ちなつ「へぇ、あかりちゃん犬飼ったんだ!」(153)

ちなつ「ごめんね~あかりちゃん、急にお邪魔しちゃって」

あかり「ううんっ、あかりも遊びに来てくれて嬉しいよぉ」ニコニコ

ちなつ「あぁ、笑顔が眩しい……」

ちなつ「ちょっとお家にいても手持ち無沙汰でね、ついつい遊びに来ちゃった」

あかり「気にしない気にしない、あかりとちなつちゃんの仲だもん」

ちなつ「ふふ……、手ぶらなのも悪いしあかりちゃんが喜びそうな雑誌を持ってきたよ」

あかり「えっ、あかりが喜びそうな、雑誌?」

ちなつ「うんうん♪」ゴソゴソ

あかり「んー、ファッション雑誌かなにかかな、そろそろ秋物の季節だもんねぇ」

ちなつ「ふふ~ん……」ニコッ

ちなつ「まぁそれもいいけど、こっちのがきっと喜ぶかなって」スッ

あかり「あっ、……コレって犬さんのカタログだねっ!」

ちなつ「あかりちゃんは犬犬好きだもんねぇ、とたんに目をキラキラさせちゃうもん」クスッ

あかり「うんっ、あかりわんわんだーいすき!」

ちなつ「ふふふ、持ってきて正解だったね、良かった良かった」

あかり「ほら、ご挨拶して」

あかね「わんわん」

みたいなのかと思ったが違った

ちなつ「……」ペラッ

ちなつ「あ、私ね、飼うとしたらこの真っ白な犬が欲しいな~」

あかり「あはは、この犬さんほんともっふもふだね、可愛いよぉ……」ニコニコ

ちなつ「サモエド犬っていうんだ、この子朝のテレビでよく見かけるよね」

あかり「あっ、分かる分かる、あの番組のコーナーあかりもほんと大好き!」

あかり「全国を訪問してるんだよね、あぁ、富山にも来てくれないかなぁ……」ポー

ちなつ「ずーっと続いて欲しいよね、見てるとこっちも癒されるもん」

あかり「そうだねぇ、少しでも長生きして欲しいよね」

ちなつ「でも私ペットを飼うとしたら、やっぱり猫がいいかなぁ」

あかり「そういえばそんなこと言ってたね、ちなつちゃんは猫派って」

ちなつ「うんっ、……いつか結衣先輩に猫みたいに飼ってもらうの、きゃっ」ポッ

あかり「えっ、結衣ちゃんのペットになりたいの?」

ちなつ「まぁあくまで願望というか、その……」モジモジ

あかり「でも結衣ちゃんはあかりのペットだし、さらにそのペットになっちゃうね」

あかり「ふふふ、なんだかおかしいよぉ」クスクス

ちなつ「えっ、なにか言った?」

あかり「ううん、こっちの話だから気にしないでね」

>>2 訂正

あかり「んー、ファッション雑誌かなにかかな、そろそろ秋物の季節だもんねぇ」 

ちなつ「ふふ~ん……」ニコッ 

ちなつ「まぁそれもいいけど、こっちのがきっと喜ぶかなって」スッ 

あかり「あっ、……コレって犬さんのカタログだねっ!」 

ちなつ「あかりちゃんは犬大好きだもんねぇ、とたんに目をキラキラさせちゃうもん」クスッ 

あかり「うんっ、あかりわんわんだーいすき!」 

ちなつ「ふふふ、持ってきて正解だったね、良かった良かった」 

ちなつ「それで、色々見たけどあかりちゃんはどの犬が欲しいのかな?」

あかり「えっと、あの、その……」

ちなつ「あらら、そんなにたじたじしちゃってどうしたの」

あかり「実はあかりね、いま犬さんを飼ってるんだよ、ぇへへ……」ニマニマ

ちなつ「えっ、もうそれを先に言ってよ、結構なニュースだよね!」

ちなつ「でもお外には犬の家とか、それっぽい遊び道具も無かったけど……」

あかり「ふふ~ん、実はねお家の中で飼ってるんだよぉ」ニコニコ

ちなつ「へぇ~!」

