杏「ニギニギ?」 (89)

この作品は

杏「ペロペロ?」
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以上の続編になります
まぁ続編っていってもとりあえず杏と輝子と小梅と森久保と楓さんをペロペロワシャワシャハムハムクンカクンカしただけです

今回は橘さんニギニギします


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386949720

今更なんですが、この作品はPが薬で変態化する、もしくはもとから変態であることさえ理解してもらえればどれからでも読める...........かも?
参考までに、それぞれメインとしてるのは杏が基本いて

ペロペロ → 輝子
ワシャワシャ → 小梅
ハムハム → 森久保
クンカクンカ → 楓さん
ニギニギ → 橘さん

という感じ

とりあえずよろしくお願いします


杏「あー、面倒くさい……」

杏「最近働きすぎだよ杏……どうにかして休まないと死んじゃう……」

杏「……ん?」

杏「なにこれ、『仮病薬』?」

杏「なんか怪しいなぁ……あ、説明書もある」

杏「えーと、『これを飲めば見かけ上熱が出ます! でも一切辛くはありません! もしかしたら気になるあの人が心配して看病してくれるかも……そんな薬です!』」

杏「……」

杏(またどうせちひろさんだろうなぁ)

杏「……」

杏「……くひひ」



…………


P「何ですって?」

ちひろ「その、今日杏ちゃんレッスンなのにまだ来てなくて……」

P「まーたサボりかあいつ」

ちひろ「どうなんでしょうか、でも杏ちゃんサボる時には連絡入れてきますし」

P「……」

ちひろ「……」

P「そういえばあいつサボる癖にそれを毎回連絡してきますよね、なんでだ?」

ちひろ「そういえばそうですよね……」

P「……」

ちひろ「……」

P「な、なんだか急に不安になってきました……少し様子を見にいってきます」

ちひろ「分かりました、とりあえず杏ちゃんの今日のレッスンは中止するよう手配しときますね」

P「よろしくお願いします、では……」ガチャ

ちひろ「様子が分かったら連絡下さいねー」


ちひろ「……」

ちひろ「ん?」

ちひろ「あ、あれ、仮病薬がない」

ちひろ「……もしかして杏ちゃん?」

ちひろ「……」

ちひろ「まあいいか、杏ちゃん最近頑張ってたし……杏ちゃんなら効果も問題ないはずだし」

ちひろ「さ、仕事仕事……」



…………


P「……着いた」

P(あいつ、大丈夫かな?)

P「……」

P「ま、どーせ寝坊かサボりかだろ」ピンポーン

P「……」

P「……」ピンポーン

P「……」

P「……」ピピピピピピピピンポーン

P「……」

P「反応ねえな……」

P「……」

P「……!」ガチャ

P(ドアに鍵かかってないってことはいるのか?)

P(……悪いがお邪魔するか、ラチがあかん)

P「おーい、杏ー、おじゃまするぞー」

P「……反応ないから入るからな、文句いうなよ」パタン


P「って、相変わらず汚い部屋だなおい」

P「杏ー、部屋にはいるかー? 部屋にも入らせてもらうぞー」

P「……」

P「まーた反応なし、と」ガチャ

杏「コホンッ、コホッ」

P「お、杏、いたのか、それなら返事を……って」

杏「あ、プロデューサー……」

P(潤んだ瞳、紅潮している頬……)

P(……す、素敵だ)

杏「……プロデューサー?」

P「!」

P(ち、違う、そうじゃなくて!)

P「か、風邪か?」

杏「うん、ちょっとひいたかも」

P「熱は?」

杏「多分結構ありそうかな」

P「計ってないのか……体温計はどこにある」

杏「えーと、そこらへんに薬箱があるはず」

P「そこらへん……あぁ、これか、体温計は……あったあった、よし、じゃあちょっと今から熱計れ」

杏「面倒くさい」

P「大人しく従えっつーの……その間、ちょっと悪いがちひろさんと連絡とりたいから携帯使わせてもらうな」

杏「はいはい、りょーかい」



…………


P「……えぇ、はい」

P「そうですね、結構辛そうなので今日のレッスンは……はい…」

P「今熱計らせてます……はい…もうちょっと様子みてから仕事に戻りますので……はい…」

杏「お、計り終わったよ」

P「!」

P「あの、今熱計りおわったみたいなんでちょっと見てみます………」

P「杏、ちょっと見せてみろ」

杏「ほい」

P「えーと……さ、39度近くも……!」

杏(おぉ、薬の効果凄いなぁ)

P「こ、これは…」

杏(くひひ、プロデューサー信じてる……よしよし、この調子でプロデューサーが仕事に戻ったら……)


P「……仕事なんかしてる場合じゃないな」

杏「……え?」

P「ちひろさん、ええ、そうです、今日は俺も休みとらせてもらいますね……はい、ありがとうございます」

杏「え、プ、プロデューサー、杏のことは大丈夫だから仕事に……」

P「はい…はい……それではまた様子を連絡しますね……ではでは」

P「……ふぅ」

杏「仕事に戻ればいいよプロデューサー、杏のことはいいから、いいからさ」

P「……」ポン

杏「!」

P「こんな高熱出してて心細かったろ、治るまでおれがついててやるから……安心しろ」

杏「……」

P「うん、とりあえずお前はベッドで横になっとけ」

杏(こ、これはミスったかも…)



