女神「あなたが落としたのは私ですか?」 男「指輪です」(144)

女神「なら、あなたが私を落とした人ですね」

男「わけがわからないよ」

女神「こんなプロポーズ生まれて初めてです!つまりあなたが私の初めての人です!!」

男「その言い方は変な誤解を生むからやめて!」

女神「思い返せばいつもいつも落ちてくるのは斧ばかり...起きた時に斧が顔の近くに刺さっていた時は泣きました」

男「なら引っ越せばいいんじゃないですか?」

女神「出来たらやっています!とにかく、次に斧が落ちてきたら落とした人を殺して私も死のうかな...なんて考えてたときにっ!!」

男「僕が指輪を落としたんですね」

女神「そうなんです!そのせいで私は恋に落ちてしまいました!責任とって下さい!!」

「しまった! うっかり池に斧を!・・わっ」
「あなたが落としたのは、この金の斧ですかそれともこの銀の斧ですか」

「・・・あんた、池の中にいたんだよな」
「そうですが」

「斧が落ちたの、わかったんだよな」
「いかにも」

「で、金でも銀でもなかったっていうことに気付かなかったわけか?」
「え。いや、あの」

「はい、この指は何本?」
「さ、三本」

「見えてますね」
「うっ」

「まあいいや。俺の落としたのは金でも銀でもなく、鉄の斧ですよ」
「あ、あなたは、ええと正直者です。ご褒美にこの」

「ちょっと待って。『正直者』ってことは、やっぱり最初からわかってたんだな」
「えー・・蒸し返すんだ・・・」

「んで、こいつ欲深いかどうか試しちゃおー、なんて思い上がってたわけだ」
「そうじゃないです」

男「責任って何をすればいいの?」

女神「結婚です!あ、でもいきなり結婚ではなくて最初は文通からで...」

男「文通くらいならいいけど...」

女神「やりました!私にもついに友達が出来ます、今夜は赤飯です!!」

男「盛り上がっているところ悪いんだけど...その、指輪返して貰える?」

女神「しきたりで正直者には落としたものより良いものをあげることになっています...だから指輪の代わりに私をあげます!!」

男「 そうなんだ...でもその指輪は大切な物なんだ、だから出来れば君じゃなくて指輪を渡して欲しいかなって」

女神「そんな...まさか、この指輪は私よりも価値があるというのですか!」

男「お母さんの形見なんだ」

女神「そんな大切な物だったんですか...じゃあ、指輪とセットで私をあげます!」

男「出来れば指輪だけで...」

女神「...そんな」

男「なんて言うか...ごめんね?」

女神「...フ、フフフ、フフフフ」

男「だ、大丈夫?」

女神「...あなたがこれから落ちるのは暗い泉の底ですか?それとも私との熱い恋ですか?」

男「選択肢それだけ!?ていうか理不尽過ぎない!?」

女神「知りません、フフフ」

男「え、えーっと、じゃあ熱い恋に落として下さい」

女神「えっ!?」

男「えっ!?」

女神「わ、わわわ、わかりました!!ならまた明日こここここに文通をかか書いてから来て下さいっ!!」

男「は、はい」

女神「き来たらこの泉にその文通を落として下さい!私、光より速く顕れます!!」

男「わ、わかりました」

女神「そそそそ、それではまた明日!」

男「あ、消えちゃった...指輪付けたまま」

男「書いてきたけどこれ本当に落として良いのかな?まぁ、いいか...それ」

女神「お手紙ありがとうございます!!」

男「早っ!まだ泉に落ちてなかったよね!?」

女神「いえ、泉には触れました!だから問題ないです!!」

男「そ、そうなんだ、凄いね」

女神「褒めて貰えて嬉さのあまり気絶しそうです!」

男「出来ればしないでね」

女神「そ、それで、あの...えっとですね、その...」

男「どうしたの?」

女神「あ、あなたが落としたのはこの私が書いたラブレターですか?それとも、この交換日記ですね!」

男「ですね?」

女神「あ、あぅぅぅ...緊張して間違えてしまいました」