ちなつ「お家で飼ってるんだぁ……うふふ、可愛いんだろうな」

あかり「うんっ、とーっても可愛いんだよ、順従で、なんでも言うこと聞いちゃうの」

ちなつ「ってことは室内犬ことだよね、あかりちゃん、私も見たいよその子!」ユサユサ

あかり「あはは、そう急かさないでよぉ、いま呼んであげるからね」

あかり「おーい、ゆっぴー、ゆっぴーおいで!」

ちなつ「ゆっぴーかぁ、ふふ、可愛い名前だね」ニコニコ

あかり「名前はゆっぴーでね14歳のメス、ちなつちゃんも可愛がってあげてね!」

ちなつ「うんっ?14歳ってけっこうヨボヨボなんだね、……どうしてだろう」ウーン

あかり「ゆっぴー、ゆっぴー……」ワクワク

ちなつ「でもエライね呼ぶだけでこっちに来てくれるなんて」

あかり「んー、恥ずかしがり屋だけど根はいい子だからね、最初はちょっと反抗もあったけど」

ちなつ「ふーん、躾とかもあったんだね、やっぱり大変そう……」

あかり「でもね、やっとあかりの気持ちが通じたのか今はデレデレなんだよぉ」

あかり「ちょーっと離れただけで寂しそうな顔をするの」ニコニコ

ちなつ「ふふ、あかりちゃん楽しそうだなぁ、きっと可愛い犬なんだろうね」クスッ

トテトテ タタタタタッ トントン

結衣「わんっ、わんわん!」ガチャッ



ちなつ「」

これは…前言撤回

ちなつ「……えっ?」

結衣「ち、ちなつちゃん、なんであかりのお家に!?」アセアセ

あかり「ふふっ、エライエライゆっぴー、ちゃんと来てくれるなんて」

ちなつ「いや、あの、どういうことなのこれ」

結衣「ちゃ、ちゃんとした理由があるんだ、こうなった経緯というものが!!」

あかり「はいゆっぴー、お手!」スッ

結衣「わふっ」ポスン

ちなつ「しっかり調教済みですね、あはは、なんだこれ」

結衣「あ、いや、違う、違うの……」カァー

ちなつ「……」

結衣「あっ、あのちなつちゃん……」

あかり「おかわり!」スッ

結衣「わんっ!」ポン

ちなつ「ずいぶんとノリノリですね、犬耳と首輪もよーく似合ってますよ」ジトッ

結衣「っ……うぅぅぅ……」カァー

ちなつ「それじゃあ聞かせて貰いましょうか、その経緯と理由とやらを」ズイッ

結衣「ち、ちなつちゃん顔近い、顔近いです!」

ちなつ「……」ジーッ

結衣「……あはは」

あかり「ちなつちゃんもゆっぴーのこと触っていいんだよ、ちょっと恥ずかしがり屋さんだけど」ニコニコ

ちなつ「いまはそれよりも大切な話があるの、なめなめするのは後だから」

結衣「なめなめ!?」

結衣「えっとね、こうなったのはちょっとしたワケが……」

ちなつ「まぁそうでしょうね、普段の結衣先輩からはあり得ない行動ですし」

結衣「実は……」

~ちょっと前のお話し~

あかり「はぁ、犬さんが欲しいよ、ほんとに欲しいなぁ……」ペラッ

結衣「あかり、いま読んでる雑誌って犬のカタログ……」

あかり「うんうんっ、みんな可愛い子ばっかりで目移りしちゃうよぉ~」

結衣「犬大好きだもんね、思い切ってお家の人に頼んでみればいいんじゃないかな?」

結衣「ふふ、あかりはいい子だからきっとOKって言ってもらえるよ」

あかり「結衣ちゃ~ん……」グスン

あかり「お願いしたんだけどね、お母さんにダメだって、何回も念を押されちゃったの」シクシク

結衣「そっか……」

結衣「けど偉いよやっぱり、駄々をこねないであっさり引き下がるんだもん」ナデナデ

あかり「んっ……だって、ペットを飼うってきっと大変なことなんだよね」