…………


P「さぁ、何にせよこんな部屋じゃあな……少し掃除するぞ?」

杏「掃除?」

P「おう、悪いが勝手に片付けるからな」

P「しっかし本当汚ねえな……漫画も散乱してるし…よいしょ……」

杏「あっ…それまだ読みかけだからそこ置いといて…!」

P「ダメだ、片付ける」

P「……! やべっ、ゲーム踏みそうに……これも片付けるか……」

杏「そっ、それはまだ電源ついてて…! 置いたままにして……」

P「……」ギロリ

杏「」ビクッ

P「……お前はちゃんと寝てるんだ」

杏「で、でも…」

P「俺はな、お前のことが心配なんだぞ?」

杏「うっ」

P「変なことはしないから、早く寝て、早く治して元気になれ」

杏「……」

杏「わかった……」


P「……」ガタゴソ

杏(そうは言っても)

杏(自分の部屋を片付けられるのってなんか嫌だ……)

P「……」ガタゴソ

杏(あー、あれ片付けないでよ……杏の部屋が……くそぅ)

P「……」ピタッ

杏(……?)

杏(あれ、止まった?)

P「……」

杏(な、なんか変なもの置いてたっけ……って、あれは……!)

P「……」

P(これは、ブラジャー?)

P(え、誰の? きらり? いや、でもこのサイズは絶対ありえないし……)

杏(ど、どうしよう……!)

P(この小ささ……そして)

P「……」ペロリ

杏「!」

P(この味わい……ま、まさか杏の……?)

杏(な、舐めた……今杏のブラ舐められた……)


P(え、でも前俺が杏の素晴らしさを確認しようとした時、杏はブラジャーつけてなかったし)

P(……じゃあこれは?)

杏(……)

杏(……舐められたのはまぁ、おいといて)

杏(あれをどう言い訳しよう)

杏(あれはだって……だってプロデューサー杏がちっぱいだとかどうとか言うし……なんか腹立ってつい……)

P「……杏」

杏「……! はっ、はいっ!」

P「その、な……これなんだけど…」

杏「あ、あー、それね、その、きらりが無理やり買ってきたやつだよそれ」

杏(ゴメンきらり!)

P「え、そうなのか?」

杏「そ、そうだよ」

P(……それにしてはしっかりとした杏の味わいがしたが)

杏「それ、捨てていーよ、うん……杏は使わないしさ」

P「えっ、そんな……」

杏「……?」


P「杏のブラジャー捨てるなんて……」

杏「……」

P「……」

P「これ、俺が片付けとくな、片付けとはいえこんなことして悪かったな」ゴソゴソ

杏「えっ、ちょっと、何鞄に入れようとして……」

P「俺が片付けておくと言ったじゃないか」

杏「こ、ここで捨てればいいじゃん」

P「……」

杏「……」

P「そうだ、今からポカリとか熱さまシートとか色々買ってくるが、欲しいものあるか?」

P「なんでもいいぞ、なんならゲームとかでも」

杏「……」

P「……」

P「もちろん飴も買ってくるから……その、ブラジャー……」

杏「ダメだっつーの」



…………


P「じゃあ、ちゃんと大人しくしとけよ、すぐ戻ってくるからな」ガチャ

杏「んー」

P「……」パタン

杏「……」

杏「……はぁ」

杏(失敗したなぁ、休めはしたけど今日はずっと仮病の振りしないと)

杏(……くひひ、でもプロデューサーあんなに慌てて……杏がちょっと熱だしただけなのに)

杏「……」

杏(うん、今日はもうしょうがないか、プロデューサーが家のことや杏の世話してくれるみたいだし、ベットでゴロゴロすればいいや)

杏「……」

杏「……あれ?」

杏(プロデューサーが熱出てる杏の世話を、看病をしてって……なんかこんなことが前にもあったような気がする)

杏「……」

杏「ま、いいや、寝るかな、せっかく出来た休みだし」



ーーーー


P「あ、杏が倒れたんですか!?」

トレーナー「ええ、どうも熱があるみたいでして……」

P「病院、病院には連れてってくれましたか!」

トレーナー「は、はい、もちろん」

P「医者はなんて……!」

トレーナー「軽い疲労から来る熱だろうと、安静にしてれば問題ないそうです」

P「……そう、ですか」

トレーナー「すみませんでした、私がちゃんと杏ちゃんのことに気がついていれば……」

P「……いえ、これは俺の責任です……俺が、俺が杏のことを見てやれてなかった」

P「変だとは思ったんです、あいつ、いつも休みたい休みたい言ってたのに……最近は何も文句を言わずレッスンに行ってたから……」

P「でも、なんで、なんで倒れるまで……」

トレーナー「……」


トレーナー「……杏ちゃん、ここ数日、練習中凄く熱心だったんですよ」

P「!」

トレーナー「まぁサボろうとしてたこともありはしたんですけど、レッスン中はちゃんと真面目にしててくれてて」

トレーナー「プロデューサーが使えないから杏がちょっとくらいは頑張っとかないと印税生活なんかできないって、そう言ってました」

P「……え」

P「そ、そうですか」ズーン

トレーナー「……違いますよ、きっとプロデューサーさんが見限られてるわけじゃないです」

P「え、そ、それじゃどうして…?」

トレーナー「ふふ……それより今、杏ちゃんは仮眠室のベットで寝てますから、様子を見に行ってあげてくれませんか?」

P「わ、分かりました !」



…………


P「……」ガチャ

P(あ、杏……!)

