ピッポ ピッポ ピッポ ポーン
―収録スタジオ―
有田「…いや、参りますね今日は…」
上田「だろうね。まあお前の心境になるとそうなると思うよ。」
有田「はあ…参ったな…」
上田「っていうか今回だけだろ?今まで散々参った参った言ってたけどよ~」
有田「はい…今日はガチで参ってますよ…」
上田「じゃあいつもはなんなんだよ?」
有田「いや、ちょっと待ってくださいよ…この番組放送以来いろいろやってきましたよ。なんですか、その時の旬なものの名前つけて…東MAX解散総選挙とか…童貞妄想選手権とか…」
上田「いや~くっだらねえよな~」
有田「今日は笑い事じゃないんですよ…765プロの四条貴音ちゃんがゲストに来てくれてるんだから…」
上田「え~っと、今はこの放送が聞こえない控え室にいるんだよな?」
有田「はい、今はディレクターのチンコーさんが控え室で打ち合わせと称して完全防備で時間を稼いでくれています。ここの話が聞かれちゃまずいから…」
上田「用意周到だね~」
有田「まあ毎週聴いてる人はご存知だとは思いますが、今日貴音ちゃんに何をするかって言うと…ご存知、パネェ質問をします。」
上田「お前も好きだね~この企画。」
有田「いや、別に好きでやってるわけじゃないんですよ…っていうかこんなのやらないに越したものはないんですからね?」
上田「まあ確かにな~」
有田「で、今日初めてこのラジオを聴いたという人もいるでしょうから、今回の罰ゲームの趣旨を簡単に説明しますと、まあ、ゲストに向かって『ウンコ食べられますか?』っていうような質問をする企画です。」
上田「ひっでぇ企画だよな~しかも自分の言葉でだからね。こういうメールが来てますじゃなくて…ちなみに貴音ちゃんには何て理由でこの番組に呼んだのよ?」
有田「もちろんパネェ質問のためとは言えませんから、来週発売のCDの告知ができるっていうのを理由に呼んでます。」
上田「っていうかさ、俺は貴音ちゃんとは先週くらいに『おしゃれイズム』で会ったけど、お前はまだ会ったことなかったよな?」
有田「そうなんですよ…今日初対面でいきなりパネェ質問をするわけですから…下手するとかなり大変なことになるんですよ。」
上田「そうだな、お前ファンに殺されるんじゃないか?がはっ!!」
有田「いや…正直笑えないです…」
上田「まあ、今日はお前の芸能生活をかけてもらうしかないよね。」
有田「やっぱり罰ゲーム無しにしません?」
上田「いやダメだよ!?」
有田「はあ…わかりましたよ、やりますよ…」
上田「ん~まあ、でもさ、お前は以前にも堺校長とデヴィ夫人に対してパネェ質問やったんだから今更アイドルなんて来てもぶっちゃけ余裕でしょ?」
有田「確かにそうかもしれませんけど…」
上田「それにさ、『おしゃれイズム』で貴音ちゃんと話してわかったんだけど、貴音ちゃんってああ見えて冗談通じるみたいだから案外大丈夫だと思うんだよな~」
有田「いや、そりゃ普通の冗談なら通じるかもしれませんけど、僕がするのはパネェ質問ですからね?!」
上田「ああ、そうだったな。じゃあ前言撤回するわ。貴音ちゃんには冗談通じないよ。」
有田「貴音ちゃんにはっていうか誰にも通じませんよ。」
上田「それもそうだな~がはっ!!」
有田「…まあ、話を戻しますけど、いいですか上田さん、堺校長やデヴィ夫人の時もそうでしたけど、今日は特にコンビというものを意識しましょう。海砂利水魚のライブ時代をよく思い出して、今日も僕が暴走してるような感じになりますよね、当然。」
上田「まあね。」
有田「そしたら上田さんは、コンビを守るためにフォローしてくださいよ。」
上田「え~?」
有田「いいですか。もし貴音ちゃんが『痴れ者!なんですかこの低俗な番組は?!帰ります!』ってなっちゃったら、僕だけじゃなくて上田さんもファンに叩かれますからね?」
