男「俺だけスーパーモードになれない」(106)

敵「グ……」バタッ

ピンク「やった……やったよ!やっと私もスーパーモードになれた!」

イエロー「やったじゃんピンク!」

ピンク「うん!これで私も足手まといじゃないよ!」

ブルー「ああ、お前も立派な戦力だぜ」

グリーン「これで皆スーパーモードになれるし、いつどこに敵が来ても安心だな!」

男「いや、俺まだ……」

グリーン「ん?ああ、そうだったな」ハハッ

男「……もう遅いし俺帰るわ。ピンク、おめでとう」

ピンク「^^」

レッド「じゃあそろそろ解散するか」

男「はぁ」スタスタ

男「敵と戦い続けてもう一年か……」スタスタ

男「最初は三人だけのチームだったんだよなあ」スタスタ

男「リーダーのレッド、紅一点のイエロー、そして俺」スタスタ

男「実にバランスの良いチームだった」スタスタ

男「あの頃は誰もスーパーモードになんかなれなくてさー」スタスタ

男「皆で協力して頑張って敵倒してたんだよなー」スタスタ

男「ピンチの時、レッドーがスーパーモードになった瞬間は素直に感動したよ」スタスタ

男「その時はリーダーの特権みたいな感じだと思ってたのになあ……」スタ…

男「……」

男「イエローもスーパーモードになれるようになって……」

男「新しく入ってきたメンバーも次々と…………スーパーモードのバーゲンセールかってんだ」

男「……そして今や」

男「俺だけスーパーモードになれない」

男「……」


トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「あ、メールだ」ピッ

男「!!」


『敵の反応あり 至急現地に集合せよ 場所は……』


男「この近くだ!」

男「見つけたぞ!」

敵「アアアア」

男「獣型か……来い!」

敵「ウォォ……ヌガァ!」バキッ

男「うぐっ……強い……どりゃあ!」バキッ

敵「ゴッ……ヌヘアアハハ」

男(お互いの力はほぼ互角……それか若干向こうのが強いってとこか)