杏「……zzZ」

P(……寝てる、のか)

杏「……zzZ」

P「……」

杏「……プロデューサー…」

P「!」

杏「……zzZ」

P(……寝言か)

杏「……うーん…」

P(苦しそうだな……熱のせいか? )

杏「……ぅう…」

P「……」


P「……」ギュッ

杏「……う…ん?」

P「ごめんな、ごめんな杏……こんなに無理させてたのか……」

杏「……」

P「……なぁ杏、元気になったらたまには仕事休んで一緒にゲームでもしよう………そして今度はゆっくり、ゆっくりトップアイドルを目指そうな……俺たちのペースで」

杏「……」

P「……」

杏(や、やばい……起きたら手を握られてた上になんかやたら恥ずかしいこと言ってる人がいる……!)

杏(そんなこと言われても杏は昨日夜更かししちゃったから体調崩しただけで……無理してたわけじゃ……)

P「……そうか、お前がここ最近頑張っててくれたのはもしかして……俺が最近仕事うまくいかないって嘆いてたからなのか?」

P「だから、だからお前は……」

杏(そ、それは)

杏(プロデューサーが使えないから、今だけ、今だけちょっと頑張ろうと思っただけ……)

杏(……)

杏(……うん、そう、それだけ…)


P「……」

杏「……」

P「ん? 氷枕ぬるくなってそうだな……変えてやるか」スッ

杏「あ……」

P「!」

P(お、起こしちゃったか!?)

杏「……」

P「……」

P(……ほっ)

P(じゃ、杏、今新しい氷枕持ってきてやるからな)

P「……」ガチャ

P「……」パタン

杏「……」

杏(……手がちょっと、温かい)

杏(あんな強く握って、起きないわけないじゃんか)

杏(……)

杏(手、大きかったな……)



ーーーー


杏(……)

杏(……そうだ、やっぱり杏は昔熱を出してプロデューサーに看病されたことあったなぁ)

杏(手を握られて、なんだかプロデューサーちょっと汗ばんでて……でも……)

杏(……そう、ちょうどこんな感じに握られて……って)

P「……」ギュー

杏(……!)

杏(わ、わ、なんで杏、手を握られて…!)

杏(と、というかプロデューサーいつの間に帰ってきて……)

P「……お、うなされてたから不安だったけど、もう大丈夫そうだな」

杏「……」

P「うん、それじゃ夕飯の準備でも……」スッ

杏「あ……」

P「……!」

杏「……」

P「……お、起こしちゃったか?」

杏「……ぐーぐー」

P「……はぁ、すまんすまん、まぁでも今からすぐお粥作るから、その間また熱を計っといてくれるか?」

杏「空気読めないなー……杏がせっかく寝たふりしてあげたのにー」


P「……まぁ、無駄口叩けるくらいには治ってはくれてよかったよ」

P「ともかくお粥作ってくる、少し待っといてくれ」

杏「お粥よりはもうちょっとしっかりとしたしたものが……」

P「食欲あるのか?」

杏「そりゃもう、天ぷらでもステーキでも何でも食べれるよ」

P「流石に病人にそんなもの食わせられるかよ、でもそれなら雑炊とかにでもしようか」

杏「あんま変わってないじゃん」

P「文句言うならお粥にするぞ?」

杏「やるじゃんプロデューサー、杏カニ雑炊食べたかったんだよー」

P「……さりげにリクエストすんなっつーの」



…………


P「……えーと、味付けは……うん、こんな感じで……」

P「……あちっ…つつ…」

P「……」

P(……昔、杏が熱だした時に無理はさせないって、俺は決めたのに……くそ……)

P(でも、さっき見た感じ顔色も良くなってたし明日には回復してくれるかな……?)

P(もちろん風邪が治るまでは休みにして……治っても二、三日は様子みて……)

P(あと、もう一度スケジュールも見直そうかな)

P(……)

P(ごめんな、杏)

P「……」

P「……あ、やべやべ、そろそろ火止めないと……って、ん?」

P「なんだこれ、仮病薬?」

P「……」

P「……ま、まさかな、ジョークグッズだろ」

P「……制作責任者……千川ちひろ……」

P「……」



…………


P「杏、ご飯出来たぞ」

杏「おー、ご苦労ご苦労、それじゃあ……」

P「あぁ、お前はベッドにいるままでいい」

杏「……? でもそれじゃあ食べられないじゃん」

P「お前は病人なんだから、俺が食べさせてやる」

杏「え、ちょ、ちょっとそれは……」

P「病人なんだから仕方ない、病人なんだからなぁ、うん、俺が食べさせてやる」カチャカチャ

杏「……プロデューサー?」

P「熱いだろうしちゃんと冷ましてやるからな……ふー、ふー……」

杏「ほ、本当に?」

P「よし……はい、あーん」

杏「無理、無理だってば……」

P「口移しの方がいいか?」

杏「もっと無理に決まってるじゃんかっ!」


P「だよな、じゃあこれしかない、早く食べろ」

杏「じ、自分で食べるから大丈夫だって」

P「あーん」

杏「だ、だから……」

P「あーん」

杏「……うぅ」

杏「あ、あーん……」

P「……」

杏「……は、早く食べさせてよ!」

P「いや、ちょっと杏のあーんとかレアだから見たくなって」

杏「……なんのイジメなのさこれは……むぐっ」

杏「……」モグモグ


杏「……タイミング考えてよ」

P「イジメなんかじゃないぞ、お前が熱なんか出すからしょうがないだろ?」

杏「でもこれは……むぐぐっ」

P「ほら、しゃべってないで早く食べろ、冷えすぎると美味しくないからな」

杏「……」モグモグ

杏「喋ってる最中に口に突っ込もうとするとか……さっきまでの感じはどこいったのさ」

P「ん? さっきまでみたいに雰囲気出して食べさせたほうがよかったか?」

杏「そっ……そういうわけじゃないけど……」

P「ほれ、あーん」

杏「……」

杏「……」パクッ

杏「……」モグモグ

杏「……んまい、やるじゃんプロデューサー」

P「だろ?」



…………


杏(け、結局最後まであーんさせられた……)

