Vault101のアイツ「ストライクウィッチーズ?」 (546)

2277年――
Vault101の孤独な放浪者は、Brotherhood of Steelと共に浄化プロジェクトを完遂し、エデン大統領率いるエンクレイブを完全に壊滅させた。
キャピタル・ウェイストランドには未だレイダーやミュータントが蔓延っていたが、もはや旅人の向かう所に敵はいなかった。



しかし、彼の旅が終わったわけではない。
旅人が拉致されたエイリアンのUFOにて、情報の解析を行なっていたときの事。
そこに秘められた異世界への扉に、旅人は手を触れてしまった。



新たな世界に旅立つ放浪者は、何を守り、何を滅ぼすのか――

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1353770523

―船内―

ピピッ
カシャカシャカシャ

アイツ「……こんなところか」

アイツ「よし。じゃあ、要塞に帰るかな。いちいちPip-boyで運ばなくたって、スクライブを呼んでくれば楽なんだけど」

アイツ「まだドローンやらタレットが生きてるかも知れないし、万が一のことがあったら責任取れないんだよな」

アイツ「しばらくはこれを続けるしか……うん?」

サッ

アイツ「!」バッ

プシュウウ……

アイツ「今のは……ドローンか? 一瞬視界の端を横切っただけだが、見間違いじゃなけりゃ、真っ黒だったぞ……」

アイツ「まあいい。そこの通路は行き止まりのはずだ、殺してから調べることにしよう」

カチャッ

アイツ「……周囲に反応は無いし、最初から全力で行くぞ」

バッ!

アイツ「『V.A.T.S』作動……うん?」

アイツ「あれ、どこ行ったんだ? おかしいな、確かにこの通路だと」

ブウゥゥゥン

アイツ「!」

アイツ「これは……!?」

アイツ「こんな部屋、今までは無かったはずだ! どうして今になって……」

ブウゥゥゥン

『……』

アイツ「! 出たな、くたばれ!」

ドギュンドギュンドギュンドギュン

アイツ「よし」

アイツ「どれ……何だよ、やっぱりカラーリングが違うだけのドローンか」

アイツ「なんでこいつだけ特別扱いなのかは気になるけど、どうせドローンキャプテンとかそんなとこだろ」

アイツ「そうと分かれば、気を揉む必要もないな。この部屋の調査に取り」

ビッ

アイツ「ぐッ!?」

『……』

アイツ(っ……ま、間違いなく倒したはずなのに! なんで動いて……)

アイツ(く……くそ……いいとこに貰っちまった、な……)

アイツ(ダメだ……い、意識……が)

『……』

――

1945年、人類はネウロイと呼ばれる怪異と一進一退の戦争を繰り広げていました。

――

「あっ!」

アイツ「……う」

「芳佳ちゃん! あの人が……」

「起きたの!?」

「そうみたい!」

アイツ「……」

「あ、あの、ご気分はいかがですか? どこか痛むとか、無いですか?」

アイツ「……」

「どうしよう……ブリタニア語じゃ分かんないのかな……」

アイツ「ここは……」

「は、はい!」

アイツ「ここは……どこだ? お前が俺を連れてきたのか? あの黒いドローンはどうした? お前は、誰だ?」

「え、え、っと」

「リーネ!」

「! 少佐!」

「私に話させてくれ。お前は宮藤に状況の説明を頼む」

「は、はい!」

アイツ「……」

「さて……互いに質問したいことは山ほどあるだろうが、とりあえず自己紹介させてもらおう」

「私は扶桑皇国海軍遣欧艦隊第24航空戦隊288航空隊所属のウィッチ、名前は坂本美緒。階級は少佐だ」

今日はこのへんにしておきます。
たまにルート安価とspeechやscienceのコンマ判定をするつもりですので宜しくお願いします。

酉チェック

アイツ「……なんだって?」

坂本「私は扶桑のウィッチだ。ここはブリタニア南東、我々501の駐留する基地で」

アイツ「待てよ。何だお前、魔女<ウィッチ>だと? 俺をからかってるのか?」

坂本「……ずいぶんな言い様だな」

アイツ「ブリタニアってことはイギリスか。イギリスには魔女のミュータントがいたんだな、そうじゃなきゃジェットでイカれたレイダーか」

坂本「精密検査の結果、脳に異常は無いとのことだったが……もう一度診てもらう必要がありそうだな」

アイツ「こっちのセリフだ!」

「坂本さん!」

アイツ「また増えた……」

「ダメですよ坂本さん、あまり興奮させないで下さい」

坂本「ん、ああ、すまん」

アイツ「次はなんだよ?」

「動かないで! 意識の混濁はない……心拍数も平常、視線もはっきりしてますね」

アイツ「……あんた、医者か」

「へへ、まだ見習いですけど……あ、私は宮藤芳佳っていいます。501のウィッチです」

坂本「海岸にいたお前を見つけたのも宮藤だ。礼くらい言っておくんだな」

アイツ「おいあんた、ミヤフジとか言ったな」

芳佳「は、はい」

アイツ「俺を海岸で見つけたらしいが、その時周りの様子は変わっていたか?」

芳佳「うーん、特には……あ、あなたの着てた鎧はとっておいてありますよ」

アイツ「そうか……」

アイツ(アンカレッジのときみたいなシュミレーションなのか? それにしちゃ、こいつらの話は要領を得ないな)

アイツ(イギリス、軍隊、魔女……エイリアンどもがこんな実験をしてたとも思えないし……)

アイツ「……そうだ、世界地図と今日の新聞を見せてくれ。あるならな」

芳佳「持ってきました、どうぞ」

アイツ「……うん? なんか……」

坂本「どうした?」

アイツ「中国が、無い……っていうか、アメリカも変な形になってるぞ」

坂本「チュウゴク?」

アイツ「ここにあるだろ、BoSの資料で見たぞ」

坂本「その大陸は、もう数百年以上前に消滅させられている。リベリオンの形も、正確な測量の上で判明したものだ。間違いなどない」

アイツ「……」

アイツ「そう、新聞は!?」

バサッ

《1945年7月19日》

《501JFW、ガリア開放に向け始動!》

アイツ「19…45年……」

アイツ(エイリアンどもめ、とんでもないとこに招待してくれたみたいだな……)

坂本「気は済んだか? そろそろお前の話を聞かせてもらいたいものだな」

アイツ「……ああ、いいよ」

アイツ(シュミレーションにしろそうじゃないにしろ、とりあえず話を進めないと……)

坂本「名前と所属は? あんな鎧を身に付けておいて、まさか民間人ではあるまい」

アイツ「そうだな……所属は、今はアメリカの『Brotherhood of Steel』って組織だ」

アイツ「名前は……」

>>24
1.リオンズ
2.サラ
3.アーヴィング
4.決めない
(どれになっても極力名前は呼ばないようにします)

4で

やっぱ無名がいいよね



beep! beep!

アイツ「!」

『方位南南西、距離350キロメートルに敵性ネウロイの感あり。ブリタニアへの上陸が予想されます、各ウィッチは至急出撃しこれを撃墜して下さい。繰り返します……』

坂本「ネウロイか! くそっ、こんな時に……」

芳佳「坂本さん!」

坂本「待て宮藤。お前はこいつを見張っていろ。目を離すなよ、いいな!」ダッ

バタン

アイツ「戦争か。まあ、軍人なら仕方ないな」

芳佳「……はい」

アイツ「ネウロイってのはなんだ? どっかの国か、それとも部隊名か」

芳佳「国? 違いますよ。ネウロイは……そうですね、怪獣みたいなものです」

アイツ「……」

ブゥゥゥゥゥン

芳佳「坂本さんと、バルクホルンさん、シャーリーさん、エイラさん……かな?」

アイツ「女が空を……生身で……」

芳佳「みなさんすごいウィッチなんですよ。私も見習わなくちゃダメです」

アイツ「……」

アイツ(これは……どうにも悪い答えしか出てこないな……)

アイツ(仮想現実にしちゃ破天荒すぎるし、こんな景色は俺の記憶に無い、想像したことだって)

アイツ(だから……今俺がいるのは、シュミレーションでも脳外科手術中の夢でもなくて)

アイツ(全く別の世界の、全く別の時間の、全く別の地域……)

アイツ(魔女が空を飛んで、怪獣を倒すために軍隊が出動する世界!)

アイツ(“冒険野郎”だったら、ラジオみたいに怖いもの無しで飛び回れるんだろうが)

アイツ(俺には、そんな……)

芳佳「!」

アイツ「う……頭が……」

芳佳「どうしました、気分が悪いんですか!? しっかりして下さい! 誰か……」



――

ブリタニアは人類にとって欧州最後の砦であり、各国のトップクラスのウィッチを選出した501が駐留しています。

――



芳佳「!」

アイツ「ん……」

芳佳「良かった。急に意識が無くなられたんで、びっくりしましたよ」

アイツ「……ちっ、夢じゃなかったみたいだな」

芳佳「体の具合は……」

アイツ「もう大丈夫だよ。あきらめて受け入れるしかない、ここは俺の知らない世界だ」

芳佳「?」

アイツ「サカモトは?」

芳佳「しばらく前にネウロイ撃墜の放送があったので、もう基地に帰還してるかと……」

「彼女の様子は?」

「なにやらよく分からないことを口走っている。まだ安心は出来ないな、正体を見極めんことには……」

ガチャッ

芳佳「お疲れさまです!」

坂本「ああ。こちらは?」

芳佳「特に問題ありませんでした。途中で一度眠ったようになって、今目覚められたところです」

アイツ「……」

「初めまして。この501統合航空戦闘団の隊長を務める、ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐です」

アイツ「アンタが隊長か」

ミーナ「ええ。それで、もう一度あなたの話を聞かせて欲しいの」

アイツ「……俺も、やっと腹をくくったとこだ。ただ一つだけ……」

ミーナ「なにかしら?」



>>33

[Speech50]俺の話を信じて欲しい。気が触れたような内容かもしれないけど、最後まで聞いてくれ
(コンマ50以上で成功)

どうかな?

アイツ「なあ、ちょっと俺の話を聞いてくれ。俺を狂ったやつだと思うかもしれないけど、話しておきたいんだ」

[失敗]ミーナ「そうね……」

坂本「ミーナ、悪いが私は席を外させてもらう。少しばかり疲れたのでな」

ミーナ「そうね、お疲れさま。ゆっくり休んでちょうだい」

坂本「……」キッ

アイツ(何だよ、威嚇のつもりか?)

坂本「……」

バタン

ミーナ「それじゃあ、さっき美緒と宮藤さんに話したことを、もう一度教えてもらえるかしら」

アイツ「念押ししておくけど、俺は嘘はつかないからな。俺の生まれは、2259年――」

アイツ「――で、UFO探索中に黒いドローンを見つけて、ちょっと油断したら良いの貰っちまってな」

アイツ「気付いたらここにいたんだ。さあ、これで俺の知ってることは全部話したぞ」

ミーナ「……」

芳佳「……こういうことなんです」

アイツ「……まあ、信じられないだろうな。俺だってそうなんだから。まさか別世界に跳ばされるなんて、夢にも思わなかった」

ミーナ「ええと……」

アイツ「別にいいけどな。アンタ達に理解させるより、元の世界に帰る手段を見つける方が早そうだ」

芳佳「まだ動いちゃ……」

ミーナ「待って。申し訳ないけど、あなたの身柄はこちらで拘束させてもらいます」

アイツ「何?」

アイツ「俺を鎖で繋いで独房にブチ込もうってのか?」

ミーナ「そうじゃないわ、上からの命令なのよ」

アイツ「知ったことか。助けてくれたのには感謝するけど、もうここには用は……」

ミーナ「あなた、この世界のことを何も知らないんでしょう? 知り合いはいるの? お金は持ってる? 法律や社会のルールを少しでも知ってるの?」

アイツ「……」

ミーナ「……ね。拘束って言っても、あなたの行動そのものを制限はしないわ。監視は常に付けさせてもらうけど、それだけ」

ミーナ「仕事をしてくれれば給金も出せるし、情報もある程度提供出来る。だから」

芳佳「あった! この新聞の、この写真を見て下さい!」

アイツ「……!」

ミーナ「宮藤さん、何を……」

芳佳「黒いドローン? って言ってましたよね。まさか、これじゃあないですか!?」

アイツ「……いや、違う……」

アイツ「けど、似てるな。黒と赤のカラーリングに金属質な光沢……」

芳佳「これが『ネウロイ』です。これが、私達の戦ってる相手です!」

アイツ「!」

芳佳「もしこの世界に来たきっかけがネウロイなら、私たちがきっと手がかりを見つけ出します! だから、今は……」

アイツ「……」

アイツ「分かったよ」

ミーナ「!」

アイツ「アンタ達がドローン……いや、ネウロイに一番近いとこにいるっていうのは間違いないんだろう。なら、利用するに越したことはない」

アイツ「よくよく考えたら、そんな必死になってキャピタルに帰る理由も無いしな。BoSも、いつものことだって思ってるはずだ」

アイツ「だからさ……しばらくの間、ここに居るよ。もちろん、アンタ達が良ければだけど」

ミーナ「ええ、歓迎するわ。改めて……ようこそ『ストライクウィッチーズ』へ!」

アイツ「ミヤフジも宜しく頼む。俺を焚き付けたのはお前なんだからな、しっかりやってくれよ」

芳佳「へへ、頑張ります!」

ミーナ「……ところで」

アイツ「うん?」

ミーナ「服を調達しないといけないの。普段からあの鎧だと不便でしょ」

アイツ「ああ、そうかもな」

ミーナ「そうね、背は割と高いけど……胸は宮藤さんと同じくらいかしら?」

芳佳「うう……」

アイツ「胸? 何言ってんだ。女じゃあるまいし、普通にシャツがあれば……」ペタッ

芳佳「え?」

アイツ「……」ペタペタ

ミーナ「女じゃあるまいし……って、どういうこと?」

アイツ「……」ペタペタ

アイツ「失礼」スルッ

芳佳「わあっ!」

ミーナ「な、ズボンを脱いで何を……!」

アイツ「……無い」

芳佳「えっ」

アイツ「なあおい、俺のスーパーミュータントはどこに行っちまったんだ?」モゾモゾ

ミーナ「……ねぇ。それって、『まさか』とは思うけど……」

アイツ「……なんで」

アイツ「なんで女の体になってるんだ……!?」



【『Strike witches』の能力を獲得しました!】
あなたの肉体は女性になってしまいましたが、空を飛べるくらいの魔翌力と、ネウロイの瘴気への耐性がつきました。


クエスト発生

『Following in ghost's footstep』

とりあえず今はここまでです
後半は内容の割に駆け足になりましたが
ちょっとダラダラしていたので早く終わらせたかったのです
次からやっと話が動きます

―翌朝―

ミーナ「それでは、本日の朝礼を始めます」

「アイツが、海岸で見つかったっていう……」

「ウィッチなのかな」

「腕に付けてるあの機械は何なんダ?」

ミーナ「はいはい、静かに!」

坂本「既に知っているだろうが、彼……彼女は昨日この基地にほど近い海岸で発見された、身元不明のウィッチと見られている」

坂本「現在各国に問い合わせているが、未だこれといった手がかりは無い。そこで、しばらくの間この501で彼女を預かることになった」

坂本「これは空軍本部からの命令でもある」

「ちょ、ちょっと待ってくレ。身元不明ってのはつまリ、記憶喪失でもあるのカ?」

坂本「うむ……それに近い状態だ。どこから来て何があったのかは、話せないようだな」

「ほんとに『話せない』のかな? なんてね」

坂本「……」

「記憶喪失のウィッチ、しかもどの国にも手がかりが無いだと? そんな奴信用出来るはずがない!」

坂本「ああ、私もだ」

アイツ「……」

坂本「だから、我々一人ひとりが彼女を見極める必要があるんだ。信頼に値する人物か否かを」

「坂本少佐。それは『命令』ですの?」

坂本「そういう訳ではないが、お前たちの評価によっては501での徴用も考えているそうだ」

「……分かりましたわ」

坂本「さて……お前からは、何かあるか?」

アイツ「ああ」

アイツ「>>50


1.[Speech50]欧州解放を志す者として、501に協力出来るのは光栄なことだ(失敗したら3へ)

2.迷惑をかけてすまない。すぐに信じてくれとは言えないが、どうか宜しく頼む

3.気楽にやろうぜ。お前たちから手を出さなきゃ、こっちも噛みついたりしないさ

4.これが世界最強のメンバー? どいつもこいつも、いかにも『甘ちゃん』ってツラだな

1かなー

アイツ「俺は確かに記憶喪失で、自分の置かれている状況が把握すら出来ていない<嘘>」

アイツ「だが……」

アイツ「[成功]欧州解放を志す者として、501に協力出来るのは光栄なことだ」

「……ふん」

「ははっ、変な奴だな。ちょっと試してやるか、ルッキーニ?」

「悪い人じゃなさそうだね、芳佳ちゃん」

芳佳「そうだよ、きっと!」

【ストライクウィッチーズの好評獲得!】
【カルマが上昇しました:善】

アイツ「以上だ」

ミーナ「分かりました。他に無ければ朝礼を解散します」

アイツ「……ふぅ、なんとか…」

「なあなあ、ちょっといいか?」

アイツ「?」

「あたしはシャーロット・E・イェーガー。みんなはシャーリーって呼ぶよ」

シャーリー「こっちは相棒のルッキーニ……あっ!」

バッ

ムニムニュッ

アイツ「なっ!? お前、何を……!」

ルッキーニ「にしし、結構大きいんだ? エイラにも教えてあげなきゃね」

シャーリー「おいおいルッキーニ、今はちょっと我慢してくれよ。コイツに話があるんだから」

ルッキーニ「うじゅ、はーい」

アイツ「……」

シャーリー「悪いな、まだ遊びたい盛りでさ」

アイツ「俺に話があるって?」

シャーリー「そうだ。いきなりで悪いんだけどさ、手伝ってくれたらアイツはいい奴だって話回ってやるよ」

アイツ「その内容次第だな」

シャーリー「勿論。まあ、そこまで難しいことは言わないよ」

シャーリー「実は私、バイクが趣味でさ。これでも昔は『ボンビネル・フラッツ』って大会で優勝したこともあるんだぜ」

シャーリー「で、毎日毎日少しでも早いスピードが出せるようチューンしてたんだけど……最近ちょっと、記録が伸び悩んでるんだよな」

シャーリー「どうしたらいいかって調べてたら、ある資料を見つけたんだよ。カールスラントの『イグニス』って企業だ」

シャーリー「今はもう本国から撤退して、ノイエ・カールスラントに移ったらしい。ただ、その生産プラントに新型エンジンの設計図が残されてるかもしれないんだ」

アイツ「新型エンジンの設計図? そんなのを持ち出すのを忘れるほど、迂闊な企業なのか? そのイグニスってのは」

シャーリー「まさか。ネウロイの侵攻が突然すぎただけだよ。実際、イグニスの命令で逃げられたのも一部の社員だけみたいだしな」

アイツ「……そんな激戦区にノコノコ出てって、あるのか無いのか分からないものを命がけでスカベンジングしろってのか」

アイツ「>>56

1.いいな。実にウェイストランド的だ

2.ふざけるな。お前の趣味に付き合って死ぬつもりはない

2.少し考えさせてくれ

× 2.少し考えさせてくれ
○ 3.少し考えさせてくれ

ウェイストランド的にはよくあるお使いだし1

あえてアイツにあんまり喋らせないようにしてみたけど、どんなもんですかね?
自分としてはこっちのほうが自然というかFalloutらしいと思いますが

アイツ「いいな。実にウェイストランド的だ」

シャーリー「よっしゃ! それじゃあ私から隊長たちに話を通しておくから、準備が出来たら教えてくれ」


『Yankee Doodle』
□カールスラントの工場で新型エンジンの設計図を探す


シャーリー「念のため聞いておくけど、まさか銃やストライカーの使い方まで忘れたりしてないよな」

シャーリー「じゃあ、また後で。よろしくな」

―ハンガー―

シャーリー「待たせたな。ちょっとストライカーの空きが無いから、ルッキーニのやつを使ってくれ」

アイツ「許可は取れたのか?」

シャーリー「ん……いや、まあ……」

シャーリー「……ささっと行って帰ってくればバレないって! 片道2時間程度なんだから」

アイツ「……」

シャーリー「ほらほら行くぞ……っと、そうだ。お前の銃を忘れてた」

アイツ「必要ない。この『Pip-Boy3000』に収納してある」

シャーリー「は? 何言って――」

アイツ「時間が無いんだろ?」

シャーリー「……まあいいや。遅れるなよ!」

―カールスラント上空―

シャーリー「……ひどいな。数年前まで人が住んでたなんて思えない荒廃ぶりだ」

シャーリー「でも、この辺りは海が近いから割と安全なんだぜ、これでもな」

シャーリー「本当にヤバいのは内陸部……ウィッチじゃなきゃ、ネウロイに会う前に瘴気で即死するような地獄だ」

アイツ(Vault87みたいだな)

シャーリー「……! 止まれ!」

シャーリー「双眼鏡で見てみろ。進行方向2km先に中型ネウロイだ」

シャーリー「このまま飛んで行けば、確実に見つかる。あのネウロイさえどうにかすれば、工場は目と鼻の先なんだけど……」

シャーリー「時間をかけて迂回するか、じゃなきゃ戦うしか……」

アイツ「>>65

1.突撃命令はまだか? 待ちきれないよ、行こうぜ

2.二人だけじゃ危険かもな。仕方ない、西に迂回しよう

3.(無言でガウスライフルを叩き込む)

4.ステルスボーイが2つだけある。これでごまかせるだろう

アイツ「二人だけじゃ危険かもな。仕方ない、西に迂回しよう」

シャーリー「うーん……まあ、それが利口か。よし! ネウロイに気取られる前に動こう」

シャーリー「…隊長の大目玉は確実だな……」

アイツ「何か言ったか?」

シャーリー「いいや」

――

――

シャーリー「ここがイグニス社のプラントなんだけど……」

アイツ「なんとか形骸だけ保ってるって感じだな」

シャーリー「ネウロイは金属を食うんだ。自動車だってスコップだってお構い無しさ」

シャーリー「確かにプラントは死んでるけど、設計図はもっと奥深くに隠されてるはずだ。持ち出す暇も無かったくらいだからな」

シャーリー「ストライカーのカモフラージュは済んだな? よし、私が先行するぞ……」

シャーリー「……うっ」

アイツ「どうした?」

シャーリー「凄い死臭だ。逃げ遅れた人たちの遺体は、雨も光も風も入らない中で、少しずつ腐っていったんだろうな……」

シャーリー「気にならないのか? 正直、ちょっとビビってるよ」

アイツ「なら帰るか」

シャーリー「待て、冗談だよ。ここまで来たんだ、行かなきゃ意味ないだろ」

アイツ「敵の反応は無い。この工場にいるのは、俺とお前だけだ」

シャーリー「なんだ、そんなの分かるのか。次はもっと早く言ってくれよ」

シャーリー「ここだな」

アイツ「間違いない」

シャーリー「地下は割とキレイだな。もっとゾンビみたいなのがうじゃうじゃいるかと思ってた」

アイツ「ゾンビはいないだろ」

シャーリー「ゾンビ『は』ってなんだよ?」

シャーリー「おっと、こんなことしてる暇は無いんだ。開けるぞ、いいな?」

ガチャッ

シャーリー「な、なんだこれ!?」

アイツ「ターミナルが大量に……」

シャーリー「よく分からないけど、まだ動いてるのか?」

シャーリー「そういえば、リベリオンの陸軍がこんな機械を開発してるって聞いたことがあるぜ……それがなんでこんなとこにあるのかは分からないけど」

シャーリー「……あ、設計図は? 面食らって忘れるとこだった」

アイツ「>>72

1.[Science50]このターミナルから情報を抜き出した。設計図もあるぞ

2.設計図のデータだけは入手できたよ

3.<嘘>残念だけど、これじゃあお手上げだな

人がいないのか、それとも選択肢取るのが嫌なのか
安価は1

10分以上は経ってるけど連投無しだったら安価下で
あとコンマ失敗しませんよーに……

アイツ「このターミナルから情報を抜き出した。設計図もあるぞ」

シャーリー「本当か? やったな! 本国に提供すれば、きっと最高のエンジンを作り上げてくれる!」

シャーリー「ありがとうな! やっぱりお前に頼んで正解だったよ」

シャーリー「さ、こんな薄気味悪いとこさっさと出ようぜ。ちんたらしてると、ミーナ隊長の大目玉を食うようになっちまう」

アイツ「……」

アイツ(このターミナルから抜き出した情報、どうやら設計図だけじゃないみたいだ)

アイツ(暗号化された文章……Pip-Boyでも完璧に解析は出来ないか)

アイツ(しかし、それはつまり『部外者に見られてはならない情報』ということを示している。この工場、なにか裏があるのか……?)