男「でも負けられない……!俺にだって……」


男「初期メンバーの意地があるんだ!!」

グリーン「待たせたな!」サッ

男「えっ」

グリーン「いくぜ!スーパーモード!!」シャキーン

超グリーン「どりゃっ」

敵「グワアアアアアアアヤラレタアアアアアアア!!!」バタッ

グリーン「はい終わり」スッ

イエロー「来たよ……ありゃ、遅れちゃった?」

グリーン「あー大丈夫大丈夫!びっくりするほどザコ敵だったし」

イエロー「なら良かった。そいじゃ帰るね、バイバーイ!」

グリーン「じゃあなー!あ、男、足止めありがとな!」

男「お、おう」

翌日

レッド「最近敵の出現率がすごい」

ブルー「確かにだぜ」

グリーン「スーパーモードがあれば大丈夫っしょ」

ピンク「うん、これからは私もまともに戦えるからね!」

男「……」

イエロー「でもさ、敵はこんなに攻めてきてるのに」

イエロー「あたしらは今のままで良いのか……って話だよね、レッド?」

レッド「ああ」コクッ

レッド「……そろそろ、決断の時が来たんじゃないか?」

グリーン「お、攻めちゃう?」

レッド「敵が尽きるまで守り続けるか、ボスを倒して一気にけりをつけるか」

レッド「どっちがいい?」

男「敵の底が知れない今、無理に攻め込むのは危険だ。今は下手に動かず……」

グリーン「もち、後者で!!」

ブルー「ああ、この戦いは一刻も早く終わらせるべきだぜ!」

ピンク「私達のスーパーモードなら、ボスにだって負けないわ!」

イエロー「おー、皆やる気だねー……あたしもだけど」ニカッ

レッド「決まりだな」フッ

レッド「攻め込むぞ!!!!」

男「……仕方ないか」

ピンク「じゃあ、すぐにでも出発しなきゃ」

グリーン「思い立ったが吉じなんとやらってな!」

レッド「じゃ、攻め込むメンバーを発表するぞ」

レッド「俺、イエロー、ブルー、グリーン、ピンク……」

レッド「以上だ」

男「え、俺は?」

レッド「すまない、お前を守りながら戦えるような相手じゃないんだ」

グリーン「お前スーパーモード使えないからな!」ハハハ

男「……」

男「でも、『なんで俺だけスーパーモードに……』みたいなことからなんだかんだで覚醒するかもしれないし」

ブルー「しなかったら死ぬぜ」

男「……それにほら、俺ルービックキューブとか得意だから役に立てるかも……」

イエロー「男、あたしらをさ………信じてよ」

ピンク「男くんはさ、私たちの大好きなこの街を守って^^」

グリーン「そうそう、お前まで来ちまったら誰がこの街を守るんだ!」

男「……それなら、仕方ない……か?」

レッド「よし、行くぞ」

\おー!/

男「行ってしまった」

男「…………くそっ」

男「なんでだよ…………」

男「なんで俺だけ……なんで……」

男「なんでスーパーモードになれないんだー!!!!」

男「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

男「セイッ ハァッ」

男「シャキーン」

男「………」

男「はぁ」

男「なにやってんだろ、俺」

男「そうだ」

男「こういうのはシチュエーションが大事なんだ」

男「例えば仲間のピンチみたいな」

男「敵の親玉の本拠地に行ったんだから、多分そろそろピンチなはず」

男「絶対そうだよ四天王最弱の奴とかにボコられてるよ」

男「よし、行ってみよう」

男「この街を守るのは警察とかの仕事だし」タタタッ



敵「ククク、その程度か?」

超レッド「はぁ、はぁ……大丈夫か?皆」

超グリーン「ああ……しっかしやっべぇな、これ」

超イエロー「あたしらのスーパーモード、通用してないねこれ」

超ピンク「もう、ダメだぁ」

超ブルー「あいつ本当に強いぜ」


男(見に来たら想像以上にピンチだこれ……よし)


男「待て!」

敵「ん?誰だ」


超ブルー「あれは…………男だぜ!!」

超グリーン「なんで来たんだよ……あのバカ」

超イエロー「男……ダメ、逃げ……」


敵「邪魔しやがって……お前から死ね!」

超レッド「男!!!」


男(怖い……でも、これは多分覚醒するパターンのやつだ)

男「俺の仲間を傷つける奴は……」



男「許さねぇ!!」

バキィッ

敵「あひいいいいいいい!!」

ヒュー・・・

ドゴォン


敵「…………バカな……姿が……変わった?」ポタポタ

超グリーン「すげぇ……これが真の力か!」

超イエロー「うひゃー、やるじゃん」

超ピンク「仲間を守りたいという強い思いが、新たな力を生んだのね!」

超ブルー「さすがだぜ」





極レッド「大丈夫か、男」シュウウウ

男「ん、まあ、あの、ありがとう」

敵「ここまでか……だが我は四天王の中でも最弱」

敵「ボスへの道は……遠い………ぞ」ガクッ




レッド「ふう」スッ

グリーン「やっぱすげーなレッドは!」

レッド「ああ……しかし今のモード、ハイパーモードは疲れるな」

ピンク「リーダーがいなかったら、私たち危なかったね」

イエロー「さっすがリーダーって感じだねぇ」

男「……」

男(思ってたんと違う)

