男「うっ…!!!?蟻に噛まれた…!!!!!」(457)

―蟻博物館―

教師「今日はここで蟻の観察を行なう」

教師「各自、学校で決めたグループで行動するように」

教師「決して1人で行動するんじゃないぞ」

ざわざわ

男「…」

教師「おい、男!お前も早くグループで行動しろ」

男「あ…グループが……」

教師「あん?なんだって?」

男「ぼ、僕グループに選ばれてないんです」

教師「そんなもん自分が悪いんだろ!なんとかしろ!!」

男「…」

男「…」チラッ

女「蟻にもいっぱい種類があるんだねー」

女友「げっ、この蟻きもくない?」

男(女さん…いつ見ても綺麗で可愛くて無邪気だな…)

男(残念だけど僕じゃ喋りかける事すら出来ないや)

野球部「よう、地味男」ガシッ

男「あ…ど…どもう」

野球部「もしかして1人か?」

男「そ、そうなんだ…はは」

野球部「プッwwwww」

野球部B「ソロ行動かよwww博物館でwwwww」

男「…」

野球部「ソロ行動wwwハイッソロ行動wwww」

男友「あいつ等…」

野球部「ソロ行動wwwwハァイッソロ行動wwww」

スッ

男友「おい、お前等やめろって」

男「…男友」

野球部「お前面白くねーよ、こいつがソロ行動してるからいじってんだろ」

男友「監督に媚しか売れない奴等はやっぱりクズだな」

野球部「…な、なんだと?」ピクピクッ

男友「プレー磨く前にまずは人間性磨いたらどうなんだよ」

野球部B「テメェ…!!」

教師「おーい!お前等そんな所でなにしてるんだ!」

野球部「や、やべぇ…先生にバレると試合に出れなくなるかもしれない…」

タッタッタ

男友「チッ、やっぱり最低な奴等だな」

男「ありがとう…」

男友「あんな奴等、試合に出れなくて当然だろ」

男友「俺のグループ入るか?」

男「い…いいの?」

男友「当たり前だろ、一緒に蟻の観察しようぜ」

男(いつも男友には助けられてばかりだな…)


男友「男も入るけどいいよな?」

イケメン「え?あの地味な奴?」

男友「そんな事言うなよ…別に人数増えても悪い事はないだろ」

イケメン「まあいいけど」

男「…」

女「…」

男(女さんが1人?チャンスかもしれない…)

男はリュックに入れていたインスタントカメラを取り出し

こっそりと女に近づく

女「あ、男くん」

男「…アッ…アァッ…」

女「女友見なかった?はぐれちゃったんだけど…」

男「し、し、知らないッ」

女「そっか」

男(言うんだ…写真を撮らせてくれって……)

男「お…女ァさぁん…」

女「なに?」

男「しゃ、写真撮らせ…て」

女「え、写真?」

男「う…うん」

女「私なんか撮っても仕方ないと思うけど…」

男「お、お願い!!」

女「じゃあ、男くんに撮ってもらおうかな?あ、ちゃんと可愛く撮ってね!」

男(やった)

パシャッパシャッ

女「…」

男「も、もうちょっとセクシーに」

女「えー?こ…こうかな?」

男「ああ…いいよ…いいよぉ」パシャッパシャッ

ススッ

ガブッ

男「アッ!!!!」

ガシャンッ

突然、自分の首筋に激痛が走った

女「どうしたの!?」

男「ご…ごめん…何でもないよ…ははっ」

女「ホントに大丈夫…?」

女友「あ、いたいた!女ー!」

女「女友!もう探したんだから!」

女友「ごめんごめん…イケメンくんに絡んでたから」

女友「あっちにご飯食べれる場所あるみたいだから行こっ」

女「あ…男くん」

男「い、いいよ…先に行ってて……」

男「いたたっ…なんだったんだろう…」

スッ

首筋を指でなぞると

ぬるぬる

男「血…?何かに噛まれたのかな…」

男友「男!飯食いにいこうぜ!」

男「あ、男友…他のメンバーは?」

男友「なんかだるいから抜けてきたんだ、お前と2人で行動した方が楽しそうだし」

男「…!」

男友「腹減ったし早く行こうぜ~」

男「はぁはぁ…!!ま、待って…!!」


野球部「やべぇwwww男の奴バス乗り遅れてるwwww」

野球部B「鬼全力疾走してるwwww」

女「せ、先生!男くんがまだ乗れてませんよ!!」

教師「あいつは0,4秒の遅刻だ!バスには乗せんぞ!!」

女「0、4秒って…」

男友「クソ教師め……!」

タッタッタ

女「男友くん…!?」

男友「おい、運転手バス止めろ!!」ガシッ

運転手「ちょ…アッウァァァーーー!!」

キキィーーーーッ!!