上田「いや~それは困るね。」
有田「だから上田さんは『あれ、今日はどうしたんだろ有田?貴音ちゃん大丈夫だった?』みたいなフォローをいれて欲しいんですよ。」
上田「いやでも、パネェ質問をぶつけられた貴音ちゃんの反応をリスナーは期待してるわけでしょ?それが主眼なわけじゃんか?」
有田「まあそうですけど…」
上田「だから、今回もボケみたいな感じにはしないからね。」
有田「それはもちろんもちろん。」
上田「『くだらねえ質問してんじゃねーよ!ガハハハハ!』みたいにはしないからね。だから『おい!お前何言ってんだ!!』みたいな感じでいくから。」
有田「はい、そんな感じでお願いします。それじゃあ、ゲストをいつまでも待たせるのも失礼なんでさっさと質問を選びましょうか。」
上田「おお、そうだな早く選んじゃおうぜ。」
有田「あ、そういえば聞きましたか上田さん?」
上田「何を?」
有田「貴音ちゃんに対するパネェ質問を募集したら、なんとハガキだけで2000通近くも来たんですよ。」
上田「ブハハハハ!!おいそんなに来てんのか?!」
有田「メールに至っては3000通くらい来てたみたいですね。」
上田「リスナーはどんだけ有田に失礼こかせようと躍起になってんだよ?!」
有田「その中から質問を選ばなきゃいけないんで少し急がなきゃいけないんですよ。」
上田「じゃあよさそうなやつを適当に選ぶか…」
―控え室―
貴音「なるほど…では、私はくりいむしちゅう様と自由に話をしていればよいのですね?」
チンコー「大まかに言うとそうです。それじゃあ出番になったら呼びますからここで待機していてくださいね。」
貴音「承知致しました。」
貴音「(…やはりらじおというのは些か緊張しますね…)」
数時間前 ―765プロ―
響「た、貴音ぇぇ!!」
貴音「どうしたのですか響、そんなに大声を出して。」
響「貴音、今日くりぃむしちゅーさんのラジオに出るんだって?!」
貴音「ええ、その予定です。」
響「だ、ダメだぞ!!そのラジオに出たらダメだ!!」
貴音「?どうしてです?」
響「自分、春香に聞いたんだ!くりぃむしちゅーの上田さんはメディアを裏で操ってるメディア王で、色々な悪事を働いてるけど権力でもみ消してるって!!そんな悪い人の番組に一人で出るなんて危険だぞ!」
貴音「そうですか…ですが響、心配は無用ですよ。」
響「え…どうして?」
貴音「以前その上田様の『おしゃれいずむ』という番組で上田様と共演させていただきましたが、それほどの悪人には見受けられませんでした。恐らく春香が他の誰かと間違えたのでしょう。」
響「…そうなのかなぁ…」
貴音「ふふ…ありがとう響。私の身を案じてくれたのですね。」
響「も、もちろんだぞ…貴音にもしものことがあったら自分…」
貴音「響…」
響「貴音ぇ…」
小鳥「(ひびたか!ひびたか!!)」
P「音無さん働いてください。」
―控え室―
貴音「(響の手前ああ言いましたが、春香の言っていたことが真実だとすると少々厄介ですね…一応、用心はしておきましょう…)」
貴音「(それにしても…)」
チンコー「四条さん、そろそろ出番なんで用意お願いします。」
貴音「かしこまりました。」
ちんこう「あれ、控え室のおやつが全部無くなってる…?」
貴音「(この時間はお腹が空きますね…)」
―収録スタジオ―
上田「…じゃあこの5つで決定な。」
有田「いや…キツイですって…」
上田「そりゃそうだろ、罰ゲームなんだから。」
有田「これは…より一層上田さんのフォローが重要になりますからね?」
上田「まあまあ…それじゃあ最後に質問を確認しとこうか。」
1.四条さんのことを、“市長さん”と呼んでいいですか?
2.四条さんは、ダーウエ星人ですか?
3.お尻を揉ませてもらってもいいですか?
4.普段は胡麻油で髪を洗ってるんですか?
5.ザーメンを食べたことはありますか?