ブルー「今日は一旦帰ろうぜ」

イエロー「なんかさ、意外と近かったね敵の本拠地」

グリーン「まさか日帰りで来れる距離だとはな!」

ピンク「じゃあ、スーパーモードになって超スピードで帰ろ!」

グリーン「そーだな、腹減ったし」

レッド「男、おぶってこうか?」

男「いや、良いよ。一人で帰れるし」

皆「じゃあ」

超皆「さよならー」ビュン

男「じゃあなー……」

男「……」


男「うぅ、えぐっ……くそう……」ポロポロ

 そして

敵「ぐ……」バタッ

極ピンク「やった……やっと私もハイパーモードになれた!」

ピンク「ふう……皆!」スッ

イエロー「あんたならやれると思ってたよ」

グリーン「これで全い……あ、いや、ほぼ全員ハイパーモードになれるな」

ブルー「敵も強くなってきたし、もうハイパーモード無しじゃやっていけないぜ」

ピンク「うん、正直昨日までは引け目を感じてたけど、もう大丈夫!」

男「……」

 さらに

敵「その程度か」

極グリーン「くっ……そぉ……」

極イエロー「ハイパーモードでもダメって、そりゃないわ」

極ブルー「……うぐぅ……だぜ」

極レッド「こんなところで……諦めて……」

ピカーン

凄レッド「たまるかああ!!」バキッ

敵「ぐわああ」バタッ


男「……」ホジホジ

自宅

男「………」フー

男「……さて」

男「来るところまで来たって感じだな」

男「インフレに置いてかれたってレベルじゃねえぞこれ」

男「皆ハイパーモードになれて、レッドに至ってはなんか凄いモードになれるというのに」

男「スーパーモードにすらなれない俺って一体」

男「つーかなんだよスーパーモードとかハイパーモードとか、なんであんな簡単に強くなれるんだよ」

男「必死で特訓とかしてるのがアホらしくなってくるわ」

男「………もういいや」

男「辞めよう、このチーム」

本部

レッド「このチームを……辞める!?」

レッド「なんで……男!!俺達ずっと仲間なんじゃなかったのか!?」

男「……気付いてるだろ、俺だけなんか悪意を感じるくらい弱いんだ」

イエロー「やっぱハイパーモードになれないの気にしちゃってる?」

男「それどころかスーパーモードにもなれないんだよ」

グリーン「あーでもお前、ルービックキューブ上手いじゃん!」

男「バカにしてんのか」

ブルー「かける言葉も見つからないぜ」

ピンク「そんな……嫌だよ、男くん!辞めないで!」

男「えっ」

ピンク「男くんが辞めちゃったら私……私……」

男「……どうせ、『自分が一番弱いみたいな感じになるから嫌』とかそんなんだろ」

ピンク「うん、まあ」

男「せめて否定してくれよ……」

レッド「男、どうしても抜けるというのなら俺を倒してから」

男「ごめんな、お前倒せるくらい強かったら抜けたいなんて思わねーから。もういい。帰る」スタスタ

イエロー「男……」

ブルー「そっとしといてやろうぜ」

男「このタイミングでぬるぽ……っと」カタカタ

男「VIPなんて何年ぶりだろうなー。うん、やっぱ家でVIPやってる方が気楽で良いわ」

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「メール……」ピッ

『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』

男「……辞めるっつったのに」パタン


男「お前の父親はバスコダガマか……っと」カタカタ

男「おっ!……ちっ腹筋スレかよ」カチッ

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!!

男「………」ピッ

『敵撃退完了!』

男「……」パタン

男「……」カタカタ

男「……」ポリポリ




男「お前先週も同じスレ立ててただろ……っと」カタカタ

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「………お、なんだこれ、大喜利スレ?……よし」

男「うんこを踏んでしまったから……っと」カタカタ

男「ふふ……」

男「あ?なんでランク外なんだよ面白いだろうがカス」

トウキョウデウレテルゲイニンゼンインシネッ!

男「携帯うるせーよさっきからお前が死ね」ポイッ



男「完全にVIP飽きた」

男「思えば何十日もずーっとVIPやってたからなー」フヒヒ

男「そういやマナーモードにしてから携帯見てねーな……お、あった」

男「あー充電器さしっぱなしだわ……もったいない」カチャッ

男「さーてVIPVIP……」カタカタ

男「………」チラッ

男「……」パカッ

男「え」

『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』
『敵撃退完了!』
『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』
『敵撃退完了!』
    ・
    ・
    ・
『敵の反応有り。至急集合せよ。場所は……』


