂「「柩木スザクッ!!!」」

――――――――――――――――――――――

スザク「へっくしっ!!」

スザク「う~ん、風邪ひいたかなぁ?」

藤堂「彼はブリタニアに忠誠を誓ったとはいえ、心の根底は日本人のはずだ」

ゼロ「そう、あの特区日本の式典での発言からその事実は明白だ」

藤堂「そして彼は帝国最強のラウンズの一人」

ゼロ「その特権地位にいるヤツなら、我々の合体中に攻撃しようとする兵士を制止するのも容易い!!」

藤堂「ゼロ……!!」

ゼロ「藤堂……!!」

ガシィッ!!(握手)

藤堂「……そういう事だ、ラクシャータ」

ゼロ「わかってもらえたかな、合体の素晴らしさを」

ゼロ・藤堂「なら答えは自ずと出るはずッ!!!」

ラクシャータ「」

玉城「俺からも頼むよぉラクシャータぁ!!」

南「こうまで熱く語られては、俺達の魂も燃え滾るってもんだ!!」

杉山「そうだ! 黒の騎士団全員の絆を一つにすれば!」

ゼロ「そう! 倒せぬ敵など!!」

男衆一同「「「「「何もないッッッ!!!」」」」」

千葉「藤堂さん……かっこいいです……!!!」

ラクシャータ「」

男衆一同「「「「「頼む!! ラクシャータ!!!」」」」」

ラクシャータ「あ~はいはい、暑苦しいからやめやめぇ!!」

ラクシャータ「わ~かったわよぉ、やりゃいーんでしょぉ? やりゃ~さぁ(溜息)」

男衆一同「「「「「……ヒャッホォ~~~~~~イッ!!!」」」」」

ラクシャータ「言っとくけどぉ! こぉんな無茶振りかましたからには、全員総出で手伝ってもらうわよぉ?」

藤堂「当然だ! 協力は惜しまん!」

ゼロ「システム周りはまかせてもらおう。蜃気楼のドルイドシステムもサポートに回せばかなり楽になるだろう」

ラクシャータ「正直アタシ合体なんて夜以外サッパリだからさぁ、資料の調達よろしく~」

玉城「よっしゃ! 杉山ぁ! レンタル屋でかたっぱし合体ロボアニメ借りまくるぜぇ!!」

杉山「任せとけ! よぉ~っし、久々の特務隊の出番だ!!」

ディートハルト「なんだか凄い盛り上がりようですね……こないだの中華開放以上じゃないでしょうか」

ゼロ「フ……当然だ」

藤堂「ああ、合体変形は男のロマンだからな」

藤堂「ディートハルト、玉城達が資料を調達したらお前も一緒に観るといい。……観れば判るさ」

ディートハルト「はぁ……」

C.C.「やれやれ……やっぱり男達ってバカだな」

ゼロ(待っていろ、ナナリー! カレン!!)

ゼロ(俺達はこの合体KMFプロジェクトを成功させ、必ずお前達を取り戻す!!)

ゼロ(そのときはあまりのカッコよさに失神させてやるぞ!! フフフフハハハハハ……ッ!!)

―――エリア11 ブリタニア政庁 特別虜囚室―――

ナナリー「――で、そのときお兄様ったら……」

カレン「ふふ、そうなんだ。意外とかわいいトコもあるのね……」

カレン(やっぱりナナリーは私の知らないルルーシュをたくさん知ってるのね)

カレン(いつか、私にもそんな姿見せてくれたらいいな……)