P「さぁ俺は食器片付けるから、ちゃんと横になっておけよ」

杏「えー、もう流石に寝れないよ」

P「寝る振りだけでもしとけ、ぶり返すぞ」スタスタ

杏「はいはい」

杏「……」

杏(………しかし、さっきのは看病にしてもやりすぎだと思うんだけど)

杏(んー、まさか仮病がばれてその意趣返しに杏に意地悪してるとか)

杏(でもこれが仮病だって気付くなんてことはまずないだろうしなぁ)

杏(……あ)

杏(そ、そういえばあの薬確か台所に置いたまま……)

杏(ということはやっぱりプロデューサー……!)



…………


P「うし、片付け終わったぞ杏……って」

杏「……」

P(また寝てるのか……いやでも寝過ぎだろう)

P(……もしや)

P「……」

P「仮病」ボソッ

杏「」ビクッ

杏「……」

P(……成る程、俺が仕返ししてることに気付いて寝た振りでやり過ごそうというわけか)

P(だが杏、まだまだ甘いな、それぐらいでなんとかなるとでも思ったのか?)

P(その寝た振りこそが仇になる……これから貴様が見るのは……地獄でしかない)


P「……」

杏「……」

P「んー、眠くなってきたなー……もう遅いし、そろそろ寝るかぁ」

杏「……!」

杏(やたっ! これで……!)

P「杏の布団で」

杏「!?」

P「……」モゾモゾ

杏(え、は、入ってきて…!)

P「……」ピッタリ

杏(あああ杏の後ろにピッタリ……え、もしかしてバレてる、寝た振りバレてる……!?)


P「……」

杏「……」

杏(プ、プロデューサーが背中に密着してるのがわかる……)

P「……」スーッ

杏「!」

杏(う、腕を……上から下にゆっくりなでて……!)

P「……」スーッ

杏(なんだろう……ちょっとこれ……い、いやらしい気が……)

P「……」ピタッ

杏「!」

杏(手で…止まった……?)

P「……」

杏「……」

P「……」ギュッ

杏「あぅ……!」

杏(う、うう…なんか変な声が出ちゃった……)


P「……」ギュー

杏「……」

杏(も、もうこれは寝たふりとか無理……)

杏「……プロデューサー……なにしてるのさ?」

P「ん? あれ、杏起きたのか? ダメだろう熱があるんだから寝てないと」

杏「も、もういいから、仮病だってわかってるんでしょ? 杏が悪かったから……」

P「何言ってるんだ杏、お前今凄く熱いぞ、熱あるだろ?」

杏「それはだってプロデューサーが変なことするからじゃんかっ!」

P「変なこと……? それは例えばこんなことか?」ニギニギ

杏「んっ……ちょ、ちょっと…」

P「……杏の手はちっちゃくて柔らかいな」ニギニギ

杏「て、手、離して」

P「ダメだ」ギュー

杏「……」

P「……」ギュー

杏「んー…っく……んー!」

P「引っ張っても無駄だっつーの」ギュー


杏「ど、どうしたら離してくれるのさ」

P「んー、無理だな」

杏「無理って……謝ってるのに……」

P「杏、これはな、もう謝る云々の話じゃないんだよ」

杏「……どうゆうこと?」

P「俺も最初は仕返しのつもりだったんだがな」

P「杏があまりに柔らかい手をしてるからもう欲望を抑えられないんだ」

杏「へ?」

P「だからこれは単なるセクハラです、俺の欲望の糧となれ杏」

杏「そっ、そんなの認められるかーっ!」

P「残念ながらもう俺は止まることなど出来ないのだよ」ニギニギ

杏「っ! そ、それやめてって……モゴゴッ」

P「うるさい口はもう片方の手で塞いでしまっとこうな」

杏「……むー! むー!」


P「……昔から、手を握り合うことってのは色んな意味があるって言われてるが」

杏「……モゴモゴ」

P「やはり友愛を示すというのが一番の意味なんだろう」

P「握手もそうだけど……例えば恋人繋ぎ」

杏「!」

P「ほら、杏、手のひらを広げろ……」

杏(ぐ……開くもんか……!)

P「ふふ……頑張っているが、杏の小さい手なんて俺の手に比べるとな……」

P「ほら……ちょっと力を込めただけでゆっくり……ゆっくりと……」

杏(……! あぁ……杏の……杏の手が開いちゃう……!)

P「……俺の指の間に杏の指を挟んで……まず中指、捕まえたぞ」

杏「……むぐ……うぅ…」

P「ほら、次は人差し指……」

杏(あう、あうう……これ、ダメだ……これはなんか……ダメ…)


杏「……はぐっ!」

P「いつっ!」

杏「ぷはっ……はなせえっ……!」

P「ま、まさか噛むとは……血が出たじゃないか」

杏「自業自得だっ!」

P「しょうがない、じゃあ噛まれないようなところに……そうだな、杏を抱き締めようかな……」

杏「……えっ」

P「……」ギュー

杏「うあっ……! プロデューサー……!」

P「……」ギュー

杏「こっ、これっ…!」

杏(恥ずかしいとか以前に……強く締められすぎて…!)


