コナン「もしおっちゃんが高校生に戻れたとしたらさどうする?」
小五郎「もしって、んなことあるわけねーじゃねーか」
コナン「だからもしって言っただろ」
小五郎「うーん・・・そうだな・・・」
小五郎「そりゃ高校生に戻れたら・・・」
コナン「・・・」
小五郎「嬉しいわな」
コナン「おっちゃんって今何歳だっけ?」
小五郎「俺は今38だよ」
コナン「ようするに20歳若返るってことだよな」
小五郎「そうだな。あの時に戻れるならまぁ戻りてぇか」
コナン「なんで?」
小五郎「なんでってなぁ」
コナン「新一兄ちゃんにも似た様な質問したんだよ」
小五郎「新一に?」
コナン「小学一年生に戻れたらうれしいかって。新一兄ちゃんは小学生になりたくないって言ってた」
小五郎「ほう」
コナン「っでもおっちゃんは18になれるならなりたいんだろ?」
小五郎「ああ。そうだな」
小五郎「そりゃ新一の奴がまだガキだからだよ」
コナン「あぁん?」
小五郎「何も知らないから大人になりたいとか思っちまう」
小五郎「俺も若いころには気づいてなかったんだ」
小五郎「今、自分の過ごしている時間がどんなに大切なものだったかをな」
コナン「・・・」
小五郎「18歳に戻れるのなら金ならいくらでも出すぜ。たとえ100億でもな」
コナン「・・・そんな大金どこにあんだよ」
小五郎「今お前が生きているその時間は100億以上の価値があるってことだ」
コナン「・・・」
小五郎「でも、若いときにはそれに気づいていないんだよ。勿体ないことにな」
コナン「・・・俺は早く大人になりてぇよ」
小五郎「・・・」
コナン「ガキに見られるのも嫌だ!酒も買えない!子供には何もないだろ!」
小五郎「・・・ばっかだなお前は」
コナン「あぁん!?」
小五郎「大人にはなく、子供だけが持ってるものがあるだろ」
コナン「・・・なんだよそりゃ」
小五郎「未来だよ」
小五郎「俺の年になるとな、やりたいこともやれないんだ」
小五郎「仕事に子育て、時間も足りない」
小五郎「それに体もついてこない」
小五郎「スポーツなんかしてみろ?次の日まで体の疲れがとれやしない」
小五郎「そういう色色んなこと考えると何かに挑戦しようっていうのが無くなっちまうんだ」
小五郎「大人になるとな、もう俺一人の人生じゃなくなってるんだよ」
小五郎「俺がいなきゃ生きていけない人がいる。それが大人の責任ってやつだ」
小五郎「何かに挑戦して失敗も許されない」
小五郎「ガキの頃はな、そういうの考えずに純粋に夢を追えるんだよ」
小五郎「頑張って夢を追いかけられる。そして失敗してもいいんだ」
小五郎「色々な夢が見れる。可能性は無限大だ」
コナン「・・・」
小五郎「コナン。お前らはまだまだ子供だ」
小五郎「挫折があってもそれさえも+にできる。やり直せられる」
小五郎「人生の可能性は無限大だ」
小五郎「でもな、」
小五郎「大人になるとさっき言ったように色々と制限がついてくる」
小五郎「例えば俺がこの年になって医者になろうと考えるだろ?」
コナン「あぁ・・・」
小五郎「もう勉強なんて忘れちまってるから中学の勉強からやり直すだろう」
小五郎「中学高校6年間の勉強を3年でできたとする」
小五郎「で、もし医学部に受かっても卒業までに6年」
小五郎「開業するまでに3年かかってみろ」
小五郎「その時には俺の年齢も50。あと何年働けるかってところだ」
コナン「おっちゃん・・・」
小五郎「それに50ともなれば体にもガタが来始める」
小五郎「医者になるために勉強する価値はあるのかもわからん」
小五郎「そこに価値を見いだせる人は頑張れるだろうが・・・俺には無理だなw」
コナン「おっちゃん・・・」
小五郎「コナン、大人の可能性は有限なんだよ」
コナン「でもよ・・・」
小五郎「なんだ?」
コナン「医者なら一生働けるじゃねーか」
小五郎「そうだな」
コナン「だったら・・・」
小五郎「60で病気になったらどうする?」
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
小五郎「実際には50代かもしれんしもしかしたら死ぬまで病気にはならないかもしれん」
小五郎「でもな、もし病気にでもなったら俺の努力した12年間はどうなる?」
コナン「・・・」
小五郎「仕事をしながら・・・勉強して・・・」
小五郎「自分の時間も・・・家族との時間も犠牲にするんだぞ」
小五郎「この歳になるとな、自分が健康でいられることが絶対的なものじゃなくなる」
小五郎「何かの病気で死んだときの残された家族のこと」
小五郎「そういうことを考えたらな、勉強に費やすお金のことも色々考えちまうんだよ」
長くなりましたがこのSSはこれで終わりです。
ここまで支援、保守をしてくれた方々本当にありがとうごさいました!
パート化に至らずこのスレで完結できたのは皆さんのおかげです(正直ぎりぎりでした(汗)
今読み返すと、中盤での伏線引きやエロシーンにおける表現等、これまでの自分の作品の中では一番の出来だったと感じています。
皆さんがこのSSを読み何を思い、何を考え、どのような感情に浸れたのか、それは人それぞれだと思います。
少しでもこのSSを読んで「自分もがんばろう!」という気持ちになってくれた方がいれば嬉しいです。
長編となりましたが、ここまでお付き合い頂き本当に本当にありがとうございました。
またいつかスレを立てることがあれば、その時はまたよろしくお願いします!ではこれにて。
皆さんお疲れ様でした!
小五郎「子どもの頃ってのはな、そういうこと考えずに勉強に取り組めるんだ」
小五郎「勉強だけじゃない。部活も友人関係もそうだ」
小五郎「失敗してもいい。ただ全力で挑戦できる」
小五郎「そういう夢を、未来の可能性を、大きく秘めているんだ」
コナン「・・・」
小五郎「若いってのは素晴らしい。金で買えない大切な時間だ」
小五郎「中学・・・高校・・・大学・・・」
小五郎「生活に新しい変化があるたびにドキドキしたもんだ」
小五郎「そういう学生生活の思い出ってのは今も鮮明に思い出せるぜ」
小五郎「コナン。お前がこれから過ごす青春時代は一生の宝物になる」
小五郎「子どもだからこそ今できることを思う存分やっとけ。子供にしかできんことをな」
コナン「おっちゃん・・・」
小五郎「まぁこうやってビールを飲めるってのは大人にしかないいいところだがなwがっはっは」
コナン「ありがとう・・・おっちゃん・・・色々考えさせられたぜ」
小五郎「そうか。ならよかったぜ」
小五郎「死ぬ時に後悔の無いよう生きろよ」
小五郎「俺もお前もまだまだ先は長いしなw」
コナン「・・・そうだな」
コナン「・・・そうだよな」
コナン(ありがとう・・・おっちゃん・・・)
70年後
阿笠邸
コナン「・・・」
灰原「はい。野菜ジュース」
コナン「ああ。悪いな母さん」
榛原「お酢は自分入れなさい」
コナン「わかってるよ・・・」
灰原「少年探偵団で集まるらしいじゃない」
コナン「そうだな。今日の昼に喫茶店だ。おめーも行くだろ」
灰原「そうね」
コナン「じゃあ飯食ったら準備するか」
喫茶店
光彦「コナン君!久しぶりです」
コナン「おお!光彦!元気だったか!?」
光彦「いや、最近腰が痛くてね。歩くのに杖もいるんですよ」
コナン「そうか・・・大変だな」
\ 、 r 、_ ミ、 \ / 大
ヾ、)、`\,.二ニ''_‐-、 ミ- \ ,' 人
``ヽi / ,.>─ ミ、ソ ミ= ,. ‐-、⌒ヽl を
_ (tソ==.| '´ r。, `}ロ===∀,. ‐く ゙t- l 子
'" ̄\_t 、 ` , リ (⌒ノ ! ! ク 供
ヾ、ニ_--‐'/ ノ/ ハ__l ス に
)´ ,_ ヽ,イ、ノ l リ す
_,,,.. -‐''"´ ̄"'  ̄``ヽヽ } / \ノ! じ る
_ム{_、___ ノ ハ / / ヽ! ゃ
〈て_ ____,,ク`"'""`""´ // /l よ
-‐ 7 ,..'´/ / ノヘ
、ll||ll,. _ 、 | /'" / / \
´彡ニニニ\| /-‐ ‥─-- ._ニニニニニニニニニニ
な 三 > ´"' ‐.
. : ≡ / \
に = / ヽ
. : ヾ `、
ミ ∟_
ミ | \
ll||、ミヾ ,!へ. // , \ ヽ
/ rヽ ヽ 、/イ/イ/_∠ニ- _イ/ ヽ\
{ {⌒、 レ゙,べー〃_二ニ_‐-∠_ ,.イ /! ゙.
ヽ \r' └{' ´(') \ ((/ /‐| ,! }
_\\ |!\ ∠-‐,升、リ/! / | ,'
 ̄7>'、 u 丶、 `'''''" ‐=≠キ (') ,.イ/リァ/ | /
/ミミ\ \ -‐'´ ヽ`7 /' 〃 //
/ ヽ\\\ __,,..ィ 、__/ ´
/ \\\ ‐¬ /
コナン「博士の発明の最高作品ってなんなんだ?」 博士「大人を子供にするクスリじゃよ」 コナン「えっ……」
光彦「身体が動くうちにもっといろいろな所に言っておけばよかったです」
コナン「そうだな。会談多い場所なんかだとキツそうだな」
光彦「コナン君は健康そうでいいですね」
コナン「そんなことねえよ。うちの下の歯は全部入れ歯だ」
光彦「そうなんですか?」
コナン「まぁな。8020は無理だったぜw」
カランカラン
元太「久しぶりだな」
>>83
これマジなの?
>>86
マジだよ
歩美「久しぶりね」
光彦「これで全員揃いましたね!」
元太「そうだな」
コナン「よし、それじゃ何頼む?」
歩美「元太君はうな重でしょ?」
元太「それじゃカロリー高すぎるぜ!」
灰原「そういえば食事制限か」
元太「昔あれだけうな重食っといてよかったぜ!」
コナン「・・・そうだな」
今になって思う
若いころは可能性に満ちて
夢を見て
挫折もして
いっぱい後悔して
俺の胸の中には挫折も後悔も思い出として残っている
挫折と後悔があったから今の俺がここにいる
小学生に逆戻りしたからこそ中学高校を大切な時間として生きることができた。友人もできた
人生失敗してもあがけば案外何とかなるものなのかもしれない
ここまであっというまに時間は進んでしまった
70年たって俺はようやくおっちゃんの言ってた言葉の意味を理解できたのかもしれないな
完
支援ありがとうございました
このSSまとめへのコメント
いいお話