上田「これで間違い無いよな?」
有田「なんなら全部が間違いですけど…まあ、はい。しかしまあ今回もパネェですね…特に3と5なんて駄目でしょ…セクハラもいいところですよ。」
上田「まあね~じゃあ質問も決まったことだしそろそろ貴音ちゃんに登場してもらおうか。」
有田「上田さん、本当にフォロー頼みますからね?」
上田「ではCMの後、いよいよ有田が貴音ちゃんにパネェ質問をぶつけます!お前ら楽しみに待ってろよ!」
有田「大丈夫かな…」
5分後
上田「はい、というわけで本日のゲストは今話題沸騰中のアイドル事務、765プロの四条貴音ちゃんです!」
貴音「皆様、本日はよろしくお願いします。」
有田「よっ!待ってましたー!!」
上田「ごめんなさいね~こんな夜遅くに呼び出しちゃってしかも随分待たせちゃったみたいで。」
貴音「いえ、お気になさらず。私今日を楽しみにしておりました。」
有田「いや~そう言ってもらえるとこちらも嬉しいですね。」
上田「あれ、確か貴音ちゃんは有田に会うのは初めてなんだっけ?」
貴音「そうですね。上田様とは以前共演させていただきましたが、有田様とは今日が初めてです。」
上田「おい、聞いたかよ?“様”だってよ“様”!」
有田「いや~この破壊力は凄まじいですね!!」
上田「まあ、どうですか、初めて有田を見た感想は?」
貴音「そうですね…とても素敵な殿方と見受けられます。」
有田「え?マジで?!うわ、これはかなり嬉しいな~」
上田「ね。今のでわかったと思うんですけど、貴音ちゃんは目が悪いです。」
有田「ちょっとちょっと!上田さん、いくらなんでも失礼でしょ?!」
上田「え~まあ、今日は来週発売予定のCDの告知のために来ていただいたわけなんですが、告知だけではちょっと寂しいということで、少し我々とトークを交えていただこうかなと思っているんですが、貴音ちゃん、お時間は大丈夫かな?」
貴音「ええ、大丈夫です。」
上田「おお、ありがたいですね~それではCMの後からトークをしていきたいと思います。それじゃあ今日は貴音ちゃんが来てるし、貴音ちゃんに曲紹介してもらおうかな。」
貴音「わかりました。それでは皆様お聴きください。来週発売のしいでぃから一曲、四条貴音、『フラワーガール』」
30分後
貴音「……との組み合わせは至上でございます。」
上田「へ~、まさか貴音ちゃんがそこまで食にこだわりを持っているなんてね~」
貴音「ふふっ、上田様、食は生活の基礎であり文化の一つなのですよ。」
上田「確かにね~ってもうこんな時間じゃんか!?いかんいかん、つい話し込んじゃったよ…」
有田「それじゃあここらで一旦食べ物の話は止めにして、僕たちから四条さんについて知りたいことを訊いていきましょうか。」
上田「そうだな。それでいいかな、貴音ちゃん?」
貴音「ええ。本来であれば私は自らの素性を興味本位では答えたりはしないのですが…お二人からの質問となれば話は別にございます。どうぞ、私に答えられる範囲であればお応えいたします。」
上田「おお、ありがとうね~」
上田「え~っとさ、まあ最初だからまずは簡単なことから訊いてみようかな…貴音ちゃんは765プロに所属してるみたいだけど、765プロの中だと何て呼ばれたりするの?」
貴音「そうですね…主に名前や苗字で呼ばれております。」
有田「あれ、四条さんにはなにかあだ名とかってついてないの?」
貴音「あだ名ですか?…そう言えば、双海亜美と双海真美からは『お姫ちん』と呼ばれておりますね。」
上田「あ~確かに貴音ちゃんは『お姫ちん』って感じだよね~ミステリアスな雰囲気とかがどっかの国のお姫様っぽいもんね~」
貴音「そうでしょうか…?」
有田「ん~他にはないの?ほら、例えば『貴音っち』とか…そういうベタなやつなんかしらあるでしょ?」
貴音「他ですか…?」
上田「なに、なんでお前はそんなに貴音ちゃんのあだ名を引き出そうと躍起になってんだ?」
有田「いや、僕実はさっきから『四条さん』って呼ぶたびに何回も噛みそうになっちゃってるんで、ここらで呼び方を変えられるいいあだ名が来ないかと思ってるんですよ。」
上田「別にあだ名じゃなくてもいいだろ。『貴音ちゃん』って呼べば済む話じゃんか?」
有田「いや、僕は上田さんとは違うんで初対面の方に対してガンガン距離を詰めるなんてことは出来ないです。」
上田「俺がデリカシー無いみたいに言うんじゃねえよ!それに貴音ちゃんだって呼び方一つでそんなに気にはしないだろ。ねえ、貴音ちゃん?」
貴音「え、ええ…」
上田「ぶはは!!ガッツリ引いてるわ!!!よし、俺もこれから『四条さん』って呼ぼう!!」
貴音「いえ、決して引いているわけではございません!」
有田「あ、じゃあ上田さん、一緒に四条さんのあだ名を考えませんか?」
上田「おお、いいねそれ。あっ、じゃあ今日の放送中は四条さんのことはそのあだ名で呼ぶことにしよう。いいですか、四条さん?」
貴音「ええ。お二人にあだ名を考えていただけるとは、身に余る光栄でございます。」
上田「まあ、とは言っても俺こういうのすぐ出てこないからな~どう有田、いいあだ名できた?」
有田「そうですね…四条貴音、四条貴音、四条貴音……しちょう貴音…」
上田「ん?なんか不穏な匂いが…」
有田「…あ、“市長”なんてどうですか?」
上田「ぶはは!!なんで“市長”だよ?!」
有田「ほら、“四条”と“市長”って響きが似てるじゃないですか?」
上田「おい、それただの洒落じゃねえか!?」
有田「えっと、じゃあ今日は四条さんのことを、『市長さん』って呼んでもいいかな?」
パネェ!!
