P「親父が倒れたって聞いたから、一週間の休暇を貰って実家に戻ってた訳だけど……
アイドル達に何も言わなかったから、皆怒ってるだろうなぁ」
P「……まあ、その辺りは社長と小鳥さんが説明してくれてると信じよう。うん」
社長「ふふふ……」
小鳥「ぴよぴよ」
はよ
事務所
ガチャ
P「ただいま戻りました~」
美希「あ、おはようございます。ハ、プロデューサー!」
P「ああ、おはよ……え?」
亜美「プロデューサー、おはようございます!」
真美「おはようございます」
P「」
P「っていうか、え? え?」
美希「毎朝、お疲れ様な、です! カバン持ちます!」
亜美「亜m、私は上着!」
真美「マミ、じゃなくて私は私は!」
P「ちょ、ちょっと待ってなにこれ?」
小鳥「フフ、おはようございます」
P「あ、おはようございます」
会議室
小鳥「フフフ、面白いですねー」
P「面白いですねーじゃないですよ。いったいなんなんですか? アイツらの変わり様というか」
小鳥「それがですね。何も言わずにプロデューサーさんが出て行かれて、どうやら事務所を辞めたと勘違いしたらしくて」
P「辞める!? まさか!」
小鳥「ええ、まあそうなんですけど。そこで社長と私がちょーっとその話に尾ひれをつけまして」
P「あー……なんとなく分かったような」
小鳥「プロデューサーさんが戻ってくるように、良い子になるんですって」ピヨッ
P「良い子って、アイツらは十分、良い子達じゃないですか」
小鳥「んー、まあそこは乙女心と言いますかーピヨピヨ」
P「ん? まあ美希や亜美真見がマジメになるんでしたら越したことはないですが」
小鳥「他の子達もそれぞれ、良い子になってますからね」ピヨッ
P(すごく嫌な予感しかしない)
事務所
P(やれやれ。社長も小鳥さんも妙なところで子供っぽいというか)
P(っていうかまずこの背中にひっついてるのどうにかして)
美希「肩はこってませんか? マッサージしてあげますなの!」
P「いいよいいよ、それよりも今日は美希はオフだろ? しっかり休んでろって」
美希「いいえ! 今までサボってた分、イッショウケンメイになりますの!」ビッ!
P「良いことなんだろうけどどうも方向性が……分かった。後でレッスン見てやるから」
美希「ありがとうございますなの!」
P(さてと、今日は午前中は貴音のロケだったな。朝からラーメン店の取材なんて貴音くらいしか出来ないな)
ガチャ
貴音「あなた様……」
P「おお、貴音来た、か……えっと……」
貴音「さあ、早く参りましょう……」
P(なんか全体的に白くてしぼんだ貴音らしき物体が来た)
P「おいっ、一体全体どうした!?」
貴音「わたくしは何も変わりありませんが……?」
P「いや、今にも倒れそうな、っていうか全体的に存在自体薄くなってるぞ?」
貴音「そうですね……日頃食べるらあめんを節制したせいでしょうか……」
P「なっ……男の俺でも引くぐらいの量を食べてたお前がそんな……!」
貴音「良いのです……それもこれもあなた様に戻って頂くため……」
パタン
P「貴音ぇぇぇぇ!」
P「貴音!」
貴音「あなた様……わたくしは良い子になれましたでしょうか……?」
P「貴音……! ああ! お前は良い子だ!」ギュッ
貴音「あなた様……」
P「だが貴音! 俺は元気にラーメンを食べるお前の方が好きだ! 周囲が距離を取るくらい食べるお前は輝いてる!」
貴音「らあめん……」
貴音「私は……食べていいのですか……?」
P「ああ……! 食べて良い! お前は食べて良いんだ!」
貴音「……」
スッ
P「貴音……!」
貴音「参りましょうあなた様……いざ、戦地(ロケ地)へ……!」
P「ああ!(スタッフさん、先に謝っておきます!)」
数時間後、お昼のぬるい情報番組で伝説が打ち立てられるのだが、それはまた別のお話
事務所
P(あの店大丈夫かなー)
ガチャ
雪歩「……」
P「お、雪歩おはよう」
雪歩「ぷ、ぷろりゅぅ……!?」
P「あー、今まで連絡しなくてごめんな。別に辞めたわけじゃn
雪歩「お、おはようごじあます、だぜ!」
P「え」
雪歩「きょ、今日も元気にヤル気ばりばりー、だぜぇーっ」
P(おー、どんどん赤くなってる)
雪歩「わ、私についてこい、なんだじぇぇぇ……」
P(あー、どんどん小さくなってく)
雪歩「だぜ……だぜ……」
P「まあその、うん、気持ちは伝わったよ」
雪歩「その、私がダメでグズだからプロデューサーが辞めちゃったと思って、思ってぇぇぇ……」グスン
P「うんうん、頑張った。良い子だ。うん」
雪歩「どうやったらこんな私でも、うぅ、強くなれるかなって」グスン
P「うんうん」
雪歩「それでその、真ちゃんと相談して」
P「うんうん……ん?」
ガチャ
真「プロデューサー! キュルルン☆ 真ちゃん、ただいまプリティーに推参なりYOー!」
P「……」
雪歩「……」
真「……あっ」
P「まあ、その……」
真「……」
雪歩「真ちゃん、その、私は可愛いと思って」
P「雪歩、それはいけない」
数時間後 真は(以下略
事務所 夜
P(何もなかった、なかったんだ)
P(さて、今日は残すは……あ)
美希「ハニー……」
初日終了
翌朝
美希「プロデューサーは気にしないでください! それじゃあお仕事行ってきます!」
P(なんかすっごい罪悪感。いや、俺が悪いんだけど)
ガチャ
やよい「……」
P「お、やよい早いな。おはよう」
やよい「……」
スタスタ
P「ん? やよいどうしt
ペチン!
