桑田「メリークリスマス……」 (48)
桑田「……」
葉隠「……」
山田「……」
桑田「……誰か何か喋れよ……」
注意
・ダンガンロンパ1、ゼロのネタバレがあります
・ネタバレはありますが自分自身はゼロ未読です
・非公式カプ要素あり
・捏造が多分に含まれます
・キャラ崩壊注意
・短いです
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桑田「分かってたよ……分かってたけどさぁ……」
桑田「いざ当日になるとこう、クるものがあるな……」
葉隠「桑田っち……。もうそれ以上傷口を広げるのはやめるべ……」
山田「ほら、折角買ったんですからケーキ食べましょう、桑田怜恩殿……」
桑田「ああ、サンキュ……」
葉隠「俺皿とってくんべ……」
山田「なら僕は紅茶でも入れますかな……」
桑田「うめぇな……」モグモグ
葉隠「流石は朝日奈っちイチオシのケーキ屋さんだべ……」モグモグ
山田「やはり甘いもの好きの女性は目の付け所が違いますな……」モグモグ
桑田「……」モグモグ
葉隠「……」モグモグ
山田「……」モグモグ
「「「……ハァ」」」
葉隠「……この紅茶美味いべ」
山田「ふっふっふ、当然ですぞ。毎日セレス殿にロイヤルミルクティーを献上している僕が淹れた紅茶なのですから……」
山田「……セレス殿……」
葉隠「あっ」
葉隠「……あー、すまん。悪気はなかったんだべ」
山田「いえいえ、お気になさらず……」
桑田「……」
桑田「……なぁブーデー。お前さ、やっぱセレスちゃん誘ったワケ?」
山田「……っ」
葉隠「桑田っち、それは……」
山田「……ハイ。その通りです」
葉隠「……山田っち……」
山田「結果は……見ての通りですぞ……」
桑田「……だな」
桑田「俺も舞園ちゃん誘ってみたんだけどさ……ダメだった」
葉隠「……まぁ、舞園っちはアイドルだし仕方ないべ」
山田「……きっと今日も、生放送とかで忙しいんでしょう。決して脈がないわけでは……」
桑田「と思うだろ? ……ちょっとテレビつけんぞ」ピッ
葉隠「……?」
桑田「……」ピッ ピッ ピッ
山田「……どのチャンネルにも、舞園さやか殿がいませんな」
葉隠「舞園っちが所属してるグループは生放送で出てんのにな……」
桑田「舞園ちゃんは今日、苗木と出かけるんだってよ……」
山田「あぁ……」
葉隠「ドンマイだべ、桑田っち……いや、ちょっと待つべ」
桑田「あ?」
葉隠「霧切っちも今日苗木っちと出かけてるはずだべ」
山田「ふむ、矛盾しますな」
桑田「しねぇよ。苗木と霧切ちゃんと舞園ちゃんで出かけんだろ、きっと」
葉隠「いくらなんでもそれは……まぁ、苗木っちならやりかねないべ」
山田「苗木誠殿のことは良い友人だと思っておりますが、今日ばかりは殺意が止まりませんぞ……」
桑田「……」ガンッ ガンッ
葉隠「桑田っち、無言で壁殴るのはやめるべ」
桑田「自分の部屋だから良いんだよ……」
桑田「つーかさ、葉隠、お前はどうなんだよ」
葉隠「お、俺か? あー……俺は朝日奈っち誘ったけど、ご覧の有様だべ。……オーガと出かけるんだと」
山田「朝日奈葵殿らしいといえばらしいですな」
桑田「どうせ行き先はミスドだろうけどな……」
葉隠「……そういや、山田っちはなんで振られたんだべ?」
山田「『貴方とクリスマスを過ごすくらいなら火あぶりにでもなったほうがマシですわ』だそうで……」
葉隠「……すまん」
山田「お構いなく……」
桑田「……大和田は? あいつ彼女とか居なかったよな」