貴音「ええ、構いませんよ。」
上田「え、いいの貴音ちゃん?君、今日の放送中ずっと『市長さん』って呼ばれるんだよ?」
貴音「 “四条”と“市長”…ふふっ、有田様はゆぅもあのある御方ですね。このあだ名、とても気に入りました。」
有田「そう言っていただけるとは、私も嬉しいと存じております。」
上田「いや、お前の『存じております』の使い方はおかしいからな?」
上田「ん~まあ、気に入ってくれたのはいいんだけどさ、“市長さん”って呼ぶとなると、これからラジオ聴き始める人は『ん?どこかの市長さんがラジオに出てるのかな?』って思うかもしれないから、このあだ名は止めにしようや。」
貴音「左様にございますか…」
上田「まあ、気に入ってくれてるのであれば、今後自由に使ってくれていいからさ~今日は『貴音ちゃん』で我慢してよ?」
貴音「…致し方がないですね、わかりました。」
有田「あ、じゃあ僕も『貴音ちゃん』って呼んでいいかな?」
貴音「ええ、有田様もどうぞご自由にお呼びください。」
有田「いや~しかし、貴音ちゃんって本当に礼儀正しいよね~俺、有田様なんて言われたの初めてだよ!」
上田「本当にね~きっとご両親の教育がよく行き届いてたんでしょうね~」
貴音「いえ、そんなことはございません。これくらいのことは当たり前ですよ。」
有田「いや、その当たり前がなかなか出来ないんだよ。」
上田「そうなんだよな~あ、そう言えば貴音ちゃんってどこ出身なの?手元の資料にも載ってないんだけど…」
貴音「…上田様、申し訳ありませんが、それはとっぷしぃくれっとでございます故、お答えしかねます。」
上田「そっか~まあ、無理やり聞くわけにもいかないしな~っていうかむしろそういう秘密があったほうが夢を持てるもんね。」
有田「そうですね、いろいろ想像が膨らみますからね。あ、ちなみに貴音ちゃんは僕たちがどこ出身か知ってる?」
貴音「お二人の出身は…確か熊本県だったかと。」
有田「あ~惜しいね、半分正解。僕は熊本出身で合ってるんだけど、実は上田さんは熊本出身じゃないのよ。」
貴音「そうなのですか?」
上田「いや?俺も熊本出身だけど…」
有田「これはここだけの話なんだけど…上田さんって、実は“ダーウエ星”出身なんだよ。」
上田「がはっ!!!」
貴音「な、なんと…!!あ、有田様、その“だぁうえ星”とは一体…?」
有田「“ダーウエ星”っていうのは、地球からかなり遠いところにある小さな星でさ、そこの星の住人はいろんなウンチクを知ってるわけ。その中でも上田さんはずば抜けたうんちくを知っててさ、だから上田さんは昔うんちく王としてブレイクできたの。」
貴音「なるほど…上田様は“だぁうえ星人”だったのですね…」
有田「でさ、貴音ちゃんも上田さんと同じように、礼儀作法とか食べ物について色々なこと知ってるじゃん。それでピンと来たんだけどさ、もしかして貴音ちゃんって“ダーウエ星人”なの?」
パネェ!!