スザク「ナナリー総督。少々席を外していただいてよろしいですか?」

ナナリー「あ、はい―――ではカレンさん、また後で……」

カレン「うん、またね……(フゥ)で? 何の用かしら」

スザク「カレン。エリア11の多くのレンタル屋に黒の騎士団員と思われる者が出入りした事が確認された」

カレン「は?」

スザク「そして特定ジャンルの映像作品が片っ端借りられたそうだ。レンタル先は蓬莱島……合衆国日本だ」

スザク「僕はこれをゼロの……ルルーシュの企みと考えている。知ってる事を話して欲しい」

カレン「……あんたの頭がどうかしたって事ぐらいしか言えないわね」

>>1ですけどちょっと風呂入ってきます。

保守してもらえれば助かります~

スザク「カレン、自分は真剣に訊いているんだ。さぁ、知ってる事を!」

カレン「わかるわけないでしょ。ってかアンタ何でもかんでもルルーシュに結び付けすぎ」

スザク「だが僕にはそうとしか思えない! さぁ言うんだ、ゼロはルルーシュなんだろ!? ヤツは何故ロボットアニメを借り占めさせたんだ!!」

カレン「ゼロの正体は知らな……って何? ロボットアニメぇ!?」

スザク「そうだ! エリア11の多くのレンタル屋からロボットアニメが姿を消したんだ!!」

カレン「それを陰謀だと思えるアンタ、やっぱ頭どうかしてるわ……」

―――蓬莱島 ラクシャータラボ・開発工廠―――

ラクシャータ「や~っぱジョイントんとこ負荷かかりすぎるわねぇ~」

ゼロ「やはりそこか。だが資料を観てある程度は合体プロセスは理解出来ただろう?」

ラクシャータ「作品ごとにまちまちだからなんともね~、物理法則無視したのもあるし。さすがにアレはムリ」

ゼロ「できる範囲でいい。最低でも2機、理想は5機合体だ」

ラクシャータ「ふぅん……ちなみに誰にメイン張らせる気ぃ?」

ゼロ「私と言いたいところだが、私は火器完成などのほうがいいだろう」

ゼロ「メインは藤堂、またはカレンだ……取り戻したら、だがな」

完成⇒管制
スマソ

ラクシャータ「あとさぁ、コクピットどうすんのぉ? 部分ごとにバラバラ? それとも一箇所にまとめちゃうぅ?」

ゼロ「安全性を求めるなら一箇所まとめか……できそうか?」

ラクシャータ「2機だったらなんとかねぇ~」

ゼロ「そうか……」

C.C.「なぁラクシャータ、なんなら紅蓮と蜃気楼の合体機構でも考えてやったらどうだ? もちろんコクピットはまとめでな♪」

ゼロ「おいC.C.! ドサクサに何を言っている!!」

ラクシャータ「あっはは~♪ 考えとくわぁ~」

ゼロ「おいそこ! 変なトコだけ乗るんじゃない!!」

ラクシャータ「そうねぇ~、紅蓮と蜃気楼じゃコクピットのレイアウト違うからぁ……」

ゼロ「おい!!」

ラクシャータ「あ~らやだ、ちょっと大変な事になりそうね~」

C.C.「ほぅ? どこがどう大変なんだ?」ニヤニヤ

ラクシャータ「そうねぇ~、ゼロのコクピットの前部分にカレンちゃんがいる形なんだけどぉ」

ラクシャータ「今考えてる案だとぉ、ゼロの腰の胸の前にカレンちゃんのお尻がきちゃうのよねぇ」

C.C.「だ、そうだぞ?」

ゼロ「……」

ゼロ(ま、まずい……想像してしまった……)

ゼロ(その想像通りなら、いくら俺でも理性を保てる自信がない……!!)

腰の胸の⇒腰か胸の
スマソ

ゼロ「えぇい! 下劣な話に持っていくな!! さっさと作業を続行しろ!!」

ラクシャータ「あっはは~、りょうか~い♪」

C.C.「ふふっ、からかい甲斐があるヤツだな全く」

ゼロ「いいからさっさとだ!! あと1週間で試作機を仕上げるぞ!!」

―――その頃、談話室―――

『ファイナルフュージョン! 承認!!』

『ファイナルッ!! フュゥゥゥゥジョォォォォォンッッッ!!!』

ディートハルト「おぉ、これが……これが日本の、愛と勇気と魂の結晶……!!」

藤堂「どうだ、ブリタニア人のお前にもわかるか? これがそう!」

ディート&藤堂「「合体だ!!!」」

―――1週間後 蓬莱島 ラクシャータラボ・開発工廠―――

ラクシャータ「一応形にはなったわよぉ」

ゼロ「おぉ、ついに!!」

藤堂「完成したのか、我らの新たなる希望が!!」

ラクシャータ「ゼロのオーダー通り、5機合体にしてみたわよぉ。メインは藤堂、ア・ン・タ」

朝比奈「さすが藤堂さん! 僕も全力でサポートします!!」

ラクシャータ「あぁごっめ~ん、朝比奈君の席はないんだわぁ」

朝比奈「」

千葉「案ずるな朝比奈、お前の分まで私が!!」

ラクシャータ「千葉ちゃんもざんね~ん」

千葉「」

千葉・朝比奈「「藤堂さんがいるのにどうして!!!!」」

ラクシャータ「そりゃアンタ達、これには藤堂とゼロも乗るのよぉ?」

ラクシャータ「エース級がみぃ~んな乗っちゃったら他どうすんのさぁ」

千葉・朝比奈「」

藤堂「して、残る3人は?」

ゼロ「焦るな。ちゃんと決めてある」

ゼロ「では同乗するメンバーを発表する。 まずはC.C.、お前だ」

C.C.「やっぱりか。まぁ、こうなるとは思ってたよ」

ゼロ「紅一点は必要だからな。そして次、杉山!!」

杉山「俺!? やった~!! 出番が来たぁ~っ!!」

ゼロ「そして残る一人……それは!」

一同(ゴクリ……)