男「どんだけメール来てんだよ……辞めたのに」

ちょい飯
誰か見てたら少しで良いので保守頼みます

男「あれ?」

男「この最後のメール、昨日のじゃん」

男「………」

男「まだ、倒して、ない……?」

男「……」ピッポッパ

男「…………」

男「………電話……繋がらない」

男「…………でも 俺には、もう」

男「関係……な、い………」

男「……」

敵「これより、こいつらの公開処刑を始める!」

\ワーワー/ \いいぞいいぞー/ \好きだぜボスー/


最強無敵レッド「流石は親玉……だな」

超絶無双グリーン「こうもあっさりやられて、かてぇロープで縛られてこの通り、か」ハハッ

完全無欠ブルー「マックスモードでもダメとは想定外だぜ」

絶対神格イエロー「やっぱ死ぬのかなー……あたし死にたくないんだけどなー」

凄ピンク「……ごめんね、皆……私、足手まといで……」グスッ

超絶無双グリーン「あーあ、こんな時、男がいればなー」

凄ピンク「そうね……男くんがいたら私の足手まとい感も薄れて……」グスッ

超絶無双グリーン「んー……そうじゃなくって、さ」

凄ピンク「?」

超絶無双グリーン「あいつ、なーんかやりそうな雰囲気あるんだよなー」

超絶無双グリーン「この状況もなんとかしてくれるような……」

最強無敵レッド「……」

超絶無双グリーン「ま……雰囲気だけだけど、な」ハハハ

完全無欠ブルー「ふっ…………でも、分かるぜ」

超絶無双グリーン「お、マジで?」

完全無欠ブルー「あいつには何か秘められた力があるぜ」

完全無欠ブルー「少なくともそう思わせるだけの何かはある……はずだぜ」

凄ピンク「いやいやあいつ辞めたじゃん。弱いから辞めたんじゃん」

絶対神格イエロー「確かにスーパーモードにすらなれないし、ノーマルモードでもあたしらの中で一番弱いけど」

絶対神格イエロー「一緒にいると……安心できるんだよねー」

絶対神格イエロー「ねぇレッド、あいつ、まだあたしらの仲間でしょ?」

最強無敵レッド「……当たり前だ」

最強無敵レッド「抜けるなんて俺は許可してないからな」

最強無敵レッド「早く来い、男」

最強無敵レッド「集合命令は、とっくに下したぞ!!」

敵「死に間際くらい静かにできぬものか……」

敵「やれ」クイッ

\ウオオオオオオオ/









       「やめろおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」

凄ピンク「あっ」
絶対神格イエロー「おー」
完全無欠ブルー「やっと来たぜ」
超絶無双グリーン「っへへ……」
最強無敵レッド「ふ……遅いぞ」





最強無敵レッド「男……!!」





男「……来てしまった」

敵「貴様……誰だ?」

男(生きてるだけマシだが、やばい状況だなこれは)

男(あーそういや、レッドがハイパーモードになった時も皆ピンチだったな)

男(あの時はスーパーモードになれないのが悔しくて)

男(ここでこう言えば覚醒しそう、みたいなことばかり考えてたな)

敵「なぁ誰だって」

男(皆がピンチなのに、自分のことしか考えてなかった)

男(結果、レッドが覚醒して皆助かったのに、素直に喜べなかった)


男(本当に弱いのは………俺の心だったんだ)

男「ずっと家にいて、何か足りないなって思ってたんだ」

男「今、分かったよ。俺、やっぱりお前らと一緒にいたい」

敵「分かったお前こいつらの仲間だな」

男「どれだけ弱くても、スーパーモードになれなくても、関係ない」

男「この気持ちに……嘘は無い」

最強無敵リーダー「ああ」コクッ
絶対神格イエロー「うんうん」ニッ

敵「ふはははは!だからなんだというのだ!」

敵「お前が私を倒さぬ限り、お前の仲間は死ぬ」

敵「今はちょっと中断しているが、お前と一緒にまとめて死刑してくれるわ」

敵「自分が弱いと認めていながら、こいつらを軽くあしらった私に挑むのは無謀とは思わんのか!」

男「ああ、確かに無謀だよ。それがどうした!」

敵「それがどうしたって……え?」

男「どう考えても俺はお前に勝てないよ」

敵「だよな」フフフ

男「でも……」ダッ

男「あいつらのロープを解くくらいなら!」ダダダッ

敵「フン!」バキィ

男「うっ」ドサッ

敵「……それを私がさせると思うか」

男「……ぬああ!」ダッ

敵「ハァッ!」ドガゴッ

男「痛っ……!」ズゴォ

敵「ふふふ、まだ小指一本しか使ってないぞ。いい加減諦め」

男「……まだまだぁ!」

敵「……」ガシッ

男「腕掴まれた」

敵「……ここまで愚かな人間は初めて見た」

敵「やっぱ今死ね」ビュン

男「……ッ!」


男(心臓……これは…………避けらんねぇ……)

