P「安価でアイドルプロデュースしてIA大賞受賞を目指す」(1000)

P「安価でアイドルプロデュースしてIA優勝を目指す」
の続き


【活動23週目 765プロ事務所 朝】

P(さあ、今日も元気にアイドルプロデュースだ!)

P(……しかし、少し早く出勤しすぎてしまったな。まだアイドルの子は誰も来ていない……)

ガチャ!

??「おはようございまーす」

P「と思ってたら早速来たな! えーっと……」

入ってきたのは誰?
>>6

雪歩


P「おはよう、雪歩」

雪歩「あ、おはようございますっ、プロデューサー♪」

P(彼女の名前は萩原雪歩。俺がプロデュースするアイドルユニット、ロッソストラーダのリーダーだ)

P(少し泣き虫で、気弱で、ネガティブなところがあるが……)

P(それでも最近は、決して諦めない根性と気合を持った強い女の子へと成長してきている)

雪歩「……あ、まだ、誰も来ていないんですね」

P「ああ、雪歩が一番乗りだよ。ユニットの誰よりも早く来るなんて、さすがリーダーだな」

雪歩「えへへ……そ、それほどでもないですぅ」

P(良い表情をしているな……調子はいいみたいだ。さて、どうしよう?)

1 最近、ユニットメンバーの皆とはどうだ? と聞こう
2 最近、ユニットメンバー以外の皆とはどうだ? と聞こう
3 その他

>>13


P「最近、ユニットメンバーの皆とはどうだ?」

雪歩「真美ちゃんと、あずささんですか? みーんな仲良しですよ!」

雪歩「こないだも、三人で海に遊びに行っちゃいました。えへへ、ちょっと季節的には遅かったですけどね」

P「そうか……仲が良さそうで何よりだよ」

P(ロッソストラーダはトリオユニット。今目の前にいる萩原雪歩と、双海真美、そして三浦あずささんで構成されている)

P(タイプとしては皆バラバラで、最初はどうなることかと思っていたが……)

P(しかしここまで様々な困難を、三人で団結して乗り越えてきた。とても良いユニットとなっているようで、俺も嬉しいよ)

雪歩「私、このユニットで活動が出来てとっても嬉しいです。……まだ、リーダーとしては半人前ですけど……」

P「そんなことはないさ。雪歩は雪歩なりに、とても頑張ってくれているよ」

雪歩「そ、そんな……私なんて、まだまだですぅ。歌もダンスも、皆を引っ張っていけてないですし……」

P(ふむ……雪歩はいまいちまだ、自分に自信がないんだよな。ここは……)

1 雪歩を褒め倒そう!
2 そのとおりだな、精進しろよ。と言おう!
3 その他

>>19

1


P(ここは、雪歩を褒め倒そう!)

P「……たしかに、歌やダンスでは、まだ少し、真美やあずささんに負けちゃってるかもしれないな」

雪歩「あう……そ、そうですよね……」

P「だけどな、雪歩。それでいいんだよ」

雪歩「え? ま、負けちゃってるのが、いいことなんですかぁ?」

P「もちろんひとりのアイドルとしては、実力があるに越したことはない。だけどな、俺達はチームだ」

雪歩「チーム……」

P「ああ。誰かが苦手なものがあれば、それを補うのがチーム、すなわち団結だ」

雪歩「みんなで力を合わせれば……、ってことですか?」

P「そのとおりだ! それに、雪歩には雪歩にしか出来ないことがあるだろう?」

P「最近の雪歩が、どんどん演技力に磨きがかかっていることを、俺はちゃんと知っているぞ」

雪歩「……えへへ」

P「それに元々、雪歩はとっても可愛いしな……」

雪歩「えっ」


P「近頃の演技力、表情豊富さを見てると、こう……俺の心も、うっかりお前に夢中になりそうになるよ」

雪歩「む、夢中!? あ、あの……」

P「プロデューサーとしては、誰かひとりだけを特別視するのはいけないと思うけど……」

P「それでもやっぱり、俺は雪歩の笑顔が一番好きだ。思い出もいっぱいあるしな……雪歩かわいいよ雪歩」

雪歩「はう! ……す、すき、って、その……え? かわいい? えっと……」

雪歩は混乱している!

P(ちょっと言い過ぎたかな……まぁ突然こんなこと言われたら、さすがにビックリするだろう)

P(よし。それじゃあ最後に、朝の締めくくりとして……これを聞いておこう!)

P「この急成長には、何か秘密があると見たぞ」

雪歩「そ、そんな、秘密なんて……」

P「ふむ……最近、何か良いことでもあったのか? たとえば、そうだな……」

1 恋とか?
2 秘密特訓とか?
3 その他

>>27

1


P「たとえば……恋とか?」

雪歩「こっ、ここここここ恋ですか!? なな、なんで……!」

P「よく言うじゃないか、女の子は恋すると綺麗になるってさ。雪歩は最近、グングン綺麗になってるし」

雪歩「き、綺麗なんて言われたことないですぅ! 私なんて、ひんそーでひんにゅーでちんちくりんの……」

P「おいおい、そんなことはないぞ。雪歩の体のバランスは、黄金比を描いているんだから」

雪歩「うう……」

P「俺は、雪歩は世界一可愛いと思っているよ。こんな素敵な子をプロデュースできて、俺も嬉しいさ」

雪歩「……ぷ、プロデューサー! さっきから、その、ほ、褒めすぎですぅ……」

P「はは……でも、ウソじゃないぞ。その証拠に……」

雪歩「もっ、もういいですっ! これ以上言われたら、私、もう家に帰りたくなっちゃいますからっ!」

P「家? なんでまた……」

雪歩「……」

P(……おや、雪歩の表情が……?)


P「……雪歩?」

雪歩「……えへへ……」ニヤニヤ

P(これは……妄想モードだ)

雪歩「こ、こんなに褒められたら、私……もう、この思い出だけで生きていけそうになっちゃうんです」

P「そ、そんな大げさな……」

雪歩「大げさなんかじゃないですよ? だって、プロデューサーに褒めてもらうために、私は……えへへ」

P「……」

雪歩「お家に帰って、プロデューサーが言ってくれた言葉を思い出しながら、私はひっそりと眠りにつくんです」

雪歩「そしたらきっと、プロデューサーが夢に出てきてくれますよね? それで、夢の中で、また私を褒めてくれて……」

雪歩「これはもう無限ですっ、とっても素敵な永久機関の完成ですぅ! えへ、えへへへえへ……」

P「お、おい……?」

雪歩「もちろん、私はリーダーですから、ちゃんとお仕事しますけど……はやく布団に入りたいなあ……」


P(しまった、雪歩の帰巣本能を刺激してしまった! かけてやる言葉を間違えたか……?)

雪歩「えへへ……あの、プロデューサー?」

P「な、なんだ?」

雪歩「その……どんどん、うっかりしちゃってくれてもいいですよ?」

P「うっかり?」

雪歩「はい! うっかりして、夢中になってくれたら……私も嬉しいですぅ」

P「……そ、そうか。うん、わかったよ……」

P(正直、自分でも何を言っているのかよくわからないし……)

P(俺の言葉が、雪歩にどんな影響を与えたのかも、いまいちわからないが……)

雪歩「恋、恋かあ……恋って、なんでしょうね? えへへえへ……」

P(……雪歩が笑顔なら、まあいいか)

グッドコミュニケーション!


―――

P「……さて、ようやく皆来たな」


雪歩「~♪ それから、えっと……えへへ」

あずさ「まぁ……ふふっ、良かったわね~、雪歩ちゃん」


真美「……ねえ兄ちゃん、ゆきぴょん、なんかあったの? ずっとニヤニヤしっぱなしだよ~」

P「ご、ごほん! たぶん……真美にはまだ早いよ」

真美「えー、何それずるいっ! 仲間ハズレだ~!」

P「いいからいいから……ほら、今日も元気に仕事するぞ!」

真美「ぶーぶー!」


P「ええと、気を取り直して……と」


P(俺達……つまり、俺と雪歩、真美、あずささんは、先々週に大きな目標を果たした)

P(春香と真と美希によるライバルユニット、ゼノグラシアとフェスで正々堂々勝負し、そして勝利することができたのだ!)

P(ゼノグラシアを打倒することにより、ロッソストラーダの知名度も大きく上がったため……)

P(これから先はきっと、今まで出来なかったような大きな仕事が入ってくるぞ! 俺も楽しみだな)


P「……とは言ったものの、これまでにない仕事と言ってもな……」

P「色々な仕事のオファーは来ているが……ううむ」

真美「じゃあさ、じゃあさ! そろそろあれ、出しちゃおうよっ!」

P「あれ?」

真美「うんっ! シ・ン・キョ・ク!」

P「……なるほど」

P(新曲か……うん、それもいいかもな! 2ndシングルの売り上げも、最近では落ち着いてきているし)


P(真美のアイデアを頂いて、俺達は新曲をリリースすることにした)

P(皆に意見を聞いたところ、今回の選曲は俺に任せるとのことだ)

P(それだけ信頼をしてくれているということかな……嬉しい限りである)

P(……ええと、ロッソストラーダが今まで歌ってきた曲は……)

P「デビューシングル、『Kosmos, Cosmos』……雪歩が大好きになった曲だな」

P「2ndシングル、『Do-Dai』。これは、真美がいたく気に入っていた」

P「……」

P「よし、それじゃあ……この曲にするか!」

P「ロッソストラーダの、3rdシングルは……」

>>46
※Kosmos, Cosmos、Do-Dai以外のアイマス曲でお願いします
※シンデレラの曲は詳しくないのでなるべく避けてくれると嬉しいです

THE 愛


【THE 愛】

雪歩「……とっても、素敵な曲ですぅ……」

あずさ「そうね~……ふふっ、私もいつか、こんな……」

真美「うんうんっ! こうなんていうか、愛ぴょん大好きっ! ってカンジだねっ!」

P「たぶん、どこかの事務所の豆タンクは関係ないぞ……」

P(うん、それぞれ感想はあるみたいだが、みんな気に入ってくれたみたいだ!)

P「これからしばらくは、この曲でロッソストラーダをアピールしていくぞ!」

みんな「はいっ!」


P「……さて。今週は、どんな活動をしようかな?」

P(先ほども触れたとおり、ロッソストラーダには、今までよりずっとたくさんの種類の仕事の依頼が来ている)

P(新曲をリリースするということで、今まで通り今週はレッスンに励んでもいいが……)

P(この二ヶ月近く、レッスンはもう、地獄の特訓と言ってもいいくらいしてきたんだよな)

P(みんなの地力は、かなり強まってきている。レッスンの量を減らしても、きっと新曲をマスターするのは容易いだろう)

P「……よし、今週は、これをするか!」

1 やっぱりレッスン!
2 新曲とは関係ないが、営業に出かけて知名度アップ!
3 さっそく新曲をひっさげてフェスに挑戦!

>>53

2


【営業(タイアップのお仕事) 西エリア 昼】

P(俺達は、営業をして知名度をあげるべく西エリアへやってきた)

P(せっかく新しい仕事のオファーが来ているんだ、みすみす逃す手はないな!)

P「さて……」

雪歩「うう……、人がいっぱいいますぅ……みんな歩くの早い……」

真美「ゆきぴょん、あずさお姉ちゃん! たこ焼き食べにいこーよ、たこ焼きっ! ホンバだよっ!」

あずさ「あらあら……真美ちゃん、それもいいけど、お仕事が終わってからにしましょうね?」

P(……よし。今日は、この子のプロデュースに力を入れるとするか!)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ

>>57

3


【タイアップのお仕事(あずさ)】

P(ロッソストラーダが、今度コンビニで新発売される新商品のイメージキャラクターとして選ばれた!)

P(その商品は、イチゴが乗ったショートケーキ。シンプルながら、こだわりの材料を使っているのが売りらしい)

P(値段はそれなりだが……何よりも安さを求めるこの地域の人たちに、新たな価値を! というのが狙いらしい)

P(CMにも登場できるし、なんとそのCMに新曲も使ってもらえるとのこと。至れり尽くせりだな!)

あずさ「……はぁ」

P「あずささん、どうしたんですか? ため息なんかついて……」

あずさ「あ、プロデューサーさ~ん……実は、ちょっと困ったことになっちゃって……」

P「ええ!? な、何かトラブルですか?」

あずさ「い、いえ……トラブル、というほどのことでもないんですけれど~……」


あずさ「今日私たちは、新商品を試食をさせていただくために、ここに来ているんですよね?」

P「そうですね。雪歩や真美は、食べ放題だと言うことで、さっきから夢中になっていますが……」

あずさ「……それが問題なんです~……」

P「……?」

P(話は前後するが、先ほど、イメージガールとなるロッソストラーダに向けて、新商品のプレゼンテーションが行われた)

P(どこどこの何の素材を使っていて、一流のシェフが……といった話だ)

P(……ふだんあまり甘いモノを食べない俺でも、思わずよだれが出るような素晴らしい商品だと思う。しかし……)

P「そういえばあずささんは、さっき一口食べて以来、全然食べてないですね?」

あずさ「そ、そうですね……」

P「もしかして、そのことが問題に関係しているんですか?」

あずさ「……はい。実は、そうなんですー。どうしましょう~……はぁ」

P(……何か、言い難そうな表情をしているな。よし……、ここは、こう言ってあげることにしよう)

1 口に合いませんでしたか?
2 ダイエット中、とか?
3 その他

>>64

3食べさせてあげる


P(ここは……これしかないな!)

P「あずささん……、何か食べづらい理由があるんだとしたら、俺が食べさせてあげますよ!」

あずさ「ええっ!?」

P「俺は考えたんです。あずささんは、ふだん、こういうのを食べるのは嫌いじゃないでしょう?」

あずさ「は、はい。そうですね、甘いモノは大好きです~」

P「それでも、これを食べるのに躊躇しているということは、何か重大な理由があるに違いありません!」

あずさ「んー……重大、というほどのこと、なのかしら? 私にとっては確かに重大ですけど……」

P「それはきっと……突き指です!」

あずさ「えっ」

P「はい! あずささんは何かしらの理由で、手を怪我しているんですよ! だから、自分では食べられないんだ……!」

あずさ「……」

P「だから、俺が食べさせてあげます!」

P(我ながら、名推理だな! こないだダンスの練習をしているときに、変なところを打ったに違いない!)


あずさ「……プロデューサーさん、あの」

P「ほらほら、遠慮することはありませんよ! はい、あ~ん」

あずさ「も、もうっ! ちょっとは、私の言うこと聞いてください~!」

あずさ「あ~ん、なんて……この年になって、恥ずかしいです~……」

P「でも、食べられないんでしょう?」

あずさ「それとこれとは話が別ですー! 私、手に怪我なんてしていません~!」

P(うぐっ、俺の推理はどうやら外れてしまったようだ……)

P「そ、それなら……どうして食べないんですか?」

あずさ「……実は私……」

P「ふんふん……」

あずさ「……最近、少し……余分なお肉がついちゃって……」

P「ふんふん……えっ」


P(どうやら、あずささんは最近少し太ってしまったようで、ダイエットをしているらしい)

あずさ「だから……ちょっと甘いモノは控えようかな、と思っていた矢先に、こんなお仕事がきちゃって……」

P「でも……やっぱりマスコットガールですから、商品の味は知っておいてもらわないと困ってしまいますよ」

あずさ「そうなんですよね~……これから先、CMの撮影もありますし」

P「ふむ……」

P(正直、そんなに変わっているようには思えないんだけどな。女の子の心は難しい……)

あずさ「プロデューサーさん、私、どうしたらいいでしょうか~? はぁ……」

P「……」

P(あずささん、さっきからため息ばかりだな。やはり深刻な問題なんだろう)

P(……ため息ついでに、口が、半開きになっている……よっし、ここは、こうしてやろう!)

1 この隙に口の中にケーキをねじ込む
2 なんとか説得して、食べてもらう
3 今回の仕事は諦めましょう
4 その他

>>74

2


P(なんとか説得して、食べてもらわないと!)

P「……あずささんは、全然変わってなんかいませんよ」

あずさ「そ、そうですか~?」

P「ええ。ずっとレッスンを見ている俺が言うんだから、間違いありません」

あずさ「でも……体重はちょっと、前より増えているんですよ~?」

P「そ、そうなんですか?」

あずさ「ええ……あ、でも、ちょっとだけですからね? ちょっと……だけなんですけど」

P(そのちょっとをどう捕らえるかで、あずささんの中では激しく葛藤が怒っているようだな……)

P「……あずささん、それはきっと、レッスンのせいですよ」

あずさ「レッスン?」

P「はい。ここのところ、ウェイトトレーニングを含めた激しいダンスレッスンばかりだったでしょう?」

P「だから、以前より筋肉がついているんです。脂肪より、筋肉のほうが重いって言いますからね!」

あずさ「……」


P「ふだんあれだけの運動をこなしているんですから、今日ひとつやふたつケーキを食べたくらいなら問題ないですよ」

あずさ「そうでしょうか~……」

P「そうです、間違いありません! ……それとも、このケーキ、おいしくなかったですか?」

あずさ「い、いえ! とっても優しい甘さで、ふんわりしていて、イチゴも甘酸っぱくて……ふふっ、ふふふ♪」

P(良い笑顔だ。やはり内心では、食べたい気持ちでいっぱいのようだな。よし、ここはトドメに……!)

1 あずささんはむしろ、もっとお肉をつけてプルプルンになったほうがいいです!
2 もし万が一太ってしまったら、俺が責任を取りますから
3 その他

>>82

2


P「もし万が一太ってしまったら、俺が責任を取りますから!」

あずさ「え、ええっ!? 責任って……?」

P「仕事とはいえ、嫌がるあずささんに無理矢理ケーキを食べさせて、あげく太らせてしまっては男がすたります」

P「それはあなたのプロデューサーとして……いえ! 一人の男として、面子が立たないです!」

あずさ「そんな、プロデューサーさんのせいでは……」

P「あずささんはきっと、こう心配しているんですよね?」

P「自分が太って、ファンの人をガッカリさせてしまったらどうしよう……と」

あずさ「……んー……」

P(おや? ちょっと違うのかな……ま、まあいい)

P「……いくらお肉がついても、俺はあずささんのことを嫌いになったりしません」

あずさ「……ぶくぶくになっちゃっても?」

P「もちろんですよ。あずささんの魅力は、決してスタイルの良さだけではありませんから」


P「ですからですね……えっと」

P(どうしよう、これ以上の言葉が思い浮かばないぞ……)

P「えー……ですから、その」

あずさ「……ふふ♪ それじゃあ……もし太っちゃったら、どう責任をとってくれるんですか?」

P「え? そ、それはもちろん……一生かけて(あずささんが痩せるまでダイエットに)付き合いますよ!」

あずさ「い、一生かけて付き合う?」

P「はいっ! プロデューサーとして、男として……決して、あなたに悲しい思いはさせません」

あずさ「……ホントに?」

P「ホントです。男に二言はありません!」

あずさ「……」

P「……あずささん? 聞いてますか?」


あずさ「…………わ、わかりました……そこまでおっしゃって下さるなら……」ポッ


P(そのあと、あずささんは雪歩や真美の中に混ざって、ケーキの試食を再開してくれた)

P(女の子三人がとびきりの笑顔でケーキを食べる姿は、関係者みんなの心を温かくさせてくれたようだ)

P(この調子なら、CM撮影もきっとうまくいくぞ! しかし……)


あずさ「プロデューサーさん~! プロデューサーさんも、一緒に食べませんか? はい、あ~ん♪」

P「い、いえ、俺は撮影には関係ないですし……」

あずさ「ふふ、遠慮しなくてもいいのに~♪」


P(……あずささんが、試食を再開して以来、必要以上にたくさんケーキを食べていたのは気のせいだろうか?)

P(今は全然太っていないように見えますけど、それじゃあ本当にお肉がついてしまいますよ……)

P(本当に、責任を取ることになりそうかもな……ダイエット的な意味で)

グッドコミュニケーション!

すいません、ご飯を食べてきます


【活動23週目 765プロ事務所 週末夜】

雪歩「じゃん、けん……ぽんですぅ! ……わあ、勝っちゃいましたぁ!」

P「くう~、やっぱり負けるとわかってても悔しいなあ……さすが雪歩だ。絶好調だな!」

雪歩「えへへ……本当にそうなら、嬉しいなあ……♪」

P(よし、うまく勝たせてやることができた。みんなの雰囲気が良くなったぞ!)