P「さぁ、恋人繋ぎの続きだ……親指…」

杏「……ううぅ…」

P「そして、最後は薬指……永遠の愛を誓う指を……もらうぞ?」

杏「!」

P「杏の一番大事な指を……な」

杏(あ、あ……こんなの、こんなの……)

杏(……他の指……プロデューサーにしっかり握られてて……杏もプロデューサーに抱きしめられてて……)

杏(……逃げられるわけないじゃんか……杏の大事な指、プロデューサーに奪われちゃう……奪われちゃうよ……)

P「……これで、薬指」

杏(……あ)

杏(奪われちゃった……)


P「恋人繋ぎの完成だな……杏」

杏「……」

P「気分はどうだ?」

杏「……」

杏「……ぎもぢわるい」

P「……へ?」

杏「プロデューサー、強く締めてくるから……杏食べて横になったばかりだし……吐きそう……」

P「え、ちょ、ちょっと待て、さ、さっきまでの雰囲気とかぶち壊しかお前……!」

杏「プロデューサーが悪いんじゃんか……あ、もう、だめだこれ」

P「ま、待て、今から袋持ってくるからそれに……!」バッ

杏「……」キラーン


杏「引っかかったなプロデューサー…! 杏は逃げさせてもらうからねっ!」

P「えっ……あっ、ま、待て杏! 騙しやがったな!!」

杏「……だって、こうでもしてなんとか逃げないと……なんか……なんかもう……」

杏「……とにかくプロデューサーが悪いんだーっ! 杏はこのままきらりのとこに逃げさせてもらうよ! 追いかけても無駄だかんね!」

P「ぐっ……ま、待てって言ってるだろう……逃がさ…な……」

P「……逃がさ…」

P「……」パタン

杏「……え?」

P「……」

杏「……」

杏「プロデューサー?」

P「……き、ぎもぢわるい」

杏「あ、け、仮病か、その手はくわないよ!」

P「……あ、あの薬」

杏「……?」

P「本当に効くかどうか試したんだが……こ、こんなに苦しいのか……?」


杏「た、試したの? で、でも杏は別に大丈夫だったし……」

P「……ぐ、ぐうぅ」

杏「ちょ、ちょっと待ってて……確か説明書を杏のポケットに入れたままに……えーと……あった」

杏「『これを飲めば見かけ上熱が出ます! でも一切辛くはありません! もしかしたら気になるあの人が心配して看病してくれるかも……そんな薬です!』」

杏「……ん?」

杏「……『男性が飲むと免疫機能が低下し、本当に風邪をひくであろうため、男性の方の服用は絶対にやめて下さい』」

杏「……」

P「……」

P「……まさか」

P「ちひろの野郎……これ、俺用の対策とかじゃ……」

杏「……」

P「……」

杏「……雑炊作ってあげようか?」

P「……すまん」



おわり

なんというか、このシリーズ最初こんな感じにするつもりなかったんだけど....

とにかく杏編終わりです、橘さんは後日に



おまけ1



ちひろ「もとより仮病薬はプロデューサーさんに看病されたいって子がいるかもと思って作ったものなんだけど……」

凛「コホッコホッ」

P「お、おい凛、大丈夫か?」

千枝「ケホッ……」

P「あぁ千枝……ほら、薬持ってきたぞ」

ちひろ「……」

ちひろ(まさかこんなにいるとは)

P「24人も風邪だなんて……集団感染しちゃいましたね……」

ちひろ(……この人たまに頭悪いよなぁ、杏ちゃんのことがあったってばかりなのに)

ちひろ(というか)

留美「コホッ……コホン」

ちひろ「留美さん、あなたもですか……もういい大人でしょうに……」

留美「な、なんのことかしら」

ちひろ「……」

留美「……コ、コホコホ」

ちひろ「いえ、なんでもないです……」



おまけ2



P「なに、またサボるだと?」

杏『えー、いいじゃん別に、ちゃんと報告してるし勘弁してよ』

P「アホかっ、ちょっと待ってろ、今からきらりを迎えにいかせるからなっ!」

杏『えっ、き、きらりだけ? プロデューサーは?』

P「俺は今日そんな暇ないっての!」

杏『……えー』

P「えーじゃないっ! ……ったく」ガチャン

ちひろ「杏ちゃんですか?」

P「えぇ、またサボるだとかほざいてました……」

ちひろ「ふふ、またきらりちゃんが杏ちゃんをおんぶして来るんですかね」

P「もはやそれが日常の光景となってますね……あいつもきらりにおぶられるの満更じゃなさそうだし」

P「まぁでも、きらりには申し訳ないです、俺が忙しくなかったらあいつ引っ張ってくるんですが」

ちひろ「……あぁ、そういえばプロデューサーさんも結構杏ちゃん迎えに行くことありましたねぇ」

P「ええ、本当に面倒くさいやつですよ」

ちひろ「……」

P「……あれ、どうしました?」

ちひろ「いや……なんで杏ちゃんがサボる時に連絡を入れるのかがわかった気がしました」

P「……?」

うおっ、ありす、うおおおおお、うおっ、おおおおおおありすううううう



橘さん、投下します


ありす(……私はあんまり自分の名前を呼ばれるのは好きじゃありません)

ありす(だってその、私の名前って日本人ぽくないですし、からかわれることだって沢山ありましたから……)

ありす(あ、でも名前を付けてくれたお母さんお父さんにはもちろん感謝してます、一生懸命考えてくれた大切な名前だと思っています)

ありす(……でも、ありすはやっぱり……)