結衣「そうだな、お世話もしないといけないし、毎朝の散歩だってあるから……」

あかり「きっと家族のみんなもそういうのを真剣に考えてくれたんだろうな、って……」

あかり「それにあかりはもう中学生だしワガママ言えないもん、あかりはカタログを見て妄想するよ!」ペラッ

あかり「よし、この子にしようかな……」

あかり「……」ポー

あかり「きゃはは、くすぐったいよぉヨーゼフ、あっ、おじいさーん、ペーター、ヤッホー!!」

結衣「あはは、なりきってるなぁ……」

あかり「パトラッシュ、僕はもう眠いんだ……キミも疲れただろ……」

あかり「タロ、ジロ、絶対に助けにくるからね!!それまで待っててね!!」グスッ

結衣「なんかもうめちゃくちゃだなぁ……」

結衣「うーん、なんとかしてあげたいけどな、こればっかりはどうしようもないよね」

結衣「私の家で飼うわけにもいかないし、残念……」

トゥルルルルルルルルルル……

結衣「おや、……あかり、携帯なってるよ」ユサユサ

あかり「あはははっ、そんなに跪いて犬そっくりだねぇ」

結衣「ど、どんな妄想してるんだよおいコラ!!」

あかり「はっ!?」

あかり「んんー、やっぱり楽しかったなぁ、至福の時だったよぉ……」ポワーン

結衣「最後の妄想のときが一番いい顔してたけど……」

あかり「誰だろ、あっ、お姉ちゃんだ♪」ピッ

結衣「っ!!」

あかり「はいもしもし、あかりだよ!」

あかり「えっ、今日はみんなで回転寿司に行くの?金のお皿も食べていいって!?」ガタッ

結衣「なっ、なっ……!」


結衣(なんであかりの待ち受け画面が、私のセクシーショットになってるんだよ!?)

結衣(……パンダのパジャマ、これ、京子にこの間撮られたやつだよ)ガクッ

あかり「はーいっ、それじゃ今日はすぐ帰るからね、ばいばい!」ピッ

あかり「おっすし、おっすし♪」

あかり「まぁ、あかりとしては回らない方が良かったんだけど、お父さんの稼ぎじゃ厳しいか……」ボソッ

結衣「あ、あのさ、あかり」

あかり「んー、分かってるよぉ、結衣ちゃんにもガリ持ち帰りしてきてあげるから」ニコッ

結衣「ありがと、ってそうじゃないから!!」

あかり「えっ、それじゃ甘エビの尻尾?」

結衣「んんー?変なこと言うのはこのほっぺたか?」グニグニ ムニムニ グニムニ

あかり「んむむむむっ、あはは……」

結衣「ガリも甘エビの尻尾も緑茶のティーパックも要らないからな」

あかり「ごめんねぇ、ちょっとお寿司がご無沙汰だったから舞い上がっちゃった」ニコニコ

結衣「それはいいんだよ、家族の人と楽しんでおいで」

あかり「うんっ!」

結衣「えっと……私が言いたいのはね、その、待ち受けのことなんだけど」

あかり「あっ、コレのこと?」ピッ

あかり「ふふふ、結衣ちゃんがはっちゃけるのって珍しいからつい待ち受け画面にしちゃったの」

結衣「……だ、誰かに見せた?」

あかり「ううん、今のところはまだ見せてないよぉ」

結衣「い、今のところはって、引っかかる言い方だなぁ……」ビクッ

結衣「その、誰にも見せたりしないよね……?」

あかり「えっと、櫻子ちゃんとかに写メールで送るつもりなんだけど」

結衣「!?」

あかり「ふふ、きっとビックリするよね、今までの結衣ちゃんのイメージを壊す感じだもん」ニコニコ

結衣「……」ダラダラ

あかり「結衣ちゃん、そんなに汗だくでどうしたの?」


結衣(あかり→大室さん→ちなつちゃん、古谷さん、綾乃、千歳→七森中学全員→そしてそのまま日本中に)