男「えっと、じゃあ交換日記...かな?」

女神「そんな!?」

男「え、何!?」

女神「ごめんなさい...嘘つきには何もあげれないんですぅ」

男「えぇっ!?ここでそうなるの!?」

女神「うぅぅ、昨日頑張って書き上げたのに...残念です」

男「何かごめんね」

女神「いいんです、また明日お願いします」

男「明日は何を落とせばいいのかな?」

女神「あなt...いえ、また文をお願いします」

男「うん、じゃあまた明日」

男「また来ましたよ~」

女神「おはようございますっ!!」

男「うん、おはよ」

女神「大変です!非常事態です!困ってます!泣きそうです!!」

男「とりあえず落ち着いて」

女神「せっかく男さんから貰った手紙が水に濡れただけで読めなくなりました!ごめんなさい!!」

男「あぁ、やっぱり?」

女神「こうなるって知っていたんですか!?」

男「不思議な力で何とかなるのかなぁ、なんて思っていたけど違うんだね」

女神「...人間が使っている紙がこんなに脆い何て知らなかったんですぅ」

男「勉強になったね」

女神「ぅぅぅ、それで、あなたが落としたのは私のテンションですか?それとも、この交換日記ですか?はたまた、この水に濡れても破れない紙ですかぁ?」

男「あれ?ラブレターが消えた?」

女神「...あれは昨日読み直したら恥ずかしくて破いてしまいました」

男「なるほどね」

女神「それで、あなたが落としたのは何ですか?」

男「えっと、指輪と君宛に書いた手紙と君のテンションかな?」

女神「あなたは正直者なのでこの交換日記と紙と私を差し上げます」

男「最後のはいいかな」

女神「酷いです!!」

男「明日からはこの交換日記を落とせばいいのかな?」

女神「はい、お願いします!」

男「ところで指輪って返して貰えるのかな?」

女神「私とセットでなら渡せます」

男「出来れば単品でお願いします」

女神「それはつまり...私だけが欲しいと!?」

男「いや、指輪だけかな」

女神「駄目です!これがないと男さんが来てくれなくなります!!」

男「ちゃんと来るからさ」

女神「まだ信用出来ません、それでは!!」

男「あ、また消えちゃった」

男「おはよ~」

女神「交換日記書いてくれましたか!?」

男「書いたから落としたんだよ」

女神「ありがとうございます!早速読みますね!!」

男「後でゆっくり読んでよ、目の前で読まれると恥ずかしいからさ」

女神「じゃあそうします!」

男「ところで明日は何を落とせばいいのかな?日記は今手元にないからさ」

女神「そ、その前に、あなたが落としたのはこの劇場のペアチケットですか?それとも私の心ですか?」

男「劇場って、君はここから移動できるの?」

女神「はい、来週1日だけここの守護を父上に頼みました!その日なら可能です!!」

男「なるほど、あ、落としたのは日記です」

女神「正直者ですね、なのでこの劇場のペアチケットを差し上げます!ついでに私の心も落としたんですよ?」

男「じゃあ来週行こうね」

女神「はい!楽しみにしています!!」

男「で、明日は何落とせばいいのかな?昨日貰った紙で手紙書けばいい?」

女神「いえ、明日は何か果物をお願いします」

男「うん、でもどうして果物?」

女神「...当たっても痛くないからです」

男「なるほどね、斧とかだと危ないものね」

女神「絶対に斧とかはやめてくださいよ!?フリじゃないですからね!?」

男「分かってますよ、女神様」

女神「それではまた明日っ!!」

「あぁ!池に小野が!」

男「女神ちゃん、あ~そ~ぼ」

神「貴様がわしの娘を落としたのか?答えろ人間」

男「へ?」

神「どうなんだ、答えによっては殺s 」

女神「何やっているのですか!父様!」

神「いや、問答をだな...」

女神「この人に危害を加えるならたとえ父様であっても容赦しません!!」

男「...この人が女神さんのお父さん?」

神「人ではない、神だ!」