バスは一時停止した

教師「ば、馬鹿モン!!なにをしとるんだ!!」

男友「おら、早く開けろ」

プシューッ

男「…」

男友「男!早く乗れよ!」

スッ

男友「じゃあ、発車してください」

野球部「チッ…男友つまんねーよな」

DQN「…」

教師「えー、明日は予定通りに学校があるから遅刻するんじゃないぞ」

一同「はい」

教師「よし解散…!男だけ後で先生の所に来い!」

男「…?」


教師「先生がなんで呼び出したか分かってるだろうな」

男「ぼ、僕が遅刻したことです」

教師「違うだろ!!なんでバスを一時停車した時に乗ったんだ!!」

男「え…」

教師「あの場面で乗ってどうする!!お前は走って帰るべきだったんだぞ!!」

男「すいません…すいません!」

教師「昔はバスだってなかったのに今の若者ときたらなんだ!!脆すぎるんだよ!!」

……



コンコンッ

婆「あら、男が帰ってきたみたいね」

ガチャッ

男「ただいま、婆」

婆「おかえり」

ギュッ

男の両親は幼少の頃に交通事故でこの世を去っていた

婆「今日の蟻博物館はどうだったの?」

男「すごく楽しかったよ、友達といっぱい観察できたし」

婆「そう、それは良かったね」

男「クラスの女子ともたくさん話したんだ!」

あれ、じっちゃんって・・・・ ;;

婆「もうすぐでおじいさんが帰ってくるわ」

ピンポーン

男「あ、ホントだね」

ガチャッ

爺「ただいま」

婆「丁度、帰ってくる頃だと話してたのよ」

爺「そうか、それはタイミングが良い」

男「おじさん、お帰り」

爺「ただいま」

婆「さぁさぁ今日は赤飯でも炊きましょうか」

―翌朝―

チュンッチュンッ

ガバッ

男「……」

目覚めた瞬間、男はある異変に気付く

男「…あれ?視界がすごくぼやけてる…」

男「僕ってこんなに視力悪かったっけ」


婆「おはよう、男」

男「おはよう」

婆「あら…男…」

男「どうしたの?」

婆「貴方、昨日ちゃんとお風呂に入ったわよね?」

男「入ったけど…」

婆「なんだか物凄く異臭が貴方からするわ…なにか悪い物でも食べたのかしら」

今まで無臭だった男の体臭は激変した

視力も両眼とも一気に低下している

男「どうしてなんだ…今日は体調が悪いんだろうか……」

ガラガラッ

野球部「よう、ちょっとツラ貸せよ」

男「え」

野球部B「って…今日のお前くせーなwwww」

男「…」

野球部「おら、俺の必殺技オモプラッタ食らえ」

メキメキッ

男「い…痛い…!!関節技はやめてよ…!!」

ガラガラッ

教師「よーし、出席とるぞー」

野球部「やべっ」

教師「ニヤッ」

教師「出席の邪魔にならない程度にしとけよ」

野球部「へへっ、分かってますよ」

メキメキッ

男「うああああああ!!!」

男友「おい、ふざけんな!!なにが出席の邪魔にならない程度だ!!」

教師「別にいじめじゃないだろ?ただのいじりだ」

男友「どこがだよ!!」

教師「あんまり先生に反抗すると停学食らわすぞ」

男友「…!!」

―正門前―

チリンッチリンッ

キキーリッ

イケメン「着いたよ」

女「ありがと!」

スタッ

イケメン「てかさ、俺等付き合ってるよね?」

女「え…?まだ1回遊んだだけじゃ…」

イケメン「だからもう付き合ってるってことでいいよね」

女「そ、それは…」

ぎゅっ

イケメン「いいから、こっち向いてよ」

ちゅっ

女「…!」

ヒロインが中古になった
もういらね

野球部「おらっ!!おらっ!!」

ボコボコッ

男「うぅっ」

野球部B「コイツ…2時間ぐらい殴ってるけど全く怪我しねぇぞ…」

野球部「どんだけ頑丈なんだよ…」

男(殴られたり蹴られても痛いけどなんだか耐えれそう)