結衣(日本→欧州、アジア、南米、北米→世界中→水星、金星などの太陽系→そして銀河系まであの写真が……?)ガンガン


あかり「ゆ、結衣ちゃん、そんなにそんなに壁に頭を打ち付けちゃダメだよぉ!!」グスッ

>>43 訂正

結衣「そ、その写真どうするつもり……?」

あかり「えっと、櫻子ちゃんとかに写メールで送るつもりなんだけど」 

結衣「!?」 

あかり「ふふ、きっとビックリするよね、今までの結衣ちゃんのイメージを壊す感じだもん」ニコニコ 

結衣「……」ダラダラ 

あかり「結衣ちゃん、そんなに汗だくでどうしたの?」 


結衣(あかり→大室さん→ちなつちゃん、古谷さん、綾乃、千歳→七森中学全員→そしてそのまま日本中に) 

結衣(日本→欧州、アジア、南米、北米→世界中→水星、金星などの太陽系→そして銀河系まであの写真が……?)ガンガン 


あかり「ゆ、結衣ちゃん、そんなにそんなに壁に頭を打ち付けちゃダメだよぉ!!」グスッ 

結衣「不味いな、それはなんとしても阻止しないと……」ガツンガツン

結衣「あんな写真が出回ったら末代までの恥、どうするどうする」ポタポタ

あかり「ひぃぃっ、血、額から血出てるよ結衣ちゃん!!」

結衣「……」ガシッ

あかり「きゃああああああああ、堪忍して、助けて京子ちゃん!!」ワタワタ

結衣「あかり、さっき犬がほしいって言ってたよね」ドクドク

あかり「い、いまは結衣ちゃんの傷を縫合してくれる腕利きのお医者さんがいいです……」

結衣「……だから、私が、あかりの犬になるから、代わりにその写真を!!」

・・・
・・

結衣「っ……」

ちなつ「結衣先輩どうしたんですか、ちゃんとした理由があるからこんな事してるんですよね?」

ちなつ「……きっとなにかあったに決まってます、こんなのおかしいですもん」

ちなつ「優しい結衣先輩のことですから、きっとあかりちゃんのお願いでも聞いてるんでしょうね」クスッ

結衣(ダメだ、本当のことを話したらきっとちなつちゃんはこう言うよね)

結衣(その写真、ぜひ見せてください……って)ダラダラ

結衣(あぁぁぁ……なにかいい言い訳は、考えろ、考えないと!!)

