れんちょん「特別学級なのん・・・?」 (107)

 

れんげ「ほのかちんと同じ学校に転校したのん!」

れんげ「これでほのかちんと遊べるのん」

れんげ「嬉しいのん、すごく、すごく嬉しいのん」

れんげ「ほのかちーん!」

女子A「あれー、ほのかちゃんあの田舎の子と知り合いなのー?」

ほのか「え、えっと……」

れんげ「ほのかちんほのかちん!」

女子B「のんとかちんとか、変なことばっかり言ってるよね、教室入った時のあれとか」

女子A「あー、あれあれ」

女子A・B「「にゃんぱすー」」

れんげ「ほのかちん、これからよろしくなのん!」

ほのか「……」

れんげ「ほのかちん! 遊ぼう!」

ほのか「う、うん」

女子A「ダメだよ宮内さん、ほのかちゃんは私達と遊ぶんだよー?」

女子B「今日は図書室でみんなで本読むんだよ」

れんげ「本? うちも本読む!」

ほのか「れんげちゃんも? そうだね一緒に」女子A「えー」

女子B「宮内さんって田舎にいたんでしょ? ほら外で遊んで来なよ」

れんげ「む、田舎じゃないのん!」

女子A「その口調とか、大阪とかじゃないのに自分をうちとか言うのとかー」

女子B「田舎っぽいよねー」

れんげ「うち、田舎じゃないって言ってるん!」

女子B「またうちって言ってるー」

ほのか「や、やめようよ、ね?」

れんげ「ほのかちん……わかったのん」

女子A「ほらー、ちんとかのんとか田舎だよー」れんげ「!」

先生「宮内さん、どうして叩いたりしたの?」

れんげ「あいつらがうちのこと馬鹿にしたん」

先生「どんなこと言われたの?」

れんげ「うちを田舎の子呼ばわりしたん」

先生「……そ、それで叩いたの?」

れんげ「うち、田舎者じゃないのん」

先生「そうね、でも、叩くのは良くないでしょ?」

れんげ「言ってきたのはあいつらで」先生「それでも」

れんげ「……」

先生「それでも、手を出しちゃダメでしょ?」

れんげ「……ごめんなさい」

先生「わかれば良いのよ、さあ、仲直りしてきましょう」

れんげ「はい……」

れんげ「ほのかち」女子A「ほのかちゃん! トイレ行こっ!」
ほのか「え、ちょっと待っ……ごめんねれんげちゃん」

れんげ「あ……」

女子B「宮内さん、“私の”友達に近付くのやめてよ」

れんげ「ほのかちんは、うちの友達なのん」

女子B「田舎の子が珍しいから遊んであげてたってだけで、宮内さんなんて友達だって思われてないよ」

れんげ「そんなことないのん!」

ガラッ

先生「はーい、それじゃあ次の授業を」女子B「せんせー!」

れんげ「?」

先生「ど、どうしたの?」

女子B「また宮内さんに叩かれたー!」

れんげ「え?」

女子C「私見ました! 宮内さん酷い!」

れんげ「ち、違うのん! うちそんなことしてないのん!」

先生「……宮内さん、ちょっと来てちょうだい」

先生「宮内さん、さっき仲直りしたはずでしょう? どうしてまた叩いたの?」

れんげ「うち、叩いてないん!」

先生「でも見たって子もいるのよ?」

れんげ「あいつが嘘ついてるん!」

先生「……宮内さん、あんまり問題を起こさないでよ、何度もこんなことしてたらうちのクラスにいさせられないわ」

れんげ「うちは悪くないのん!」

先生「はぁ……」

れんげ「……」

先生「宮内さん、特別学級ってわかる?」

れんげ「特別学級なのん……?」

先生『特別学級って言うのはね、普通のクラスには合わない子が行くのよ』

先生『宮内さんは、普通のクラスに合わないなんてことはないでしょう?』

先生『もしも、次問題が起きたら……』



れんげ(次に何かあったら、ほのかちんと別のクラス)

れんげ(そんなの、嫌なのん)

れんげ(せっかく同じ学校の、同じクラスになれたんだから、特別学級なんて行かないのん!)

れんげ(教室では、眠ることにするん)

れんげ(大丈夫、放課後になればほのかちんと話せるし、遊べるのん)

れんげ(放課後になったら前とは逆に、ほのかちんにこっちのことを教えてもらうのん)

れんげ(楽しみなのん)

れんげ(前みたいにデジカメで写真を撮るん)

れんげ(前みたいに一緒に探索するん)

れんげ(前みたいに暗くなるまで出掛けるん)

れんげ(そう、学校が終われば毎日が楽しい冒険なん)

れんげ(だからそれまで、眠ることにするん)

先生「はい、それじゃあ帰りの会はおしまいです、起立」

女子C「せんせー!」

先生「うん? どうしたの?」

女子C「私の筆箱がないんです」

先生「筆箱が? えっと、確か可愛らしいクマのケースよね?」

女子C「そうです、パパに買ってもらった大切な筆箱なのに……」

先生「うーん……誰か知らないかなー?」

ザワザワザワザワ

れんげ「うぅん……んー?」

れんげ「……!」

れんげ(帰りの会! 帰る準備するん!)