野球部「クソッ、バットで叩こうぜ!」

ヒュンッ

野球部は男に対してフルスイング

パシッ

男はその振り抜いたバットを片手で掴む

野球部「!?」

男「え?」

>>65
お前はVIPPERの鑑だ、童貞

メキメキッ

金属がバットが男の握力で粉々になった

野球部「!!!」

男「え…」

野球部B「お、お前!!よくも野球部のバットを粉々にしやがったな!!」

野球部「覚えてろ!」

タッタッタ

男「…」

この時の男の握力はゴリラの3倍

男「男友無しで野球部の連中を撃退できた…」

男「きっと、神様が僕に力を与えてくれたんだ!!」

つか、休み時間に2時間殴ったのか?
放課後?

婆「男…その顔の傷はどうしたの?」

男「ちょっと階段から転んだだけだよ」

婆「そう、それなら良いわ…」

スタスタ

爺「ばあさんや」

婆「やっぱり、一度学校に行ってみましょう」


教師「え?いじめ?」キョトン

婆「私の男がいじめられてるかもしれないんです」

爺「顔にも数箇所大きな痣がありました」

校長「息子さんからはなにも相談はありませんぞ」

教師「いじめなんて我が校である訳がありませんよ」


婆「ソノ言葉は信じていいんですか…?」

教師「ええ、いじめはありません」

校長「では今日の所はお帰りください」

爺「分かりました」

スタスタ

ガチャッ

教師「やれやれ、面倒な連中だ」

校長「本当にいじめがあればメディアに大きく取り上げられてしまうからな」

校長「なんとしてもそれだけは避けたい」

教師「バレたとしても、いじめの認識は無かったって言えばいいんですよ校長」

校長「頭が良いな君は」

教師「フフッ」

男は今日、放課後全く見知らぬ街へと赴いたが

迷う事無く家に辿り着く事が出来た

これは蟻の帰巣能力が男に備わったからである

男「…」

女「もううんざりよ!!」

男「…!女さんの声だ!!」

タッタッタ

ガチャッ

女「もういいわ、イケメンくんとは別れる」

イケメン「こっちの台詞だ、後悔させてやるよクソビッチ」

女「……」

男「女さん」

女「あ、男くん…今の見てた?」

男「コクッ」

女「ごめん…変な所見せちゃって」

男「今のイケメンくんだよね…」

女「うん、実は4日前に付き合い始めたの」

男「もう別れたの?」

女「性格不一致でね…笑っちゃうでしょ?」

男「ううん、そんなことないさ」

男「君の魅力に彼が気付かなかっただけだよ」

女「……なんか、今日はやけに積極的だね?」

男「え?え?」

男「そ、そうかな……」

女「ありがとう、男くんにそう言われてちょっとすっきりしたわ」


野球部「ほら、今日のイジメはこれだwwww」

  ガサッ

男「こ、これは?」

野球部「蜂の死骸をいっぱい集めて来たぜwww」

野球部「ほら、これ食えよwww」

男「い、嫌だ……!」

野球部「食わねーと……そうだな、男友にでも食ってもらおっかなぁ~www」

男「!!!」

男「……わ、分かった……」

男「食えばいいんだろ、食えば……」 ヒョイ

 モシャ…

男「うぅぅぅ……」 モグ、モグ…

男「う?」

男「ウマい!!!」 テーレッテレー

野球部「!!?」

男「僕で良かったらいつでも相談してよ」

男「ニコッ」

女「ありがとう…」

男「そ、そうだ!良かったアド…」

女「じゃあ、私そろそろバイトの時間だから」

スタスタ

男「あ…」

男「今日は1分48秒話せたからいいか…」

男「バイト……か」

―月曜日―

店員「いらっしゃいあせぇ」

男「すいません、これもらっていいですか?

スッ

「タウンワーク」

店員「え、ええ…ご自由にお取りください」


パラッパラッ

男「すごい…この地域でこんなにバイト募集してるところあるんだ」

男「お金があればきっと女さんだって振り向いてくれるはず!」

男「色んな物を買ってあげたりしたいな…」

―飲食店―

男「…きょ、今日はお忙しい所」

店長「履歴書」

男「は、はい」

スッ

店長「うーん、汚ねぇ字だな」

男「すいません」ボソッ

店長「あん?さっきからなに言ってるか聞こえねぇんだよ!!」

ガシャンッ!!