P「おーい、ありすー」

ありす「!」

P「帰る準備しろ、今日はもう遅いから送ってやる」

ありす「あ、ありがとうございます……でもその前に」

P「?」

ありす「何度言えば分かるんですかっ、下の名前で呼ばないで下さい!」


P「えー、でもありすって呼びやすいし」

ありす「呼びやすくてもダメです!」

P「分かったよ……じゃあ、橘?」

ありす「……」

P「……」

P「呼ばれないと呼ばれないでちょっと残念なんだろお前」

ありす「そっ、そんなことないです」

P「さー戯れるのはここまで、帰るぞありす」

ありす「あっ! ま、また……また名前で呼ぶんですから……もう……」


…………


P「よし、着いた」

ありす「ここ最近毎日送ってもらってますよね……すみません」

P「いや、いいよ、流石にこんな遅くに女の子を一人で帰らせるわけにはいかないし」

ありす「……女の子、ですか」

P「どうした?」

ありす「何でもないです」

P「ん、そうか?」

P「……ま、今日はお疲れ様、明日も頑張ろうな、ありす」

ありす「はい、今日も一日ありがとうございました」

P「おう、じゃあな」ブロローン

ありす「……」フリフリ

ありす「……」


ありす「……」

ありす(……あ、そういえばさっきありすって呼ばれてたのに指摘するの忘れちゃってた)

ありす(……)

ありす(いっ、いや、下の名前で呼ばれるのは本当に嫌で……!)

ありす(特にPさんにありすって呼ばれると……子供扱いされてるみたいだし……)

ありす(……でも私、実際子供だからしょうがないよね)

ありす「……」

ありす「Pさん、私が大人になるまで待ってくれるかな」

ありす「……」

ありす(……ふ、不安になってきた)

ありす(事務所の人達Pさんを狙ってる人沢山いるし、もしかして私が大人になる前に……!)

ありす(こ、こうなったら一刻も早く私が大人になるしか……!)

ありす(……)

ありす(……あれ?)

ありす(でも、どうやったら大人になれるんだろう?)



…………


留美「大人になりたい?」

ありす「はい」

留美「私から見ればありすちゃんは十分大人だと思うわよ?」

ありす「ほ、本当ですか?」

留美「ええ、周りの子達に比べてもずっと落ち着いてるし、判断力もあるし」

ありす「……やっぱり子供扱いじゃないですか」

留美「え、あ……」

ありす「子供の中で大人じゃダメなんです、私は子供じゃなくて大人になりたいんです」

留美「そ、そうなの……それならそうだ、嫌いなもの全部残さず食べるようになる……とか」

ありす「それも子供扱いじゃないですか!」

留美「ふふ、でもこれは重要なことよ、大人になっても好き嫌いがある人は大人とは言えないの」

ありす「え、そ、そうなんですか?」

留美「ええ、だからまずは嫌いなものを克服するとかどうかしら」

ありす「……わかりました、頑張ってみます」



…………


ありす(私は嫌いなものなんてほとんどないけれど)

ありす(お父さんにちょっとだけ飲ませてもらったコーヒーは苦くて飲むことが出来なかった)

ありす(大人になれば分かるって言われたけど、今、私はその大人になるためにコーヒーを……!)

ありす「……」

ありす「……」チョビ

ありす「……!!」

ありす(や、やっぱり苦い……でも、飲まないと!)

ありす(……あ、そうだ、でも確かちひろさんはコーヒーに砂糖入れてたっけ)

ありす(……角砂糖が確か台所に……あ、あったあった……これだけ苦いんだから沢山入れればちょうど良くなるはず)

ありす「……」ポチャポチャポチャ

ありす「……」グルグル


ありす「……」

ありす「……」チョビ

ありす「……!!」

ありす(こ、今度は甘すぎて飲めない…!)

P「お、ありす何飲んでるんだ?」

ありす「あ、Pさん……」

P「……っておいおい、お前の歳でコーヒーはまだダメだって、これは俺が貰うぞ?」

ありす「あ、そ、それは……」

P「……」グイーッ

P「……」

ありす「……」

P「ぶはっ……!」

ありす「Pさん、だ、大丈夫ですか!?」



…………


楓「大人?」

ありす「はい」

楓「で、でも急に大人になりたいって言っても……私はその……」

楓(……子供っぽいってプロデューサーに言われちゃってるし)

ありす「お願いします! どうか教えてください!」

楓(こ、困ったわ……ありすちゃん真剣に聞きにきてる)

楓(えーと、えーと)

ありす「……」

楓「……」

楓「……その、膝枕、とか?」



…………


ありす「Pさん、ちょっとこっち来てください」

P「ん? 構わないけど……どうした、正座なんかして」

ありす「その……ここに、ここに頭を乗せてください」

P「は?」

ありす「膝枕ですっ、いいから言う通りにしてください」

P(……顔真っ赤にして何言ってんだこの子は)

ありす「は、早くしてください」

P(まぁでも、これは役得だな、素直に従わせてもらおう)

P「分かった、それじゃあ膝借りるな」ポスッ

ありす「わっ……!」


P「……」

ありす(お、重い)

P(ち、小さい)

ありす(で、でも我慢しなきゃ……!)

