結衣「安価で告白に応えたい」(314)
【七森中昇降口 放課後】
京子「こら結衣ー、はやくーはやくー」
結衣「今靴履き替えるから急かすなよ。……先に帰ってもらえばよかった」パカ
結衣「忘れ物なんてするもんじゃないな。ん? これは……」
結衣「悪い、ちょっとトイレ行ってくる」
【結衣の部屋】
京子「……ぷはぁっ! キンキンに冷えた麦茶うまっ!!」
結衣「今日は特に暑かったからなぁ」ゴクゴク
京子「とまあ、一息ついたところで結衣さんや。
そろそろ何を隠しているのか教えてくれやしませんかね?」
結衣「は? ど、どうしたんだよ急に。意味が分からん」
京子「ハァ。しらばっくれるのか、京子たん悲しい!」
京子「今日、帰る時さ、下駄箱開けてから急にトイレ行ったろ?
そこから微妙に様子がおかしくなったの、私が気付いてないと思った?」
結衣「……」
京子「いくらババフェイスで隠したってわかるっちゅーねん。
どれだけ結衣の幼馴染やってると思ってるんだよ」
結衣「京子……」
結衣「とりあえずババフェイスはやめろ」
京子「帰り道も私のボケ5に対して、4くらいしかツッコミいれてくれなかったしー」
結衣「聞けよ。ていうか十分だろ。単にめんどくさくなっただけだし」
京子「うっさい。教えろよー、なーなー」ジタバタ
京子「って言っても、本気で話したくないなら、無理に聞く気も無いんだけどさ」
結衣「……。そうだな、話すよ。私一人で考えても煮詰まりそうだし。これなんだけど」スッ
京子「なにこれ、すっごいかわいい封筒じゃん。ハートで封とかまるでラブレターだな」アハハ
結衣「うん。ラブレター……みたいなもの。下駄箱に入ってたんだ」
京子「マジかっ!? って、みたいなものってなんだよ?」
結衣「さすがに、直接手紙を読ませるわけにはいかないから、大雑把に説明するけど、
場所日時が指定してあって、そこで、その、こ、告白する……ってことらしい」
京子「ほほぅ、確かにラブレターそのものとは違うか」
結衣「で、これをくれたのが」
京子「待て! それは私が当ててやる! 七森中の生徒だろ?」
結衣「うん。そりゃまあ……」
京子(うーん、私の直感が、>>7か、>>9あたりだと告げている! 気がする!)
撫子さん
京子
京子(うーん、私の直感が、ちっぱいちゃんのねーちゃんか、
私あたりだと告げている! 気がする!)
京子「ちっぱいちゃんのねーちゃんか、私とみたぞ? どうだ!?」
結衣「な、なんで大室さんのお姉さんが出て来るんだよ。
七森中の生徒だってお前が確認したんだろうが……」
結衣「それにお前が書いたなら、しぶしぶ相談なんてするかっ!
ツッコミづらいわ!」
京子「いやー、寝ている間に書いたのかと。てへっ☆」
結衣「真面目に話聞いてくれないなら別にいいんだけどさ」
京子「いやいやいや、ごめん! もう一回! ワンチャン頂戴!」
結衣「そこまでして当てたがらなくてもいいだろうに。……じゃ誰?」
結衣「またふざけたら私が勝手に言うからね?」
京子(ふざけちゃいないんだけどなぁ……)
京子「うん分かった! >>16か>>18!」
ちなつちゃん
あかり
ごめんPC再起動してた
これから続き書く
京子「うん分かった! ちなつちゃんかあかり!」
結衣「……」
京子「ど、どうよ?」
結衣「うん、まあ」
京子「なんだその中途半端な返事は! いる返事だよな?」
結衣「うん」
京子「え! やっぱり当たり!? って、えええー、ちなつちゃんかあかり!?」
結衣「いやお前が当てたんだろ」
京子「ま、まあそうなんだけど」
京子(一番近くにいるからってだけだったんだけど……)
結衣「じゃあどっちか言うぞ?」
京子「お、おう!」ドキドキ
結衣「>>26」
ちなつ
結衣「ちなつちゃんだよ」
京子「あ、ああー。まあ、その二人ならちなつちゃんだよねー」
京子「まぁ、いずれこういう日が来るとは思ってたけど、そっか……」
京子「で? 結衣はどうしたいのさ」
結衣「うん……。正直、わからない」
結衣「まさかちなつちゃんがそう思っててくれるなんて想像してなかったから」
京子「えー、あれだけ好き好き言われてたじゃん」
結衣「いや、それはよく聞く先輩に憧れる的な意味合いかと思ってて……」
結衣「……。でも、私みたいな平凡な人間を本当に好きだって思ってくれるなら、
出来る限り、その気持ちに応えたい、とは思う」
京子「平凡て」
京子(結衣って自分のことどう評価してんだろ?
下級生を中心に結構人気あるって聞いてるんだけどなぁ)
結衣「ん? どうした?」
京子「いやいや別に。んで、気持ちに応えたいならOK以外選択肢無いじゃん」
結衣「そうは言っても、うまくやれるか自信がないんだよ。
いざ付き合ってみたら、想像と違ってて失望させたりしないか、とか」
京子「それは……、まあ仕方ないんじゃないの?」
結衣「うん。だから、『いいお友達でいよう』って返した方がいいのかな、とかさ」
京子「でも結衣はちなつちゃんの気持ちに応えてあげたいんでしょ?
結衣「出来るなら、な」
京子「うーん、そうだなぁ……。あれだ! お試し期間みたいなのどうよ?」
結衣「お試し期間? なんだそりゃ」
京子「一、二週間くらいの間、試しに付き合ってみるわけ。
お試し期間だから、当然返品も可ってことで」
結衣「返品てお前」
京子「ダメだったらダメで、もとの先輩後輩、ごらく部の仲間ってことで」
結衣「そんな都合のいいように行くかなぁ」
京子「なんだよー、結衣がヘタレなこと言うから考えてやったんじゃん」
結衣「そ、そうだな。ごめん」
京子「じゃ今日はここらで帰るね」
結衣「え? もう?」
京子「ここから先は一人でじっくり考えなって。ね?」
【帰り道】
京子「結衣が告白される、かぁ」
京子「しかも相手はちなつちゃん……」
京子「……」
京子「変な感じ」
【結衣の部屋・ベッドの中 夜】
結衣「お試し……か。どうなんだろうなぁ」
結衣「なんかずるい気もするよな……」
結衣「ちなつちゃんは勇気出してくれたわけだし……」
結衣「でも不安だから断るってのもいいのか、って気もするし……」
結衣「……」
結衣「言うだけ言ってみるか! よしっ、寝よう!」
【七森中裏庭 放課後】
結衣「はー、緊張する。早く着すぎちゃったかな……?」
ちなつ「結衣先輩!」
結衣「あ、ちなつちゃん……。え、えーっと、こんにちは」
ちなつ「こ、こんにちは///」
ちなつ「え、えっと、その……」
結衣「う、うん……!」
結衣(うわすっごいドキドキする! いつも一緒にいるはずのちなつちゃんなのに)
ちなつ「好きです! ずっと、ずっと好きでした!」
ちなつ「初めて会ったときから……」
結衣(そ、そんな前から……、全然気付かなかった……)
結衣「ありがとう、ちなつちゃん、気持ちは嬉しいよ。でも……」
ちなつ「でも……!?」ビクッ
結衣「なんていうか、その、自分に自信が無くてさ、いざ付き合ったら、
イメージと違ったりしてちなつちゃんをガッカリさせないかなって」
ちなつ「そ、そんなことありません! 絶対ありません!!」
結衣「うん。そうなのかもしれないけど……。そこで提案なんだけど、
一週間ほど、お付き合いするってことがどういうことなのか、
試してみたいなって……」
ちなつ「試す……? それじゃまだ断られたわけじゃ……」
結衣「うん……。なんか変なこと言ってごめん。でも考えてくれると嬉しいな」
ちなつ「>>41」
わかりました、大丈夫ですよ
(やっぱり京子先輩のことが……)
ちなつ「わかりました。大丈夫ですよ」ニコ
ちなつ(やっぱり京子先輩のことが……)
ちなつ(ダメダメ! そんなのただの想像だし、例えそうだとしても、この期間で
結衣先輩をメロメロにしちゃえばいいのよ!)