真美「兄ちゃん兄ちゃんっ! 今度は、真美とジャンケンしよーよー!」

P「真美はダメだよ……お前は難しいから」

真美「え~! 真美もやーりーたーいー!」

―――

P「……と、今日はこんなところだな。みんな、また来週頑張ろう!」

みんな「はいっ!」

P「それじゃあ、今日は解散ということで……」

高木「……あ~君、ちょっといいかね? 少し話があるんだが」

P「あ、社長! わかりました、今行きます!」


【社長室】

P「すみません、お待たせしました。それで社長、お話とは?」

??「……」

P(あれ? 誰だろう、この眼鏡の女性は……?)

高木「うむ、それなんだが……女の子たちは、帰ったかな?」

P「え、ええ、さっきみんな出て行ったのを確認しましたが……」

P(なんだろう、雪歩達に聞かれたらまずい話なのかな?)

高木「ウォッホン! まずは、彼女を紹介しよう。……律子君」

律子「はい……初めまして。私、秋月律子と言います」

P「秋月、律子……?」

P「……」

P(秋月律子……どこかで聞いたことがあるような……?)


P「……」

律子「ほん……っとーにすみませんでした! あなたには、色んな迷惑をかけちゃったみたいで……!」

P「迷惑って、えーっと……」

律子「あずささんとか、美希に、色々言われたでしょう? 本当に私、なんてお詫びをしたらいいか……」

P「あずささんと美希? ……! あ、あなたは……」

P(そうだ、思い出したぞ! というか俺は、写真で見たこともあったのに、なんで今まで忘れていたんだ!)

P(この眼鏡をかけたパイナップルヘアーの女性は、秋月律子さん……)

P(765プロのプロデューサーの、先輩だ!)

P「お、俺の方こそすみません、律子先輩! 俺、病院の方にも顔を出せなくて……」

律子「せ、先輩はやめてください! 見たところ、あなたの方が年上みたいですし……」

P(そう、この人は……急性いおりん中毒でずっと入院していたので、俺とはこれが初対面なのである!)


律子「出来たら敬語もやめてください……くすぐったくなっちゃいますよ」

P「は、はい……じゃなくて、わかったよ。それじゃあ、律子と呼ばせてもらってもいいかな?」

律子「はい! よろしくお願いしますね、プロデューサー」

P「……社長、それで律子は……」

高木「うむ、それがだね……」

律子「社長! それは、私から説明します……」

高木「……いいのかね? 君も辛いだろう」

律子「いえ、これは……私の責任ですから」

P「……?」

律子「……伊織、もうそろそろヤバイから……ちょっときてくれる?」

伊織「……しかたないわね」スッ

P(こ、今度はなんだ? 今日は初対面の女の子が多い日だな……)


P(それから俺は、律子からこれまでの事情を聞いた)

P(どうやら、残念ながら……急性いおりん中毒は、まだ完治していなかったらしい)

律子「一時間程度なら、離れられるようになったんですけどね……」ギュー

伊織「ちょ、ちょっと律子、しめつけすぎよっ! 苦しいじゃない……」

P(このおでこが光る可愛い女の子は、水瀬伊織。いおりん中毒の発症元だ)

P「……辛いだろうな、律子」

律子「あ、いえ、実はそうでもなくて……症状が出ている間は、記憶もないですし」

P「伊織の方はどうだ? ムリしてないか?」

伊織「しかたないでしょ、放ってもおけないし……早く完治して、プロデューサーに戻ってもらわなきゃいけないしね」

P「そうか……」

ギュー……

P(……強く抱きしめあうふたりを見ながら、俺はこんなことを考えていた)

1 (ふたりを引き剥がしたら、どうなるのかな?)
2 (まんざらでもないじゃないか……)
3 その他

>>128


P「……」

律子「伊織ー……伊織ー……」

伊織「ちょ、ちょっと!? あんた、また病気が発症してるんじゃないでしょうね!?」

律子「ち、違うのよ! こう呟いてないと、なんだか落ち着かないだけで……いや?」

伊織「べ、別にイヤってわけじゃないけど……仕方ないから許してあげ……ゴニョゴニョ」

P(……まんざらでもないじゃないか。まあ、それほど辛くもないなら、何よりだな!)

P「事情はわかった。それで、律子はどうして今日、わざわざここに?」

律子「……」

P「……俺に挨拶しにきた、ってだけじゃないんだろう? 話してみてくれよ」

律子「……あ、あずささんの……」

P「あずささん?」

律子「あずささんの……様子を、聞きにきたんです」


P(律子は、元竜宮小町のプロデューサーだ。しかしこんな事情もあり、急遽入院することになってしまった)

P(それにより、竜宮小町はほとんど解散状態になり……今ではもう、何も活動していない)

P(セルフプロデュースという手もあったが……リーダーの伊織が律子に付きっ切りになってしまったので、それも難しい)


律子「私、あずささんや亜美に会うのがこわいんです……わ、私のこと、きっと恨んでるから……!」

P「そんな、恨んでなんか……」

律子「い、いいえ! 私なんかが、こんな権利ないかもしれないけど……それでもやっぱり、心配で心配で……」

伊織「律子……」


P(……聞くところによると、律子はもっと強気で芯の強い女性だったらしい)

P(やはり、責任を感じているんだろうな……こんなに弱々しくなってしまった)

P(……俺が初めてあずささんに会ったとき、彼女は……)

P「……」

1 あずささんのことを、自分の口で伝える
2 あずささんに会わせる
3 その他

>>135


P「……」スッ

ピ ピピ……

律子「? プロデューサー……?」

プルルル…… ピッ!

P「……あ、俺です。すみません、解散したばかりだっていうのに……今、どこにいますか?」

伊織「ちょっとアンタ、話の途中だっていうのに、急に電話なんて……」

P「はい、はい……え!? 迷った!? ははは……ちょうど良かったです、はい」

P「俺、今から迎えに行きますから……そこを動かないでくださいね、あずささん」

律子「!」

ピ……


伊織「……どういうつもり?」

P「どうもこうもないさ。今から……あずささんをここに連れてくる」

伊織「アンタ、話聞いてなかったの!? 律子は、あずさと会うのを……!」

P「聞いてたよ。聞いた上で、こう判断したんだ」

律子「……」

P「……律子。俺の口から、あずささんの近況を伝えることも出来る」

P「それを聞いて、律子がどう思うかはわからないが……少なくとも、元気でやっているということは伝わるだろう」

律子「……わ、私は……、それで十分なんです……」

P「そんなの、全然十分じゃないぞ。……きっといつか、いや、すぐにでも、また心配になるに決まってる」

P「あずささんは、いつもおっとりしてて、すぐ迷子になって……目が離せない女の子だからな」

律子「……」

P「放っておけない。それは、あずささんの最大の魅力の一つだ……俺は、この数ヶ月でそれを知ることができたんだよ」

律子「そんなの……私だって知ってますっ!」

P「果たして本当にそうか? そうだったら、口で聞いて満足、なんて言えないはずだ」

P「……今からお前に、それを思い出させてやる。待ってろ」


―――

P(そのあと俺は、ショッピングモールで迷子になっていたあずささんを、やっとの思いで捕獲し……)

P(そのまま765プロ事務所に彼女を連れてきて、律子に会わせることができた)

―――

あずさ「……律子さん、私……」

律子「……」

あずさ「律子さんが、元気みたいで……、とっても嬉しいわ。本当に……ぐすっ」

律子「! あ、あずささん、私はっ……! 本当に、ごめんなさ――

あずさ「もうっ……、ごめん、なんて言葉欲しいと思ってるの?」

律子「でも……!」

あずさ「もし謝らなきゃいけないなら……それは、私に心配をかけたことですっ!」

あずさ「私は……ロッソストラーダで活動してる間も、ずっとずっと……あなたのことを考えていたんですから……!」


あずさ「……むしろ、ごめんなさい、は私の台詞なんですよ?」

律子「え……?」

あずさ「……あまり、病院に顔を出せなくて、ごめんなさい。本当にいろんなことがあって……時間がなかったんです」

律子「……う、うう……い、いいんです、そんなことっ!」


P(初めて俺があずささんに会った時、彼女は……律子のことで心ここにあらず、という感じだった)

P(……ユニットで活動している間は、いつでも微笑みを絶やさないあずささんだが……)

P(もしかしたら、胸に何か秘めた思いがあったのかもしれないな……)

P(俺は、プロデューサーとして……あずささんの力に、なれていたんだろうか? 今では少し、自信がない……)


あずさ「律子さん……私、待っていますから」

律子「……え?」

あずさ「アイドルとして、プロデューサーとして……ううん、ただの、大切なお友達としてでもいい」

あずさ「あなたが病気を完治させて……、ここに帰ってくるのを、ずっと待っています」

律子「……!」

あずさ「そのときは、また……ふふっ、私が迷子にならないように、手を引っ張ってくださいね?」


【公園】

P「……」

あずさ「……」

P「事情もろくに説明しないで無理矢理連れてきて、すみませんでした」

あずさ「ぷ、プロデューサーさんまで、謝らないでください~。私、本当に……、とっても感謝していますから」

P「しかし……」

あずさ「……さっきの、私と律子さんの話を聞いて……プロデューサーさんは、どう思いましたか?」

P「……」

1 竜宮小町に未練があるのか、と思った
2 プロデューサーとしての未熟さを痛感した
3 その他

>>153

面倒だから適当にお茶を濁して逃げる
タバコを吸って一服


P「……」

P(……俺には、ここであずささんにかける言葉が見つからない)

P「……さあて、と」ゴソゴソ

シュボ……

あずさ「えっ?」

P「……フウー……」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん? あの……」

P「なんですか?」

あずさ「ええと……その、色々あるんですけど、まずですね……、お煙草、吸われていたんですか?」

P「ああ、言っていませんでしたっけ? そうですそうです、これがないとこの業界、ストレスでやっていけませんからね」

あずさ「……そ、そうだったんですか~……」


P(もちろんこれは、真っ赤なウソだ。ポイ捨てしてあったのをさっき拾っておいただけ)

P(うう……相変わらず、口の中が苦くてしかたない。こんなの、誰が好き好んで吸うんだ……)

P「……スゥ……ゲホゴホ」

あずさ「……すみません。私達のせいで、きっと……色んなストレス、抱えていらっしゃるんですね」シュン

P「……あ、いえ、本当はそんな……」

あずさ「え?」

P「い、いえ……なんでもないです」

P(いかんいかん。ボロが出てしまうところだった……さて)

1 ダッシュで逃げよう
2 煙をあずささんに向けて思いっきりムッハーしよう!

>>162

1


P(もうやけだ、ダッシュで逃げよう!)

P「それじゃ、俺はこのへんでっ!」

ダダッ

あずさ「!? ぷ、プロデューサーさーん!?」

P「お疲れ様でしたー! また来週~!」

―――

たったった……

P「……こ、ここまで来れば……女性の足じゃ、追いつけないだろう……」

P「……う、おええ……!」

P(運動不足に加えて、慣れない煙を肺に入れるという行為……)

P(吐きそうだ……!)

あずさ「……プロデューサーさん、どこに行くんですか?」

P「!?」


あずさ「もう……」

P「は、はは……どうしてここに?」

あずさ「適当に走っていたら、ここに来たんです……たまたま、プロデューサーさんが見つかってよかった……」

P「……はあ」

P(本当に、ワープ機能が付いているんじゃないだろうな……)

あずさ「……プロデューサーさん? お煙草吸う、ってお話……ウソですよね?」

P「……どうして、そう思うですか?」

あずさ「ふふっ、なんでだと思いますか?」

P「……すみません、検討もつかない」

あずさ「美希ちゃんが以前……、私に教えてくれたんですよ」

 『それで、プロデューサーったらね! いきなり煙草吸い始めて……』

 『ホントは吸えないくせに、ミキをビックリさせようとしたんだよっ! もうっ、信じられないの!』

あずさ「……って」

P(そうだった……美希とあずささんは、まるで姉妹のように仲が良いんだった……)


あずさ「……どうして、そんなウソを? 私、プロデューサーさんを困らせるようなこと、何か言ってしまったかしら……」

P「……」

あずさ「……」

P「すみません……俺はただ、逃げたかっただけなんです」

あずさ「逃げる?」

P「はい……。正直、律子とあずささんとの会話を聞いて、俺は……、自分の未熟さを痛感したんですよ」

あずさ「……」

P「俺はまだ、あずささんとの付き合いが浅いです。きっとまだまだ、知らないことがたくさんある」

P「……俺は、今の今まで、あずささんが律子のことをどう思っているのかも、はっきりわかってなかった。だから……」

P「きっと、律子の方が……あずささんのプロデューサーとしてふさわしい、って……そう思ってしまったんです」

あずさ「……そう、ですか……」

P「……だから、逃げたかった。あずささんの目の前にいたら、余計な一言を言ってしまいそうで……」

P「煙草とか吸って、イヤなプロデューサーになって……あずささんに幻滅されたら、もしかしたら楽になるかも、って……」


あずさ「……プロデューサーさん?」

P「はい……」

あずさ「めっ!」ビッ

P「……え?」

あずさ「……本当にそれは、余計なことです~。そんなことをあなたが考えてしまったら、私は……」

あずさ「この気持ちを、この体を……、どこにぶつけたらいいんですか?」

P「……」

あずさ「私は、プロデューサーさんに拾ってもらってから……たくさんの経験をしました」

あずさ「雪歩ちゃんと、真美ちゃん……今まで知らなかったふたりの一面を知れて、もっと仲良くなれて……」

あずさ「以前も言ったとおり、私はもう……過去は振り返りません。私は今、ロッソストラーダの一員なんですから」

あずさ「……私から、ロッソストラーダを奪わないでください」

あずさ「あなたはこれまでどおり……私達の大好きなプロデューサーさんで……、いてください」


P「……すみません、でした……」

あずさ「……」

P「本当に、俺は……自分が情けないです……」

―――

P(その後、俺はそっぽを向いたままのあずささんに対し、謝罪を繰り返した)

P(最終的に、あずささんは許してくれたようだったが……その顔には、はっきりと不満の色が浮かび上がっていた)

P(……アイドル達に大切なことを教えてもらうことは、ふだんから多々ある。しかし……)

P(こういったくだらないことで、自分のみじめさを痛感することになるとは……)

P(……気持ちを入れ替えていこう。本当に、どうかしていたな……)

バッドコミュニケーション…

|´ ̄ ヽ
| ノハ)i |
|゚ ヮ゚ノリ
|o④o  ソローリ
|―u'


| '´ ̄ ヽ
| ノノハ)i |  
| (l゚ ヮ゚ノリ
|o   ヾ
|―u' ④ <コトッ


|
|
|
| ミ  ピャッ!
|    ④



【765プロ事務所】

ガチャ

P「……」

高木「おお君、戻ったか……何やら浮かない顔をしているようだが」

P「あ、いえ……ははは」

高木「……あまり、無理はしないでくれたまえよ?」

P「はい……それで社長、まだお話があるとのことでしたが……」

高木「ああ、そうそう、先ほどは肝心なことを言い忘れていてね……これだ」スッ

P「……これは、封筒ですか? 差出人は……アイドルアカデミー連合協会!?」

高木「ウォッホン! いや、実に言いづらいのだが……これを君に渡すのを、すっかり忘れていてね……」

P「……中を見ても?」

高木「ああ……」


P「……」

P「765プロダクション代表、高木順二朗様へ……IAUからのお知らせ……」

高木「ああ、最初の方は読み飛ばしてもかまわないよ。それより、最後のほうをだね……」

P「ええと……なになに? 見事IA大賞にノミネートされたユニットの、プロデューサーには……」

P「!?」

高木「……本来なら、もう少し早く君に伝えるべきだったね……すまない」

P「い、いえ……社長は千早のことも、ありましたから……で、でもこれ……!」


P「ハリウッド留学って……どういうことですか?」


【活動23週目 おわり】


【活動24週目 765プロ事務所 朝】

P「……」

P(IAにノミネートされたユニットのプロデューサーには、一年間のハリウッド研修を受ける権利が得られる)

P(それは、全てのプロデューサー業につく者が憧れる研修であり、名誉であり……)

P(……知らなかった……それじゃあ、もし俺達の目標が達成されたときには……?)


雪歩『……これからも、ずっとずーっと……』

雪歩『私たちと、一緒にいてくださいねっ!』


P「……」

P(先のことを考えてもしかたがない。まだ俺達は、ノミネートを狙えるような位置にもいないんだから……)

P(……それはわかっている。だけど……)

P「雪歩……俺は、あの約束を……」


―――

P(そうしているうちに、今日もアイドルプロデュースの時間がやってきた)

P(……うじうじ悩んでいても仕方ないな。俺にはとにかく、俺に出来ることをするだけだ!)

P「さて、アイドル達の様子は、っと……」

雪歩「プロデューサー、おはようございますぅ!」

雪歩「今日は私たちの気持ちを、体で表現しますねっ! せーの……」


雪歩「アン!」クル

真美「ドゥー!」クルリンッ

あずさ「トロワ♪」クルリ

みんな「シャルウィーダンス? プロデューサー(さん)(兄ちゃん)♪」


P「ははは……みんな、元気いっぱいだな!」

P(……よし、じゃあ今日はこの子に、意気込みを語ってもらうとしよう!)

>>194

雪歩


P「雪歩……今日は、何がしたい?」

雪歩「したいこと、ですかぁ? ええと……」

雪歩「レッスンでも良いし、遠くに出かけるのも良いし、フェスに参加するのも良いし……」

雪歩「みんなと一緒なら、私、なんでも頑張れます! えへへ……」

P「……」

P(雪歩の笑顔が眩しい……)

雪歩「はう! す、すすすみません、具体的なこと言えなくて……」

P「あ、い、いや……」

P(……よし、ここは雪歩に、こう言ってやることにしよう!)

1 ああ、わかったよ
2 期待はずれだよ……

>>198


P「ああ、わかったよ。何か希望があれば、聞いておきたかったんだ」

雪歩「えへへ……」

真美「おっ、兄ちゃん、真美たちのお願いでお仕事決めてくれんの? ビールっ腹だねっ!」

あずさ「ふふっ。今日も、頑張りましょうね~」

みんなの団結値が上がった!

P「さてと……それじゃあ、今週は……」

P(今週は、ファンの皆に歌を披露しようかな。せっかく新曲も決まったことだし……)

1 ライブを開く
2 フェス(VS如月千早)に参加する

P(……ふむ。小さなハコだが、ライブ会場を確保することができそうだ)

P(あるいは、今の段階では少し無謀な相手かもしれないが……フェスに参加することも出来る)

P(彼女達の今のメンタルなら、今度は負けてもそう落ち込みはしないだろう……むしろきっと、良い経験になる)

>>203


【ライブ会場】

雪歩「……」チラーリ

 ざわ……
      ざわ……

雪歩「うう……ひ、人があんなに……ぷ、プロデューサぁ~……」パタパタ

P「どうした、こわいのか?」

雪歩「こ、こわいですぅ……だって私たち、よく考えたら、初めてのライブ……」

P「はは……そんなに心配することはないさ。あのお客さんたちは、皆ロッソストラーダを見に来てくれているだぞ?」

P「つまり、フェスやなんかと違って、完全にお前達の味方ってことさ」

雪歩「で、でも……もし、雪歩って思ってたより大したことないな、とか思われて、ガッカリされたら……」

雪歩「そっ、それで! あ~もう、真美ちゃんやあずささんの方が素敵だな、って思われたら……」

雪歩「あ、でもそれはそれで……えへへ、だってそうですよね、私なんて、こんなひんそーでひんにゅーでちんち……」

雪歩「むしろ、真美ちゃんたちの人気がアップしていいことだらけですぅ!」

P「前向きにネガティブな奴だな……」


真美「ゆきぴょーん。そんなに固くならなくてもいいっぽいよ?」

雪歩「真美ちゃん……」

真美「んっふっふ~、真美ね! さっき、ファンの女の子と友達になっちゃったんだ~!」

雪歩「ええええ!? ど、どうして!?」

真美「え? だってだって、真美ちゃんだいすきーって言われちゃったから、嬉しくなっちゃったんだもん」

真美「ほらメルアド! スゴイっしょ~!」

P「自由すぎないか……よく騒がれなかったな」

真美「ちっちっち、甘いよ兄ちゃん! 真美だって、ムササビに友達を選ぶわけじゃないんだよ」

P「たぶん、無差別に、ってことが言いたいんだろうけど……それなら、どういう理由で選んだんだ?」


真美「それはねっ、ヘンソーを見破ったから!」

P「……変装?」

真美「そだよっ! 亜美じゃなくて、真美って言ってくれたんだもんっ! えへへ……」

P「……」

P(双海亜美……俺、実はまだ、会ったことがないんだよな)

P(ここにその亜美が来る可能性はないってことは、真美の頭にはないみたいだが……)

P(……真美が楽しそうだから、まあいいか)

真美「これってまだまだ、兄ちゃんにもできないことだもんね! 真美パーンチ!」ポカッ

P「あいたっ! え、なんで俺、殴られたんだ!?」

真美「んっふっふー! ショージンが足らんな! 修行してから出直せい!」

P「……?」


ブー……

小鳥『……皆さん、お待たせいたしたました。これより、765プロ所属アイドル……』

小鳥『ロッソストラーダによる、1stライブを開催します!』

パチパチパチ……

スタッフ「皆さん、そろそろ本番なので、準備をお願いしますっ!」

みんな「はいっ!」

P「よし、みんな、気を引き締めていこう!」

P「……雪歩? いけるな?」

雪歩「うう……も、もう逃げられないんですよね……よ、よおし……!」

雪歩「み、みんな! 気合を入れていきましょう!」

真美・あずさ「はいっ!」


あずさ「3!」

真美「2っ!」

雪歩「……1!」


「「「……たーっち!」」」

パチン! パチンパチン!