貴音「…有田様、残念ながら私は“だぁうえ星人”ではございません。」
上田「うん、まあそうだよね。訊く前からわかってたけど。」
有田「あれ?おっかしいな~絶対そうだと思ったのに…」
上田「お前のその確信はどっから来たんだよ?」
貴音「ところで、どうして上田様は“だぁうえ星”からはるばる地球へ参られたのですか?」
有田「ん~まあ、そこら辺は上田さんの方が詳しいからね。自分のことだし。どうしてでしたっけ、上田さん?」
上田「え?え~っと、確か…あれは俺がいつもみたいに仲間とうんちく自慢をしている時だったかね~急に空から“月の使者”とか名乗る集団がやってきてさ、俺の星を侵略しようとしたわけよ~」
貴音「なんと…!」
上田「でも俺ん家には昔俺のうんちくで作ったロケットがあったから、それに乗り込んでなんとか地球まで脱出できたのよ~」
貴音「…」
上田「いや~あれは危なかったな~少し遅れてたら俺も死んでたもんな~」
有田「そうですね。本当に危なかったっていうか、まあ時間の無駄でしたね。」
上田「がはっ!!…って、どうしたの貴音ちゃん?江戸時代の夜かってくらい暗い顔してるけど…」
貴音「上田様…申し訳ありません…」
上田「え!?なんで貴音ちゃんが謝るの?」
貴音「知らぬこととは言え…上田様が故郷を追われたのは私にも責任の一端があります。」
上田「いやいや!気にしなくていいって!っていうかさっきの嘘だし。」
貴音「いえ!こうでもしなければ私の気が収まりません!」
上田「困ったな…この子聞く耳持たないよ…どうすればいいんだろう…」
有田「あ、じゃあ上田さん、あれやらせてもらえばいいじゃないですか。」
上田「なんだよ、あれって?」
有田「ほら、ゲストで女性が来るたびに上田さんがやってるやつがあるじゃないですか。」
上田「いや、あの…ごめん、全く伝わらねえんだけど…」
有田「ったく、すっとぼけちゃって…女性ゲストのお尻を撫で回すやつですよ。」
上田「いや、一度もやったことねえよ!!」
貴音「なんと…!!ですが、それで上田様の気が済むというのなら…」
上田「いやいや、貴音ちゃん!今のは冗談だから!!本気にしちゃ駄目です!」
貴音「…よろしいのですか?」
上田「おお、よろしいよ。っていうかなんでちょっと残念がってるんだ!?」
有田「あ、じゃあ僕が上田さんの代わりにお尻を揉んじゃってもいいですか?」
パネェ!!
貴音「有田様が…ですか?」
有田「うん。だめかな?」
上田「駄目に決まってんだろうが!!」
有田「いや、でも上田さんは毎回やってるじゃないですか?こう、札束をちらつかせて…」
上田「やってねえよ!!人聞きの悪いこと言うな!!…あ、貴音ちゃん、今有田が言ったことは全部嘘だからね~あと、有田の方にお尻を向けなくてもいいんだからね?」
貴音「左様にございますか…」
上田「だからなんで若干悲しい顔してんだ?!駄目だこの流れ!ここらで一回流れを変えよう!」
有田「あ、じゃあ僕が質問してもいいですか。」
上田「…まともな質問だろうな?」
有田「もちろんもちろん!」
上田「…じゃあどうぞ。」
有田「あの、貴音ちゃんって何か特技とかあるの?」
上田「おお、急にストレートな質問が出たな。」
貴音「特技…ですか?」
有田「うん。やっぱりアイドルに限らないけどさ、他の人とは違う何かを持ってるっていうのは武器になるわけでしょ。そういうの何かないの?」
貴音「…そうですね、今考えてみたのですが、どれもまだ特技と言えるほどではありません。」
有田「は~自分に厳しいね~」
上田「ん~まあ、特技っていうのとは違うけど、貴音ちゃんのその綺麗な銀髪はなんて言うかさ、こう、目を引くよね。」
有田「確かにそうですね。テレビとかでもつい貴音ちゃんの方に目がいっちゃいますもん。」
貴音「ふふ、ありがとうございます。」
上田「それとさ、今日近くで見てわかったんだけど、貴音ちゃんの髪って目立つだけじゃなくてめちゃくちゃ綺麗なのね。髪の毛ってここまで艶が出るのかって思ったよ。」
有田「まあ、確かに上田さんの髪質からしたらそうでしょうね。」