ちなつ(……そう、だよね。うん、がんばれチーナ!)
結衣「よかった。こんなこと言い出して呆れられないかヒヤヒヤしたよ」アハハ
ちなつ「結衣先輩……」
結衣「それじゃこれからよろしくね?」スッ
ちなつ「は、はい! よろしくお願いしますっ!」ギュ
ちなつ(手握っちゃった! うわぁ///)
結衣「な、なんか照れるね///」
ちなつ「そ、そうですね……///」
結衣(で、これからどうしたらいいんだろう?
年上の私がリードするべきなんだよな?)
結衣「え、えーっと、>>46」
ぶ、部活行かないと!
結衣「え、えーっと、ぶ、部活行かないと!」
ちなつ「あ、そうでしたよね! 部活始まっちゃってますよね」
結衣(ごめんちなつちゃん! 気の利いたことが出来ない私を許して……!)
結衣「走って行こう!」ギュ
ちなつ「あ……」
ちなつ(初デートの時みたいに手を引いてくれるんだ……///)
ちなつ(結衣先輩優しい)
結衣(走る必要ないよなー。勢いでしか動けてないな私……)
【ごらく部】
結衣「悪い遅れた」ハァハァ
ちなつ「すみませぇん」ハァハァ
京子「二人してハァハァしながら到着とは……」ニヤニヤ
ちなつ「な、なに言ってるんですか!///」
結衣「え? どういうこと?」
ちなつ「え? あ、いえ、なんでもありません……///」
あかり「ちなつちゃん、その様子だともしかして」キラキラ
ちなつ「うん! バッチリ……とまでは行かないけど、ね」エヘヘ
あかり「?」
結衣「ああ。あかりもある程度事情は知ってるのか。
カクカクシカジカで一週間ほどお試しでお付き合いってことになったんだよ」
あかり「そうなんだぁ。お試しかぁ」
京子「ほら上手くいっただろ?」ボソ
結衣「ま、まあな」ボソ
ちなつ「……」
京子「はいはい座って座って。部活始めるよー」
あかり「今日はなにやるの? 二人のお祝いパーティー?」
京子「お試し段階でそれはなー。ってなわけで今日はこれ!」
京子「恐らく付き合うと言っても何をしていいかわからない!
そんなヘタレな結衣さんのためにアイデアを出す会でーす!」
結衣(その通り過ぎてツッコめない……!)
京子「みんな書いたー? それじゃいっせいに見せてね、ほいっ!」ジャン
京子案>>56 あかり案>>58 ちなつ案>>60
セックス
交換日記
キス
京子「えっち」
結衣「おいコラっ!!」
ちなつ「さ、さささすがにそれは早すぎますって///」
あかり(えっちって……、えっちなことをするってこと、だよねぇ?
スカート捲りとか……? う、うわぁ、えっちすぎるよぉ///)
京子「はい、殴られました。いつもより威力がパネェって感じでした。……あかりは?」
あかり「交換日記! 毎日日記を交換することで、恥ずかしくて伝えられない気持ちも
伝えることが出来るんだよぉ。素敵でしょ?」エヘヘ
京子「うわ、まさにあかりらしいとしか言えない……。で、どうです結衣さん」
結衣「え? ま、まあ、悪くないんじゃないかな? ちなつちゃんは?」
ちなつ「意外とこういう乙女チックというか素朴な感じ、嫌いじゃないです」
京子「じゃ採用~」
あかり「うわぁ、すっごく嬉しいよぉ!!」パァ
京子「最後ちなつちゃん。まあそりゃそうだよねえ」
ちなつ「ですよね! や、やっぱり……キス、ですよね!」
結衣「>>63」
キスはちゃんとした恋人どうじゃないとダメだよ
結衣「キスはちゃんとした恋人どうじゃないとダメだよ」
ちなつ「え」
ちなつ「で、ですよね。まだ私たち仮の恋人同士ってところですもんね!」アハハ
京子「ちょ、何言ってんの!?」ボソボソ
結衣「え? だってキスまでしちゃったら、お試しの意味がないって言うか
やっぱりもとの関係に戻ろうってのは出来ないだろ?」ボソボソ
京子「いやまあそうかもしれないけど、もっと言い方ってものが……、
ああ、私の思ってる以上にダメちんなのか結衣は……」ボソ
結衣「ダメとか言うなよ……、へこむから」
ちなつ「なにぼそぼそ話してるんですか? 結衣先輩困ってるじゃないですか」
ちなつ「だいじょぶですって! ちゃんとお試し期間を乗り切ればいいわけですから!」
あかり「そ、そうだよねっ! お楽しみはとっておかないと!」
京子「ごめんねちなつちゃん、こんな奴で」
ちなつ「なんで京子先輩が謝るんですか」
京子「保護者ですから!」キリッ
京子「さて、今日はここらでお開きにするかー。お二人さんはいっしょに帰るんでしょ?」
ちなつ「結衣先輩と二人っきりに下校!」
結衣「そうだね、なんか付き合ってるって感じするよね」
結衣(ちゃんとできるかな……。変な間とか出来ないよな?)
あかり「そっかー、これから結衣ちゃんやちなつちゃんと一緒に帰れないんだねぇ」
ちなつ「ごめんねあかりちゃん」
あかり「い、いいよぉ! 京子ちゃんとは一緒に帰れるし」
京子「うんうん。あかりいじりも楽しいから退屈しないよ」
あかり「え!? ……ほ、程々にしてね?」
【帰り道】
結衣(とりあえずなんとかヘマせず帰れてるな。……でもちなつちゃんが何か気にしてるような)
ちなつ「あ、あの……、手、繋いでも、いいですか?」
結衣「あ……! う、うん! 繋ごう!」ギュ
ちなつ「えへへ///」ギュ
結衣(うわぁ、やらかした。私から言わなきゃいけないことじゃん!)