ゼロ「玉城真一郎! お前だッ!!!」

一同「「「「「「」」」」」」

玉城「ぃよっしゃあぁ~~~っ!! 遂に俺の時代がキターーーーーッ!!!」

藤堂「ゼロ、正気か!?」

ゼロ「私はいつでも大真面目だ」

扇「でも玉城じゃ!!」

ゼロ「違うな、間違っているぞ。お前達、思い出してみろ」

ゼロ「この手のチームには大抵一人トラブルメーカー的な者がいる。そしてそういう者の存在が逆にチームの連携を生み、時には運を呼び込む」

ゼロ「私が玉城に期待しているのはそこだ。わかるな?」

玉城「ゼ、ゼロォ~ッ!! やっぱりお前は親友だぜぇ!!」

ゼロ「玉城、お前は私がこの計画を立ち上げた時真っ先に賛同してくれた」

ゼロ「お前の掛け値なしの忠義に感謝する!」

玉城「よっしゃあ! 俺はやる! やぁってやるぜぇ!!」

C.C.「(ちなみに、玉城の合体後の配置はどこなんだ?)」ヒソヒソ

ゼロ「(背中の目立たない小さな部分だ、実はなくても構わんがカッコだけついてればいい)」ヒソヒソ

ゼロ「では選抜されたメンバーは試運転並びに合体テストを行う!」

藤堂「遂に……遂に夢を実現するときが……!!」

C.C.「やれやれ、面倒だがつきあってやるか」

杉山「あっちから見ててくれ、吉田、井上! 俺達は本当のヒーローになる!」

玉城「よっしゃ行こうぜ!! ……あ、そういやよぉ」

ゼロ「なんだ?」

玉城「合体した時の名前ってどんなんよ?」

ゼロ「フフフハハハ、まさか何も考えてないと思ったか? 教えてやろう、その名はッ!!」

一同「「「「「その名は!?」」」」」

ゼロ「黒の騎士団最強の守護神! 名づけて黒乃王(クロノオー)!!!」ババン!

一同「「「「「」」」」」

C.C.「……ダッサ」

ゼロ「」

―――2日後 ブリタニア政庁内 談話室―――

ジノ「なぁスザクぅ。日本ってアニメとか特撮とかすっげー盛んだったらしいけどさ」

スザク「あぁ、僕も好きだよ。再放送とかもよく見てたし。ルルーシュが必死に変身ポーズの真似とかしてたっけ……」

ジノ「へぇ~、あの学園の貴公子がねぇ。あ、それでちょっと観てみたんだけどさ」

ジノ「あのロボットの合体とか、ヒーローの変身とかってモロ無防備じゃん? なんで敵さん放置してんのかな~って」

スザク「よくは判らないけど、一種の『お約束』みたいなものらしいよ。そこで攻撃するのは邪道なんだって」

ジノ「ふ~ん、日本のサブカルってのも面白いもんだな~」

ビーッ、ビーッ、ビーッ

アーニャ「スザク、ジノ、敵襲」

ジノ「みたいだな! んじゃ行っかぁ♪」

スザク「黒の騎士団か!! 彼らの好きにはさせない!!」

―――エリア11上空―――

スザク「やはり現れたか、ゼロ!!」

ゼロ「御機嫌ようブリタニアの諸君。今回もいつものラウンズ3人組でのお出ましか、仲がいい事だ」

ジノ「いんや~それほどでも」

アーニャ「褒めてない」

ゼロ「今日の我々を中華の時と同じと思ってもらっては困る。我々の新たな力を御見せしよう」

スザク「何をしようと同じだ! お前達は自分が止めてみせる!!」

ゼロ「では行くぞ! 精鋭部隊、前へ!!」

藤堂・C.C.・杉山・玉城「「「「応!!!!」」」」

ジノ「なんだぁ? 何機かちょっとでかくなってるのがいるけど」

スザク「ゼロの機体も以前と違う部分が……?」

アーニャ「でも一機だけ、なんか小さい」

玉城「誰がちっさいだってぇコラァーッ!!」

ゼロ「藤堂! アレはすぐには行わない。敵兵力を減らしてからやるぞ!!」

藤堂「任せておけ。玉城のサポートは私とC.C.がやる」

C.C.「あのバカの子守とは癪だがな。杉山は地味だがそこそこやるし、大丈夫だろう」

ゼロ「結構だ。朝比奈、千葉、援護は頼むぞ!!」

千葉・朝比奈「「承知!!」」

ゼロ「では戦闘開始!!」

―――戦闘中―――

ゼロ「相転移砲、発射!!」ドッコォーン

千葉「藤堂さんの邪魔はさせない!!」ズガァッ

ジノ「やるねぇ、でもおイタはいけないよっと!!」ザンッ

朝比奈「くっ!! すみません、藤堂さん!!」ダッシュツー

アーニャ「以前より、強い……」

ゼロ「そろそろか……藤堂! アレをやるぞ!!」

藤堂「フ、待ちかねたぞ……! 号令を頼む!!」

ゼロ「よしきたぁっ!! 総員!! 合体フォーメーション、発令ェーッ!!!」

ジノ「は? 合…」

アーニャ「体…?」

スザク「だと!!? 何を言っている!?」

ゼロ「扇! 合体BGMを!!」

扇「あ、ああ!!」ポチッ (※適当に合体BGM脳内再生してくれ)