*****空軍大将 ************殿

例のエンジンの試作型が完成した。こいつなら貴官の計画する『********』の出力を十分に引き出すことが可能だろう。最も、亜音速飛行に耐えられるフレームが用意出来ればの話だがな。
ところで、貴官の見立てだとカールスラントは陥落まで何日持ちそうかな? 丁度いい機会だ、必要ない人材には天災という形で消えてもらおう。

―501基地―

シャーリー「すっかり日が暮れちまったな……でもまあ、無事に帰れて良かったぜ」

シャーリー「あとは何事も無かったかのように部屋に戻れば……」

「シャーリーさん、お帰りなさい」

シャーリー「!!」

ミーナ「楽しいドライブだったみたいね? 私たちも久しぶりにゆっくりさせて貰ったわ、ネウロイが遊びに来たりしてね」

シャーリー「う……」

坂本「分かっただろ、ミーナ? 奴は501に置いておくべきではない。シャーリー1人なら、きっとこんな行動はとらなかったはずだ」

シャーリー「……弁解のしようもないな。だけど聞いてくれ、コイツは……」

坂本「黙れ! いくら501が奔放な組織とはいえ、今日のお前たちの行動は軍法会議ものだぞ!」

ミーナ「美緒!」

坂本「……しばらく営倉で反省するんだな。話はその後で聞いてやる」

―営倉―

シャーリー「おーい、まだ起きてるか?」

アイツ「……」

コンコン

シャーリー「良かった」

シャーリー「悪かった、こんなことになっちまうなんてな。ちょっとのんびりしすぎたか?」

アイツ「……」

シャーリー「……なあ、怒ってる…よな。でもさ、今日のこと、私は本当に感謝してるんだ」

シャーリー「坂本少佐の言うとおりさ。私1人じゃ絶対手に入れられなかったよ。カールスラントに潜入すら出来なかったかもしれない」

シャーリー「今回の件でお前の印象は悪くなっちまったかもしれないけど、私は何があってもお前を信頼してるよ」

シャーリー「……もう寝るか。明日になったら隊長も話を聞いてくれるだろうし、そしたら私が……」

アイツ「俺を信頼してると言ったな?」

シャーリー「!」

シャーリー「もちろん! お前だって、カールスラントがどんなに危険なとこかってことくらいは知ってるだろ?」

シャーリー「命懸けで私に協力してくれたんだ。そんな奴を信じられなくて、何が信じられるっていうんだ?」

アイツ「……なら、俺も話しておくべきかもな。お前が俺を信頼してるなら、話す価値はあるだろう」

シャーリー「え……?」

【ストライクウィッチーズの悪評獲得!】
【カルマが上昇しました:善良】

クエスト
『Yankee Doodle』完了

―数日後―

シャーリー「んー、やっぱ太陽の光はいいな。少し走ってくるか」

シャーリー「じゃ、私は相棒の様子を見てくるよ。何か問題があったら、なんでも私に話してくれ!」

アイツ「……」

アイツ(そういえば、結局ネウロイとはまだ一度も戦っていないのか。宇宙船で戦ったやつはあまり手応えは無かったし)

アイツ(少し足を伸ばしてみるか? でも次に見つかれば銃殺……)

アイツ(こっちはタダで死ぬつもりは無いけどな。仕方ない、まずは銃の手入れでも)

??「>>92

1.リーネ「あ、あの……ちょっといいですか?」

2.バルクホルン「おい。少し顔を貸してもらうぞ」

3.ルッキーニ「ねーねー、シャーリーから聞いたんだけどさ」

2

バルクホルン「おい。少し顔を貸してもらうぞ」

アイツ(ずいぶんお怒りだな……)

バルクホルン「貴様の悪行は私の耳にも届いている。リベリアンに荷担して、我がカールスラントを踏み荒らしてくれたらしいな?」

バルクホルン「大した反乱分子っぷりだな。だがこの際だからはっきり言ってやる。お前のような奴が501にいることは、非常に不愉快だ」

バルクホルン「私はお前をこれっぽっちも信じようとは思わん。それだけは覚えておけ」

アイツ「あー……悪かった。で、話は終わりか?」

バルクホルン「なっ……ふん、いい度胸だ。それくらいでなくてはな」

バルクホルン「お前の事は嫌いだ。だが、多少の実力があることは認めてやる」

バルクホルン「だから私がお前たちを修正する。欧州、ひいては世界に貢献出来る一人前の軍人に鍛えてやるぞ」

アイツ「お前たち?」

バルクホルン「ああ。お前は上官に従うよう教育し、奴らには銃の扱いから叩き込まないといかん」

アイツ(あれは……宮藤と、ビショップか?)

バルクホルン「さあ、私に着いてこい! 各員対空訓練用兵装に変更の後、上空1000mで待機だ!」

クエスト発生
『Hail! Hail! The Witch's All Here』

―上空―

バババババババババ

バルクホルン「リーネ! 狙撃手が獲物から目を逸らしてどうする!」

リーネ「うう……」ブルッ

バルクホルン「宮藤! 守ってばかりではネウロイは止まらないぞ!」

芳佳「そ、そんなこと言ったって……!」

バルクホルン「どうしたどうした! 扶桑に帰るか、宮藤ぃっ!」

芳佳「っ! やあああーっ!」

バルクホルン「遅いっ!」ババババババ

ビチャッ

リーネ「あっ!」

バルクホルン「……ペイント弾が当たったな。これでお前は8つ目の黒星だ」

芳佳「……」

バルクホルン「リーネ。お前のフォローがあれば、宮藤もそう簡単に墜ちはしなかっただろう。よく耐えた方だ」

リーネ「はい……」

バルクホルン「突撃手が敵を引き付け狙撃手をアシスト、狙撃手が敵を撃ち落とし突撃手をフォロー。お前たちはまずここからだな」

芳佳「……」

リーネ「……」

バルクホルン「よし、2人は地上に戻って少し休め。私は……」ギロッ

アイツ「……」

バルクホルン「アイツを修正してやらないとな?」

バルクホルン「待たせたな。こちらの準備は既に整っている。そちらも問題は無さそうだな」

バルクホルン「今の模擬戦を見ていたならルールは分かるだろう。ペイント弾を使用し、相手の身体の一部かストライカーに命中させた方の勝ち」

バルクホルン「あとは基本的になんでもありだ。シールドや固有魔法の行使も構わない」

バルクホルン「理解出来たなら始めるぞ。互いに距離をとろう」

アイツ「>>98

1.ああ、早くやろう

2.本気で来いよ。死にたくなきゃな

3.マジでやるのか? 怪我したらどうするつもりだ?

4.言ってなかったけど、俺もお前みたいな奴が一番嫌いなんだ<実弾を使う>

2

アイツ「本気で来いよ。死にたくなきゃな」

バルクホルン「……よかろう! やはり貴様には灸を据えてやらねばならんようだなぁっ!」

ブゥゥゥン

バルクホルン「貴様が素人だろうが玄人だろうが、私は手加減せんぞ! 覚悟しろ!」

バルクホルン「行くぞっ!」

アイツ(来るか……まずは様子見だな)

バルクホルン「はぁぁぁーっ!」バババババババババ

アイツ「!」

バルクホルン「うおあああっ!」

バルクホルン「ふっ! 散々でかい口を叩いていた割に防戦一方じゃないか? そんなことで……」

バルクホルン「ウィッチを名乗る資格など、無いっ!」ドギュゥゥゥン

バルクホルン「MG42には……こういう使い方もあるんだ!」

アイツ(接近戦!? そんなスレッジハンマーみたいな持ち方……! シールド!)

バルクホルン「墜ちろぉぉぉぉっ!」

ガキィィィン

リーネ「芳佳ちゃん、見て!」

芳佳「……! あれは!」



アイツ「――っ!」

バルクホルン「シールドも使いこなすか。だがこの衝撃からは逃れられまい!」ガシャッ

バルクホルン「これで勝負ありだ!」



Beep! Beep! Beep!



バルクホルン「基地から通信? こんな時に!」

芳佳『バルクホルンさん、敵襲です! ガリア方面から大型ネウロイがこの基地に向かって進攻しています!』

バルクホルン「なんだと?」

アイツ「っ……く、ネウロイだって?」

バルクホルン「ああ。実質私の勝利だが、勝負は預けておいてやる」

バルクホルン「宮藤、私はこのままネウロイを迎撃する。お前たちは応援と共に来い」

芳佳『このまま……? ちょ、ちょっと待って下さい! それってどういう――』

ブツッ

バルクホルン「聞いていたな。お前も基地に戻って、ミーナの指示に従え」

アイツ「弾薬はどうするんだ。ペイント弾しか……」

バルクホルン「カールスラント軍人たるもの、どんな時にも最悪の事態に備えておくものだ」ガシャッ

アイツ「実弾も持ってたのかよ」

バルクホルン「お前に撃ち込むのを我慢して良かったよ。さあ、時間が無いんだ! さっさと行け!」

アイツ「>>108

1.分かった。死ぬなよ、バルクホルン

2.魔翌力もロクに残ってないんだろ? 付き合うぜ

3.足しになるか分からないけど、持っていってくれ[弾薬を渡す]

4.ダメだ。お前も俺も消耗しているんだ、一旦退こう

アイツ「魔力もロクに残ってないんだろ? 付き合うぜ」

バルクホルン「馬鹿を言うな! 私に手も足も出なかったお前に、何が出来る?」

アイツ「時間が無いんじゃなかったか」

バルクホルン「く……しかし……」

「バルクホルンさーん!」

バルクホルン「あれは……宮藤!? 何故一人で来た!」

芳佳「いくらバルクホルンさんでも、一人きりでなんて無茶です! 私にも戦わせて下さい!」

バルクホルン「お前はダメだ、戻るんだ!」

芳佳「嫌です! 私はまだ半人前で、魔力の使い方も下手だけど……皆を守るためにウィッチになったんです!」

芳佳「バルクホルンさんと一緒に、皆を守るために戦いたいんです! お願いです……!」

バルクホルン「……」

バルクホルン「……宮藤、私の右翼に付け」

芳佳「!」

バルクホルン「お前は左翼だ。敵は大型一機、初撃を私が防いだら散開。インターバルの内にコアを見つけ出すぞ。いいな」

芳佳「はい!」

アイツ「了解だ」

バルクホルン「よし、出撃!」





バルクホルン「――ヤツめ、感付いたな」

アイツ「宮藤」

芳佳「は、はい」

アイツ「今更かもしれないけど」

芳佳「なんですか」

アイツ「『コア』ってのは何のことだ?」

芳佳「……え?」

芳佳「ちょ、ちょっと待って下さい。まさかそれを知らないで」

バルクホルン「来るぞ! 警戒しろ!」

ネウロイ「――」ドギュンドギュンドギュンドギュン

バルクホルン「ぐ……うおおおおっ!」バシュウウウウ

アイツ(! プライムも顔負けのレーザーだな)

バルクホルン「さ、散開!」

ギュゥゥゥン

芳佳「コアは、どこ……!?」ババババババ

アイツ(ネウロイの体内にあるのか? なら)

アイツ「『ベンジェンス』が適役だ」ガシャン

ドギュルルルルル

バルクホルン「なんだあの武器は?」

芳佳「凄い……どんどんネウロイの装甲が削れてく! これならきっと……!」

バルクホルン「……うん?」

ネウロイ「――」

バルクホルン「!!」

芳佳「もう少しのはずなのに……ああっ! コアが見え――」

バルクホルン「宮藤ぃぃっ!」

ネウロイ「――」ドギュンドギュンドギュン

バシュウウウン

アイツ「!」

芳佳「……い、今のは、ネウロイの攻撃……? 外れたのかな……」

アイツ「何やってんだ! バルクホルン!」

芳佳「え?」

バルクホルン「う……く、くそ……魔力が、持たなかっ…た……」

芳佳「……!」

芳佳「バルクホルンさん! 私を庇って、そんな……!」

バルクホルン「…これまで、か……」フラッ

ヒュウウ… バシャアン

芳佳「あ、あ……私の、私のせいで、バルクホルンさんが!」

アイツ「パニックになるな! お前は医者なんだろ!?」

アイツ(バルクホルンはまだ息がある。さすがベテランウィッチってとこか、すぐに処置を施せば助かる見込みは十分だ)

アイツ(とは言えこのネウロイもほっとけないな……コアの場所は分かったから、あとは装甲さえ削りきれれば!)

アイツ「>>116

1.バルクホルンは俺がなんとかする。お前はネウロイを引き付けておいてくれ

2.ネウロイの相手は俺だ。バルクホルンの治療は任せたぞ

2

アイツ「ネウロイの相手は俺だ。バルクホルンの治療は任せたぞ」

芳佳「で、でも」

アイツ「いいか宮藤。お前はあの時、俺を救ったんだ。そうだろ? ついさっきだって、皆を守りたいってここに来た。誰にでも出来ることじゃない」

芳佳「……」

アイツ「お前ならきっとやれる。バルクホルンは待ってるんだ。他でもない、お前に助けてもらうのを!」

芳佳「!」

アイツ「お前にしか出来ないんだ。宮藤!」

アイツ(……スリードッグの語り口に影響されてるな)

芳佳「……私に、出来ること……」

芳佳「私に……!」グッ

芳佳「……バルクホルンさん!」

アイツ(あとは……)

ネウロイ「――」

アイツ(図体はデカいが、コアさえ叩き潰せば終わりらしいな。逆に言えば、いくら装甲を削ったとこでコアが生きていれば)

ネウロイ「――」ドギュンドギュンドギュゥゥン

アイツ(!!)

アイツ「ぐぅっ!」

アイツ(一発掠めただけでこの威力か! 油断していい相手じゃないな)

アイツ「……分かったよ」

アイツ「いろいろ調べて見たかったけど、予定変更だ」

アイツ「これを使うのは久しぶりだな。今のお前らには過ぎたテクノロジーだが……見せてやる!」

>>125

1.[Explosive 70]D.Cまで吹き飛べ、ヌカ・グレネードパーティーだ!

2.[Unarmed 70]V.A.T.Sとスチールナックルでバラバラに砕き散らしてやる!

3.[Energy weapon 70]エイリアンの超技術、ファイアランスの一撃で墜とす!

4.信頼出来るのはコイツらだ。ガウスライフルとベンジェンスで削りきる

1

おお、もう……

■ヌカ・グレネード

アイツ「D.Cまで吹き飛べ、ヌカ・グレネードパーティーだ!」シュッ

アイツ「へっ、いくら頑丈だろうが核爆弾の直撃に耐えるわけ」

ネウロイ「――」ドギュン

ジュッ

アイツ「えっ」

アイツ(グレネードを狙撃したってのか? ウソだろ、これじゃ俺まで巻き込ま)

ピカッ

┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

―同時刻―

芳佳「バルクホルンさん!」

バルクホルン「……」

芳佳「血がこんなに……! とりあえず、陸まで運ばないと……」

バルクホルン「みや、ふじ」

芳佳「!」

バルクホルン「わ、私に……構う…な。ネウロイを……」

芳佳「バルクホルンさんの怪我を治すほうが先です!」

バルクホルン「…私が……何のために、お前を守ったと……」

芳佳「っ……それでも、バルクホルンさんを後回しになんて出来ません!」

バルクホルン「もう…手遅れだ。自分のこと、くらい……分かるさ……」

芳佳「そんなこと……ないっ!」

ブゥゥゥン

芳佳「はぁ、はぁっ……さあ、ここに寝て下さい。本当は消毒したいけど、仕方ないからこのまま治療します!」

芳佳「患部に魔力を……集中……!」シュウウウ

バルクホルン「…あ……く、クリス……すまない…私、は……」

芳佳「バルクホルンさん!? しっかりして下さい! 大丈夫です、きっと助かりますから……!」

バルクホルン「…お姉ちゃんは……お前に、何も……」

芳佳「バルクホルンさん!」

芳佳「諦めないで下さい、クリスさんが待ってるんじゃないんですか!? 私が必ず助けます、だからそんなこと言わないで下さい……!」

バルクホルン「……」

芳佳「くぅ……血が止まらない……どうして……!」

シュウウ…

芳佳「! ま、魔力が、もう……」ポロポロ

芳佳「そんな、お願い……! 私に出来ること、やっと見つけられたのに……!」

芳佳「お願い……!」

ピカッ

┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

芳佳「……ネウロイが、爆発した……!?」

……シュウウウ

芳佳「はっ!」

芳佳「魔力が回復してる? これなら……!」

芳佳「……うぅあああああーっ!」

―同時刻―

「先ほどのブリーフィング、二人……いや三人ほど欠けていたようだが?」

ミーナ「申し訳ありません。バルクホルン大尉以下二名は、こちらの命令を無視して出撃との報告がありました」

「ふん。ネウロイとの戦闘意欲だけは評価出来るな?」

ミーナ「ありがとうございます」

「……」

ミーナ「何か?」

「……む、あれが無断出撃のウィッチ達か」チャッ

ミーナ「そのようです」

「バルクホルン大尉はともかく、後の二人はなんだ。歩き方も教わってないのか」

ミーナ「よくやっている方だと申し上げておきます。特に宮藤軍曹は、必ず501にとって有力なウィッチに……」

「ふ、ははは」

ミーナ「……いかがされましたか?」

「バルクホルン大尉が墜ちた。宮藤軍曹を庇って直撃を受けたようだな」

ミーナ「っ! まさか!」チャッ

ミーナ「なんてこと……トゥルーデ!」

「惜しいウィッチを亡くした」

ミーナ「……今、なんとおっしゃったのですか? 『ウィッチを亡くした』と、そう聞こえましたが」

「ああ。残念だよ、501では珍しく従順ななウィッチ……うっ!?」ゾクッ

ミーナ「それ以上は、おっしゃらない方がよろしいかと」

「……っ、私を脅しているのか?」

ミーナ「あそこには宮藤軍曹がいます。そうご心配なさらないで下さい」ニッコリ

ミーナ(頼むわよ、宮藤さん……!)