P(こんな小さい体で流石に膝枕は無理だろう……なんとか首に力を入れて少しでも重さを減らして……)

ありす「……」プルプル

P「……」プルプル








ちひろ「あれ、どうしたんですかプロデューサー、首に湿布なんて貼って……寝違えました?」

P「えぇ、まぁ、そんなところです」



…………


奈々「大人……ってなんで私に聞くのかな、ありすちゃん?」

ありす「え、でもななさんじゅうななさいだし、もう立派な大人だと思いまして……」

奈々「……悪意はないんだよね?」

ありす「……?」

奈々「なんでもない、それにしても大人かぁ……そうだなぁ……」

ありす「……」

奈々「ありすちゃん、大人になるとね、大切だったことも悲しかったことも忘れていっちゃうんだよ……」

奈々「だからね、ありすちゃんは大人になろうとする前にとりあえず今を一生懸命楽しむこと、そうすればいつか大人になるよりもっと大切なことが見つかるから」

ありす「……」

ありす「奈々さんのいうこと貫禄あります……」

奈々「かかか貫禄!?」

ありす「はい、ちょっとお父さんに説教されてるみたいでした」

奈々「お、お父さん……説教……」

ありす(……でも、今は私、どうしても大人になりたいな)

奈々「…………うさみん星人は17歳……うさみん星人は17歳……」ブツブツ

うお、まじだ、ありがとうございます、訂正します



…………


菜々「大人……ってなんで私に聞くのかな、ありすちゃん?」

ありす「え、でもななさんじゅうななさいだし、もう立派な大人だと思いまして……」

菜々「……悪意はないんだよね?」

ありす「……?」

菜々「なんでもない、それにしても大人かぁ……そうだなぁ……」

ありす「……」

菜々「ありすちゃん、大人になるとね、大切だったことも悲しかったことも忘れていっちゃうんだよ……」

菜々「だからね、ありすちゃんは大人になろうとする前にとりあえず今を一生懸命楽しむこと、そうすればいつか大人になるよりもっと大切なことが見つかるから」

ありす「……」

ありす「奈々さんのいうこと貫禄あります……」

菜々「かかか貫禄!?」

ありす「はい、ちょっとお父さんに説教されてるみたいでした」

菜々「お、お父さん……説教……」

ありす(……でも、今は私、どうしても大人になりたいな)

菜々「…………うさみん星人は17歳……うさみん星人は17歳……」ブツブツ



…………


ありす(色々聞いて試したみたけど全然ダメだった……)

ありす(……やっぱり、急に大人になんかなれっこないのかな?)

ありす(いや、でも、まだ、まだ諦めない……こうなったらPさんにも聞いてみて……!)



…………


ありす「Pさん」

P「ん? どうした?」

ありす「その、急になんですけど……大人になるってPさんはどういうことか分かりますか?」

P「大人になる?」

ありす「はい」

P「なんだ、そんな簡単なことが聞きたいのか?」

ありす「!」

P「大人になる……それはな、子供が産めるようになるということだ」

ありす「子供、ですか?」

P「そう、大人とは子供を産むための存在でしかない、大人は子供に敵いはしないんだ……だがもちろん大人でも子供に勝るとも劣らない人もいることを最近俺は知ってな、そのことを確認させてもらった人には非常に感謝してる、いつか俺の子を産んでもらえたらいいなぁ……というかこの事務所の大人は全員俺の子を産んでもらって事務所の子供は全員俺の養女に……」ブツブツ

ありす「あ、あの、何言ってるか全然聞こえないんですが……?」

P「!」

P「わ、悪い、ちょっと暴走してた……!」

ちひろ(録音しときました)


P「すますまん、で、大人になるってことだったよな?」

ありす「はい、子供が産めるようになる、でしたよね?」

P「……いや、あれは忘れてくれ、あれはそう、色々と違うんだ」

ありす「そうなんですか?」

P「ああ……あんなこと考えるのは薬の効果だと……信じたいんだが……」

ありす「……?」

P(流石に本気であんな考えを持ってる奴がアイドルをプロデュースするのはヤバすぎるし)

ありす「それなら大人になるってどうゆうことなんですか?」

P「あ、えーと、そうだな、大人大人…」

P「……」

P「あれ? そんなこと聞くってもしかしてありすは大人になりたいのか?」

ありす「……」コクコク

P「な、なんで大人に、大人なんかになりたいんだ?」

ありす「そ、それは……」


P「……」

ありす「……」

P「俺は許さんぞ」

ありす「え?」

P「子供なのに大人になりたいだと……? お前、それがどれだけ勿体無……過酷なことか分かるのか?」

ありす「い、いや、そういうわけでは……」

ありす「で、でも! 私は大人になりたい、ならないといけないんです!」

P「……」

P「決意は固いのか?」

ありす「……はい」

P「そうか、それなら俺がお前に今から大人の辛さを教えてやる」

P「もしそれが乗り越えられるなら……お前は立派な大人になれるだろう」

ありす「本当ですか!?」

P「あぁ、嘘はつかない……だがとても厳しいぞ」

P「……覚悟はいいな」

ありす「……」

ありす「……」コクッ



…………


ありす「Pさん……こ、これで本当に大人になれるんですか……?」

P「あぁ、大人になるためのステップ1、大人なら皆やる『子供の頃を振り返る』だ」

ありす「そ、そうは言ってもここまでする必要はないんじゃ……?」

P「やるなら徹底的だ! 妥協はしない!」

P「……それにな」

ありす「……」

P「似合ってるぞ、園児服」

ありす「Pさんはバカですっ!」

P「なぁに、昔を振り返るのは確かに恥ずかしい……だけどな、大人になるとそれも懐かしく思えるもんだ」

ありす「これ、明らかにそんな類の話とはズレてる気がするんですが……」

P「文句ばっかり言うな……仕方ないそれならこの幼児用の服を……」

ありす「着れるわけないじゃないですか!」

P「そ、それならおしゃぶりだけでも……」

ありす「……Pさんは大バカですっ!」


P「ありすの恥じらいを堪能したことだし、このまま次のステップに行くかな」

ありす「なんか変な言葉が聞こえた気がします……」

P「気のせいだ、ほら、さっさと次だ次」

ありす「こ、この姿のままですか?」

P「当たり前だ」

ありす(当たり前なんだ……)

P「次のステップはな……」

ありす「……」

P「ステップ2、『異性と手をつなぐ』だ!」

ありす「えっ」

P「どうした?」

ありす「いえ……なんだか思ったより簡単そうな気がして……」

P「……本当にそうかな?」スッ

P「それならほら、握ってみろ」

ありす「……!」


ありす(Pさんの手……)

ありす(……大丈夫、お父さんと繋いだこともあるし……普通に、普通に手を握るだけだし)

ありす「……」

P「……」

ありす(……普通に、握るだけ……なのに)

P「どうした?」

ありす(体が……動いてくれない……!)

P「……ふふ」

P「こんなことも出来ないようじゃ大人になるなんてちゃんちゃらおかしいなぁありす」

ありす「!」

ありす(……うぅ、まずは、まずは触るだけでも)

ありす「……」

P「……」

ありす「……」チョン

P「……!」

ありす(さ、さわれた……!)


P「……」

ありす(よし……この調子でちょっとずつ……握っていって……)

ありす「……」プルプル

P「……」

P「……」ギュッ

ありす「」ビクッ

ありす「……Pさん? なんで……?」

P「……」ギュー

ありす「……あう」

P「大人になるためのステップ3……」

P「『異性とのキス』だ」

ありす「……え?」


P「……」

ありす「え、その、Pさん、さ、さすがにそういうのは恋人とかがすることで……」

P「……」

ありす「大人になるとか……そんなのとは関係、ないんじゃ……」

P「……」

ありす「いや、そんな……」

P「……」ジリジリ

ありす「おかしいです、それはおかしいです、ちかっ、近づかないでください……」

P「……」ジリジリ

ありす「えっ、えっ、だめ……」

P「……」ジリジリ

ありす「ダメですったら!!」ベチーン

P「ほぐわーつ!!」ゴシャア

ありす「……あ」


ありす(た、たたいちゃった……)

P「う、うう……ロリに殴られた……」

ありす「だ、大丈夫ですか、いや、でもあれはPさんがっ!」

P「これ……いいなぁ、殴られるの……あれだ、小さい子に殴られる店とか作ったら凄いんじゃ…」

P「ぶたれて…女の子はストレス発散できて…俺も気持ち良くて…気持ちいいからまたぶたれて……」

ありす「な、何を言ってるんですか、帰ってきて、帰ってきて下さい」

P「ぶたれることによって生まれる無限のエネルギー……」

P「……そうか、今俺は手に入れたんだ、ロリの永久機関、世界の答えを……」ガクッ

ありす「お、起きてください!! 起きてくださいってばあああああ!!」



……………


P「いや、すまんありす……また暴走しちゃって……」

ありす「私もPさんを殴ってしまったので……いいです、おあいこです」

P「そうは言ってもお前のは正当防衛だし……」

ありす「……それじゃあ一つだけいいですか?」

P「な、なんだ?」

ありす「あ、でもその前に……Pさんがああいうことしてきたってことは……私と、その……そういう関係になりたいってことで……いいんですか?」

P「もちろんだ」

ありす「も、もちろん……ですか」

ありす「……ふふ」

P(俺は全国のロリとそういう関係になりたいからな)


ありす「……それなら」

P「おう、何でも言ってくれ」

ありす「Pさん、待てますか」

P「ん? 待つって何を?」

ありす「いいから待てるか答えてください」

P「……わ、わかった、待つ、待てるよ」

ありす「……そうですか」

ありす「それなら、それなら私はまだ子供でいいです」

P「……?」

ありす「……子供でいいなら、Pさんに下の名前を呼ばれるのも悪くない気がします」

ありす「えへへ……」



おわり

結構身の回りが忙しくなってきたので今回でとりあえずこのシリーズは一段落ということで
まぁそうはいってもいずれ続き書くとは思うんですけど......多分

今回も付き合ってくれた人ありがとうございました


おまけ3


幸子「プロデューサーさんっ!」

P「ん、どうしたんだ幸子」

幸子「輝子さんや小梅さんが嬉しそうにしてたので詳しく聞かせてもらったら…プロデューサーさんに良いことしてもらったって…」

P「……」

幸子「なのに……それなのにボクは何もされてないですよ!」

P「……気付いてしまったか」

幸子「何でボクには何もしてくれないんですか! もしかしてかわいすぎるから……かわいさが罪なんですか!?」

P「ところで幸子、お前何されるか分かったうえで、そして覚悟を決めて俺に尋ねてるんだよな?」

幸子「か、覚悟……?」

幸子「……フフン、その手には乗りませんよ、小梅さんも輝子さんも幸せそうでしたもん! きっと良いことのはずです!」

P「そうか」

幸子「だいたいカワイイボクに酷いことは出来ないはずっ、さあ、何してくれるんですかっ!」

P「ペロペロワシャワシャハムハムモフモフウニウニヌルヌルムシャムシャ」

幸子「……えっ」

P「ペロペロワシャワシャハムハムモフモフウニウニヌルヌルハァハァムシャムシャ」

幸子「なっ…なんですかそれっ、一つ増えてるし……ってなんで近づいて………わ、わあああああああ!」

次回続くなら好きなアイドルあらかた出したし他にいいアイドルがいたらそれで
どうであれ当分は書かないと思うけど、もしまた書いたらお願いします


......そうは言いいつつネタは欲しいんでネタくれ、おすすめのアイドルとかでもいいです、まぁでも杏は書く
またいつかー

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