上田「俺の髪を見ながらしみじみと言うな!!」
有田「でも、それだけ綺麗な髪を維持するのって結構大変なんじゃないの?」
上田「ああ、きっとそうだろうな~実際どうなの、貴音ちゃんは何か特別な手入れとかしてたりするの?」
貴音「いえ、私は特に何もしてはおりません。」
有田「ええ!?何もしてないのにこんな綺麗なの?」
貴音「左様にございます。」
上田「いいな~俺も『特になにもしてません』って言ってみたいな~がはっ!!」
有田「いや、上田さん待ってくださいよ。」
上田「ん?なによ。」
有田「僕の勘なんですけど、貴音ちゃんはきっと何か特別な方法を使ってますよ。」
上田「いやいや、だって本人が使ってないって言ってるんだぜ。ねぇ、貴音ちゃん?」
貴音「はい、私は特に何も…」
有田「なにか特別なことをしている人は大体そう言うんですよ。もし上田さんが自分だけが知っている簡単に金儲けをする方法があったとして、わざわざ人に教えますか?教えないでしょう。」
上田「いやいや、俺はみんなに教えるよ。っていうかまず例がおかしいけどな?」
有田「まあ、上田さんが金儲けの方法を知ってるっていうのは例じゃないんですけど…」
上田「人聞きの悪いこと言うな!!」
有田「とにかく!僕は、貴音ちゃんはその髪を維持する何か特別な方法をしていると思うわけですよ!」
上田「ん~まあ、お前の言い分はわかったわ。じゃあ、貴音ちゃんはどんな特別なことをしてるっていうんだよ?説明してみ。」
有田「やっぱりね、一般的な洗剤は使わないと思うんですよ。メリ○トとか、D○VEみたいな普通のやつは。」
上田「ほう。」
有田「じゃあ、海外のかっていうとそれも違います。もし海外のだったとしたら、外国の方も使ってるでしょうし。」
貴音「…」
有田「だからね、僕は敢えて、“洗剤”っていう枠を外して考えてみたんですよ。」
上田「ふ~ん…でも洗剤以外のものってなによ?」
有田「それなんですけどね…貴音ちゃん、あなた普段胡麻油で髪を洗ってるでしょ?」
パネェ!!
貴音「え…胡麻油…ですか?」
上田「いやいやいや、おかしいでしょ。そんなわけねえし。」
有田「いや、絶対そうですって!」
上田「あのさ…まあ、油っていうところに注目したのはお前にしてはいいと思うわ。実際椿油とかは結構使われてるみたいだしな。」
有田「そうでしょう?」
上田「たださ、お前が言ったのは胡麻油じゃんか?お前今まで生きてきた中で髪を胡麻油で洗ったりしてる奴見たことあるか?」
有田「今のところは無いですね。」
上田「うん、今のところっていうか、まあ今後もないと思うけど…なに、なんでお前は貴音ちゃんが胡麻油を使ってると思ったの?」
有田「いや…艶が出るかなと…」
上田「出ないと思うよ。恐らくだけど。」
有田「そうですか?」
上田「実際にやったことないからなんとも言えないけど、多分ゴワゴワになっちゃうんじゃねえかな。わからないけどね。」
有田「う~ん…でも僕は絶対に胡麻油を使ってると思うんですよね。」
上田「だから使ってねえって言ってんだろうが!!」
有田「いや、僕は上田さんの意見じゃなくて、貴音ちゃんの答えが聞きたいんですよ!」
上田「使ってるわけねえだろうが…!ねえ、貴音ちゃん?」
貴音「は、はい…私は胡麻油は使っておりません…」
上田「ほらな。使ってるわけがないんだから。っていうかこんなことに時間使わせんなよ。」
有田「…いや、貴音ちゃん今の違うでしょ?」
貴音「え?」
有田「今の上田さんの質問には『もちろん胡麻油を使ってます。』って言うべきでしょ。そうすれば上田さんの『いや、使ってんのかいコラー!!』で笑いとれたんじゃない?」
貴音「は、はあ…」
上田「っていうかアイドルにそんなの求めんなよ。仮にうまくできたとしてもさほどウケないと思うし。」
有田「駄目だよ貴音ちゃん、上田さんが振ってくれたんだからちゃんと反応していかないと。上田さんそういうのにはめちゃくちゃ厳しいんだから…ほら、謝らないと。」
貴音「も、申し訳ありませんでした…」
上田「いやいや!謝る必要ないし!!っていうかさっきにも別にフリじゃねえから!!」