男「ヒィッ」

店長「いらっしゃいませ、ありがとうございましたって言ってみろ」

男「え?」

店長「今すぐ言うんだよ」

男「…アッァッァウ」

おいワタミ

店長「こっちだって金払うんだからそれ相応の働きっぷり見せろよ!!」

店長「たけぇ時給払うんだからよ、給料泥棒がよ!!」

男(まだ働いてないのに…)

店長「で、週に何回入れんの?」

男「え…えーっと…週3で」

店長「週3?舐めてんのか!!!!!」

男(た、タウンワークには週3OKって書いてたはずじゃ…)

店長「それだけしか働けないんならどこ行っても雇ってもらえねぇよ!!」

店長「1週間後に採用なら電話する、不採用なら連絡無しだ」

店長「帰っていいよ」

男「あ…ありがとうございました…」

―白蟻屋―

女「いらっしゃいませー!」

客(おっ、可愛いな)

女「はい!かしこまりました!」

店員「可愛くてハキハキしてる子が居酒屋に入ってくれましたね」

店長「ああ、そうだな」


―更衣室―

チャラ男「女ちゃん、こっち来てよ」

グイッ

女「あ…///」

チャラ男「可愛い♪」

ぎゅっ

女「わ、私つい最近別れたばっかりだし///」

チャラ男「関係ないよ」

店長「それじゃ、週6で」

男「は、はい!」

店長「土日祝はスタートからラストまで」

店長「平日は学校終わってからすぐ来てラストまでね」

男「…」

それから男は死に物狂いで働いた

従業員からは異端扱いをされていながらも働いた

そして、ついに10万円が貯まった

男「…ニヤッニヤッ」

男友「よう、朝から嬉しそうだな」

男「ついに10万円貯まったんだ」

男友「えぇー!すごいな!!頑張ってバイトしたんだな」

教師「3時間目は体育だから急いで着替えろよ」

男友「男!急いでいこうぜ!」

男「うん」

サッサッ

2人はすぐに着替え教室を出て行った

今日の鍵係りは野球部だった

野球部「行ったか」

野球部B「馬鹿だな、机の上に10万円入った袋置いとくなんてよ」

スッ

野球部「へへっ…10万円か……」

教師「…おい」

野球部「ビクッ」

教師「さすがに他人の金品を盗むのは犯罪だぞ」

ヒョイッ

野球部「アッ…」

教師「2度とこんな真似するな」

野球部B「は、はい」

タッタッタ

教師「やれやれ…タチの悪い連中だ」

10万の入った袋をスーツの内ポケットに閉まった


男「…」

男友「おーい、なにボーッとしてんだよ!」

男「今日、女さん欠席かな?」

男友「あ…そういえば来てなかったな」

―教室―

男「…ない」

男友「え?」

男「10万円が…ないんだ…!!」

男友「おいおい、お前なんで机の上なんかに置いておいたんだよ!」

男「ご…ごめん!皆に見せびらかせたくて…!」

男友「誰かに盗まれたって可能性は否定はできねぇ」

男「盗難…」

男「ギロッ」

野球部「な、なんだよ」

スタスタ

ガシッ

男「返せよ……僕の10万円……」メキメキッ

野球部「ゴヒャッアッ…」

野球部B「や、やめろ!野球部が死んじゃうだろ!!」

男「返せ返せ返せ返せ返せ」

野球部B「違うんだ!俺たちはなにも盗ってない!!」

野球部B「盗ったのは教師なんだよ!!」

男「教師が…?」

男友「あいつ…!ここまで堕ちたか…!」

教師「おい、もうすぐで4時間目が始まるぞ」

男「先生」

教師「なんだ?お前はまたいじめられたから相談しにきたのか?」

教師「めんどくせぇ奴だな」

ダーマの主人公はもっと屑

男友「先生、あんたが男の金を盗んだんだろ?」

教師「金?なんのことだ?」

男友「すっとぼけんじゃねぇぞ!!」

男「男友…いいよ、僕がなんとかする」

教師「いいからさっさと席に着け」

男「返してください」

教師「やかましいんだよ…!!」

ベキィッ!!

