モバP「何かにつけてからかってきたり、ボディタッチも過剰だし……どうしたものかと」
ちひろ「……プロデューサーさんの担当って、雫ちゃんと紗理奈さんと早苗さんですよね……」
モバP「……」←自称165cm50kg
ちひろ「……」
モバP「……」
ちひろ「……」
モバP「」ズゥーン
ちひろ(プロデューサーさん……)ホロリ
※参考
及川雫(16)170cm56kg 105-64-92
松本紗理奈(22)165cm48kg 92-58-85
片桐早苗(28)152cm47kg 92-58-84
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387770767
モバP「……いや、分かってるんです。諸々、威厳とか色々足りてないって……。雫とか170ですよ? 俺と15cmくらい違うんですよね……」
ちひろ「プロデューサーさんって165セ……、あっ(察し)」
モバP「大体皆がデカすぎるんですよね、イロイロと。だから相対的に……」
ちひろ「プロデューサーさん? セクハラですよ? その発言」
モバP「いやだって、あんまり肉付きいいもんですから、こう、圧迫感が、こう、……すごいんです。3人並ぶとさらにドン、でして」
ちひろ「……プロデューサーさん、細っこいですからね。ちなみに体重は?」
モバP「……さ……よ、40……くっ」
ちひろ(え……それ、私より……いや、考えるのはよそう)
ちひろ「体鍛えてみたらどうです? うちのアイドルたちにはそういうのに詳しい子たちもいますし、なんならトレーナーさんにも聞けばいいですし」
モバP「一度茜達のトレーニングに付き合わせてもらったりしたんですが、あれ以来妙な方向に優しくされてまして……。とりあえず真奈美さんの指導のもと、基礎体力をつける訓練してるとこです」
ちひろ「本格的にマズくありません、それ? なら、うーん、うむむむむ……」
ちひろ「……ふむ、よし。なら、もう、方法は一つしかありません!」
モバP「突然のテンションですねちひろさん?」
ちひろ「"大人の頼れる男"っぽいところを見せつけるしかありません! これっきゃない!」
モバP「……おお! そうですね! 言われてみればその通りです、さすがちひろさん、頼りになるなあ!」
ちひろ「えへへ、あ、そうだ、そのためにもしっかり体力つけなくちゃいけませんねー! ここはドーンと!」
モバP「もちろんドリンク1月分いただきます! 」
ちひろ「わーい!」ワーイ
モバP「ところでちひろさん」
ちひろ「なんでしょう?」
モバP「具体的にはどうすれば?」
ちひろ「知りません! 自分で考えてください!」
モバP「まじですかー! よぉーし、とにかく頑張るぞー!」
モバP・ちひろ「おー!」
-2週間後-
モバP「よし、とりあえずはっ、これでっ、一段落っ、と。ふぅ……」カタカタカタリ
ちひろ「お疲れ様です、プロデューサーさん。はい、お茶どうぞ」コト
モバP「あぁ、ありがとうございます。やっと一息ですねー」ズズズ
ちひろ「どういたしまして♪ あ、そういえば、例の威厳回復の件はどうなりました?」
モバP「あー、ふふん、バッチリです! 大人っぽく決めてやりました! 聞いてくれます? いや、ぜひ聞いてください、ちひろさん!」フフーン
ちひろ「上手くいったんですね! もちろんですよ、聞かせてくださいプロデューサーさん!」
モバP「はい! まずは紗理奈なんですけどね……」
-10日前、バー-
紗理奈「それじゃ、これからの2人の夜にカンパ~イっ!」カランッ
モバP「またそう意味深な物言いする……。これ打ち上げだよね? ただの」
紗理奈「もう、相変わらず固いんだからー♪」ツンツン
紗理奈「今は1人のオトコとオンナ、でしょ?」チチヨセー