真美「よっしゃー息ばっちりだニャー! それじゃ兄ちゃんっ、行ってくるねっ!」

P「はは……ニャーってなんだニャーって」

真美「細かいことはいーの! んじゃねっ!」

P「……ああ、行って来い!」

パチン! タタタ……


あずさ「ふふっ真美ちゃんったら……それじゃあプロデューサーさん、私も……」

P「は、はい! はいたーっ……」

パチン!

あずさ「たーっち♪」

P「……あずささん、俺……」

あずさ「……めっ! ですよ? 私、先週のことなんて……、もう忘れちゃいましたから♪」

たったった……


『みーんなー! こーんにちはー! 真美だよーっ!』

『今日は、楽しんでいってくださいね~!』

ワァァァ!

P「……」

P「さて、最後は雪歩か……」

雪歩「」

P「えっ」

P(雪歩が、たーっちの体勢のまま、白目を剥いている……)

P「お、おい? もう出番だぞ!? 大丈夫か……?」

雪歩「」

P「……ここは、たたき起こしてやらないと!」

【タッチしてください】

1 背中
2 手
3 おっぱい

>>221

2


P「……たーっち!」

パチン!

雪歩「……う、うう……?」

P「おお、ようやく起きたな……ほらほら、もう行くんだ!」

雪歩「え? わ、私……ここは……?」

P「ああもう、ここはライブ会場だよ! もう雪歩が出て行く出番だぞ!」

雪歩「えええええ!? すすすみませんっ! 今すぐ行きますぅっ!」

タタタッ!

P「お、おい、そんなに急ぐと……!」

雪歩「! あわ、あわわわわっ!!」

どんがらがっしゃーん!

P「……」


P(慌てた雪歩は、まるでどこかのリボンの子のように、ステージへと文字通り転がり込んでいった……)

P(この世の終わりのような表情をしていた雪歩だったが……)

P(ファンの皆からの「頑張れ!」という声援を受けて、なんとか立ち直れたようだ)


雪歩『ありがっとー、ありがっとー……愛をありがとー……ぐすっ』


P(……ここだけの話、ファンたちにとっては、雪歩の泣き顔も大きな魅力のひとつらしい)

P(だから雪歩が失敗などしても、むしろ「お、涙目見れてラッキー!」というくらいの気持ちで、全然気にしないのだが……)

P(きっと、本人はしばらく引きずるんだろうなあ……)

P(背中を軽く押してステージに上がらせ……、あとは、真美とあずささんに任せたほうがよかったかもしれない)


【ライブ終了後…】

雪歩「……」ズーン

あずさ「ゆ、雪歩ちゃん、そんなに気にしちゃダメよ~?」

雪歩「……はぃ……」

真美「真美はメッチャ楽しかったよ! またやろーね、兄ちゃんっ!」

P「あ、ああ」

雪歩「……プロデューサー? あの、お願いがあるんですけど……」

P「お、おう、どうした雪歩。なんでも言ってくれ」

雪歩「また……前みたいに、お説教してくれませんか……」


P「いやそんな、最初のあれを除けば、説教するほど悪くは……」

雪歩「ダメなんですなにか言ってもらってないともう無理なんですぅ! うわあああん!」

雪歩「ぷ、プロデューサーが、何も言ってくれないなら……も、もう私!」

雪歩「……穴掘って、埋まってきますぅ~~~!!!!」

P(ど、どうしよう。このままだと、借り物のステージに穴が開いてしまうぞ)

1 説教する
2 ほっとく

>>232


P(仕方がないな……)

P「……雪歩、いいか」

雪歩「は、はい!」

あずさ「ぷ、プロデューサーさん……今日は、そんなに怒らないであげてくれませんか……?」ヒソヒソ

P「まあまあ、俺に任せといてください」ヒソヒソ

雪歩「……」

P「雪歩、はっきり言おう……お前は!」

雪歩「……!」

P「自分の売りを、わかっていないっ!!!!」

雪歩「は、はい! ……え?」


P「音無さんカモン!」

小鳥「はい!」シュッ

みんな「!?」

P「例のアレを……」

小鳥「はい、ここに……」スッ

雪歩「ぷ、プロデューサー? それは……?」

P「これはな、雪歩へのファンレターだ。いつも読んでるだろう?」

雪歩「はい……でも、なんで今それを……」

P「まあまあ。これはな……ただのファンレターじゃない」

P「普通、ファンレターは俺と音無さんが分別するんだ。そして見せられる内容の物だけ、お前達に渡している」

雪歩「……? それじゃあ、見せられないファンレターっていうのも、あるんですかぁ?」

P「……ああ。今から、それを読み上げる」ニタァ


P「……」

スゥ…


『ゆきぽかわいいよゆきぽ……ハァハァ』


雪歩「!?」

P(ほう、邪悪な気配を感じ取ったか……)

P「……だが、まだまだこんなもんじゃないぞ」


『涙目の雪歩かわいい』

『むしろ俺が涙目にしたい。雪歩ちゃんの涙ゴクゴク』

『涙目で「この豚ぁ! 東京湾に埋めてやりますぅ!」って言われながら、足で思いっきり踏まれたいよぉ……』

『雪歩茶をゴクゴクしたいよぉ……フヒヒ』


雪歩「え、え……?」


P「それから次はだなぁ……」ペラ

雪歩「も、もういいですぅ! プロデューサーっ! こ、これって……!」

P「……雪歩のファンの中には、こういう人もいるんだ」

P「もちろん、今日駆けつけてくれたファンの中にも、こういうことを書いた人がいるかもしれない」

真美「」ゾワゾワ

あずさ「……なんだか、ちょっと……か、過激ですね~……」

雪歩「……」

P「雪歩は、これを聞いてどう思う?」

雪歩「え、えっと……わ、私なんかの涙で、嬉しいのかな、って……」

P「嬉しいんだよ! かわいいんだもん!」

雪歩「!?」

P「俺だって……雪歩の泣き顔は大好きだ。その点では、この人達と一緒さ」


P「雪歩……今日のライブで、雪歩の悪口を言う人はいたか?」

雪歩「……」フルフル

P「盛大にこけていたけど、笑ったり、バカにしたりした人はいたか?」

雪歩「い、いなかったですぅ……」

P「ああ、そうだ……それはな、雪歩。お前の失敗は、ファンの人たちにとっては、可愛いからなんだよ」

雪歩「……」

P「むしろ……そういうところこそ、最大の魅力だって感じる人だっている。このファンレターの人達のようにな」ピラ

雪歩「そっ、それはもういいですぅ!」

P「……世の中には本当に、色んな人がいるんだ」

P「俺を筆頭に、雪歩の失敗を愛してくれる人がいるのなら、雪歩も、少しは救われないか?」

雪歩「……そうかもです。えへへ……」


P(……雪歩は、ほんの少しだけ納得? してくれたようだ)

P(ファンレターだが、もちろん、本当にヤバイ内容のものはすぐに処分する)

P(世の中には、過激という言葉で済まされない愛情表現をする人もいるからな……)

P(今回読んだファンレターは、俺と音無さんが笑いのネタにするためのものだったのである)


雪歩「でも、やっぱり私……失敗はなるべくしたくないですぅ。あうう……」

P「なあに、そんなに気にすることもないよ。雪歩はもうしっかり実力つけてるんだから、落ち着いてやればミスなんて……」

真美「そうだよゆきぴょんっ! もしミスったって、真美達もいるもんねっ!」

あずさ「みんなで力を合わせて、一緒に頑張れば……ふふっ。きっと、ぜーんぶうまくいくわよ~」

雪歩「真美ちゃん、あずささん……そ、そうですよね! 私達みんなで一致団結すれば――


??「……ハッ! おめでてえ奴らだぜ!」


雪歩「ひぃっ! しし、知らない男の人ですぅ!」ススス…

??「団結? みんなと力を合わせて? ……ハンッ、くだらねえ!」

??「仲良しごっこのアイドルの真似事なら、よそでやれってんだ!!」

P(なんだ、この少年? いきなりつっかかってきて、この言い方……)

P「……すまないが、これはこちらの身内の話だ。いきなり喧嘩を売るなんて、どうかしてるぞ」

??「喧嘩だって? 勘違いすんなっ! 俺はなあ……ウザイって言いたいんだよ!」

雪歩「……うう……こ、こわいですぅ……」

P(一体、なんだっていうんだ……)

P(……しかし、この風貌。どこかで見たことがあるような……)


 『みんなー! ありがとうー!』


P「! そ、そうだ……あのとき、南エリアのフェス会場で見た……君は!」

1 天ヶ崎竜馬
2 鬼ヶ島羅刹
3 ピピン板橋

>>264

1


P「あ……天ヶ崎竜馬……!」

冬馬「誰だよソレ!? ちょいちょい間違ってんじゃねぇーよ!!」

P「え? ち、違ったか……すまないな。羅刹……」

冬馬「それだとヶしか合って……ヶすらねえーよふざけんな!!!」

真美「……ねえねえ兄ちゃん、この人だれ~?」

P「さあな……俺にもまったく検討がつかない……」

冬馬「くそっ……765プロは裏でコソコソ汚いことやってると聞いてたが、堂々とこんな嫌がらせをしてくるなんてな……!」

P(765プロが……、裏で汚いことだって? な、なんの話だ?)

冬馬「……チッ。本来ならここでお前らに名乗ってやるつもりはなかったんだが……いいか、よく覚えとけっ!」

冬馬「俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ、」

P「……」

P(あ、ちょっと考え事してて聞いてなかった。えっと……ピピン板橋?)

訂正
×冬馬「俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ、」
○冬馬「俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ!!」
でオナシャス
まこりん誕生日おめでとう!


雪歩「……うう……」

冬馬「……フン。黒井のおっさんに言われて、わざわざ偵察しにここまで来てみたが……とんだ無駄足だったみたいだな」

P「……黒井だって?」

冬馬「おい、そこでコソコソしてるおかっぱ女」

雪歩「! は、はいぃ……」

冬馬「お前、このユニットのリーダーなんだろ? ハンッ、リーダーがこの様じゃあ、IAなんて夢のまた夢! だぜ!」

雪歩「うぅ……」

冬馬「いいか、この世界は力が全てだ……圧倒的な力で、相手をねじ伏せる。それ以外にやり方はねぇ」

冬馬「まあ、団結なんて生ぬるいこと言ってるようじゃ、どの道上は上がってこれないだろうけどな!」

冬馬「ハーッハッハッハ!」

てくてく とことこ

P「……」

P(言いたいことを言って、高笑いをしながら去っていってしまった……)

P(なんて奴だ……! ピピン板橋……!)


【活動24週目 765プロ事務所 夜】

みんな「……おつかれさまでーす……」

P(うう、ライブはそれなりにうまくいったものの……みんな、アイツに言われたことを気にしてしまってるみたいだな)

P「おいおいみんな、あんな茶髪の言うこと気にするな! お前達には、お前達のやり方があるだろう?」

雪歩「……はい……」

真美「そーだけどさー……なーんか、ヤッホー! って気分だったのに、水でグサッとされた感じ……」

あずさ「ごめんなさいね、みんな……私、最年長なんだから、何か言ってあげられればよかったわ~……」

真美「うあうあー! なんか、メッチャむかつくよーっ!」

P「……」

P(アイツが言っていた、黒井という言葉も気になるが……とにかく、今日はもう、みんなを休ませてあげないとな)

P「……あの少年のことは、俺が調べておく。アイツもフェスに参加してた以上、アイドルなのは間違いないからな」

P「しかるべき文句は、俺がちゃんと言っておいてやるから……今日はもう、解散だ。しっかり体を休めてくれ」

みんな「はーい……」


P「さて……俺も、気持ちを入れ替えないとな」

P(おや? あそこにいるのは……)


千早「……ううん……だめね」ポイ

春香「あ、それもだめかぁ……結構、良い線いってると思ったんだけどなあ……」

千早「ごめんなさい、春香……あなたにまで手伝わせちゃって」

春香「あ、ううん! いいのいいの、こういうのに触れるのも、新鮮で楽しいし!」


P(千早と春香か……こうして事務所で会えるのも珍しい。少し、声をかけてみるか!)

P(まずは……)

1 千早
2 春香

>>298


P(まずは、千早がやっている作業について聞いてみようかな)

P「ふたりとも、何をやっているんだ?」

春香「あっ、プロデューサーさん! ライブお疲れ様でしたっ!」

千早「お疲れ様です、プロデューサー。……今やってること、ですか?」

P「ああ。何やらノートに書いては破り捨てているみたいだが……」

千早「ええと……詩を書いているんです」

P「詩?」

千早「はい。正確には、歌詞を……でも、なかなかうまくいかなくて……」

P(紹介が遅れたが、この青味がかった長い黒髪を持つスレンダーな女の子は、如月千早)

P(半分セルフプロデュースでソロ活動をしているアイドル……)

P(半分というのは、時々特別に、高木社長が彼女を手伝っているからだ)


P「おっと、大事なことを言い忘れていた。千早も、今日のフェスお疲れ様。快勝だったみたいじゃないか」

千早「あ、ありがとうございます……ふふっ、ちゃんと知ってくれているんですね」

P「ま、まあな! しかし歌詞か……そいつはすごいな。ついに、作詞まで手がけるようになったのか?」

千早「あ、いえ……そこまで大それたことでは……」

春香「これは宿題、なんだよね!」

P「宿題? へえ、最近の高校じゃあ、作詞の宿題まで出すのか……」

千早「ち、違います! もう、春香……誤解を招くようなこと、言わないでよ」

春香「あ、えへへ……ご、ごめんね、千早ちゃん」

千早「……これは、私なりのアイドル活動なんです。これさえ完成すれば……」

P「ふむ……」

P(他の子のアイドル活動にまで口を出すつもりはないが……少し、話を聞いてみたくなったぞ)


千早「……ううん、これもだめ……」ポイ

シャカシャカ…

P「……それ、デモテープか?」

千早「あ、はい……あの、良かったら聴いてみますか?」

P「おお、いいのか……すまないな」

千早「ふふっ、興味あるって顔に書いてありますから……はい、どうぞ」

『――♪ ――♪ ――♪』

P(これは……)

P「……ありがとう。しんみりとして、良い曲じゃないか。千早のイメージにもぴったりだな」

千早「……」

P(おや、千早の表情に曇りが……)

P(しかしどうしよう。これ以上聞くと、長くなりそうな気がする。春香に話しかける時間がなくなりそうだ……)

1 千早に深く聞く
2 春香に話を振る

>>306


P(どんな理由かはわからないが……とにかく、千早はいま作詞に挑戦しているようだ)

P(なかなか苦戦しているようだけど……まあ、これ以上詮索するのも野暮ってもんだろう)

千早「プロデューサー……あの、この件は、あまり……」

P「……ああ、無理に聞いたりはしないよ。いつか、話したくなったときに話してくれればいいさ」

千早「……はい」

P「さて……春香は、最近調子はどうだ?」

春香「調子、ですか? 絶好調ですよっ! 美希も真も、もちろん私も! 今ノリにノってるって感じですっ!」

P(良い表情をしているな。ゼノグラシアでの活動が充実しているんだろう)

P「そうか、それは良かったよ! いやあ、実はあのときフェスで俺達が勝って以来、へこんだりしてないか心配でさ!」

春香「えへへ……私達は、そんなにヤワじゃないですよぉ」

P(春香、真、美希は、俺達ロッソストラーダのようにトリオユニットを組んで活動をしている)

P(雪歩と真の件、そして美希のこと……ううん、気になることはたくさんあるな)

1 真について聞く
2 美希について聞く

>>311

今日誕生日だし真


P(真について聞いてみよう!)

P「春香は、真と雪歩の件について、何か聞いてないか?」

春香「あー……やっぱりそれ、気になりますよね。プロデューサーさんにとって、雪歩は特別みたいですし」

P「特別? うん、まあ当然だな。雪歩も真美もあずささんも、俺にとっては大切な家族みたいなもんだ!」

千早「……」ピク

春香「そーいうことじゃなくて……あーあ、雪歩がちょっと可哀相かも」

P「な、なんでだよ……」

春香「ふふっ、ナイショです♪ えっと、それで……真の件、でしたっけ?」

春香「真も雪歩も、あのフェス以来仲直りしたみたいですよっ! というか、前よりずっとずっと仲良くなってるみたいです」

P「そうか……いや、女の子同士の問題だし、デリケートだと思って俺も聞けなかったんだが……それなら安心したよ」

春香「最近は私達ずっと、雪歩の恋のお話なんかしちゃったりして……えへへ♪」

千早「は、春香? それ以上は……」

春香「……あ」

P「……雪歩が恋だと?」


P「おいおい、どこのどいつだその相手の男は……!」

春香「あ、あの……えーっと……」

P「素人か? それとも業界関係? どっちにしろ、俺達萩原組が黙ってないぞ……」

春香「プロデューサーさんっ! もう、ダメですよ! 女の子のそういう話を詮索しちゃっ!」

P「し、しかしだな……」

春香「そ、それより! 真の話、もっとしましょう!」

P「ううむ……」

P(雪歩の恋……先週冗談で言ったことが、本当になるとは……)

P(気にはなるが、ここは春香の言うとおりかもしれないな)

P「……わかったよ。すまない、少し熱くなってしまったな」

春香「い、いえ……ふぅ。あぶないあぶない……」

千早「……まったくもう……」

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P(俺達はそのあとしばらく、真の話に華を咲かせた)

春香「……それで真ったら、いきなりレコードショップで鬼ごっこ始めちゃって……」

千早「ふふっ、真らしいわね」

P「そ、そうだな」

P(……聞けば聞くほど、真という女の子が、実はアホの子なんじゃないかと思えてくる……)

P(しかし、話のそこかしこから伝わってくる、熱血さ、誠実さ……そして、有り余るほどの愛嬌の良さ)

P(きっと皆、真という人物のことを信頼しているんだろうな……)

春香「プロデューサーさん。真はプロデューサーさんのこと、こんな風に言っていましたよ」


『プゥロデューサァーは、とってもかっこよくて、頼りになる……なんというか、うん! とにかくすごい人だよ!』

『誰かに雪歩を任せられる、って思ったのはあの人が初めてだなあ! へへっやーりぃ!』


春香「――って」

P(春香による真のモノマネがひどく微妙な出来で、むしろウケを狙っているんじゃないかと思ったが……それはこの際置いておこう)

P(……とにかく、俺は俺で……ずっと抱えてきた肩の荷物が、ようやくひとつだけ降りたような気持ちだったのである)

P(雪歩……良かったな……)


―――

春香「それじゃ、プロデューサーさん! おっつかれさまでーす!」

千早「お先に失礼します、プロデューサー」

P「ああ。気を付けて帰れよー」

ガチャ バタン…

P「……」

P(春香と千早から、色々と話を聞くことができたな)

P(千早の書いていた詩のことは、まだ少し気になるけど……)

P(真と雪歩のことが聞けたのは良かった……)


P「……しかし、俺は……なんで直接、雪歩に聞こうとしないのかな」


P(やはり、あのこと……ハリウッドのことで、どこか罪悪感を覚えているんだろうか)

P(……なーやんでもしかたない! だな。来週からも、これまでどおり頑張ろう!)