結衣「……」

結衣「ちなつちゃん、私がなんでこんなことをしているかっていうとね」


結衣「小さい頃からの夢だったんだ、犬耳と鎖を付けて、ペットとして飼われるのが……」カァー

ちなつ「……」

ちなつ「へぇ、そうだったんですか……」

結衣「そうなんだよ、あかりって優しいし、面倒見がいいから、ぴったりかなって」

あかり「ふふっ、もう芸まで仕込んじゃったよね、後でちなつちゃんにも見せてあげるからね」

結衣「……あはは」

ちなつ「……なるほどね、結衣先輩は飼われる方が好みでしたか」ニコッ

ちなつ「私としては逆のほうが良かったんですけどね、こうなったらしょうがないです」

結衣「ち、ちなつちゃん……?」

ちなつ「私も結衣先輩の飼い主になります!」グッ

結衣「えぇ……」

あかり「わぁっ、ちなつちゃんもゆっぴーの飼い主になるんだ!」

ちなつ「ふふ、小さい頃はブリーダーか羊の毛刈りする人になるかで迷ってたんだから」

あかり「あははっ、どっちも世知辛い日本じゃ食べていくほど稼げないよぉ」

ちなつ「そういう事言わないの、……腕がなるな、いっぱい可愛がってあげなきゃ」

あかちな「ねー♪」ニコッ

結衣「あ、あの、2人とも、ちょっと待ってよ!」

ちなつ「そうだあかりちゃん、躾でどんなこと教えこんだの?」

あかり「……ふふん、さぁゆっぴー、服従のポーズだよ、ちなつちゃんに見せてあげて!」

結衣「……」グスッ

ちなつ「あー、犬って仰向けになって、前足をこう、カクってさせるよね!」

あかり「そうそう、あのお腹を見せるポーズがほんと可愛いくて……」

ちなつ「ふふ、いいセンスしてるね、さすがあかりちゃん」

あかり「……ぇへへ」


結衣「……」モジモジ


あかり「どうしたのゆっぴー、早く早く!」

ちなつ「……」ニコニコ

結衣「だ、だって、ちなつちゃんも見てるし……」カァー

ちなつ「……」ジーッ

あかり「あはは、脳内の結衣ちゃんフォルダに保存するつもりだね」

ちなつ「だってこんなの滅多にみれないもん、あの結衣先輩が……」ドキドキ

あかり「よしよし、ちょっとびっくりしちゃったよね」ナデナデ

結衣「や、やめて、なでなでしないで……あかり……」

あかり「ねぇゆっぴー、いつもみたいに可愛いところ見せて欲しいな」

あかり「……犬耳の結衣ちゃん、とーっても素敵だよ」ボソッ

結衣「んっ……ほ、ほんと?」

あかり「ちなつちゃんだってきっと喜んでくれるよ、いまの結衣ちゃん可愛いもん」

結衣「……わ、わん」スリスリ

あかり「そうそう、背中を床に擦りつけて」

結衣「……」グスッ

結衣「わふっ……くぅ~ん……」クイッ

あかり「うんうん、開脚もしてるし、まさに服従のポーズだね」ニコッ

あかり「ゆっぴーはあかりとちなつちゃんの可愛いわんわんだよ、分かった?」ナデナデ

結衣「……う、うん、分かった、分かったよ……えへへ」



ちなつ「あー、一眼レフ持ってきて良かった、ふふふ」カシャッ パシャッ カシャッ

あかり「えらいぞゆっぴー、よーしよし」ギュッ

結衣「んっ……あかり……」

ちなつ「あー、これはもう部屋の壁紙確定かな」

ちなつ「犬耳と首には鎖をつけた結衣先輩が、涙目で、そして服従のポーズ……うふふ……」

ちなつ「あっ、ずるいよあかりちゃん、私もゆっぴーぎゅってさせて!」

あかり「うんっ、みんなのゆっぴーだもんね」ニコッ

ちなつ「……えへへ、ゆっぴーはいい子ですねぇ」ナデナデ

結衣「あっ……ちなつちゃんのなでなで……」

ちなつ「大好きですよ、良い子良い子」ギュッ


結衣(なんかもう犬でもいいかもしれない)