モバP「ふん、だ。まったく……」プイッ
紗理奈「ウフフッ、本当カワイイわね、プロデューサーは♪」
モバP「……お気に召したようでなによりだよ、ムグムグ、……ムグムグムグ、ゴクリ」オイシイジャナイカ……←ご機嫌
紗理奈「♪」
-しばらくお楽しみ-
モバP「いやあ、美味しいなあ。誘ってくれてありがとうな」ニッコニコー
紗理奈「どういたしまして、フフッ♪」
モバP ムグムグムグ……
モバP(あ、"大人っぽく"だった)ハッ
モバP(……まだ間に合うよな? うん、大丈夫大丈夫。大人は慌てないのだ、決して)フフフ……
モバP(でも、そもそも"大人っぽさ"って一体……?)ハテ
モバP「……」ウーム
紗理奈「? どうかした、プロデューサー? それともアタシのフェロモンにヤられちゃった? ま、しかたないわよねー♪」イヤンッ☆
モバP「ちがいますー。ちょっとトイレ行ってくる」スクッ
紗理奈「あんまりナガいのは、イヤよー?」
モバP「こらー、邪推するなー(棒)。んじゃ」
モバP("大人っぽさ"とかよく分からんし、今日はいいや。ご飯も美味しいしな)テクテク
ジャー テクテク ピタッ
モバP(なんかいる……)
チャラい人1「チョッキミホントカワイーヨネー、トシイクツ?」
チャラい人2「マジエロインデスケドー、マジヤバクネ? マジヤバイッテマジデ、イヤマジデ」
チャラい人3「ツーカホンモノジャネ? マジ?マジアイドルトカチョータギルンデスケドー」
モバP(なんてわかりやすいナンパ……!)スゲェ
紗理奈「ゴメンね~、今日はダメなの。ホントにゴメンね☆」
チャラ1「エーイージャンチョットダケダカラサー」カタニテ
チャラ2「ソーソーオレラチョータノシーヨ? マジチョーヤバイカラマジデ」
チャラ3「ホンモノカナ? ホンモノカナ? ナア?」
チャラ2「ウルセーヨバカ」
モバP「……ハッ、いかんいかん。んー……、仕方ないかな、これは」クルリ スタスタ スイマセーン、アノ、オカイケイヲサキニ……ハイ、ソノ……
モバP「おーい紗理奈ぁー、お待たせー」パタパタ
紗理奈「あ、もう、遅いよプロデューサー! 待ちくたびれちゃった」
チャラ1「ア? ナニコノチビ、マサカカレシ? マジモッタイネーッテ、オレニノリカエナイ? マジタイクツサセナイッテ」
紗理奈「えー、どーしよっかなー」チラッ
モバP「チビダトォ……?」ニコォ
紗理奈(あらま)
モバP「……はじめまして、私、シンデレラガールズプロダクションのモバPという者です。あ、これ名刺です。彼女はうちの所属アイドルなんですよー。失礼ですが、彼女とはどういうご関係で?」ニコニコ
チャラ2「エ、イヤ、ココデアッタバッカダケド」
チャラ3「ア、ヤッパホンモノダッタ、ヨッシャー」
モバP「そうなんですかー、困っちゃいますねえ、うちの娘に手を出されますとー。今日のところはお引取り願えませんか? 何かありましたら事務所までご連絡くだされば」ニコニコ
チャラ1「ア? オマエサッキカラウザインダケド、マジジャマウゼー、ドッカイッテロチビ」エリモトグイー
チャラ2「チョ、ヤメロッテ」
モバP「手荒な真似されると困っちゃうなあ。あのねえ、私も芸能事務所の端くれなんですよ。この意味わかります?」ニコニコ
チャラ1「ア?」
モバP「……ツテはいくらでもあるってことですよ。あんまり酷いことにしたくないでしょう? お互いに。あと二度とチビ言うな」ボソッ
チャラ1「……チッモウイイヨウゼー、イコウゼ」ツキハナシ
チャラ2「ア、オイ」
チャラ3「ア、スイマセン、サインクレマセン? ア、アザース、シャツデイイッス、……アリヤッス、チョッマテヨー」
モバP「ゲホゴホゴホン、いや、無事に済んでよかった。それじゃ、俺達も店出ようか。お店に話は通してあるから」テヲトル
