モバP「菜々さん17才おめでとう!」菜々「はい?」 (34)

---事務所---

菜々「あっ、Pさん! おはようございます♪」

P「おはようございます、菜々さん。なんだか嬉しそうですけど?」

菜々「うふふ、当たり前ですよ♪ あっ、もしかして今日が何の日か覚えてない・・・・・・とか?」

P「まさか。担当アイドルの記念日を忘れるわけないですよ」

菜々「ということは・・・・・・」

P「菜々さん、お誕生日おめでとうございます!」

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菜々「ありがとうございますPさん♪ えへへ、今年もお祝いしてもらえるなんて、ナナは幸せものですっ♪」

P「いえいえ。で、確認なんですけど」

菜々「はい♪」

P「菜々さんって、いくつになったんでしたっけ?」

菜々「もう、人がよろこんでるときに」

P「そんなふくれないで。ほら、万が一の時はプロフィール変更しないといけないから」

菜々「万が一ってなんですか!」

P「まあまあ」

菜々「まったく。いいですか? ナナは去年17才だったんですよ? だから」

P「はい」

菜々「18才になりました♪」

P「じゅうは・・・・・・え?」

P「じゅ、18才?」

菜々「どうしました? なんだか、急に顔色が悪くなったような・・・」

P「あ、あはは、俺も難聴男子の仲間入りですかね? いま18才って聞こえて」

菜々「はい! 安部菜々、18才です♪」

P「おいお・・・・・・うわああああああああああああああああ」

菜々「ちょ、Pさん!? ああ、逃げないで! 待ってくださいっ!」

P「・・・・・・」

菜々「Pさん? いま乃々ちゃんが泣きながら飛び出して行ったんですけど・・・・・・」

P「・・・・・・」

菜々「ほら、机の下から出てきてくださいよ。ね?」

P「いやです」

菜々「そんなこと言わずに、子どもじゃないんですから」

P「菜々さんが17才に戻るまで出ません」

菜々「そんな無茶を・・・」

P「無茶言ってるのはあなたですよ!」

菜々「えー・・・・・・」

P「いいですか? 菜々さんはただの17才じゃないんですよ?」

菜々「永遠の17才でしたからね!」

P「じゃあ答えは出てるじゃないですか! なんで永遠の17才が年取ってるんですか!? おかしいでしょ!」

菜々「そうですか? 最近だと普通ですよ?」

P「最近っていつですか! 普通って、『永遠の』が年齢の前につく人は普通じゃないですよ!?」

菜々「Pさん、疲れてません?」

P「あなたのせいですっ!」

菜々「ほら、早く出てきてくださいーっ」

P「痛っ! 菜々さん引っ張らないで!」

菜々「じゃあ、自分からでてきてくださいよ」

P「わ、わかりましたら! いたたた、机が頭に・・・・・・ん?」

菜々「どうかしました?」

P「いや、何でもないですよ?」

菜々「ほら、はやく、はやく!」

P「はいはい」

P「しかし困った。18才になるってことは、謝りにいかないと」

菜々「ごめんなさい。ナナにできることがあればいってくださいね! お手伝いしますから!」

P「じゃあ、ここにいってもらえます?」

菜々「なんですかこのメモ。ケーキ屋さん?」

P「チョコプレートの文字を、18才おめでとう!って直してもらってください。あとロウソク足らないから一本追加で」

菜々「え? それだけですか?」

P「あとは、俺がプロフィールを変えるだけなんで」

菜々「いやいやいや」

P「他になにかありましたか?」

菜々「例えば記者会見を開くとかあるじゃないですか。報道陣いっぱい呼んで謝罪会見!」

P「誕生日で記者会見は開かなくてもいいでしょ。それにおめでたいんですから謝る必要ありませんよ?」

菜々「それなら、マスコミ各社にFAX送るとか!」

P「結婚報告じゃないんだから」

菜々「なんか、Pさん急に落ち着きましたね?」

P「いやぁ、聞いたときはショックで取り乱しちゃいましたけど」

P「よく考えたら、永遠の18才でも特に変わらないよなーって」

菜々「ええええええええ!?」

P「むしろ、これからは17才よりも18才のほうが熱い!」

菜々「どうしてですか?」

P「先月の総選挙を思い出してくださいよ」

菜々「周子ちゃんがシンデレラガールでしたね♪ あっ」