P(ファ!?)
やよい「もうっ! ろくに電話もよこさないでなにやってたの!」
P「え? え?」
やよい「ちゃんと話聞いてるの!? お姉ちゃん怒ってるんだよ!?」
P(まさかのお姉ちゃんキャラ……!)
小鳥(キタコレ……!)
やよい「お姉ちゃんどれだけ心配したかわかってるの!?」
P「す、すいません……」
やよい「……」ギュッ
P(えええ!?)
やよい「うん……ちゃんと謝るならお姉ちゃん許してあげる……プロデューサーは良い子だもんね」ヨシヨシ
P「……お姉ちゃん!」
小鳥「おさわりまんこっちです!」ピヨ!
やよい「まったくプロデューサーは……ほら、い、伊織も心配してたんだから」
P「え?」
やよい「ほら、伊織。出てきなさい」
カチャ…
伊織「あ……」モジモジ
P(誰!?)
伊織「お、お兄ちゃん……」
P(妹!)
やよい「まったくもぅ。ほら、伊織。ちゃんとこっち来て。言いたいことあるんでしょ?」
伊織「うん……」オズオズ
P()
やよい「ほら」
伊織「あの……お、おかえりなさい。お兄ちゃん」
小鳥「っしゃぁぁぁぁぁぁ!!」
P「あ、う……」
やよい「ほらプロデューサーも。伊織に言うことあるでしょ?」
P「あ、うん……ただいま」
伊織「あ……お兄ちゃん!」ギュッ
P(そっか! 僕にはお姉ちゃんと妹がいたんだ! 僕は生きて良いんだ!)
やよい「よしよし……プロデューサーも伊織も、どっちもお姉ちゃん大好きだからね」ヨシヨシ
午後
車内
P(ふぅっ……まったく俺も良い年こいてなにやってたんだか……)
P(それにしても響のやつ、午後から仕事だってのに電話も出ないで)
P(確か、響の住んでるマンションはあそこの角を曲がって……)
響宅
ピンポーン
P「響ー? いるかー?」
シーン
P(出ないか……寝てんのか? って、あれ? 鍵開いてる……?)
P(……よし)
ガチャ
P「響ー? 入るぞー?」
ザー
P「響ー? いるのかー?」
ザー
ザー
P(さっきからこの音……シャワー?)
ザー
P「おーいっ、響ー?」
ザー
響「……ぞぉ……ないぞぉ……」
P「え?」
ザー
P「響……?」
響「うぅ……臭いが落ちない……落ちないぞぉ……」
P(……oh)
P「それで、朝からずっと体を洗ってたわけか」
響「う……仕方ないじゃないですか。自分は動物をたくさん飼ってるんですから」プイッ
P「ん?」
P「どうした響~、いつものウチナーグチは~?」ニヤニヤ
響「なっ……!? べ、別に私はほ、方言なんてしゃ、喋らないですぞ」
P「へ~」ニヤニヤ
響「せ、セクハラだ、ですよ!? まったくうちのプロデューサーはー!」
P「はいはい」ナデナデ
響「うー!」
P(めっちゃ仕事遅刻だけどまあ、なんくるないさー)
スタジオ
P「それじゃ、頑張ってこいよ」
響「なんくるないさー!」ダッ
P(やっぱり響は今のままが一番だな)
律子「お疲れ様です。プロデューサー殿」
P「おう。そっちもおつかれ。じゃあ、響のこと頼むわ」
律子「はい。わかりました」
P「……そういえば律子はどこか良い子になるの?」
律子「はぁ?」
律子「まったく何を言い出すと思ったら、本当に貴方って人は……」
P「ん~? どうしたの~?」ニヤニヤ
律子「オホン! まあその、私も少しは素直な後輩を演じてみようかなとは思いましたが」
P「別にそんなことしなくて良いよ。いつもの律子が一番だ」
律子「……はぁ」
P「え!? ため息!?」
律子「そりゃあの子達もヤキモキしますよ……」
P「あの子たち?」
律子「なんでもありませんっ。ほら、あずささんをお迎え行ってください」
P「あ、ああ」
律子「あー、でも」
P「ん?」
律子「いつかは貴方を超えて見せます。それが私の良い子です」ニッコリ
P「……期待してるよ」
事務所
P(近くの喫茶店で拾う予定だから、まあ距離的にはここだろう)
ガチャ
あずさ「……」
P「(いたいた)あずささん、お待たせしm
あずさ「おっそいてのプロデューサー!」
P「え?」
あずさ「マジアタイを待たせるなんてマジありえないからー」
P(えー……っつうか酒くさっ)
あずさ「もうアタイの時間はこれからだっていうのに? このボディ持て余しちゃう感じ?」
P「あ、はい」
あずさ「Pちゃんマジノリ悪いー。もっと激しくいっちゃおうぜ! ぜ!」
P「ああ、まあ……あ、お水すいません」
あずさ「これからアタイのマジイケてるダンスナンバーで? ゴーゴー?」
P「ワケわかんないです」
バシャ!