「……あの記憶喪失とかいうウィッチはどこへ行った?」

ミーナ「今ネウロイと交戦しているのが彼……彼女です」

「ふむ……よく見えんな。今投げたのはグレネードか? 対空としての」

ピカッ

「うおっ!?」

ミーナ「はっ!?」

┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

ミーナ「…ね、ネウロイが……消滅した……?」

「……」

「くく、ふははは」

「今の爆発は……まさに私が求めていた……!」

「中佐」

ミーナ「はっ」

「至急彼女を呼びたしたまえ。話がある」

ミーナ「……了解致しました。『閣下』」

―基地 医務室―

「トゥルーデ、あーん」

「気持ちはありがたいがな、食事くらい一人で出来るぞ、ハルトマン」

「ダメですよバルクホルンさん。傷は塞がりましたけど、体力の回復にはまだ時間がかかるんですから」

「う、うむ……そうか?」

「宮藤も言ってるよ。ほら、あーん」

「む……あ、あー……ん」

「食べた食べた」

「もぐもぐ……ごくん、私は犬か! やはりお前に世話などしてもらわずとも」

アイツ「……う、ああ」

『!!』

アイツ「……あー、またここか」

芳佳「っ……」ギュッ

芳佳「ううっ、うええーん……」ギュッ

アイツ「み、宮藤?」

芳佳「……ううー…」

バルクホルン「宮藤が私たちに話してくれたよ。お前のおかげで、自分に出来ることを見つけられたと」

バルクホルン「……これも宮藤から聞いたんだが、宮藤を私の元にけしかけたのはお前らしいな。相討ちとはいえ、ネウロイを倒したのも」

バルクホルン「その……なんだ、まだ未熟な部分はあるが、お前に助けられた面も無いとは言えなくもないというか……つまり……」

ハルトマン「素直にありがとうって言えばいいのに」

バルクホルン「なっ、今言おうとしたんだ! んんっ、だから……」

バルクホルン「……ありがとう。私がこうしていられるのも、お前の努力によるものが決して小さくないはずだ」

ハルトマン「めんどくさいなぁ」

芳佳「本当に……ぐすっ、ありがとうございました。もしあの時私一人だったら、きっとネウロイにやられていたと思います」

芳佳「ネウロイも倒して、バルクホルンさんも助かって、万々歳ですね!」

芳佳「っと、怪我は大丈夫ですか? まだどこか痛むようなら、治療しますよ」

バルクホルン「むしろその程度で済んだのが奇跡だな。一体何を爆発させたんだ? 凄まじい光と爆音が基地からでも観測出来たらしいぞ」

アイツ「……」

バルクホルン「……言いたくないのか? 言えないのか?」

ハルトマン「トゥルーデ、今は……」

バルクホルン「分かってる。いいか、お前が何者であろうと、ネウロイ側にでも付かない限り詮索はしない。信頼するに足る働きを見せてもらったからな……」

芳佳「バルクホルンさん……」

バルクホルン「ただし規則違反は別だ! お前は上官である私の命令を無視して来た訳だからな、その処罰は宮藤共々受けてもらうぞ!」

芳佳「ええ~っ!」

クエスト完了
『Hail! Hail! The Witch's All Here』

ガチャッ

ミーナ「! 良かった、気がついたのね」

シャーリー「よう。思ったより元気そうだな」

ミーナ「……病み上がりで悪いんだけど、話があるの。いいかしら?」

バルクホルン「ミーナ、本当に行かせるのか?」

芳佳「体を動かすには早すぎます。あと一週間は休んでもらわないと、まともに歩くのも……」

ミーナ「これでも待ってもらった方なの。これ以上時間をかけると、またここに乗り込んでくるかも」

ハルトマン「うへえ、それはヤだな」

アイツ「お、おい。何の話だ?」

ミーナ「実はね……」

アイツ「あの時の爆発を見て、俺が呼び出されたって?」

ミーナ「ええ。マロニー閣下は『あれこそ私の求めていた』と呟いていたけど」

バルクホルン「そもそもマロニーはウィッチの活躍を快く思っていない。あれにかこつけて、私たちの戦力を削ぐ腹積もりかもしれん」

シャーリー「はあ、これじゃ何を相手に戦ってるのか分かりゃしないな」

ミーナ「本当ね。でもこれを無視したら、今度こそ何かしらの制裁が下されるだろうし、シラを切り通すわけにも行かないの」

ミーナ「お願い出来る……?」

芳佳「だったら、私も行きます。万が一のことがあるかもしれませんから」

ミーナ「え? 確かに、一人で寄越せとは言われていないけど……」

芳佳「ならいいじゃないですか」

シャーリー「待てよ。宮藤はまだ軍曹、マロニーのこともよく知らないだろ? 舐められて終わりさ」

シャーリー「私が着いて行くよ。いいだろ、隊長?」

バルクホルン「それなら、この中でミーナと坂本少佐に次いで階級の高い私が同行するべきだ。リベリアンなど送り込んで、マロニーの逆鱗に触れられては困るからな」

バルクホルン「どうせ私も病み上がりだ。休養がてらブリタニアを見せてやる」

ミーナ「えーと……もし誰か同行するとしても、二人以上はダメよ? あくまであなたの補助が目的なんだから」

ミーナ「それで、どうするの?」

アイツ「>>150

1.宮藤、一緒に行こう

2.シャーリーがいると心強いな

3.バルクホルンに来てほしい

4.一人で大丈夫だ

ちょっとメアリー・スーというかラノベ主人公みたいな状況になってしまいました、本当にすみません

3

アイツ「バルクホルンに来てほしい」

バルクホルン「ふふん、そう来なくてはな」

シャーリー「ちぇっ。ま、バルクホルンが基地を空ければ、私も羽根を伸ばせるかな」

バルクホルン「いつも伸ばし放題だろ!」

芳佳「残念ですけど、確かに私じゃ力不足かもしれませんね……」

バルクホルン「心配するな、宮藤。コイツは私がしっかり見張っておく」

芳佳「はい。それじゃあバルクホルンさん。これを持って行って下さい」

バルクホルン「これは?」

芳佳「これが痛み止め、これが熱冷まし、こっちが消毒薬でこれは包帯と絆創膏で……」

バルクホルン「そ、そんなにいるのか?」

芳佳「バルクホルンの体調も万全じゃないって、忘れてませんか? まだまだありますよ」

ミーナ「……宮藤さん、ほどほどにね?」

アイツ「いつ発てばいいんだ?」

ミーナ「準備さえ済めば明日にでも向かってほしいわ。よほどの事がなければ一日で帰ってこれるはずだから」

アイツ「なら明日だ。バルクホルン、よろしく頼む」

バルクホルン「ああ。私がサポートに回ってやるんだ、どうせならしばらくマロニーを黙らせてやろうか?」



クエスト発生
『Big Iron』

―翌朝―

バルクホルン「では行ってくる。ハルトマンの面倒を見てやってくれ」

ハルトマン「しっかりやるから安心してよ、トゥルーデ」ニヤニヤ

シャーリー「そうだよ」ニヤニヤ

バルクホルン「……宮藤、世話をかけるな」

芳佳「いえ、お二人も気をつけて下さい」

ミーナ「何かあったらすぐに連絡してね。それと……」

ミーナ「くれぐれもマロニー閣下を無駄に刺激しないこと。頭さえ下げてれば、余計なことは言ってこないはずだから」

アイツ「そりゃ無理な相談……」

ミーナ「いいわね?」ギロッ

アイツ「う……りょ、了解」

ミーナ「よろしい」

バルクホルン「さあ、行くか。目指すはハイ・ウィッカム空軍基地だ」

―イングランド バッキンガムシャー―

アイツ「……」

バルクホルン「どうしたんだ、そんな呆けた顔をして」

アイツ「あ……いや、何でもない」

アイツ(凄いな……オアシスなんか目じゃない、足元から向こうの山の頂上まで緑でいっぱいだ)

バルクホルン「目の前に見えてきた、あれがハイ・ウィッカム基地。ブリタニア空軍の総司令部があるんだ」

アイツ「じゃあ、あそこにいるんだな?」

バルクホルン「ああ。分かってると思うが、何を言われても堪えろよ。お前の親をバカにされたって、奴に手を上げれば501は終わりだ」

アイツ「……心に止めておくよ」

―ハイ・ウィッカム基地―

アイツ「さすがにこの警備を掻い潜って侵入するのは難しいか」

バルクホルン「どうして侵入なんかする必要があるんだ。正面から堂々と入ればいい」

番兵「止まれ。軍用車だな、所属と姓名は?」

バルクホルン「501統合航空戦闘団、ゲルトルート・バルクホルン大尉だ。マロニー閣下の命で参上した」

番兵「はっ、バルクホルン大尉でありますね。ヴィルケ中佐から連絡を頂いております」

バルクホルン「うむ。ご苦労」

アイツ「なんでお前の名前で通れるんだ。呼ばれたのは俺だろ」

バルクホルン「お前は正式に501に参加している訳ではないし、そもそも国籍も不明だからな。書類とサインだらけの場所では何かと不便だろう」

アイツ「書類とサイン、ね」

―基地内部―

兵士「こちらです」

バルクホルン「……」

アイツ(いよいよだな……)

コンコン

兵士「閣下、よろしいでしょうか」

「来たのか!? 通せ」

兵士「はっ」

ガチャッ

兵士「どうぞ、お入り下さい」

「……」

マロニー「はじめまして。君の評判は私の耳にも届いているよ」

バルクホルン「閣下。この度閣下が彼女に召集を命じられた、その理由は私にあると存じております。何卒――」

マロニー「理由? バルクホルン大尉、君は何か勘違いをしているようだな」

マロニー「ストライクウィッチーズにはある程度の権限を与えている。無断出撃だのということは、もはや私が目くじらを立てるような話ではない」

バルクホルン「はっ」

マロニー「私が用があるのは、君だ。ヴィルケ中佐によれば、記憶喪失のウィッチだとか……」

アイツ「……」

マロニー「いやいや、君の出自はどうでも良い。どうも話が逸れていかんな」

マロニー「……バルクホルン大尉、席を外してくれないか」

バルクホルン「わ、私がですか」

マロニー「そうだ。そもそも私は彼女を呼び出したのだ。それを君が勝手に責任など感じて付いてきただけだろう」

マロニー「退出しろ、バルクホルン大尉」

アイツ「>>160

1.[Speech80]ううっ、胸が! 大尉、薬をくれ……!<嘘>

2.大尉、ここは素直に従っておくべきだ

1

アイツ「[失敗]ううっ、胸が! 大尉、薬をくれ……!」

バルクホルン「む、胸? えっと、どれを渡せば」ガサガサ

マロニー「……」

バルクホルン「痛み止めでいいのか? 胃腸薬もあるが……」

アイツ「……いや、もういい」

マロニー「済んだかね? では下がりたまえ。おい」

兵士「はっ。大尉、こちらへ」

バルクホルン「っ……」

バタン

マロニー「ふふ……これで心置きなく話せるな?」

アイツ「……」

マロニー「私が何故君を呼んだか、その理由は君自身が一番良く分かっているだろう?」

マロニー「そうとも。先日のネウロイ戦で君が見せた『光』……私はすっかりあれに心を奪われてしまってね。なんと暖かいものだろうかと」

マロニー「あんな輝きはこの地球上のどこにだって存在しない。悪しきネウロイどものレーザーとは違う、強さに満ちた輝きだ」

マロニー「そんな光をいともたやすく見せつけた君は何者だ? 私は考えたよ、どんな非現実的な可能性も。そして……一つの答えを見つけた」

マロニー「……そろそろ白状したらどうかね。君は記憶喪失でもなければウィッチでもない。この世界に突如出現したネウロイと同種の――」

マロニー「『異世界からの来訪者』だ」

アイツ「>>167

1.……ブリタニア空軍大将の肩書きは、伊達じゃないらしいな

2.そんな事あるはずないだろ。しっかりしてくれ、アンタは空軍大将なんだから

3.驚いたな。ブリタニア空軍は麻薬中毒者が統括してるのか?

3しかないな

うーんこの畜生

アイツ「驚いたな。ブリタニア空軍は麻薬中毒者が統括してるのか?」

【ブリタニア空軍の悪評獲得!】

マロニー「……口の聞き方には気をつけた方がいい。501を離れたくはないだろう?」

アイツ「お前こそ妄言は大概にしておけ。こっちにはお前の言う『光』があるんだ、こんな基地一瞬でガレキに出来る」

アイツ「脅しだと思うなよ」

マロニー「……分かった、一旦冷静になろう。確かに私の話は突飛すぎたかもしれないな。だが君の言動はそれ以上に奇妙で異質なものだ」

マロニー「訓練も無しに他人のストライカーを駆り、カールスラントまで潜入して無傷で帰ってきた」

マロニー「先のネウロイ戦では妙なレーザー兵器を我々に見せつけ、相討ちとはいえ『光』でネウロイを完全消滅させた。これが異常でなくてなんだ?」

マロニー「百歩譲って君の記憶喪失は真実だとしよう。だがこんな優秀なウィッチを放っておく国がどこにある」

マロニー「各国に問い合わせたが、未だに君の所属は不明のままだ。兵器の出所を知られたくないという考えがあるのかもしれんが、それにしても大きな損失だろう」

マロニー「……忘れるな。501に在籍する限り、君の行動は逐一私の元に報告される。何を企もうと無駄だ」

マロニー「完璧で力強く、唯一無二のストライクウィッチーズ。そして、永遠のブリタニア。君にとって決して悪い話ではないはずだろう」

マロニー「……しかし、今日は君の機嫌を損ねてしまったようだな。まあいい、いずれ更に込み入った話をさせてもらうよ」

マロニー「それと、次回からはこちらから迎えを寄越そう。毎度毎度保護者同伴では煩わしいからな」

マロニー「話は終わりだ。また会おう」

―基地 応接室―

ガチャッ

バルクホルン「!」

バルクホルン「無事だったか……良かった。一体何の話をしたんだ?」

アイツ「……いや、大した話じゃない。異世界がどうの……とか言ってたな」

バルクホルン「異世界? おい、ふざけるな」

アイツ「俺だってそう言ってやった。あいつ、マジでジャンキーなんじゃないか?」

兵士「……」

バルクホルン「馬鹿者、場所を考えろ」ヒソヒソ

バルクホルン「……まあ、お前がそう言うなら信じよう。何も無かったんだな?」

アイツ「ああ」

バルクホルン「なら良い。さ、こんなところに長居は無用だ」

―車内―

ブゥゥゥン

バルクホルン「少し時間があるな。ロンドンにでも寄って行くか? 昼食には遅いが、多分基地に帰っても何も用意されてないだろうし」

アイツ(……何か引っかかるな。初対面のはずなのに、あの嫌悪感……)

バルクホルン「今のブリタニアにはロマーニャやガリアの料理人が流れ込んでいるからな、何でもあるぞ」

アイツ(俺はマロニーを知っていた? まさか。でもあの雰囲気を、俺は確かに……)

バルクホルン「おい、聞いているのか? 腹が減ってないのか?」

『完璧で力強く、唯一無二のストライクウィッチーズ。そして永遠のブリタニア』

アイツ(……)

バルクホルン「……返事くらいしろ! 私が気を使って」

アイツ「ああっ!」

バルクホルン「うわっ!」

キキーッ

バルクホルン「……い、いきなり大声を出すな! どうしたというんだ!?」

『共に協力をしなければ、我々の潜在能力を完全に発揮する事が出来ない。戦争が起きる前のように、完璧に、力強く、唯一無二のエンクレイブ。そしてアメリカ、永遠に』

アイツ「マロニーの声、エデンにそっくりなんだ! だからあんなにイライラするんだな、なるほど!」

バルクホルン「……何を言って」

アイツ「これでスッキリした。で、何か俺に言ってたか?」

バルクホルン「っ……ええい、もう知らん!」



クエスト完了
『Big Iron』

今日はここまで

ターミナルがありふれたものじゃないから、エデンやハウスはいないけど
選択次第で501も空軍もネウロイも滅ぼせるようにはする

―数日後 501基地―

アイツ「夜間哨戒?」

坂本「ああ。サーニャとエイラ、宮藤、そしてお前の四人で出てもらう」

芳佳「そんなにたくさん必要なんですか?」

坂本「いや、普段はサーニャ一人か、多くてエイラが付いていく程度だ。だがお前たちにも夜間戦闘の感覚に慣れてもらわないとな」

坂本「ネウロイが襲ってくるのが昼間とは限らん。いつでも戦えるだけの技術を磨かいてこい。質問が無ければ、もう寝ろ」

芳佳「もう寝ろって、さっき起きたばっかりですよ」

坂本「出撃は午後11時から翌午前6時までだ。今から明日の朝まで起きていられるのか?」

芳佳「うう……」

坂本「航路はサーニャ達の後ろを飛んで覚えろ。他には無いな? よし、解散!」

―エイラの部屋―

サーニャ「くー」

エイラ「むにゃ…サーニャ……」

「俺はいいよ」

「ダメですよ、今日からしばらくは朝から夜まで生活リズムを合わせないといけないんですから」

「俺は寝なくても平気だから」

「そんな人どこにもいませんよ。大体、初めて会った時もバルクホルンさんの時も、ぐっすりだったじゃないですか」

「あれは怪我してたからで」

ガチャッ

エイラ「……なア、私たちさっき帰ってきたばっかデ、すごい眠いんダ……」

芳佳「あっ……すみません! 今夜から、私たちが夜間哨戒に参加することになりました。よろしくお願いします!」

エイラ「シーッ! サーニャが起きるだロ!」ヒソヒソ

芳佳「……ごめんなさい」

エイラ「……ここで寝るのカ? 二人とモ?」ジロッ

芳佳「そうしろって、坂本さんが」

アイツ「ほら、迷惑そうだし俺は」

芳佳「坂本さんが」

アイツ「ぐ……」

エイラ「はぁ……仕方ないナ。入れヨ、くれぐれも静かにナ」

アイツ「暑い……」

芳佳「ひとつのベッドに四人ですからね」

エイラ「嫌なら出てけヨ」

芳佳「そういう訳には」

サーニャ「んっ……」モゾ

『!!』

サーニャ「……くー」

エイラ「ふう、危なかっタ……おいお前、サーニャに寄るナ! 離れロ!」

アイツ「分かってる! あれほど俺はいいって言ったのに」

芳佳「もう、そろそろ静かにして寝ましょうよ」

エイラ「誰のせいだ誰ノ! ふん、勝手にしろヨ」ゴロン

芳佳「……はぁ」

―夜 ハンガー―

エイラ「よシ、準備はいいカ? 夜間飛行で注意しなきゃならないのハ、自分の位置を見失わないことダ」

エイラ「方角や高度はもちろん、仲間や敵機との距離感も掴みにくイ。影が見えないかラ、いつの間にか真上の雲の中にネウロイがいタ、なんてこともあり得ル」

エイラ「何かあってもパニックになるナ。周りには味方がいるんだかラ、まずは落ち着いて状況を……宮藤、聞いてるのカ?」

芳佳「……」ブルッ

エイラ「宮藤!」

芳佳「はっ」

エイラ「……はぁ、そんなんで大丈夫かヨ?」

芳佳「すみません。その……こんな真っ暗な空を飛ぶのなんて初めてで……」

エイラ「なんダ、ビビってんのカー? これじゃあ先が思いやられるナ、サーニャ?」

サーニャ「……」ギュッ

芳佳「え」

サーニャ「大丈夫。こうやって手を繋げば、離ればなれになんてならないわ」

芳佳「あ、あの、ありがとう」

エイラ「そんな、サーニャぁ」

―海上―

エイラ「サーニャ、どうダ?」

サーニャ「……見渡せる範囲では、私たち以外に動くものは無いわ」

芳佳「サーニャちゃん、こんなに真っ暗なのに周りが見えるの?」

サーニャ「うん」

ブゥゥゥン

エイラ「いいか宮藤。サーニャはナ、固有魔法の『魔導針』と使い魔の『暗視』でどんな暗闇でも見通せるんだゾ。ネウロイがどこにいたっテ、必ず先手を打てるんダ」

芳佳「そうなんだ!」

アイツ(見渡せる範囲って、海上だと水平線までか? Pip-Boyのセンサー以上だな)

『――』

サーニャ「!」

エイラ「ネウロイが来たのカ、サーニャ!」

サーニャ「……何か聞こえたの。声……?」

芳佳「声? 私には何も聞こえなかったけど」

エイラ「サーニャの魔導針ハ、人間の耳じゃ分からないくらいの音まで拾えるんダ」

サーニャ「どこ?」ブゥゥゥン

芳佳「あっ、待ってよサーニャちゃん!」

エイラ「宮藤! うるさくするなヨ、サーニャが困るだロ!」

ブゥゥゥン



アイツ「……」

アイツ「今の音は……」

アイツ「まさか……!」ブゥゥゥン



エイラ「あレ、アイツが付いてきてないゾ」

芳佳「ええっ!?」

―???―

ブゥゥゥン

アイツ「……」

アイツ「やっぱり、俺を呼んだのは……」

『……』

アイツ「やっと見つけた。マザーシップでは世話になったな」

アイツ「……どういうつもりで俺をこの世界に送り込んだのか、お前らの正体は何なのか、聞かなきゃならないことはあるけど――」

アイツ「――くたばれ!」

ネウ子『……』



クエスト完了
『Following in Ghost's Footstep』

クエスト発生
『By the Light of the Silvery Moon』

今日はここまで
多分次回はアイツがたくさん喋ります、すみません
なるべく口数を減らすようにします

ネウ子『待って下さい! 私たちの話を』

【V.A.T.S】

ピピッ

カシャカシャ

ドギュン ドギュン

アイツ「どうだ……!」

ネウ子『……あの船でも、そしてこの世界でも見せたはずです。私たちはそう簡単には破壊されないと』

アイツ「!」

ネウ子『話を聞いて下さい。あなたが元の世界に戻るためのカギを授けたいのです』

ネウ子『あなたは私たちネウロイの導きによってこの世界に呼び出されました』

ネウ子『勿論偶然ではありません。私たちの意思を伝える媒体を持ち、この世界まで転移させられる程の高エネルギーが周囲に存在する』

ネウ子『その条件に即していたのは、あなただけだったのです』

アイツ「Pip-Boyのことか?」

ネウ子『はい。この言葉もあなた方の言語とは違い、ある種の電波といえます。その媒体は非常に高い性能を持っているようですね』

アイツ「電波……なら残念だな。俺の仲間にそういうののスペシャリストが一人いる。すぐに駆けつけるはずだ」

ネウ子『ですから、手短にお話するためにこうしてコンタクトを取ったのです』

アイツ「元の世界に戻るためのカギとか言ったな」

ネウ子『はい。確かに私たちの技術なら、あなたをあの船に帰せます』

ネウ子『ですが、それには条件があります。あなたのいた世界では略奪や強奪も出来たかもしれませんが、ここは取引をしませんか』

アイツ「はっ、無理矢理拉致しておいてよくそんなこと言えるな」

ネウ子『すみません。ですが私たちとしても、これは火急の事態なのです』

ネウ子『まずは……』

「サーニャ、どうしたんだヨ!?」

アイツ「!」

ネウ子『時間がありません。まずは……』

ネウ子『あなたの……いえ、私たちネウロイの味方を探して下さい。人類とネウロイの共存を考えられる人間を』

アイツ「そんなやついるかよ!」

ネウ子『必ず見つかります。それが終わったら、またこの空域に来て下さい』

アイツ「逃げる気か!? 待てっ!」

ネウ子『忘れないで下さい。あなたが帰るカギは、ネウロイが握っていることを』

アイツ「っ……」

ブゥゥン

サーニャ「あ……今の……」

エイラ「サーニャ、何が聞こえ……あっ! お前どこ行ってたんだヨー!? 迷子になったかと思ったんだゾ!」

芳佳「ま、待ってー!」

アイツ「……」

ほったらかしにしててすみません。
やっと落ち着いてきたので、また更新していきたいと思います。

―501基地―

芳佳「ふああ……」

エイラ「サーニャ、もうちょっとでベッドだからナ」

サーニャ「……ぅ…」

芳佳「そういえば、坂本さんや隊長への報告って後回しでもいいんですか?」

エイラ「いいや、一応言っとかないとナ。サーニャがこんな感じのときは、代わりに私が報告したりするけド……サーニャ、どうすル?」

サーニャ「……私が行くわ。ちょっと気になることがあったから」

アイツ「……」

―基地外周―

坂本「せいっ! やっ!」

エイラ「やっぱりここにいたんだナ」

坂本「おお、ご苦労だったな。全員無事か」

芳佳「はい!」

坂本「しかし……サーニャ同伴ということは、何かあったな? 聞かせてくれ、サーニャ」

サーニャ「はい。実は……」

――

坂本「ネウロイの歌?」

サーニャ「私にはそう聞こえたんです」

坂本「ふむ……サーニャ以外には聞こえなかったのか?」

エイラ「うん」

芳佳「分かりませんでした」

アイツ「……」

アイツ「さっぱりだな」

坂本「そうか。何かしらの電波が乱れて届いたとか、そういうのが原因じゃないか?」

サーニャ「そこまでは……」

坂本「まあ、今のところはなんとも言えんな。ネウロイ同士がどのような方法で意志疎通を図っているのかも分かっていないし、そもそもそんなものが必要なのかすら不明だ」

坂本「サーニャの魔導針は優秀だからな。一瞬だけどこぞの音波やら電波を拾ってしまっただけだろう」

エイラ「そうだヨ。ネウロイなんかにサーニャの歌が分かるはずないっテ」

坂本「あまり気にしない方がいい。また似たような現象が起きたら報告してくれ」

サーニャ「……はい」

坂本「他には? 無ければ解散、しっかり休め」

サーニャ「……ふあ」

エイラ「さ、サーニャ!」

サーニャ「くー」

エイラ「しょうがねーナー……私はサーニャを部屋に連れていク。お前たちもちゃんと寝ろヨ」

芳佳「はい、お疲れさまでした」

>>215訂正

坂本「まあ、今のところはなんとも言えんな。ネウロイ同士がどのような方法で意志疎通を図っているのかも分かっていないし、そもそもそんなものが必要なのかすら不明だ」

坂本「サーニャの魔導針は優秀だからな。一瞬どこかの音波やら電波を拾ってしまっただけだろう」

エイラ「そうだヨ。ネウロイなんかにサーニャの歌が分かるはずないっテ」

坂本「あまり気にしない方がいい。また似たような現象が起きたら報告してくれ」
サーニャ「……はい」

坂本「他には? 無ければ解散、しっかり休め」

サーニャ「……ふあ」

エイラ「さ、サーニャ!」

サーニャ「くー」

エイラ「しょうがねーナー……じゃ、部屋に戻るゾ。夜間哨戒の間はこんなサイクルだかラ、早く慣れろヨ」

芳佳「はい、お疲れさまでした」

―エイラの部屋―

サーニャ「くー」

エイラ「むにゃ……」

芳佳「んん……エイラさん案外おっきい……」

アイツ「……」

アイツ(ネウロイは『自分たちに協力する者を探せ』と言った。まさかそこらの一般人のことじゃないだろう)

アイツ(ウィッチをネウロイに協力させる……人類を、仲間を裏切れってことだ)

アイツ(そんな話に乗ってくる奴がいるか? 下手したら、坂本やミーナに密告されて銃殺刑だ)

アイツ(だけど、ウェイストランドに帰る方法はネウロイしか知らない……)

アイツ(どうする……?)