藤堂「よし、往くぞ皆ぁ!!」

ゼロ「我らの力、今こそ一つに!!!」

C.C.「ふふっ、やってやろうじゃないか!」

杉山「よぉ~し、見ていろブリタニアぁ!!」

玉城「おぉ~っし、いくぜぇーっ!!!」

スザク「やらせるものか!! ブラスター、いけぇ!!!」ズギュゥゥゥゥン

ドゴォォォォォン……

玉城「畜生ォーッ!! 何で俺はいつもぉ!!」

一同「「「「「「」」」」」」

ゼロ「なん……だと……」

藤堂「スザク君……バカな……!!」

ゼロ「柩木スザク……貴様何をしたか判っているのかぁっ!!」

スザク「今は戦闘中だ! 隙を見せるほうが悪い!」

ジノ「おいおいスザクぅ、お約束破っちゃっていいのかぁ?」

藤堂「スザク君、君は日本人の誇りを忘れてしまったのか!!?」

スザク「藤堂さん、現実はアニメじゃありません!!」

ゼロ・藤堂「スザアアアァァァァァクッッッ!!!」

アーニャ「……何? 今の」

ゼロ「えぇい! だが玉城のポジションはなくても問題ない位置……お前達、4機でもう一度だ!!」

C.C.「残念なお知らせだ。エナジーがそろそろレッドゾーンになる」

杉山「こっちもだ!」

藤堂「いかんゼロ! 玉城がやられた影響で誘導信号に狂いが生じたようだ!!」

ゼロ「なんだと!? えぇいおのれぇぇぇっ!」

C.C.「さすがにまずいな。どうするんだ坊や?」

ゼロ「くっそぉっ! だが敵戦力はだいぶ削った! まことに遺憾ながら撤退する!!!」

―――黒の騎士団、撤退―――

ジノ「帰ったか~……にしてもスザク、やっぱり合体妨害はひどいと思うぜぇ?」

スザク「戦場だし仕方ないよ。でも、ちょっと見てみたかったかな」

アーニャ「記録、失敗……残念」

―――蓬莱島―――

ゼロ「えぇい、くそ!! スザクのヤツめ!!」

ラクシャータ「だぁから言ったでしょぉ? KMFで合体なんて現実的じゃなかったのよぉ」

ゼロ「うるさい! 何が、何が原因だ!!」

C.C.「何がもくそも全てだろう。致命的なのは人選ミスだな」

藤堂「ゼロ、すまんが同感だ。玉城には荷が重かったんだろう」

玉城「んなことねぇって! なぁゼロォ?」

ゼロ「シャラァップ! くそ、もう一度プランの練り直しだ!!」

C.C.「おい、まさかまだ合体にこだわるつもりか?」

ゼロ「当然だ!!」

藤堂「次は失敗しないよう、慎重にいこう! ゼロ!」

ゼロ「というわけでラクシャータ! お前も機体プランから練り直しておけ!!」プンスカ スタスタ

ラクシャータ「はぁ~あぁ、まぁたお仕事増えちゃったぁ」ポリポリ

ラクシャータ「まぁパーツはこないだの機体バラして使うとして……ま~たイチからかぁ」

ラクシャータ「ロマンがどーとかイマイチわかんないんだっけどぉ~……どうしよっかねぇ」

ラクシャータ「…」

ラクシャータ「……」プスプスプス

ラクシャータ「あーっ! も~やだストレス溜まるぅ!!」

ラクシャータ「そんなに合体好きなんなら夜の合体でもしてろってのよぉ!」

ラクシャータ「アタシだってず~っとご無沙汰だしぃ!」

C.C.「おやおや、さすがに荒れてるようだな? ラクシャータ」

ラクシャータ「ん~? 何よぉCちゃ~ん?」

C.C.「なに、だったら変にこだわるバカにお灸を据えてやろうと思ってな?」

ゴニョゴニョゴニョ

ラクシャータ「……へぇ?」ペロリ

―――斑鳩 ゼロ私室―――

ゼロ「全く……玉城のヤツさえ落とされなければこんな事には!」カポッ

C.C.「そもそも計画が根本的におかしいだろう。KMFは一人一騎が基本の兵器だぞ?」

ルルーシュ「わかっているさ、そんな事は!!」

C.C.「そんなに悔しかったか? カレンを奪われた事が」

C.C.「もっと近くに、手の届く場所においていれば奪われないと思ったか?」

ルルーシュ「黙れ!!」

C.C.「だったらとっとと取り戻してやれ。それでいつか言ったように、紅蓮と蜃気楼に合体機構でもつけてもらやいい」

C.C.「あぁ、理性保つのが大変だったか?」

ルルーシュ「黙れと言っているだろうが!!」

ルルーシュ「俺はそういう下劣な目的で考えたんではない……単にコンセプトとして!」

C.C.「はいはい……ところで明日はエリア11に戻らなきゃいけないんだろ? だったらさっさと着替えて寝ろ」

ルルーシュ「言われなくても……」

クローゼットガチャっと

ラクシャータ「ばぁ☆」

ルルーシュ「ほわぁっ!?」ガタタッ

ルルーシュ「らららラクシャータ!? 何故クローゼットの中に!!?」

ラクシャータ「んっふふ~♪ ナイショ☆」

ラクシャータ「それにしてもぉ……ゼロの素顔がこんなボーヤだったとはちょっと驚きねぇ?」

ルルーシュ「!! しまった、仮面が!!?」

ルルーシュ「くっ、今見た事を忘r
C.C.「せぃっ」ドゴッ

ルルーシュ「ぐふぅっ!?」

C.C.「焦るなよ。ラクシャータはお前の正体などバラさないさ。その方が面白いらしくてな?」

ラクシャータ「ふふふ~、だぁから安心してオッケ~よぉ♪」

ルルーシュ「くっ……な、何が目的だ!?」

ラクシャータ「ねぇゼロ? アンタの要求っていつも無茶だけど筋は通ってるし面白いから聞いてきたわけぇ」

ラクシャータ「んでも今回のはちょっと理不尽すぎるのよねぇ、我侭言いすぎ」

ルルーシュ「わ、悪かったとは思ってる……で、今は何がしたいんだ!?」

ラクシャータ「おかげでアタシもかんなりストレス溜まっちゃってさぁ……アイデア煮詰まっちゃったのよぉ」

ラクシャータ「アンタが何でそんなに合体に拘るのか、ちゃ~んと理解するために……」

ルルーシュ「し、C.C.!! たすk
ガチャッ(ドアLOCK)