【活動24週目 おわり】

少し休憩します


【活動28週目 765プロ事務所 朝】

P(あのライブの日から、一ヶ月が経った。あれから俺達は、特に問題もなくアイドル活動を続けている)

P(しかし……このままでいいのか? という気持ちがあるのも事実だ)

P(このままのペースで、俺達はIA大賞にノミネートすることができるのだろうか?)

P(あの茶髪の少年のことも気になるし……それに、何より)


P「……雪歩の調子が、なんだかいつもと違うんだよなあ……」


P(あれから雪歩は……一度も、泣いていないんだ)


P(……と考えている間に、今日もアイドルプロデュースの時間がやってきた!)

P「さて、みんなの調子はどうかな、っと……」


雪歩「おはようございますぅ、プロデューサー……」

真美「おっはよ、兄ちゃん!」

あずさ「…………zzz……」フラフラ


P(……なるほど。よし、今日はこの子に、意気込みを語ってもらうとしよう!)

>>332

小鳥


P「音無さん!」

みんな「!?」

小鳥「は、はい! お呼びですか!?」クワッ

P「ちょ、ちょっと近いですよ……えっと、それより」

P「……今日はいつもより、ちょっと違う感じがしますね!」

小鳥「!」

小鳥(プロデューサーさん、気付いてくれたんだ……)

小鳥(私が……シャンプーを変えたということに……! ふふ、うふふ♪)

小鳥(アイドルの子たちの間で流行ってる、ちょーサラサラシャンプー! これで私も……!)

小鳥「えっとぉ……そ、そう見えます? えへへ、やっぱり、プロデューサーさんならわかってくれるんですね♪」

P(ふむ……よし、ここは、こう答えておくことにしよう!)

1 良い感じです
2 気のせいですよ

>>338


P「気のせいですよ……」

小鳥「え……」

P「何を喜んでいたのかはわかりませんが、俺が気付いたのは、あまり良いことではありません」

P「目の下に、クマが出来ていますね。寝不足なんじゃないですか?」

P「たぶん、同人誌を読みふけっていたんでしょうけど……もう若くもないんだから、無理しないほうがいいんじゃないですか?」

小鳥「そ、そんな」

P「まあ、なんでもいいですけれど……さあみんな! 今日は営業に出かけるぞ!」

みんな「はい!」

みんなの団結値が上がった!


小鳥「……」

小鳥(プロデューサーさん……私のこと、心配してくれてるんだ)

小鳥(目の下のクマなんて、普通、気付かないものね……やっぱり、優しいなあ)キュン

小鳥さんの親愛度はもう上がらない!


【営業(PV撮影のお仕事) 北東エリア 昼】

P(さてと、ようやく到着したな……)

P「みんな、飛行機での長旅ご苦労様。疲れてるところすまないが、さっそく現場に向かうぞ!」

雪歩「は、はいぃ! 今すぐ……!」タタ

真美「え~、兄ちゃん、もっとのんびりしてこうよ~」

雪歩「真美ちゃんっ、お仕事は待ってくれないよっ! さ、行こ!」

真美「おお……なんだか、ゆきぴょんがいつになく燃えてるよ~……」

あずさ「お仕事熱心なのは、良いことよ~? さ、真美ちゃんも、はりきって行きましょう♪」

P(……ううむ。自分でもちょっと急ぎすぎたかなと思ったが……雪歩とあずささんが真美を引っ張ってくれて助かった)

P(よし……それじゃあ、今日はこの子のプロデュースに、力を入れるとしよう!)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ

>>349

真美


【PV撮影のお仕事(真美)】

P(ロッソストラーダが、3rdシングル『THE 愛』のPV撮影にやってきた)

P(今回のPVは、ドラマ仕立てになっている)

P(三人の女の子たちがそれぞれ、テーマとなっている『愛』について、憧れ、悩み、そして……答えを見つけるというものだ)

P(バックに映った北東エリアの大自然も絵になるし、これはきっと良いものになりそうだぞ!)

P(しかし……)

真美「……ぶー……」

P「……おい、真美。そんなにふくれっ面にならないでくれよ」

真美「だってだって兄ちゃん! 真美、ゼッタイゼッタイ、うまく撮れないもんっ! もう決まってるもんっ! うあうあー!」

P「まあ、言いたいことはわかるが……これも仕事だしなあ」

P(真美がなぜ、こんなに不満全開なのかと言うと……)


真美「愛ってなあに? 真美、愛なんてわかんないよっ! それなら愛ぴょんのこと撮影してればいいじゃんー!」

P「わからないことはないだろう……ほら、真美だって、恋の一個や百個、したことあるだろ?」

真美「むー……そりゃあね、真美だってもう中学生だし、そういうのにも興味あるっぽいよ?」

真美「でもでも、カレシとかそういうの、作ったことないもん! 恋もしたことないのに、愛なんてわかるわけないっしょ!」

P「うーむ……」

真美「大体さー、なんで真美は告白のひとつもされないの? おかしいっしょ!」

真美「真美だってもうスーパーイケイケアイドルなのにー! うあうあー!」

P「怒りの矛先が変わってるぞ……というか、告白とかされたいのか?」

真美「別にそーいうわけじゃないけどさ~……なんか悔しいじゃんっ!」

真美「これじゃあ亜美との勝負も決着がつかないよーっ!」

P(最後らへんは、一体なんのことを言ってるのかよくわからなかったが……)

P(とにかく、真美をやる気にさせてやらないとダメだな)

1 愛について語って聞かせる
2 俺が教えてやる……その体に
3 その他

>>357

抱きしめてちゅっちゅっ


ティン…

P(抱きしめてちゅっちゅっ)

P(……? な、なんだ? この言葉……急に頭に降ってきたぞ)

P「……」

真美「兄ちゃ~ん……真美、どうしたらいいのかなぁ……ぐすっ」

P「……」

真美「このまんまじゃ、みんなにメーワクかけちゃうよぉ~……うええん……」

P「……」


P(なんだろう)

P(すごい感情の高ぶりを感じる。今までにない、何か熱い高ぶりを)

P(風……なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、俺の心に)

P(俺は……!)

1 中途半端はやめよう、とにかく最後までやってやろうじゃん
2 向こうにはユニットの仲間がいる。ちょっと落ち着こう

>>364

1


P「真美……」

ギュッ

真美「……え?」

P「真美は、可愛いよ……。それは、俺が一番よく知ってる」

真美「ちょ、ちょっと兄ちゃん……? く、苦しいっしょ……」

P「こんなに可愛くて、愛らしいのに、誰も告白してこないなんて……真美の中学校の男子の方がおかしいのさ」

真美「そ、そだよね! んっふっふ~、兄ちゃんもよくわかって――

ギュー……!

P「……」

真美「……ぁぅ……」

P(真美の身長は、同世代の女の子に比べたら大きいほうだろう)

P(しかし、いま俺の腕の中にいる真美は……どこか、いつもより小さく縮まっているように感じた)

P(真美の全身の筋肉が、緊張でガチガチになっているのがわかる……)

P(そして……その体に秘められた、狂いそうなほどの熱さも……俺の体に、直接伝わってくる)


P「俺は、真美の可愛いところ、百個だって挙げられるぞ」

真美「え……? う、ウソだ~! いくら兄ちゃんだって、そんな……」

P「真美の、喜んでいるときの表情が可愛い。俺まで楽しい気持ちになってしまうよ」

真美「……」

P「腰を手にあてながら、ドヤ顔しているときも可愛い。本当に嬉しそうだ」

P「こぶちをぎゅっとしながら、ワクワクしているときの表情も可愛い。つい、イジワルをしたくなってしまうほどに」

P「ばんざいをしながらクルクル回っているときも可愛い。お前は本当に、全身で感情を表現するんだよな……」

P「それに……困ったように眉をハの字にしながら、優しく微笑んでいるときの表情だって、可愛い」

P「真美はもう、お姉さんになったんだ、って……そう感じるんだ」

P「あとはな――

真美「うあうあー! も、もういいっ! もういいからっ!」

P「おいおい、まだちょっとしか……」

真美「もうっ! も、もう……じゅうぶん、だから……は、恥ずかしいっしょ……」カァァ


P「……なあ、真美」

真美「ん……なあに?」

P「愛がわからない、って……さっき真美はそう言ったよな」

真美「……うん」

P「……俺のこの気持ちは、紛れもなく、すべて……愛だ」

真美「……兄ちゃん……」

P「それでも、まだわからないか? 愛について……」

真美「……」コクン

P「はは、そうだよな……愛っていうのは、他人から教えられるものでもないんだ」

P「でも、実はな……愛について理解するための、最終手段もあるんだ」

真美「最終手段……?」

P「ああ……それはな。真美……」



P「ちゅっちゅ、することだ」


BGM『愛について/如月千早』

  愛について…… 何も知らないけれど
  いつかあなたの ぬくもりの中で……

  愛を語る日を 夢見て 私は……
  明日も…… 旅を生きる


P「な、なあ……い、いいかな? ちゅっちゅしても……!」

真美「に、兄ちゃん!? め、目がこわいよ~!」

P「お、俺もう我慢出来ないんだ……こ、こんなに可愛い、真美……め、目の前にしたらさっ!」

真美「うあうあ~! 兄ちゃん、真美のせくちーボディにメロメロになっちゃったの!?」

P「そうとも! い、今すぐにだって、ぺろぺろしたいんだよ……!」

真美「うう……じゃ、じゃあ……ちょ、ちょっとだけなら……って、あれ?」

P「ど、どうした?」

真美「う、後ろに……」

P「う、うしろ?」クルン


真美「あずさお姉ちゃんが……」


―――

P(……その後の記憶はない。というか、その前後も、意識がはっきりしていたのかも怪しい……)

P(しかし、どうやら俺は……とんでもないことをしでかしたらしいな。とほほ……)

P(……ちなみに後日見せてもらったPVの方は、とても素晴らしいものになっていた)

P(雪歩の、戸惑いながらも一生懸命に愛を探していく姿……)

P(あずささんの、少し猟奇的な愛の形……)

P(……そして、真美の……)

P(恋に恋する、子どもと大人の境目で迷うような……、そんな切ない表情が、大きな話題を呼んだ)


P(……ちなみに、これは余談だが、俺の意識が戻った頃に、こんなことがあった)


―――

P「うう~ん……」

真美「あ、兄ちゃん! 目覚ましたんだね……よかったよ~」

P「ま、真美? 俺は一体……?」

真美「んっとね、えっと、いろいろあったんだけど……とりあえず兄ちゃん、目つぶって?」

P「あ、ああ……」ギュッ

真美「……」

ちゅっ

P「……え?」

真美「んっふっふ~! それ、ちょー体力回復する魔法なんだかんねっ! はやく元気になってね!」

たったった……

P「……」サスサス

P(ほっぺが……熱いな。真美の唇の感覚が、まだ残ってる……)

真美の親愛度がちょっぴり上がった!


【ある日の風景5】

P「さ、さて、北東エリアでの仕事も終わったな!」

P(このあと、飛行機の搭乗時間まで、しばらく時間があるけど……)

P「……」

雪歩「……」ポー

真美「……むにゃむにゃ……」

あずさ「……すぅ、すぅ……」

P(こんな時間だもんな……、起きているのは、雪歩だけか)

1 少し長くなるかもしれないが、雪歩と話をしよう
2 休ませてあげよう……

>>396


P「……眠くないのか?」

雪歩「プロデューサー……えへへ、なんだか、目が冴えちゃって……」

P「……」

P(近頃俺は、雪歩の様子がどこかおかしいと感じていた)

P(雪歩は……この一ヶ月。そう、あのライブの日以来……泣いていないのだ)

P「なあ、雪歩……最近、無理してないか?」

雪歩「無理、ですかぁ? そ、そんなことは……」

P「……」

P(目をちらちらと背けて……これは、ウソをついているときの雪歩だ)

P「……眠くないなら、少し外に出ようか。話をしよう」

雪歩「……はい」


P(俺と雪歩は、真美とあずささんの様子を遠目に確認できる位置にある、テラスへとやってきた)

ゴォォ……――

雪歩「あ、飛行機……飛んでっちゃいましたぁ……」

P「そうだな……まあ、俺達が乗る便は、まだまだ先だよ」

雪歩「……いつか」

P「え?」

雪歩「いつか、私も……あんな風に、ひとりで飛べるんでしょうか……」

P「……」

P(……いま雪歩は、何を考えているんだろう)

P(俺は、雪歩に対して……)

1 あの茶髪の少年に言われたことが、気になるのか? と聞く
2 リーダー、つらいか? と聞く
3 何も言わずに、雪歩の言葉を待つ

>>400


P(雪歩の言葉を、待とう)

P「……」

雪歩「……」

P「……」

雪歩「……何も、」

P「……?」

雪歩「何も……聞かないんですね」

P「……ああ。雪歩が言ってくれるまで、俺はいつまでも……待つよ」

雪歩「えへへ……なんとなく、わかってました。だって、プロデューサーは……」

雪歩「……いつまでも変わらないで、私の……味方でいてくれるんですよね」


 『俺は、いつだって雪歩の味方だよ』


雪歩「……」



 『いくらお前の心が変わっても、俺は変わらない。いつだって、頼りにしてくれていい』


雪歩「えへ、えへへ……な、なんだか、あのときのこと、思い出しちゃいましたぁ……」

P「あのとき?」

雪歩「はい……私が、真ちゃんとのこと、プロデューサーに初めて話したとき……」

P「……」

雪歩「私は、あのとき、プロデューサーのこと……ああ、なんて大きくて広い背中を持った人なんだろう、って……」

雪歩「そう……、おも゛っだん……ですぅ……! ……そ、それで、それでぇ……!」

P「……雪歩……」

雪歩「……う、うぅ……! うう゛、えぐっ、ひっぐ……!」


 『だから……今は思いっきり、泣いてくれ』


雪歩「……! う、うう……うわああ゛ああん!!!!!」


P(雪歩が、随分と久しぶりに……、涙を流すことが出来た)

P(彼女は泣き虫だ。だけど……ときどき、こうやって、涙を我慢してしまうときがある)

P(それは……こんな風に。自分の心の変化に、戸惑いを隠せないときだ)


P「……落ち着くまで、泣けばいいさ」

雪歩「うぐっ、ずびっ……! え、え゛っ……うわあ゛ぁあああん!」


P(……俺は、雪歩の震える小さな肩を抱きながら、あの日のことを思い出していた)

P(あのときも、こうやって雪歩は……溢れる感情を、涙の形にしてありのままの自分をさらけ出していたんだったな)


 「うわあああ゛ああああん!!!!!」


―――

P「……落ち着いたか?」

雪歩「は、はい……ごめんなさいですぅ、何度も何度も……」

P「気にしなくてもいいさ。俺は、雪歩のプロデューサーなんだからな」

雪歩「……あの、プロデューサー……」

P「どうした?」

雪歩「今から、私が何を言っても……私のこと、嫌いにならないでくれますか?」

P「……」

1 当たり前だ
2 約束は出来ない

>>409

1


P「……当たり前だ」

雪歩「……っ!」

P「雪歩が信じられないなら、俺は、お前がイヤって言うまで叫ぶことも出来るさ」

雪歩「……」

P「……何度も言えるよ。俺が……、雪歩のことを嫌いになるわけない」

ポンポン…

雪歩「! あ、あたま……」

P「……こうすれば、雪歩はすぐ元通りになるんだよな?」

雪歩「そ、そんなに簡単じゃないですぅ!」

P「……」

雪歩「……で、でも……えへ、えへへ……」

ポロポロ…

雪歩「もう……、泣き虫と弱気と……、お別れしちゃったはずなのに……」

雪歩「おかしいですぅ……嬉しいはずなのに、また涙が……ひぐっ」

雪歩「や、やっぱり……! プロデューサーは……ズルイですぅ……!」


―――

P(そのあと、俺は……、今の雪歩の気持ちを聞くことが出来た)

P(雪歩は、時折しゃくりあげながら……、それを一生懸命に語ってくれた)


雪歩「私はもう……いっぱいいっぱい、なんですぅ……!」


P(……雪歩はやはり、無理をしていたらしい)

P(ユニットが有名になるにつれて、雪歩の小さな肩にのしかかる、リーダーのプレッシャー……)

P(あの日、ピピン板橋に指摘された……リーダーとしての力量の無さ)

P(そして何より……言いたい放題に言われて、悔しさでいっぱいのはずなのに、何も言い返せなかった自分の弱さ)


雪歩「いやなんですっ! もう、もう……リーダーとして、みんなを引っ張っていくなんてっ!」

雪歩「もう無理なんですっ! わ、私……頑張っても頑張っても、その先には、もっと大きな頑張りが必要で……!」

雪歩「一体私は……! い、いつまで……頑張ればいいんですかぁっ! うわああああん!!!」


P(雪歩の心の中は……、それらいろんな感情がごちゃまぜに混ざって、真っ黒になってしまっていた)

P(……一体いつまで頑張ればいいのか? それは……俺にもわからない)

P(IA大賞を受賞するまで? アイドルを引退するまで? それとも……死ぬまで?)

P(……そんなこと、この小さな少女に……耐えられる、はずがない)

P(俺は……それが、最初に会ったあのときから、わかっていたはずなのに……!)

P「……」

1 もう、無理しなくてもいいよ
2 もう全部、やめてしまおう

>>416

1


P「……もう、無理しなくてもいいよ」

雪歩「……え……?」

P「頑張ること、もうやめよう。リーダーとして皆を引っ張っていくのも、つらい思いをしながらアイドル活動をするのも……」

P「ぜんぶぜんぶ、やめてしまおう……」

雪歩「……」

P「俺も……、雪歩には、プレッシャーをかけすぎていたのかもしれない」

P「雪歩が今、どんな気持ちでいるのも知らずに……頑張れ、頑張れ、って」

雪歩「……っ……」

P「……ごめんな」

雪歩「そ、そんな……あ、謝らないでくださいっ! プロデューサーは、何も……!」


雪歩「悪いのは、ぜんぶぜんぶ、私ですっ! わ、私が……こんなに、ダメダメだから……!」

雪歩「私は、いつもあなたの強さに頼って……、それで……っ!」

雪歩「わ、私が……、真っ暗闇の中にいても、プロデューサーが……、いつでもっ!」

雪歩「最初の一歩を……、私にくれて……! だから私は頑張れたんですぅ!」

P「……」

雪歩「だから、謝らないでくださいぃ……! ぷ、プロデューサーに謝られたら、わ、私の……」

雪歩「今までの大切な思い出も、皆との楽しかった記憶も……、ぜんぶぜんぶ! なかったことにっちゃいますぅ……!」

P(雪歩、やっぱり、お前は……)

P「……なあ、雪歩。アイドルは……好きか?」

雪歩「え……?」

P「みんなと一緒に、歌って踊って演技して……ファンの皆を、笑顔にして」

P「そういうの……、もうイヤか?」


雪歩「……それは……」

P「きっと、そうじゃないと思う。だってステージの上の雪歩は……最高に輝いているから」

P「心から楽しんでいないと、あんな笑顔にはなれない。ファンの心を、あれほど掴むこともできない」

P「だから……」

雪歩「……」

P「これからは、ゆっくり、歩いて行こう」

雪歩「……ゆ、ゆっくり……?」

P「ああ。雪歩って、雪を歩く、って書くだろ? ……そんな風にさ」

P「雪の上を、ゆっくりゆっくり……雪が形を変える感覚を、足の裏に感じるくらいに」

P「一歩ずつ、一歩ずつ……踏みしめながら……歩いていこう」

ピヨピヨ


雪歩「……そこに、」

P「……?」

雪歩「そこに……私が歩く、その、隣に……。プロデューサーはいてくれますか?」

P「……もちろんだよ」

雪歩「……」

雪歩「えへへ……、それなら……」

雪歩「それなら、私……もう、ちょっとだけ……頑張れる、かもしれません」



P(……ようやく雪歩が、笑顔を取りもどしてくれた)

P(思いっきり涙を流したあとに浮かぶ、雪歩の笑顔は……、触れたら消える雪のように儚く……)

P(俺は、それを見ながら、初めて雪歩に会った日のことを思い出していた)


P(……けれど、やはり俺の心にはひとつ、どうしても忘れられない事実があった)

P(ずっと隣にいてやる……そんな、叶わないかもしれない約束を、俺はまた……)

【ある日の風景5 おわり】


【活動28週目 765プロ事務所 夜】

P(PVの撮影の仕事も終わり、ようやく俺は、東京の765プロ事務所へと帰ってきた)

P(雪歩はどうやら……、頑張る気持ちを、取り戻してくれたようだった)

P(しかし俺達の前には、きっとこれからまだまだ、多くの障害が訪れることだろう)

P(これまで以上に、より一層、気合を入れていかないといけないな!)