教師は男の顔面にグーパンチを放つ

教師「アッ」

ガリガリッ

男は顔面にパンチを受け止め

教師の拳に噛み付く

メキメキッ

教師「アッ…アアアアアアアア!!!!!」

男友「男、やめろ!!それ以上やったら拳が壊れる!!」

男「お金…お金…お金…お金…お金…僕のお金…」

教師「す…すまん!お前のお金はさっき全部パチンコに使っちまったんだ!」

男「……」

男友「コイツ…ギャンブルに走ってたのかよ…!」

教師「ヒッヒィィッ……」

男友「とにかく、この事は校長に伝えておくからな」

男友「社会的にお前を抹殺してやるよ…!」

教師「ガクガクッ…」


校長「却下です」

男友「ど…どうしてですか?」

校長「教師がパチンコに使ったという証拠があるんですか?」

男友「証拠って…本人の口からそう言ったんだよ!!」

教師「ええ、認識はありません」けろっ

男友「…!!」

校長「という訳でこの話はここまでです。帰ってください。」

ザー…ザー…

降りしきる雨の中、女は学校の近くを歩いていた

女「今日学校サボっちゃったな…」

チャラ男「まあいいじゃん」

その隣にはバイト先のチャラ男

ドンッ

女「きゃっ」

屈強な男「…いてーな」

チャラ男「はぁ?そっちからぶつかってきたんだろ!ぶっ殺すぞ!!」

暴走男「誰に向かって言ってんの?」

屈強な男「この辺は俺達が仕切ってんだよ…」

チャラ男「…うっ」

暴走男「おっ、てか隣にいる女可愛いじゃん」

女「…!」

屈強な男「車に乗せろ」

―屋上―

男「飛び降りて死のう」

男「もう女さんには振り向いてもらえないし」

男「なにをやっても上手くいかない…」

男「……」

女「きゃあーーー!!!」

男「この声は……」


女「離して…!!」

暴走男「無理無理、君は今から犯されるんだよーん」

チャラ男「ヒッ…ヒィァァァァ!!!」

チャラ男は半泣きでその場から逃走した

女「チャラ男くん…!!」

屈強な男「情けねぇ男だな…俺達が気持ちよくさせてやるよ」

女「…ひっ…」

屈強な男「情けねぇ男だな…俺達が気持ちよくさせてやるよ」

チャラ男「…ひっ…」

男「ハァハァ…!!!」

屋上から校庭まで全力疾走で階段を降りる

男「そうだ…殴ったりして僕が警察に面倒見られたりするのは嫌だから…」

男「なにか顔を隠せる物を…」

鞄の中からおばさんに編んでもらった手作りのマフラーを取り出す

男「僕の誕生日にくれた婆のマフラーだ…」

男「これを顔にグルグル巻きにすればばれないはず!」

タッタッタ

走りながら顔中にマフラーを巻き女の元にへと向かう

女「誰か…!!!誰か助けて…!!!!」

スッ

男「ちょ、ちょっと待て(裏声」

屈強な男「あん?」

暴走男「顔に赤いマフラー巻いてんぞwwwwww」

男(くっ、前が見えにくい)

女「誰……?」

男「その女性を解放したらどうだい?」

暴走男「うるせーーーよ!!」

男「ペッ」

ブシャァッ!!

男の口から大量の唾が発射される

べチャッ

暴走男「…!?っ!!!熱い…!!!溶けてやがる…!!!!」

暴走男「うああああああ!!!俺の顔の皮膚がッ!!!」

女「…」

屈強な男「テメェ…何者んだ!!」

ヒュンッ

バキィッ

屈強な男のボディブローが脇腹に直撃

屈強な男「昔はアマチュアボクシングで肋骨折の異名を持ってたぐらいだぜ…」

男「それが全力?」

屈強な男「なっ…倒れないだと……!?」

男「その自慢の左拳に僕からプレゼントだ」ペッ

べチャッ

屈強な男「ぐっ…ぐああああああああ!!!俺の拳が溶ける…!!!!」

屈強な男「く、クソッ!逃げるぞ!!!」

暴走男「うあああああああ」

タッタッタ

男「怪我はない?」

女「あ…ありがとうございます、怪我はないです」

男「そう、それなら良かった」

女「待って!顔を…見せてください…」

男「悪いけど顔を明かすことは出来ないんだ」

男(顔を隠してるから女さんとハキハキ会話出来る)