紗理奈「あ、ちょっと、……もうっ、仕方ないなぁ」クス
モバP「いや、外寒いなぁ。もう冬だし、夜だしなー」ブルリ
紗理奈「そう? 私は火照っちゃったけど。さっきのプロデューサー、カッコ良かったわよん♪ 惚れ直しちゃったー♪」
モバP「……」フム
紗理奈「? どうかした?」
モバP(勝ち気な光を放つ瞳、すっきり通った鼻梁、きめ細かい肌……なにより、セクシーシンボルの自称に違わない豊満な肢体。しかもそれをよく理解していて、他人を魅了することにためらいがない。さすが、うちのアイドルは粒ぞろいだな)ジー
紗理奈「あらぁ、どこ見てるのぉ~? ココ? それとも……コ・コ? ンフフッ♪」
モバP「ご機嫌だな……。なあ紗理奈、今までずっと言わずにいたというか、言う必要を感じなかったというか、なんだけどさ。もうちょっと、その、落ち着いた服着てくれないか。それとか胸元開けすぎ。あと、人をからかうような言動慎むこと。例えばこれだ」テヲミル
紗理奈「?」
モバP「いつの間にか恋人つなぎになってんだけど。こういうのやめなさい」
紗理奈「ワルイ気はしないでしょ? それ♪」ウデギューッ
モバP「当ったり前だ、そんなん。そういうこと言ってんじゃなくてだな……なあ紗理奈。ああして男に声かけられるのっていつものことか?」
紗理奈「まあね~。ホントにツミよね、このカラダ♪ オトコノコに同情しちゃうわー」
モバP「だろうな。紗理奈は人を惹きつけるから、みんな、お前の方を見てしまうんだ。そこに、お前が俺みたいなのをからかってるところが映る。当然自分も、自分のほうが、と思う。服装も服装だから、尚更な」
紗理奈「大丈夫よぉ~、心配シスギ。それに、その時はプロデューサーが守ってくれるんでしょ?」
モバP「茶化さないで聞いてくれ、お願いだから。もし相手が後先考えない、短絡的な馬鹿だったらどうする。なにするかわからん奴も、間違いなく居るんだ。もちろんそいつは八つ裂きにするけど、『何かあったら遅い』以前に、そもそも『何か』自体あったらダメなんだ。もし、もしな、そんなことになったら……っ」ギュッ
紗理奈「プロデューサー……」
モバP「……まあ、プロデューサーだからって、紗理奈の私生活とかを制限する権利は俺にはないんだけどさ。それでも、お願いだからさ……」
紗理奈「……もうっ、相変わらず仕方のない人ね~……ま、たまにはソクバクされるのもイイかも、ね? つまり、こういうことでしょ?」
モバP「うん?」
紗理奈「――二人っきりなら今まで通りでいいってコト♪ それじゃあもう一件行きましょっか。当然コシツでゆっくりと、ね☆」グイー
モバP「あ、おい、……あれ? そういう話だったっけ?」アレー?
今度ハプロデューサーモ飲ンデヨネ 俺ハ酒苦手ナノ モウ、ツレナイワネー
……
――
モバP「という感じでした。言ってる時は意識してませんでしたけど、ちゃんと諭してやりましたし、あれがオトナの対応ってやつですよね多分! いやあ、無意識にできるってことはやっぱり俺も既に大人っぽさをマスターしちゃってたのかな?」アハハ
ちひろ「……ん?」
モバP「どうしました? ちひろさん」
ちひろ「いえ、なんでもありません……ちなみにその後は?」
モバP「普通にハシゴして解散しました。まあ、紗理奈が酔ったらしいので、仕方ないからタクシー呼びましたよ。あいつも酔っ払うことあるんですねー。それがどうかしましたか?」
ちひろ「いえ……プロデューサーさんって、その……いや、なんでもないです」
モバP「……?」キョトン
ちひろ「あの、雫ちゃんと早苗さんも、そんな感じで……?」
モバP「はい、まあ2人に関しては将来のことでちょっと相談に乗りました。あの、ちひろさん、俺何か変なことしちゃいましたかね……?」