―――

P「さてと……来週の予定を確認したし、俺も帰るかな」

高木「ああ君、ちょっといいかな。少し話したいことがあるんだが……」

P「は、はい……えーっと」

P(うわあ、帰ろうとしていたのに、社長に声をかけられてしまった)

P(こういうときは、大体嫌な知らせなんだよな……だけど……)

P「は、はい! 今行きます……」

P(決して断れない……なぜなら俺は、サラリーマンだから……とほほ)


―――

P「……ゼノグラシアが?」

高木「ああ……完敗、だったらしい」


P(……俺の予感は、当たってしまった……)

P(社長からの話、それは……春香達ゼノグラシアが、たった一人の少年に、大きなフェスで負けてしまったというもの)

P(あまりにも圧倒的な力の差を見せ付けられ、そして……最後まで、ろくにアピールもさせてもらえないまま)

P(無残に負けてしまったらしい……)


P「……っ……は、春香達はいま……!」

高木「うむ、それなんだが――

ガチャ

千早「失礼します……社長、お呼びでしょうか?」

高木「おお、如月君……ちょうどよかった、ふたり一緒に、話しておこう」


―――

千早「……っ……。そう、ですか……春香達が……」

高木「ウォッホン! ではまず、君達が最も気になるであろう、今後の彼女達について話しておこう」

高木「……今回のフェスは、いかんせん規模が大きかった。IAUの関係者も、何人か視察に来ていたようだしね」

P「……そこで、負けたとなると」

高木「ああ……ゼノグラシアの、今年のIA大賞ノミネートは、難しくなってしまっただろうね」

P(……ただ負けるのならまだいい。しかし、今回のような完敗となると……)

千早「……春香達は、今どうしているんですか?」

高木「……彼女達は、私が思っていた以上に強い女の子達だった」

高木「少し落ち込んではいたようだが……今ではもう、持ち前の明るさを取り戻したようだ」

P「……」

P(きっと社長は……俺達が必要以上に心配をしないように、ウソをついてくれているんだな……)


高木「私が君達をここに呼んだのは、他でもない。彼について、知っておいてもらおうと思ったのだよ」

高木「ゼノグラシアを、圧倒的な力で倒した、その少年の名前は……」

P「……」

千早「……」

高木「961プロ所属の……天ヶ瀬冬馬だ」

P「……ん?」

P(あま、あまが……せ? どこかで聞いたことがあるような……)


 『俺はっ、天ヶ瀬冬馬だっ!! よく覚えとけ!!』


P「……!」

P(アイツか……! あのライブの日、俺達に散々喧嘩を売ってきた、あの茶髪の少年……!)

P(天ヶ瀬冬馬……! 羅刹でもなく、竜馬でもなく……冬馬! この名前、決して忘れないぞ!)


千早「強敵に……、なりそうですね」

高木「ああ実にそのとおりだ……君達も、くれぐれも注意してくれたまえ」

P「……わかりました」

―――

ガチャ… バタン

P「……」

千早「……」

P「なあ、千早」

千早「なんですか?」

P「今の社長の話を聞いて……どう思う?」

千早「……それは……」

P「……」

千早「……ふふっ、たぶん、プロデューサーと一緒です」


P「そうだよな……」

千早「……私も少し、軌道を修正して……本格的にIA大賞を狙ってみるかもしれません」

P「ん? 今までは、狙っていなかったのか?」

千早「い、いえ……そういうわけでは、ないんですけれど……」

P「……何か、他に目標が?」

千早「……私は……」

P「……」

千早「歌姫・歌王子フェスに参加することを、これまでの目標にしてきたんです」

P「……そうだったのか」


P(歌姫・歌王子フェス……IAやIUとはまた違う、アイドルの祭典)

P(本物の実力を持った者でしか、その存在を確認することができない……、幻のフェス)

P(そのフェスを制する者は、その地域の王者として認められる、とのことだ)

P(華やかさが売りのIAとは異なり、完全に実力主義の世界……)

P(まあ、ぜんぶ、社長の受け売りだけどな)


千早「……私はアイドルには、正直あまり興味はありません。でも、そのフェスに限っては、話が別です」

P「歌にこだわる千早らしいよ……それに参加することは、一流のアーティストとして世間に認められることも同じだからな」

千早「ええ。だけど……、しばらくは、私はその目標を、封印したいと思います」

P「……」

千早「私は、アイドルになります。そして……、961プロの、その天ヶ瀬冬馬を……!」

P「……俺だって、同じ気持ちだ。春香達の夢を、終わらせたアイツを……絶対に!」


P・千早「「倒す!」」


千早「……ということで、プロデューサー。実は、お願いがあるんですけれど……」

P「ん? なんだ、協力できることがあるなら、なんでもするぞ」

千早「本当ですか! ああ……良かったです、そう言ってもらえて」

P「同じ希望に燃える仲間同士だからな……それで、なんだ? お願いって」

千早「……あの、そのですね……わ、私を……」


千早「プロデュース、してくれませんか?」


【活動28週目 おわり】

少し横になります…

横になる代行はよ

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

保守してもらって申し訳ない
ちょっと横になるだけのつもりが寝てしまった
11:30くらいから再開します


―――

P(あれから俺達ロッソストラーダは、千早を新たなメンバーに加えてカルテットユニットに!)

P(……というわけでは、もちろんない。いきなり新メンバーなんて、そうそう出来ないからな)

P(何より……客観的に見て、今の時点での雪歩達と千早では、そのイメージレベルが違いすぎた。……少し悔しいが)


P(千早は千早で、既に自分だけのコネクションを持っていたから、俺が千早にしてやれることはほとんどなかった)

P(千早が望んだことはただひとつ。俺達の営業やフェス、ライブに同行して、じっとその様子を見るだけ)

P(……そして千早が見守る中、どこか落ち着かない気持ちのまま、一ヶ月の時間が過ぎた)


P(このときを、俺と千早はずっと待っていた)

P(今日は……!)


【活動32週目 765プロ事務所 朝】

P(早朝の空気がうまい! 今日も元気にアイドルプロデュースだ!)

P「俺の調子は良いが、みんなの様子はどうかな、っと……」


雪歩「おはようございます、プロデューサー♪」

真美「おっはよーだぴょん、兄ちゃんっ!」

あずさ「おはようございます~…………はふぅ」


P(……よし、今日はこの子に、意気込みを語ってもらうことにしよう!)

>>474

ピヨ


P「音無さーん!」

みんな「!?」

小鳥「は~い♪ お呼びですか~♪」

P「今日は、何をしたいですか?」

小鳥「!」

小鳥(これは……間違いない、デートのお誘い!)

小鳥(えへへ、プロデューサーさんったら、最近めっきり飲みにも誘ってくれないんですもの)

小鳥(今日の下着は……おっし完璧! ちょっと背伸びしたセクシー柄だわ!)

小鳥「えへへ……、どこか綺麗な夜景が見えるトコロに、行きたいなあって思います♪」

P(なるほど……よし、ここは、こう答えておくことにしよう!)

1 わかりました
2 ……

>>481


P「わかりました、覚えておきます!」

小鳥「!!!!!!」

P「今は良い季節ですし、イルミネーションが見えるトコロなんてのも良いかもしれませんね」

小鳥「ぁ、は、はぃ……!」

小鳥(え、う、ウソ……いつもプロデューサーさん、朝はどこか素っ気無いのに……)

小鳥(きた……つにきた……?)

小鳥(我の世の春がきたぴよっ!!!)

小鳥「えへ、えへへ……楽しみだなあ……」

P(やっぱり女の人は、そういう場所が好きなんだなあ。音無さん、楽しんできてくださいね)

P(俺は一方で、今日はバンナムTVの生放送を観るために直帰の予定だ……まったく、寂しいもんだよ)

P(いつか彼女が出来たときのために、よく覚えておくことにしよう!)

小鳥「うふ、うふふふ……♪」

小鳥さんの親愛度が限界を超えた!


P「さて……みんな。この一ヶ月、千早と一緒に活動してきたわけだけど、どうだった?」

雪歩「えっと……やっぱり、千早ちゃんはすごいなぁって、思いましたぁ」

真美「そだね~。なんか、一緒にいるだけなのに、背中がピーンとしちゃうっていうカンジ」

あずさ「それに、的確にアドバイスをしてくれたりもするし……尊敬しちゃうわ~」

P「そうか……みんなにとって、良い刺激になったみたいでよかったよ」

雪歩「あの……、でも、プロデューサー? なんでずっと、千早ちゃんと一緒だったんですか?」

雪歩「そのうち説明するから、って言われて、気が付いたら今日まで来ちゃってたんですけど……」

P「……それは、今日の活動中に説明するよ」

P「今日の俺達の予定は、フェス観戦だ。参加ではなく、観るだけ」

真美「……観るだけ? 兄ちゃん、それってなんか意味あんの?」

P「もちろんだ。なんていっても、そのフェスに参加するのが、千早なんだからな」

P「そして、その相手は……!」


【活動32週目 西エリア/BD会館野外会場 昼】

 ゴロゴロ……!

P(うう、なんだかイヤな天気だな。何か、悪いことの前ぶれじゃないといいけど……)

P(……今回俺達が観にやってきたフェスは、ODYSSEY)

P(本当はロッソストラーダが参加したいところだったのだが……残念ながら、もう枠が空いていなかった)

P(だから今日は、俺達は見守るだけ、ということになる)

P(千早と……、目の前にいる、この男との戦いを……!)

 ゴロゴロ……!
          ピシャーン!

P「……」

冬馬「……」


冬馬「……フン、何かと思ったら、いつかの甘ちゃんユニットかよ」

P「……出たな……!」

P(俺と千早は、ずっとこのときを待っていた……!)

P(もう、忘れもしないぞ……お前の名前は……!)

1 天ヶ瀬冬馬
2 鬼ヶ島羅刹
3 ピピン板橋

>>491

3


P「ピピン板橋……!」

冬馬「ふざけんな字数しか合ってねえーよっ!!!」

真美「ぴぴいた……!」

冬馬「だからあまとうって言うんじゃ……その名前で略すんじゃねえっ! 俺の名前は、天ヶ瀬冬馬だっ!!!」

冬馬「クソッ、いつになったら名前を覚えるんだテメーらは……!」

P「ふっ……冗談だよ、冬馬。ちゃんと覚えているさ」

冬馬「お、おう」

P(あ、ちょっと嬉しそう)

冬馬「……ごほん! と、とにかくだな……」


冬馬「……何? ここにいるってことは、あんた達、今日のフェスに参加するってのか?」

P「いや……今日は観戦だけだ」

冬馬「ハハッ! それは良かったぜ!」

冬馬「お前らみたいな弱っちいユニットが、俺と一緒のフェスに参加するなんて、想像するだけでイラついてしかたねえからなっ!」

雪歩「……っ……!」

冬馬「……ま、今日はおたくらんとこの如月千早が参加してる、ってことで、少しは楽しめるかもしれないけどな」

P「さすがは冬馬だな……千早のこと、マークしているのか」

冬馬「フンッ……俺は、強い相手のことが知りたいだけだ」

冬馬「俺はお前らと違って、このIA、マジでやってる……。強い相手と戦って、圧倒的な力でねじふせる……!」

冬馬「だからなあっ! この俺の真剣勝負に、お前らみたいな仲良しクラブ風情が、しゃしゃり出てくるんじゃねえっ!!」

雪歩「そんな言い方、あんまりですぅうっ!!!」

冬馬「!?」


雪歩「なっ、仲良しクラブって……! 私達だって、真剣にアイドルやってるんですっ!」

冬馬「な、なんだよ……そんなマジになんなよ」

雪歩「マジです大マジですぅっ! 私達がどれだけ頑張ってきたか、あなたは見たことあるんですかっ!」

冬馬「……」

真美「ヒューヒュー!」

P「言ったれ言ったれ!」

雪歩「私達がどんな思いで、ずっとずっと、ここまでやってきたか……あなたは知ってるんですかぁっ!」

冬馬「いや……知らねーけど……」

雪歩「知らないならっ、口を出さないでください! しゃしゃり出てきてるのは、あなたの方ですっ!!」

雪歩「う、うう……! も、もう、どっか行ってくださいぃい! うわああああん!!」

ポロポロ…

冬馬「な、なんだよ……泣くんじゃねーよ……」オロオロ


雪歩「うえぇええん!」

冬馬「……チッ! これだからホント、女はめんどくせーぜ……」

真美「……泣ーかした……」

P「泣ーかした、泣ーかした……」

あずさ「せーんせーに、言ってやろ♪」

冬馬「あああもうなんなんだよっ! マジでめんどくせー奴らだなっ!!」

P(よし、冬馬のペースを乱すことに成功したぞ……トドメだ……!)

1 俺達の意気込みを語ってやろう!
2 もうちょっとおちょくってやろう!
3 その他

>>509

やべぇ2を選びたいが1


P(俺達の意気込みを、語ってやろう!)

P「……いいか冬馬、よく聞け」

冬馬「ああ? なんなんだよ……」

P「今、この雪歩が言った通りだ……俺達だって、このIA大賞、本気でやっている」

冬馬「……」

P「団結する、力を合わせる……以前冬馬は、俺達のこのやり方が甘いと言ったな」

P「もちろん、君には君のやり方、考え方があるだろう。しかし、そんなこと知ったことじゃない!」

P「何も知らない君に、とやかく言われる筋合いはない! それでも、まだ気に入らないと言うのなら……」

P「俺達は俺達のやり方で、絶対に君を倒してみせるっ! そして……!」

雪歩「と、トップアイドルに……、なってやりますぅううっ!!」


冬馬「……フンッ! だったら、見せてみやがれ。お前らの団結って奴をな」

冬馬「俺はそれを、今まで通り……力でねじふせるだけだっ!」

冬馬「ハーッハッハ!」

P(……という捨て台詞を残して、冬馬はそそくさとこの場を去っていった)

―――

雪歩「う、うう……」

P「雪歩……よく言ったな。こわかっただろう?」

雪歩「こ……、こわくはなかったです……でも、私、なんてこと……」

P「……」

雪歩「あ、あのっ、私、みんながバカにされたとき、なんだか胸がかーってなっちゃって……!」

雪歩「気付いたら、泣きながら、あんなこと言ってて……うぅ、こんなの、私じゃないみたいですぅ……」

P「……あれでいいんだよ。お前達の真剣な気持ち、アイツにも少しは伝わっただろう」

P(雪歩、お前はもう……、自分のためだけじゃなくて)

P(誰かのために泣いたり、怒ったり……そういうことが出来る女の子に、成長したんだな)


―――

千早「……」

P「やあ、千早。調子はどうだ?」

千早「……あ、プロデューサー。調子は……大丈夫です、問題ありません」

千早「ただ……」

ゴロゴロ…

P「やっぱり、この天気が気になるか……」

千早「はい……中止になったり、しないといいんですけど。せっかく巡ってきたチャンスですから……」

P「……」

P(千早の瞳、そして言葉から……このフェス、本気で勝つ気でいることがひしひしと伝わってくる)

P(この子は意外と、こういう熱いところがあるんだよな……)


―――

スタッフ「如月千早さん! そろそろ時間なので、お願いします!」

千早「はい!」

スタッフ「お隣のステージでは、天ヶ瀬冬馬が本番の準備に入っています」

スタッフ「向こうに負けないくらい、ステージを盛り上げて下さいね!」

P「よし、それじゃあ……みんな!」

雪歩・真美・あずさ「はいっ!」

千早「……?」

雪歩「えへへ……今から千早ちゃんに、私たちの力……、ちょっとだけ分けてあげるね」

千早「……萩原さん……」

雪歩「わ、私の力なんかじゃ、頼りないかもしれないけど……私達、一生懸命、応援してるから」

千早「……ふふっ、ありがとう」

雪歩「それじゃあ……行くよっ!」


雪歩「みんなっ! 気合を入れていきましょうっ!」

真美・あずさ「はいっ!」


あずさ「3!」

真美「2っ!」

雪歩・千早「「……1!」」


「「「「765プロー……ファイトぉー!!!」」」」


【フェス ODYSSEY (如月千早 VS 天ヶ瀬冬馬)】

千早「……」

スゥ…

千早(みんな……ありがとう)


 目と目が逢う 瞬間 好きだと気付いた――


ワァァァ!!

千早(私には、歌しかない……アイドルなんて、歌を歌うための、ただの手段だって、そう思ってた)


 あなたは今 どんな気持ちでいるの――?



 戻れない二人だと 分かっているけど――


千早(でも……あなた達は、変わった。そして私に、教えてくれた)

千早(あの頃の、くすぶっていたあなた達は、もういない)


 少しだけこのまま瞳 そらさないで――


千早(変えたのは、きっと……)

千早(……私も……もう少し早く、あなたと出会っていれば……)


P「千早っ! がんば――

ピカッ!

P「っ!」

雪歩「ひぃっ!」


   ……ピシャーン!! ゴロゴロ……

 ザァアア…… ザァアア……


P「くそっ、本格的に降ってきた……! だが……」

ワー ワー!

キャー!

P(……まだ、終わらない! 千早のファンも、冬馬のファンも……まだまだ歌を聴きたがっている!)



冬馬「キミヲミウシナウ……」

冬馬(……なんだってんだ……アイツ……如月千早!)


ワー ワー!


冬馬「ギルティ……」

冬馬(この悪天候の中、あれだけの歌を……くそっ、こっちのステージと五分五分の盛り上がりじゃねーか!)


冬馬「コ・エ・ノ~♪ トドカナイ メイロヲコ・エ・テ――


ピカッ!!!


冬馬「――っ!!」


  ドォオオオン……!!


真美「ね、ねえ兄ちゃんっ! いま、雷があまとうに落ちなかったっ!?」


―――

ピンポンパンポーン

『……悪天候の為、本日のフェスは終了となります……』

『……チケットの払い戻しについては……』


冬馬「……チッ……ついてねえぜ」

P「冬馬、大丈夫か? なんか、髪がアフロみたいになってプスプスしてるけど」

冬馬「なってねえーよ嘘つくなっ! ったく、近くに落ちたくらいで皆騒ぎすぎだっつーの……」

千早「……」

冬馬「おい、あんた……如月千早、だっけ?」

千早「ええ……」

冬馬「……お前の名前は覚えとく。決着は、また今度だ」


P「ふん……命拾いしたな」

冬馬「は? あんた何言ってんの?」

P「……あのままやっていたら、負けていたのはきっと君の方だ。違うか?」

冬馬「んなわけねえだろ! っていうか、如月はあんたのユニットじゃないのに、そんな偉そうにするんじゃねえっ!」

P「うぐっ……ま、まあそうだが……」

冬馬「だが、ま、少しは楽しめたよ……今度は、全力で相手をしてやる」

P「今日は全力じゃなかったとでも? そんな子どもみたいなこと――

スタッフ「すみません天ヶ瀬さん! いやあ、雷のこともそうですけど、
     直前に雨でステージのスピーカーが壊れてしまうなんて、完全にこちらのミスです!
     お怪我はありませんか? これじゃあきっと、全力を出し切れませんでしたよね!
     なんと言ってもスピーカー片方しか動いてなかったんですから! 多分50%の力しか出せなかったはずですよね。
     もう一度言いますけど、なんと言ってもスピーカー片方しか壊れちゃってたんですから!
     本当、申し訳なかったです! それじゃ、私はここらへんで……」

P「……」

冬馬「……そういうこと。今日の俺は、50%の俺だったんだよ!」ドヤァ


―――

P(50%の俺、か……何言ってんだアイツ)

P(まあ、それはともかく……フェスが終わり、ようやく俺達はひと段落ついたところである)

千早「……」

雪歩「千早ちゃん……」

真美「うあうあー! 雷ゴロゴロしてなかったら、ゼッタイゼッタイ、あまとうに勝ってたのにーっ!」

あずさ「本当よね~……残念だわ……」

P(みんな、それぞれ思うところがあるよな……誰かに、今の気持ちを聞いてみよう)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ
4 千早

>>532

4


P「千早……残念だったな」

千早「……はい。正直、悔しい気持ちはあります」

P「あのままやっていたら、きっと千早は勝っていたさ。そう気を落とすな」

千早「ありがとうございます、プロデューサー……でも私、それほど気落ちしているわけでは、ありませんよ?」

P「え?」

千早「むしろ……どちらかと言えば、高揚しているくらいです」

千早「あんなに楽しい気持ちで歌えたのは……、随分と、久しぶりのことでしたから」

P(久しぶり……か)

千早「……この悔しい気持ちは、もっとステージに立っていたかった、という思いからです」

P「今までは、そんなに楽しくなかったか?」

千早「そういうわけではないですけど……」

P「……」

千早「……いえ、やっぱり、そうかもしれませんね」

千早「今日、私は生まれて初めて、アイドルとして歌っていた……そんな気がします」


千早「萩原さん達には、感謝しないといけませんね」

P「ステージ前の、あの掛け声か?」

千早「ええ……ユニットを組んで、アイドルをするということ……」

千早「それが、どれだけ心に温かさを与えてくれるか……教えてもらえました」

P「……」

千早「ふふっ。あのとき、美希の誘いも……、断らなければよかったかもしれません」

P「……え? 美希?」

千早「あ、聞いていませんでしたか? 私、美希に……ゼノグラシアに入らないかって、誘われていたんですよ」

P「そ、そうだったのか!?」

千早「はい。でも、あの頃の私は……」

千早「プロデューサーもいないのに、女の子たちだけで組んでも、何も得られないと思って……断ったんです」

P(そういう経緯があったのか……確かにヴォーカルでは、千早に匹敵する子はいないもんな。……春香には、少し悪いけど)


P(さて……残りの時間的にも、千早に聞けることはあとひとつくらいだな)

P(何を聞こう?)