山田「いつもの三人で出かけているのでは?」
葉隠「大和田っちなら不二咲っちとデートだべ」
桑田「チッ……ならイインチョも一人か。まぁあいつは誘っても来ねえだろうし、どっちみち俺ら三人か……」
葉隠「残念。石丸っちは戦刃っちとデートだべ」
桑田「はぁっ!?」
山田「あー……まさかとは思ってましたがビンゴでしたかー……」
桑田「嘘だろ……あの二人付き合ってたのかよ……マジかよクソ……」
山田「最近ちょっと距離が近いなとは思ってましたが……」
葉隠「付き合い始めたのは先月だし、まぁ知らなくても無理はないべ」
桑田「……あれ、じゃあ江ノ島ちゃんは?」
葉隠「さっきまで食堂に居たべ。
なんか『クリスマスで誕生日なのにぼっちとか絶望的ィ!』とかなんとか、ようわからんことを叫んでたべ」
山田「姉を取られたショックで気が触れたのかもしれませんな……」
桑田(ってことは今一人か……後で誘ってみっかな……)
葉隠「でも結局そのあと松田っちとどっか行ったべ」
桑田「……」
山田「松田夜助殿と言えば……七十七期の方々はどうしているんでしょうな」
桑田「あぁ、さっきそこで左右田サン見たぞ」
葉隠「いつも通りソニアっちに振られたと見たべ」
山田「そしてソニア殿は田中眼蛇夢殿とデートしてると見ましたぞ」
桑田「わかんねーけど多分そうだろうな……」
葉隠「平常運転ってやつだべ」
桑田「あれ、そういや花村さん見てねーな」
葉隠「まさか花村っちが女の子とクリスマスを過ごせるわけもないし、きっとどっかで料理してんだべ」
山田「……あ、ツイッターに書き込んでますぞ。どうやらパーティ会場で腕を振るっているようですな」
桑田「パーティか……去年は皆でやったよな、クリスマスパーティ」
葉隠「江ノ島っちと戦刃っちの誕生日パーティも兼ねてたべ。いやー、もう一年も前になんのか」
山田「僕はてっきり今年もパーティをするのかと……」
桑田「まさかこんなことになるとはなぁ……」
葉隠「せめて事前に占っとくべきだったべ……」
桑田「どうせ七割で外れるし意味ねーだろ」
葉隠「てめっ……まぁいいべ。事実だし」
山田「見えてたところでどうにもできませんしなぁ」
桑田「ん……ケーキ無くなったな。ごちそーさん」
葉隠「……こっからどうするべ。まだ昼だってのに」
山田「カラオケにでもいきますか」
桑田「悪くねーけどパスだな。外に出ること自体避けてーし」
葉隠「大人しく学園の中で過ごすべ」
山田「図書館で粛々と冬休みの宿題でもしますかな」
桑田「……ん? 図書館で思い出したけど十神は?」
葉隠「ジェノサイダーに追っかけられてたべ」
山田「いつも通りですな」
桑田「いつも通りだな」
葉隠「つーかさらっと流したけど、冬休みの宿題なんてあったんか?」
桑田「俺も思った」
山田「え、余裕でありますぞ」
桑田「"超高校級の同人作家"限定の宿題とかじゃねーの?」
山田「まぁそういうものもあるにはありますが……基本的には皆同じだったと記憶しておりますぞ」
葉隠「えー……」
山田「というか去年もあったでしょうに……」
桑田「記憶にねぇ」
葉隠「同じく」
桑田「……うわー、確かにあるわ。なんだよこの量。冬休み以内に終わんねーだろ……」
葉隠「どれどれ……うわっ、これはえげつないべ」
山田「僕はもう手をつけ始めていますが、それでも終わりそうにありませんな……」
桑田「しかも、『"超高校級の野球選手"用特別課題』まであんぞ……」
山田「どういった内容で?」
桑田「いろいろあるけど……一番簡単なのはこれだな。