ちひろ「いえ、まあ、悪いことではないので、いいでしょう。たぶん」
モバP「はい、まあ、そういうことなら……。次は雫なんですが、ご両親がですね……」
松本さん編終わり
及川さん編と早苗さん編は近いうちにあげたい
乙
せっかくだったら一番背の高いきらりを使えばよかったのに
あれ、字間違ってた。ごめん松本さん、いつもおっぱいしか見てなかったから……
次より投下
>>21 きらりの大っきいネタ多すぎるからさ……
-1週間前・おいかわ牧場-
モバP「ついに来たな、岩手・おいかわ牧場……」
※事務所よりおいかわ牧場まで:新幹線+電車+迎えの車=片道4~5時間、1万円ほど。領収書×(自費)
モバP「……しんどい……眠い。まさかの始発だからな……」
雫「Pさん、大丈夫ですかー? 最近お疲れみたいでしたからねー」セナカサスリ
モバP「いやあれは沙里奈のせいだ……あいつめ、むりやり飲ませよって……あ、ありがとう雫、もういいよ」
雫「うふふ、どういたしましてー♪」
雫父「はっはっは、体力が足らんぞーP君、ちゃんと飯食っとるのかー? うちの雫を預けてんだ、よろしく頼むぞー?」
モバP「及川さんがマッチョすぎるだけですよ……なんですかその筋肉は、身長も含めて世紀末系ですよね」
雫父「ヒャッハー!」Pヲカカエル→ダッシュ
モバP「ギャーー! 攫われるぅー!」タノシゲ
雫「あー、待ってくださいー」タッフンタフン
ごめんミス
-1週間前・おいかわ牧場-
モバP「ついに来たな、岩手・おいかわ牧場……」
※事務所よりおいかわ牧場まで:新幹線+電車+迎えの車=片道4~5時間、1万円ほど。領収書×(自費)
モバP「……しんどい……眠い。まさかの始発だからな……」
雫「Pさん、大丈夫ですかー? 最近お疲れみたいでしたからねー」セナカサスリ
モバP「いやあれは沙里奈のせいだ……あいつめ、むりやり飲ませよって……あ、ありがとう雫、もういいよ」
雫「うふふ、どういたしましてー♪」
雫父「はっはっは、体力が足らんぞーP君、ちゃんと飯食っとるのかー? うちの雫を預けてんだ、よろしく頼むぞー?」
モバP「及川さんがマッチョすぎるだけですよ……なんですかその筋肉は、身長も含めて世紀末系ですよね」
雫父「ヒャッハー!」Pヲカカエル→ダッシュ
モバP「ギャーー! 攫われるぅー!」タノシゲ
雫「あー、待ってくださいー」タッフンタフン
モバP「はー、はー……なぜ、疲れてるのが、俺だけなんだ……」ゲセヌ
雫父「そりゃあP君は子牛ぐらい軽いからなあー」ナイスマッスル
雫「Pさんもお父さんも仲良しですねー♪」
-及川宅-
雫父「P君は疲れてるだろう? まあ今日はうちに泊まるんだし時間もある、昼飯までしばらく休んでなさい。話はそれからだな。じゃあ、おれはちょっと牛の様子を見てくるからなー、雫、頼んだぞー」ノッシノッシ
雫「はーい。Pさん、お布団までご案内しますー♪」ダキカカエ
モバP「お? おー、ほほう、これはまた結構な……、いや違う、自分で歩けるから下ろして、ほら足付かないし今、な? な?」プラプラ
雫「遠慮しないでいいですよー。Pさんはお疲れなんですからー」ギュムー
モバP「……あ、雫のお母さんに挨拶してなかったな。雫のおかあさーん、しばらくお世話になりますー!」
ハイー、コチラコソー
雫「お母さんですねー。それにしてもPさんは軽いですねー、もぉーっと食べなきゃダメですよー?」
モバP「この仕事は不規則だからどうしてもなー。……ていうかこの状況、なにか大切なものを失ってるような気がするんだが……」オトコノプライドグシャー
雫「はいー……? あ、ここですよー。お布団敷きますねー」トスッ ガララ
モバP「やっと地に足ついた……。ん? 客間にしては広くないか?」