女神「はい...あ、普段はとても優しいんですよ?」

男「その、よろしくお願いします」

男「でもお父様は、来週来るはずだったんじゃ...」

女神「その筈でしたが、私の為に予定を変えて急いで来て下さいました」

神「愛娘の為ならこの程度当たり前だ」

男「とても娘思いな素晴らしい方ですね」

女神「はい!私の自慢です!!」

神「嬉しいことを言ってくれるな、して人間よ、貴様が落としたのは何だ?」

男「林檎です...あと、多分まぁその、あれです」

神「歯切れが悪いな人間よ、まぁよい!正直な者よ、娘を一日貸してやろう!」

男「ありがとうございます!」

女神「それでは行って参ります」

神「うむ...この林檎、中々旨いな」

女神「うぅ、人魚姫可哀想です」

男「どうして、どうして泡になっちゃうんだよぉ」

女神「神様は鬼です!悪魔です!!」

男「君も神様だろ」

女神「そうでした!でも私はあんな酷いことしません!!」

男「だろうね」

女神「男さん、私あの喫茶店で食事したいです」

男「じゃああそこにしようか」

女神「はい!あと、男さん」

男「ん?」

女神「私、今、凄く幸せです!! 」

男「それは良かった」

女神「ただいま帰りました」

神「うむ、ではわしは帰るとするか」

女神「忙しいなかありがとうございます」

男「あの、今日はありがとうございました」

神「娘の為だ、気にするな」

男「でも、ありがとうございます」

神「人間よ、娘に何かあったら来世はないと思うがいい」

男「肝に命じときます」

女神「父上が言うと冗談に聞こえませんからやめてください」

神「それはすまなかった、愛しい娘よ」

女神「それではまたいつか」

神「定期的に連絡はしろよ」

女神「はい!」

男「ちょっと怖いけど優しいお父さんだね」

女神「自慢の父ですから」

男「だろうね」

女神「本当に父上は凄い多忙なんですよ?」

男「そんな中時間を割いて来てくれたんだ...ところでお父さんは何の神様なの?」

女神「死神です」

男「え?」

女神「死神ですよ、父上が悪人と判断した人の魂は消されてしまいます、まぁ、男さんなら問題ないですけど」

男「...」

女神「それでは明日は日記をお願いしますね」

死神の娘って何の神?

男「あれ、何でこんな所に看板が?」

工事中 立ち入り禁止

男「あの~すみませ~ん、昨日この先の泉に忘れ物したんで入りたいんですけど~」

作業員「あー、ダメダメ、今その泉を埋め立ててるところだから、忘れ物は諦めて」

男「!?」

作業員「この辺りを開発するって回覧板回って来なかった?まぁ運がなかったってことでさ、ね?」

男「そん、な...嘘だ!」

作業員「あ、こら!無理矢理入るな!」

>>82
これじゃね?パーティーターイ

こんな夜更けに、闇と風の中に馬を走らせるのは誰だろう。
それは父と子だ。
父はおびえる子をひしと抱きかかえている。
父「息子よ、なぜ顔を隠すのだ」
子「お父さんには魔王が見えないの。かんむりをかぶって、長い衣を着ている・・・」
父「あれはたなびく霧だ・・・」
魔王「かわいい坊や、一緒においで。Yo、party time!」
魔王の娘「パティーターイ!」
子「ボンバヘッ!(ボンバッヘッ!)ボンバヘッ!(オトーサーン!)燃っえっだっすよーなー!あっつい魔王!」
父「Oh、Year!」
魔王「ボッ、ボッ、ボンバヘ!ボッボッボンバヘッ!」
子「ボンバヘッ!(ボンバッヘッ!)ボンバヘッ!(オトーサーン!)無っ茶っしって知ったー!ホントの魔王ー!」
父「get down!」
魔王「Everytime wont you!何時でもFound you!逢いたいおーもいが~ぁ~!」
子「ボンバヘッ!(オトーサーン!)ボンバヘッ!(オトーサーン!)魔王がぼくを見つけてKiss you!今夜も熱くなる!!」
父親はぎょっとして、体を全力で踊らせ歌った。子供を両腕に抱え、 やっとの思いで歌い終えた・・・
腕に抱えられた子はすでにボンバヘッ!!