『毎日学園内の所定の場所でピッチングをし、
スピードガンで球速を計測して160キロ以上のストレートを三球以上投げること』だと」
葉隠「内容だけ聞いてりゃぶっとんでるけど、桑田っちなら簡単だわな」
桑田「ただ毎日ってのがめんどくせーな……つーか昨日も今日も行ってねーし」
山田「せめて今日は行っておいたほうがいいのでは……」
桑田「ん、後で行くわ」
葉隠(絶対行かねえ。これは十割だべ)
山田「まぁ、これも才能を劣化させないための学園側の配慮なんでしょうな」
葉隠「才能が無くなった日にゃ即退学、だからなぁ」
桑田「葉隠なんてもう無くなってんじゃね?」
山田「最近全然当たってませんものなぁ」
葉隠「そっ、そんなことないべ!! 外で稼いでる時はちゃんと当ててるべ!」
桑田「まだそんなことしてたのな、お前……」
葉隠「一回十万円だべ!!」
桑田「高えよ」
桑田「そんなに言うならなんか占ってみろよ。どうせ当たんねーだろうけど」
葉隠「上等だべ!! 俺の力に恐れ戦くがいいべ!!」
山田「何を占っていただきましょうか」
桑田「そうだな……んじゃ、手っ取り早く『今日この後何が起きるか』で」
葉隠「了解したべ……ふぬぬぬ……」
山田「あれ、水晶玉は使わないんですな」
桑田「あれぶっちゃけただのガラス玉だしな」
葉隠「!!」
葉隠(こいつは……)
桑田「おっ、見えたか」
山田「結果はどういったものでしたか?」
葉隠「……」
桑田「? どうしたんだよ」
葉隠「……あー、占えなかったべ」
山田「?」
桑田「あ? どゆこと?」
葉隠「……俺の占いは基本的にインスピレーションだから、気分が乗らねーと占えねーんだべ」
桑田「んだそりゃ……アホかっつーの。どうせまた外れるのがこえーんだろ!」
葉隠「ま、そういうことだべ」
葉隠(つーかむしろ外れててほしいべ)
桑田「……んだよ。さっきまでとは態度が逆だなオイ」
山田「まぁまぁ、スランプは誰にもありますし」
葉隠「……」
葉隠(俺の占いがもし当たってるとすっとそろそろ……)
ゼツボウダンス ヤボウマミレショウネンニ♪
葉隠「!」
桑田「ん?」
山田「失礼。僕のケータイです……もしもし」
セレス『ご機嫌よう。山田君、今どちらに居るのです? 私、そろそろ待ちくたびれてしまいますわ』
山田「せっ、セレス殿?」
桑田「っ!?」
葉隠(あちゃー……)
山田「待ちくたびれているって……どういうことです?」
セレス『……山田君。まさかとは思いますが貴方、レディーとの約束をド忘れしたなんてことはありませんわよね?』
山田「だ、だってあの時、僕といるくらいなら火あぶりのほうがマシだって……!」
セレス『……あぁ、だからあの時、ひしゃげたアンパンのように打ちひしがれた顔をしていたのですか。
別に行かないとは言っておりませんわ。
勘違いするのは勝手ですが、レディーを待たせるのは殿方として最低の行為ですわよ』
山田(いやどう考えても行かないって返事でしょう、あれ……)
セレス『40秒で支度をして寄宿舎前まで来るように。わかりましたわね?』
山田「40秒って無茶苦茶すぎですぞ……」
セレス『いいからさっさと来いっつってんだろ聞こえねえのかこのビチグソがああああああああ!!!!』
山田「ブヒイイイイッ!! すぐ!! すぐ行きますぞ!!」
山田「……あの」
桑田「事情は大体わかった」
山田「……すみません」
桑田「なんで謝るんだよ。喜ぶとこだろ?」
葉隠「桑田っち……」
桑田「おら、さっさと行けって。女の子待たせる男はサイテーだぜ?」