女「そんな…お礼させてほしいの…」

男「お礼はまた今度に」

女「それじゃあ、名前だけでも…!」

男「いつも貴方を見ている…とだけ言っておくよ…はっ!!!」タッタッタ

最後に捨て台詞を吐きその場から全力疾走で姿を消した


うまいこと言ったとでも思ってるのか

男友「父さん…いい加減仕事探せよ」

父「…男友か」

男友「タイムマシンなんて作れないんだよ」

父「……私の理論通りなら必ず作れる」

男友「はぁ…それより今日は男も連れてきてるんだ」

父「ほう、男くんか」

男「こんにちは、お久し振りです」

父「男友から噂は聞いているよ、この間の世界史の小テストで満点を取ったそうじゃないか」

男「はい、お父様の書かれたパラドックス理論の本も読ませて頂きました」

父「ほう…高校生にしてあの本を読んだのか…素晴らしい」

男友「…」

父「今日はぜひ色々と話を聞かせてくれたまえ」

男「はい」

男友「絵本は入り込み靴なんて作れないんだよ」

父「……私の理論通りなら必ず作れる」

―進路指導室―

教師「女、お前は専門学校志望か」

女「はい…将来の夢はハリウッド女優なので」

教師「ハリウッド女優?」

教師「お前、今の内に進路変えた方がいいぞ」

女「え?」

教師「お前みたいにやらしい身体付きしてる奴はAVとかの方が向いてるんじゃないか」

女「AV…」

教師「先生、お前がAV出たら真っ先に買うぞ?ん?」

教師「もう1度よーく進路を考え直してみろ」

教師「時間はまだたっぷりあるんだしな…ヒヒッ」

略してまんまん

父「男くん」

男「はい」

父「タイムマシンは実現可能だと思うか?」

男「無理…とは言い切れません」

父「ほう、それでは実現可能ということか?」

男「タイムマシンが実現出来ないと証明することは出来ませんし」

男「実現可能ということも証明出来ませんから」

父「素晴らしい答えだ、男友も少しは見習え」

男友「分かってるよ…」イラッ

父「私の妻は男友が小さい時に病気で亡くなってな」

父「私は今でも後悔している」

男友「父さん…その話はもうやめろよ」

男「…」

俺はいいと思うよまんまん

男友「悪いな…今日は親父の過去話なんて聞いてもらって」

男「全然いいよ、ご馳走様」

男友「ああ、また来てくれよ」

男友「って…ここから道分かるか?」

男「分かるよ、蟻の本能舐めちゃいけないよ」

男友「蟻…?」


スタスタ

男「…」

女「もういいわ!別れてやるわ!!」

先輩「ああ、勝手にしろ!このクソビッチ!!」

男「女さん…」

女「男くん…ごめん、また変な所見られちゃった」

結局エムジェーしてんのか

その昔テレポート装置の誤作動でポケモンと融合してしまった男がいてだな…

男「…そんなことないよ」

女「教師からもAV女優になれとか言われるし」

男「!」

女「最低だよねあいつ…」

男(それは見てみたい)

女「男くん、もうすぐで文化祭あるけど」

男「そうだったっけ…」

女「楽しい文化祭にしようね」

男「…う、うん」

女「じゃあ…」スタスタ

男「女さん…元気なさそうだな……」

>>287
原作だと怪獣系でリメイクではピッピ
スペではコラッタで穴久保では最初から怪物だった人か

ヤドンはなんだったけな…

―次の日―

教師「えー3年生は出し物をしなきゃいけない」

教師「今日中にどんな出し物をするか考えておけ」

野球部「男の全裸鑑賞会でいいんじゃねwwww」

野球部B「賛成wwwwww」

男友「チッ、反省しねぇ奴等だな…」

男「もう慣れたからいいよ」

教師「先生も男の全裸鑑賞会は賛成だなww」

女「クズ…」

男(お、女さんが俺を庇ってくれてる)

結局、僕達のクラスは中庭で焼きそば店を開く事に

父「…クソッ!!また失敗だ!!」

父「どうしてだ…どうして過去に行く事ができない…」

父「私は…私は再び妻に一目会いたいだけなんだ…」

たまたま開いていた動物図鑑にゴリラのページが

父「ゴリラ……」

父「ふ、ゴリラと人間が合体したら恐ろしい事になるだろうな」

カサカサッ

父「またゴキブリか…」

父「ゴキブリの生命力にゴリラの力…フッ、タイムマシンになんの関係もないな」

父「さ、研究の続きだ」

>>293
アニメは着ぐるみ脱げなくなってただけだったよな

野球部「それじゃ、焼きそばの材料の買い出しは俺達がしてくるぜ!!」

イケメン「残ったメンバーで屋台の看板作りしようか」

女「…」

イケメン「女友、一緒にやろうぜ」

女友「うん///」

女(イケメンの奴…もう女友に手出してる…)

男「お、女さん」

女「男くん」

男「一緒に看板作ろう」

女「う、うん!いいわよ!」

>>308
カブトだったな

>>311
ボタン押してくれへんか

文化祭の準備をしていく中…

男は蟻の力を得てから市民を助けていた

強盗「手上げろ!!」

店員「強盗…」

強盗「へへっ、金はもらっていくぜ」

男「待て」

強盗「あ?」

ドスッボコッ

強盗「ぐぁぁぁぁ…」

男「どうぞ、お金です」

スッ

店員「あ…ありがとうございます」

男「お安い御用です」

タッタッタ

我々のゴリブリンだ、いやらしい

「日本で1番治安の悪い地域に救世主誕生!?」

「顔はマフラーで覆っており正体不明のヒーロー!!」

ホームレス「俺が中学生達に火炎瓶を投げられてる時に助けてくれたんだよ」

ホームレス「え?どんな感じだったか?」

ホームレス「そうさなぁ…まるで蟻みてぇな奴だったな……」

ホームレス「アントゥマンだ」


「アントゥマン」

僕の仮の姿の名前がそう付けられた

この地域ではアントゥマンの目撃情報が多発していた

>>312
そういえば学年誌だかコロコロだかでカイリューらしきポケモンを「コンナノイルカ」って紹介された気がする

検索しても出てこないが

>>322
だーれだ

ダルマさーん

えー

とかあったよな

どこへ行ったのアントゥメーン

教師「最近、アントゥマンとか呼ばれる偽善者がいるらしいな」

野球部「あー俺知ってる」

野球部B「この間の学校の近くのコンビニで雑誌立ち読みしてたよな」

男「…」

野球部「いっつもマフラー顔につけてるから正体分からないんだよなぁ」

野球部B「案外身近な奴だったりしてwwww」

教師「馬鹿モンが!!!!」

野球部「ビクッ」

教師「先生はアントゥマンみたいな奴が大嫌いだ!!」

教師「どうせ自分で事件起こして自作自演してるんじゃないのか?」

教師「結局、アントゥマンも名声とお金が欲しいだけだろ!!」

教師「あんな奴街の嫌われ者だ!!!」

女「アントゥマンは私が襲われそうになった時に助けてくれました」

女「私からすればアントゥマンは正義のヒーローです」

教師「ぐっ…」

男「!」

男友「ただ単に僻んでるだけだろ?」

教師「だ…黙れェ……」

女「悔しかったらアントゥマンみたいに貢献してください」

教師「クソッ!!!もう俺は知らん!!!」

ガラガラッ

野球部「は、なにあのデブハゲキレてんだよ」

野球部B「きめぇよなwwwwww」

男(フフッ)

校長「教師くん!教師くん!!」

教師「なんですか校長、私は今イライラしてるんですよ」

校長「アントゥマンがうちの生徒の可能性が高い!!」

教師「え?」

校長「2~3度我が校の制服を着ていたアントゥマンが目撃されているんだ」

教師「たまたまかもしれませんよ…」

校長「その影響か我が校がメディアに大きく取り上げられた!」

校長「この調子でいけば世間から有名校として扱ってもらえるぞ!!」

教師「…」

校長「我が校がより有名になれば君の生活も大きく変わってくるぞ」

校長「無論、君はアントゥマン好きだろ?」

教師「ええ、大好きです」

アントゥメン2は四本の触手をはやしたHENTAIが出るのか

婆「…遅いですねぇ」

ガチャッ

男「ただいま!学校で勉強してたら遅くなった」

婆「勉強…偉いわねぇ」

男(ホントはアントゥマンになって街を見回りしてたなんて言えないし)