1 千早の今後について
2 あのとき書いてた、歌詞について
3 その他

>>539

おっぱいのさいず


P(ここは……ずっと気になっていた、これを質問するしかないな!)

P「千早……少し聞きたいことがあるんだけど、いいかな? 大事なことだ」

千早(真剣な目をしている……)

千早「……はい。なんでしょうか?」

P「お前は……俺達に黙っている、秘密があるだろう?」

千早「っ……な、なんのことですか」

P「いつも俺達を欺いているわけではない。そう、それは……ステージの上に立っているときだけだ」

千早「……すっ、すみません、なんのことだかさっぱりで……」

P「本当は、気付いているんだろう? 俺が72を言いたいかということに」

千早「……」

P「千早、お前は……ステージ衣装を着ている、そのときに……」


P「……胸に、詰め物をしているな?」

千早「!!!!!」


千早「つ、詰め物? なんですか、何を詰めるって……」

P「わかりやすく言ってやろうか? それは……パッドだ」

千早「……っ……。し、心外ですっ! 私がそんなこと、するわけ――

P「おかしいと思っていたんだよ」

千早「……」

P「激しいダンスを踊ったら、そりゃあ、胸が揺れるときもあるだろう。だがな……」

千早「そ、そういうところしか見ていないんですか? そんな話なら、わ、私はもう、帰らせてもらいますっ!」

P「まあ落ち着くんだ……冷静になって聞いてくれ。大事なことだ、って言っただろう?」

千早「……」

P「……話を戻そう」

P「どれだけ激しい踊りを踊っても、地震が起きようとも……揺れないものが、この世にはたったひとつだけあるんだ」

P「揺れたらおかしい。何か……違和感を覚えてしまう。……それは……」


P「千早の胸だ」


千早「……大真面目な顔して、何を言っているんですか……!」

P「なあ……ダンスをしているとき、お前の乳は、なぜ揺れているんだ? 本来、そこには虚無しかないというのに」

千早「……くっ」

P「俺は考えたんだ」

P「一体千早は、どんな手品を使った? もしかしてCGか?」

P「……しかし、その答えは……、そんな複雑なことではなかった」

千早「……も、もう……」

P「……この一ヶ月、千早のそばにいて、俺はようやく気付いたんだよ」

千早「もう……や、やめ……」

P「それは……」


P「普段着の千早と、ステージ衣装のときの千早……その胸の大きさの違いになっ!!」

千早「もうやめてくださいっ!!! お願い、お願いですから……!」

千早「……もうこれ以上……言わないで……!」ポロポロ


―――

千早「ほんの……出来心だったんです」

P「……」

千早「アイドルとして、ステージに立つなら……やっぱり、スタイルがいいほうが、見栄えがいいと思って……」

P「……千早、お前は大きな勘違いをしているよ」

千早「……勘違い、ですか……?」

P「ステージに立つアイドル達……それは本当に、様々な種類の人間がいるんだ」

P「ダンスや演技を売りにしている女の子もいれば、千早のように、歌で人を魅了する女の子もいる」

千早「……」

P「どたぷ~んな人もいれば……、ショボーンな人もいる。千早のように」

千早「くっ……」

P「大きいおっぱい、小さいおっぱい。みんな違って、みんな良い……これは、詩でも読まれている有名な言葉だな」


P「千早は……そのままが一番、素敵だよ」

千早「!」

P「ありのままのお前が、一番かわいいんだ……。偽乳、ダメ、ゼッタイ」

千早「……プロデューサー……」

P「大体な、胸あり千早が、どこの世界に需要があるっていうんだよ?」

千早「……ふ、ふふっ……そう、ですね……」

P「ちっぱいにはちっぱいの良い所がある。俺は……それを、千早に伝えたかったんだ」

P「生まれ変わった、アイドル、如月千早にな……」

千早「……はいっ! ありがとうございます、プロデューサー……!」


―――

P(それから俺は千早に対して、ちっぱいの良さを丁寧にじっくりと言って伝えた)

P(貧乳の真価が発揮されるのは、その乳の小ささを恥じらう表情を浮かべたときであり……)

P(羞恥と貧乳は、ふたつ合わさることで、大きな価値を生むのだ、と……)


P(……自らを偽り、ステージに立つ。千早もきっと、これまで辛かったことだろう)

P(だけど、俺の必死の説得で、なんとか彼女は思いなおしてくれたようだった)


P(……この一ヶ月、俺達は、本当に色々なことを千早に教えてもらえた)

P(少しは……その恩返しが、できたのかな)

パーフェクトコミュニケーション!
千早の親愛度が上がった!

【活動32週目 おわり】


【活動32週目 765プロ事務所 朝】

P(さあ、今日も元気にアイドルプロデュースだ!)

P(えーっと、今週は……、千早はテレビ局に行くと言っていたから、俺達とは別行動だな)

P「さてと、アイドル達の様子は、っと……」


雪歩「プロデューサー! きょ、今日も、気合いれていきますぅっ!」

真美「えい!」

あずさ「えい♪」

みんな「おー!」


P(おお、みんな気合十分のようだな!)

P(それじゃあ……この子に、今日の意気込みを語ってもらうことにしよう!)

>>579

山田


P「山田!」

みんな「!?」

P「山田、おい、山田はいないのか? まったく、仕方ないな……」

P「よいしょ……っと」カタン

雪歩「ぷ、プロデューサー? な、なにをしてるんですかぁ?」

P「ん? ああ、今から山田を起こそうと思ってさ」

真美「兄ちゃん……キャベツ持ってきて、何してんの~? っていうか山田って誰~!?」

あずさ「真美ちゃん、あれはキャベツじゃなくて、脚立(きゃたつ)よ~」

P「山田はこの事務所の屋根裏に住んでるんだ」

雪歩「えっ」

P「みんな、ちょっと待っててくれよ……」

ガタガタ ガタン!

雪歩「えっ、はしごが降りてき、えっ」


―――

P「お待たせ、みんな」

雪歩「あの……、それで、山田さんは……」

P「ん、ああ、心配ないよ。ちょっと眼鏡のロリコンに叱られて、ふて寝していただけだった」

雪歩「心配っていうか……」

P「さあさあ、あんなのはほっといて、今日も元気に頑張ろうな! おー!」

みんな「お、おー……?」

みんなの心にささやかな疑問が生まれた!
団結値が上がった!


P(さて、気を取り直して。今日の活動は、っと……)

雪歩「あの、プロデューサー……お、お願いがあるんですけど……」

P「うん? どうした、何かやりたいことでもあるのか?」

雪歩「はい……あの、さっき、みんなで話し合ったんですぅ」

P「……聞かせてくれ」

雪歩「……もう、運命のランキングが発表される週まで、一ヶ月を切りました」

雪歩「私達はまだ……20位に、ギリギリ届かない位置にいます。だから……」

雪歩「ここで、新曲を出してみるのは、どうでしょうか?」

P「なるほど……新曲か。確かに、新曲を出せば話題にはなるだろうが……」

P(……だが、前回の『THE 愛』をリリースしてから、まだそう時間も経っていない)

P(しかも今から曲を決めて、運命の週に間に合うようにリリースするとなると……)


P「……」チラ

雪歩「……」ジッ

P「……わかった。新曲をリリースしよう!」

雪歩「! あ、ありがとうございますぅ!」

P(……かなり急ピッチにはなるが、やってやれないことはない。ここは、アイドル達の考えを信じよう!)

―――

P(俺達は例のごとく、みんなで話し合って、新曲を決めた)

P(ロッソストラーダの、4thシングル……それは……!)

>>601
※Kosmos, Cosmos、Do-Dai、THE 愛以外のアイマス曲でお願いします
※シンデレラの曲は詳しくないのでなるべく避けてくれると嬉しいです

First Stage


【First Stage】

真美「なんか、カッコ良い曲だねっ!」

あずさ「そうね~……私も、気に入っちゃったわ♪」

雪歩「……」シャカシャカ

P(よし! みんなそれぞれ、新曲を気に入ってくれたよう……あれ?)

P「……雪歩? まだテープを聴いてるのか?」

雪歩「……It's my first stage……♪」

P(……すごい集中だ)

キュポン

雪歩「……えへへ……プロデューサー?」

P「……どうした?」

雪歩「ありがとうございます。……私、この歌、絶対に大切にしますね」


【営業(全国ネットのお仕事) 首都エリア】

P(……さて。新曲の収録、ということも必要だが……)

P(今日はとりあえず、以前から入っていた仕事をこなさないとな!)


P「さあ、今日はホームグラウンドの首都エリアでの営業だ! みんな、頑張っていこうな!」

みんな「はいっ!」


P(みんなそれぞれ、調子は良いみたいだ)

P(……よし。今日は、この子のプロデュースに力を入れるとしよう!)

1 雪歩
2 真美
3 あずさ

>>610

真美

真美把握
少し休憩します。16:30までには再開

ピヨピヨ


【全国ネットのお仕事(真美)】

P(ロッソストラーダが、全国で放送される子ども向け教育番組のゲストに選ばれた!)

P(子ども達、そして子どもを持った親御さん達に一定の支持を得られている人気番組だ)

P(ロッソストラーダが持つ、きわめて健全で爽やかなイメージが決め手となったんだな)

P(しかし……)


真美「……ぶー……」

P「真美はこういうとき、いつもふくれっ面だな……今度はどうしたんだよ」

真美「兄ちゃんっ! 真美は怒り狂ってもう波動拳だよっ! この格好を見てわかんないのっ!?」

P(波動拳? ……ううん、今回ばかりは、何と言い間違ったのか検討もつかないな。と、とにかく)

P「……か、かわいいじゃないか。よく似合ってるよ」

真美「そんなこと言われてもゼンッゼン嬉しくないもんっ! うあうあ~!」

P(そんなおかんむりな真美が、いま、どんな格好をしているのかと言うと……)


P(襟のない丸首……プリーツのついた背中、胸、袖)

P(そして……目にも鮮やかな水色……)


真美「なんで幼稚園児のカッコなのっ! 真美はもう中学生! って何度も言ってるのにーっ!」

P(そう、真美はいま……スモックを着ていたのである!)

―――

P「……まあ、似合ってるかどうかはともかく。真美だけじゃないんだから我慢しなさい」

P「ほら、他のみんなも着てるだろ?」

子ども達「キャッキャ」

真美「他のみんなって、みんなお子ちゃまじゃ~ん……」

P「お子ちゃまだけじゃなくて、ちゃんとした年齢の子もいるぞ? あれを見てみろ」

雪歩「……う、うぅ……」カァァ

真美「……ゆきぴょん、めっちゃ似合ってるね」

P「ああ……ヤバイな、あれは」


真美「真美も、あずさお姉ちゃんの役がよかったよ~……」

P「ううん……でも、あずささんはあずささんで、あれがかなりハマってるからなぁ……」


P(ちなみにあずささんは、真美と雪歩とは違い、特別に歌のお姉さんの役をやらせてもらえることになった)

P(……とはいうものの、そのキャスト変更は、俺が必死にディレクターに頼みこんだんだけどな)

P(当初の予定では、あずささんもスモックを着て、子ども達と一緒に歌と遊びを楽しむことになっていた)

P(あのままでは、ロッソストラーダの健全なイメージが崩れて、急に大きなお友達向け番組になってしまうところだったな……)


真美「ねえねえ兄ちゃん……、今からでもなんとかならない? 本番までまだ時間あるっしょ?」

P「なんとか、って?」

真美「真美も歌のお姉さんやりたいっ! だからさっ、兄ちゃんがエライ人にお願いしてよ~!」

P「ええ!?」

P(ど、どうしよう? 確かに、今からならまだ間に合うかもしれないけど……)

1 わかった、かけあってみるよ
2 それはダメだ、真美は断固スモックだ
3 その他

>>626

3 Pもスモッグを着る


P「……そこまで言うなら、しかたないな。俺がひと肌脱いでやろう」

真美「ホント!? やった~! さっすが兄ちゃんだよ~!」

P「おっと、勘違いするんじゃないぞ? まだ、番組ディレクターにかけあうと決めたわけじゃない」

真美「え? じゃあさ、じゃあさ、ひと肌脱ぐって、何してくれんの? 衣装変えてくれるとか?」

P「いいや、ゲストがスモックを着るのはこの番組の伝統だ。だからそれを変えることはできない」

P「俺が、真美にしてやることはな……真美の羞恥心を、少しでも減らしてやる、ということさ」

真美「……シューチシン? 何それ、今はシチューは関係ないっぽいよ?」

P「恥ずかしい気持ち、ということだよ。いいか、今から俺は……」

 プチ プチ…
      ファサッ…

真美「え!? 兄ちゃん、な、なんで、シャツ脱ぐの!? ひと脱ぐってそーいうこと!?」

P「なんでって……そりゃあお前、決まっているだろう?」


P「スモックを、着るためさ」


P「昔からよく言うだろ? 赤信号、みんなで渡ればこわくない……」

P「それはこの衣装だって同じさ。スモック、みんなで着ればはずかしくない……ってな!」

真美「い、意味わかんないっぽいよ……」

P「まあまあ……あ、すいませーん! もう少し大きいサイズのは……あ、はい、ありがとうございますっ!」

真美「……」

シュルシュル…

P「んっ……しょっ、と……。おお、ちょうどいいサイズだな!」

Pはスモックを装備した!

真美「……」

P「なかなか着心地がいいじゃないか! 肌触りもいい……ちょっと、クセになりそうだな」

真美「……」

P「な?」

真美「何が『な?』なのっ!? 今の兄ちゃんの見た目、めっちゃヤバヤバだよ~!」


真美「うう……なんだか、兄ちゃんが近くにいるから、もっと恥ずかしくなってきたっぽいよ……」

P「そ、そうか? 俺としては、結構いい感じなんだけど……」

P(真美はまだ、少し不満を持っているらしいな……一体、何が原因なんだろう?)

P「……」

ティン…

P「!」

P(そうか……俺は、こうすればよかったんだ!)

1 ズボンを脱ぐ!
2 俺も番組に出る!
3 その他

>>642


P(今の俺の格好はどう見ても不自然。なぜなら……)

P(上半身はスモックを着ているのに、下半身はいつも通り、ズボンを穿いているからだ!)

カチャカチャ

真美「!?」

ジー…

真美「なんで!? 真美わかんない! なんでチャック下ろすのっ!? ねえなんで!?」

P「やっぱりスモックと言ったら、こうだよな!」

パサッ…

真美「」

P「ううん……実に気持ちがいい!」


P(下半身がスースーする。トランクス一丁だからな……)

P(ちなみに真美たちは、ちゃんとホットパンツを穿いている)

P(スモックの丈が長いので、真美達を一見したら、もしかしたら『はいてない状態』に見えるかもしれないが……)

P(その下にはちゃんと穿いているから、いたって健全だ)


真美「……」スッ

ピロピロリン♪

P「おいおい、勝手に写真を撮るのはやめてくれよ……恥ずかしいじゃないか」

真美「……」

P「というか、さっきから、なんで黙りっぱなしなんだ? お腹でも減ったのか?」

真美「……」グイグイ

P「え? な、なんだ。撮った写真を見ろってことか?」

真美「……」コクン

P「ふむ……どれどれ……」

P「!?」


P(そこには、変態大人がいた)

P(スモック一丁になり、照れたような笑顔を浮かべた、成人男性がひとり……)

P(その男の後ろに写っている、子ども達の奇異な視線……これは、今まで見たことないものを見ている目だ)


P(俺だった)

P(それはどうしようもなく確かに……、俺だった)

P「……」

真美「……」

P(真美の蔑むような目線)

P「……フ、フヒ」

P(……っと、余計なことに興味を持っている場合じゃないな!)

P(なんとかこの状況を打破しないと、スモックと一緒に変態の汚名が着せられてしまう!)

1 スモックを脱ぎ捨てる
2 とりあえず謝る
3 その他

>>663

2


P「あの……真美さん」

真美「……」プイ

P「本当、なんて言ったらいいか……ごめんなさい」

真美「……」

P「すみませんでした……俺、どうかしてたよ。頭がフットーしてたんだ……」

真美「……」

P「すまなかったよ……反省している。……な、なあ、どうしたら許してもらえる?」

P「……や、やっぱり、まだ謝りが足りないよな! どうか、この通り!」

ガバッ

子ども達「わー。後ろから……」

雪歩「み、見ちゃだめですぅ」

P「お、俺……俺に出来ることがあれば、なんでもするからっ! どうか許してくれないかっ!」

真美「……なんでも?」ピク


真美「兄ちゃん兄ちゃん、なんでもしてくれんの?」

P「あ、ああ……俺に出来ることなら、なんでもするよ」

真美「そっか~……んっふっふ~! じゃあ、何してもらおっかな~♪」

P「ゆ、許してくれるのか?」

真美「それは兄ちゃん次第だよっ! そんじゃね~……」

P「……」

真美「真美のお願い、百個叶えてくれるっ?」

P「ええ!? ひゃ、百個って……」

1 いいだろう
2 それは無理だよ

>>675

2


P「百個ってお前……それは無理だよ」

真美「え~なんで~! なんでもしてくれるって言ったじゃんっ!」

P「真美のことだから、百個目のお願いで、また百個増やしてとか言うんだろ?」

真美「むむっ……兄ちゃん、なかなかスルドイね……」

P「はは……それじゃさすがに身が持たない。なあ、一個じゃだめか?」

真美「え~……」

P「俺に出来ることなら、本当、全力で叶えてやるからさ……」

P「こんな格好で言っても、変質者としか思えない発言だろうけど……俺、本気だから」

真美「……」

真美「んもうっ、しょうがないな~……じゃあじゃあ、今度ちゃんとその一個、叶えてもらうかんねっ!」

真美「ゼッタイゼッタイ、約束だかんねっ!」


―――

P(なんでもひとつお願いを叶えてやるということで、なんとか機嫌を直した真美は……)

P(渋々といった様子ではあったが、とりあえず番組に参加してくれた)

P(画面に映る真美は、確かにいつも通りの元気な真美ではあったが……)

P(それでも、不意に浮かべるふくれっ面を見ながら、俺は幾度となくヒヤリとさせられた)

P(……あまり、良い行動が出来なかったかもしれないな。というか変態そのものだった……)

ノーマルコミュニケーション!