山田「ありがとう……ごさいます……っ!!」
桑田「いいってことよ」
桑田「……行っちまった」
葉隠「……山田っち、泣いてたべ」
桑田「占いの結果、これだったんだな。山田がセレスちゃんとデートできるっていう……」
葉隠「……まぁ、そんなとこだべ」
桑田「そりゃ、知らないほうがいいわな。もしそれで外れたら目も当てらんねーし」
桑田「だからあえて言わなかったんだろ? 葉隠にしてはやるじゃん」
葉隠「……はっ、褒めても何も出ねーべ」
桑田「……山田、上手くやれよ……」
葉隠(セレスっちから山田っちに電話がかかってきた……)
葉隠(そして俺の占いは、見たものが『全部当たる』か『全部外れる』かの二択しかねー)
葉隠(つまりこれが意味することは……)
葉隠(……俺の占いが『当たった』ってこと)
葉隠(……すまん、桑田っち。悪く思わねーでくれ)
桑田「ん? どしたよ葉隠」
葉隠「……ああいや、なんでもないべ」
桑田「そっか……しかし、二人になっちまったな。こっからどうするよ」
葉隠「んー、俺も自分の『"超高校級の占い師"用特別課題』ってのが気になるし、一回部屋に戻って宿題確認してくんべ」
桑田「オッケ。んじゃ、その後図書館にでも行くか」
葉隠「うんうん、そうするべ……
バンッ!!
朝日奈「葉隠ーーっ!! アンタなんでこんなとこにいるのよ!! クリスマス一緒に居てくれるって言ったじゃん!!」
葉隠「……あっちゃー」
桑田「え? ……え?」
葉隠「なんでここが……」
朝日奈「そこで偶然山田に会ったの!! 私ずっと楽しみにしてたのに!
いくらなんでもドタキャンはひどいよ! サイテー!!」
葉隠「ま、待て朝日奈っち。リアルな話、これには深い訳が……」
朝日奈「クリスマスに女の子との約束すっぽかすほどの理由なんてあんたにあるはずない!!」
葉隠「いや、あるんだってば……」
葉隠(デート前に腹ごしらえでも、と思って食堂に行ったら、偶然出会った桑田っちに
『お前も一人か? 俺の部屋来いよ。山田も入れて三人でパーティしようぜ、へへへ……』
なんて死んだ魚の目で言われたら仕方ねーだろ、とは言えんわなぁ……)
朝日奈「とにかく!! 罰として今日は全部あんたの奢りね! ほら、行くよ!!」
葉隠「わ、わかった! 行くから引っ張るなって!!」
葉隠「桑田っち!! これだけは言わせてくれ!」
葉隠「すまん!!」
バタンッ
桑田「……」
桑田「……」
桑田「……」
桑田「……」ピッ ピッ ピッ
桑田「……」プルルルルル
カギリナーイソラヲウケトメテー♪
苗木「?」
霧切「舞園さん、あなたのケータイじゃない?」
舞園「あっ、みたいです」
苗木「電話?」
舞園「……いえ、迷惑メールみたいです。立ち止まらせてごめんなさい、行きましょう?」
苗木「そう? ならいいんだけど……うん、行こうか」
霧切「さて、苗木君は次にどこへエスコートしてくれるのかしら」
苗木「あはは、そんな期待しないでほしいな……」
桑田「……」オカケニナッタデンワバンゴウハ ピッ
桑田「……」
桑田「……」
桑田「……」
桑田「……宿題すっかぁ……」
終 里
以上です
少し遅れたけど、私様、残姉ちゃんお誕生日おめでとう!
お付き合い下さった方々、ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
なんで桑田くんはどこのssでも扱いが酷いんだ、、、www
くっそわらたwwww
wwwわらたwww
このノリ好きだわww