ごそごそ

れんげ「?」

れんげ(変なのが机に入ってるのん)

ずるっ

れんげ(? 熊?)

女子A「あー! せんせー宮内さんがCちゃんの筆箱机に隠してましたー!」

れんげ「……え?」

先生「はぁー……宮内さん、来なさい」

れんげ「えっ、えっ?」

先生「いい加減にしてちょうだい!」

れんげ「!」ビクッ

先生「今度はなに! 叩いたって証言したから筆箱盗ったの!?」

れんげ「うち知らないのん……」

先生「知らないはずないでしょ! どうして盗ったの!?」

れんげ「うち、本当に知らないん……」

先生「まだ言うの! もう! いい加減にして!!」

れんげ「うち、うち……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……っ」ポロッ

れんげ「……」

れんげ「……」

れんげ「……っ!」ポロポロ

コンコン

ひかげ『れんげー、ご飯ー』

ひかげ『出てきなって、あ、鍵なんてかけてるし』

ひかげ『ちゃんと食べるんだよー?』





れんげ「……」

れんげ「都会は、つまらないのん」

れんげ「ほのかちんと、話せなかったのん」

れんげ「明日からは、特別学級……」

れんげ「つまらないのん……」

れんげ「ねーねー、なんで座らないん?」

れんげ「う、汚いのん、涎くらい拭くのん……」

れんげ「ひっ! やめ、くっつくのやめるん! やめっ!」

れんげ「こんなとこ嫌! 耐えられないのん!」

れんげ「もう、もうこんな学校来たくないのん!!」

れんげ「こんなとこ、やめてやるん!」

胸が痛むからこれ以上はやめるのん
みんな続きは夢で見るのん

ガラッ
ほのか「先生・・・あの実は・・・」

先生「ん?どうかしたの」

ほのか「あのれんげちゃんの事なんですけど・・・」

先生「・・・何?もうあの子は先生のクラスじゃないんだから関係ないでしょう?」

ほのか「私実は・・・みんながれんげちゃんに・・・あんまり・・・酷いから・・・」

先生「・・・どうしたの?」

ほのか「デジカメを録画にして隠してたんです・・・」

先生「え・・・・?」

ほのか「あのこれ・・・・」ピッ

・・・・・・

女子A「なんかさー宮内さんってうざくない?」

女子B「だよねー」

女子A「ちょっと悪戯しない?」

女子B「えーなになに?」

女子A「Cさんがこの前筆箱買ってもらったとかって自慢してたでしょ」

女子B「あー何か言ってたね」

女子A「あれを宮内さんの机に隠しとこうよ」

女子B「えーマジ?面白そうwww」

・・・・・・

先生「こ、これって・・・」

ほのか「・・・・・」

先生「い、石川さん、とりあえずこのカメラは先生が預かっておきますね」

ほのか「え・・・は、はい」

先生「それじゃこれで朝の会は終わりまーす」

ほのか「あっ!あの・・・先生・・・」

先生「ん?どうしたの石川さん?」

ほのか「その・・・昨日言ってた・・・事なんですけど」

先生「え?あーあー!あれね!ハイ、カメラちゃんと返しましたからね」

ほのか「えっ、いやあのその・・・れんげちゃんのこと・・・」

先生「ん?宮内さんがどうかしたの?」

ほのか「だ、だから昨日録画したやつ先生に見せて・・・」

先生「録画?何もなかったわよ?」

ほのか「え?」ピッ→データゼロ

ほのか「そ、そんな・・・」

先生「はい、それじゃ朝の会は終わりまーす」にこやか

ほのか「先生が・・・そんな・・・」

女子A「ねえ石川さん?」

ほのか「えっ?な、なに?」ビクッ

女子B「昨日さあ、石川さん放課後先生のとこにいってたよね?」

ほのか「えっ、あ・・・う、うん」

女子A「実はさあ、石川さんと先生が話してるの聞いちゃったんだ・・・」

ほのか「えっ!?」

女子B「石川さん・・・友達だと思ってたのに私達のこと隠し撮りしてたんだ?」

女子A「ショックだな~」

ほのか「そっ、それは・・・あの・・・」

バシャァ!