P「そうですよ。周子は18才! つまりこれからは18才が業界のトレンド!」

菜々「別に18才だから票を集めたわけじゃないと思うんですが・・・」

菜々「プロデューサーさんの話聞いてると、妙に18才に肯定的じゃありません?」

P「菜々さんが決めたことですから。それに担当アイドルの信頼は裏切れません!」

菜々「それは嬉しいですけど、菜々たちが考えてた展開と違うんです!」

P「はい?」

菜々「いいですか!? みくちゃん的にいうとナナのアイデンティティがクライシスなんですよ?」

P「そうかな?」

菜々「そうですよ! 18才になるってことは、17才のナナを応援してくれたファンへの裏切りなんですから!」

P「菜々さんのファンなら気にしないんじゃないですか?」

菜々「どういう意味ですか! ちゃんと18才はダメだって止めてくださいよっ!」 

P「もしかして、止めてほしいんですか?」

菜々「全然♪」

P「・・・・・・じゃあ、18才の何が問題か教えてくださいよ」

菜々「え? そ、そうですね・・・・・・えーっと・・・・・・」

P「ほら、何もないでしょ?」

菜々「ありますよ! いま考えてるんですっ! ・・・・・・あ、はい!」

P「はい、菜々さん」

菜々「フレッシュさがなくなる!」

P「菜々さん」

菜々「はい!」

P「ないものはなくならないんですよ」

菜々「ありますよ! ・・・・・・えっ、ありませんか?」

P「・・・・・・」

菜々「なにか言ってくださいよ!」

P「うーん、むしろオトナっぽさをアピールできるようになるんじゃないですか?」

菜々「オトナっぽさですか?」

P「よし、決めました。 これからグラビアの仕事をどんどんいれますね!」

菜々「ぐらびあ?」

P「イメージに合わないから、断ってたんですけど、18才記念で水着解禁します!」

菜々「ちょ、ストップ! み、水着はちょっと・・・・・・ほら、ナナってセクシーすぎるので!」

P「いいじゃないですかセクシー。グラビアクイーン目指しましょうよ」

菜々「ひょっとしてプロデューサーのスイッチ入れちゃいましたか?」

菜々「水着以外になにかありませんか?」

P「他には・・・・・・あっ、受験生応援アイドルとか?」

菜々「なんですかそれ?」

P「永遠と18才、もとい大学受験を繰り返してきた菜々さんが受験生を応援!」

菜々「嫌ですよ! そんな予備校にいつまでもいる人みたいな!」

P「これで浪人生のファンが増えますね!」

菜々「ターゲットが狭いですよ!」

菜々「ううっ、こ、このままじゃ何をやらされるかわかりませんっ! スタッフさ~ん!」

ちひろ「はーい♪」

P「ちひろさん!?」

ちひろ「プロデューサーさん、これ持ってもらえます?」

P「あ、はい」

菜々「いきますよ~? コホン! ナナのプロデューサーさんに、ドッキリ大☆成☆功! キャハッ♪」

P「失敗なんだよな~」

ちひろ「ですよね~」

菜々「あははー、ばれちゃってたみたいですね」

P「いやぁ、始めは信じちゃってパニックだったんですけど」

菜々「ナナの演技力はまだまだみたいですねー。アニメへの道のりは険しいです!」

P「それが、菜々さんの演技っていうよりも、カメラに気づいちゃって」

菜々「ええっ!?」

P「あー、これドッキリだなって。騙されたのが悔しかったので、逆に困らせてやろうと」

菜々「あらら、そうだったんですか」

ちひろ「う~ん・・・・・・」

P「ちひろさん?」

ちひろ「おかしいですねぇ・・・・・・絶対にばれないように仕掛けたんですけど」

P「まあ、俺も一つしか気づきませんでしたが」

ちひろ「ちなみにどのカメラでした?」

P「机の下にもぐった時に見つけましたよ?」

ちひろ「机の下?」

ちひろ「あの、私はプロデューサーさんの机の周りは触ってませんけど」

菜々「そうなんですか?」

P「じゃあ、いったい誰が」


「「「・・・・・・」」」


ちひろ「な、菜々さん締めてください!」

菜々「は、はい! ナナはまだ18才にはなりませんっ! 今年も17才のナナをよろしくお願いしますね! キャハッ♪」



おしまい

以上です。菜々さんは17才だからいいんですっ!

依頼してきます!

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