俺も大室家で飼われて撫子さんに踏まれてえ

結衣「いっぱい、なでなでハグハグされちゃった……えへへ……」ポー


あかり「ふふ、惚けた顔しちゃってるね、可愛いなぁ……」

ちなつ「くすっ、まんざらでもなさそうだね結衣先輩も」

ちなつ「ん~、今日はもう最高の日だよ……」ウットリ

あかり「ゆっぴーはね、お返しにいいことしてくれるんだよ」

ちなつ「えっ、いい事ってなぁにあかりちゃん?」

あかり「まぁまぁ、ちょっと見ててね、ゆっぴーいつものお願いね」ニコッ

結衣「……う、うん」

結衣「ちなつちゃん、いっぱい触ってくれてありがと、……そのお礼というか」

ちなつ「えっと、戸籍でも入れるんですか?いつでもいいですけど」

ちなつ「ハネムーンは無難に箱根ですかね、えへへ」

結衣「そ、そうじゃなくて、ちょっとじっとしててね……」スッ

ちなつ「えっ!?」

結衣「ゴメンね、ほっぺた汚くなっちゃうけど、私の気持ち……んっ……」チュッ ペロ

ちなつ「……そ、そうですね、犬だから、おかしくないですね!」

結衣「えへへ、ほっぺた柔らかいね……」チロチロ

ちなつ「……」ポタポタ

あかり「ち、ちなつちゃん、鼻血出てるよ!」

ちなつ「……」パタッ

結衣「あっ、ちなつちゃん気絶しちゃった、でももちもちしてて気持ちよかった……わふっ♪」

あかり「……ゆっぴー、あかりには?」

結衣「うん、あかりもじっとしててね、……私のことなんか飼ってくれてありがと」チュッ

あかり「……ううん、ほんとはあかりのお願いを叶えてくれたんだよね」

あかり「犬さんが欲しいって、だからこんなことまで……」

結衣「あむっ……んっ……」チュッ ペロペロ

結衣「しょんぼりするなよ、結局は私も楽しい思いしてるんだし」

結衣「……わふっ」スリスリ

あかり「……ふふ、ありがとうゆっぴー」

結衣「ふふ、2人とも寝ちゃったか、可愛い寝顔だね」

あかり「うう゛ん……ゆっぴー、ずっと一緒……」ギュッ

ちなつ「だ、ダメですよ、そんなところ舐めたら……あぁっ……」ギュッ

結衣「こらこら……」コツン

ちなつ「いたっ!?」

結衣「ずーっとこんなことが続けばいいな、って思うのはおかしいのかな」

結衣「こんな可愛いご主人様たちに飼われたら、きっと幸せなんだろうな……」ギュッ

あかちな「んっ……んん……」zzz

あかり「……んっ、んん……ふぁ~」クシクシ

ちなつ「あ、おはようあかりちゃん、よく眠れた?」

あかり「うん、犬さんとお昼寝したらきっとこんな感じなんだろうなぁ……」ギュッ

ちなつ「ふふ、ゆっぴーもぐっすりだね、かわいい」

ちなつ「……結衣先輩、様になってますよ、もうずーっと犬の格好でもいいくらい」スリスリ

結衣「……」zzz

あかり「……これはあかりのワガママなんだ」

ちなつ「えっ?」

あかり「ちなつちゃん、本当はね結衣ちゃんはそんな変態さんじゃないの」

あかり「犬耳付けて鎖を自発的に付けるなんて、普通あり得ないでしょ……」

ちなつ「まぁ……ね」

ちなつ「大方あかりちゃんが犬さん欲しいよぉ、って言ったんでしょ?」クスッ

あかり「……うん、だからきっと無理してるんだと思う」

ちなつ「そうだよね、結衣先輩がこんなので喜ぶワケないもんね」

あかり「今日で一週間の終わり……」

ちなつ「うん?」

あかり「結衣ちゃんと約束したの、一週間だけあかりの犬さんになってくれるって」グスッ

あかり「だから、もう、ゆっぴーとはお別れ、なの……うっ……ぁぁぁぁ」ギュッ

ちなつ「……そっか」

ちなつ「なら、最後にお別れしないとね、今までありがとう、って」

あかり「うんっ……うん……」ポロポロ

結衣「うっ……ダメだよ、お外でリード付けて歩けなんて……」zzz

結衣「命令……?な、ならするしか……」

結衣「ち、ちがう、喜んでなんかないよ、信じて……あかり、ちなつちゃん……」

結衣「はっ!!」ガバッ

結衣「……」サワサワ

結衣「あれ、首輪も犬耳を外れてる」

結衣「んっ……くぁ~……なんでだろう、あかりが外したのかな?」

結衣「……落ち着かない、やっぱり繋がれてないと」ソワソワ

あかり「あ、結衣ちゃんおはよう、ぐっすりだったね!」ガチャッ

ちなつ「あぁ、結衣先輩は寝顔も凛々しかったです……」ポッ

結衣「あ、うん……」

結衣「2人とも……その、さっきの首輪って」

あかり「そ、そろそろ帰る時間だね、カラスも鳴いてるし!」