ちなつ「この後どうします? 本当に交換日記やるなら買いに行かないと」
結衣「ああ……、そうだねえ。もう時間も遅いけど……。>>72」
かいに行こう
結衣「ああ……、そうだねえ。もう遅いけど……。買いに行こう」
結衣「せっかくあかりの出してくれたアイデアだしね」ニコ
ちなつ「そうですね、あかりちゃんらしい、可愛らしいアイデアですよね」
ちなつ「えへへ。結衣先輩ともう少し一緒にいられるんだ。嬉しいな」ニコニコ
結衣「ちなつちゃん……」ドキ
結衣(なんだ? なんか胸の奥がむずがゆいような)
ちなつ「でもここらへんでいい感じの日記帳って売ってますかねぇ?」
結衣「電車でちょっと遠出する? 遅くなると怒られちゃうかな?」
ちなつ「行きたいですっ! 待っててください! 家に連絡してきます!」
ちなつ「オッケー出ました! ね、先輩。これって、ちょっとしたデートですよねっ!」
結衣「ああ。たしかに、そうだね。デートって考えたほうが楽しいかも」
ちなつ「じゃあ恋人になってからの初デートです!」
【ショップ】
結衣「いろいろあるんだね。ちょっと迷っちゃうな」
ちなつ「そうだ! お互いの日記帳、選びっこしませんか?」
結衣の選んだ柄>>79 ちなつの選んだ柄>>80
はーと
なんかおどろおどろしい柄
結衣「これ、なんてどうかな? ハート柄とかちょっとベタ過ぎるかなって
気もしたんだけど、ちなつちゃんのイメージに合うかなって」
ちなつ「うわぁ~、かわいい! こんな可愛らしいの結衣先輩が選んでくれたなんて感激です!」
結衣「よかった、喜んでくれて。かわいいのは選びなれてないから」
ちなつ「大事にしますね! それじゃ、これが私の選んだ日記帳です」スッ
結衣「どれどれ、どんなのかな? ……っ!?」ビクッ
結衣(こ、これは……、まさにちなつちゃんの描く絵と同じベクトルの柄!?)
ちなつ「結衣先輩には黒と赤のシックな組み合わせが似合うかと思って。
それに私ならこう描くだろうなって想像した柄とそっくりなものがあって」
結衣「そ、そうなんだ……。うん、落ち着いた色合い、いいよね……」
ちなつ「気に入っていただけたみたいで嬉しいです!」
結衣「あはは……」
結衣(ま、まあ、個性的なのはいいことだし! ポジティブにいこう!)
【店の外】
アリガトウゴザイマシター
ちなつ「さっそく交換日記開始ですね。何書いたらいいかなぁ」
結衣「ふふ。帰りながら考えよっか。私も日記書く習慣ないから」
【ちなつの家の近く】
ちなつ「あ、ここで大丈夫です」
結衣「そう? 最後まで送るよ?」
ちなつ「い、いえ、なんか照れくさくて」
結衣「そういうものなのかぁ。うん、それじゃここでお別れだね」
ちなつ「はい……。もうちょっと一緒にいたかったです」
結衣「うん……。そうだね」
ちなつ「あ、あの……、結衣先輩」
結衣「ん?」
ちなつ「送ってくれて、ありがとうございました。それと……」
ちなつ「やっぱり、なんでもないです!」
結衣「……? 気になるよ、最後まで言って欲しいな?」
ちなつ「えっと……。嫌だったら嫌って言ってくださいね?」
ちなつ「あの、キス、してほしいな……って。ほっぺでいいですから」
結衣「>>86」
それはできないよ……
結衣「それはできないよ……」
ちなつ「……そう、ですよね。部活で聞いたばっかりですもんね」
ちなつ「えへへ。なんとなくいい雰囲気かなぁって思っちゃって、つい言っちゃいました」ペロ
結衣(言わせておいて断るとか……。でも、やっぱりキスはまだ……)
結衣(……なんでだろう。おでこにキスしたことはあるのに。
恋人だからこそ? ……わかんないや)
ちなつ「それじゃ結衣先輩。また明日です! ちゃんと日記書いてきてくださいね?
楽しみにしてますから!」
結衣「う、うん。また明日。ちゃんと書くからね」
【結衣の部屋】
結衣「ふぅ、さっぱりした。……あれ、携帯が鳴ってる」ピッ
京子『やっと出たよ……。あの後の報告聞きたくて連絡しても出ないんだもん』
結衣「悪い悪いちょっと遠出しててさ。さっきお風呂上がったところ」
京子『へぇ、さっそく遠出とはやりますなぁ。で? どんなかんじ?』
結衣「カクカクシカジカで途中まではよかったんだけど、最後でちょっと」
京子『>>91』
このヘタレっ!
京子『このヘタレっ!』
結衣「うっ!」
京子『あのさぁ~、結衣さんさぁ~。ちなつちゃんも部活でダメ出しされた上で
キスして欲しいって言ったわけじゃん?』
結衣「うん」
京子『だからわざわざほっぺでいいからって言ったわけでしょ?』
結衣「うん」
京子『しかも一度言うのやめたのに言わされて……。
勇気出したんじゃないかなぁ?』
結衣「うぅ」
京子『なにが不満なわけ?』
結衣「だ、だって私にも分からないんだよ。
もうちょっと時間が欲しいのか、それとも別の理由があるのか……」
京子『まあ乗り気じゃないのに、いいからしちゃえよ、とは言えないしなぁ』
京子『とりあえず日記で謝っておけば? あとちなつちゃんにキュンときたっぽいことも書いとけよー』
結衣「キュン?」
京子『ちなつちゃん見て胸がこそばゆい時があったんでしょ?』
結衣「ああ……、うん。え、あれがキュンときたって奴?
……キュンとか言うの恥ずかしいんだけど///」
京子『しょうもないことで照れてんじゃないっ!
とにかく多かれ少なかれ、結衣はちなつちゃんに惹かれ始めてるのは確かだよ』
結衣「そっか」
京子『結衣はもうちょっと出来る子だと思ってたんだけどねぇ……。
せっかくの交換日記なんだから、頭の中整理して
しっかり気持ち伝えていったほうがいいよ?』
結衣「わかった、ありがとう京子。やっぱり頼りになるな。お前がいてくれてよかったよ」
京子『ふふん。だろぉ? それじゃまた明日ー』ピッ
【京子の部屋】
京子「はぁ、まったく、私がいないとダメだなぁ……」
京子「いやいや、それじゃダメだろ。私離れさせないと!」
京子「……私離れ、ねぇ。ま、しばらくはいっか」
京子「もうちょい手助けや応援してやらなきゃなあ」
京子「……応援するってことで、いいんだよな」
京子「……」
京子「うん。いいんだよ」
【結衣の部屋】
結衣「ん……? あれ、もう朝?」ムニャ
結衣「ああ……、日記書くのに四苦八苦して、そのまま寝ちゃったのか」パラ
結衣「うーん。まあ、京子に言われたことは書いてあるし、ちゃんと完成してるな」
結衣「ごらく部に行ったら渡せばいいかな」
【ごらく部 放課後】
結衣「はい、ちなつちゃん」スッ
ちなつ「わぁ、ちゃんと書いてくれたんですね!