雫「客間……? 客間なんて大層なの、うちにはありませんよー。今日はお父さんの発案で、この部屋に布団を敷いて、皆で寝るんですー。小さい頃みたいで楽しみですねー、Pさん♪」
モバP「……信用されてるのか、それとも別の何かか……少し甘く見てたかもなあ……」
雫「お布団敷けましたよー。……Pさん、どうかしましたかー?」
モバP「いや、ありがとう、雫。それじゃ、おやすみなさい」スヤァー
雫「おやすみなさーい♪」
-数時間後-
雫「Pさん、ご飯ですよー。起きてくださいー」
モバP「……チヒロサ…アキラカ…イロ……ハッ。夢か……。おはよう雫」
雫「おはようございますー。今日のお昼ごはんは私も手伝ったんですよー、早くリビングに行きましょー♪」テヲヒク
モバP「それは楽しみだ。頑張ってたくさん食べなきゃな」
雫「はいー、えへへー♪」
モバP(楽しそうだ……)ウム
雫父「おお、おはよう、P君。ちょうどご飯ができたところだ、うまそうだろうー、雫が手伝ったんだぞー?」
雫母「うふふー、雫も料理が上手になったわねー、お母さん嬉しいわー」ドタプーン
雫「えへへー、ありがとうー」ドタプーン
モバP「……なるほど、遺伝か……あ、いやあ、楽しみですねー。早速頂いてもいいですか?」
雫父「うむ。それじゃ、いただきます」
モバP「いただきます!」
雫母「は~い、召し上がれー♪」
雫「召し上がれー♪」
-以下、『銀の匙』食事風景-
モバP「最ッ高だ……これが……素材の力……つい食べ過ぎてしまった……」ポヤー
雫父「はっはっは、まあ、ここの自慢だからなあー。さて、食事も終わったことだし、本題に入るか。P君が電話で言ったように、雫の将来のことだ」
雫「……!」
雫母「それじゃあ、私は片付けて洗いものしちゃいますねー」
モバP「ありがとうございますー。あー、御存知の通り、雫はよく頑張ってますよー。それに、友達もたくさんできたようです。雫はとてもいい子ですし、うちの子達も皆いい子ですので当たり前ですけどねー」
雫父「それならよかった。君に任せて正解だったなあー。しかし、雫にずっとアイドルをやらせておく訳にはいかないのも事実なんだよなあ。最近、前にも増して忙しくなってきてなあ、手が足りない時があるんだよ」
モバP「そこなんですよねー。雫の将来がおいかわ牧場の経営方針と直結してますからねえ。現状、雫の出自を隠すどころかアピール材料に使ってますし、雫の活躍がそのままおいかわ牧場の宣伝になるわけです。だから過度に仕事や注文が舞い込む」
雫父「……ん?」
モバP「だから雫にはなるべく野外の仕事をさせるようにしてるんですー。グラビアとかよりは、もっと健康的な活動ですねー。なにより太陽の下で笑ってるのがよく似合いますから。おいかわ牧場のイメージアップにもなりますしね」
雫父「ちょっと待ってくれ、雫の将来についてだよなあ?」
モバP「はいー。今お忙しいのは雫のアイドル活動が成功しているからで、雫がアイドルを辞めれば今までどおりに戻るということですねー。おいかわ牧場はまだブランド化してない、というよりもそのための方策は打ってないですよねー。ですので聞きたいんですけど」
モバP「業務拡大して、経営も企業化するおつもりはありませんか?」シャキーン
雫父「話についていけないんだが……」
モバP「大雑把に言えば、雫を広告塔にして広報戦略を練り、一帯の牧場を傘下に収めて、『おいかわ牧場』や『おいかわ牛乳』にブランド価値を付けるんです。その点、雫は最高ですねー。可愛いし、プロポーションも抜群、牛乳のイメージにも合うし、気立てもいい。言うことなし、完璧ですね」
雫「あ、あの、Pさん……お話は難しくてよくわからないんですけど、なんだか恥ずかしいですー……」
モバP「……さらに謙虚、と。素晴らしい」