ちなつ「そうだね、ふふ、今日は楽しかったなぁ」

あかり「んー、散歩がてらちなつちゃん達のこと送っていくね、結衣ちゃんも忘れ物しないでね」ニコッ

結衣「……うん」

あかり「まだやっぱり暑いねぇ、もう日も暮れてるのに」

ちなつ「うんうん、残暑がほんと厳しいね、嫌になっちゃうな……」

結衣「……」

あかり「あ、えっと、そう言えばこの間、お母さんが扇風機と間違えてハロゲンヒーター買ってきてね!」

あかり「何よコレ、って言いながらうちわ扇ぎ続けてたなぁ……」

ちなつ「ふふっ、年齢が年齢なら老人ホームぶちこまれてるね」ニコニコ

あかり「もうっ、あかりのお母さんはまだピチピチだよぉ!」プンプン

あかり「肩こりとか、ホットフラッシュがあるって言ってたけど……」

ちなつ「それ更年期障害なんじゃ……」

あかちな「わいわい」


結衣(もうゆっぴーって呼んでくれないんだ……もう可愛がってくれないのかな……)グスッ

ちなつ「あ、あかりちゃんのお母さんって50代なの?」

あかり「ううん、30の後半くらいだとは思うけど……」

ちなつ「なら安心だね、ちょっと疲れてるだけだよ、肩たたきでもしてあげなきゃね」ニコッ

あかり「うんっ!」

ちなつ「……ていうか、なんで真夏にハロゲンヒーター売ってるんだろうね」

あかり「……さぁ」


結衣「2人とも、私はこっちの道だからそろそろお別れだね」

あかり「っ……」グスッ

ちなつ「あかりちゃん、ほら笑って手振らないと」コソコソッ

あかり「うっ、うん……」

結衣「それじゃまたね、……今日は楽しかった、ありがとね」ニコッ

ちなつ「……はい」

あかり「うっ、うっ……うぅぅぅ……」グスッ


結衣『結衣ちゃん、だからゆっぴー……ふふ、しょうがないな』

結衣『えっ!ひ、平皿でミルク飲むの!?』

結衣『と、トイレは人間と同じにしてって、信じられない、あかりの変態!!』

結衣『あの、あかねさん、これには深いわけが!えっ、一緒に精神科へ!?』

結衣『あの……体は、優しく洗ってね……』


あかり(ゆっぴーとの思い出が、止まらない、止まらないよ……)ポロポロ

あかり(……いま思うと金槌で殴られても文句言えなかったかも)グスッ

ちなつ「あかりちゃん……やっぱり辛いよね……」

あかり「……ぁぁぁぁぁん……うっ、うっ……」ポロポロ

結衣「じゃあまたね、車には気を付けるんだよ」タッ

ちなつ「結衣先輩!!」

ちなつ「……けっこうドライなんだね、あかりちゃんが泣いてるのに」

ちなつ「帰ろうかあかりちゃん、今日は泊まっていってあげる」ポンポン

あかり「んっ……うん、ありがと……ぇへへ」グスッ


結衣「あかり、ちなつちゃん!!!」

あかり「……?」グスッ

ちなつ「ど、どうしたんですか結衣先輩、そんなに血相を変えて」

結衣「あかり、そのリュックの中に入ってるんだよね?」グイッ

あかり「あっ!!」

結衣「……」ゴソゴソ

結衣「もう決めたんだ、あかりとちなつちゃんがどんなに私のことを軽蔑しても構わないって……」カチャカチャ

結衣「自分のためでもあるんだ、……もう今さらだよ、私のご主人様は君たち2人だもん」ニコッ

あかちな「ゆっぴー……」ジワッ 

結衣「……わんっ♪」

あかり「ゆっぴー、ゆっぴーが帰ってきたよぉ!!」ガバッ

ちなつ「あははっ、お帰りなさいゆっぴー!」ギュッ

結衣「ふふ、よしよし……でもその内本名忘れちゃいそうだな、メモしておこう」メモメモ

あかり「ウワァァァン、あかりやっぱり結衣ちゃん抜きじゃもう駄目だよぉ……」

結衣「だから2人が私のこと可愛がってくれるんだよね、わんわん」ギュッ

ちなつ「はいっ、それはもう24時間年中無休で愛でますから!」スリスリ

結衣「あはは、ありがとう、大好きだよあかり、ちなつちゃん……」

あか結ちな「あはは、うふふ、わーい、わーいっ♪」


京綾「……」

京子「まぁ、こう暑いとしょうがないよね」

綾乃「そうね、残暑が厳しいもの」

京子「とりあえず心療内科か精神科でも探しておこうかな」

綾乃「そうね、きっとそれがいいわ」

京子「まだ間に合うよね、大切なごらく部だもん」

綾乃「そうね、最悪黄色い救急車でも呼びましょうか」


おわり

最近買った9巻の扉絵の犬耳+首輪結衣ちゃんが最高に可愛いのでこんなSSを、買ってない人はぜひどうぞ(ステマ)

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