私も書いてきました、恥ずかしいからお家で読んでくださいね」
あかり「いいなぁ、あかりもしてみたいなぁ。ね、ね、京子ちゃん」
京子「めんどいし、あかりポエムとか書きそうだからなぁ」
あかり「書かないよっ!? ……書かないよ?」
京子「なんで二回言った」
ちなつ「あはは」
結衣(よかった。昨日のことは気にしてないみたいだ)
結衣(さて、今日は帰りどこか寄り道でもしてみようかな。
といっても大して行く場所もないけど)
【帰り道】
結衣「ねぇ、ちなつちゃん。どこか寄りたいところある?」
ちなつ「え? そうですねぇ……、こうやって結衣先輩と
手を繋いで歩いているだけで満足です」
結衣「そっか。ふふ、なんか嬉しいな」
ちなつ「あ、でもひとつ思いつきました」
ちなつ「>>106」
小さい頃によく遊んでいた公園
ちなつ「小さい頃よく遊んでいた公園」
結衣「ちなつちゃんがよく遊んでた公園かぁ、いいね。行こうか」
【公園】
結衣「へぇ、ここで遊んでたんだ。こっちの公園はあんまり行かなかったなぁ」
ちなつ「同じ公園で遊んでたら、あかりちゃんみたいに結衣先輩と幼馴染になれたのかな」
結衣「どうだろうね。でも幼馴染だったら、その……恋人同士になってなかったかもしれないし」
ちなつ「あ……/// ふふ、そうかもしれませんね」
ちなつ「今まで、ちょっと京子先輩やあかりちゃんが羨ましかったんですけど、
そういうことなら今のままがいいです」
ちなつ「ってちょっと現金ですかね?」テヘ
結衣「ううん、そんなことないよ」ニコ
結衣「……小さい頃のちなつちゃんてどんな感じだったの?」
ちなつ「そうですねぇ……」
ちなつ「……」
結衣「どうしたの?」
ちなつ「いえ。ちょっとわがままで、孤立しがちな子、だったかな」
交換日記のやりかた勘違いしてたわ
たしか一冊を一日ごとに書いていくんだよね?
一日1ページかいて交換して繰り返し
結衣「そうなんだ。ちょっと意外かも」
ちなつ「えへへ。私自身、忘れてました」
ちなつ「……私、その頃から変われてるのかなぁ」
結衣「ふふっ、大丈夫だよ。ちなつちゃんはしっかり自分の主張はするけど、
わがままなんかじゃないよ。私が保証する。……ね?」
ちなつ「結衣先輩……。はい!」
結衣「うん。いい返事」ニコ
ちなつ「///」
ちなつ「でもおかしいなぁ、なじみのある公園に結衣先輩と二人で
来たかっただけなのに、愚痴みたいなこと言っちゃうなんて」
結衣「いいんじゃない? 私としてはちなつちゃんの違った一面を見られてよかったよ?」
ちなつ「う……。そう言われるとちょっと恥ずかしいです///」
ちなつ「私も、結衣先輩の知らない顔とか見たいです」
結衣「えー。ガッカリしちゃうかもしれないよ?」
ちなつ「しませんよー。だって結衣先輩なんですから」
結衣「あはは、だといいけど」
>>117
だよね
恥ずかしい
【ちなつの家の近く】
結衣「今日もここでいいの?」
ちなつ「はい」
結衣「そっか」
ちなつ「うふふ。やっと交換日記読めます。楽しみだなぁ」
結衣「あ、あの、あんまりハードル上げないでね?」
ちなつ「ふふん。私のはハードル上げまくって大丈夫ですよ?」
結衣「あれ? すごい自身だね、ものすごく楽しみにしちゃうよ?」
ちなつ「はい、ぜひぜひ」
結衣「あはは」
ちなつ「……それじゃまた明日」
結衣「うん。また明日」
【結衣の部屋】
結衣「さて、一息ついたし、待望の日記でも読みますか」
結衣「どれどれ……?」ペラ
日記の内容は? >>124
最初は普通の日記だけど次第に妄想の世界に……
結衣「まずは告白の話か……」
結衣「ふふ。ちなつちゃんのドキドキや緊張が伝わってくるな……」
結衣「やっぱりお試し期間の提案は驚かせちゃったみたいだなぁ」
結衣「日記帳買いにいったところか。私の選んだ柄を喜んでくれてる。
ちょっと不安だったんだよね」
結衣「最後は……、キスを拒んじゃった話か。気にしてないといいんだけど」
結衣「……」
結衣「あれ?」
結衣「たしかちなつちゃんがほっぺにキスしてって言って、
それを私が断って……。あれ?」
~~~~~~~~
私が「キスしてください、ほっぺでいいから」と言うと
結衣先輩は「それは出来ないよ」と答えました。
私は「やっぱり」という気持ちと「どうして」という気持ちがごちゃまぜになり
何も考えられませんでした。
そんな私に結衣先輩は「ノンノンノン。ほっぺは無理だけど……」、
そう言うと、私の唇に親指を沿えました。
そして「君のかわいいクティヴィルと、私のクティヴィルを
重ね合わせることはできるよ……。さあチュッチュナウ」と言いながら
抱擁とともに熱い口づけをしてくれたのでした。
結衣「こ、これは……。うぉ、まだまだ続いてる……。
……す、すごい。ていうかこれ私、なんだよね?」
結衣「あれ……、まだ次のページに続いてる?」ペラ
結衣「っ!?」
結衣「み、見開きでちなつちゃんの絵が……!」ゴフッ
結衣「……た、たしかに、自信作だ……った」ガク
【ちなつの部屋】
ちなつ「結衣先輩、キスのこと気にしてくれてたんだ……。
ふふ。私が無理言ったんだから謝らなくてもいいのに」
ちなつ「あ! 私のことキュンときたなんて書いてある! う、嬉しい……!」
ちなつ「よっし、今日も気合入れて日記書くわよ!」
………
……
…
ちなつ「出来たー! これで今日も私の気持ちが結衣先輩に伝わりまくっちゃうハズよ!」
コンコン
ちなつ「ん? はーい、どうぞー」
ともこ「元気いいわねちなつ。どうしたの?」
ちなつ「……えへへ。どうしよっかな、見せちゃおっかな」
ちなつ「うん。見せちゃお! これ。交換日記書いてたの」
ともこ「交換日記かー、いいわね。どれどれ……」ペラ
ともこ「……っ!?」
ちなつ「自信作なの。どう?」
ともこ「……ちょ、ちょっと詳しいこと聞かせて?」
ちなつ「え……」
ちなつ(他でもないお姉ちゃんだもんね。恥ずかしいけど全部言っちゃお)
ちなつ「うん/// カクカクシカジカで今、お試し期間のお付き合いをしてるの」
ともこ「なるほどねぇ。……そういう理由で交換日記をしているわけね」
ちなつ「そうなの!」
ともこ(どうしたものかしら。この交換日記でちなつの恋が
危うい状態になりそうな予感が……)
ともこ(でも正直言いづらい……。本人には悪気がぜんぜん無いんだもの)
ともこ(言うべきか言わざるべきか、それとも別の方法が……?)
ともこ(決めたわ。 >>140)
姉としてきっぱり言ってあげる
ともこ(決めたわ。 姉としてきっぱり言ってあげる)
ともこ「ちょっと話したいことがあるんだけど、いいかしら」
ちなつ「いいけど……、どうしたの?」
ともこ「ちなつが書いた日記なんだけど……。
文章はこの際置いといて、最後に見開きで描かれてる絵ね」
ちなつ「すごいでしょ!? 自信作なの!!」キラキラ
ともこ(うっ、なんて無垢な笑顔……。でもひるんじゃダメ)
ともこ「正直、酷いわ」
ちなつ「え……」
ともこ「かなり衝撃的な絵に仕上がっているわ……。
心臓の弱い人ならどうなってしまうか」
ちなつ「そ、そんなことあるわけ……」
ともこ「聞いて? お姉ちゃん、ちなつがその結衣先輩に嫌われないか心配なの」
ちなつ「ゆ、結衣先輩はそんな人じゃないもん!」
ともこ「すぐに認められないのは仕方ないわ……。
だからせめて日記に絵を描くのだけはやめたほうがいいと思うの」
ちなつ「>>143」
お姉ちゃんのばかー!
ちなつ「お姉ちゃんのばかー!」ダッ
ともこ「ちなつ!!」
【吉川家玄関】
ともこ「戸が開いたままだし、靴も無い……。
外に出て行ったと考えるしかないわね」
ともこ「10時まわってるのにあの子は……。
いえ、私の言い方も悪かったのね、きっと」
ともこ「反省している場合じゃないわ、探さないと」
ともこ「とは言え、闇雲に探しても見つかるとは思えないし」
ともこ「ちなつのお友達に心当たりを聞いてみるか……」
【結衣の部屋】
結衣「ん? ちなつちゃんから電話?」ピッ
結衣「もしもしちなつちゃん?」
ともこ『夜遅くにごめんなさいね。私、吉川ちなつの姉の、ともこと言います』
結衣「え……、お姉さんがどうして?」
ともこ『ええ……。カクカクシカジカでちなつが飛び出してしまって……』
結衣「……それはショックですよきっと」
~京子&あかりの帰り道~
京子「ソフトクリーム屋だ!買ってこよう」
あかり「わぁいソフトクリーム!あかりソフトクリーム大好き!」
ともこ『でしょうね……』
結衣「でも、私のために言ってくださったんですよね?」
ともこ『あなたのためというか……、ちなつのためというか……、
でも余計なお世話だったのねきっと』
結衣「……お姉さんの気持ち、きっとちなつちゃんに伝わりますよ。
もしかしたら、もう気付いているかもしれない。
ちなつちゃんを心配してのことだって」
ともこ「船見さん……」
結衣「あはは、結衣でいいですよ。……それじゃ私も心当たりを探してみます」
ともこ「もう夜も遅いわ。私はただちなつが寄っていないか、
寄りそうな心当たりが無いか聞きたかっただけなの」
結衣「私、割と足が速いみたいなんで大丈夫ですよ」
ともこ「でも……」
結衣「行っていなかったらすぐ帰りますから」
結衣「とりあえず>>150に行ってみます」
学校
結衣「とりあえず学校に行ってみます」
【七森中校門】
結衣「まあ、当然閉まってるよなぁ。ちょっと乗り越えさせてもらいますか」ヒョイ
結衣「校舎は鍵がかかってるな。やっぱりあそこしかないか」
結衣「茶道部室……。入れないことには変わりないけど……、いてくれよ」
【茶道部室前】
結衣「ちなつちゃーん」
結衣「……」
結衣「いないか」
結衣「となると、どこだろ……」
結衣「とりあえず、お姉さんに連絡してみるか」ピッ
ともこ『あ、結衣ちゃん? どうだった?』
結衣「ダメでした。あとパッと思いつく場所は……、あ」
ともこ『何か思いついたの?』
結衣「今日行った公園……」
【公園・ブランコ】
ちなつ「……」キィコキィコ
ちなつ「こんな遅くにいえ飛び出して……、お姉ちゃん怒ってるだろうな」
ちなつ「……」
ちなつ「そんなに酷いのかな、私の絵」
ちなつ「お姉ちゃんが嘘なんて言うわけないし……」
ちなつ「だとしたら今頃日記を読んでる結衣先輩に」
ちなつ「呆れられてるかも……。こんなことで嫌いには……」
ちなつ「ならないよね……」グス
チナツチャーン
ちなつ「だ、誰?」
結衣「ちな……、い、いた!」ハァハァ
ちなつ「結衣先輩!? ど、どうしてここに……」
結衣「ちなつちゃんを探しにきたに決まってるでしょ?」
結衣「お姉さんを心配させちゃダメだぞ?」
ちなつ「だ、だって……」
結衣「となり、いいかな?」
ちなつ「はい……」
結衣「ブランコなつかしいなぁ。昔は全力でこいでどこまで飛べるか競争してたんだよ」キィコ
ちなつ「私も……、してました」
結衣「そうなんだ。じゃあ久しぶりにやらない?」
ちなつ「もう感覚忘れちゃいましたし、遠慮します」
結衣「そっか、残念」キィコ
ちなつ「あの……。お姉ちゃんから、聞いてるんですよね?」
結衣「うん」
ちなつ「正直に言ってください。私の絵、どう思いますか……?」
結衣「>>161」
kskst
結衣「酷い。……かな」
ちなつ「やっぱり、そうなんですね……」
結衣「ごめん。嘘は……つきたくなくて」
ちなつ「いいえ……。正直、どう答えてくれるのか、ちょっと不安でした」
ちなつ「でも、お姉ちゃんと同じ感想でよかった」
結衣「え?」
ちなつ「嘘をつきたくないって言葉、嬉しかったです」
ちなつ「変にお世辞とか言われてたら、悲しくなってたんじゃないかな」
結衣「ちなつちゃん……」
ちなつ「私は今でも最高にいい出来の絵だと思ってますよ?」
ちなつ「だから、判断の基準がお姉ちゃんの感想になっちゃうんですけど」
結衣「信頼してるんだね」
ちなつ「はい。憧れのお姉ちゃんですから」ニコ
結衣「ふふ。……やっぱりちなつちゃんは笑顔が一番かわいいね」
ちなつ「え///」
結衣「帰えろっか」
ちなつ「はい」
結衣「手、出して」
ちなつ「はい///」
ちなつ(……あれだけショックで落ち込んでたのに、
もう幸せでいっぱいな気分になっちゃってる……)
ちなつ(我ながら単純というかなんというか……)
ちなつ「結衣先輩だーいすきです!」ギュ
【結衣の部屋】
結衣「ふぅ……、一件落着ってところかな?
あの感じなら、お姉さんともすぐ仲直りできそうだし」
結衣「この一件でちなつちゃんの絵を見る目もちょっとは変わって」ペラ
結衣「……」
結衣「うん。変わらないものってあるんだなぁ……」パタン
結衣「でも、この絵を楽しそうに描いてるちなつちゃんを想像すると、
ちょっと暖かい気持ちになるかも」クス
結衣「さて、今日の日記を書きますか」
【2-5教室 昼休み】
結衣「……」ボー
綾乃「あら船見さん、ぼーっとしてるなんて珍しいわね」
結衣「ああ、綾乃。もう週末だろ?
恋人と過ごすならどんな過ごし方がいいのかなってさ」
綾乃「え? こ、恋人!? ま、まさか、と、歳n……ゲフンゲフン」
綾乃「え、えっと……、船見さん恋人なんていたの?」
結衣「うん。カクカクシカジカでちなつちゃんと、ね」
綾乃「吉川さんと……、ちょっとびっくりね」
結衣「京子に相談に乗ってもらってたんだけど、いつまでもそうもいかないかなって。
綾乃ならどう過ごす?」
綾乃「えっ、私? そ、そうねぇ……」
綾乃(……なんとなく想像したことはあるけど、参考になるのかしら)
綾乃「参考程度って話なら……」
結衣「うん、それでいいから聞かせて?」
綾乃「それじゃあ、>>171とか、>>172とか?」
服屋さん
遊園地
綾乃「それじゃあ、服屋さんとか、遊園地とか?」
結衣「いいね、すごくデートっぽい。ありがと綾乃、使わせてもらうよ」
綾乃「え、参考じゃないの? ま、まあ、お役に立てたのならちょっと嬉しいけど///」
綾乃「なもりーランドあたりがいいんじゃない? 近いし人気もあるし」
結衣「ちなつちゃんくらげグッズ好きみたいだし、そうしようかな」
結衣「服は帰りに時間があったら、それか次の日にでも行くとするか」
【ごらく部】
京子「ねーねー、二人は土日どうすんの?」
ちなつ「特に決めてませんけど……」
結衣「それなんだけど、なもりーランド行かない?」
ちなつ「え! い、行きたいです! やったぁ、遊園地デート!」
あかり「いいなぁ、あかりもくらげさんと握手したいよぉ」
京子「結衣の癖にいいチョイスじゃないか。ベタだけど」
結衣「ベタは余計だよ」
京子(私も行きたくなってきたなぁ……、でも邪魔になるかもしれないしなぁ)
京子「>>177」
京子(こっそり行こう。あかりも誘って)
京子(こっそり行こう。ぼっちで遊園地は寂しいからあかりも誘ってやろう)
京子「それじゃいっぱい楽しんで甘えまくるんだよ」
ちなつ「そ、そうですね。せっかくですからそうしよっかな……」チラ
結衣「あはは、お手柔らかにね」
京子「じゃ今日はお開きねー。ほら、ラブラブなお二人さんは帰った帰った」グイグイ
結衣「な、なんだよおい」
…………
京子「行ったかな」
あかり「いいねぇ。恋とかわからないけど、
あかりも誰かとあんな風に仲良くしたいなぁ」
京子「じゃあ私と遊園地なんてどうだい?」
あかり「え! 京子ちゃんと!? 行く行く!」
京子「ほら、結衣がしっかりリードできてるか心配だしさ」
あかり「そっかぁ、京子ちゃん優しいねぇ」
京子「いやぁ、8割は遊びたいだけなんだけどね」
あかり「あはは、京子ちゃんったら」
【帰り道】
結衣「なんか変だったなぁ、京子の奴。ろくでもないこと企んでなきゃいいけど」
ちなつ「そうですか? えへへ、私は明日が楽しみで楽しみで」
結衣「そうだね。遊園地なんて久しぶりだなぁ」
結衣「今日は明日に備えて寄り道無しでいいかな?」
ちなつ「そうですね。ちょっと残念ですけど」
【吉川家前】
結衣「今日はここまで送らせてくれるんだ」
ちなつ「はい……。もうお姉ちゃんにも知られちゃいましたし///」
結衣「そっか。なんか嬉しいな。
でも変なことは出来ないね、あはは」
ちなつ「……してくれないくせに」プクー
結衣「あ、あははは、ごめん」
ちなつ「冗談ですよ、うふふ」
ちなつ「でもいつでもしてくれていいんですよ?」ニコ
結衣(ちなつちゃん、この短い期間でいろんな表情を見せてくれるようになったなぁ。
こういう冗談も言ってくれるようになって、なんか距離が縮まった気がする)
【なもりーランド】
結衣「はい、チケット。実家に割引券があってラッキーだったよ」
ちなつ「ありがとうございます! パンフ見てください。
楽しそうなアトラクション、いっぱいですよ」
結衣「ほんとだ。ちなつちゃん、絶叫系大丈夫?」
ちなつ「はい! 大好きです!」
結衣「そっか、じゃあ大体のアトラクションは遊べるね」
…………
京子「まあまあ、上手くやってるみたいじゃないか」
あかり「京子ちゃん、あかりたちはどうするの?」
京子「そうだなぁ、あかり隊員は結衣たちの尾行を。
京子隊長はアトラクションが安全か実践調査するぞ!」
あかり「らじゃー! ってあかり乗り物乗れないのぉ!?」
京子「えー、不満?」
あかり「不満であります!!」
京子「しょうがないなぁ、じゃあとりあえず結衣たちと同じのに乗ってみるか」
あかり「あ! ちなつちゃんたち、>>185のアトラクションに行ったみたいだよ」
ジェットコースター
あかり「あ! ちなつちゃんたち、ジェットコースターに行ったみたいだよ」
京子「よし行くぞ! 後ろのほうに乗ればバレないだろ」
【ジェットコースター乗り場】
結衣「これ三回転するんだって」
ちなつ「楽しみですねぇ」
ちなつ(きゃーとか言って抱きついてみたいけどロックされちゃってるから無理だよね)
ちなつ(それより結衣先輩どんな顔して乗るんだろ。やっぱりポーカーフェイスかな)
結衣「先頭空いてる。ここでいい?」
ちなつ「はい! ラッキーですね!」
…………
あかり「きょ、京子ちゃん……。あかり、絶叫マシンって乗ったこと無いんだけど」ガクブル
京子「だいじょぶだよ。カンカンカンて登っていくところは私もちょっと緊張するけど、
勝手に始まって勝手に終わるだけだから」
あかり「そ、そうなの?」ビクビク
京子(びびってる感じが小動物みたいだな……)
ジェットコースター出発!
結衣のリアクション>>190 ついでにあかりのリアクション>>191
気絶
割と楽しんでた
ちなつ「わぁ、どんどん登っていきますねー。ここが一番わくわくしますよね!」
結衣「う、うん」
結衣(ジェットコースターこんな高かったっけ?
子供の頃、宙返りしない奴に乗ったきりだからなぁ……)
結衣(正直怖い……)
…………
京子「この感覚、ドキドキするなぁ。あかり、お漏らしするなよ?」
あかり「し、しし、しないよぉ……!」ガクブル
あかり(こ、これ、人間がいちゃいけない高さだよね!?
あかり、なんでこんなところにいるの!?)
京子「お、止まった」
あかり「……」ホッ
京子「来るぞ」
あかり「え」
あかり「ひぃーーーー! お、おねえちゃぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
京子「ひゃっほー!」
ゴォォォォ
ちなつ「きゃーーーー!」
結衣「……っ!」
ちなつ「すごーーーーーい!!」
結衣「……っ!!」
ちなつ(さすが結衣先輩、無言かぁ。思ったとおりクールに乗ってるのね)チラ
結衣「><」
ちなつ「え」
ちなつ(お目目ぎゅってつぶって耐えてる……!? う、嘘……、こんな結衣先輩なんて)
ちなつ「かわいすぎるーーーーー!」
結衣「も、もうだめ」ガクッ
…………
ゴォォォォ
京子「うおおおお、けっこうキツイなこれ! だいじょぶかあかり」
あかり「ねえねえ京子ちゃん! あかり鳥さんになってるよ!!」
京子「す、すごいなあかり……! うおっ」
あかり「わぁ~、気持ちいいねえ! すごいすごーーーーーい!!」キャッキャ
ちなつ「到着~」
ちなつ「結衣先輩、着きましたよ? ……結衣先輩?」
結衣「……」グッタリ
ちなつ「き、気絶してる。結衣先輩、起きてください!」
結衣「う、うーん……」
結衣「あ、あれ? 私、どうしたんだっけ?」
ちなつ「ジェットコースターに乗って、それで……」
結衣「あ……。ああ……」
結衣(あまりの怖さに、気絶した、ってこと?)
結衣「……なんか、ごめんね」ズーン
ちなつ「謝らないでくださいよー。私、楽しかったですよ?」
結衣「で、でも、情けない姿を見せちゃったし……」
ちなつ「いえいえ、可愛い姿を見せてもらいましたよ?
ほら、撮影ポイントの写真買いましょうよ」
ちなつ「ほらっ、これです! ギュって目をつぶった結衣先輩。かわいい~」
結衣「うぅ///」
京子「いやぁ、想像以上にハードだったぜ……」
あかり「京子ちゃん京子ちゃん! もう一回乗ろう?」
京子「もういいよ……。しかしあれだけビビッてたくせに、大した奴だ……」
あかり「しょうがないなぁ、あかり一人で乗ってくる!」
京子「そうしろそうしろ……、あ、単独行動するとぼっちになっちゃうじゃん!」
京子「あかりストーップ! ほら結衣たち移動し始めたぞ」
あかり「うぅ……、残念」
京子「くらげさんと握手するんだろ?」
あかり「そ、そうだった! 大事な目的を忘れてたよぉ!」
…………
ちなつ「落ち着きました?」
結衣「うん。ありがとう。もう大丈夫。……さっきの写真なんだけど」
ちなつ「あれは宝物ですから渡せませんよ☆」
結衣「だ、だよね……。、え、えーっと、次は何に乗ろっか!」
ちなつ「そうですねぇ、それじゃ>>204はどうですか?」
↑
ちなつ「そうですねぇ、それじゃお化け屋敷はどうですか?」
結衣「えっ!?」ビクッ
ちなつ「あ! 他のでもいいんですよ、えっとえっと」アセアセ
結衣(びびったと思われた!? ていうか気をつかわれた!?)
結衣「大丈夫だよ。ちなつちゃんこそ大丈夫なの? 映画すごい怖がってたし」
ちなつ「大丈夫ですよぉ……。たぶん」
結衣(映画館の二の舞は避けなくちゃ。今回は目一杯安心させればきっと)
結衣「何かあったら私が守ってあげるから。ね?」
ちなつ「あ……。はいっ!」
ちなつ(今の……、ごらく部に入ったばかりの私に言ってくれた言葉と同じ)
ちなつ(結衣先輩を好きになったきっかけの言葉だ……)
ちなつ「えへへ、勇気百倍ですっ!」ギュー
結衣(うぉぉ、腕しがみつかれるといやな予感が! いや、大丈夫大丈夫)
結衣「じゃあ入ろうか」
お化け屋敷突入
ちなつのリアクション>>209
割と普通
結衣「なんていうか、和風のベタなお化け屋敷だね……」
ちなつ「そ、そうですね」
ガタン
血塗れの人形「ぎゃあああああ!」
結衣「うおっ!」ビクッ
ちなつ「……」
結衣「ちなつちゃん大丈夫?」
ちなつ「え? あ……。こ、怖かったですぅ~ゆいせんぱーい」ギュウ
ちなつ(なんというか、チープすぎて逆に放心しちゃった……。
でもラッキー。この程度なら結衣先輩に甘えたい放題!)
結衣(あ、この程度のしがみつきなら全然問題ないぞ、よしよし)
結衣「私がいるから大丈夫だからね?」ナデナデ
ちなつ「ふあっ/// は、はい。……えへへ」
…………
京子「おお、いい感じじゃないか」
あかり「きょ、京子ちゃぁん。は、早く出ようよぉ……」ビクビク
京子「結衣たちを抜かすわけにはいかないから諦めろ」 エー
【お化け屋敷出口】
あかり「うぅ……、おねえちゃぁぁん」クスン
京子「チープすぎて、逆に得体の知れない怖さがあったなぁ……」
…………
結衣「ふふ、けっこう怖がってたね」
ちなつ「えへへ、恥ずかしいです」ギュウ
ちなつ「でも結衣先輩もけっこう驚いてましたよね?」
結衣「不意を突く系が割とあったからね。怖がりかどうかで言えばノーカンね」
ちなつ「えー、どうしよっかなぁ」
結衣「じゃあ私、お姫様をちゃんと守りきれなかったのかな……?」
ちなつ「!? そ、そんなことないです! っていうかそれいいです!
もう一回言ってください!!」キラキラ
結衣「い、いや、冗談でキザっぽく言っただけで、もう一回は恥ずかしいよ……///」
ちなつ「言ってくださいってばー」
結衣「あはは、勘弁してよちなつちゃん」
…………
京子「けっこういい感じでじゃれあってるなぁ」
あかり「そうだねぇ。楽しそうっていうか、幸せそう」
京子「結衣もなんだかんだ言って、うまくやれてるのかな」
あかり(ほとんど遊ぶのが目的みたいなこと言ってたけど、
やっぱり結衣ちゃんのこと心配だったんだね……)
京子「……」
あかり(なんか……、寂しそう)
京子「さってと、私の役目も無くなっちゃったっぽいし、
これからどうしよっかなぁ」
あかり「京子ちゃん!」
京子「ん?」
あかり「>>220」
本当にこれでいいの?
あかり「本当にこれでいいの?」
京子「な、なんだよ突然」
京子「いいに決まってるじゃん。今までだって相談に乗ったり、
アドバイスしたり、応援してきたんだからさ」
あかり「だったら……、なんで寂しそうなの?」
京子「は? そんなことないって。……うん、ないよ」
あかり「ほんと?」
京子「……うん」
あかり「あかりはね? 無理して気持ちを押し隠すようなことはしてほしくないの」
あかり「誰の味方とかそんなんじゃなくて、ただ……」
あかり「そういうの、きっと、……つらいと思うから」
京子「……私だって、よくわかんないんだよ」
京子「ただ、結衣を応援しようってことだけがハッキリしてて、
あとは自分がどうしたいかなんてわかんないんだよ」
京子「なあ……。あかりには……、あかりには私がどう見える?」
あかり「京子ちゃん……。>>230」
あかり「京子ちゃんは、本当は結衣ちゃんのこと好きなんじゃないの?」
あかり「あかりには、それに気付かないふりをしてるように見えるんだよ……」
京子「私が結衣のことを、好き?」
あかり「うん」
京子「そう……なのかな」
京子「たしかに、結衣を応援することになんとなく違和感があった気はしたけど……」
京子「それはただ、ごらく部が今までのバランスから崩れちゃうとか、
そんな理由かと思ってた……」
あかり「京子ちゃん……」
京子「あかりの言うとおりだとしても、もう、遅いし」
あかり「遅い?」
京子「だってさっきあかりも言ってたじゃん。二人が幸せそうだって」
あかり「うん……」
京子「それを荒らすようなマネ、出来ないよ」ニコ
京子「何より私の気持ちがふわふわして、どこにあるのかハッキリしないんだからさ」
京子「でも、ありがとな、あかり。……もうちょっと自分の気持ちよく考えてみるよ」
あかり「……そうだね」
あかり「京子ちゃんの気持ちがハッキリしないことにはどうしようもないもんねぇ」
京子「そういうこと!」
あかり「じゃあそれは、今日の京子ちゃんの宿題!」
京子「宿題って。えぇぇー……」
あかり「きまり! はい、この話は宿題解くまでおしまいっ」
あかり「というわけで、遊ぼ!」
京子「え?」
あかり「あかりも京子ちゃんも、こんな深刻な顔してるのは似合わないよ!」
あかり「だから今は遊ぼ!」
あかり「ちなつちゃんと結衣ちゃんに負けないくらい、
いっぱいいっぱい楽しもうよ!」
京子「……ふふっ。なんだよ、自分で話振ってきたくせに。
自分が遊びたいならそう言えよなー!」
京子「しょうがない、付き合ってやるかー」
あかり「うんっ!」
【遊園地 夕方】
結衣「はーっ、今日はたくさん遊んだねー」
ちなつ「はいっ! こんな楽しい日、生まれて初めてかも」
結衣「あはは、それは言いすぎだよ」
結衣「でも……、うん。楽しかった」
ちなつ「えへへ」ギュ
結衣「なんか腕にしがみつかれるのもしっくりくるようになっちゃったな」
ちなつ「嫌ですか?」
結衣「ううん」
結衣「そのままで上手く歩くコツも憶えたしね」ニコ
ちなつ「さりげなくイジワル言ってません?」プクー
結衣「ごめんごめん」クス
結衣「……後ひとつくらい乗れるかな」
ちなつ「……あとひとつ、ですか」
結衣「何か乗りたいものある?」
ちなつ「>>246」
観覧車
ちなつ「観覧車に乗りたいです」
結衣「観覧車か……。最後はのんびりしたものに乗るのもいいね」
【観覧車内】
結衣「この観覧車、大きいからけっこうゆっくりしてられるかもね」
ちなつ「そうですね……」
結衣「綺麗な夕焼けだね」
ちなつ「ほんと、綺麗……」
結衣(夕日に照らされてるちなつちゃんも綺麗だな……)
ちなつ「……」モジモジ
結衣(あれ、ちなつちゃん何か言いたそうな……。前にもあったぞ?)
結衣(そうか……!)
結衣「えっと、ちなつちゃん。その……、こっちに、隣に来ない?」
ちなつ「あ……! はい!!」ガタッ
結衣「ほらほら、揺れるからゆっくりね?」
ちなつ「……えへへ」ストン
結衣(ちなつちゃん、やっぱりかわいいな)
ちなつ「……ね、結衣先輩」
結衣「なに?」
ちなつ「これで……」
ちなつ「このデートで、おしまいじゃないですよね?」
結衣「ちなつちゃん……?」
ちなつ「私……。交換日記も失敗しちゃったし」
ちなつ「おとといの夜も先輩に迷惑かけちゃったし」
ちなつ「結衣先輩にいろいろしてもらってばっかりなのに、
私、なにも結衣先輩にしてあげられてなくて……」
ちなつ「思い返してたら、この観覧車も、今日のデートの最後の乗り物なだけなのに……」
ちなつ「このまま、本当の最後になっちゃうんじゃないかって」ウル
」
ちなつ「このままお試し期間が終わったら、元の先輩後輩に戻っちゃうんじゃないかって」ポロ
ちなつ「私……」ポロポロ
結衣(そっか、ずっと不安だったんだ……。私がお試し期間なんてもちかけたから……)
結衣(ちなつちゃん……。何かしてあげたい……!
今の私に、何かしてあげられること……>>260)
抱きしめてなでなで
結衣「ちなつちゃん、もっとこっちにおいで?」ギュウ
ちなつ「あ……」
結衣「ごめんね。不安にさせちゃって……」ナデナデ
ちなつ「ち、違……。わ、私、泣くつもりなんて……」グス
結衣「泣きたいだけ泣いていいよ。……私が隣にいてあげるから」ナデナデ
結衣「ちなつちゃんは何も私にしていないって言ってたけど」
結衣「私への気持ちを、たくさんたくさん、送り続けてくれたんだよ?」
結衣「笑ったり、甘えたり、拗ねたり、……泣いたり」
結衣「いろんな形で私にくれてたんだよ?」
結衣「恋ってどういうものなのか分からなかった私が、
ちなつちゃんのおかげで、少し、わかった気がするんだ」
結衣「こうやって、抱きしめたい……。胸の奥から湧いてくるこの気持ちが
恋、なんじゃないかって」
結衣「……なんか恥ずかしいね。でも、今の正直な気持ちなんだ」
結衣「ありがとうちなつちゃん。何よりも一番素敵なおくりものをくれて……」
ちなつ「結衣先輩……。結衣先輩!!」ギュウ
結衣「おちついた?」
ちなつ「……はい」スンスン
ちなつ「……私、結衣先輩を好きになってよかった」
結衣「……ありがと」
ちなつ「えへへっ! 先輩だーいすきです!」ガバッ
結衣「こらこら、揺れるって! 危ないよ!?」
ちなつ「ごめんなさい」シュン
結衣「ふふ。まったくもう」ナデ
ちなつ「……。好き///」
結衣(……あ)
結衣(まだ、伝えてない言葉が……、ひとつあった)
結衣(今もそう。ちなつちゃんは、何度も言ってくれてるのに、私はまだ一度も……)
結衣(なんで今頃気付いたんだろう……)
結衣(ついさっき、ちなつちゃんへの恋心に気付けたから?)
結衣(言える、かな。……いや、言うんだ)
結衣「>>277」
………
結衣「……」
結衣(……言え! 言えよ私!!)
京子『このヘタレっ!』
結衣(いつかの電話の京子の罵声が頭に響いた、気がする)
ちなつ「結衣先輩?」
結衣「え?」
ちなつ「もうすぐ下に着きますよ?」
結衣「あ、うん、そうだね……」
ちなつ「……」
ちなつ「ほら、降りますよー。しっかり手を握っててくださいね!」ギュ
結衣「あっ、ちなつちゃん」
ちなつ「たまには私が引っ張ってもいいでしょう?」ニコ
結衣「ふふっ。……うん」
【遊園地出口】
ちなつ「あー、とうとう出ちゃいましたねえ」
結衣「うん」
ちなつ「さっきまで綺麗な夕焼けだったのに、もう暗くなってきましたね」
ちなつ「でも私、夕焼けと夜が混じったようなこの空、けっこう嫌いじゃないです」
結衣「そうなんだ」
ちなつ「もうっ、結衣先輩ったら、さっきから生返事ばっかり!」
結衣「ご、ごめん……」
ちなつ「なにヘコんでるんですか。らしくないですよ?」
ちなつ「なにか、言いそびれたことでもあるんですか?」
結衣「え!?」ドキッ
結衣「ど、どうしてそれを……」
ちなつ「やっぱり。だって観覧車の中で、
私を真剣に見つめながら、口を開いたり閉じたり」
ちなつ「視線にドキドキしながら、あわあわしてる口元に、
噴出しそうになるの我慢してたんですよ?」
結衣「う……。面目ない///」
ちなつ「何を言おうとしてたのかは、今は聞きません」
ちなつ「だって、今日でおしまいじゃないんでしょう?」
結衣「あ……」
結衣「うん! もちろん!!」
ちなつ「ふふ」
ちなつ「なら、焦らなくてもいいじゃないですか」
ちなつ「いつか。いつの日か必ず聞かせてくれるって、約束してください」
結衣「うん、約束する!」
ちなつ「破ったら承知しませんよ? うふふっ」
いたずらっぽい笑顔を見せる彼女に私は、
『この子にはかなわない』
なんて思いながら、それが嫌じゃない自分に苦笑いした。
今までは、押せ押せなところばかり見てきたけれど、
この数日の短い間で、驚くほどの色々な面を見せてくれたね。
気がついたら、私は君の虜になっていた。……みたい。
あの日、勇気を出して、告白してくれてありがとう。
私もきっと、今日言えなかった言葉を伝えるから。
結衣「こんなヘタレな私だけど、呆れないで一緒にいてね」
ちなつ「……」キョトン
ちなつ「ふふっ、当たり前じゃないですか!」
ちなつ「大好きですよ、結衣先輩!」
ちなつ「……」
ちなつ「こちらこそ、こんな私ですけど、ずっと一緒にいてくださいね?」
結衣「うん、よろしくね!」
二人で歩く帰り道。
寂しいはずだけど、
心と繋いだその手が暖かい。
大好きだよ、ちなつちゃん
おわり
こんな長くやったの初めてで疲れた
なんとか終わらせられてよかった
限界近かったんで広げたまんまの
京子サイド収拾つけなくてゴメンね
付き合ってくれた人ありがとう
京子ね、ごめんね
京子主人公でできたら、とは思うけど
もう昨日の朝から寝てないからマジでゴメン
このSSまとめへのコメント
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