恒子「すこやんを早く結婚させないと…」 (82)
恒子「まさか1部界隈で私とすこやんができてるなんて噂が流れてるとは…」
恒子「私はレズじゃないっての!」
恒子「アナウンサーらしく芸能人かスポーツ選手からいい男見つけて結婚するに決まってんじゃん」
恒子「まだ見つけてないけど…」
恒子「とにかくこの噂が広まりでもしたら私に男が寄って来なくなるし仕事にも支障がでそう」
恒子「すこやんか私に浮いた話があればいいんだけど相手がいないからなあ…」
恒子「とりあえずすこやんが男と出会う様にしないと…」
恒子「そんな訳ですこやん好みの男のタイプは?」
健夜「なに急に…突然そんなこと聞かれても…」
恒子「すこやんの好みの男を私が探して来ようと思ってさ」
健夜「結婚関係の話はお母さんで間に合ってるよ!」
恒子「すこやんは一生独身でも良いかもしれないけど私は困るから!」
健夜「こーこちゃんには関係ないでしょ!」
恒子「実はさ…すこやんと私ができてるって噂があるんだよ」
健夜「え?!そんなのありえないよ!」
恒子「噂だから有り得ないに決まってるんだけど。この噂が広まったら色々と困るじゃん」
健夜「たしかに…」
恒子「だからすこやんに男を作ってもらって噂が風化するようにしたいの」
健夜「こーこちゃんにはいないの?そういう人」
恒子「いたらこんなこと考えてないよ」
健夜「じゃあ適当な人とパパラッチされてみるとか」
恒子「好きでも無い人とそんな風になりたくないからすこやんに男をあてがおうとしてるんだよ」
健夜「私も嫌だよ!」
恒子「大丈夫だよすこやん。ちゃんと好みの男を用意してあげるから」
健夜「自分の好みの人を探してこようよ!」
恒子「……」
健夜「あれ?こーこちゃーん?」
恒子「すこやんには分かんないよ…良いかもって思った人が予約済みだった時の気持ちなんて……」
健夜「ごめんね…」(地雷踏んじゃったっぽいけど…私バカにされてるよね?)
恒子「まぁ、すこやんをいじってストレス解消するからいいけど…」
健夜「それはよくないよ…ていうかこの話ってそういう事じゃないよね!?」
恒子「そんなこと無いよ!これはマジで私の将来に関わるから」
健夜「じゃあはやりちゃんたちにも恒子ちゃん好みの人がいないか聞いてみるよ」
恒子「やめて!まだ結婚してない人にその人より若い子の相手探させるなんて、特に瑞原プロにはやめて!」
健夜「こーこちゃん……たしかに怒られそうだけども」
恒子「だからすこやん向けの人を紹介してもらおう」
健夜「私は結婚とか考えてないからいいよ」
恒子「良くない!すこやんがよくても私が困るの!さあ早く好きなタイプを白状しちゃいなよ」
健夜「そういうのいいからやめてよ!」
恒子「……もしかして今好きな人いる?いるなら教えてよ協力するから」
健夜「な、何を言ってるのかな…私は今まで男の人を好きになったことなんて無いよ」
恒子「否定したいのは分かるけど、自分で言っててむなしくないそれ」
健夜「そ、そんなこと…無いよ……」
恒子(ダメージ受けてるよね……)
恒子「そういえば男の人をってことは女の人を好きになったことはあるのかな~なんちゃって」
健夜「……///」
恒子「えっ……すこやん…レズ…?」
健夜「れ、レズじゃないよ!」
恒子「ホントにー?私の事が好きなすこやんがあの噂流したんじゃないの?」
健夜「それは100%無いから安心して」
恒子(きっぱり否定されて良かったのにこれはこれでむかつく…)
恒子「まあいいや、それでレズやんは誰の事が好きなのかな?」
健夜「レズやんじゃないよ!」
恒子「好きな人がいるのは否定しないんだ?」
健夜「なっ!?好きな人がいるなんて言って無いよね!」
恒子「いないとも言わないよね。そんなに必死なのも怪しいし」
健夜「だから私はレズじゃないってば!」
恒子(レズ疑惑の否定に必死みたいだけど、絶対にあばいてやる)
恒子「藤田プロ?」
健夜「…」
恒子「瑞原プロ?」
健夜「…」
恒子「野依プロ?」
健夜「…」
恒子「戒能プロ?」
健夜「…」
恒子「宮守の監督さん?」
健夜「さすがにそれはないでしょ…レズだとしてもさ…」
恒子「レズで熟女好きかもしれないじゃん」
健夜「熟女っていうかおばあちゃんだよ!あとレズじゃないから!」
恒子(他にすこやんと交流がある人いたかなぁ?三尋木プロはそんな仲良くないし…)
健夜「こーこちゃんもう気はすんだかな?」
恒子「……そういえば阿智賀の赤土さんとは仲良かったりするの?」
健夜「仲がいいだなんて///今年のインハイではやりちゃんたちと一緒に麻雀打っただけだよ///」
恒子(あからさまに反応が違うんですけど……)
恒子「そっかすこやんは赤土さんが好きなんだ」
健夜「な、何を言ってるのかな///」
恒子(分かりやす過ぎ……)
恒子「すこやんレズじゃないのかーたまたま赤土さんを好きになっちゃっただけかー残念だなぁー」
健夜「残念がらないでよ!こーこちゃんの言う通りたまたま同性の赤土さんを好きになっちゃっ……あ…」
恒子「ありがとうすこやん。早速ネットにこの情報を流して私のレズ疑惑を払拭するね」
健夜「……」
恒子(無言なのに凄い圧力を感じる…)
健夜「こーこちゃんさぁ」
恒子「はい!なんでしょう?」(怖い…)
健夜「協力するって言ったよね?」
恒子「へ??」
健夜「好きな人がいたら協力するって言ったよね?」
恒子「う、うん…言いました」
健夜「よろしくね」
恒子「え、でも…」
健夜「うるさいなあ、つべこべ言わずに私と赤土さんが結ばれるようにしてよ。そうすればこーこちゃんのレズ疑惑も消えるでしょう?」
恒子「そうだね……」
健夜「という訳で早速情報収集してきてよ」
恒子「え…告白しちゃおうよ。ラジオの番組内で」
健夜「……」
恒子「ごめんなさい…行ってきます…」
恒子「というわけで阿智賀に来てまーす」
晴絵「今日はなんの用ですか?」
穏乃「先生を連れて行かせはしませんよ」
宥「あったかくない…」
灼「何でもいいけど、あんまりハルちゃんを困らせないで欲し…」
恒子「ちょっと質問しに来ただけなんだけど…」
晴絵「すみません」
恒子「いえいえ。かなり好かれてるんですね。この調子だと他の人達も赤土さんを放っておかないんじゃないですか?」
晴絵「どうなんですかね…私の今までの人生はほとんど麻雀が中心でしたから…」
恒子「じゃあお付き合いするなら麻雀が好きな人が良いですか?」
晴絵「そうですね」
恒子(すこやんチャンスあり?)
憧「ハルエの恋愛事情なんて聞いても面白く無いですよ」
恒子「じゃあモテないんですか?」
晴絵「期待されてる様なことは無いと思います」
恒子(少なくとも今はフリーみたいだね…あとは)
恒子「でも赤土さんって男性だけじゃなく女性にもモテそうですよね。」
憧「10年前は凄かったってお姉ちゃんが言ってましたよ」
玄「阿智賀は女子校だもんね」
恒子「お付き合いしたりとかは?」
晴絵「それは無かったですね」
恒子「やっぱり同性愛はNGですか?」
晴絵「同性愛がどうとかじゃなくて、その人を自分がどう思ったかで決めました」
恒子(もうひと押ししてみるか)
恒子「じゃあ今後同性とお付き合いする可能性もあると」
灼「ありえな…」
晴絵「どうなんですかねぇ…実は私恋愛経験無いから好きになった人が女性だったなんて事が無いとも言い切れないです」
恒子(ほほう、これはすこやん行けるかも)
恒子「例えばですけど小鍛治プロに告白されたらどうしますか?」
宥「あったかくない…」
玄「瑞原プロか戒能プロなら認めます」
晴絵「小鍛治プロがですか…全く想像出来ないですね。またお会いしたいとは思ってますけど」
恒子(駄目かなぁこれは)
恒子「想像出来ないっていうのはやっぱりお付き合いは出来ないってことですか?」
晴絵「いや、小鍛治プロが私なんかに告白するなんて想像出来ないなぁと」
恒子「割と小鍛治プロの中で赤土さんの存在は大きいみたいですよ」
晴絵「それは光栄ですけど麻雀での話じゃないんですか?」
恒子(普通ならそうなんだろうけど…)
穏乃「さっきからなんか変じゃないですか?」
憧「小鍛治プロとハルエをくっつけようとしてる感じよね」
灼「ハルちゃんがレズだとしても小鍛治プロは無いとおも…」
恒子「や、やだなー聞いちゃったてまえイエスかノーで答えが欲しいだけだから他意はないよー」
恒子(中々するどいね……)
晴絵「うーん…イエスかノーなら…」
「……」
晴絵「イエスかな…」
「えっ!?」
恒子(マジ!?すこやんもう告っちゃえよ!)
玄「先生!瑞原プロの方がいいと思います」
憧「へー、ハルエは同性愛でもいいんだ」
晴絵「イエスかノーかだけで考えたらなだけだからあまり深く考えないでくれ」
恒子「同性愛についてはやっぱり否定的ですか?」
晴絵「当人達が愛し合ってるなら良いんじゃないですか。押し付けるのはダメだと思いますけど」
恒子「今日はお忙しい中ありがとうございました」
晴絵「いえ、中々面白かったですよ」
灼「今度は普通の取材が良いとおも…」
玄「灼ちゃん福与さんは記者さんじゃないよ」
恒子(すこやんにチャンスがありそうで良かった…後はすこやんにうまいことやってもらって情報をリークすれば…)
恒子「というわけだよ」
健夜「そっか~赤土さんイエスなんだ~」
恒子「私の仕事はもうすんだね。すこやん頑張って」
健夜「まだだよ。これからも色々アドバイスしてもらわないといけないし」
恒子「告白したら一発でOKもらえるでしょ」
恒子(玉砕してもラジオでネタにして私のレズ疑惑解消に役立ってもらうよ)
健夜「でも告白する前にデートしたいなぁ、なんちゃって…」
恒子「じゃあ今度の休みに奈良に行くって連絡してうまくやりなよ」
健夜「それが出来たら苦労しないよ!」
恒子「なんで?すこやんってけっこう暇じゃん」
健夜「暇が無いんじゃなくて誘い方が分かんないんだよ!」
恒子「………しょうがないなあ。携帯貸して」
健夜「ありがたいけど、最初の間が凄く気になる…心の中で私の事バカにしたんでしょ!?」
恒子「すこやん…人間誰しも心の中で何か考えてるもんだよ」
健夜「そこは否定しとこーよ!嘘でも良いからさあ!」
恒子「失礼な事なんて考えてないよ」
健夜「この流れなら100%嘘だよね…」
恒子「今度の日曜日に赤土さんが奈良を案内してくれるってさ」
健夜「へ?いつのまに…」
恒子「赤土さん良い人で良かったね。じゃ」
健夜「待って一緒に日曜日の作戦考えてよ!」
恒子「しょうがないなぁ」
恒子「てな訳ですこやんを送り出しつつこっそりついて来ちゃった」
恒子「このままだとあの噂が消えるまで時間かかっちゃうから、すこやんには悪いけど今日で決めてもらうよ」
恒子「ん?あれは阿智賀の子だよね…」
宥「こちらマフラー先生とターゲットが接触しました」
恒子「なにやってるの?」
宥「!?」
玄「お姉ちゃんから離れるのです!」
宥「玄ちゃん…」
恒子「お姉ちゃんを助けたかったらみんなをここに集めてもらおうかな」
憧「なんで福与アナがいるのよ」
恒子「すこやんを見届けようと思ってね」
穏乃「じゃあやっぱり小鍛治プロは」
宥「あったかくない…」
玄「先生は渡さない」
恒子「やっぱりすこやんって阿智賀だと嫌われてる?」
灼「ハルちゃんたちを見失ったけどどうやって見届けるんですか?」
玄「灼ちゃん?!」
恒子「教えないよ。邪魔されそうだし」
憧「なんでも良いですよ今から探しますから」
恒子「観光で行くところなんてだいたい決まってるもんね。でもみんなには私と遊んでもらうよ」
宥「福与アナって友達いないんですか?」
恒子「……」
穏乃「宥さんダメですよ本人の前でそんなこと言っちゃ」
玄「アナウンサーって簡単に奈良に来れるくらい暇なんですか?」
恒子「……」
灼「奈良だと福与アナはなじみがないだけだから怒らないでほし…」
恒子「そんなに私のことが知りたいならこれからみっちり教えてあげるよ」
憧「あんた達が変なこと言うから…」
恒子(作戦通りならすこやんの泊まるホテルが勝負だしこの子達と遊んで時間つぶそ)
穏乃「遠慮したいです」
玄「先生を同性愛者の魔の手から助けないと」
灼「……結局決めるのはハルちゃんだから私達がとやかく言うことじゃないとおも…」
宥「灼ちゃん…」
憧「またハルエが話題になるチャンスだもんね」
灼「う……」
玄「こんなことで話題になっても叩かれるだけだよ」
穏乃「昔みたいにはなりませんよ」
灼「それでも…それでもハルちゃんなら…」
恒子「そうだよねプロになるよりこっちの方が話題になるもんね。日本どころか世界からも注目されるかも」
恒子(あの小鍛治プロがレズで因縁の相手に惚れてるんだもん私の噂なんて消し飛ぶよ)
宥「灼ちゃん正気に戻って」
恒子「追跡を諦めて邪魔しないって約束するなら良いことを教えてあげるけど?」
憧「良いこと?」
憧「本当にこのホテルに来るんですか?」
恒子「すこやんは今夜ここに泊まるからね」
宥「明日も暇なんですね…」
恒子「すこやんは自由に休めるらしいよ」
憧「なにそれ…」
穏乃「ここの料理美味しいです」
灼「ごちそうさまです」
玄「松実館だって負けてないですよ」
恒子「ご馳走してあげたんだから最後まですこやんの邪魔しないでね」
宥「分かりました…」
宥「先生どうなっちゃうんだろ?」
灼「私はどんな時でもハルちゃんの味方…」
憧「決めるのはハルエだもんね…」
恒子「仮にすこやんと付き合うことになっても遠くに行くわけじゃないから元気出して」
穏乃「そうですよね」
玄「小鍛治プロが阿智賀に引っ越せば良いんだよ」
宥「でも福与アナが…」
恒子「私すこやん以外にもちゃんと友達いるからね」
恒子「そろそろ来ると思うからスタンバイしよっか」
健夜「赤土さん今日はありがとうございました楽しかったです。申し訳ないですがフロント辺りまで一緒に来てもらって良いですか?」
晴絵「分かりました。それと私も楽しかったですよ今度は麻雀もしたいですね」
健夜「ぜひお願いします」
晴絵「じゃあ私はここで」
健夜「あの、かがんでもらえますか?」
晴絵「良いですけど」
チュッ
晴絵「こ、小鍛治プロ?!///」
健夜「あ、あの…赤土さん…あの…しゅきです私と付き合ってください!///」
恒子(噛んでるし…)
晴絵「えっ?!」
健夜「迷惑ですよね私なんかにこんなこと言われて…」
晴絵「そんなこと無いですけど…」
健夜「じゃあ私目をつむってますから…イエスならキスしてください…ノーならこのまま帰って携帯を鳴らしてください」
晴絵「分かりました…」
健夜(きっとみんな私のこと見てる…恥ずかしい…断られたらどうしよう…)
チュッ
健夜「赤土さん……うれしい」
晴絵「小鍛治さん…」
健夜「恋人同士だし下の名前で呼び合いませんか?私は健夜って呼ばれたいです///」
晴絵「分かったよ健夜///」
「先生ー」
「ハルエー」
「ハルちゃん!」
晴絵「お前たちなんで…」
恒子「おめでとうすこやん」
健夜「こーこちゃん…まさか」
恒子「たまたまだよ。阿智賀の子達と食事してたらすこやんが…」
宥「本当ですよ…」
健夜「まあいいけど」
穏乃「先生ってレズだったんですか?」
晴絵「…そうみたいだな。軽蔑するか?」
灼「ハルちゃんかっこいい」
恒子「すこやんはー?」
健夜「晴絵ちゃんのことが好きだからレズなんじゃないかな実は…///」
恒子「すこやん…じゃあやっぱり私の事もそんな風に…」
健夜「今までこーこちゃんをそんな風に見たことなんて無いよ」
恒子「…じゃあ私は行くけど明日には日本中が祝福してくれるよきっと」
健夜「え?」
玄「カメラ持ってる人がいたけどやっぱり…」
憧「きっと週刊誌かなんかの記者ね」
健夜「こーこちゃーん!!」
恒子(すこやんありがとう。これであの噂もなくなるよ)
恒子「こうして私はすこやんと赤土さんをくっつけることに成功した」
恒子「私が同性愛者だという噂は相手とされていたすこやんが赤土さんとくっついたことによりあっさりと消え去った」
恒子「しかし赤土さんとの同性婚を国に認めさせたすこやんの記者会見での発言により私は同性愛者たちの救世主になってしまった」
恒子「その結果、私は世間一般にレズとして認識されてしまったのである…私の夢の結婚生活は叶わぬ夢になってしまったのだ」
恒子「お父さんお母さん親不孝な私を許して…」
菫「そんなところにいると危ないですよ」
恒子「イケメン……髪が長い…女の子…」
菫「大丈夫ですか?」
恒子「…イケメンなら女でもいっか…」
カン
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