>>220

1.(ウィッチの名前)に相談しよう

2.とりあえずマロニーの耳に入れておくか

3.ネウロイの誘いになんか乗れないな

4.[Speech 80](ウィッチの名前)を脅迫しよう

1.宮藤

アイツ(宮藤に相談してみるか)

アイツ(思い返せば、宮藤は『ネウロイのせいでこの世界に来たなら、自分たちが手がかりを見つける』とか言ってたな)

アイツ(責任感が強いタイプみたいだし、俺を引き留めたことを忘れちゃいないだろう)

アイツ(あまり刺激しないように頼み込めば、もしかしたら……)

アイツ(決まりだな。良心を利用するみたいで多少の罪悪感はあるけど、死なないだけ儲け物だろ?)

―夜―

アイツ「……宮藤」

芳佳「ん……」

アイツ「宮藤、起きてくれ」

芳佳「……うぅ、おはようござ……こんばんは?」

アイツ「起きたばっかで悪いけど、ちょっといいか? 二人だけで話したいことがあるんだ」

芳佳「え……ええっ!?」

アイツ「来てくれ。人のいないとこに行こう」

芳佳「ま、待って下さい! 私まだそういうのって」

アイツ「……」

―外部浴場―

アイツ(ここならPip-Boyに反応も無いし、ちょうどいいか)

アイツ「よし。宮藤、これから俺が話す内容は誰にも口外しないと誓ってくれるか」

芳佳「え、あの、話が急すぎて……」

アイツ「……そうだな。順を追って話そう。今朝、サーニャが言ってたことを覚えてるか」

芳佳「えっと……ネウロイの歌が聞こえた、とか……」

アイツ「ああ。実は、俺もそれを聞いた。いや……お前には正直に言うよ。ネウロイが俺に接触してきたんだ」

芳佳「!!」

アイツ「……奴は言った。お前と共にネウロイに協力するウィッチを探せ、と」

芳佳「そんな……ネウロイが、まさか……」

アイツ「そしてこう続けた。お前が元の世界に帰るカギはネウロイが握っている、ってな」

芳佳「!」

芳佳「じゃ、じゃあ……ね、ネウロイに……?」

アイツ「だからお前に相談したんだ。確かに俺の目的はキャピタルに帰ることだ。でも、今になってみんなを裏切るような真似はしたくない……けど……」

芳佳「……っ」

芳佳「……少し、考えさせて下さい。なんか、いきなりすぎて……」

アイツ「勿論だ。俺だって混乱してる」

芳佳「……とりあえず」

アイツ「うん?」

芳佳「お風呂に入ってさっぱりしましょう! 考えるのはそれからです!」

アイツ「宮藤らしいな」

アイツ(よし、悪いイメージは与えなかったはずだ。あともう一押しすれば、確実に懐柔出来る)

芳佳「あ」

アイツ「?」

芳佳「今の話、誰にも言わないから安心して下さい。聞かれても黙ってます」

アイツ「ああ、ありがとう」

芳佳「……」

芳佳「ネウロイが接触してきたって言いましたよね。それってつまり、会話が出来るってことですか?」

アイツ「まあ、そういうことだな」

芳佳「……決めました。私をネウロイに合わせて下さい」

芳佳「もしネウロイが私の話を聞いてくれるなら、きっとこの戦争を終わらせるきっかけが掴めるはずです」

芳佳「人類とネウロイが和解出来るかもしれないんです。言葉が通じるなら、きっと分かってくれます!」

芳佳「お願いです、私をネウロイのところに連れていって下さい!」

アイツ「>>230

1.そのつもりだ。早ければ今夜にでも出てくるだろう

2.今はまだ早い。いきなり和平の話を持ち出して警戒されたくないんだ

3.ネウロイとの橋渡し役は俺一人だ。何か言いたいことがあるなら、俺が伝えておく

2

カルマに加えて評判を入れてみたけど、活かせるかどうかわかんないな……

アイツ「今はまだ早い。いきなり和平の話を持ち出して警戒されたくないんだ」

芳佳「そうですか……分かりました。でも、いつか近いうちに会えますか?」

アイツ「上手くいけばな」

芳佳「良かった。これで、戦争が終われば……」

アイツ「……」

芳佳「そろそろ上がりましょう。いい時間だと思いますよ」

―翌朝―

芳佳「昨晩は何も起きなくて良かったですね」

エイラ「そんな毎日出てくるもんじゃなイ。基本的には、ナ」

芳佳「そうなんですか? なら毎晩4人も出撃しなくていいんじゃ……」

エイラ「基本的にはって言っただロ? それニ、もし交戦しないにしてもネウロイの妙な動向をいち早く察知するのにも不可欠なんだゾ」

アイツ(察知出来てないから俺がネウロイとコンタクト出来たんだよな……)

サーニャ「……zzz」

エイラ「サーニャは毎晩一人きりデ、まあたまには私が付いてく……うん?」

芳佳「あれ、あの車は……」

アイツ「!」

兵士「マロニー閣下の命によりお迎えに上がりました。空軍本部までご同行願います」

エイラ「な、なんダ? なんでまたマロニーが……」

アイツ「嫌だ、とは言えないんだろ?」

兵士「はっ。閣下より、抵抗するようなら501を……」

アイツ「もういい、分かった。行こう」

兵士「ありがとうございます」

芳佳「ま、待って下さい!」

アイツ「心配するな。隊長たちに伝えておいてくれ、俺はバッキンガムシャーにいる」

―バッキンガムシャー空軍基地―

マロニー「やあ、久しぶりだな。今回は一人でよこすよう言っておいたが……結構」

マロニー「聞くところによると、夜間哨戒明けらしいな。さぞかし疲れているだろう、手短に終わらせようじゃないか」

マロニー「まず一つ確認しておきたいんだが……君はまだ、自分が何者であるかを話すつもりはないのかね?」

マロニー「……それは変わらんか。まあいい、そう答えるだろうと思っていた」

マロニー「では本題に入ろう。2日前の夜、ブリタニア空軍の夜戦部隊が奇妙な電波を受信した」

マロニー「ん? まさか魔導針を持つウィッチは501にしかいないと思っていたのか?」

マロニー「ブリタニア周辺の海域全体を警戒するのに、どれだけの人員が必要か君は知るまい。とにかく、我がブリタニアのウィッチが……ある電波をキャッチしたのだ」

マロニー「電波を解析した結果、驚くべきことにそれはネウロイの『言葉』だった。我々の話すような言語とは違うが、奴らも言葉でコミュニケーションをとっていたということだ」

マロニー「だが一つ腑に落ちないことがある。その言葉は、奴らネウロイではなくそれ以外の種族……ヒトに向けられたものである可能性が非常に高い」

マロニー「ネウロイとヒトが交信するなど、前代未聞だ。私は奴らの宣戦布告すら聞いたことがないというのにな」

マロニー「これは極めて重要な案件だ。故にあまり大事にしたくないが、幸い受信した人間は少なくなさそうだ」

マロニー「……単刀直入に言おう。君か、リトヴャク中尉……もしくはその両方が、ネウロイのメッセージを受け取っているな?」

アイツ「>>242

1.確かに俺たち二人はネウロイのメッセージを受け取った

2.あれはサーニャに向けられたものではない。俺宛だ

3.あいにく俺には魔導針が無くてな。サーニャじゃないか?

4.俺もサーニャも無関係だ。二度とくだらない用で呼びつけるな

マロニーが動かしやすすぎる
何考えてるかアニメでもきっちり描写されてたからかな

>>238訂正

× マロニー「これは極めて重要な案件だ。故にあまり大事にしたくないが、幸い受信した人間は少なくなさそうだ」

○ マロニー「これは極めて重要な案件だ。故にあまり大事にしたくないが、幸い受信した人間は少なそうだ」

危なかった 真逆になっちゃうのよねー

アイツ「俺もサーニャも無関係だ。二度とくだらない用で呼びつけるな」

【ブリタニア空軍の悪評獲得!】

マロニー「……」

カチャッ

マロニー「こんなものを君に向けたくなかったがね。申し訳ないが、今回ばかりは君の好きにさせる訳にはいかない」

アイツ「……俺に銃を向けたな」

マロニー「ああ。君を国家反逆罪で拘束する」

アイツ「ネウロイと通じていたから? 俺やサーニャがシラを切ればいい話だ。501の奴らも、俺はともかくサーニャの為なら協力して――」

『……元の世界に…カギ……』

アイツ「!」

『……条件が…あなたのいた世界……ここは取引を……』

マロニー「はっ、これが動かぬ証拠だ。君は私に嘘をついた訳だな。残念だよ」

マロニー「人が嘘をつくとき、注目すべきはその内容ではなく『嘘をつかねばならない』という状況だ。分かるな?」

マロニー「この音声テープからは断片的にしか聞き取れないが、君が正直に話さなかったところを見るに、人類……あるいはブリタニアに不利になる契約を結んだようだな」

アイツ「……!」

マロニー「もちろん、私の思い込みという線も否定出来ん。となると……もう一人にも話を聞くべきか? リトヴャク中尉にな」

アイツ「!」

マロニー「まあ、私としても501にこれ以上不信感を抱かせたくないのでね。君が大人しくしている限りは、少なくともこちらから働きかけることはしない」

マロニー「君のしたことは、その首をビッグベンから吊るしても弁明出来まい。それでも私が君を生かすのは、君が見せた『光』に今もまだ魅惑されているからだよ」

マロニー「あの『光』をもう一度、人類がネウロイを滅ぼすために輝かせてくれると信じている。が、しばらくは独房入りだな」

マロニー「連れていけ!」

―地下 独房―

アイツ(まさかあの会話を録音されてたなんてな。失敗だった)

アイツ(そのうち501の奴らの耳にも入るだろ。このまま追い出されたら、俺はどうしたらいいんだ?)

アイツ(ネウロイは俺を待つつもりか? いつまで? まさかここまで来ないよな)

アイツ(今回の件でマロニーへの印象は決定的に悪くなったが、まだ挽回出来る望みはある……)

アイツ(ずっとこんなとこに居られないし、どうにかしないと)

>>254

1.[501JFW]宮藤たちなら絶対に助けに来てくれるはずだ。それまで待とう

2.[Karma]俺みたいな救世主をこんなとこに閉じ込めておいていいのか?

3.[Lockpick 75]独房を抜け出して、テープを回収しておこう

4.マロニーと交渉してみるか……

いろいろ複雑にしようとしすぎて遅くなってます すみません
いがみあってたあっちとこっちが手を組んでそっちを倒す、みたいなのをやりたいけど蛇足かな

2

―501基地―

バンッ

バルクホルン「聞いたぞ、ミーナ! 奴がブリタニア空軍に拘束されたと!」

シャーリー「アイツがあっちに行ってから3日、全然連絡が無いから変だと思ってたけど……こんなことになってるなんてな」

芳佳「どうして教えてくれなかったんですか? ミーナさん!」

ミーナ「こちらからも働きかけたわ。でも、向こうは機密保持を理由に無回答なの。これ以上は……」

バルクホルン「それで引き下がったのか。アイツは、私たちの仲間だというのに」

芳佳「そうです。約束したんです、必ず力になるって!」

シャーリー「そういうことだ。隊長が動かないっていうなら、私たちが向こうに乗り込んで……」

坂本「いい加減にしろ、お前たち!」

芳佳「!」

坂本「確かにマロニーと奴の動向は気になる。だがな、お前たちが奴を仲間と呼ぶなら、なぜ奴を信じて待っていられないんだ!?」

バルクホルン「ちょ、ちょっと待って下さい! 『動向』なんて、それじゃまるで私たちの敵みたいな……」

坂本「敵とまでは言わん。しかしあのマロニーが目を付けたんだ、必ずなにかある」

バルクホルン「奴に限って、そんなはずがない!」

ミーナ「トゥルーデ、落ち着いて! あなたらしくないわ。美緒も焚き付けないで」

坂本「……」

バルクホルン「くっ……」

芳佳「坂本さん……」

シャーリー「! おい、あれ! アイツじゃないか?」

芳佳「えっ!?」

シャーリー「外にいるだろ、あれ!」

ガチャッ

アイツ「悪い、遅れた。やっと帰してもらえたよ」

坂本「……」

バルクホルン「……」

アイツ(何だこの空気は……)

ミーナ「……まずはお帰りなさいと言っておくわ。空軍本部にいたのね?」

アイツ「ああ」

ミーナ「閣下に会って、何の話をしたの?」

アイツ「美味い紅茶の淹れ方を教わってたとか? はっ、大した話じゃない」

ミーナ「……トゥルーデやシャーリーさん、宮藤さんはあなたのことを本当に心配してたのよ。上官である私や美緒と揉めるほどに」

芳佳「……」

ミーナ「だから、彼女たちを信頼してるなら嘘はつかないで。もう一度聞くわ。バッキンガムシャーでどんな話をしたのか、教えてくれるかしら」

アイツ「>>266

1.[Unarmed 50]なんでもないって言っただろ? 無駄なお喋りは止めておけ

2.本当になんでもない。俺の出身や所属について、ずいぶんしつこく聞かれただけだ<嘘>

3.実は、ネウロイに裏切りを持ちかけられた。それをマロニーが嗅ぎ付けたんだ

回転にぶいのな。1

00とはたまげたなぁ
明記してなかったけど、最低が01で最高が00(100扱い)でいいかな?

アイツ「なんでもないって言っただろ? 無駄なお喋りは止めておけ」

【ストライクウィッチーズの悪評獲得!】

【カルマが低下しました:善→中立】

坂本「貴様……」

芳佳「っ……さ、坂本さん……」

坂本「黙っていろ」

アイツ「……」

坂本「貴様とは、初めて会った時から反りが会わなかったな。私が異分子に対して過剰な警戒心を抱いていただけかと思っていたが……私の勘は狂っていなかったようだ!」

坂本「仲間に手を出すつもりなら、この場で叩き斬ってくれる!」

バルクホルン「まずい! 待て、少佐!」

坂本「離せっ! うおおおぉっ!」

シャーリー「くそっ、落ち着いてくれよ少佐! 宮藤も手伝ってくれ!」

芳佳「は、はい!」

坂本「そんなやつを庇うな! 私が引導を渡してやるっ!」

ミーナ「い、一旦外に出て! 早く!」

ガチャッ

バタン

ミーナ「はあ……全く、どうしてあんなこと言ったの!? 美緒があなたをどう思ってるか、知らなかったわけじゃないでしょ?」

ミーナ「ガリア攻略に向けて、やっとみんなの足並みが揃ってきたっていうのに……」

ミーナ「……このことについての罰は、今は保留にしておくわ。あなたとマロニーの関係も、これ以上追及はしない」

ミーナ「けど、あなたが……そういう、暴力に訴えるような人だってことを、少なくともここにいる5人は知ってるのよ。それを忘れないで」

ミーナ「とりあえず、しばらくは美緒の視界に入らないようにした方がいいわ。寝首を掻くような人じゃないけど、一応夜も気をつけて」

ミーナ「私たちは、ちょっと美緒を説得しなきゃいけないから……みんなに顔を見せてきたら? 心配してた人もいたわよ」

>>275

1.(ウィッチの名前)の部屋に行ってみるか

2.やっぱり、坂本に謝った方がいいかな……

3.今日は流石に疲れた……少し寝ておこう

>>274
日本版なので出来ませんでした!

1.シャーリー

ガチャッ

坂本「!」

アイツ「坂本。話がある」

ミーナ「何で戻ってきたの!?」

坂本「お前の話など聞く耳持たん! 刀の錆になるか、私の目の前から消えるかだ!」

シャーリー「今は止めとけよ、二人とも冷静になってから……」

アイツ「いや。今じゃなきゃ意味が無いんだ」

ミーナ「……ねぇ、美緒…」

芳佳「坂本さん……!」

坂本「……分かった。とりあえずは休戦だ。だが、わざわざ戻ってきたからには、洗いざらい話す覚悟が出来たんだろうな?」

アイツ「ああ」

――

ミーナ「人語を解すネウロイ!?」

坂本「それはまさか、あの時サーニャが言っていた『ネウロイの歌』という奴のことか」

アイツ「間違いないだろう。俺にはもっとはっきりした言葉で接触してきたけどな」

バルクホルン「……確かに驚くべき話だ。だが一番の問題は、お前が『故意に』その報告をしなかったという事実だ」

シャーリー「言いたくないけど、何か裏があるんじゃないかって疑っちまうよな」

アイツ「……」

芳佳「待って下さい! それなら私も同罪です!」

バルクホルン「宮藤?」

芳佳「実は私、あの夜……人型ネウロイに初めて会った夜に、話を聞いたんです。ネウロイが人類と交信出来て、ネウロイの味方を探してるって……」

芳佳「それで、もしかしたらこの戦争が終わるかもって考えたんです。だから黙ってました。私は……みんなを…裏切ろうと……したのかも……」

バルクホルン「もういい、宮藤! やめるんだ!」

芳佳「ううっ、ごめんなさい……!」

ミーナ「……よく話してくれたわ、宮藤さん」

シャーリー「お前もな。あんなノコノコ出てきて、坂本少佐に斬られたっておかしくなかったぞ」

アイツ「そのつもりで話したよ」

坂本「……しかし、これでまた問題が増えたな。ネウロイはどういうつもりで、ウィッチを引き込むつもりなんだ?」

アイツ「そこまでは分からない。ただ、交渉によっては戦線を縮小出来るかも」

坂本「ふむ……」

ミーナ「あなたの話が真実かどうか、私たちには確かめる術は無い。それに、あなたもネウロイに騙されている可能性があるでしょう?」

アイツ「その時は、俺がなんとかする」

坂本「はっはっは! 頼もしい限りだな。まあ、万が一の事態になれば私も手を貸してやる。そうでなくとも、介錯は任せておけ」

アイツ「……」

【ストライクウィッチーズの好評獲得!】

【カルマが上昇しました:中立→善】

ミーナ「それじゃあ501の方針としては、ネウロイの目的を探りつつ人型ネウロイとの交流は維持する、ということでいいかしら?」

シャーリー「マロニーに知られないようにってのも足してくれ」

ミーナ「ああ、そうだったわね」

坂本「私はそれで構わない。いざというときの備えは怠れないがな」

バルクホルン「……これからの動向次第だな。何があろうと、ネウロイにこちらの腹は見せられん」

ミーナ「宮藤さんは?」

芳佳「私は……みんなが戦わなくて済むなら、それが一番だと思います。軍人さんもネウロイも、戦争が無くなるなら……」

ミーナ「決まりね。二人とも、上手くやってちょうだい」

芳佳「はい!」

ミーナ「それから、分かっていると思うけどこのことは口外しないで。他の皆には頃合いを見て、私から話します」

アイツ「ああ、その方がいい

―翌日―

エイラ「あっ、お前いつ帰ってきたんダ?」

アイツ「つい昨日だ」

エイラ「なんだヨー、水くさいじゃないカ。心配したんだゾ?」

アイツ「そうだな、悪かった」

エイラ「……そういえバ、お前に話しておかなきゃいけないことがあった気がするナ」

アイツ「なに?」

エイラ「んー……そうダ、思い出しタ!」

エイラ「>>296

1.ちょっと相談があるんダ。お前じゃなきゃ頼めないことがナ

2.ツンツンメガネ、じゃなくてペリーヌがお前に用があるらしいゾ

3.ハルトマンのとこに行ってみろヨ。探してたかラ

2じゃないよね?
再安価
>>300

ひといねー1

エイラ「ちょっと相談があるんダ。お前じゃなきゃ頼めないことがナ」

アイツ「相談?」

エイラ「遠くの親戚より近くの他人って言うだロ。プライベートなことだけド、お前は口が固そうだから話しても平気だと思ウ」

エイラ「……でモ、他のやつに聞かれるとまずイ。付いてきてくレ」



エイラ「ここならいいカ」

アイツ「で、どんな話なんだ?」

エイラ「……その……うう…だかラ、つまリ……」

エイラ「……サーニャともっと、仲良くなりたいんダ!」

クエスト発生
「I'm Sitting on Top of the World」

アイツ「……」

エイラ「な、なんだよその目!」

アイツ「……まあ、環境が環境だから納得出来るけど」

エイラ「馬鹿にすんナ! 私は本気で言ってるんだゾ!」

アイツ「分かってるよ。でも俺はそういう愛だの恋には疎いんだ」

エイラ「だからこそダ。私と同じ目線で考えられるだロ?」

アイツ「……仲良くなるって、具体的に何だ?」

エイラ「そうだナ……とりあえズ、『サーニャの隣にはいつでも私がいるんだ』ってことを思い出させて欲しイ」

アイツ「思い出させる? サーニャに?」

エイラ「サーニャは大体毎日夜間哨戒を担当してテ、私がサポートに付くことも多いのは知ってるナ。そこにお前と宮藤が加わってきたんだゾ」

エイラ「で、お前がいなくなった後も私たちは三人で哨戒に出てたんダ。そしたラ、なんか宮藤がやたらサーニャにベタベタしてるんだヨ」

エイラ「サーニャもまんざらじゃないみたいだシ、このままじゃ危ないんダ。本当ニ」

エイラ「宮藤にキツく言い付ければそれとなく引き下がるだろうけド、サーニャが怪しがるだろうしナ。私が宮藤に怒ったなんてサーニャに知られたラ……」

エイラ「……私、どうしたらいいか分かんないんだヨ。助けてくれないカ……?」

アイツ「難しいな……『その気が無いならサーニャに近づくな』っていうのを、宮藤に伝えたいのか」

エイラ「そウ! 理解が早くて助かるんだナ」

アイツ「分かった。それは俺がやってやる」

エイラ「助かるんだナ。勿論、私が言ってたってのは伏せたままだゾ」

アイツ「問題なのは、サーニャから宮藤に『その気』があった場合だな」

エイラ「え?」

アイツ「ん?」

エイラ「……おいおイ、寝ぼけたこと言うなヨ。サーニャが宮藤なんかに惹かれる訳ないだロ……?」

アイツ「まんざらでもないって言ってたぞ」

エイラ「あれは言葉のアヤでナ、まさかそんなはずガ……でも……」

アイツ「サーニャは自分で説得した方がいいんじゃないか。自分だけを見てくれって」

エイラ「そ、そんなの言えたら苦労してないんだナ!」

アイツ「まあ、上手くやれよ。どうしてもダメそうなら、女王アリのフェロモンを用意してやるからさ」

―食堂―

芳佳「私に話が?」

アイツ「ああ」

芳佳「それって……」キョロキョロ

芳佳「この前の、人型ネウロイのことでですか?」ヒソヒソ

アイツ「いや、そうじゃない」

芳佳「なぁんだ」

アイツ「もしかしたら、もっと重要なことかも知れないんだ」

芳佳「えっ!」

アイツ「最近、サーニャと仲がいいみたいだな?」

芳佳「え? まあ、そうですね。年も近いし、いろんな話を聞けるんです」

アイツ「そうか。いや、それ自体はいいんだ。仲良くしてもらってるのは構わないんだけど……」

芳佳「?」

アイツ「だからさ……ほら、いるだろ。サーニャがお前にべったりになっちゃうと、立場が危うい奴が。アイデンティティーが崩壊するっていうか。誰とは言わないけど」

芳佳「エイラさんですか?」

アイツ「……」

芳佳「え、どういうこと?」

アイツ「……単刀直入に聞こう。サーニャが好きなのか? 愛していると言えるか?」

芳佳「!?」

芳佳「な、な、何言ってるんですか! サーニャちゃんが好きかなんて……」

アイツ「どうなんだ」

芳佳「うう……す、好きは好きかもしれませんけど、それは友達だからで、愛してるとか……」

アイツ「恋人になりたいとか、抱きたいとか、そういうつもりは?」

芳佳「」ブンブン

アイツ「無いんだな。分かった、それなら大丈夫だ。サーニャとは、節度を持って仲良くな」

芳佳「……なんだったんだろう…」

アイツ「おい、宮藤の方は……」

エイラ「ぐすっ、サーニャぁ……」

アイツ「?」

エイラ「あっ!」ゴシゴシ

エイラ「な、なんだヨ、戻ってたのカ。声くらいかけてくれよナ……」

アイツ「サーニャと何かあったのか?」

エイラ「何でもなイ」

アイツ「泣いてただろ」

エイラ「お前には関係なイ!」

アイツ「ここまで首を突っ込ませておいて、そんなの通るかよ。お前が話さないなら、サーニャに聞きに行く」

エイラ「っ……」

エイラ「はぁ……さっきのことダ、お前と別れてからすぐサーニャに話に行ったんだけド――」

―少し前―

ガチャッ

サーニャ「!」

エイラ「サーニャ。ここにいたのカ」

サーニャ「どうしたの?」

エイラ「どうしたって程のことじゃないけド……なんていうカ……」

サーニャ「?」

エイラ「……大切な話なんダ。聞いてくれないカ」

サーニャ「大切な……? 分かったわ、エイラ」

サーニャ「……芳佳ちゃんとベタベタしないで欲しい?」

エイラ「最近、二人ともちょっと仲良すぎるっていうカ……サーニャが宮藤とばっかり話してるト、私たち二人の時間が無くなるじゃないカ」

サーニャ「芳佳ちゃんと仲良くしてたらダメなの?」

エイラ「え……いや、ダメじゃないけどナ……」

サーニャ「なら、どうして?」

エイラ「……だかラ、私たちは二人で戦ってきただロ? 宮藤は悪い奴じゃないのは分かってル。でもサーニャには……」

サーニャ「もしかしてエイラ、やきもち焼いてるの?」

エイラ「!!」

エイラ「や、やきもちなんかじゃないゾ!」

サーニャ「でも、そうとしか思えないわ」

エイラ「っ……私はサーニャを心配して言ってるんダ! 宮藤はまだ弱イ、サーニャを守れるのハ――」

サーニャ「もういいわ」スッ

エイラ「わた……え?」

サーニャ「……」

エイラ「ど、どこ行くんだヨ? まだ話は終わってないゾ」

サーニャ「……そんなエイラ、見たくなかったわ」

エイラ「え……」

サーニャ「私、今夜は自分の部屋で寝るから……おやすみなさい」

パタン

――

アイツ「なるほど」

エイラ「……サーニャの言う通りダ。私は宮藤にやきもちを焼いてるのかも知れなイ」

アイツ「ああ、端から見るとよく分かるな」

エイラ「さっきは咄嗟にあんな風に言ったけド、自分でも知ってるんだヨ。それを素直に伝えるのガ、こんなに難しいなんテ……」

アイツ「……とりあえず、宮藤にその気が無いのは分かったし、サーニャも宮藤に惚れてるってほどじゃないんだろ?」

エイラ「分からなイ……今回のことで愛想を尽かされたかモ……ああ、サーニャ……」

アイツ「>>319

1.お前の気持ちをお前の言葉で伝えるのを、サーニャは待ってるはずだ

2.仕方ないな。俺がメッセンジャーになってやってもいいぞ

3.アリのフェロモンだ。お茶にでも混ぜて飲ませれば……サーニャはお前のものだ

1

3にしたらエロはありましたか!?

>>320
(そういうのは書け)ないです

アイツ「お前の気持ちをお前の言葉で伝えるのを、サーニャは待ってるはずだ」

【カルマが上昇しました:善→善良】

エイラ「……!」

エイラ「……そうだよナ。サーニャが宮藤になびかないか心配するなんテ、サーニャを信頼してないのと同じじゃないカ」

エイラ「私は何があってもサーニャの隣にいるシ、サーニャだっていつも私の隣にいてくれル。それが分かってなかっタ!」

エイラ「まずはそこから始めなきゃナ。私たちノ、最初の一歩ダ」

エイラ「私、もう一回サーニャと話してみル。私が一番大切にしてるのは誰かってことが伝われバ、きっとヨリを戻せるゾ」

エイラ「ありがとナ。お前に話して良かったヨ。この基地で困ったことがあったラ、今度は私が相談に乗るからナ!」

エイラ「サーニャァー!」

――

バタン!

サーニャ「……!」

エイラ「はぁ、はぁ……サーニャ!」

サーニャ「なに、こんな時間に……」

エイラ「サーニャ、聞いてくレ! 私、サーニャに言わなきゃいけないことがあるんダ!」

サーニャ「……」

エイラ「私ハ……宮藤だけじゃなイ、女でも男でモ、サーニャが私以外の奴と仲良くしてるとちょっと悔しいんダ」

エイラ「さっきサーニャが言った通リ、やきもち焼いてるんだと思ウ。サーニャが取られちゃうんじゃないカ、不安だったんダ」

サーニャ「不安『だった』?」

エイラ「でモ、私は気付かされタ。私が心からサーニャを信じてれバ、そんな不安なんて無くなるってナ」

エイラ「サーニャのことをもっと知りたいんダ、そしてサーニャにも私のことをもっと知って欲しイ! そうなれるって信じてるんダ!」

エイラ「だかラ……もしサーニャが嫌じゃなかったラ、これからもずっとサーニャの隣にいても……いい、カ?」

サーニャ「……」

エイラ「サーニャ……?」

サーニャ「……ふああ」

エイラ「なっ……あ、あくびするなんてひどいじゃないカー! 真剣に話してたのニ……」

サーニャ「ごめんなさい、エイラが来るまで寝てたから……」

エイラ「あ……そっカ、なら仕方ないナ……」

サーニャ「……」

エイラ「……返事はまた明日にでも聞かせてくれよナ。じゃ、私は部屋に戻る――」

サーニャ「エイラ」

エイラ「え?」

サーニャ「あのね……一緒に寝てくれる? いつもみたいに隣どうしで、二人っきりで」

エイラ「さ、サーニャ……」

サーニャ「ね。来て、エイラ」

エイラ「……ううっ、サーニャァ! ごめんなサーニャ、私が変な意地張って困らせちゃったんだナ……!」

サーニャ「そんなことないわ、嬉しかったの。エイラが私を求めて、本気で振り向かせようとしてくれたのが」

エイラ「そ、それハ……」

サーニャ「素直になって」

エイラ「……ん」

サーニャ「ふふ、ほっぺが赤くなってる」

エイラ「さ、サーニャ! 早く寝るんダ、夜更かしは身体に悪いんだゾ!」

サーニャ「いつものことなのに、夜更かしなんて」

エイラ「サーニャぁ」

サーニャ「エイラったら……ふあ」

エイラ「! ほらナー、やっぱり眠いんじゃないカ。なんだかんだ言ってモ、まだ子供なんだ……ナ?」

サーニャ「……」

エイラ「あレ……サーニャ? じょ、冗談だゾ! 今のは冗談」

サーニャ「やっぱり私、一人で寝るから」

エイラ「待ってくれサーニャ。落ち着いて私の話を聞いて」

サーニャ「出ていって、エイラ」

エイラ「ちょっと待っ」

サーニャ「上官命令よ。退出しなさい、ユーティライネン少尉」

エイラ「」

バタン

エイラ「サーニャァァァァァァ!!」

サーニャ「エイラの、バカ」

クエスト完了
「I'm Sitting on Top of the World」

とりあえず今はここまで

―翌日―

エイラ「……」

シャーリー「エイラ、なんだそのクマ? その様子だと、朝方までサーニャとイチャイチャしてたのか?」

エイラ「静かにしてくレ……寝てないんダ」

ハルトマン「へえ、やるじゃん」

エイラ「……」

アイツ「上手くいったみたいだな」

エイラ「一難去ってまた一難ダ」

アイツ「……面倒見きれないぞ」

エイラ「別にいいんダ……許して貰えたからナ、一応……」フラフラ

アイツ「どこ行くんだ?」

エイラ「寝ル」

アイツ「……」

ザザッ…ザーッ

アイツ「!」

アイツ(Pip-Boyのラジオが……まさか!)

『……聞こえますか。あなたの腕に備えられた端末の受信周波数を利用して、一方的ではありますが連絡手段とさせていただきました』

アイツ(ネウロイ!)

『用件だけ申し上げます。明日0時から3時までの間に、先日お会いした海域までいらして下さい』

『急なことで驚きになられていると存じ上げますが、こちらにもある問題が浮上しました』

『内容は後ほどお話致しますが、どうやらあなたに動いてもらう必要がありそうです』

『いいですか。明日の午前0時から3時間以内に、前回お会いした海域へ一人でいらして下さい。協力者の話もそこで伺います』

『なお、この放送を無視された場合、敵対の意思有りと見なし一切の交渉を打ち切らせていただきます』

『通信を終了します』

ザーッ

アイツ(……いよいよか。隊長たちに話を通しておこう)

――

坂本「ふむ、これがネウロイからの? 思ったより普通の声だな」

ミーナ「そうじゃないでしょ」

アイツ「とにかく今夜がネウロイと接触するチャンスだ。」

芳佳「本当に一人で行くんですか?」

アイツ「そう言われたんだ、仕方ないだろ」

坂本「だが、いささか不安ではあるな。一人になったところを攻撃してこないとも限らん」

ミーナ「そのつもりなら既に実行していると思うわ。この前だって、一対一に持ち込まれたわけだし」

アイツ「どっちにしろやることは変わらない。幸い向こうは『問題』に追われているみたいだ、そこに付け込んで停戦に持ち込みたいな」

坂本「ああ。そのネウロイの意志がネウロイ全体のものなのか、そしていざ停戦となった時に完璧な統率が執れるのかを知らねばならん」

ミーナ「それじゃ、ネウロイとの交渉は今回もあなたに一任するわ。気をつけて、危険を感じたらすぐに逃げてね」

アイツ「ああ」

芳佳「あの……私、あれから考えたんです。みんなに隠れてネウロイに協力するなんて、間違ってるんじゃないかって……」

芳佳「でも、この間みんなの前で打ち明けたおかげで決心がつきました。みんなが望んでるのはネウロイを倒すことじゃない、戦争を終わらせることなんだって」

芳佳「だから……もし私にそれを叶えることが出来るなら、なんでも協力します! もう迷いません、私の戦いをするんです!」

アイツ「……助かるよ。ありがとう、宮藤」

―深夜―

アイツ「この辺りのはずだ……」

ザザッ…

アイツ「!」

ネウ子『……確かに時間通り。周囲にも伏兵はいませんね』

ネウ子『よくいらして下さいました。この数日間、あなたは様々な問題に見舞われたようですが、見事それらを切り抜けて参りました』

ネウ子『特にあの空軍大将から逃げ切ったのは、こちらとしても高評価ですよ』

アイツ「! 何故それを……」

ネウ子『簡単な話です。あの時、私は敢えて会話の内容をブリタニアのウィッチに聞かせました』

ネウ子『同胞に尻尾を掴まれ、それでもあなたはネウロイのために協力出来るか試したのです。結果は言うまでもなく合格ですよ』

アイツ「お前のせいで俺は」

ネウ子『感情的になるのはやめましょう。私たちにはもっと大切な使命があるのですから』

アイツ「……」

ネウ子『さて……本題に入る前に、ひとつ聞いておきましょう』

アイツ「ネウロイに協力するウィッチの話か?」

ネウ子『はい。どうでしたか?』

アイツ「501の主要メンバーは俺に協力的だ。場合によっては、お前達に力を貸すだろう」

【ネウロイの好評獲得!】

【カルマが低下しました:善良→善】

クエスト完了
「By the Light of the Silvery Moon」

ネウ子『素晴らしい……それが本当なら、想像以上の成果ですよ』

ネウ子『やはりあなたに目を付けたのは正解でした。その調子なら、我々が今直面している問題も解決出来るでしょう』

アイツ「問題、問題ってもったいぶるな。さっさと言え」

ネウ子『はい。我々ネウロイは武力のみで人類と戦っているように思われがちですが、少なからず諜報活動も行なっています』

ネウ子『そして先日、ある情報を入手しました。《ウォーロック》と呼ばれるブリタニアの新型兵器についてなのですが……』

アイツ「ウォーロック(魔術師)?」

ネウ子『ご存知でしたか?』

アイツ「いや……」

ネウ子『話を続けます。そのウォーロックがどのような規模、構造なのかは全く不明です。ただ一つだけ……』

ネウ子『ウォーロックには、ネウロイをコントロールするシステムが搭載されています』

ネウ子『それはつまりネウロイが完全に無力化するどころか、ネウロイにネウロイを破壊させることすら可能にします』

ネウ子『もう分かりますね。あなたには、そのウォーロックを破壊して貰います』

ネウ子『幸い、それが格納されている場所は掴みました。あなたが何度も訪れた、バッキンガムシャー空軍基地の地下で開発が行われています』

ネウ子『あなたなら可能だと確信しています。やっていただけますね?』

アイツ「>>345

1.[Speech50]条件がある。ウォーロックを破壊するまでの間、停戦を要求する

2.どうせブリタニアには嫌われてるしな。やってやるよ

3.ただでさえマロニーにマークされてるんだ、そんなとこに侵入出来るわけがない!

2

アイツ「どうせブリタニアには嫌われてるしな。やってやるよ」

ネウ子『ありがとうございます』

ネウ子『一週間以内に遂行して下さい。見返りに明日から一週間、欧州のネウロイは先制攻撃を控えるよう発信しておきます。勿論、人間が先に手を出せば反撃しますが』

ネウ子『今日はそのつもりでここに来たのでしょう。そうでなければ、ウィッチを手なずけることは出来ませんからね』

ネウ子『……では、確かに依頼しました。道を誤らないよう、あなたが帰る術は我々だけが知り得ているのですから……』


クエスト発生
「Lost in the Stars」
□ブリタニアに潜入し、ウォーロックを破壊する
□(オプション)ウォーロックを自分好みにカスタマイズする


クエスト発生
「What Can I Say After I Say I'm Sorry?」
□これ以上ネウロイに協力すれば、ブリタニアからの支援は期待出来ないだろう

―501基地―

坂本「……あれは…帰って来たぞ!」

芳佳「おーい!」

ブゥゥゥン…

芳佳「お帰りなさい! 大丈夫でしたか?」

アイツ「なんとかな」

坂本「無事のようだな……まずは一安心だ。早速話を聞きたいところだが、疲れているようなら明日にするか?」

アイツ「いや、今すぐ伝えたいことがある。隊長のところに行こう」

坂本「そうか。良い知らせだといいがな」

――

坂本「ミーナ、たった今……」

バルクホルン「帰って来たのか!?」

坂本「うむ」

シャーリー「それで、どうなったって?」

ミーナ「二人とも落ち着いて。気持ちは分かるけど、彼……彼女は疲れてるのよ」

バルクホルン「あ、ああ、そうか。済まない」

アイツ「何から話そうか。まずは……」

ミーナ「『ウォーロック』?」

アイツ「聞いたことないか?」

ミーナ「いえ……」

バルクホルン「私も初耳だ。どんな兵器なんだ?」

アイツ「それはネウロイにも分からないらしい。あるいは敢えて教えなかったか」

シャーリー「なんだそりゃ。ネウロイの諜報能力も大したことないな」

坂本「そのウォーロックをどうしろと? まさか――」

アイツ「……破壊してほしいそうだ」

『!』

芳佳「そんな……ウォーロックを破壊するって、それじゃブリタニアは……」

ミーナ「……極めて不安定な状態になるわね。秘密兵器を失った軍部は疑心暗鬼に陥って暴走し、ネウロイを前にして内部から崩壊していく」

バルクホルン「欧州の後ろ楯が無くなれば、戦線は更に拡大する。そうなれば、カールスラントの奪還など夢のまた夢だ!」

坂本「だが、ネウロイとの契約を違えれば二度と和平の道は無い。それどころか、我々がネウロイと通じていた情報をリークされるかも知れん」

シャーリー「どのみちネウロイと和平交渉が出来れば、侵略されてる土地も解放されるんじゃないのか?」

ミーナ「でもそれは……」

坂本「いや待て……」

アイツ「……ちょっといいか? 俺の中では、もう決まってるんだ」

芳佳「え?」

アイツ「ウォーロックは……」

―バッキンガムシャー空軍基地―

「奴が……」

「どうしてまだブリタニアに……」

ザワザワ

アイツ(俺も結構有名人みたいだな……悪い方に)

アイツ(この調子じゃ、マロニーもまともに取り合わないだろ。前回相当悪印象だったし……)

アイツ(Pip-Boyのマーカーは……この先だな)

アイツ「ん? これは……ターミナル? この奧にウォーロックがあるのか」

アイツ「ロックはパスワード式……マロニーなら間違いなく知ってるだろうけど、ただじゃ教えてくれないよな」

アイツ「得意のスリも、この衆人環視の中じゃ難しいし……」

アイツ「……腹、決めなきゃならないかもな」

>>354

1.[Science70]Pip-Boyでパスワードを解析してみるか……

2.[Energy Weapon70]ひょっとして、メスメトロンで聞き出せるんじゃないか?

3.ステルスボーイを使えば、マロニーの部屋に潜入出来るな

4.ブリタニアがどうなろうが知ったことか。正面突破だ!

3

アイツ「ステルスボーイを使えば、マロニーの部屋に潜入出来るな」

ギュウウン

アイツ「よし……誰にも見られてないよな? 効果が切れるまでに見つけないと」

アイツ「……マロニーの部屋は……ここだったはず。鍵が掛かってる……けど」

カチャカチャ……カチャン

アイツ「こんなの朝飯前だ。不用心だぞ、マロニー」

アイツ「誰もいませんように」

ガチャッ

アイツ「よし、マロニーは留守にしてるみたいだ」

アイツ「ターミナルみたいな端末は見当たらないな……とすると、手書きのメモが残ってるはず」

アイツ「……この机か。引き出しに鍵まで掛けて、よっぽど大切なんだな」

アイツ「でもこの程度じゃ防衛にはならないぞ、マロニー」カチャカチャ カチャン

アイツ「へっへっ、この手帳だな。借りていくぞ」

アイツ「これでウォーロックに辿り着ける。急がないと」


――


アイツ「パスワード入力、ドアロック解除……」

ガチャン

アイツ「これでよし。さて、ウォーロックは……」

アイツ「あれ、エレベーター? ああ、地下にあるとか言ってたか」

アイツ「この時代のエレベーターって、安全性に不安があるな……乗るけどさ」

―基地 地下―

マロニー「進行状況は?」

技師「起動の為に最低限必要な機能は備わっています。ですがこのままでは、せいぜいウィッチの一個小隊程度の戦闘力しか発揮出来ないでしょう」

技師「難航しているのは、『コア』の制御とその電磁波を利用したコントロールシステムの両立です。現在の安全装置のレベルでは、ネウロイのコントロール奪取には至りません」

マロニー「自律プログラムとネウロイコントロールシステムの完成を急がせろ」

技師「はい、閣下」

アイツ「……」

アイツ(これが……このロボットが、ウォーロック!? マロニーが開発したっていうのか、これを!)

アイツ(プライムを初めて見た時の衝撃が蘇ってくるな……あれよりも随分小さいけど)

マロニー「ん?」

マロニー「……何かいる気がしたが、気のせいか」

マロニー「それにしても、奴の科学力を逃したのは実に惜しい。あれを目の当たりにしてしまうと、ウォーロックですら見劣りするな」

マロニー「あの技術、確実にこの時代のものではない。いや、この世界のものですらないかもしれん。どういう訳かは分からんが、奴が我々と同じ人類でないのは間違いない」

マロニー「……くそっ、ストライクウィッチーズにさえいなければこちらで身柄を拘束出来たが……忌々しいウィッチめ」

マロニー「とは言え、奴の方も我々と手を組むつもりは無いようだからな。そろそろ手段を選ぶ余裕が無くなってきたか……」

マロニー「出方を考えねばならんな」

アイツ(……マロニー、まさか自分の隣に俺がいるなんて思ってないだろうな)

アイツ(でも、いい話を聞いた。このままマロニーを放っておけば、必ずブリタニアと501は分裂する)

アイツ(ウォーロックを人質に脅せば、最悪でも対立は防げるだろう。上手くいけば、501に協力させられるかも)

アイツ(ただ……ネウロイは無視出来ない。壊してくるとまで言ったからな、反故にすればどうなるか……)

アイツ(……あとは、ウォーロックをそのまま頂くってのもいいな。手を加えてやれば、十分な戦力になるだろう。これなら万が一の時は廃棄出来るし)

アイツ(さあ、どうするべきか……)

>>363

1.ウォーロックを破壊し、ブリタニア空軍を壊滅させる

2.ウォーロックを盾にマロニーと取引する
3.ウォーロックを起動し、マロニーを殺害する

アイツに一人で喋らせても全然面白くないね、申し訳ない
引っかかるとこがあればバンバン指摘してほしい

無理に安価にしなくてもいいと思う
falloutなんて題材は人が集まらないと思うし安価して更新が遅れるより>>1の好きなようにしてほしい

1

>>362
ありがとう
安価は楽しいんだけど、ここまで見てみると
ちょっと無難かなって感じがするね

>>362
ありがとう
安価は楽しいんだけど、ここまで見てみると
ちょっと無難かなって感じがするね

beep! beep!

マロニー「警報音? 何事だ!」

技師「異常事態か?」

整備士「わ、分かりません! 突然警報が……」

技師「なんだと? くそっ、まさかネウロイのコアが……」カタカタ

技師「……何? 緊急停止命令を受け付けないだと!」

マロニー「どういうことだ!」

技師「……こ、これはまさか……しかし……!」

マロニー「報告しろ! ウォーロックに何が起きた!」

技師「閣下、お逃げ下さい! このウォーロックは、間もなく自爆します!」

マロニー「な……」

技師「コアの暴走ではありません! 何者かが外部、すなわちこの端末からアクセスし、自爆機構を起動した模様です!」

マロニー「馬鹿な! その端末へのアクセスコードを知るのは、私とお前以外にいない!」

技師「しかし事実です! 閣下、早く避難を!」

マロニー「……わ、私のウォーロックが……こんなところで……!」

マロニー「何故だ……誰がこんなことを!!」

ブゥゥゥン

アイツ「! ステルスボーイのエネルギー切れか!」

マロニー「――」

マロニー「貴様かぁぁぁぁぁぁっ!」

アイツ「はっ、勝負あったな、マロニー!」

マロニー「奴を殺せぇっ! 奴はブリタニア、いや人類の敵だぞ!」

アイツ「せめてお前のとっておきと心中させてやる!」

マロニー「貴様も道連れだ!」

アイツ「お前の態度が宮藤の半分でもしおらしければ、考えてやったけどな! お前ごときが俺を手なずけようなんて、夢見過ぎなんだよ!」

マロニー「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

ピカッ
ドォォォォン


クエスト完了
「Lost in the Stars」
■ブリタニアに潜入し、ウォーロックを破壊する


クエスト完了
「What Can I Say After I Say I'm Sorry?」
■これ以上ネウロイに協力すれば、ブリタニアからの支援は期待出来ないだろう


クエスト発生
「Ready For Any Foe!」
■ブリタニア空軍と永久に離別する
□ストライクウィッチーズから完全に脱退する
□ネウロイと一切の交流を断つ

―501基地―

坂本「……まさか、ここまでとはな」

バルクホルン「どの新聞も、同じ話題で持ちきりだ。『空軍基地消失、ネウロイの攻撃か』『基地跡から瘴気発生』『基地爆発、生存者ゼロ』」

ミーナ「……何か言うことはあるかしら?」

アイツ「いや」

ミーナ「あなた、自分が何をしたか理解してるの?」

アイツ「ネウロイとの和平に邪魔だった、目の上のたんこぶが無くなったんだ。おまけにネウロイの信頼も得られて、万々歳じゃないか」

ミーナ「確かにウォーロックの破壊を承認したのは私よ。それに伴って起こる混乱よりも、まずはネウロイの問題を解決しなきゃと思って、あなたをブリタニアに向かわせたの」

ミーナ「でも、こんな被害は想定外よ! 基地をまるごと吹き飛ばすなんて、これじゃただのテロじゃない!」

アイツ「俺だって、分かっててこんなことした訳じゃない。あんな小さい機体にこれだけのエネルギーがあるなんて知らなかった。さしずめ『核《コア》爆弾』ってとこだな」

ミーナ「あなた……!」

坂本「ミーナ、もういい。おそらくコイツの話は嘘じゃない。もし爆発の規模に気づいていたなら、基地に入り込んで手動で起爆なんて馬鹿な真似は出来ないはずだ」

ミーナ「それはそうだけど、でも……!」

バルクホルン「確かに今回の事件は、ブリタニア、牽いては世界に動揺をもたらした。百人単位の殺人に加えて外患誘致罪……百回銃殺刑にしても足りないだろう」

バルクホルン「だが、そもそもの原因はウォーロックだ。あんなものを開発していなければ、せめてネウロイのコアなど搭載していなければ、もっと少ない被害で済んだに違いない」

ミーナ「トゥルーデ、本気で言ってるの?」

バルクホルン「いや、勿論人道的には許されたことではないがな? これは戦争なんだ、ミーナ。分かってくれ」

ミーナ「……戦争…これが……?」

ミーナ「私たちは、何と戦ってるのよ……」

芳佳「あの……」

アイツ「うん?」

芳佳「その……」

アイツ「なんだ、宮藤?」

芳佳「……な、なんでもありません。ごめんなさい……」

ミーナ「……では、これで解散します。みんな、私たちが戦うべき相手が誰なのか、もう一度思い出してちょうだい」

ミーナ「それから、あなたは」

アイツ「ああ」

ミーナ「>>375

1.フラウの部屋に行ってみて。用事があるらしいから

2.ペリーヌさんがハンガーで待ってるそうよ。行ってあげて

3.ルッキーニさんが探し物をしてるみたいなの。手伝ってあげてくれるかしら

2
Fall Out知らないけど楽しみにしてるよ

ミーナ「ペリーヌさんがハンガーで待ってるそうよ。行ってあげて」

アイツ「分かった」

バタン

ミーナ「はぁ……」

坂本「ん? 宮藤、どうした?」

芳佳「……なんか、あの人、全然雰囲気が違います……なんて言ったらいいのか分からないですけど、人間味が薄れたっていうか……」

芳佳「こ、こんなの失礼ですよね。ごめんなさい」

ミーナ「……」

―ハンガー―

ペリーヌ「来ましたわね。こうして向かい合って話をするのは初めてかしら?」

ペリーヌ「あなたの噂は私の耳にも届いていますわ。良いものも悪いものも」

ペリーヌ「宮藤さんやシャーリーさん、バルクホルン大尉にはずいぶん気に入られているようですわね。何があったのかは存じ上げませんけど」

ペリーヌ「反面、一般の兵士やミーナ隊長はあなたを訝しんでいる……」

ペリーヌ「当たり前と言えば当たり前ですわ。ただでさえ問題だらけの501にいきなり現れた正体不明のウィッチなんて、信用する方がどうかしてますわね」

ペリーヌ「私もその一人。あなたは501にいるべきではない、いえ、いてはならない人間……そんな気がしますの」

アイツ「そんなことを言うために俺を呼び出したのか?」

ペリーヌ「半分はそうですわ。一番言いたいのは、私はあなたをこれっぽっちも信用していないということ」

アイツ「……」

ペリーヌ「ですが……ここ数日の坂本少佐の様子を見るに、あなたに対して心境の変化があったようですの」

ペリーヌ「あんなに懐疑的だった少佐の態度を180度変えて見せた……それはきっと、あなたが信頼に足る何かを示したからですわ」

ペリーヌ「あなたがここに来た日、少佐はこうおっしゃいました。『彼女が信頼に値する人物か否か、見極める必要がある』と」

ペリーヌ「ですから、私もあなたを見極めることにしますわ。頼まれごとがありますの、引き受けて下さる?」

アイツ「……一応聞いてやる」

ペリーヌ「単純なことですわ。明日の夜までにお金を用立てて頂きたいんですの。そうね……差し当たり100ドルほど」

アイツ「ドル? ああ、旧世界の通貨単位だったか……」

ペリーヌ「何か?」

アイツ「いや」

アイツ(なんかピンとこないな。100ドルって何キャップくらいなんだ?)

ペリーヌ「それで、どうしますの? 無理ならそれで構いませんのよ」

アイツ(まあ明日の夜までに用意できるような額を提示してるんだろうし、そう苦労しないはずだ)

アイツ(何より、コイツの鼻を明かしてやりたいしな)

アイツ「分かった、それでお前の気が済むなら」

ペリーヌ「まあ……本当に?」


クエスト発生
「Paris Blues Called Azure-Te」

アイツ「……そういえば」

ペリーヌ「はい?」

アイツ「戦前のお金があったはず……これだ。100ドル以上あるんじゃないか」バサッ

ペリーヌ「あら、よく出来たおもちゃですわね」

アイツ「おもちゃ?」

ペリーヌ「こんなデザインの紙幣、見たことありませんわ。使えるお金でなければノーカウントですわよ」

アイツ「……」

ペリーヌ「頑張ってくださいまし。楽しみにしていますわ」

アイツ(100ドルか……1ドルが1キャップとすれば、ちょっとしたスカベンジングで手に入るんだけど)

アイツ(どうするか、そうだな……)

アイツ(>>387

1.[Sneaking60]持ってるやつから盗むより早い手は無いな!

2.誰かに借りるのが一番確実だろう

3.何か売れるものは無いか?

なお当時の1ドルは日本円にすると約3.45円、現在の価値に直すと約3650円ほどになるもよう

3

話し合いと謀略はモハビの運び屋に任せて
101はもっと暴れるタイプにした方が良かったかな

アイツ「何か売れるものは無いか? 持ち物を全部広げてみよう」

アイツ「うーん……武器は手放したくないし、アーマーも手元に置いておきたい……」

アイツ「食べ物は放射能汚染されてるし……そもそも普段の飯の方が美味いから、200年前のソールズベリーステーキなんて金出して買わないか」

アイツ「スティムパック……これは欲しいやつもいるだろ。宮藤は医者になりたいらしいし、買うかも知れないな」

アイツ「あとは、サイコにジェットにメンタスだな。クスリ浸けにするって手もあるけど、明日までじゃ間に合わないだろう」

アイツ「……とりあえず今夜は明日に備えて眠ろう……荷物の整理をしないとな」

―翌朝―

アイツ「これでよし。売りたくないもの以外は並べておこう。何が誰の目に止まるか分からないしな」

「ねーねー、なにこれ?」

アイツ「?」

ルッキーニ「オレンジ色で、キラキラ光って、透明で、こんなの初めて見た!」

アイツ「ああ、RADアウェイか……この世界は放射能の影響を受けてないみたいだから、役に立たないぞ」

ルッキーニ「ラッド? よく分かんないけど、綺麗だねー」

アイツ「……」

ルッキーニ「……」キラキラ

アイツ「……なあ、売ってやってもいいぞ。今日は特別に100ドルでいい」

ルッキーニ「ええっ、そんなに持ってないよ!」

アイツ「なんだよ……じゃあこの話は無かったことに」

ルッキーニ「うう……」

アイツ「……」

ルッキーニ「…しょうがないよね、お金が無いんだもん……はぁ……」

アイツ「……ああもう、分かった。ほら、ひとつだけお前にやるよ」

ルッキーニ「え?」

アイツ「特別にな」

ルッキーニ「ほ、ほんとにくれるの? 嘘じゃない? 私、お金持ってないよ?」

アイツ「なんだ、いらないのか?」

ルッキーニ「……ありがと! 私、ずっと大事にするからね! このラッドなんとか!」

アイツ「ああ」

ルッキーニ「ふっふ~ん♪」

エイラ「な、なに持ってるんだルッキーニ? ウィスキーじゃないよナ」

ルッキーニ「へへ、いいでしょ! あの人にさっき貰ったんだよ!」

エイラ「あの人? ああ、アイツだナ……」

ルッキーニ「エイラも行ってくれば? まだあるかもよ」

エイラ「……確かに結構綺麗だナ。何に使うのかは分からないけど、サーニャが喜ぶかもナ……」

――

シャーリー「うわっ、なんだそりゃ? どっかで見つけたのか」

ルッキーニ「違うよ、あの人がくれたの。特別にって!」

シャーリー「オイルか何かかな? こんなの初めて見た……」

ルッキーニ「私の宝物にするんだ!」

シャーリー「……ルッキーニ。それ、まだ残ってたか?」

アイツ「……」

アイツ「旧世界の商売が、こんなに難しいなんて……」

アイツ「ウェイストランドは物資不足だから、何を売っても一応値段がついたけど、こっちじゃほとんど見向きもされないんだな……」

アイツ「覚悟はしてた。スティムパックなんて、見た目はでかい注射器だし……」

アイツ「だけどまさか、朝から昼過ぎまで収支ゼロとは思わなかった……」

アイツ「はぁ……こうなったら、強盗でもなんでも……いや待て、女の身体ならそれなりの手段が」

「なんだコレ、中にエイリアンがいるゾ!」

「すげぇ、青く光るコーラだ!」

エイラ「これ売ってくれないカ? 中のエイリアンがすごいリアルで気に入ったんだナ!」

アイツ「そ、それはエイリアン・パワーセルだ。かなり貴重なものだから……」

シャーリー「なあ、このコーラどうやって作るんだ? 美味いのか?」

アイツ「ヌカ・コーラ・クアンタムか? 『味2倍』らしいけど、俺はそこまで違ってるようには……」

エイラ「いくらダ? いくらなら売ってくれル?」

シャーリー「言い値で買うぞ!」

アイツ「!」

坂本「何を騒いでいるんだ。うん?」

坂本「なんだこの扶桑刀は?」カチャ

アイツ「そいつはサムライソード――」

坂本「……!」

坂本「し、新品同様の美しい見た目とは裏腹に、数百年の時を生き続け、限りない数の屍を生み出している……そんな手触りだ!」

坂本「なんなんだこれは? おい、これをどこで手に入れた? 差し支えなければ、譲ってくれないか」

エイラ「譲ってくレ、頼ム!」

シャーリー「なあ、いいだろ? とりあえず今持ってるの、これだけ全部払うから! 飲ませてくれ!」

――

―夕方―

ペリーヌ「お疲れさまでした。さて、早速結果をお聞かせ願えますか?」

アイツ「……」

ペリーヌ「……どう致しましたの? まさかとは思いますが、1セントも手に入らなかったなんてことはありませんわよね」

アイツ「……なあ、いくら集めてこいって言ってたっけ?」

ペリーヌ「は、もうお忘れに? 100ドルですわ」

アイツ「ああ……そうだったのか」

ペリーヌ「……あのねぇ、この期に及んで『忘れてた』なんて言い訳、通用しませんわよ。ちゃんと」

アイツ「ほらよ!」

ペリーヌ「報告を……」

ペリーヌ「……! あなた、こんなに……!」

アイツ「へっ、悪いな。どれだけ集めればいいか忘れちまったから、500ドルほど稼いできたぜ」


クエスト完了
「Paris Blues Called Azure-Te」

とりあえず今日はここまで
ペリーヌのクエストなのに出番が少ないのはほんとに申し訳ない、次回はもうちょっとだけペリーヌ分増やす

ペリーヌ「一体どうやって……まさか」

アイツ「お前が心配してるような手段じゃない、正規の方法で稼いだ金だ。シャーリーにでも聞くんだな」

ペリーヌ「……」

アイツ「ほら、自分で確かめろ」

ペリーヌ「え、ええ」

ペリーヌ「……確かに500ドルありますわ。こんな大金を一晩でなんて……」

アイツ「さて、聞かせてもらうぞ。何の為にこんな金を作らせたんだ?」

ペリーヌ「!」

アイツ「なにかしら理由があるんだろ。言えないのか?」

ペリーヌ「それは……」

アイツ「そうか……なら宮藤に聞いてみるかな」

ペリーヌ「ま、待って下さいまし! 全部、お話しますわ……」

ペリーヌ「……あの美しい自由ガリアを取り戻すために、どうしてもお金が入り用でしたの。戦うためにも、復興のためにも」

ペリーヌ「今やネウロイはガリアの国土のほとんどを掌握し、私たちは残された小さな土地を必死で守っていますわ。いつか必ずガリアを奪還すると誓って」

ペリーヌ「そして私たちがガリアに帰った暁には、きっと国を元の姿に戻すと誓いましたの」

ペリーヌ「そのために、売れるものは全て手放しましたわ。先祖代々の土地や家、勲章や装飾品。そう、全て……」

アイツ「家も? じゃあ、家族は国外に住んでるのか?」

ペリーヌ「……家族は、皆亡くしました。ネウロイの攻撃で、私の目の前で……」

アイツ「!」

ペリーヌ「私とクロステルマン家を繋ぐものは、もうこのレイピアしか残されていませんの。これだけは手放したくなかった……」

アイツ「……」

ペリーヌ「……あなたを騙すような真似をしてごめんなさい。お金はいつか必ずお返ししますわ。本当にありがとう」

アイツ「……」

ペリーヌ「それから……あなたのこと、少しだけ信じても良いと思えるようになりましたわ。少しだけですわよ!」

アイツ「そいつは良かった」

ペリーヌ「……で、例の事はまだ話して頂けませんの?」

アイツ「例の事? ああ……うん、そうだな……」

ペリーヌ「なら、話さずとも結構ですわ。時が来れば坂本少佐がお話になるはずですもの」

ペリーヌ「では私は……あっ!」

アイツ「?」

ペリーヌ「一つ言い忘れていましたわ。あなたねぇ、多少坂本少佐に気に入られているからといって、いい気にならないことですわね!」

ペリーヌ「あの方の隣にふさわしいのはこの私ですのよ。扶桑の豆狸やあなたなんかじゃありませんわ、身の程をわきまえて下さいまし!」

ペリーヌ「全く、もう! ちょっと目を離すといつもいつも……」

アイツ「……」

―翌朝―

ガチャッ

バルクホルン「済まない、遅れた」

ミーナ「これで全員集まったわ。報告を続けて」

アイツ「ああ。先日ネウロイと停戦協定を結んで、今日で一週間だ。明日からはまたネウロイの攻撃が始まる」

アイツ「恐らく今夜中にネウロイから呼び出しがある。向こうにもウォーロック破壊の知らせは届いているはずだからな」

アイツ「ストライクウィッチーズとの架け橋を作り、邪魔なブリタニア空軍を無力化した。いよいよ詰めに入ってくるだろう」

アイツ「そこで……今回は宮藤に付いてきて貰いたい」

芳佳「ええっ!?

坂本「何故宮藤なんだ?」

アイツ「俺が一番最初に話を持ちかけたウィッチだからな。それに、この中じゃ唯一温厚というか……カッとなりにくいからだ」

シャーリー「だってよ、バルクホルン」

バルクホルン「なんで私の名前を挙げるんだ!」

シャーリー「へへ」

ミーナ「宮藤さん、そういうことらしいんだけど……どうかしら?」

芳佳「えっと……突然すぎて、なんて言ったらいいか……でも、前からそのネウロイと話してみたいっていうことは伝えていたんです」

芳佳「怖くないわけじゃないけど……でも、私が役に立てるなら、行きます!」

バルクホルン「うむ! いいぞ宮藤!」

坂本「そうだな。二人なら簡単に言いくるめられることもあるまい」

シャーリー「ま、いざって時にはすぐに呼べよ。助けに行くからさ」

芳佳「はい!」

ミーナ「一応言っておくけど、話の内容に関わらず即断はしないでね。みんなで話し合って決めましょう」

アイツ「分かってるよ」

坂本「よし。ならば二人は夜に備えて寝ておけよ。今夜は何が起きるか分からないからな、しっかり休め」

アイツ「そうだな」

ミーナ「……」

芳佳「じゃあ私も、ちょっと横になります。えっと、おやすみなさい」

ミーナ「宮藤さん。少しいいかしら」

芳佳「はい?」

ミーナ「……気をつけてね。ネウロイは勿論だけど、何より彼に」

芳佳「え……?」

―深夜―

アイツ「……行くか、宮藤」

芳佳「はい」

アイツ「心配するな。こっちから手を出さなきゃ、まず攻撃してくることはない」

芳佳「そ、そうですよね……」

アイツ「万が一のときは、俺がやってやるさ」

芳佳「……」



アイツ「この辺りだ。ちょっと待てよ……Pip-Boyの反応は……」

ピカッ

芳佳「! あ、あっちの方で何か光りました! あの赤い光は……!」

アイツ「そうか……来たぞ、宮藤」

ネウ子『……』

アイツ「……お前に言われた通り、ウォーロックは壊した。ついでにマロニーも始末してきたぞ」

ネウ子『はい。聞き及んでいます』

芳佳「これが……ネウロイ?」

アイツ「……今日は重要な話があるんじゃないかと思って、味方のウィッチを連れてきた。どうだ?」

ネウ子『そうですね。そろそろ話しておくべきでしょう、我々ネウロイの最終的な目標を』

芳佳「あ、あのっ!」

ネウ子『はい』

芳佳「いろいろ聞きたいことがあるんですけど、いいですか?」

アイツ「宮藤、今は……」

ネウ子『……』

芳佳「あう、ごめんなさい……興奮して……」

アイツ「んんっ、話を続けてくれ」

ネウ子『はい』

ネウ子『……我々は《巣》さえあれば、そこを拠点にしてどこでも活動出来る』

ネウ子『そしてネウロイは実に神出鬼没で、ネウロイが出現する条件や方法は何ら明らかになっておらず、防ぐ手段は無い……人類の視点では、そうでしょう?』

ネウ子『にも関わらず、戦闘はほとんど欧州とその周辺に限られ、例えばリベリオンのワシントンDCやオラーシャのモスクワ、扶桑の東京などに突如として現れることはない』

ネウ子『不思議に思ったことはありませんか? 我々がその気になれば、世界中が戦闘地域になる。そうすればリベリオンや扶桑は、欧州に構っている暇はないでしょう』

ネウ子『何故、そうしないのか。簡単なことです。我々は戦争を望んでいないのですから』

アイツ「ここまでやらかしておいて、戦争を望んでない? よく言えたもんだな」

ネウ子『私たちがこうして話しているのが、何よりの証明ではありませんか? 勿論、自衛の力は備えておりますが』

芳佳「でも、ブリタニアは……!」

ネウ子『……マロニーは、ネウロイだけでなくウィッチすら排除しようとしていました。彼をのさばらせていれば、ウィッチと軍隊の剥離が進むのは必至……だから無力化を依頼したのです』

ネウ子『話を戻します。戦争を望まないというのは、即ち人類との共存を願っているということです』

ネウ子『我々ネウロイは、種を保つために鉄を吸収する必要がある。そしてそれは、鉄鉱石よりも加工された鉄鋼の方がより効率が良い』

ネウ子『人類はネウロイに鉄鋼を、そしてネウロイは人類に技術を……』

アイツ「話が見えてこないな。はっきり言えよ、お前たちはこれから何をするつもりだ?」

ネウ子『……分かりました。我々ネウロイは――』

ネウ子『欧州全土を占領した上で、世界と不可能協定を結び、この土地を完全なるネウロイの国にする。それがこの戦争の目的です』

アイツ「なにを……そんなこと、出来ると思ってるのか!?」

ネウ子『はい。現に欧州の多くの地域は、既にネウロイの瘴気に汚染され、人類は侵入出来ないでしょう』

ネウ子『扶桑は山ばかりで活動に適しておらず、リベリオンは管理するには広すぎる。適当だったのが、この欧州だったのです』

芳佳「ど、どういうことですか? 人類とネウロイの和平の話ですよね?」

アイツ「……人類に提示された選択肢は二つ。平和的に『欧州を明け渡す』か、最後まで戦って『欧州を失う』か、だ」

芳佳「え……」

芳佳「う、嘘ですよね? それじゃ、私たちは何の為に……!」

ネウ子『それはあなたがたの努力に掛かっています。もし人類が欧州から撤退するなら、これ以上命が失われることはないでしょう』

ネウ子『……さあ、帰ってストライクウィッチーズの長に伝えて下さい。戦争を止めたければ、欧州の人類を一人残らず亡命させろ、と』

アイツ「……」

1.[501JFW]それなら俺を呼ぶべきじゃなかったな。お別れだ、ネウロイ!

2.[Karma]悪くない計画だ。その話、乗った!

3.行こう、宮藤。ミーナたちと相談しないと

これらの設定は>>1の妄想です、ストライクウィッチーズ本編とは全く関係ありません
お願いします

安価は>>425-430までで一番多かったやつ
割と重要な選択なので

1
ついでで殺されるマロニーで草

アイツ「行こう、宮藤。ミーナたちと相談しないと」

芳佳「……」

アイツ「宮藤!」

芳佳「はっ……」

アイツ「しっかりしろ。俺たちが動かなきゃならないんだ、呆けてる暇はない」

芳佳「……」

ネウ子『楽しみにしていますよ。答えが決まったらまた会いましょう』


クエスト発生
「I Don't Want to Play in Your Yard」
□ウィッチ達の警戒心は頂点に達している。不穏な行動が見つかれば即座に追放されるだろう


クエスト発生
「I've Told Ev'ry Little Star」
□ネウロイの作戦は着々と進行している。命令に背けば敵対は避けられない

―501基地―

バルクホルン「あれは! おい、宮藤たちが帰って来たぞ!」

アイツ「バルクホルン! 緊急事態だ、全員執務室に集めておいてくれ!」

バルクホルン「なに?」

アイツ「早く! 俺達もすぐに行く!」

バルクホルン「わ、分かった!」

アイツ「……くっ」

―執務室―

芳佳「……みんなを助けたくて、ひっく、ウィッチになったのに、なんで、こんなの……」

バルクホルン「宮藤……くそっ! ネウロイめ、そんなことを企んでいたとは!」

シャーリー「まあ、そう上手くはいかないよな……」

坂本「ミーナ、どけ! 奴等に一太刀浴びせてやらねば気が済まん!」

ミーナ「いいえ、それは許可出来ないわ。命令です、少佐」

坂本「しかし!」

ミーナ「……美緒、あなたまで熱くなったら、誰がみんなを抑えるの? この状況で、私一人でストライクウィッチーズを纏めろって言うの……?」

坂本「……っ」

ミーナ「……欧州全土って、ブリタニアやロマーニャまで支配するつもりかしら?」

アイツ「無駄に戦いたくない、みたいなことは言ってた。このタイミングで侵攻出来ていない国からは、手を引くんじゃないか」

バルクホルン「……とすると、ネウロイが欲している土地は……」

バルクホルン「カールスラントとガリアを筆頭に、オストマルク、ダキア、それからオラーシャのウラル川以東。確実なのはこれくらいだ」

シャーリー「こんな居心地の悪いとこに、ロマーニャやヴェネツィアが残るかな。ヒスパニアも」

坂本「ブリタニア以外はほとんど落ちると見るべきだろうな……」

ミーナ「こんなの一小隊が判断出来る問題じゃないわ!」

バルクホルン「可能なら国連に委ねたいところだが……」

シャーリー「取り合ってくれないよな。ネウロイの方も、そんなとこには出てこないだろうし」

坂本「だが……確かにこれは戦争を終わらせる一つの道ではある。人類の敗北という形でな」

アイツ「そうだ。ここで撤退するなら、これ以上の被害は出ない。ネウロイも、広い土地を管理するのは骨が折れるらしい」

バルクホルン「……なんだと? 貴様!」ガッ

アイツ「ぐっ」

バルクホルン「もう一度言ってみろ! 『これ以上の被害は出ない』だと? お前たちは失うものが無いからそんなことが言えるんだ!」

ミーナ「トゥルーデ!」

バルクホルン「お前たちに分かるか、私の生まれ育った国は永遠に失われるんだ! 人々の歴史が無かったことにされるんだぞ! ぐすっ、私には……耐えられ……くぅっ……!」

アイツ「……」

ミーナ「……日が昇ってから、もう一度召集をかけます。今度は12人全員でね。501としての方針を定めておきたいから……」

坂本「宮藤ももう休め。ご苦労だった」

芳佳「……はい…」

ミーナ「トゥルーデも、部屋で少しクールダウンしてきて。出来れば眠って欲しいけど……」

バルクホルン「……こんな状況で寝れるほど鈍感じゃない。ネウロイを滅ぼす手段を考えておかないとな」

ミーナ「……」

シャーリー「はーぁ、大変なことになっちまったなぁ。それじゃ、私も部屋に戻るよ。あんまり根を詰めすぎないようにな」

アイツ「ああ」

とりあえずここまで
やっと終わりが見えた

―朝―

サーニャ「……ねむい」

エイラ「何なんダ、報告っテ? リーネ、知ってるカ?」

リーネ「いえ……でも、そういえば今朝から芳佳ちゃんの様子が変だったような……」

ペリーヌ「……そう、その時が来たのですわね」

ルッキーニ「ねーねーシャーリー、シャーリーは知ってるんでしょ?」

シャーリー「ああ。でも、何も心配することはないよ」

ハルトマン「うう……まだ朝じゃん……」

バルクホルン「寝ぼけたことを言うな! 全く」

ミーナ「みんな集まったみたいね……」

ミーナ「おはようございます。今朝は定例報告に加えて、臨時の会議を開きます」

リーネ「会議?」

ミーナ「この会議の内容は全て録音や文書によって記録されません。筆記用具を持っている人は、必ず提出して下さい」

ハルトマン「ふーん」

ミーナ「また、どんな形であっても外部に漏洩させることは固く禁止します。その他、あらゆる状況において私の指示に従って下さい。いいですか?」

ルッキーニ「シャーリー、大丈夫なの……?」

シャーリー「もちろん。きっと大丈夫さ……きっとな……」

ミーナ「それでは、会議を始めます。坂本少佐、扉をロックして下さい」

――

ペリーヌ「ネウロイとの和平!?」

ハルトマン「それじゃあ、最近トゥルーデが変な感じだったのは」

ミーナ「フラウに隠し事をしているのが、心苦しかったのよね。それでもトゥルーデは、決して情報を漏らすことは無かったわ」

バルクホルン「ふん……当たり前のことだ」

リーネ「いつからそんなことを?」

ミーナ「サーニャさんからネウロイの歌を聞いたと報告を受けた数日後ね。ただし、それは私や美緒が知ってからのことで……」

ペリーヌ「どういうことですの?」

ミーナ「それは……」

アイツ「……サーニャがネウロイの歌を聞いた夜、俺はネウロイと接触した。ネウロイの声を聞いて、ネウロイと契約を結んだ」

エイラ「えっ……」

アイツ「ネウロイのメッセンジャーを担って、いろいろ工作したよ。まずは宮藤、それからバルクホルンやシャーリーも巻き込んで……」

アイツ「ついこのあいだの、空軍基地での事件も俺がやった」

ペリーヌ「!!」

サーニャ「……何の為に? ネウロイと一緒に人類を滅ぼすつもりだったの? それとも、何か別の見返りを得るために?」

アイツ「……」

ミーナ「私も疑問には思ったけど、この際それは重要ではないわ。もっと大きな問題があるの。美緒、お願い」

坂本「幾度かの『交渉』の結果、我々はネウロイから停戦の条件を引き出すことに成功した」

坂本「その条件というのが……バルクホルン」

バルクホルン「ああ」ガサッ

ハルトマン「ん? 欧州の地図?」

サーニャ「オラーシャが真っ黒……カールスラントも」

ルッキーニ「ロマーニャはグレーだね。なにこれ?」

坂本「……見て分かる通り、欧州全域の地図だな。白、黒、灰の三色で色分けされているんだが……」

坂本「もしネウロイと停戦条約を締結する場合、この地図上で黒く塗られている土地をネウロイに引き渡す。それが人類に突き付けられた条件だ」

ハルトマン「え?」

坂本「ネウロイがここに住み着けば、瘴気などの影響で恐らく灰色の土地も人がいなくなる可能性がある」

ルッキーニ「そんな……そんなのやだよ、うえーん……」

シャーリー「ルッキーニ……」

ミーナ「……正直言ってこれは、私たちには負いかねるレベルの問題です。ですが当事者である私たちは、人類とネウロイに対する態度を決めておかなければなりません」

ミーナ「これから皆さんには投票をして貰います。つまり、和平を諦め今までと同じようにネウロイと戦い続けるか」

ミーナ「あるいは早期終戦のため、人類に働きかける道を選ぶか」

ミーナ「どちらが選ばれても、私は隊長としての責務を果たします」

ミーナ「投票方法は無記名の記号式とし、和平に賛成なら『○』を、反対なら『×』を記入して投票箱に投入して下さい。11人の投票で、多かった方を501の総意として扱います」

ミーナ「刻限は今から二時間後。それまでに各自、考えを纏めておいて下さい」

ミーナ「では、一旦解散とします」

サーニャ「エイラ、私、どうしたらいいの……?」

エイラ「分からなイ……こんなこといきなり言われたっテ……」

ペリーヌ「私は断固反対ですわ。ネウロイに迎合するくらいなら、最後まで戦って死にます!」

リーネ「……そう、ですよね…」

ハルトマン「めんどくさいなぁ、トゥルーデはなんて書いたの?」

バルクホルン「見るんじゃない。公平性が損なわれるだろうが」

ルッキーニ「はぁーっ、はぁーっ、ううっ……ひっく、やだよ……やだ……」

シャーリー「ルッキーニ、落ち着いて、な……まだ決まったわけじゃないんだから……」

ミーナ「……美緒、私……とんでもないことをしているんじゃ……!」

坂本「ミーナ、よくやってくれたな。あとは私とあいつらに任せろ。大丈夫、きっと正しい選択をしてくれるさ」

芳佳「……」

芳佳「私は……」

アイツ「俺に投票権は無いのか?」

坂本「お前は軍属ではないからな。本来ならここにいるのも大問題だが、当事者故に特別に入室を許可している」

アイツ「ああ、そりゃそうだな」

―二時間後―

坂本「さて……投票時刻だ。投票用紙は各自持っているな?」

坂本「今から一人づつ、この箱に用紙を投じてくれ。『○』と『×』以外のあらゆる記入や白票は無効となるからな」

坂本「では……ミーナ」

ミーナ「ええ……」

坂本「次に私と……バルクホルン。それからハルトマン」

ハルトマン「トゥルーデ、入れてきてよ」

バルクホルン「自分でやれ」

坂本「よし。続いてサーニャ、エイラ」


サーニャ「本当に、これで良かったのかしら……?」

エイラ「自分が正しいと思ったなラ、それが正解なんダ」

坂本「シャーリー、そしてルッキーニ」

ルッキーニ「みんな……お願い……!」

シャーリー「よし。頼むぜ、ホントに」

坂本「ペリーヌ、リーネ。時間だ」

ペリーヌ「はい。投じるまでもありませんがね」

リーネ「……」

坂本「……宮藤」

芳佳「……はい……確かに、投票しました」

坂本「うむ、11人分回収したな。これより、開票に移る」

ガサガサ

坂本「一枚目、『×』」

バルクホルン「和平反対に一票」

坂本「二枚目、『×』」

バルクホルン「和平反対に一票」

坂本「三枚目……『×』」

バルクホルン「ふっ。和平反対に一票」

坂本「四枚目、『×』だ」

ルッキーニ「……!」

坂本「五枚目も『×』」

ペリーヌ「まあ……!」

坂本「六枚目……」

エイラ「これが『×』なラ、過半数獲得で和平案は否決だナ」

シャーリー「少佐、どうなんだよ!?」

坂本「……」

坂本「『×』」

芳佳「……ってことは…」

ハルトマン「あー、まあまあ落ち着いて! 気持ちは分かるけど、ここは全部の開票結果を待ってから、ね?」

バルクホルン「だそうだ。少佐」

坂本「ああ。どれ……『×』、『×』、『×』、『×』! そして……」

坂本「十一枚目も『×』だ!」

シャーリー「ルッキーニ!!」

ルッキーニ「うん、シャーリー……!」

エイラ「これで良かったんだよナ」

サーニャ「ええ。みんな喜んでるもの」

バルクホルン「ハルトマン! まさかとは思ったが、そうならなくて良かった! 嬉しいぞ、ハルトマン!」ムギュー

ハルトマン「へへ……って、ちょっと暑苦しいよ。離れてトゥルーデ」

リーネ「良かったですね、ペリーヌさん!」

ペリーヌ「私たちなら当然の結果ですわ」

アイツ「……良かったのか?」

芳佳「はい。すごく迷いましたけど、みんなのことを考えたら……」

坂本「見たか、ミーナ。私たちは確実に正しい道に進んだぞ」

ミーナ「ええ……!」

ミーナ「はいはい、静かに!」

ミーナ「投票の結果、ネウロイとの和平案は全会一致で『否決』されました。以降はこれを501統合戦闘航空団の意思とし、各員一層の奮起を志して下さい」

『了解!』

ミーナ「……あとは、あなたね」

アイツ「……」

ミーナ「さっきサーニャさんが言っていたけど、あなたが突然501に現れたことと、あなたがネウロイと初めて接触したのは、ただの偶然じゃないと思うの」

ミーナ「『それ』が何かは分からないけど、あなたにはネウロイに従わなければならない理由があるんじゃないかしら?」

アイツ「……まあ、そんなとこだ」

バルクホルン「まさか、お前……おい! ネウロイに何を言われたか分からんが、私に出来ることなら尽力する! お前はここに留まるべきだ、そうだろう!?」

エイラ「お前にハ、か、感謝してるんだゾ。そノ……これからもいろいろ相談するかも知れないシ、だかラ……行かないでくれヨ」

シャーリー「ブリタニアをひっくり返す程の覚悟が出来てるんだ、何言っても焼け石に水だろうけど……まあ私個人としては、まだまだお前と話したいことがいっぱいあるんだぜ」

ペリーヌ「ネウロイに唆されているのなら、私が目を覚まさせて差し上げます。ネウロイに脅されているのなら、私の命を掛けてあなたを解放致しますわ!」

芳佳「聞こえますよね。みんな、行ってほしくないんです。私だって同じ気持ちです! だって……私たち12人で、ストライクウィッチーズなんですから!」

坂本「ほう、気に入られてるんだな? 確かに一戦力として見ても、お前はなかなか優秀だ。ネウロイにくれてやるには惜しい」

アイツ「……」

ミーナ「さあ、決断して。あなたは私たちと、『ウィッチと戦う』つもりなのかしら?」

アイツ「……一つ聞きたい。もしネウロイに付くと言ったら、俺をここから逃してくれるのか?」

ミーナ「……私はそのつもりよ。民間人に銃は向けられないもの」

アイツ「そうか……」

アイツ「……」

アイツ「決めたよ。俺の行く道は――」



1.[501JFW]ウィッチと共に戦う

2.[Neuroi]ウィッチを相手に戦う

ウィッチ対ネウロイに持ってくための展開が上手いこと思いつかなかったので
ちょっと寒い流れになってしまった


安価は>>454-458
多分最後の安価になる

1

はえ^~すっごい……
やっぱ好きなんすね~(ゲス顔)

アイツ「お前たちに付いていこう。同じことがキャピタルで起これば、きっとそうするだろうからな」

【カルマが上昇しました:悪→善】

ミーナ「後悔は無い?」

アイツ「ああ。ネウロイに、俺をこき使った代償を支払わせてやる」

ミーナ「……ねぇ」

アイツ「心配するなよ。もうネウロイとは手を切る。未練なんて……」

ミーナ「違うの! 私、最後まで、あなたのことを……!」

アイツ「疑ってたって? チームを守る為だったんだろ、良いリーダーなんじゃないか?」

ミーナ「……ありがとう。これからは、あなたのことも守ってあげなきゃね」

beep! beep!

坂本「!」

『ガリア空軍指令部より入電。ガリア上空のネウロイの巣より多数の機影が発進するのを確認』

『侵攻予測地点はロンドン。全てのウィッチは直ちに出撃し、ネウロイのブリタニア上陸を防いで下さい。繰り返します……』

ペリーヌ「来ましたわね!」

シャーリー「計画が失敗して怒ってるんだろうなぁ」

ミーナ「いいですか? 放送の通り、これより私たちストライクウィッチーズは、ネウロイの攻撃からブリタニアを防衛するため、出撃します」

ミーナ「作戦目的は、ネウロイにドーバー海峡を突破させないこと。敵は総力を挙げて侵攻しているため、極めて大規模な戦闘になることが予想されます」

バルクホルン「そんなの、我々だけで防ぎきれるのか?」

ハルトマン「弱音なんてらしくないね、トゥルーデ」

エイラ「だけド、確かにその通りダ。仮に私たちが全員ハルトマン並みの戦闘力だったとしてモ、ガリア中のネウロイが攻めて来たら勝ち目は無いんじゃないカ?」

坂本「ブリタニア空軍も今は機能不全だ。国土の防衛はともかく、迎撃には期待出来ないだろう」

ミーナ「とりあえず、ワイト島分遣隊は遊撃に出てくれるみたい。近隣諸国にも協力を要請してるらしいわ」

リーネ「ワイト島分遣隊?」

芳佳「知ってるの?」

リーネ「私のお姉ちゃんがいるところなの。あんまり人数は多くないって聞いてたけど……」

ペリーヌ「そういえば、私の後輩も一人ワイト島に所属していますわ。そう、アメリーが……」

バルクホルン「ああ、ラウラのいるチームか」

ハルトマン「トゥルーデがいつもケンカ吹っ掛けてたよね。懐かしいな」

ミーナ「ちょっとみんな、状況を考えて! 心配は必要ないわ、向こうにも『六人目』のメンバーが増えたみたいだし」

坂本「うむ。それよりもこちらの編制だが……」

坂本「作戦目的を鑑みるに、二人一組のロッテを組んで広範囲に展開したいな」

ミーナ「それなら、こうね。トゥルーデとフラウ、シャーリーさんとルッキーニさん、エイラさんとサーニャさんを最前線に配置」

ミーナ「ペリーヌさん、宮藤さん、リーネさんは敵の層が厚いポイントのサポートや、各隊の撃ち漏らしを確実に撃墜して。私が後方から各機に指示を送ります」

ミーナ「美緒はいつも通り、状況に合わせて動いてちょうだい。みんな、いけるわね」

アイツ「みんなって、俺が呼ばれてないぞ。連れていってくれないのか?」

ミーナ「あなたは……どう使ったらいいのかしら? それが分からないし、実戦経験もほとんど無いから……」

シャーリー「美味いメシでも作って待っててもらうか」

エイラ「料理が上手なイメージが無いんだよナ」

サーニャ「私、ベッドを洗濯してほしいわ」

バルクホルン「冗談なんて言ってる場合か!」

アイツ「……分かった、それじゃこう聞こう。何をしたい? このメンバーに欠けてるものはなんだ?」

ミーナ「そうね……」

ミーナ「強いて挙げるなら、瞬間の打撃力かしら。美緒の魔眼でコアを見つけるとか、フラウやペリーヌさんの魔法以外だと、地道にコアを探すしかないのよ」

ミーナ「一撃でコアごと叩き潰すような、言ってみれば『爆弾』が欲しいわ。と言っても、手榴弾程度じゃまだまだ威力不足だけど」

アイツ「……」

ミーナ「まあ、それが出来れば苦労しないんだけどね。あとは……」

アイツ「いや……ミーナ。やっぱり、隊長としちゃ相当いいセンスしてるな。『爆弾』だろ?」

ミーナ「え、ええ」

アイツ「任せてくれ。ここに来てから、ロクに使ってないんでウズウズしてたんだ」

坂本「策があるのか?」

アイツ「もちろん。その代わり、着弾地点から離れてないと巻き込まれるからな」

リーネ「だ、大丈夫なのかな……」

ミーナ「……さあ、これで準備は全て整ったわ。みんなもいいわね?」

芳佳「はい!」

リーネ「私のブリタニア……私が守らなきゃ……!」

ペリーヌ「これ以上、ネウロイにガリアの空は汚させませんわ!」

シャーリー「ルッキーニ、『アレ』試してみるか!」

ルッキーニ「にしし、『アレ』でしょ? やろうやろう!」

エイラ「サーニャ、私が付いてるからナ。怖くなんてないゾ」

サーニャ「ええ。私を守ってね、エイラ」

バルクホルン「奴らに一泡吹かせてやるぞ、ハルトマン!」

ハルトマン「うん。その代わり、今日頑張ったら明日は一日中寝ててもいいよね?」

坂本「お前から譲り受けたこの刀、使わせてもらうぞ」

アイツ「ああ。トシローも空の上で喜んでるはずだ」

ミーナ「よろしい。では――」

ミーナ「ストライクウィッチーズ、発進します!」

『了解!』


クエスト発生
「I Love Those Dear Hearts And Gentle People」
□ストライクウィッチーズと共に戦い、ガリアを解放する

クエスト名はほとんどオールディーズのジャズやポップスから取ってて、最後に纏めて紹介しようと思ってたけど
これだけは先に持ってこよう

Dear Hearts And Gentle People - Bing Crosby
http://www.youtube.com/watch?v=lXNOz-HkoOM

Fallout3のプレイデモの曲
聞いて、どうぞ

ヌカぶっぱしてダウンしたの忘れてるのかこのアイツ様は…

>>478
あれは初めてのネウロイ戦だったから……(震え声)

もうちょっとだけ続くんじゃ

―ドーバー海峡―

ブゥゥゥゥン

坂本「ミーナ、この辺りで迎撃しよう。陸からは十分離れたし、瘴気の影響は無いはずだ」

ミーナ「そうね。サーニャさん、敵との距離は?」

サーニャ「はい。ガリア方面の第一波と約10分後に接触します。大型3、中型8、小型30」

エイラ「大編隊だナ」

バルクホルン「向こうが本気を出せばこんなもんじゃない。この10倍は攻めて来るだろう」

坂本「うむ。そのために……」

アイツ「このヌカランチャーが活躍するんだな」

芳佳「それ、なんなんですか?」

シャーリー「なんか、あんまり大した兵器に見えないよなぁ。下手なピッチングマシーンみたいだ」

アイツ「ああ。大切なのはこっちの『弾』だからな」

ミーナ「……よく分からないけど、この作戦の成否の鍵はあなたが握ってるのよ。それを忘れないでね」

アイツ「任せろ」

リーネ「ワイト島の遊撃隊はどこに配置されてるんですか?」

坂本「ブリタニアの南西だ。西から迂回しようとするネウロイを叩く手はずになっている」

バルクホルン「我々は正面だけに集中出来るという訳だな」

サーニャ「! 水平線の向こうに……来ます!」

ミーナ「分かったわ。みんな、彼女が初撃を撃ち込むまでは極力距離をとって。爆風が収まり次第、攻撃。いいわね?」

『了解!』

アイツ「分かった。先行する」

ブゥゥゥゥン

ルッキーニ「大丈夫かな……」

シャーリー「アイツならやるさ、きっと」

バルクホルン「やり過ぎるのが問題だがな」

アイツ「……」

アイツ「これを撃てば、ネウロイとは完全に決別……」

アイツ「そうなれば、俺は二度とウェイストランドに帰れない」

アイツ「……でも、後悔は無いな。ウェイストランドは強くなった。BoSも、メガトンも、Vault101も……俺がいなくたって、心配いらないさ」

アイツ「いざとなれば、フォークスやドッグミートや軍曹がいるんだ。エンクレイブが復活したって、敵にもならないだろ」

アイツ「何より――」

アイツ「この世界で、ウェイストランドを生み出す訳にはいかないよな!」

ガシャン

アイツ「世界を破壊した光で、今度はお前たちが滅びる番だ! 消し飛べ、ネウロイ!」

バシュッ



ピカッ

┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

――



坂本「……」

芳佳「……」

バルクホルン「……ハルトマン、生きてるか?」

ハルトマン「死んでる」

バルクホルン「よし」

エイラ「な、何だったんだ今ノ!? いきなりピカッと光っテ、空気が膨れ上がっテ……ああっ、サーニャ! 大丈夫かサーニャァ!」

サーニャ「私は平気よ。ちょっとびっくりしたけど」

ミーナ「うう……み、みんな無事かしら?」

リーネ「は、はい……」

ペリーヌ「まだ目がチカチカしてますわ……」

シャーリー「髪の毛がめちゃくちゃになってるぞ、ルッキーニ」

ルッキーニ「ううん……シャーリーもだよ。あとで解かなくちゃね」

芳佳「あれが秘策? 何を使ったらこんな爆発になるんですか?」

坂本「分からん。奴が無事かどうかさえも」

ミーナ「あ……そうよ、サーニャさん! 残存敵機は?」

サーニャ「……ダメです。電波が錯綜してて、機影を捉えられな……あ!」

エイラ「どうしたんダ!?」

サーニャ「機影、1! この感じは……ウィッチです!」

芳佳「ってことは」

坂本」「無事だったのか、あの爆発で!」

シャーリー「やったなバルクホルン!」

バルクホルン「ああ! ネウロイは吹き飛んで、アイツは生きてる! 万々歳だ!」

ミーナ「ちょっと! まだ戦いが終わった訳じゃないのよ! ああ、もう!」

中途半端だけど一旦ここまで

SS本編には全然関係無いけど一応



―ドーバー海峡 西部―

ピカッ

┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″┣″

角丸「きゃあっ!」

フラン「な、何よ、あれ……!」

「あれは……!」

ウィルマ「『運び屋』さん、何か知ってるの!?」

アメリー「ど、どうしよう……501に何かあったんじゃ……」

角丸「ま、待ちなさい! 私たちの使命はこの空域を守ることよ、体勢を立て直して!」

アメリー「でも!」

(あの光は……間違いなく……!)

NVみたいにエンディングの後日談というか語りを入れたいんだよなぁ
あの雰囲気が難しい

アイツ「……あ、危なかった……巻き込まれるところだった」

アイツ「ミニニュークのくせにここまで威力が上がるなんて、まさか魔力のせいか?」

アイツ「もう少し取り扱いには気を使ったほうがいいかもな……うん?」

坂本『おい、無事か』

アイツ「坂本か。ああ、こっちは無傷だ」

坂本『状況を報告しろ』

アイツ「見た感じ、ネウロイの姿は無い。もうしばらくすれば、第二波が来るだろうけど」

坂本『そうだな。もう一度行けるか?』

アイツ「どうかな。向こうだって馬鹿じゃないし、次はもっと広範囲に展開してくるはずだ」

坂本『間もなく扶―の――せん――かぎが――』

アイツ「坂本? おい、聞こえないぞ」

ブツッ

アイツ「……そういえば、核爆発の直後は電子機器がダメになるって聞いたことがあるな。それだろ、きっと」

アイツ「さてと……俺はここで待機してればいいのか? でも、ネウロイがバラけるのが分かっててそれを待つのも馬鹿らしいよな」

アイツ「なら、こっちから近づいて叩いてやる。巣にコイツをぶち込めば、いくらネウロイだって耐えられないだろ」

アイツ「放射能汚染は……もうガリアにはネウロイが瘴気を撒き散らしたんだから、どっちにしろ同じことだよな?」

坂本「くそ、いきなり音声が途絶えた」

芳佳「さっきの爆発の影響でしょうか?」

ミーナ「そうかもしれないわね。何が起きても不思議じゃないもの」

バルクホルン「我々はどうするんだ? このまま手をこまねいているのは面白くないな」

ミーナ「そうね。一旦こちらの陣形を整えて、それから歩を進めたいんだけど。サーニャさん、彼女を呼び戻せるかしら?」

サーニャ「はい」

シャーリー「しかし凄かったなぁ、さっきの爆発! あのエネルギーをストライカーに応用出来たら、音速なんてあっという間に越えられるのに」

ペリーヌ「私はガリアが心配ですわ。あんなものが地上で炸裂したら、きっと世界地図を書き換えることになりますもの」

サーニャ「……あれ?」

エイラ「どうしたんだ、サーニャ?」

サーニャ「あ……待って下さい! 聞こえますか、引き返して下さい!」

坂本「サーニャ、何が起きた」

サーニャ「通信は出来てるんです。返事も聞こえるのに、こっちの指示に従ってくれません!」

バルクホルン「なんだと!?」

坂本「乱心したか!」

ペリーヌ「まさか、単機でガリアに進攻するつもりじゃ」

ミーナ「マズいわね。予定変更よ」

ミーナ「全機、彼女を追尾します。サーニャさんは呼び掛けを続けて」

サーニャ「了解!」

ザーッ

アイツ「ん」

『聞こえますか?』

アイツ「サーニャか?」

『はい。ミーナ隊長からの命令です』

アイツ「そうか、待ってたんだ。一人で突っ込んでいくとこだったぞ」

『……いえ、それで結構です』

アイツ「え?」

『そのまま直進して下さい。敵機影が見えたら再度私に連絡を』

アイツ「そうか、分かった。先行する」

『了解』



『……ふ』

今日はここまで
スパンが長くて申し訳ない
次はなるべく一週間以内に投下したい

一週間でこれしか書けないなんて
これもう(いつ終わるか)わかんねえな

ブゥゥゥゥン

アイツ「!」

アイツ「 あの黒い影は……ネウロイか」

アイツ「サーニャ、ネウロイを補足した。どうすればいい?」

『そのままです』

アイツ「何?」

『突入して下さい。援護します』

アイツ「援護って、お前たちの姿が見えないんだけどな」

『大丈夫です。そのまま、まっすぐに』

アイツ「……了解」

ブゥゥゥゥン

アイツ「……ここらが限界だな。よし、もう一発食らわせてやる」ガシャッ

アイツ「これで終わりだ、ネウロイ!」

バシュッ

ドギュゥゥン

アイツ「!!」

アイツ(核弾頭が撃ち落とされた!? しかも、今のビームは……)

アイツ「後ろから……」

ドギュンドギュンドギュン

アイツ「ぐぅっ!」

『苦戦しているみたいですね』

アイツ「サーニャ! 支援を頼む、ネウロイが……」

『……ふふ、あははは』

アイツ「……サーニャ?」

『まだ気付かないんですか? じゃあ……』

ザザッ

アイツ(ラジオが……まさか……!)

ネウ子『これならどうでしょう? ウェイストランドの救世主さん?』

ネウ子『すぐ近くにいるんですよ? あなたが見つけられなかっただけで』

アイツ「何だと……!」

ネウ子『あの宇宙船で見つけた技術をようやく解析出来たんです』

ネウ子『ステルス性能に加え、高い対衝撃性を兼ね備えた防御フィールド……その実用型を、我々ネウロイに組み込むことに成功しました』

アイツ「エイリアンの遺産か!」

ネウ子『はい。更なる強化はこれからですが、今のあなたを殺すにはこの状態で十分でしょう』

ネウ子『……それにしても、何故我々を裏切るなんて真似を? あの地に帰りたかったのではないですか?』

ネウ子『もし私を倒せば帰還する方法が手に入ると考えているなら、改めるべきです。我々が手を差しのべない限り、あなたがこの世界から脱出することはあり得ません』

ネウ子『もっとも、今更取りなすことも出来ませんがね。ウォーロックを破壊したところまでは非常に良かったのですけど』

ネウ子『なんにせよ、あなたはもはや用済みです。あなたを殺して、ストライクウィッチーズも滅ぼす……』

ネウ子『そしてブリタニアが陥落すれば、人類は欧州に踏み込めなくなる。我々ネウロイの勝利です』

ネウ子『さて……まだ戦いますか? ガリアからは我々の増援が押し寄せてくる。私を退けつつ無数のネウロイを相手に出来るとでも?』

アイツ「っ……」

ネウ子『……終わりですね。ブリタニア空軍を壊滅寸前まで追い込んだあなたに敬意を表して、痛みは与えな』

ガァン!

ネウ子『む』

アイツ「!?」

ネウ子『一体何が』

ガァン!

ネウ子『く……』

アイツ(なんだ……? 誰かがネウロイを攻撃してる? Pip-Boyに味方の反応は無いのに……どこかにスナイパーがいるのか?)

アイツ(501の到着にはしばらく時間があるはず。リーネじゃないとすると、別のチームのウィッチか?)

アイツ「とにかく、これで突破口が開けた! サーニャ、シャーリー、宮藤! 誰でもいい、応答しろ! これから合流する!」

ネウ子『逃がしましたか……まあ、問題はありませんがね。まとめて叩き潰すだけです』

ネウ子『しかし、先程のあの攻撃は……彼が使う未来の兵器に酷似しているような……』

ネウ子『……』





「……これで良し。あとは…」

ラウラ「『運び屋』! こんな時に何を……敵を見つけたの?」

「いや……私の仲間がいたんだ」

ラウラ「?」

今日はここまで
多分次回かその次で終わる

「ここ、誰が何をしてるのか分からない」とかあったら教えて欲しい
説明したい

やっと終わるよ

坂本「アイツと連絡がとれなくなってどれだけ経った?」

芳佳「15分くらい、です……」

リーネ「大丈夫だよ芳佳ちゃん、あの人ならきっと……」

サーニャ「! 隊長、通信回復しました!」

ミーナ「本当? 良かっ」

バルクホルン「おい、無事なんだろうな!? 返事をしろ!」

アイツ『なんとかな。でもマズいことになってる。ガリアからこれでもかってくらいの大軍が来てるし、おまけに透明化するネウロイが……』

ミーナ「透明に? それは初耳ね」

ハルトマン「今更驚きもしないけどね」

アイツ『ヌカランチャーも無力化されてる。一体ずつ片付けてたらきりがないぞ!』

坂本「そうか。分かった、お前は一旦後退して体勢を立て直せ」

アイツ『馬鹿言うな、あれに対抗出来るのは俺だけだ!』

シャーリー「おいおい、のぼせるなよ? よく言うだろ、『ソルジャーの任務は英雄になることじゃない』ってな」

ペリーヌ「その通りですわ。ネウロイと戦ってるのが自分一人だとお思いになっていらっしゃるの?」

エイラ「ちょっとくらい私に見せ場を残してくれヨ。サーニャにいいとこ見せないとナ」

バルクホルン「お前は既に十分すぎるほどの働きをした。あとは我々に任せろ」

坂本「案ずるな。その透明なネウロイの相手は……私が請け負う!」

芳佳「私も、みんなを守るためなら戦えます! ここには一人で戦ってる人なんていません、だって……」

芳佳「私たち12人で、ストライクウィッチーズですから!」

アイツ『!』

アイツ『……ありがとう。すぐに戻る!』

ミーナ「……改まってありがとうなんて、彼らしくないわね」

坂本「それだけ変わることが出来たということだ。そして、我々もな」

ミーナ「ええ。それじゃあ……私たちストライクウィッチーズの――人類の結束を、ネウロイに見せつけてあげましょう!」

サーニャ「ミーナ隊長、敵機接近中です! 凄い数……」

リーネ「うう……」

芳佳「リーネちゃん、大丈夫! 私が隣にいるから、ね」

リーネ「……うん!」

坂本「この戦闘を乗り切れば、残るネウロイは烏合の衆に過ぎん! 勝利は目前だ! 必ずやガリアを解放し、そして……絶対に生きて帰るぞ!」

ミーナ「各機、攻撃開始!」

ハルトマン「疾風<シュトゥルム>!」

バルクホルン「てぇりゃぁぁぁぁっ!」ババババババババ

ハルトマン「スマートじゃないなぁ、トゥルー……」

バルクホルン「後ろだっ!」ババババ

ハルトマン「!!」

バルクホルン「……スマートじゃないな、ハルトマン?」

ハルトマン「ごめ……ありがと、トゥルーデ」

シャーリー「行くぞぉ、ルッキーニ!」

ルッキーニ「オッケー、シャーリー!」

シャーリー「いっ……せー……のぉ、せぇっ!」ギュウウウン

ルッキーニ「『リトルボーイ』!」

Booooooooom!

シャーリー「ヒュー! いいぞルッキーニ!」

ルッキーニ「もう一回やろうよ、もう一回!」

エイラ「ひょいっ」

ドギュンドギュン

エイラ「よっと」

ドギュンドギュンドギュン

サーニャ「エイラ」スッ

エイラ「なんだ、サーニャ?」

サーニャ「避けてるだけじゃ、ネウロイには勝てないわ」

エイラ「……分かってるっテ。そろそろ反撃の時間なんだナ」

ドギュゥン

エイラ「うわっと! へ、へへ……今のはアクロバットってやつだゾ、サーニャ……」

サーニャ「……」

ペリーヌ「怖がることはありませんわ、あなたたちには私が付いているのですから!」

リーネ「は、はい!」

芳佳「リーネちゃん。銃撃の基本は……」

リーネ「当たらなければ、当たるところまで近付く……だよね!」

芳佳「行こう、リーネちゃん! 私たちならきっとやれるよ!」

リーネ「うん!」

ペリーヌ「ああっ、二人とも!? 勝手な行動は……はっ!」

ネウロイ『――』ギュウウウン

ペリーヌ「宮藤さん、リーネさん!」

バチッ

ペリーヌ「仲間に手出しはさせませんわ! 雷撃<トネール>!」

バチバチバチ……バァン!

ペリーヌ「ふう……ちょっと待ちなさい、豆狸ぃ!」

ネウ子『こ……こんな……! ネウロイにとって最大の脅威となりうるウォーロックを排除した今、我々の苦戦はあり得ないはず!』

ネウ子『なのに、この戦況は!? ウィッチを撃墜するどころか、かすり傷すら……』

坂本「ネウロイ……お前たちは、あまりにも人類を軽視しすぎた。これはその結果だ」

ネウ子『!!』

坂本「いつまでも姿を隠していられると思ったのか? 私の『眼』はお前たちを決して逃しはしない。無駄な小細工だったな」

ミーナ「私たちの仲間をたぶらかし、501の内部分裂を画策するなんて……よくもやってくれたわね」

ネウ子『くっ……』

坂本「……もはやこれ以上の言葉は必要あるまい。我が大願はただ一つ、貴様を一刀の下に切り伏せるのみ! 扶桑皇国海軍 坂本美緒、推して参る!」

坂本「たぁぁぁーっ!」

ミーナ「『空間把握』……そこね?」

ネウ子(防御フィールドは確かに起動しているのに、私の装甲をいとも容易く……!)

ネウ子(まさか、我々が敗北……否!)

坂本「貫けぇぇっ!」

ザシュッ

ネウ子『ぐぅぅぅ……!』

坂本「……コアを貫通したな。勝負ありだ!」

ネウ子『ま、まだ……』

ガシッ

坂本「なにっ!?」

ネウ子『私の死はネウロイの敗北ではない……次の戦争に勝利するための礎となるべく、一人でも道連れに……!』ギュウウウン

ミーナ「美緒! この……!」ガシャン

ネウ子『この距離で私だけを狙い撃てますか! 彼女ごと殺されるなら、私も本望ですよ』

坂本「今だ、やれ!」

ミーナ「でも!」

坂本「お前ならやれる、お前にしか出来ないんだ! 撃てぇっ!」

ネウ子『出来るわけが無い! 仲間を犠牲にするなんて、まともな人間が――』

ゾクッ

ミーナ「!?」

ネウ子『……あ…』

ガシャッ

ネウ子『な、何故……ネウロイである私が……!』

ピピッ
カシャカシャカシャ

ネウ子『怯えている――』



ガァン



――

1944年、ガリアは遂にネウロイを退け、その名にふさわしい自由を手にした。
失ったものは決して少なくなかったが、人々の胸には確かに希望が芽生えていた。

その日、ガリアの空を見上げていた少女の話によれば、12の天使が黒い雲を瞬く間に切り払ってしまったそうだ。

Vault101の旅人は、とうとうキャピタル・ウェイストランドに帰ることはなかった。

彼の心には常に望郷の念が渦巻いていたが、後悔はしていない。ウェイストランドに悪がはびこることは二度と無いという、確固たる自信が彼にはあった。
それ以上に、彼は新たに得た仲間と居場所に安らぎを見いだし、自分の手で世界を守ることが出来たのを誇りに感じていた。


ところがこの戦いの直後、ある問題が発生する。
喜びのあまり抱きついてくる仲間たちに押し潰され、彼は2週間ほど生死の境をさまよったという。

空軍基地の壊滅とマロニーの死によって、ブリタニアは大混乱に陥った。基地の跡から検出された瘴気から、彼の死因はネウロイのスパイによる自爆テロだとか、大気圏外からの質量兵器だなどと囁かれたが、その真相が明らかになることは無かった。

ブリタニアが元通り運営されるまでの間、国民の心の支えになったのは、皮肉にもマロニーが最も嫌悪していたウィッチ達だった。

彼は決して平凡な男ではなかったが、彼の手腕も権力も、ウェイストランドの掟の前には意味を成さなかったのだ。

やがてトレヴァー・マロニーの名は教科書の片隅に追いやられ……人々の記憶から消え去っていった。

ガリアに巣食っていた怪異のほとんどはウィッチによって滅ぼされ、ごく一部だけがカールスラントに逃げ帰ることが出来た。

ネウロイが切り札とすべくマザーシップから持ち帰った未知のテクノロジーは、人類が研鑽を積み上げてきた一振りの剣の前に崩れ去った。

あのネウロイが犯したただ一つの失敗……それは、ウェイストランドの放浪者は愛を知らない人間だ、と思い込んでいたことなのかもしれない。

1944年、ガリアは遂にネウロイを退け、その名にふさわしい自由を手にした。

役目を終えたストライクウィッチーズは正式に解散となり、12人の魔女はそれぞれ新たな道を歩み始めた。
こうして少女たちの戦いは、ひとまずの終わりを迎えた……そう、今のところは。

世界には未だ怪異が溢れ、止むことのない争いによって血が流れ続けている。その様子は、荒廃したウェイストランドの姿と何ら変わりはなかった。



人は、過ちを繰り返す――

最後相当駆け足になったわ、ちょっとパッとしない終わり方かもしれないけどこれが精一杯だった
たびたびの失踪にも関わらず一年近くの保守支援ありがとうございました

これってすぐHTML依頼した方がいいの?

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom