れんげ「にゃんぱすー」ウヴァ「ん?」 (119)

ウヴァ「こ、ここは・・・?」

ウヴァ「俺はドクターにコアを入れられて・・・くそ、そこから覚えてない」

ウヴァ「今あるコアは4個か、しかしここはどこなんだ」

ビーヒョロー

れんげ「にゃんぱすー」

ウヴァ「ん?」

ウヴァ(ガキか、ちょうどいい)

ウヴァ「何かな?」ニコッ

れんげ「そんなとこで寝てなにしてるん?」

ウヴァ「ああ・・・道に迷ったんだ」

れんげ「おじさん迷子なん?」

ウヴァ「迷子か、その通りだ・・・」

ウヴァ(ここは元に戻る為にも利用させてもらうか)

ウヴァ「よかったらここを案内してくれないか?」ニコッ

れんげ「うちが案内するん?わかったの」

れんげ「あそこがうさぎ小屋なのん」

ウヴァ「ああ」

れんげ「あっちが駄菓子屋で、こっちが山」

ウヴァ「・・・なぁ」

れんげ「どうしたん?」

ウヴァ「ここは田舎というやつなのか?さっきから周りにビルが見えん」

れんげ「・・・ここって田舎だったん?」

ウヴァ「え?」

れんげ「そっか、田舎だったんか・・・」シュン

ウヴァ(何か知らんが落ち込ませてしまった)

れんげ「ここがうちが行ってる学校なの」

ウヴァ「本当に学校なのか?なんかやけに小さ」

れんげ「・・・」

ウヴァ「いや、すまん・・・俺が前いた所と随分違うからな」

一穂「あれーれんちょん、どうしたの?今日は休みだよ」

れんげ「ねーねーは?」

一穂「私は・・・ というか、そっちの人はどちら様で?」

ウヴァ「俺は・・・」

れんげ「迷子なのん!」

一穂「迷子?こんな田舎で?」

ウヴァ「う・・・実は・・・」

一穂「肩代わりさせられた借金で追われここまで・・・そりゃ大変だねぇ」

ウヴァ「そうなんだ、行くあてもない(間違ってはいない)」

れんげ「ねーねー、うちで・・・」

一穂「とはいってもねぇ、免許でもいいけど証明できるものとかある?」

ウヴァ「証明・・・いや、ない」

一穂「そう・・・今晩はどうするの?」

ウヴァ「俺は野宿でも構わん」

れんげ「外で寝るん?」

ウヴァ「廃墟で寝たこともあるし大丈夫だ」

一穂「・・・やっぱり今晩うちに泊まっていきなさい、通報されたら危ないから」

ウヴァ「本当か、助かる」

ウヴァ(こいつらでヤミーを作ってセルを稼ぐ、いいアイデアだな・・・それに田舎だからアンクも居ないだろう)

れんげ「夕飯までなにしてあそぶん?」

ウヴァ「遊ぶのか・・・この俺が」

ウヴァ(だがこいつの欲望を知るチャンスだ)

れんげ「あ、なっつんとこまちゃんなの!にゃんぱすー」

夏海「ん?よっ、れんちょん・・・」

小鞠「その人・・・だれ?」

ウヴァ「ニコッ」

夏海「ひっ」

小鞠「・・・ふ」

れんげ「ふ?」

小鞠「不審者ー!!!!!」

ウヴァ「いや、違う・・・そんなつもりは・・・」

夏海「ね、姉ちゃん落ち着いて」

小鞠「だ、だだだだって!」

夏海「おじさん、ロリコンでも小1はいかんよ小1は」

ウヴァ「ロリコン?何だそれは・・・俺はただ」

れんげ「この人悪いひとじゃないのん!」

夏海「れんちょん?」

れんげ「みんなで一緒に遊べばそれでわかるのん」

小鞠「そっそんなこといわれても・・・」チラッ

ウヴァ「ニコッ」 

http://i.imgur.com/uRniYNg.jpg

小鞠「ひっ・・・!」

蛍「えーと・・・これは一体?」

夏海「おっ来たねほたるん、こっちこっち」 

小鞠「ほ、ほたるぅー・・・」

蛍「はわッ!?先輩・・・これはどういう・・・」

ウヴァ「今日はよろしく」

蛍「はあ・・・(だれだろこの人)」

れんげ「今日は缶けりするん!」

ウヴァ「鬼は誰が?」

卓「・・・」

夏海「兄ちゃんがやるってさ」

れんげ「それじゃいくのん!」カーン

卓「・・・」

夏海「どこ隠れようかなー」

れんげ「おじさんはどこ隠れるん?」

ウヴァ(フン、たかがガキの遊びに本気になることもない・・・適当に合わせとくか)

ズルッ

ウヴァ「ぐわっ!」

れんげ「そこ前なっつんが作った落とし穴があるのん・・・」

ウヴァ「な、くそ・・・っ」

れんげ「早く抜け出すのん」

ウヴァ(く、擬態を解くわけにも・・・)

卓「」ボソボソ

れんげ「も・・・もう見つかったのん・・・」

ウヴァ「くっ・・・」

夏海「あれ、もうつかまっちゃってるよ」

小鞠「あの人ほんとに大丈夫なのかなぁ・・・」

蛍(先輩が私にしがみついてる・・・幸せ・・・)

ウヴァ(ん・・・?あの女・・・)

ウヴァ(成る程、それが欲望か・・・一人目は決まったな)

れんげ「おじさん、何かあったん?嬉しそうなのん」

ウヴァ「ああ、こうして遊ぶのが楽しいと思ったんだ」ニコニコ

夏海「はい兄ちゃんざんねーん!」カーン

れんげ「うちも楽しいのん、早く逃げる!」

ウヴァ「ああ、そうだな」

夏海「はー遊んだ遊んだ」

小鞠「あーもーなんで私ばっか追いかけるのさあ・・・」

れんげ「これでわかったん?」

夏海「んー・・・まだ疑惑はあるけど」

小鞠「えーと、私は・・・」

ウヴァ「正直に言ってかまわん」

小鞠「まだちょっと・・・」

夏海「もしかして明日もいるの?」

ウヴァ「ああ」

夏海「ならまた明日で、そんじゃ」

れんげ「・・・おじさん、うちに帰るのん」

ウヴァ「すまん、俺は用があるから先に帰っててくれ」

れんげ「うーん、わかったのん」

ウヴァ「君・・・ちょっといいかな?」

蛍「あなたはさっきの・・・」

蛍「その、何か用ですか・・・?」

ウヴァ「ああ、君の欲望についてだ」

蛍「欲望・・・?」

ウヴァ「あの小さい女の事が好きなんだろう?」

蛍「な、何を言ってるんですかいきなり・・・」

ウヴァ「そして君は手に入れたがっている」

蛍「そんなことは・・・」

ウヴァ「叶えたいとは思わないか?」

蛍「えっ・・・」

ウヴァ「その欲望、俺が叶えてやろう」

蛍「うわああああ!ば、化け物!?」

ウヴァ「まだ不完全だがな・・・それをお前で賄うとしよう」

蛍「こ、来ないでください・・・」

ウヴァ「その欲望、開放しろ」チャリン

蛍「あ・・・っ」

ズルズル

白ヤミー「・・・」

蛍「な、な、なな・・・なんですかこれ・・・」

ウヴァ「お前の欲望がコイツを生んだんだ」

白ヤミー「・・・」

蛍「私の欲望・・・・・・あの、さっき叶えてくれるって言いましたけど」

ウヴァ「ああ」  

蛍「小鞠先輩を私のものにする・・・まさか、本当に・・・?」ブツブツ

ウヴァ「・・・さて、一旦あのガキの所に戻るとしよう」

れんげ「遅いのん!」

ウヴァ「ああ・・・すまん」

一穂「ご飯、そろそろできるけど・・・」

ウヴァ「俺は必要ない」

れんげ「おじさん食べないん・・・?」

ウヴァ「・・・く、わかった食べるからその目で見るな」

モグモグ

一穂「えーと、味の方大丈夫?」

ウヴァ「ああ・・・」

夏海「姉ちゃーん、お風呂あいたよー」

小鞠「あ、うん・・・わかった」

ザブザブ

小鞠「ふんふーん・・・」

白ヤミー「・・・」ジロジロ

チャリンチャリン・・・

蛍「これが先輩のお風呂・・・!」

れんげ「それじゃ、おやすみなのん・・・」

ウヴァ「ああ・・・俺はもう少し起きている」

ウヴァ「さて、ヤミーはどうなった・・・って・・・」

ウヴァ「な・・・なんだ?すさまじいセルの気配だぞ!?」

チャリンチャリンチャリン・・・

ホタルヤミー「」ブーン

蛍「先輩の裸・・・先輩の靴下・・・先輩の・・・ふふ、沢山集まりました」

蛍「凄いです・・・この子がいれば先輩のものが何でも手に入る・・・そしていつか先輩も・・・」

蛍「あははははは・・・」

ウヴァ「あの短期間でセルをここまで集めるとはな・・・」

ウヴァ「あとはそれを根こそぎ奪うだけだな」

「死んだかと思ったのにこんな田舎に居たとはねぇ・・・」

ウヴァ「お前は・・・」

ウヴァ「カザリ・・・?」

カザリ「何?まるでゾンビを見るような目だね」

ウヴァ「当たり前だ!お前が何でここに居る・・・」

カザリ「僕のコアはあの時破壊された・・・だろう?」

ウヴァ「そうだ、なぜ・・・」

カザリ「僕は僕でない・・・別のライオンコアから意識化したと思えばいい、それより今君が欲しいのはこれだろ?」

ウヴァ「俺のバッタとカマキリ・・・!」

カザリ「取引だ、あのヤミーのセルを僕にくれよ」

ウヴァ「なんだと?」

カザリ「簡単だろ、どの道僕は完全体になれないんだ」

ウヴァ「・・・メズールとガメルは居ないのか?」

カザリ「さあね、僕が復活した時には居なかったよ・・・」

ウヴァ「そうか・・・」

カザリ「で、どうする?」

ウヴァ(カザリの持ってるコアを合わせて6枚・・・だがカザリは何枚だ?それにあのセルの量を取り込めば俺が危うい・・・)

ウヴァ「カザリ・・・お前のコアの枚数を教えてくれ」

カザリ「・・・3枚って所だね」

ウヴァ(3枚か、それならギリギリ勝てるな・・・よし)

カザリ「おっと、まさか奪う気?」

ウヴァ「そうだな・・・悪いが貴様は消えてもらう!」

カザリ「くっ・・・」チャリン

ウヴァ「弱い、弱過ぎる!1セルすら足りないのか!」

カザリ「・・・フッハハハハハ!」

ウヴァ「何がおかしい?」

カザリ「僕が簡単にコアの枚数を教えるわけがないでしょ!」

ウヴァ「ぐっ・・・あああ!!!」

チャリンチャリーン

カザリ「さーてコア3枚いただき・・・虫ケラは這いつくばってなよ」

ウヴァ「くそっ・・・!」

蛍「あんまり遅いと怒られちゃうのでそろそろ帰りましょう」

カザリ「よっと・・・」

蛍「うわ、さっきの虫の人・・・じゃない?」

カザリ「こいつのセルは僕が貰う」

ホタルヤミー「グッ・・・」

蛍「何するんですか!その子がいないと・・・」

チャリンチャリン・・・

カザリ「ふう・・・素晴らしい量だ」

蛍「そんな!私の欲望が!」

ウヴァ「ま、待て・・・!」

れんげ「・・・んー、トイレいくのん」

れんげ「・・・おじさん居ないのん」

カザリ「しつこいな!」

ウヴァ「うぐっ・・・」

カザリ「コア一枚で僕に勝てるわけないだろ」

蛍「あ、あの大丈夫ですか?」

ウヴァ「カザリ、貴様・・・」

一穂「え・・・?私は見てないけど」

れんげ「一体どこにいったん・・・?」

れんげ「おじさん、どこなん・・・?」

?「うわ」ドンッ

れんげ「う・・・」

?「あ、ゴメン・・・大丈夫?ていうかこんな時間に外歩いてたら危ないでしょ」

れんげ「ごめんなのん」

?「誰か探してたの?」

れんげ「うん・・・」

?「わかった、俺も付き合うよ」

?「探してる人ってどんな人?」

れんげ「うーん、緑の服で・・・」

?「緑・・・?えーと、もしかしてあれのこと?」

ウヴァ「・・・」

カザリ「はぁ・・・あっけないね、復活してもこんなものか・・・」

れんげ「あっ!」

ウヴァ「・・・お前、なんでここに」

れんげ「居なかったから探しにきたのん」

ウヴァ「バカ、逃げろ・・・!」

れんげ「そっちのでっかい猫さんはなんなのん?」

カザリ「僕はカザリ・・・そこにいる奴と同じ化け物だよ」

れんげ「おじさは化け物じゃないのん!」

カザリ「そいつの正体見たらガッカリするんじゃないかな」

れんげ「しないのん!」

カザリ「まあいいや、セルも手に入れたし僕は残ったコアを探しにいくとし・・・」

ガシッ

カザリ「・・・この手を離してくれないかな・・・火野映司」

映司「それは出来ないな」

ガチャッ

スーパー!スーパー!スーパー!スーパータカ!スーパートラ!スーパーバッタ!