有田「上田さん、アイドルまで謝らせるなんてすごい人だな~」
上田「もとはと言えばお前が胡麻油をどうのこうの言ってたからこうなったんだろうが!!」
有田「そんなこと言いましたっけ?」
上田「はあ…もういい。アホすぎて怒る気にもならねえわ。話題を変えよう…お、何かリスナーから質問が来てるみたいですね。えっと、これはRN”あまとう”」
『四条さんはラーメンが好きということですが、どこのラーメンが一番好きですか?』
上田「…という質問なんですけど、貴音ちゃんってラーメン好きなんだ?」
貴音「ええ、とても。」
上田「へ~なに、じゃあ結構いろんな店に行ったりしてるの?」
貴音「はい。」
上田「いや~想像できないね。だって男ばっかりのラーメン屋に貴音ちゃんがいるんでしょ?そば屋にビーフストロガノフがあるぐらい意外だよ~がはっ!!」
貴音「…そば屋にビーフストロガノフ…上田様、今のは一体?」
上田「がっ!!」
有田「貴音ちゃん、今のは上田さんお得意の“例えツッコミ”ってやつだよ。」
貴音「はて、例えつっこみとは…?」
有田「今の『そば屋にビーフストロガノフがあるぐらい意外だよ』で考えてみると、そば屋のメニューにビーフストロガノフがあったら意外じゃん?」
貴音「確かに…そば屋にびぃふすとろがのふがあったら意外ですね…」
有田「その意外さを、貴音ちゃんが男ばっかりのラーメン屋にいるっていうことに例えたのが、『そば屋にビーフストロガノフがあるぐらい意外だよ』なわけ。そうですよね、上田さん?」
上田「うん…まあ…そうよ…」
貴音「なるほど…奥が深いのですね…」
有田「上田さんどうしました?顔が真っ赤ですけど…」
上田「いや、大丈夫…ちょっと恥ずかしかっただけだからさ…まあ、話を戻すけど貴音ちゃんはどこのラーメン屋が一番好きなの?」
貴音「一番ですか…どれも甲乙つけがたいですね…」
有田「じゃあ、最近よく行くラーメン屋はどこなの?」
貴音「そうですね…最近はらぁめん二十郎に参ります。」
上田「え、ラーメン二十郎ってラーメンが超大盛りで出てくるっていう店でしょ?貴音ちゃん、あれ食べきれるの?」
貴音「ええ。」
上田「は~いやいや凄いね~俺ちょうどこの前テレビで二十郎のラーメン見たけど、たぶん俺だったらもやし食べるだけでギブアップしちゃうよ~」
有田「う~ん、一体この体のどこにそんな量が入るんですかね?」
貴音「ふふっ…有田様、人は見かけによらないのですよ。」
上田「ちなみに、貴音ちゃんはどういう系のラーメンが好きなの?」
貴音「そうですね…強いて挙げるならとんこつ系でしょうか。」
上田「あ~とんこつね、俺も好きだよ。」
貴音「誠でございますか?」
上田「まあでも、もう歳だからあんまり油っぽいのは食べられないけどね。」
有田「とんこつもいいけど、僕はどっちかというと魚介系の方が好きなんだよね。貴音ちゃんは魚介系は嫌い?」
貴音「いいえ、もちろん魚介系のらぁめんも美味かと。」
有田「そうなんだ。あ、そういえばさ、この間めちゃくちゃ美味い魚介系のラーメン食べたのよ!」
上田「へ~、そんな美味いんだ?」
有田「もうめっちゃくちゃ美味いですよ!」
貴音「それは大変興味深いですね。」
上田「なに、なんて店のラーメンなの?」
有田「え~っと…あれ、店の名前なんだったかな…?」
上田「おいおい…そこ一番大事な情報だろうが…」
有田「あ、でもそのラーメンの名前は覚えてますよ。」
上田「おお、なんてラーメンよ?」
有田「“ザーメン”です。」
上田「がっ!!!」
有田「ん?…ああ、“ザーメン”です。」
上田「いいよ、二回言わなくて!!っていうかお前アイドルの前で何言ってんだ!常識持って話せや!」
有田「いや、こういう名前のラーメンなんですからしょうがないじゃないですか。」
上田「嘘付けや!そんな悪意に満ちた名前のラーメンがあるわけねえだろうが!!“ちんこすう”じゃねえんだから!」
貴音「ざぁめん…」
上田「って貴音ちゃん!その言葉は禁止禁止!!俺達の命が危なくなるから!!」
有田「あ、貴音ちゃんはザーメン食べたことある?」
パネェ!!
上田「お前はどさくさにまぎれてなに訊いてんだ?!」
貴音「いえ、私はまだその“ざぁめん”を口にしたことはございません。」
上田「是非そうであって欲しいよ!っていうか貴音ちゃん、もう“ザーメン”って言うの止めにしよう?」
貴音「して有田様、その美味なる“ざぁめん”とはどこに行けば味わうことができるのですか?」
上田「ああ駄目だ、この子聞く耳持たねえわ。」
有田「あ、それじゃあ今度一緒に“ザーメン”食べに行こうか?」
貴音「誠にございますか?!」
上田「おいてめえ!誤解を招くから止めろ!!っていうか本番中に誘うんじゃねえよ豚顔面!!」
有田「ちょっと、さっきからなんなんですか上田さん?」
上田「なんなんですかじゃねえよ!!ったく、お前いつかファンに刺されるからな…」
テッテレー!!
上田「あれ?!ああ、もう終わりか~」
有田「終わったー!!やったー!!」
貴音「あの…有田様、上田様今の音は一体…?」
上田「いや~申し訳ない!実は……」
上田「…というわけなんだ。ごめんね~」
貴音「なるほど…つまりお二人は私を騙して興じていたということですね…」
有田「いや~僕らも本当はこんなことしたくなかったんだけど、馬鹿なリスナーがやれやれうるさくt」
貴音「この痴れ者!!」
上田・有田「?!」
貴音「己の私利私欲のために他人を謀るなど恥を知りなさい!!大変不愉快です!失礼ですが先に退出させていただきます!」
上田「え、あ、ちょ…待って貴音ちゃん!!おい有田!ちゃんと謝れって!!」
有田「す、すみませんでした!!貴音ちゃん、この通り謝るから許してください!!」
貴音「…と、普通であればこのような反応をするのかもしれませんね。」
上田・有田「え?」
貴音「ふふ…お二人とも驚かれましたか?」
上田「貴音ちゃん…怒ってないの?」
貴音「はい。騙されていたとはいえ楽しい時間を過ごせていたのは事実ですから。」
有田「なんだ…も~びっくりさせないでよ~」
貴音「ふふ…申し訳ありません。ですが、これでおあいこでしょう?」
有田「まあ、そうだけど…でもまさか貴音ちゃんがあんな演技するとはね~」
貴音「ふふふ…有田様、私、冗談は得意なのです。」
上田「まあ何はともあれ今日の企画が無事に終わってよかったよ~」
有田「そうですね。もしまた貴音ちゃんが来るってなった時は罰ゲームじゃなくて普通にトークを楽しみたいですね~」
上田「そうだな~貴音ちゃん、この番組結構いい加減な番組だからさ、気が向いたらいつでも来てくれて構わないからね。」
貴音「承知いたしました。今後折を見て参加させていただきます。」
上田「それじゃあ最後に貴音ちゃんの曲でお別れしましょうか。貴音ちゃん曲紹介よろしく~」
貴音「わかりました。それでは皆様お聴きください。四条貴音で”風花”」
上田「貴音ちゃん、今日は本当にありがとうございました!この後は斎藤安弘さんのANNエバーグリーンです。今週は上田晋也と」
有田「私、有田哲平!そして!!」
貴音「四条貴音が務めさせていただきました。」
上田「あったかくして寝ろよ~!」
有田「僕からは以上!」
貴音「皆様、よい夢を…」
翌日 ―765プロ―
貴音「おはようございます。」
響「貴音ぇぇぇぇ!!」
貴音「おや、今日も騒がしいですね響。」
響「大丈夫だったか貴音?!上田さんに何か変なことされなかったか?!怪我してないか?!」
貴音「心配は無用です。何もされていませんよ。」
響「そっか…よかったぞ…自分、昨日は貴音に何かあったらすぐに駆けつけられるようにラジオの前で待機してたんだけど…あの…」
貴音「ふふ…仕方ありませんね。あの番組は深夜でしたから、その前に寝てしまうのも無理はないでしょう。それに響も仕事で疲れていたのでしょう?」
響「うぅ…ごめんな貴音ぇ…」
貴音「その心遣いだけで十分嬉しいですよ、響。」
小鳥「(ひびたか!!ひびたか!!!」
P「音無さんうるさいです。あと仕事してください。」
終わり
以上で僕のオナニーは終わりです。
こんなウンコチンコスレを最後まで見てくれてありがとな~
あと来週辺りに響のでスレ立てる予定だから気が向いたら寄ってってもらっても構わんよ~
それじゃお前らあったかくして寝ろよ~!
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