P「ふう、重かった」
小鳥「またですか?」
律子「ちょっといないと思ったら、また食玩ですか……」
P「そう。あと一種類でコンプリートだからね」
P「今日は10個買っちゃった」
P「さーて、来い来い!」ガサガサ
P「来たー!!もえPレアー!!」
小鳥「良かったですね」
P「さーて、早速○chでコンプ報告するか」
律子「勤務時間中ですよ?!」
P「俺今休憩時間中だし、スマホで書き込むからいいじゃん」
律子「そういうことではなくてですね……」
律子「はあ……もう勝手にしてください」
真「うへえ……」
雪歩「オタクですぅ……」
真美「アレはまっき症状ですなー」
亜美「亜美達、ゆーかいされてかんきんされるかもー!」
春香「そ、そこまで言わなくても……」
春香「うーん、でも、ああいうのはもう少し大人しくやって欲しいかも……」
千早「仕事さえやってくれれば私は別にどうでもいいけれど」
やよい「……」
伊織「みんなどうしたの?」
やよい「……伊織ちゃん、あれ見て……」
伊織「……!!」
真「またなんだよ……」
春香「オタクかあ。ちょっと嫌だなあ」
やよい「伊織ちゃん?」
伊織「き、キモいわねー!全くしょうがないプロデューサーね!!」
真「おお、ハッキリ言ったね」
伊織「と、当然でしょ?事務所にオタクがいるなんてキモくて仕方ないわー!!」
伊織「だ、誰かハッキリ言ってやった方がいいかもね!」
クレしんワロタ
prrrrrrrr
小鳥「ハイ、765プロです……、ハイ、少々お待ちくださいませ」
小鳥「プロデューサーさん、旭日テレビの~さんです」
P「あー、はいはい。どうもっす」
P「ちわーっす。俺です」
P「ええ、はい」
P「……」
P「へっへっへ。マジっすか?」
>>8
そう。クレヨンしんちゃんの劇中劇ま・ほー少女もえPから取った
が、クレしんキャラは出ません
律子(まあこんなのでも何故か業界人の受けはいいのよね……)
律子(仕事は何とかやってるし……)
P「例のもえPイベント、関係者席、ええ、2人ですね?」
P「マジ感謝っす!」
P「ええ、じゃあ今度また夜を徹して、もえPトークしますか!!」
P「へっへっへ。お疲れっす」ガチャ
律子「何の話をしてたんですか……」
P「え?前からお願いしてたもえPイベントに俺も行けるって連絡が……」
律子「真面目に仕事しろー!!このバカー!!」
伊織「イベント……」ゴクリ
やよい「……?」
伊織「ちょ、ちょっとアンタ……話があるんだけど……」
伊織「ここじゃあ言い難いから、顔貸しなさいよ」
P「おう、いいよ」
―屋上―
P「何?告白?」
伊織「バカ言ってんじゃないわよ!」
伊織「あんた……アニメのグッズ集めてるでしょ……?」
P「あ、魔法少女もえP?」
伊織「……そうよ」
伊織「キモいって言われてるわよ……ちょっと控えなさいよ」
P「まあ実際キモいしなあ」
伊織「自覚あるのね……」
P「何?話それだけ?わざわざ済まないな」
伊織「……さっき、電話で、イベントの関係者席がって」
伊織「2人分席あるって言ってたけど、誰かと行くわけ?」
P「あー、まだ誰と行くか決めてるわけじゃないんだけど」
P「ああいう業界も誰かに見せてやりたいし」
P「亜美、真美のどっちかかなー」
伊織「りょ、両方あんたのことキモいって言ってたわよ」
P「あ、何か具体的に名前が出ると凹むな」
伊織「だ、だからこの伊織ちゃんがあんたと行ってあげてもいいわよ?」
伊織「べ、別に行きたいわけじゃないんだからね。あくまでも仕方なく……」
P「ふーん」
P「じゃあお願いしようかな」
伊織「か、感謝しなさいよ!!」
亜美「すごーい!!いおりん本当に言ったんだー!!」
真「ホントだよ」
伊織「え?」
春香「これで少しは控えてくれるといいんだけどね」
やよい「……」
伊織「……」
伊織(どうしよう……もえPのイベント……やった……行けるのね……)
伊織「にひひひひひ……」
やよい「……伊織ちゃん……」
小鳥「あら?プロデューサーさん、片づけるんですか?」
P「さっき怒られまして」
律子「これに懲りたら、もう机の上食玩だらけにしちゃダメですよ」
―イベント当日―
P「伊織ー、そろそろ行くぞー」
伊織「はひっ」
P「そんなに緊張するなって」
真美「いおりんなんか変なのー!今日はどんな仕事なの?」
P「ん?んー、イベント視察」
亜美「へー、よっぽどすごいイベントなんだねー?」
伊織「ととと当然よ!!こんな機会滅多にないんだから!!」
P「えーと、関係者席はこっちか……」
P「じゃあ俺、ディレクターさんに挨拶してくるから」
伊織「はいはい、別に戻ってこなくていいわよ」
伊織「にひひひ……とうとうここまで来たのね……」
P「……」
『もえもえピピピ、もえピピピ!』
ウォオオオオオオオ!!