ス・ウ・パ!タトバ!タトバ!!

れんげ「誰なのん・・・?」

ウヴァ「オーズ・・・」

カザリ「な、なんだよその姿・・・!」

スーパータトバ「せいやー!」

カザリ「ぐああああっ!!」

れんげ「つ、強いのん・・・」

カザリ「くそ・・・覚えていろ・・・」

映司「ふう・・・これで大丈夫かな」

ウヴァ「オーズ・・・なぜ俺を助けた・・・?」

映司「そりゃまだ生きてたのはビックリしたけど・・・この子が探してたから」

れんげ「おじさん、ケガしてるん!」

ウヴァ「メダルが足りないだけだ・・・くっ」

映司「メダルなら今カザリが・・・って、こんなに残ってたのか・・・」

ウヴァ「アイツ!2枚どころか全部持ってるだと!?」

映司「はあ、これは回収しておかないとな・・・」

ウヴァ「待て、せめて俺のコアは・・・!」

映司「それは・・・」

ウヴァ「頼む・・・」

映司「・・・この子の前で正体を現せられるの?」

ウヴァ「・・・ああ」

映司「なら・・・」

チャリン、チャリン、チャリン・・・

ウヴァ「これで完全体に・・・」

れんげ「あ・・・」

ウヴァ「悪いな、カザリの言うとおり俺は化け物だ」

れんげ「・・・」

ウヴァ「俺は元に戻るためにお前らを利用したんだ・・・ここに居る必要もなくなったな」

れんげ「・・・」

映司「さて、それじゃ・・・」

れんげ「クワガタカッコイイのん!」

ウヴァ「えっ?」

ウヴァ「俺は人間じゃないんだぞ・・・」

れんげ「虫はいいのん!」

ウヴァ「くそ・・・こいつなんて欲望だ・・・とはいえこいつのヤミーなんて作ったら俺が危ない・・・」

映司「・・・この子さっきから気絶してるけどどうしようかな」

蛍「うーん・・・」

ウヴァ「おいやめろといっている!」

れんげ「いやなのん!!」

映司「えーと、名前は越谷小鞠・・・か」

翌日

蛍「・・・」

小鞠「・・・」

夏海「姉ちゃん,許してあげなよ・・・初犯なんだから」

小鞠「初犯なのに多すぎでしょ!何で私の使ったティッシュとか持ってるのさ!」

映司「じゃ、俺はそろそろ行くよ・・・メダル鴻上さんに届けないと」

れんげ「・・・」

映司「えーと・・・俺がなんとかしなくても大丈夫みたいだな」

ウヴァ「いい加減離してくれないか?」

れんげ「離したらどっか行くからダメなのん、前捕まえたカブトもいつのまにか逃げてた」

ウヴァ「確かに虫だが・・・」

れんげ「次はあれやるのん!分身!」

ウヴァ「やっぱり人間の欲望にはこりごりだ・・・」

おしまい

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