男(ああ、俺死ぬのか)

男(もっとなんか作戦とか考えてから来るべきだった)

男(結局やっぱりなんにもできなかったなぁ)

男(回りの景色が……敵の攻撃が……すげえゆっくりに見える)

男(常時これなら最強なんだけどなぁ)

男(走馬灯が見える)

男(ああ、レッドやイエローとはここで出会ったんだっけ)

男(………そうそう、ブルーは最初敵だったんだ)

男(はは、グリーンこんな真面目なキャラだったっけ……)

男(………ああ、うん、ああ……)




男(あいつらとの思い出……ばっかりだ……)


男(そうだ……まだ、死ねない)



男(生きて、あいつらに………謝らないと………)


ピカーーーーーーン

カキーーーーン!


グリーン「男ーーー!!!!!」

ピンク「あれ、効果音おかしくない?グサッじゃなくカキーンてウケる」

イエロー「ありゃ、ちょいよく見て!」

ブルー「あれは……男……いや誰だぜ」

レッド「男……なの……か……?」





漢「………効かねぇ」シュウウウウ

敵「バカな!私は全力で心臓を貫かんとした!なのに……」

敵「何故一度変身しただけの雑魚の胸板に阻まれる!!」

漢「ふん」ビュン

敵「え」ドゴォ



チュドォォォォォォン



イエロー「……なんじゃありゃあ」ポカーン

ピンク「筋骨隆々で……血管浮き出てて……肌は紫色……気持ち悪っ……」

グリーン「でも、何モードかは知らねぇがあれは確かに男で……そして」

ブルー「ああ……強いぜ」

レッド「やるじゃないか………男!」

漢「俺……強くなれたんだな」

敵「ぐぬぬ……」

漢「敵の親玉を倒せるほど……」タンッ

漢「強くなれたんだ!!!」キュイイイイイイン

敵「あっ……ちょっやめ」

漢「『口からビーム(デストロイステーション)』!!!!」

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ


敵「バカな……世界征服という……私の………夢が………」

敵「チックショオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!」



ドガアアアアアアアアアアアアアン




漢「皆……今助ける」シュババババッ

ピンク「やった!男くんらしき生物の気持ち悪い爪で縄が解けた!」

グリーン「男!やったな!」

漢「ああ」

ブルー「これで敵の組織は壊滅だぜ。戦いは……終わったぜ」

漢「………皆……今まで、本当にすまなかった」

レッド「全く、無断欠勤が過ぎるぞ」

イエロー「まーまー、これでチャラってことで」

レッド「……だな」ニッ

漢「ありがとう……」パアァ

イエロー「じゃあさ、これからはもう戦わなくていいことだし、そのモード、解こ?」

ピンク「うん、キモい」

漢「ああ………」

漢「ん?あれ?」

グリーン「お、どうした?」

漢「いや、あのさ、俺たちこれからもずっと仲間……だよな?」

イエロー「あったりまえじゃん!」

レッド「チームは解散になるが……俺達の絆は決して消えたりなんかしない」

漢「……」




漢「…………」

――――――その後、敵と言える存在は完全にいなくなり、世界に平和が訪れた

レッド、イエロー、ブルー、グリーンは、仕事仲間としてではなく、友達として楽しく過ごしている

こんな毎日が送れるようになったのも男のお陰だ

しかしそんな男は今家に引きこもり、アニメやネット以外に特に趣味も無くダラダラと生きている

レッド達とも徐々に疎遠になり、メールアドレスを知っているだけ、といった関係になってしまった

だが、仕方の無いことだ

これは皆に迷惑をかけまいと、男が自ら進んで選んだ道なのだから――――――




漢「俺だけノーマルモードになれない」


以上です
読んでくれた方ありがとうございました!

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