爺「男」

男「なに?おじさん」

爺「最近、何か変わったことでもあったのか」

男「え…なんでもないけど…」

爺「……そうか」

爺「なにか変わった事があっても、自分を見失うんじゃないぞ」

男「…分かってるよ…」

爺「そういえば、この間は野球部の子達をボコボコにしたそうじゃないか」

男「あれは…仕方ないさ」

爺「どんな理由があろうと暴力を振るってはダメだ」

男「おじさんに何が分かるんだよ」

婆「男…」

男「あんな奴等、殴って当然だろ」

爺「男、それはお前の考えが間違っている」

男「うんざりだよ…おじさんの説教なんて」

爺「説教をするつもりはない、良いかよく聞け」

爺「大いなる力には大いなる代償が必要となってくる」

男「…だからなんだよ」

ぷるるるるる

男「あ、電話だ…もしもし?」

男「はい?今からですか…分かりました」ピッ

男「ごめん、バイト先行って来る」

婆「こんな夜遅くにかい?」

男「うん、人手が足りないらしい」

爺「男…どんな力を持った者にも付いて回る…」

男「…」スタスタ

バタンッ

婆「おじいさん…」

爺「少しくどかったかもしれんな」

婆「あら、あの子ったら財布を忘れていったわ」

爺「どれ…私が届けてきよう」


男「店長」

店長「ああ、やっと来たか。さっさと仕事してくれ。」

男「はい」

実は爺が黒幕

男「…」

男(僕が力を大いに使うことがいけないのかよ…)

男(じじいの戯言なんてうんざりだ)

「えー緊急速報です」

「先程、老人の乗った車に1台のトラックが衝突」

「車内に乗っていた爺さんが車内で遺体となって…」

男「…え……」

パリーーンッ

店長「おい、新人!!テメェなに皿割ってんだよ!!!」

男「おじ…さん……?」

―事故現場―

男「どいてください!!僕のおじが!!」

警察官「はいはい、入れませんよー」

男「おじさん!!!!!」

男「うああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!」


ぶつかってきたトラックの運転手が運転を誤り

おじさんの乗っていた車と衝突

相手側のトラック運転手も遺体となって発見された

家に帰るとおばさんが奇声を上げて涙を流していた

僕もどうしていいか分からない とにかく頭が整理できない

―文化祭―

野球部「よーーし!気合入れていこうぜーー!」

野球部B「オォォォーーーーッ!!」

男友「男…ショックだろうけど今日ぐらいは…」

男「うん…楽しむよ…」

女「男くん…」

男「恨みたい人間が死んじゃったからどうしようもできない」

男友「と、とにかく焼きソバの準備するか」

女「うん…」

男「……」

男(おじさん、代償って言うのはこの事なのかい)

男(…)

「さぁ、お前の出番だ」

「実の息子とヤリ合うなんて最高のショーになるぜ」

爺「…」


中庭で屋台を開き客を呼び込む

真ん中には舞台が設置されておりショーが開いてある

野球部「えーそれでは女子により水着ショーを行いたいと思います」

野球部B「うぇーーーい!!!ヒューヒュー!!」

男友「まあ、あれでも見て少しは気を紛らわせよ」

男「うん、女さんの水着見たい」

野球部「それではトップバッターの方!どうぞ!!!」

「わーわー!」

スッ

爺「…」

野球部「え」

なんと舞台の上に現れたのは水着女子ではなく

死んだはずのおじさんだった

男「え……」

男友「おい、お前あれって…」

爺「殺人ショーの始まりだぜタコ共」

おじさんは口から大量の針を生徒達に浴びせた

針が刺さった生徒は顔が破裂し次々と倒れていく

男「…!?」

男友「うあああああああああああ!!!!!!!!」

男「嘘だ…嘘だ…おじさんが……」

男友「逃げるぞ男!」

爺「俺の吐き出す針は猛毒だ」

女「ひっ…」

教師「ど、どうかお許しを…!!」

爺「あんたはいじめ問題を軽視した…殺してやる」

教師「い、いやだ!死にたくない!!」

男(先生を助けないと…)

男友「お、おい!どこ行くんだよ!!」

爺「死ね!」

教師「うああああああああ!!!」

タッタッタッ

ドスッ

男は爺に飛び蹴りを放った

男友「!」

女「見て…!アントゥマンよ!」

男「…」

爺「きたかアントゥマン…果たして俺に勝てるだろうか?」

男「おじさん…ホントにおじさんなんだね」

教師「クッ…アントゥマンめ余計な真似を…!」

爺「食らえアントゥマン!」

ひゅんっひゅんっ

無数の毒針がアントゥマンを襲う

しかし、アントゥマンは回避

ブシュッ

教師「ひゃっ」

後ろに座り込んでいた教師に針がすべて突き刺さる

野球部「先生!!」

教師の顔がみるみる膨張

教師「嫌だ…嫌だあああああああああああ!!」

パァーン

教師の顔面が破裂した

男「くそ!!」

爺「今のはお前が回避したから死んだんだ」

爺「分かるか?お前が殺したんだよアントゥマン」

男「……」

臭いの沸きすぎだろ

>>451
くさっ…こいつアアントゥメンじゃね

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