C.C.「ふふっ」ビデオジィーッ

ラクシャータ「アタシに合体の素晴らしさ、体感させてもらうわよぉっ!!」ガバッ

ルルーシュ「」

ルルーシュ「ほぅゎあぁああッー――――――――」

―――しばらくお待ちください―――

―――約3時間後―――

ラクシャータ「んっふふ~♪」ツヤッツヤ

ルルーシュ「うぅっ……」グスッ

ラクシャータ「いや~久しぶりに堪能したわぁ♪」

ラクシャータ「初めて奪っちゃってごめんねぇ、まさかまだ納品前だったなんて知らなくってさぁ♪」

ルルーシュ「うぅっ……こんなにも簡単に……本当に大事な時のために守ってきた純潔がぁ……」グスッグスッ

C.C.「はっ、以前カレンに迫った事あるくせによく言う」

ラクシャータ「あ~ら、んじゃ本命ってカレンちゃん?」

C.C.「どうだかな、妹かもよ? こいつシスコンだから」

ルルーシュ「黙れぇっ! もういいだろうそんなことぉっ!!」

ラクシャータ「ん~でもおかげでアイデアが湯水のように沸いて来たわぁ♪」

ラクシャータ「早速これは形にしたいわねぇ、んじゃアタシラボに戻るから~♪」

ラクシャータ「あぁそうそう、煮詰まっちゃったらまた来るから、覚悟してねぇ~ん♪」テッテッテッ

C.C.「だ、そうだ。よかったな?」

ルルーシュ「ちっとも、よくない……!」グスグス

C.C.「まぁかける言葉も見当たらないが……」ポムッ

C.C.「ようこそ、大人の世界へ」

ルルーシュ「」

―――その頃 ブリタニア政庁―――

ロイド「はぃ? 合体KMF?」

スザク「ええ、こないだの戦闘で、黒の騎士団がそんなものを実現したとか」

ロイド「ま~たラクシャータが無茶やらかしたのかなぁ……でもなんか悔しいぃ~っ!」

スザク「それで、モノは相談なんですけど、僕らの方でもそれ出来ないかな~って」

ロイド「……へぇ?」

セシル「スザクくん、今の話って」

スザク「事実です。まぁ、色々あって見れませんでしたけど」

ロイド「セシル君」

セシル「えぇ」

―――2週間後 ラクシャータラボ―――

ラクシャータ「お待たせしちゃったわねぇゼロォ♪ 新しい合体機構、できちゃったわよぉ☆」

ゼロ「そ、そうか……」アトズサリッ

ラクシャータ「なぁによぉ、とって食おうってんじゃないから安心しなさいってぇ」

ゼロ「あぁ……で、今度はどんなだ?」

ラクシャータ「こんなんだ♪」ペラリッ

ゼロ「!! これは……まさかこんな答えがあったとは!!」

ラクシャータ「ど~ぉ?」

ゼロ「よぉし……今度こそやるぞ!!」

ラクシャータ「おっけ~、んじゃ景気づけにアッチの方もやりましょっかぁ♪」

ゼロ「」

―――エリア11 上空―――

ゼロ「御機嫌ようブリタニアの諸君。挑戦を受けてくれた事、感謝する」

スザク「お前を相手に退く気はない!」

ジノ「なぁなぁ、今度は例の合体ちゃんと見せてくれるのか?」

藤堂「邪魔したのはそちらだろうが! 折角の見せ場を!」

アーニャ「知らない。悪いのはスザク」

スザク「安心しろゼロ。君達がまた合体するというなら、今度は止めない」

ゼロ「ほぅ?」

スザク「なぜなら……自分達も同じ力を身につけたからだ!!」

ゼロ・藤堂「何!?」

―――同じ頃、ブリタニア政庁 特別虜囚室―――

ナナリー「カレンさん、一体何が始まるんですか? モニターも用意されてるようですが……」

カレン「スザクが置いてったのよ。何か、私がいない間に黒の騎士団が合体ロボ作ったとかで」

ナナリー「合体……ですか?」

カレン「それでなんか自分達も合体できるようにとか何とかで、頂上決戦を見届けろ~とか言っててさ」

ナナリー「お兄様がいたら喜ぶのに……」

カレン「アイツ、こういうの好きなの?」

ナナリー「ハイ♪」

カレン(ルルーシュ……まさか、本気でそんなバカなもの造ってないわよね……?)