P(ちなみに、これは余談ではあるが……そのお願いに関して、真美がこんなことを言ってきた)


真美「んっとね、今はそのお願い、叶えてくれなくてもいいよ?」

P「そ、そうなのか?」

真美「うんっ! だって一個だけしかないんだし、めっちゃ悩んで決めないとだかんねっ!」

P「ははは……今から何をやらされるのかがこわいよ」

真美「んっふっふー! 何にしよおかな~♪」

P「まあ、じっくり決めてくれ……俺はずっと待ってるからさ」

真美「……有効期限なし?」

P「ああ、もちろんさ」

真美「真美がオトナになっても?」

P「う、うん……なんだ、そこまで悩むのか?」

真美「……んっふっふ~♪ それじゃあ、真美のお願いは決まったよ、兄ちゃん!」

P「おお、そうか……じゃあ、言ってみてくれよ」

真美「それはね~……」


真美「真美が十六歳になったら、叶えてもらうっ! だからそれまで、ナイショだよーん!」


【ある日の風景6】

P(さて……。なんやかんやあったが、なんとか番組の収録が終わったな)

P「……おや、あそこにいるのは……」


千早「……。……?」

雪歩「……」コクン


P「雪歩と千早じゃないか。何を話しているのかは、聞こえないが……」

P「……まあ、深刻そうな雰囲気でもないし、ただの雑談だろうな」

P(千早と一緒の活動が増えてからというもの、雪歩と千早がふたりで行動しているのを、最近ちょくちょく見かけるようになった)

P(どの辺りに波長の一致を覚えたのかはわからないが……、とにかく、ふたりの仲は良いようである)


【ある日の風景6】

P(さて……。なんやかんやあったが、なんとか番組の収録が終わったな)

P「……おや、あそこにいるのは……」


千早「……。……?」

雪歩「……」コクン


P「雪歩と千早じゃないか。そういえば千早は今日、テレビ局に行くと言っていたっけ」

P「……何を話しているのかは、聞こえないが……。まあ、深刻そうな雰囲気でもないし、ただの雑談だろうな」


P(千早と一緒の活動が増えてからというもの、雪歩と千早がふたりで行動しているのを、最近ちょくちょく見かけるようになった)

P(どの辺りに波長の一致を覚えたのかはわからないが……、とにかく、ふたりの仲は良いようである)


千早「……」テクテク

雪歩「……!」フリフリ


P(話は終わったのか、千早だけがどこかに行ってしまったな)

P「……」

P(雪歩と千早……、俺はどちらに対しても、少し聞きたいことがある……よし、ここは)


1 雪歩と話す
2 千早を追いかける

>>700

2


P(千早を追いかけよう!)

―――

P「ううん……慣れないテレビ局だと、なんだか迷いそうになるな。えーっと、千早は……」


千早「……」

??「……」


P「おお、いたいた……って、なんだかストーカーみたいだな、俺……」

P(あれ? あの、千早と話している男性は……誰だ? どこかで見たことがあるような……)

P(あまり若くはないようだし、アイドルというわけではないだろうけど)

P「……」

P(も、もしかして……ふ、不倫!? そ、そんなの俺が許さんぞ!!)


―――

千早「……」ペコリ

P(話は終わったようだな……)

―――

千早「……ふぅ、やっぱり、だめね……」

P「やあ千早」ヌッ

千早「きゃあっ! ぷ、プロデューサー!?」

P「あはは、奇遇だなあ、こんなところで会うなんて」

千早「なんだか、やけに棒読みなんですけど……驚かさないでください、もう……」

P(さあてと……何から聞いてやろうか)

1 あの男性は誰?
2 今日は、何の用事でテレビ局に?
3 何がだめだったんだ?

>>709

3


P「……ところで、何がだめだったんだ?」

千早「あ……き、聞かれてしまいましたか」

P「ああ、盗み聞きするつもりはなかったんだけど……すまないな」

千早「いえ……。……ふふっ、こういうひとり言を聞かれるというのは、自分の部屋着を見られたみたいで……」

千早「なんだか……恥ずかしくなってしまいますね」

P「……」

P(千早にとって、それほどプライベートなことだったんだろうか?)

千早「……今ならもう、プロデューサーに話しても、いいかもしれません」

P「……言いたくないなら、言わなくてもいいんだぞ? プライベートなことだったら、尚更だ」

千早「あ、い、いいえ! そんな、大したことではありませんから……」

千早「プライベートではなく……、あくまでこれは、仕事の話です」

P「仕事? と、いうと……」

千早「はい。これは、歌の話です」


千早「以前、プロデューサーには、歌詞を書いているところを見られてしまいましたよね」

P「ああ、もう二ヶ月以上前だが……宿題、とか言っていたっけ?」

千早「はい……その宿題を、私は今提出してきたところなんです」

P「提出……というと、さっきの男性から出された宿題だったのか?」

千早「あ、そ、そこまで見られていたなんて……もう、いるなら声をかけてくれればいいのに」

P「あはは……いや、ついな」


P(不倫かどうかってドキドキしていたなんて言えない)

P(……しかしこの様子だと、本当にそういう関係の相手ではなさそうだな。少しホッとした……)


千早「私、今まで何度も、歌詞を書いてはあの人に見せていたんです」

P「あのデモテープの曲に合う、歌詞か?」

千早「はい……でもやっぱり、今日も不合格だったみたいで……はぁ」


―――

P(それから……、俺は千早から、詳しく事情を聞くことができた)

P(あの男性の正体は、あの有名な音楽番組の総合プロデューサー……武田蒼一だった)

P(道理で見たことがあると思ったんだ……あんな有名人と千早が、コネクションを持っていたなんてな)


P(千早はこれまで彼に、自分のために曲を作って欲しい、と何度もお願いをしてきたようだ)

P(彼の作る曲は、たしかに民衆に知れ渡った名曲揃いだから、千早がそれを願うのも無理はない)

P(だけど……ずっとフラれ続けてきた、とのこと。彼はどうやら、気まぐれでしか曲を作らないらしい)


P(しかしながら、千早は諦めなかった)

P(そんな彼女に渡されたのが、一本のデモテープ。俺も以前、千早に聴かせてもらった曲だ)

P(これに歌詞を書いて、自分の心を打たせてくれたら、特別に楽曲を提供してあげる)

P(それが、千早に言い渡された宿題、だったのだ)


P「……」グッ


『――♪ ――♪ ――♪』


P(そして今、そのデモテープは、俺の手の中にある)

P(初めて聴いたときから、ずっと思っていたんだ)

P(この曲には、彼女のイメージがぴったりと当てはまる、と……)


P(その宿題を俺達にもやらせてくれないか、と頼んだところ、千早は快く了解してくれた)

P(せっかく千早が自分の手で獲得したテープだから、最初は断られるかと思ったが……)

P(千早はまるで、こうなることがわかっていたかのように、俺にテープを譲ってくれた)


P(……詩……。彼女ならきっと……この曲に、素敵な歌詞をつけることができるはずだ)

P(そして……これはきっと、素晴らしい歌になる)

P(待ってろよ……雪歩)

【ある日の風景6 おわり】

小鳥さん


【活動36週目 765プロ事務所 朝】

P(あれから、一ヶ月の時間が経った)

P(この一ヶ月はとにかく営業、営業で……俺達はひたすら、新曲のアピールをし続けた)

P(それと同時進行で収録が行われた4thシングル『First Stage』は先日、無事に発売され……)

P(俺達に出来ることはあと、今週末に発表されるランキングの結果を待つのみとなった)

P(今週は、運命のランキングが発表される週。ここでトップ20位に入れていれば……IA大賞にノミネートされる)

P(……こんな異常なペースで収録、リリースを行ってくれたレコード会社には、感謝してもしきれないな)


P「う、うぷ……」

小鳥「ぷ、プロデューサーさん? 具合でも悪いんですか?」

P「あ、いえ……なんだか、緊張で吐きそうで……」

小鳥「しっかりしてくださいね……まだ、あと5日は時間があるんですから」

P「はい……」


P(などと吐き気と戦っている間に、今日もアイドル達がやってきた!)

P「さて、みんなの調子は、っと……」


雪歩「ぅ、ぅぷ……」

真美「ゆきぴょん、だいじょぶ~?」

あずさ「かわいそうに……緊張でおなかの調子が悪くなっちゃってるのね……」


P(……よし、今日はこの子に、意気込みを語ってもらうとしよう!)

>>725

ピヨピヨ

雪歩


P「……雪歩」

雪歩「はぃ……」

P「具合、悪そうだな? 大丈夫か?」

雪歩「えへへ……ば、ばっちりですぅ! もうどーんなお仕事でも……うぅ」

P(……なるほど。それじゃあ、こう答えておくことにしよう!)

1 安心したよ
2 無理するな

>>728

2


P「無理するな。調子悪いんだったら、ソファで横になってるといいよ」

雪歩「……は、はい……ごめんなさい、みんな……」

真美「んじゃ、真美も一緒に~♪ ……ぐえ」ガシッ

P「お前はこっちだよ、元気いっぱいじゃないか」

真美「ぶーぶー! 兄ちゃん、ゆきぴょんにだけ優しくない~!?」

あずさ「ま、真美ちゃん? 雪歩ちゃんは具合が悪いんだから……あとで、にしましょうね~?」

真美「ちぇっちぇっ!」

みんなの団結値が上がった!


P「……さて、今週の予定だが……」

P「突然で悪いが、今週はオフだ」

雪歩「……え?」

真美「やったーんお休みだ~い♪」クルクル

P「いやあ、正直、やることがないんだよな!」

P「曲のリリースは終わったし、たぶん今からライブなんかをやるのは難しいし……」

P「テレビやラジオの仕事も、今週は入っていないしな! あっはっは!」

P(自分で言ってて空しくなってきた……まだこの子達は、レギュラー番組を持っていないんだよな)


P「とにかく……週末のランキング発表のときだけは来てくれれば、それでいい」

P「というわけで解散っ!」

雪歩「……は、はい。わかりました……」

あずさ「急に暇になっちゃったわね~……美希ちゃんと、お出かけでもしようかしら?」

真美「らじゃーだよ兄ちゃん! んっふっふー、なにしよっかなー♪」


【ある日の風景7】

P「さてと……となると俺も、やることがあまり残ってないな」

P「よおし、それならそれで、もう寝て過ごすとするか! そう考えるとワクワクしてきたぞ!」

ピピピ

P「……」

P(電話だ)

P(俺の第六勘がこう言っている……この電話の主は女の子。しかも、俺がプロデュースを手がけているうちの誰かだ)

P(そして……この電話に出たら、俺の貴重な休みがひとつ潰れる。そんな予感もする……)

P(まあ、出ないわけにはいかないんだけど……)


電話をかけてきたのは…

1 雪歩
2 真美
3 あずさ

>>739


【翌日 ショッピングモール】

雪歩「……」ソワソワ

チラ

雪歩「……はぁ……」


P(昨日、俺に電話をかけてきたのは雪歩だった)

P(なんでも、携帯を変えたいんだけど、自分ではどれが良いのかよくわからないので……)

P(機種選びを俺に付き合って欲しい、ということだった)

P「よし、今回は時間通りちゃんと来れたぞ。しかし……」


雪歩「……」キョロキョロ


P「……俺を探してるのかな。それに、さっきからため息ついたりして……かわいいなあ雪歩」

1 もう少し様子を見よう……
2 かわいいけどかわいそうだから姿を現そう

>>748

2

すみません、ご飯を食べてきます


P(かわいいけど……さすがにイジワルするのはかわいそうだから、姿を現そう)

―――

P「やあ、雪歩」

雪歩「! ぷ、プロデューサぁ~……」パタパタ

P「悪いな、待たせちゃったみたいで」

雪歩「い、いいえ! 私も、今来たところですから……」

P「……そうか」


P(雪歩、俺はちゃんと知っているぞ)

P(もう20分以上前から、ここに来ていたということを……俺はその間、ずっとお前のことを観察していたんだからな!)


P「雪歩は本当に良い子だなあ……」ワシャワシャ

雪歩「えっ、え? な、なんで……」

P「……」ナデナデ

雪歩「……えへへ……でも、よくわかんないけど……、嬉しいですぅ……」


【携帯ショップ】

雪歩「色んな種類がありますね~……迷っちゃいそうですぅ」

P「そうだな……なんだこれ、ボタンがなくて画面がやたらデカイ……。え? 液晶をタッチ?」

ツツー…

P「うお、動いた! め、面妖な……」

雪歩「!」ティン

雪歩「ぷ、プロデューサー! ちょっとそれ、貸してくださいっ!」

P「ん、ああ……」

雪歩「こうして私が、このケータイを持てば……」


雪歩「萩原スマ歩ですぅ!」ドヤァ


P「……」

雪歩「……な……な」


雪歩「……なーんちゃって……う、うぅ……」


―――

P「な、なあ雪歩……いい加減、元気だしてくれよ……」

雪歩「……うぅ……」

P「悪かったよ、スルーしてさ……こ、今度はちゃんと、笑うから」

雪歩「無理して笑ってもらうのは余計みじめですぅ! いーんです……どーせ、こんな私なんて……」

雪歩「実は前々から考えてたとっておきのネタを披露しても、プロデューサーに目を背かれちゃう私なんて……」

雪歩「もうきっと、穴掘って埋まる価値もありません……むしろ穴さんに申し訳ないです」

P「穴に人権はないから気にするな……」


P(うーん……どうにかして、雪歩に元気になってもらわないとな。でも、どうしたら?)

1 甘いモノでも買ってきてあげよう
2 渾身のダジャレを言おう
3 その他

>>770

2


P「雪歩……いいか、よく聞けよ」

雪歩「は、はい……」

スゥ…

P「猫が……ねこんだ!」

雪歩「……? 寝込んじゃうなんて、かわいそうですね……」

P(あ、あれ?)

P「ごほん! えーっと……それじゃあ」

P「虫なんて……無視しろっ!」

雪歩「む、無視なんてできません! 私、部屋に虫が出たら、こわくて眠れなくなっちゃいますぅ!」

P(あれれ~?)


―――

P「……ハァ、ハァ……えーっと、それじゃあ、最後に……」

雪歩「あの、プロデューサー? さっきから、何を……」

P「ふ、ふっとんだ布団は……フットインだー!」

雪歩「?」

P「……」

P(なぜだ……千早には、あんなにバカウケしたのにっ!)

P「もうダメだ……ああ、なんで俺は、ダジャレなんて言おうとしたんだろう……」

雪歩「えっ!? だ、ダジャレ?」

P「そうだよ……俺、なんとか雪歩を笑わせようと思って……でも、どうやら俺にはセンスがなかったらしい」

雪歩「……ぷ、プロデューサー……あ、あの! とっても、面白かったですぅ!」

P「ウソだよ……笑ってないじゃないか」

雪歩「……え、えへ~……」ニッコリ

P(雪歩は作り笑いもかわいいなあ)


雪歩「……ごめんなさいですぅ……」

P「い、いや、俺の方こそ……ごめん、逆に雪歩に気を遣わせちゃったな」

雪歩「いえ、そんな……元はといえば、私が落ち込んじゃったから……」

P「それを言えば、俺だって……」

雪歩「……」

P「……」

雪歩「えへ、えへへ……♪」

P「ははは……なんだか、お互い、気を遣いすぎてたみたいだな」


P(雪歩が、ようやく笑ってくれた)

P(やっぱり雪歩には、笑顔が一番よく似合う……)

P(……思えば、こうやって雪歩とふたりきりになるのは、随分久しぶりのことな気がする)

P(最後にこの子とふたりきりで話したのは……あの、北東エリアでの営業の帰り。空港のテラスだったかな)


P(……もしかしたら俺は……、雪歩のことを、避けていたのかもしれない)

P(雪歩と、これ以上思い出を作ってしまったら……きっと、別れのときが辛くなる)

P(だからこうして、IA大賞ノミネートのときが近づくにつれて……雪歩を少し、遠ざけていたのかも)

P(まだ、ノミネートすらされていないというのに……はは、バカみたいだな、俺)


P「……」ジッ

雪歩「……? プロデューサー?」

P「雪歩、携帯変える以外に、今日はなにか予定はあるか?」

雪歩「予定……特に、ないですけど……」

P「……そうか、それじゃあ……」

1 デートしようか
2 さっさと携帯を変えて今日はもう帰ろうか

>>784

1


P「これから俺と、デートしようか」

雪歩「……え……」

P「最近さ、雪歩にあまり構ってあげられなかっただろ? だから……」

雪歩「か、構うって……そんな、私、犬みたいな子じゃありませんっ」

P「……そうだな、雪歩は犬は大の苦手だもんな」

雪歩「そ、そうですぅっ!」

雪歩「……えっと、だからその、で、ででデートって……」カァァ

P「ううん……デートって言い方が悪かったかな。よし、それじゃあこうしよう!」

P「これは、雪歩の男嫌いを直すための、秘密特訓だ!」

雪歩「ひ、秘密特訓……?」

P「ああ。こうしてちょっとでも男に慣れれば、雪歩はもっとアイドル活動しやすくなるだろ?」

P「だからこれは……そう、どっちかって言うと、仕事なんだ」

雪歩「……お仕事……」


雪歩「……う、うぅ……」グルグル

P(雪歩の目がグルグルし始めた……これは、混乱しているときのサインだ)

雪歩「え、えへへ……デート、デートかぁ……」

P「……前はたしか、雪歩からデートに誘ってくれたよな? メールでさ」

雪歩「あっ、あれはつい、Do-Daiの歌詞を乗っけちゃっただけですぅ!」

雪歩「……な、何度も説明したのに……プロデューサーは、イジワルです……」

P「……」

P(なかなかOKの返事が貰えないな……もしかして、本当に嫌がってるのかも)

P「……なあ雪歩。俺と遊んだりするの、いやか? いやだったら、無理にとは言わないけど……」

雪歩「!」

ガタッ

雪歩「……! ……!」フルフル フルフル

P「……よし、決まりだ! それじゃあ、行こうか!」

雪歩「……♪」パァ


―――

P(それから俺達は、色々なところをふたりで見て回った)

P(洋服屋、アクセサリーショップ、小物屋……)

P(全部の店で、ちゃんと買い物をしたわけではなかったけれど……)

P(売っているものを見て、あーでもないこーでもないと言い合ったり)

P(おかしな商品を発見しては、お互いに笑い合えているだけで……それだけで、俺の心はとても満たされていた)


雪歩「えへへ……プロデューサー! これ見てください、かわいいですよ♪」

P「お前のほうがかわいいよ」

雪歩「えっ」

P「いや、なんでもないよ。どれどれ……」

雪歩「ぷ、プロデューサー!?」


P(どうなるかもわからない未来のことなんて考えずに……こうして、雪歩と思い出を作っていくことは)

P(……悪いことじゃあ、ないよな? 誰か、そうだといってくれ……)

【ある日の風景7 おわり】

小鳥さん


【活動36週目 765プロ事務所 週末夜】

P「ついに、このときが来たな……」

雪歩「……」コクン

真美「ねえねえ兄ちゃん、まだ……? 真美、なんかお腹痛くなってきちゃったよ……」

P「それはさっき、お前がお菓子を食べ過ぎたせいだ。だから気にしなくても大丈夫だよ」

真美「そーかもしんないけど……うあうあ~! ソワソワするよ~!」

あずさ「わ、私も……ちょ、ちょっと表に出て、頭冷やしてきますね~」パタパタ

P「ま、待ってくださいあずささん! 今出て行ったら、ランキング発表までに帰ってこれないでしょうっ!」

―――

高木「ウォッホン! ……じ、時間だな……」

P「はい……」

高木「それじゃあ君、テレビを付けてくれたまえ……」

P「……」

ピッ


どっとくん『どっとっぷTV!』

P(……頼む! どうか、どうか入っていてくれ……!)

―――

どっとくん『……以上、今週のランキング100位から1位までしたっ! 続きまして……』

P「……」

ピッ


P「……は、はは……」

真美「……に、兄ちゃん……」

あずさ「……っ……」ウルウル

P「……ゆ、雪歩は……?」

雪歩「」

P(白目を剥いてる……)


P「雪歩、起きろって……」グラグラ

雪歩「」

P「……」ぺちぺち

雪歩「」

P「目を覚まさないな……それじゃあ……」

【タッチしてください】

1 頭
2 唇
3 おっぱい

>>808


P(痛くない程度に、そーっと)

P「こらっ」

ぽこ

雪歩「はうっ!」

P「……」

ぽこっ、ぽこ

雪歩「あ、う、うぅ……え!? ぷ、プロデューサー!?」

P「電源……、入ったか?」

ぽこ

雪歩「えっと、その……わ、私は家電じゃないですぅ!」


P「……そうだ、雪歩は家電じゃない。オンボロテレビでもない」

P「雪歩は、アイドルだ」

雪歩「……私は、アイドル……」

P「ああっ、そうだよっ……!」


P「しかもお前は、もうっ……! ダンスの先生を怖がってる、そんな弱々したアイドルでもないっ!」

真美「う、ううう……!」ウルウル


P「……どんなことでも、くじけない、立派な……立派なアイドルになった……!」

あずさ「ぷ、プロデューザーざん……!」ポロポロ


P「もうっ……雪歩は……誰もが認める、トップと呼ばれるアイドルのひとりに、なったんだっ!」

雪歩「え……?」

P「ははは、まだよくわかんないかっ! 雪歩は……!」

P「アイドルアカデミー大賞……ノミネートユニットの……、リーダーになったんだよっ!!」

雪歩「……っ!!!」


―――

P(ロッソストラーダの4thシングル『First Stage』の売り上げは……、12位を記録した)

P(今週のランキングで、20位以内に入っているユニットは……IA大賞にノミネートすることができる)

P(俺達は……ついに、ここまで来たんだ……!)


雪歩「……う、うう……うわぁああ゛あぁあぁあああん!!!!!」

真美「びえええ゛えええぇえぇえ!!!!」

あずさ「も、もうっ、ふだりども……ひぐっえぐ……な、泣いちゃったら、カッコ悪いわよ~……」


P(俺達は、四人で肩を抱き合いながら……、喉がカラカラになるまで、体中の水分がぜんぶ無くなってしまうまで)

P(ただただ、声を上げて泣いていた……そうする以外に、この溢れ出る感情を表現する方法が、見つからなかったからだ)

P(……しかし、これは決して、ゴールではない)

P(ノミネートユニットになったとは言え、まだまだ上には、多くのアイドルがいる)

P(……俺達の本当の戦いは、これからだ!)

【活動36週目 おわり】

15分休憩します


【活動41週目 765プロ事務所 朝】

P(あの運命のランキング発表の日から、約一ヶ月が経過した)

P(IA大賞ノミネートユニットになることにより、俺たちロッソストラーダの人気はうなぎのぼり!)

P(今までとはレベルの違う、大大大注目を浴びるようになった!)

P(テレビやラジオで毎日が大忙し! 目が回りそうで困っちゃう!)


P「……なんて、前は冗談めかして言っていたけど……」

P「本当にこんな日が来るなんてな! いや~、本当に、毎日毎日忙しくて困っちゃう!」

P「こいつは笑いが止まらんで! うふ、うふふふふうふ!」

小鳥「プロデューサーさんが壊れちゃった……」

P「あっ、音無さんじゃないですかっ! 今日もお綺麗で何よりですよ!」

小鳥「ぴよっ!? ず、随分ご機嫌ですね~……」

P「そりゃそうですよ! なんて言ったって、今日は……」


―――

P「えーっと……うわ、どうしよう、タキシードなんて持ってないぞ」

雪歩「……プロデューサぁ~……」

P「さ、さすがに、いつもみたいな1900円のパーカーで行くのはマズイよな……?」

雪歩「プロデューサー……!」

P「……っと、やばいやばい! 書類も持っていかないと……音無さーん! 判子は……」

雪歩「……」

スゥ

雪歩「プロデューサー!!!!!!」

P「お、おう!? ゆ、雪歩じゃないか! おはよう! いつ来たんだ?」

雪歩「ずー……っと前からいましたぁ! ずー……っとプロデューサーのこと呼んでましたぁ! おはようございますぅ!」


P(そう、今日は……IA大賞ノミネート発表会!)

P(豪華客船で船旅を楽しみつつ、IA大賞にノミネートされたアイドル達をお披露目していく、国内最大級のセレモニーだ!)


【セレモニー 中央エリア/トリプルスターシップ】

                                  _旦7
                                 _( 目}       __
                                く二i二i]        //
                                 _| /─I) /゙ー-、_ // _
                               く二i二i「}_/゙ー-、_///_/               _
                       \、 --=ニヨコ/ ]  n レ / / ////_iニEニ=--             /|
ヾーーuー---、,,,,....____ァ__  ー─=iニニヨコ iニニヨコ/==|ヾ_n_n_nnnn_n_n_nn|==VニEニニi=─ー_ュョュュュ_ / |
 \ ̄ ♀  ̄         ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_nn_nnnn_nn_/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄[ロロロロロニ ̄ ̄|三≡=-、

   )..........ョョ..........................................................................⊂ニ⊃_________⊆⊇..................................ョ.....|三≡==:|
  (__________________________________,(二二(:)_|三≡=-'

                      ̄了 ̄       ̄ ̄) | ̄ ̄       ̄ア ̄          ヽ|
                                  く二三二) 



P(……すごい。これが、トリプルスターシップ……)

P「想像以上のでかさだな……だが! み、みんな、びびることないぞ……!」ガクガク

真美「兄ちゃん……お膝がゲラゲラ笑ってるよ~……」


―――

真美「ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!」

P「ま、真美、そんなに料理にがっつくなよ……みっともないぞ」

真美「だ、だってにいひゃんこれっ! めっちゃ、めーっちゃおいしいよっ!」

P「おいおい、そんなこと言ったってそりゃ大げさってもんだろ……どれどれ」

パク

P「ホンマや」

真美「でしょー!?」

P「これは……ハムッ、ハフハフ、ハフッ!!」

真美「ねえねえ、これ、タッパーに入れて持って帰っちゃダメかな? 亜美にも食べさせてあげたいよ~」

P「そんなお前、やよいみたいなこと……うめえ」


―――

P「ふう……、腹ごしらえもしたところだし……」

P(しかしまだ、発表の時間までしばらくあるな)

キョロキョロ

P(しかし……よく見渡すと、本当に色んな有名人がいるもんだ)

P(ノミネートされたアイドル達と、その関係者が一堂に面しているんだもんな、そりゃそうか)

P(お、千早もいる……そうだよな、あの子も、IA大賞にノミネートされたんだった)

P(……天ヶ瀬冬馬の姿が見えないのが、少し気にかかるが……)

P(まあ、それは置いておいて……それじゃあ俺も、誰かに話しかけにいこうかな?)


1 雪歩
2 真美
3 あずさ
4 千早

>>857

あずさ


P(あずささんに、話しかけにいくか!)

P「えーっと……アンテナ、アンテナ……」

あずさ「……」ピョコン

P「お、いたいた! ……あずささー……ん……?」


あずさ「……ですから、その……こ、困ります~……」

??「ふふっ、そんなことつれないことを言わないでください」

??「こうしてここで、俺と貴女が出会えたこと……、運命を感じませんか?」

あずさ「う、運命は、そんな簡単に使っていい言葉じゃありません~!」


P(なんだ、あの金髪の男は? あいつもアイドル? 初めて見たな……)

P(……っと、そんな場合じゃない! あずささん、見るからに困っているからな、助けないと!)

1 ふたりの間に割って入る
2 金髪男をぶん殴る
3 その他

>>866

あずささんの手を引いて逃走


あずさ「わ、私、もう用事がありますから~……これで失礼しますね」

??「ああっ、待ってください、マイ☆エンジェル!」ガシッ

あずさ「……っ」

??「おっと……すみません。レディの腕を無断で掴んでしまった……」

あずさ「……あの……本当に、私、待たせている人がいるから――

P「あずささん!」

あずさ「……え? ぷ、プロデューサーさん?」

P「すみません、お待たせしました。いや、この艦、思ったより広くて迷っちゃって……」

あずさ「……」

P「さあ、行きましょう。みんな待ってますよ」

ギュッ

あずさ「! は、はい……」

P(あずささんの手……やわらかいな。んほお)


??「……ちょっと」

P「……なんだ? 俺達に何か、用でも?」

??「いきなり現れて、せっかく俺がめぐり合えた子猫ちゃんを奪っていくなんて……」

??「少し、マナーがなってないじゃないですか? というか君……誰?」

P「……」

あずさ「あ、あの……」

P「いいから、あずささんは黙っていてください」

P(……よし、ここは、この金髪男にこう言ってやろう)

1 まず自分から名乗るべきだろう
2 俺は、彼女の運命の人だ
3 その他

>>882

2


P「俺は……彼女の、運命の人だっ!」

あずさ「っ!」

??「……運命の人? へえ、なかなかロマンチックじゃないですか」

P「だからもう、あずささんに付きまとうのはやめてくれ。もう俺が先約してるからな」

??「ふうん……マイ☆エンジェル、今の話、本当ですか?」

あずさ「わ、私のことですか? え、えっと……」

P「……」

あずさ「……そのとおりです。私の運命の人は……彼です」

??「……ふふっ、参ったな……。さすがに、こうなったら俺が悪者みたいですよ」


??「あと……そこの紳士の君」

P「お、俺のことか?」

??「ええ。その手、離したらダメですよ? きっとすぐ、俺みたいなお邪魔虫が出てきますからね」

P「……余計なお世話だ」

??「ははっ、そうみたいですね!」


ピンポンパンポーン

『……皆様、お待たせしました……もう間も無く、セレモニーを……』


??「……おっと、俺もそろそろ行かないと。冬馬に怒られちゃうかな」

P「……冬馬? お、おい、今なんて……」

??「それじゃあふたりとも、いつまでもお幸せに。チャオ☆」


P「……」

P(冬馬って、あの……天ヶ瀬冬馬のことか?)

あずさ「あの、プロデューサーさん……?」

P「あ、ああ、すみませんあずささん。とっさのこととは言え、あんなこと言っちゃって……」

あずさ「い、いえ、いいんですっ、私も助かりましたから~。……それよりも」

P「なんですか?」

あずさ「運命の人、って……その言葉、どこでお聞きになられたんですか?」

P「え……?」

あずさ「私、プロデューサーさんに、そういう話……したこと、なかったと思うんですけれど」

P(……そういう話って、何の話だ?)

P(まあ、とにかく……実はあの言葉、ただパッと思いついただけなんだよな……)

P(だけどなんとなく、言い出しづらい雰囲気だ……よし、ここは、こう言ってみることにしよう!)

1 パッと思いついただけです
2 俺はあずささんのことなら、なんでも知っていますから
3 その他

>>905

2


P「俺はあずささんのことなら、なんでも知っていますから」

あずさ「え……?」

P「あ、す、ストーカー的な意味じゃあないですよ? ただ……」

P「これまで、決して長くはない時間だったけど……俺達は、いつも一緒でした」

あずさ「……そうですね」

P「いつだって、俺はあずささんのことを見てきたんですよ……迷子にならないか、心配で」

あずさ「……ふふっ♪ いつも心配かけて、ごめんなさいね」

P「そこが、あずささんの魅力でもあります。ほっとけない、目を離せない……あなたはそんな女性だ」

あずさ「……っ」

P「……だからもちろん、あずささんがロマンチックな恋愛に憧れていることだって、ちゃんと知っています」

P「正直に言って……『運命の人』という言葉は、俺がパッと思いついた言葉なんですよ」

P「あずささんのことを思い浮かべたとき、きっと……その隣にいるのは、そういう言葉が似合う人なんだろうな、と思って」


P「さあ、俺達もそろそろ、行きましょうか!」

あずさ「……はい」

ギュッ

P「……って、す、すすすみませんっ! つい、手を握ったまんまで……」

あずさ「……手を離さないでください、プロデューサーさん」

P「え?」

あずさ「私、実は……さっきのこと思い出すと、こわくてこわくて……、もう一人じゃ歩けないんですー♪」

P「……ははは。よし、わかりました!」

P「それじゃあ……エスコートさせてもらいますね! 俺なんかで、申し訳ないけど」

あずさ「ふふっ、プロデューサーさんだから、いいんですよ♪ よろしくお願いします~」

―――

あずさ「……プロデューサーさん?」

P「はい、どうかしたんですか?」

あずさ「私……、案外、ずるい女なんですよ? なーんてね……ふふふっ」

P(……こういう、イタズラを企んでいるような子どもっぽい笑顔も……あずささんの素敵なところだな)


【セレモニー】

司会『……皆様、大変長らくお待たせしました! これより、IA大賞ノミネート発表会を開催します!』

ワーワー!

P(ついに、セレモニーが始まった!)

P(今日の発表会では、IA大賞にノミネートされたアイドル達が、順々に歌を披露するということになっている)

P(晴れの舞台……みんな、頑張れよ!)

司会『……ではさっそく参りましょう! エントリナンバー1番……』

司会『ロッソストラーダの皆さんです!』

雪歩「えっ」

真美「えっ」

あずさ「えっ」

P「え!!? い、一番!? き、聞いてないぞ!!」


司会『発表する順番は、事前に通知したはずでしょ! さあさあ、ステージの上へどうぞっ!』

P「くそう……お、俺としたことが確認していなかった……!」

雪歩「あ、あう、あううう……」ガチガチ

P「と、とにかく、いってこい!」

雪歩「むむむ無理ですぅ! わ、私、まだ何を言うか、全然頭に入ってなくてぇ……!」

雪歩「しししかもトップバッターなんて聞いてないですぅ! あうう……!」

P(リーダーの雪歩が、突然の事態に混乱してしまった……)

P(よし、ここは……雪歩を落ち着かせるために、こう言ってやろう!)

1 雪歩、愛してる
2 雪歩、深呼吸をするんだ
3 その他

>>929

2


P「雪歩、落ち着いて……深呼吸をするんだ」

雪歩「し、しんこきゅう……」

P「はい、吸って……」

雪歩「……すぅー……」

P「……ゆっくり吐いて」

雪歩「……はぁー……」

P「もう一度だ。今度は……今まで歌ってきた歌のことを、思い出しながらな」

雪歩「うた、ですかぁ? えーっと……」

P「はい、吸ってー……」

雪歩「は、はいっ……!」


雪歩「……すうー……」


 ― Kosmos, Cosmos 飛び出してゆく ―

雪歩(Kosmos, Cosmos……私達の、最初の歌)

雪歩(初めてみんなでレッスンして、初めてCDにして……初めて、フェスで歌った、思い出の曲)


雪歩「……はぁー……」


 ― デートしてくれますか? ―

雪歩(Do-Dai……真美ちゃんが大好きだった、恋する女の子の歌)

雪歩(私達はこの歌で……真ちゃん達、ゼノグラシアに勝ったんだっけ……)


雪歩「……すうー……」


 ― ありがとう ありがとう 愛をありがとう ―

雪歩(THE 愛……)

雪歩(この曲のPVを撮影しに行った、あの北東の空のことを、隣にいてくれたあなたのことを、私は忘れない)


雪歩「……はぁー……」


 ― It's my first stage ―

雪歩(First Stage……)

雪歩(Kosmos, Cosmosと同じくらい、私が大好きな曲。私達を、この舞台まで連れてきてくれた……大切な歌)


雪歩(みんなみんな……数え切れないほどの思い出がつまった……私達の、大切な宝物)


―――

雪歩「……みんな、行きましょう!」

真美「うんっ!」

あずさ「はーい!」

P「よし……めいっぱい、アピールしてこい!」

みんな「はいっ!」


P(……雪歩はどうやら、落ち着きを取り戻せたようだな)

P(歌は、彼女達の歩みそのものだ……それが雪歩にとっては、何よりも大きな力になってくれたんだろう)

P(がんばれ……雪歩……!)


―――

P(その後……雪歩達は、立派にその役目を果たすことができた)


 『私達のファンと、私達を見守ってきてくれた、全ての人のために……歌います』


P(雪歩……)

P(IA大賞ノミネートアイドルのリーダーとしてふさわしい、素晴らしいスピーチだったぞ!)

P(こんな大舞台に立てたお前達のことを、俺は誇りに思うよ……!)

―――

P(しかし……喜んでいられるのも束の間であった)

P(俺達は、すっかり忘れていたのだ。この男のことを……)


司会『……それではここで! スペシャルプレゼンターを紹介します!』

P「……なんだ? プレゼンターだって?」


黒井『……ご紹介ありがとう! 私は961プロダクションの社長、黒井崇男だ』


P「……!?」

P(あの人は……黒井社長!?)


黒井『さて……勘の鋭い皆様なら既にご存知でしょう。真のスターの存在に!』

黒井『IA賞レースに突如現れ、圧倒的強さを誇りながらも……』

黒井『これまで、多くの謎に包まれてきた、輝ける巨星……!』

黒井『彼らの正体をこれまで明かさなかったことを、どうぞお許し願いたい!』


黒井『しかし今夜! あなたは、歴史の立会い人となる!』

黒井『それでは紹介しましょう! ……961プロダクション所属アイドル……!』


黒井『ジュピター!!!』


【セレモニー終了後 テラス】

ザザァ…… ザザァ……

P「……」

P(圧倒的だった……プレゼンも、ステージも、歌もダンスも……)

P(ジュピター……まさか961プロダクションが、あんな隠し玉を持っているとは……!)


P(ジュピターのリーダーは、天ヶ瀬冬馬)

P(俺達と幾度となくぶつかってきた、あの少年だ)

P(そして、もうふたり……伊集院北斗と、御手洗翔太)

P(先ほどあずささんをナンパしていた金髪の男は、この北斗だったのだ)

P(あとえっと、おてあらい? 彼に関しては、よくわからない。印象薄かったし……)


P「とにかくふたりとも、冬馬に負けず劣らずの実力者だということだけは、わかった」

P「しかもそれが、三人ユニットを組むなんて……」

P「……はぁ。これから先、あんな奴らを相手にしていかないといけないのか……」


 ザザァ……
        ザザァ……

雪歩「……プロデューサー……」

P「ん、ああ……雪歩か」

P(いかんいかん、雪歩の前でこんな顔をしていてはいけないな)

P「……どうしたんだ? 雪歩も、風に当たりに?」

雪歩「はい……」

P「……」

雪歩「すごかったですね……ジュピターさん達」

P「そうだな……だけど、気にしすぎることはないぞ」

P「雪歩達は今まで通り、今までのやり方で、アイドルを続けてくれればいいんだ」

雪歩「……」


雪歩「……あの、プロデューサー?」

P「……」

雪歩「うう……な、何かあったんですか? なんだか、こわい顔してますぅ……」

P「え? あ、ああ、すまない……ちょっと、寒くなってしまったのかもしれないな」

雪歩「本当に、それだけですかぁ……?」

P「……そうだよ。さあ、そろそろ戻ろうか」

雪歩「……っ……ま、待ってくださいっ!」

P「……」

雪歩「プロデューサー、あの……もし違ってたら、ごめんなさい。でも……」

P「……なんだ?」

雪歩「……もしかして、私達になにか……」


雪歩「隠し事を……、していませんか……?」


P「……なんで、そんなこと……」

雪歩「女の勘ですぅ……」

P「はは……それを言われたら、もうお手上げとしか言いようがない」


P(隠し事か……)

P(IA大賞にノミネートされたことで、すっかり浮かれ気分になって……)

P(……いや、浮かれていただけじゃない。俺はずっと、目を背けていたんだ)

P(俺達の間にいずれ別れが訪れるという事実が、はっきりと現れたということに……)


P(俺は、雪歩に……)

1 すべて話す
2 ……

>>964

2


P「……」

雪歩「……えへへ……なんにも、教えてくれないんですね」

P「……すまない。まだ、自分の中で、整理がついていないんだ」

雪歩「プロデューサーが……何を抱えているか、私にはわかりません」

雪歩「きっと、私なんかじゃ……頼りないから、だって、それもわかってます……」

P「そ、そんなことは――

雪歩「じゃあ言ってくださいっ!! 話してくださいっ!!」

雪歩「い、いいえ……話してくれなくても、いい……でも、でも、せめて……!」

雪歩「これだけは、確認させてくださいっ……あの日交わした、約束をっ!!」

P「……」

雪歩「プロデューサーは……」


雪歩「……これからも、ずっとずーっと……」

雪歩「私たちと、一緒にいてくれるんですよね……?」


P「……」

雪歩「……ど、どうして……っ……どうして何も言ってくれないんですかぁ……!」

雪歩「それじゃあ、まるで……いつまでも一緒にいるなんて、無理、って言われてるみたいですぅ……!」

P「……すまない」

雪歩「……! う、うう……」

ポロポロ…


雪歩「うわあ゛あぁああん!!!!」


―――

P(大声を上げて泣き続ける雪歩の肩を……、俺はかつてのように、抱いてやることは出来なかった)

P(俺には、言えなかった。雪歩に対して、どんな言葉をかけてやればいいのか……わからなかったんだ)


P(ずっとずっと、一緒にいる。隣にいて、歩き続けてやる)

P(今まで、俺が雪歩に対してかけ続けた言葉は……)

P(きっと、今まさに、彼女の中で……すべて『ウソ』という言葉で塗りつぶされてしまっているのだろう)


P(……俺達は、これからどうすればいいんだろう)

P(IA大賞、トップアイドルの夢……)

P(それらがすべて……どこか、遠い遠い世界の話のように、このときの俺は感じてしまっていた)


おわり

区切りがいいのでおわりです。長い間お付き合いありがとうございました
続き物になって申し訳ないけど、もう一スレ分くらい、つづきます

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