ほのか「きゃっ!?」

女子A「アッハッハ!石川さんビッショビショ~w」

女子B「きたなーい石川さーんw」

ほのか「ううっ・・・」ポタポタ・・・

・・・・・・

ほのか「いたっ!?なっ何?!」チクッ

先生「こら石川さん!テスト中は後ろ見ない!!」

ほのか「はっ、はい・・・」

女子A「クスクス・・・」

・・・・・

ほのか「あ、あれ?私の上履きが・・・」

女子A「どうしたの~石川さん?」

ほのか「上履きが・・・」

女子B「あ、あれ?ゴミかと思ったから焼却炉に捨てちゃった」アハッ

ほのか「そ、そんな・・・」

・・・・・・・

ほのか「お父さん、お母さん・・・私もう学校行きたくないよ・・・」

母「なに言ってんの?そんな事ダメに決まってるでしょう?」

父「そうだぞ、学校行かないと立派な大人になれないぞ」

ほのか「・・・・・」

次の日の朝

母「ほのか?はやく起きなさい遅刻するわよ?」

母「ほのか!いつまで寝てるの・・・ほのか?」



れんげ「ほのかいくら持ってるん?」

ほのか「お年玉と貯金集めて一万円くらいかな・・・れんげちゃんは?」

れんげ「うちもそのくらいなのん」

ほのか「これで行けるかなあ」

れんげ「わからないのん・・・うちも電車とか一人で乗ったことないのん」

ほのか「れんげちゃん大丈夫?家勝手に出ちゃって」

れんげ「ほのかこそ大丈夫なん?」

ほのか「・・・・私もう学校に行きたくない・・・家もイヤ・・・」

ほのか「お父さんもお母さんもほのかの事全然わかってくれない・・・」

ほのか「私もう家に帰らなくっていい、れんげちゃんともう一回水車見たいの」

れんげ「ほのか・・・うちにまかせるん!もう一回ほのかと水車小屋見にいくのん!」

・・・・・
ガタンガタン・・・・

れんげ「ほのか見るのん!海なのん!」

ほのか「ほんとだ!すごいきれーい!」

・・・・・・・

れんげ「お昼は立ち食いうどんなのん!」

ほのか「私はじめてだ~れんげちゃん大人だね!」

れんげ「えっへんなのん!」

・・・・・・

れんげ「次は確かここのバスだったのん」

ほのか「あっ!バス来たよ!あれじゃない?」

・・・・・・・

れんげ「・・・・やっと町に着いたのん」

ほのか「わあ~」

れんげ「着いたけど雨と風が酷いのん」

ほのか「そういえばうどんやのテレビで台風が来てるって行ってたね」

れんげ「ほのかはほのかのばあちゃんちいくのん?」

ほのか「えっ?・・ううん行かない、黙って家出ちゃったし心配するだろうから」

ほのか「私れんげちゃんと一緒に水車小屋みたいだけなの」

れんげ「そうなん?それじゃあ今すぐいくのん!」

ほのか「うん!」

れんげ「ほのかは水車までの道覚えてるん?」

ほのか「わかんない、あの時もれんげちゃんにただついていっただけだし・・・」

れんげ「ふふん!地元はれんげの庭みたいなものなのん!安心してついてくるのん!」

ザアアァァァァ・・・・

地元住民「あれ?なんだあいつら?こんな時に」

地元住民「おーーい!お前等何やってんだー?台風着てんだぞ!はやく家帰れ」

地元住民「川も増水してんだぞー!おーーい!聞こえてんのかーー!」

ビューウウウゥゥゥ・・・・

ほのか「れんげちゃん、風が強くてなんか怖いよ・・・」

れんげ「大丈夫なのん・・・絶対ほのかを水車まで連れていくのん・・・」

れんげ「この橋を渡ればもうすぐそこなのん・・・」

ほのか「この橋手すりないから怖いよ・・・」

れんげ「大丈夫なのんうちが先に渡るのん」

ほのか「川の流れがはやいから気をつけてね・・・」

れんげ「・・・やっと渡れたのん」

れんげ「さあ、ほのかうちの手につかまるのん」

ほのか「う、うん」ズルッ

ほのか「きゃあっ!」バシャーーーン!!

れんげ「ほのかっ!?い、今助け・・・っ!」バシャーーン!!

ザアアァァァァァ・・・・・

アナウンサー「・・・とても可愛いパンダの赤ちゃんでしたね、では次のニュースです」

アナ「昨日の正午ごろ、地元の川で小学生くらい女の子二人が溺れ今朝遺体で発見されました」

アナ「今のところ身元は不明で警察で捜索している模様です」

アナ「次は天気予報です」

・・・・・・・・・・・・・

れんげ「・・・っていう夢をみたのん!」

夏海「はあ・・・」

くう疲
終わりなのん

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月10日 (火) 09:06:42   ID: 1_Au6Nsw

ふざけんな

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