雫「もぉー!」ペシペシ
モバP「痛い痛い、ごめん、ごめんなさい! ゴホン、そうなりますと、雫を早期に辞めさせるのはむしろマイナスです。これは家業としてはおそらく不可能な規模になりますので、経営体制も新しく作らなければなりません」
雫父「……」
モバP「我々も牧場経営には門外漢ですが、出来る限りの協力はしたいと考えています。というよりは、その場合は積極的にタイアップしていきたいと思っていますので、こちらからお願いしたいくらいなのですが。……いかがでしょう?」
雫父「……即答はできんなあ。具体的なことがわからんし、話があんまりにも大きい」
モバP「はい、もちろんです。ま、決まるまでは雫の処遇は保留ってことで。ところで、今日は牛を見たいんですけど、構いませんか?」
雫父「あ、ああ、雫、案内してあげてくれー」
雫「……はーい、Pさん、行きましょうかー」ガタッ
モバP「よしきた。ちゃんと牛のことも知らなきゃいけないからなー、教えてくれよ、雫先生」
雫「うふふ、もちろんですよー♪ 先生になんでも聞いてくださいねー!」
コッチデスヨー サイキンヨクテヲツナグナ……
雫父「……」
雫「これがうちの牛達ですよー♪ みんなかわいいでしょうー?」
牛 ブモー ブモッブモッ
モバP「オーウ、ベリービーッグ……触っても大丈夫かな」オソルオソル
雫「はいー、優しくなでてあげてくださいねー」
モバP「……やっぱり、ちょっとゴワゴワしてるな。これが牛……」ナデナデ
雫「あらー、ブラシ掛けをちょっとさぼってたのかもしれませんねー……。Pさん、私は結局、どうなるんでしょう?」
モバP「とりあえずは現状維持かな。後は雫のお父さんたちと、雫自身が決めることだ」
雫「私……ですかー?」キョトン
モバP「酷だけどな。これはな雫、お前に『牛や家族とアイドル、どっちか大事か?』って聞いてるんだよ」
雫「それはー……」
モバP「答えられないだろう。牛とか家族を想うのと同じくらい真剣にアイドル活動に打ち込んでくれてたことぐらい、俺も知ってる。お前は他人のために行動できる人間だし、そのために自分を抑えるかもしれない。そうなると板挟みだろ? だから、両方捨てずに済む方法を提示したんだ」
雫「Pさん……」
モバP「お前がアイドルやめたら皆悲しむし、俺も寂しいしな。でもこれは我が儘だったかもしれないな。本当は家業継いだほうがよかったのかも。俺はお前や、お前の家族に対して、余計なことをしたのかもしれないな……」
モバP(そもそも、事前に雫と相談しなかったのは俺が臆病だったからだ。もし、雫がキッパリとアイドルをやめると言ったら、と考えると怖かったのだ。とんだ卑怯者だ……)フニョン
モバP(フニョン?)
雫「余計なことなんかじゃありませんよー……ありがとうございます、Pさん。Pさんは私の事、本当に分かってくれてますよねー……」ウシロカラギューッ
モバP「……まあ、俺も”オトナ”だからな、このくらいは頑張れば余裕なのさ。これからはもぉーっと俺に頼りなさい」フフン
雫「はいー、もぉーっと頼りにしますねー、Pさん……♪」ギュー
――
モバP「……って感じでしたねー。ちょっとした権謀術数使うのも大人っぽいですよねー」
ちひろ(やっぱりこれ……)
ちひろ「……ちなみにその後は……?」
モバP「はい? はいまあ、夕飯食べて風呂入って、寝ましたが。いやあ、家族皆で寝るって言ってたのに、突然雫のお父さんとお母さんが別室で寝るって言い出しましてねー。そのまま押し切られっちゃって、雫と同室で寝ることになっちゃいまして。まあ布団は別だし大丈夫かと思ってたんですが、雫が意外と寝相が悪くて、朝起きたら雫が抱きついててびっくりしましたよ」ハハハ
ちひろ(この人、本当に男か……? ていうか大人なのか……?)