一時間後
あずさ「うぅ……すいません」
P「いやまあ、はい」
あずさ「最初はぁ、プロデューサーさんのママになって甘やかしちゃおうって思ったんですけど~」
P(そっちじゃなくて良かった、たぶん。おそらく。きっと)
あずさ「伊織ちゃんとやよいちゃんの見て、かぶっちゃったなぁ~って」
P「そういうの気にする人なんすね」
あずさ「でも、プロデューサーさんが辞めないって分かって安心しましたぁ」
P「僕も安心しました」
あずさ「……ママ、する?」
P「続きはwebで!」
2日目終了
美希「まだ……まだ……」
翌朝
美希「あの、はい。気にしてません! 頑張りますなの!」ダッ
P(アイツ、あんなキャラだったっけ?)
ガチャ
千早「……」
P「おう、久しぶり。千早」
千早「……」
P(さあ千早、お前はどうくる? もうあらかたネタは出尽くしたぞ!?)
千早「……ぷろでゅーさぁ……」ホロリ
P(あ)
千早「良かった……ヒック……戻ってき……」
フエーン
P「あーあー、よしよしごめんな。連絡もしないでなー。悪かったなー」
千早「うぅぅ……」
フエーン
P「よしよし……」
千早「……だっこ」
P「よーしよーし」
千早「……なでて」
P「よーしよーしっ」
千早「……ぎゅぅ」
P「よーしよーし!」
事務所
千早「zzz」
P「ようやく泣き止んだと思ったら……小さい子供みたいだ」
小鳥「それだけプロデューサーさんを信頼してるってことですよ」
P「そうなんですかねえ」
小鳥「ええ」
P「で、良い話で終わらせようとしてますけど、ちゃんとこの騒動のオトシマエはつけさせて頂きますからね」ニッコリ
小鳥「やよいお姉ちゃんビデオですね」ニッコリ
事務所
P「さてと、そろそろ自分はあがります」
小鳥「お疲れ様です」
小鳥「……さっきの編集編集っと」
夜 P自宅
P「やれやれ……一週間いないだけでこれか」
P「でもまあ、アイドルたちの違う一面を見れて新鮮だったかな」
P「それに、良い子ってのにも色々あるんだな」
P「なあ、春香」
春香「そうかもしれませんね。あ、お洗濯もの、出しちゃってくださいね」
P「ああ」
おわれ
べ、別にわた春香さんが良い子すぎて今更変わる必要ないって話ですよ! 話!
おまけっすか
一週間のアイドル ゆきまこ編
雪歩「きっと私がダメダメで(ry
真「だったら強くなれば良いんだよ! 雪歩! 僕も女の子っぽくなるからさ!」
雪歩「真ちゃん……うんっ」
真「それでこれなんてどうかな雪歩!? キュルルン☆」
雪歩「え、あ」
真「よーし、これでプロデューサーを全力ノックアウトだー!」オー
雪歩(ま、真ちゃんが幸せなら!)
おまけっすか
一週間のアイドル やよいおり編
伊織「あのバカはこんな可愛い伊織ちゃんを放って辞めるなんて! 大罪だわ! 追放よ!」
やよい「伊織ちゃん、それってやっぱりいなくなる……」
伊織「と、とにかく! あのわからず屋を連れ戻す作戦を考えるわよ!」
やよい「うん!」
伊織「……それでやよい、ちょっと私に良い考えがあるの」
やよい「え?」
その時の伊織ちゃんの顔は、私に変なことをしようとする怖いおじさんの顔に似てました
おまけっすか
一週間のアイドル ひびたか編
貴音「らぁめん……らぁめん……」
響「自分は臭い……自分は臭い……」
小鳥(やっべ)
おまけっすか
一週間のアイドル あずりつ編
あずさ「お忙しそうですねぇ~」
律子「そりゃもうっ、連絡もなしに突然ですからね。もうてんてこ舞いですよ」
あずさ「そうね~、ひどい人よね~。律子ちゃんもそう思うでしょ~」
律子「……私は待ってます」
あずさ「ふふっ」
おまけっすか
一週間のアイドル 千早編
千早「……」グスン
おまけっすか
一週間”後”のアイドル 美希と亜美真美
美希「ミキ達は頑張ったの」
亜美「度重なる兄→チャンとの接触の末、ついに我々は手に入れたのだ」
真美「もうはるるん大勝利とは言わせない」
P宅の合鍵
三人「フフフフフフ」
おまけもありがとうございました。やっぱりわた春香さんが一番ですよね! 一番!
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