伊織「キャー!!」
伊織(ああ、もえPの声優さんの声をこんなに近くで聞けるのね……)
P(伊織、俺が戻ってるのにも全然気づかないな)
―イベント後―
伊織「ふう……」
P「あ、いたいた」
伊織「あ、あんたどこにいたのよ?イベント終わっちゃったじゃない」
P「いや、すぐ隣にいたぞ?」
P「終わる直前にまた挨拶に行ったんだけど」
伊織「え?そ、そうなの……?私も挨拶に行った方がいいかしら……?」
P「あー、大丈夫大丈夫。ディレクターさんもスタッフさんも伊織によろしくって」
伊織「そ、そう?」
P「もう、もえPの大大大ファンだって伝えたから」
伊織「は、はあ?な、何言っちゃってるのかしら?
わ、私がこんな子供向けアニメのファンなんてありえないでしょ?」
P「俺の目の前でキャーキャー騒いでたの誰だっけ?」
伊織「……」
P「俺がいたのにも気づかずに」
伊織「……」
P「ファンなんだろ?」
伊織「…………ハイ…………」
―次の日から―
伊織「……ちょっと」
P「……例の話か」
律子「何か……プロデューサーが大人しくなったのはいいけど……」
小鳥「ちょっと様子が変ですね……」
伊織「昨日の見た?最高だったわ!!」
P「ああ、鍋食べてたな!」
伊織「鍋を食べるだけで一回分の放送を使うなんて、何て斬新なのかしら!」
P「鍋を食べるもえPもかわいかったな!」
伊織「もえPは最早天使ね……」うっとり
P「もえPマジ天使」
伊織「そういえば、あんたが集めてた、もえPミニキャラ第3弾」
P「ああ、ウエハースがおまけに付いてくるやつね」
伊織「それよ!もえPノーマルのステッキ付、あんたダブってない?」
P「ああ、2個あるよ。欲しいのか?」
伊織「……」
P「欲しいって言ったらあげるけど?」
伊織「……欲しい…です……」
P「よーし」
美希「なんだか、最近プロデューサーとデコちゃんがいつも一緒にいるの」
真「この前ガツンと言ったのが逆に良かったのかな?」
あずさ「ガツン?」
春香「そうなんですよ。伊織が言ったから、オタク趣味を事務所では控えてるみたいです」
貴音「なるほど……私にはよくわかりませんが……」
響「プロデューサーキモかったからなー」
やよい「……」
―しばらくして―
やよい「おはようございまーす!!」
かすみ「お、おはようございます……」
小鳥「あ、かすみちゃん。話は聞いてるわ」
やよい「ごめんなさい。どうしても今日は遅くなっちゃうのに、家には誰も……」
律子「いいのよ。ゆっくりしていってね?」
P「じゃあやよい、行こうか」
やよい「はいっ!」
かすみ(おねえちゃんすごい……)
小鳥「じゃあ、そこでくつろいでてね」
小鳥「って言っても、一人じゃ退屈よね……」
小鳥「そうだ!プロデューサーさんの食玩がこの辺に……」
小鳥「あったあった」
小鳥「かすみちゃん?こういうの好きかしら?」
かすみ「あ、もえP!」
小鳥「これ好きに使っていいからね?」
かすみ「いいんですか?やったあ!」
―しばらく後―
伊織「ただいまー。あら……?」
かすみ「あ、お邪魔してますー」
伊織「あ、今日って言ってたわね。大変ね……」
小鳥「伊織ちゃん、30分くらい留守番お願いできる?
どうしても郵便局へ行く用事が出来ちゃって……」
伊織「いいわよ」
小鳥「お願いね?じゃ、いってきまーす」
伊織「まったく……帰って早々……」
伊織「……!!」
伊織「……あの……それ……」
かすみ「もえPですか?」
伊織「もえP……好きなの……?」
かすみ「はいっ!」
伊織「そ、そう……」
かすみ「毎週見てるんだけど……お菓子とか買えなくて……」
伊織「……」ゴクリ
伊織「ちょっと、お話しましょ?」
……
やよい「ただいまですー!」
P「ただいまーっす」
やよい「……あれ?かすみ?」
かすみ「それでー、あの魔法でピピピって野菜に変わるのがー」
伊織「最高ね!!」
伊織「あ、でも、おさるの格好のもえPもかわいいわよねー」
やよい「……かすみ、帰るよ」
かすみ「あ、うん。今日は楽しかったですー!」
伊織「わ、私もよ」
P(む……)
やよい「かすみ……今日はずっと伊織ちゃんと?」
かすみ「うん。すごく楽しかったよ」
やよい「……かすみ……」
やよい「あんまりプロデューサーとか伊織ちゃんに近づいたら駄目だよ?」
かすみ「えー、どうしてー?」
やよい「どうしても!!」
かすみ「……」
やよい「返事は?」
かすみ「うん……」
―数日後―
P「伊織、今日は凄いの借りてきたぞ」
伊織「な、何よ?」
P「ほーれ」
伊織「これ……」
P「もえPなりきり変身セット」
伊織「でもアレ普通に売ってるでしょ?別に借りてこなくても……」
P「販促用特注品。お前でも着れるぞ」
伊織「……!!」
P「着てみる?」
伊織「……」
伊織「……着てみる……」
P「おー、似合ってるぞ」
伊織「と、当然でしょ?」
P「もえPとはまた違った魅力が……」
伊織「そんなにジロジロ見られると恥ずかしいじゃない……」
P「写真……撮ってやろうか?」
伊織「……え?」
P「写真撮ってやろうか?」
伊織「……かわいく撮りなさいよ……」
P「ほーら、ステッキ振り上げてー」
伊織「こうかしら?」
P「はい、笑顔笑顔!おっ、いいよー」パシャ
やよい「……何してるんですか……」
伊織「や、やよい?」
やよい「その格好……」
伊織「こ、これは違うの!」
やよい「やっぱり伊織ちゃん、プロデューサーとおなじオタクで変態さんだったんだね」
伊織「やよい、待って!」
やよい「うっうー、私に触らないで下さい」
やよい「あと、かすみにも近づかないで」
伊織「やよい……うう……」
P「……」
P(やっぱり事務所でやるのはまずかったか)
P「おーい、やよいー」
やよい「うっうー、プロデューサーもお仕事以外では私に話しかけないで下さいー」
P「まあ、俺のことはいいけど、伊織は許してやってくれよ」
P「俺が無理やり頼んだんだからさ」
やよい「……嘘。伊織ちゃん、とっても楽しそうにしてました」
やよい「私といるときだってあんなに楽しそうな顔みたことないのに……」
P(ふむ……)
P「……やよいはどうしてオタクが嫌いなんだ?」
やよい「だって……将来犯罪者になるから近づいちゃいけないって……みんな言ってます!!」
やよい「小さい女の子が見るようなアニメが好きなんて、おかしいです」
P「やよい」
やよい「……」
P「別に伊織は、小さい女の子が見るようなアニメが好きなわけじゃないと思うぞ」
P「たまたま、魔法少女もえPという作品が好きになったんだ」
やよい「そんなの……やっぱりおかしいです!」
P「ああ、そうだな。しかし」
P「やっぱり見てもいないのに批判しちゃ、いけないなあ」
やよい「え?」
P「さあ、こっち来い」
やよい「ええー!!!」
―次の日―
やよい「もえもえピピピですー!!」
伊織「……あんた、何やったのよ?」
P「いや、DVD全部見せただけ」
伊織「賭けに出たわね……」
P「やよいは絶対ああいうの好きだと思って」
P(それに……きっとやよいは寂しかったんだよ。自分の知らないものにハマる伊織が)
伊織「私が今日ここに来るのにどれだけ勇気を振り絞ったか……」
伊織「いえ、むしろ昨日グッズを全部捨ててしまおうかと……」
P「そういえば凄いクマだな、大丈夫か?」
伊織「でも駄目だった……。私には捨てられない……。でもやよいも捨てられない……」
P「おーい」
やよい「あ、伊織ちゃん……」
伊織「あの、私……」
やよい「ごめんなさい!!」
伊織「え?」
やよい「私、昨日はひどいこと言っちゃって……」
やよい「もえP、辛いことがあっても元気で頑張る姿……」
やよい「それが好きなんだよね?!伊織ちゃん!!」
伊織「え?え、ええ……」
P(DVD見ながら適当にでっち上げた話だけど信じて良かった……)
伊織(ちょっとアホっぽくてお金にはしっかりしてるところがやよいに似てるからなんて言えない)
P「あ、そうだ。やよい」
やよい「なんですかー?」
P「食玩あげるから、かすみちゃんと一緒に遊びなさい」
やよい「え?いいんですかー?」
P「ああ」
P「俺も仲間が増えて嬉しいし」
やよい「あ、ありがとうございますー!!かすみも喜びますー!!」
伊織「あの……また遊びに行ってもいいかしら?」
やよい「もちろん!もえPの話一杯しようね!」
伊織「やよい……!!」
P「良かった良かった」
P「これで俺も許されたな」
やよい「あ、プロデューサーはかすみに近づかないで下さいねー」
P(やよい酷いなあ……)
小鳥「プロデューサーさん、電話ですー。旭日テレビの」
P「あ、ハイハイ」
P「お電話代わりましたー」
「あ、Pちゃん?俺俺」
P「ちゅーっす!どうもっす」
「例のアレ、いけそうだよ」
P「へっへっへ。マジっすか」
「でね、実は姉妹っていう設定になりそうなんだ」
「一人はこの間イベント来てた伊織ちゃんでいいとして」
「もう一人、誰か良い子いない?」
P「へっへっへ、そりゃもう、良い子がいますよ。高槻やよいって言いまして……」
―魔法少女もえP 劇場版―
―謎の中学生魔法少女姉妹の正体とは?―
―来春公開!!!―
終わり
やよいに罵られたくて書いた
後悔はしていない
あとクレヨンしんちゃん見てて思いついたので
もえPはそのまま使った
続きは気が向いたらってことで
読んでくれた皆さんありがとう
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