ちひろ「……プロデューサーさん、早苗さんについても聞かせてもらえますか?」
モバP「あ、はい、そのつもりでしたが……ちひろさん、もしかして怒ってらっしゃる……?」
ちひろ「いいから続きをどうぞ」
モバP「ハイ。まあ、一昨日のことなのですが、最近早苗さん、元気なかったじゃないですか。だからちょっとお話聞こうと思いまして……」
及川さん編終了
なお、本文中の牧場経営はでっちあげです。いい感じに脳内補完してね
早苗さん編は明日かなー
ほんとごめんね松本さん……
あ、ごめん、言うの忘れてた
エロ無しです。つーか書けん
投下ー
-2日前-
モバP「確かに俺が誘いましたよ? ちょっと一杯どうですか、って。でもですね早苗さん、……ちょっとはしゃぎすぎじゃないですかね」
早苗「なーに言ってるの、折角P君が誘ってくれたんだから楽しまなきゃ! ていうかP君から誘ってくれたのって実は初めてじゃない? ならなおさらお祝いしなきゃダメよねっ! れっつ・びあー!」ジョッキカカゲル
モバP「はぁ……。ん、よし。俺だってもう“大人”です、今日は一晩まるまる付き合いましょう!」
早苗「おー、P君もノッてきたわねー! それじゃ、今日は飲み明かすぞー!」
モバP「おー!」
モバP・早苗「かんぱーい!」
早苗「」ゴクゴクゴクー
モバP「」チビチビ
早苗「」ゴクゴク、ゴク……
早苗「……えらくゆっくりなのね、P君~?」
モバP「……あんまりお酒飲みませんから、適量がどれくらいか分からないんですよね」
早苗「じゃ、今日はゆっくり飲もっか。おねーさんがお酒の楽しい飲み方、教えてあげるわ♪」
モバP「よろしくおねがいします、早苗さん。よーし今日一日でお酒の飲み方をマスターしてやりますよー!」
早苗「あっはっはー、その意気よ! 今夜は楽しい夜になりそうねー♪」
-20分後-
モバP「……zzz」チーン
早苗「P君!? Pくーん!?」アワアワ
-しばらくお待ちください-
モバP「……ム?」
モバP(頭が重いのに意識がフワフワしている……不思議な感覚だ……ん? なんだか後頭部が柔らかい……)パチッ
モバP(視界が、ごくごく最近見た覚えのある色と質感で塞がってる……つーかこれ早苗さんの服だ……もしやこれは、あの噂の……)ナント
早苗「あ、P君、目が覚めた? もう、急にコテーンって寝ちゃうんだもの。救急車呼ぼうかって焦っちゃったんだからねっ」
モバP「ごめんなさい~……ひざまくらまでさせちゃって……」フニャフニャ
早苗「まったく心配かけてぇ……ちゃんと反省しなさいっ」ヒタイペチペチ
モバP「はぁーい……」イタイ……
早苗「ふん、だ……気分が悪かったりしない? 大丈夫?」……ナデナデ
モバP「はい……。いやー、お酒はいけませんねえ、こんなしゅうたいをさらすなんて……」
早苗「別にいいわよ、これくらい。これはしっかり貸しにしておいてアゲルから♪」
モバP「貸しはやだなー……。あ、そうだ、早苗さんもはずかしいところを見せればおあいこでちゃらになりますねー」
早苗「うん? タイホ案件かなー?」ホッペムニー
モバP「ひがいますよー。だからはなしてくらさい……。ゴホン。おなやみ相談、受け付けます。今なら貸し借り相殺ですし、酒の席なんですから明日には忘れちゃってますよー。お酒ってこういうときにべんりなんですねぇ」
早苗「……最初からこのつもりで誘ってたのね? まあ、薄々わかってたけど。でも、ちょっと体当たりすぎない?」
モバP「……まさかここまで弱いとはおもってなかったんです」フカク
早苗「……うふふっ、しょうがないわねー。P君があんまり可哀そうだから、相談してあげるわよっ。もう、仕方なく、なんだからね?」
モバP「ありがとーございます。……早苗さん、さいきん元気ないから、きになってたんです。なんかありました?」
早苗「別に大したことじゃないのよ。ただ親から電話でお説教されっちゃったってだけ」
モバP「……『けーかんやめてこれからどうするんだ、アイドルなんてずっとつづく仕事じゃない、どうせけっこん相手のあてもないんだろ、かんがえなおせ』……ってとこですか?」
早苗「最後のは余計よっ! ……でもま、そんなとこねー。P君には感謝してるのよ? アイドル活動は楽しいし、やりがいもあるし。でもねー、年齢だけは、いやあたしはまだ若いんだけど、客観的にはねー……。楽しいからってずっとやってられるようなものでもないのよね。好い人もいないし……」
モバP「早苗さんはみんなでワイワイしたりするのが好きで、人に頼られるとうれしくなっちゃう人ですからねー。だから、気安いのに難易度激高、的なことになっちゃってるんでしょーねー。そこで頑張ってくれる人がいなかったのはざんねんですけど、ま、こればっかりはしかたないですからねー」
早苗「なによそれー、あたしがお高く止まってるって言いたいの?」
モバP「逆ですよ逆。全然そんなことないのに、いざ手をのばしてもとどかないのが問題なんですよー。でもそこが早苗さんの魅力でもあるので、あきらめてもらうしかないですねー。うちの子たちはみんなそういう早苗さんのことが好きなので、それでがまんしてください」
早苗「……」
モバP「あと、将来のことですけど、これは心配しなくてもだいじょうぶです。早苗さんなら、いくらでも、なんだってできますからねー。なんなら、うちの事務員のなってもらって、おれの手助けをしてもらうのもいいですね。あー、それいいなぁー」
早苗「……」
モバP「早苗さんはおねーさんですけど、おれのほうがこの業界ではセンパイなんですし、なによりおれもいっぱしの”大人”なんですからねー。こまったことがあったあり、なやんでることがあったら、いつでも言ってください。おれにできることならなんだってやりますから……早苗さん?」
早苗「……なぁに、P君?」
モバP「おれ実は、きれいな女の人にひざまくらしてもらうのがちょっと夢だったんですが、意外にこれ、ダメですねえ。早苗さんの顔が見えませんからねー……ひざまくら、ありがとうございました。もうだいじょうぶですので……よいしょっ……ムグ」ギュム
早苗「あっ……」ギュー
モバP「」←顔をお腹に押し付けられてる状態
モバP(……あたたかくて、やわらかくて、なんだかいいにおいもする……ひざまくらとはよいものだ……。おきあがれないけど、まあ、もうしばらくはこのままでいいかな……)メヲトジル
――
モバP「……という感じだったと思います。記憶ははっきりしているのが不思議ですね……。その後はご飯食べてお酒も少しだけ飲んで、早苗さんを送って帰りました」
ちひろ「……早苗さんの様子はどうでしたか?」
モバP「なにか吹っ切れたみたいで、いつもより明るかったですよ。むしろ上機嫌すぎてグイグイお酒進めようとするので、止めるのが大変だったくらいです。帰るのにタクシー呼ぼうとおもったんですが、早苗さんが頑として歩いて帰ると言って聞かなかったし、酔いもかなり回ってたみたいなので、一緒に歩くことにしました。俺も早苗さんも、家が事務所の近くで助かりました」
ちひろ「はい、ありがとうございます。しかし、なるほど……」
ちひろ(プロデューサーさんはプロデューサーとしては優秀なんだけどなぁ……)
モバP「しかし、これで一応目的は果たせましたね! あの3人もこれで俺を“大人の男”」扱いして、敬意を持って接してくるでしょう! いやあ、これでもうからかわれたり、ボディタッチにうろたえずに済むんですね! やった!」
ちひろ「えっ」
モバP「えっ」
ちひろ「……まあ、そうですね、たぶん“大人の男”として見てくれると思いますよ。たぶん」
モバP「ですよね! これから仕事が楽になるぞー! アドバイスありがとうございました、ちひろさん!」
ちひろ「ハハ……」
ちひろ(修羅場にならなきゃいいけど……)
-一週間後-
モバP「あの、ちひろさん、あれからなんだか、からかいもボディタッチも過激になっていってるような気がするんですけど……おかしくないですか?」アレー?
ちひろ「でしょうね……」
モバP「はい?」
ちひろ「あ、いえ、なんでもありません。あー、じゃあもう、キスでもしてみたらいいんじゃないですかね?」ナゲヤリ
モバP「……俺も1人の男だと思い知らせるというわけですね? 俺も紳士として振る舞ってきましたが、それが逆に侮りを招いてしまったと……。なるほど名案ですね、さっすがちひろさん、頼りになる!」
ちひろ「えっ!? あ、あの、本気にしないでください冗談です! 冗談ですから!」
モバP「いや、大丈夫です、フリでちゃんとやめますから。彼女らも、事情を話せばきっとわかってくれるでしょう」
ちひろ「いやあの、問題はそこじゃないっていうかですね、問題はプロデューサーさんの貞操っていうかですね!?」
モバP「はっはっは、なに言ってるんですかちひろさん、まるで俺が3人に恋愛的に好かれてるみたいな言い方して……まあ大丈夫ですよ、仮にそんなことがあったとしても、彼女ら女で俺男ですもの、心配ありません、上手くやりますとも。なにせ俺は“大人の男”ですからね! それじゃ、行ってきまーす! やるぞー!」
ちひろ「いやあなた身長体重全部負けてるじゃないですか! プロデューサーさん? プロデューサーさーん!?」
終り
くっそ、クリスマスの夜になにやってんだ俺……
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おもんな
ほならね?