―――再び、エリア11上空―――

ゼロ「柩木スザク! 我々の合体を邪魔しながらパクリと来るか! 著作権というものを知らんのか!!」

スザク「我々は合法、君達は非合法の組織だ! KMF法にも抵触してないから問題ない!」

藤堂「柩木スザク……そこまで堕ちたか!!」

ゼロ「おのれ……おのれぇ、スザァァァァァクッ!!」

ジノ「まぁそういうわけだからさ、早いとこそっちの合体見せてよぉ~」

アーニャ「記録、早く」

ゼロ「いいや、ここは諸君らに先手を譲ろう。どうぞ我らに稚拙なパクリ合体を見せてみるがいい」

スザク「……そうか。よし、アーニャ! ジノ! 合体だ!!」ポチッ

ジノ・アーニャ「OK!!」ポチッ

ゼロ「バカめ……かかったな!」ニヤリ

ゼロ「フフフハハハハ!! 相転移砲、スタンバイ!!」ピピッ ガシュゥーッ

藤堂「! ゼロ、まさか!?」

ゼロ「目には目を、歯には歯をだ!! 合体を妨害される悔しさを思い知るがいいっ!!」

ゼロ「相転移砲、発射ぁっ!!」ポチッ

ズギュゥーーーン!!

ラウンズ3人「(つ特大ブレイズ・ルミナス)」

キキキキキンッ

スザク「そんな卑劣な真似、対策済みだ!!」

ゼロ「」

スザク「いくぞ! フォーメーション、GO!!」

ガシィーン、ガシィーン

藤堂「何と……変形どころか分離も伴った合体とは!!」

C.C.「あんだけパーツ分割してしかもそれが個別に変形とは、やるなぁ」

千葉「あの状態で攻撃できれば一撃なのに、障壁が邪魔だ!!」

ゼロ「これではまるっきりヒーローロボの合体ではないか! おのれぇぇぇぇっ!!」

ガシン! ガシン!! キュピーン!!

スザク「円卓合体!」

ラウンズ3人「キィィィィング!! アーサァァァァァァァッ!!!」シュキィーン

にゃっ!?

藤堂「なんと……見事な……!!」

朝比奈「モルドレッドのボディをベースに、残り2機が分割・変形して合体なんて!」

千葉「肩のハドロン砲はそのままに、トリスタンとランスロットの得物まで合体して巨大な剣に!」

C.C.「コクピットブロックまでキチンと統合された位置に……おや?」

ゼロ「む? トリスタンのボディが……」

玉城「なぁ、左手のあの楯って、トリスタンとかいう可変機のボディだよなぁ?」

ジノ「いや~驚いた? 他にうまく配置できる場所がなくってさぁ~ハハハッ!」

アーニャ「防御したらジノ、ヤバい」

騎士団一同「「「「「「」」」」」」

スザク「どうだ! これが王道の力だ!!」

―――ブリタニア政庁 特別虜囚室―――

カレン「!! すごい……ほんとに3機のKMFが合体して!!」

ナナリー「そんなに凄いんですか?」オロオロ

カレン「そっか、ナナリー視えないもんね……じゃあ、私が今起きてる事教えてあげるね?」

ナナリー「すみませんカレンさん、ありがとうございます」

カレン「今はこっちに来てるラウンズ3人の機体が合体して、まるでおっきな騎士に……」

カレン(負けないでよルルーシュ……私、最後まで見届ける! 今自分にできる事をする!)

カレン(そう、ナナリーへの……実況を!!)

ロイド「合体機構のインスピレーションを下さい」

スザク「はい?」キョトン

\アッー!/

―――所戻って、エリア11上空―――

スザク「さぁゼロ、こちらは合体した。今度はそちらの番だ!!」ジャキッ

藤堂「フ、敵ながら天晴れな完成度だ」

朝比奈「でも今回はこっちだって!」

千葉「ああ、以前とは違うんだ!!」

C.C.『そうだな坊や、大人になったしな? くくっ』(※プライベート通信)

ゼロ「う、五月蠅い! ……では見せてやろう、こちらの新たな合体を!!」

ゼロ「ラクシャータ! 扇! 準備はいいか!?」

ラクシャータ「いつでもオッケ~よぉ~ん♪」

扇「BGMの準備もバッチリだ!」

ゼロ「ぃよぉし!! では真・合体フォーメーション、始動!!」ポチッ

※適当な合体BGMを脳内再生してお楽しみください

ゼロ「いくぞ! 来い、藤堂!! C.C.!!」

藤堂「承知!!」

C.C.「ふふっ!!」

ゼロ「斑鳩! 艦首ユニット射出!!」

ラクシャータ「すっ飛んできなぁ、艦首飛燕衝角ぅ♪」ポチッ

バシュッ! ズヒュゥーン

スザク「アレは!?」

ジノ「あの艦の先端のアレ(紋章ついた黒い部分)が外れたぁ!?」

アーニャ「すごく、おっきい……記録」パシャ

ゴーカイジャーは一度宇宙まで行ってから合体する当たり優秀だよな

ルルーシュ(俺は誤解していた……機体と機体が合わさるだけが合体の全てじゃない!)

ルルーシュ(そう、騎士団全員の想いがこもったこの斑鳩! これとて十分、合体の対象だ!!)

ルルーシュ(KMFよりも遥に大きいこのユニットなら、変形するよう改造する事も容易! ならば!!)

ゼロ「いくぞ! 合体ッッッ!!」ポチッ

藤堂・C.C.「「合体ッッ!!」」ポチッ

ガシィィン!!

ジノ「おぉう!? 何だぁ!? 3機のKMFがあのユニットにつっこんでったぞ!?」

スザク「まさか……戦艦(の一部)と合体なんて……!!」

アーニャ「変形、してる……あのユニット」パシャ

ゴゴゴゴ……

ガキン! ガキン!!

ゼロ「とくと見よ!! これぞ我らの切り札!」

藤堂「力あるものへの反抗の象徴!」

C.C.「(言わなきゃならんのか?)じ…自由を求め、抗う翼!」

ゼロ「その名も! 反逆合体!!」

3人「真! 黒乃王ォォォォォッ!!」ズドォォォォン!!

スザク「いや、あの……」

ジノ「なんかこう、木人?ってやつみたいで、正直……」

アーニャ「手足短か……ダッサ」

―――ブリタニア政庁 特別虜囚室―――

カレン(る、ルルーシュ……これはないわぁ……)ガックシ

ナナリー「どうかされましたか、カレンさん?」

カレン「う、うぅん……なんでも、ないから……」

ゼロ「なんだと? ダサいだと?」

藤堂「聞き捨てならんな。この一見シンプルな姿に秘められた力強さが判らんとは」

C.C.(いや、フツーにダサいだろ)

南「いやぁ、ないわぁ」

杉山「ないない」

千葉「藤堂さぁぁん……うぅっ」ナミダメ

朝比奈「どうして、こうなっちゃったんだろうね……」

ゼロ「」

スザク「ゼロ、正直その黒い木人には全くセンスを感じない」

ジノ「う~ん、その腹の騎士団マークもダサさを加速してるってか……」

アーニャ「……記録に値しない」

ゼロ「」ブチッ

ゼロ「黙れぇぇぇっ!! 時間もなかったし仕方ないだろう!!」

ゼロ「大体アレだ! 見た目が強さに直結するのか!? そうじゃないだろ!!」

スザク「だがロボットというものはカッコよさだって必要だ!!」

藤堂「この悪魔の羽に見立てた艦首飛燕爪牙の美しさが判らんか柩木!」

スザク「でも肝心の本体が黒木人じゃどうしようもない!!」

C.C.(もうやだこいつら)

ゼロ「木人木人言うな! そんな台詞は戦って買ってから言えぇ!!」ガシィン

スザク「望むところだ黒木人!!」ジャキッ

男4人「「「「いくぞぉぉぉぉっ!!!」」」」

C.C.・アーニャ(早く帰りたい)

買ってから⇒勝ってから
スマソ

スザク「先手必勝だ、特大MVSをくらえェェェッ!!」ブゥゥン!!

ゼロ「クッ、回避だ! C.C.!!」

C.C.「やってるよ」グイィッ!

ギュン!(回避成功)

ゼロ「こちらのターンだ、藤堂!!」

藤堂「任せておけ。翼状飛燕爪牙、発射!!」ズキュッ!!

アーニャ「どうする?」

スザク「決まってる、回避だ!!」ギュン!!

ジノ「おぉ~、防御じゃなくてよかったぜ~」

―――ブリタニア政庁(ry)―――

カレン「すごい、こんな特大サイズの戦い見た事無い……」

ナナリー「どんな感じなんですか?」

カレン「例えるなら、そうね……荒ぶる騎士と、え~……か、怪獣の戦いってとこかしら」

カレン(言えない、言えないよぉ、木人だなんて……私なんて説明したらいいのルルーシュ!?)ナミダメ

スザク「くっ、このままでは埒が明かない……!!」

ゼロ「こちらに残された手もわずか……!」

アーニャ「スザク、そろそろエナジーヤバい」

C.C.「残り時間わずかといったところか……どうするんだ?」

ジノ「どうもこうも! 次の一撃が」

藤堂「お互い最後の一撃となるか……!!」

スザク「ならば!!」

ゼロ「とるべき手はひとつ!!」

ゼロ・スザク「「突撃あるのみ!!!」」ズゴゴゴゴォォーッ!!!

スザク「接近戦ならぁぁぁっ!!」

ゼロ「(ニヤリ)バカめ、予想通り突っ込んできたな……! 藤堂! C.C.!!」

藤堂「む!」

C.C.「ほぅ? 例のアレか!」

ゼロ「ククク……貴様らがダサいと蔑んだこの腹の紋章の力を見るがいい! 極大相転移砲展開!!」ポチッ

ガシャン!

ゼロ「蜃気楼を内包したからこそ使えるこの武装の威力! その身で味わえぇ!!」ズギュゥゥゥゥン!!

スザク「!! この距離、このスピードではかわせない……!!」

キュィィィィン!

スザク「ッ!! 俺は……生きるッッッ!!!」

スザク「生きるためにも、ここはシールドだッ!!!」ガシャッ!!

ジノ「え」

ズガガガッ! ドゴォォォン!!

騎士団一同+カレン「「「「「」」」」」

ジノ「あれぇ~~~~ッ!!」ダッシュツー

スザク「ジノォォォォォッ!! おのれっ、ゼロォッ!!」

ゼロ「待て、今のはお前g
スザク「黙れこの人殺しがァァァァァッ!」

ジノ「いや生きてるって」

さすがスザクさんや

スザク「お前は! やってはならない事をぉっ!!」

ゼロ「お前! 自分のやった事すらわからんのかぁ!!」

ピピィィィィッ!!

C.C.「残念なお知らせだ……」

アーニャ「もう、エナジーがない」

スザク「くっ! こんなところで!!」

ゼロ「ここまでか……藤堂、C.C.! 引き揚げるぞ!!」テッシュゥーッ

スザク「くそっ……くそぉ! ジノの仇は必ず! 黒の騎士団の黒木人めぇ!!」

ジノ「お~い、聞いてる? そろそろ回収してくんねぇ?」

―――斑鳩 ブリッジ―――

ラクシャータ「おやぁ、ゼロ達が帰ってきたようだねぇ?」

ディートハルト「計算ではユニットがドッキングするとき丁度エナジー残量がゼロになる頃でしょう」

扇「ともあれ、ラウンズ専用機を1機落としたんだ! これはいけるぞ!!」

玉城「やっぱ合体ロボってすげぇなぁ! 俺興奮しちまったぜぇ!!」

南「みんな! 木人が帰ってくるぞ! 迎えに行こう!!」

騎士団一同「うおぉぉぉっ! 木人! 木人! 木人! 木人! 木人!……」

ゼロ「だから……木人じゃないのに……」ワナワナワナ

―――エリア11 ブリタニア政庁―――

ジノ「うぅ~っ痛っててて……ったくひでぇよスザクぅ~っ」

スザク「すまないジノ、僕が不甲斐ないばっかりに……」

アーニャ「スザクが悪い、全部」

ジノ「あ~あ、トリスタンも修理にしばらくかかるっつーし……しばらく動けないかァ~ッ」

アーニャ「あんな合体機構、邪魔。いらない」

セシル「ごめんなさいね。今度はもっとマシな改造にしておくから」

ロイド「いや~それでもアールストレイム卿とヴァインベルグ卿の機体まで弄れてゾックゾクしたよぉ♪」

ジノ「いや~でも面白かったっすよ? 日本人が好むのもわかる気がするなぁ!」

スザク(ゼロがルルーシュなら……あの趣味の悪さは治させないといけない)

スザク(見ていろルルーシュ! 僕が正しいロボットのあり方を教えてやる!!)グッ

―――エリア11 ブリタニア政庁 特別虜囚室―――

ナナリー「先日の戦い、誰も犠牲が出なくてよかったですね」

カレン「ふふ……ナナリーは優しいね」

ナナリー「でもあのときのカレンさんの実況、お見事でした! お兄様達が観てたアニメのナレーションみたいで!」

カレン「よ、喜んでもらえたなら……解説冥利に尽きる?のかなぁ」

ナナリー「昔お兄様にいろんなお話聞かせていただいたのを思い出しました……また、聞けたらいいなぁ」

カレン「ナナリー……っ、大丈夫、きっとまたルルーシュと一緒に暮らせるわよ! そしたら、いくらでも……」

ナナリー「はいっ! その日を楽しみにしてます! そのときはまた、カレンさんも一緒ですよ?」

カレン「え?……ふえぇっ!?」

―――斑鳩 格納庫―――

千葉・朝比奈「「藤堂さん!!」」

藤堂「戻ったぞ。今回は痛み分けに近い形だったが……」

ディートハルト「お見事です。合体というものの素晴らしさ、骨の髄まで味わいました」

杉山「まぁ、見た目はアレだけど」

藤堂「ああ、今後の研究課題だな」

扇「って、やっぱり今後も合体路線でいくのか?」

ラクシャータ「もっと研究すればぁ、機構の見直しとか色々できそうだしねぇ? ねぇ~ゼロォ?」

ゼロ「」ビクッ!!

C.C.「ふふっ、まぁ頑張れよ、元坊や?」

―――斑鳩 ゼロの私室―――

ゼロ「念願叶って合体KMFは実現した。想像以上に大変だったがな」カポッ

C.C.「おまけに襲われる形だが夜の合体も実現した。万々歳じゃないか」ニヤニヤ

C.C.「お次は誰と合体だ? カレンか? シャーリーか? それともやはりナナリーか? くくっ」

ルルーシュ「下劣な事を言うな! 今考えるようなものでは……」

クローゼットガチャッと

ラクシャータ「やほぉ~☆」

ルルーシュ「ほゎあぁっ!?」

ラクシャータ「お疲れだったわね~ゼロ? いぃえルルーシュ君と呼んだ方がいいかしらぁ?」

ルルーシュ「ラクシャータ!! 何故またクローゼットにいるぅ!?」

ラクシャータ「そぉりゃもちろん、労いの意味とぉ、今後の発展のためよぉ♪」

ルルーシュ「ちょ、ちょっと待て……その妙に艶かしく俺の顎に当てた手は何だ!?」

ラクシャータ「言ったでしょぉ? 労いと今後のためってぇ。つまりさ? カレンちゃんが戻ってきたときのためとかぁ、新しいアイデア出したりのためにぃ……」ペロリ

ルルーシュ「!!」ゾクッ!!

ラクシャータ「色々教え込んだげるわよぉ! それじゃ! いっただっきまぁ~すぅ♪」ガバッ!!

ルルーシュ「ひぃゃあああぁぁぁぁぁぁぁっ!!」

ルルーシュ(ナナリー、カレン……お前達を助け出すまで、俺は生きてないかもしれない……)

C.C.「やれやれ。どこまでいってもハートは童貞坊やってか?」

おしまい。

うらやましいおつおつ

つ、疲れた……
予定より遥かに長くなってしまったがどうにか書ききれた……
支援してくれた方々サンクス、それじゃ俺は寝ま~す(ガクリ)

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