「うっかり俺が『金の斧です』とでも答えたら、罰とやらで拾得物横領しようと思ったわけね」
「違い・・ます・・・うっ」

「それってさ、楽しいのか?」
「うっ。ぐすっ」

「楽しいのかって訊いてんの」
「あたしそんな、そんなつもりじゃ・・・ぐす・・ぐすっ」

「やがてその涙は池から川に、川から海になって・・・
 だからこそ海の水はあんなにしょっぱいんだよ。めでたしめでたし。はいおやすみ」

「パパきらい」
「なんで?」

ナレーション「お父さんが落としたものは娘の評価みたいでした」

男「...そんな、もう全部埋まってる」

作業員「無茶しやがって、危ないから早く出て!」

男「どこかに、どこかに、水は?」

作業員「なんだよあいつ、クスリでもやってんのか?」

男「...嘘だ、嘘だ」

監督「何だこの男は?」

作業員「すみません何かきめてるみたいで」

男「水があれば...水」

監督「...おいあんちゃん」

男「...」

監督「この筒の中にさっき水質調査で使った泉の水があるから、それやるから出てってくれないか?」

男「本当ですか!?ありがとうございます!ありがとうございます!!」

作業員「...監督、水質調査なんていつしたんですか?」

監督「...んなもんしてねぇよ、ありゃただの飲料水だ」

全員死んだなこりゃ

男「水がこんだけだと、日記は入れられないな...」

男「...何を入れればいいんだろ」

男「...指輪なら入るな」

男「...あれ、何か落ちてる」

男「これは...僕の指輪だ」

男「そんな、まさか...」

ポチャン

男「お願いだから...出てきて!」

男「............」

男「出てきてよ、お願いします、神様ぁ」

女神「うぅぅぅ、ない、男さんの大切な指輪が見つからないです...」

女神「こんなことになるなら父上から首にかけるためのチェーンなんか貰わなければ良かったです」

男「...神様ぁ」

女神「あ、男さん!すみません!大切な指輪をどこかに落としてしまって...でもすぐに見つけるので待っていて下さいっ!!」

男「...あ、あぁぁ!」ダキッ

女神「きゃっ!」

男「良かった!良かったよぉ、もう会えないかと思っ...て」

女神「大袈裟ですよ男さん、でも何故か嬉しいです」ダキッ

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ

外出できたんだしまぁ

女神「え!?泉、埋め立てられちゃったんですか?」

男「うん、だからもう会えないかと思ったんだよ...でも良かった」

女神「どうしましょう...私、家がなくなっちゃいました」

男「ならさ、僕の家で暮らさない?」

女神「いいんですか!?」

男「喜んで」

女神「なら、男さんの指輪が見つかったら一緒に暮らして下さいっ!」

男「大丈夫だよ...あっ、そうだ!」

女神「どうしたんですか?」

男「君が落としたのは僕ですか?」

女神「ごめんなさい、指輪なんですぅ」

男「正直者には良いものあげましょう」チュッ

女神「え?」

男「この指輪、婚約指輪ってことでいいかな?」

女神「え?あ、はい」

男「じゃあ、僕と結婚して下さい」

女神「その前に...」

男「?」

女神「あなたが恋に落ちたのは私ですか?」

男「はい!」

女神「私もです!」

無理矢理すぎてごめんなさい
いとこの面倒見るのが忙しくて忙しくて

9才の少年と少女
悪戯好きな双子さん
いまからロケット花火で虐められてくる

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom