貴音「らぁめんに飽きました」(265)


亜美「ただいま~♪」

真美「ふぃ~疲れたよ~……」

小鳥「お帰りなさい、二人とも。お仕事どうだった?」

真美「ふっふっふ、バッチリだったよ~♪」

亜美「でもお腹空いちゃった~。なにかない?ピヨちゃん」

小鳥「そうねぇ。お夕飯には早いし……あ!そうだ、給湯室に貰い物のカップラーメンがあったはずだから、それでいい?」

亜美「カップラーメン!うんうん!オーケーだよ!」

真美「真美はシーフードがいいなぁ」

小鳥「いろんな味があったはずだから好きなのを食べていいわよ」

亜美「やったー!」
真美「やったー!」


亜美「ラーメン~ラーメン~」

真美「あったあった。んっふっふ~シーフードはっけ~ん♪」

亜美「じゃあ亜美はカレーにしよーっと」

真美「お湯沸かすよ~」

亜美「早く沸かないかな~」

貴音「おや。亜美、真美こちらにいたんですか」

亜美「あ、お姫ちん。どったの?」

貴音「いえ、特になにもないのですけどね。これから食事ですか?」

真美「うん!カップラーメン食べるんだ~。お姫ちんも食べる?」

貴音「私は結構です」

真美「そうだよね、じゃあお姫ちんは何味に……えっ?」

亜美「お姫ちん……今なんて……」

貴音「私は結構ですと申したのですよ」


P「あ~……疲れた。営業回りも楽じゃないってね」

ガチャ

P「戻りました~」

小鳥「お帰りなさい、プロデュ……」

亜美「兄ちゃ~ん!!」

真美「大変だよ~!!」

P「うわっ!?どうしたんだよ、二人とも」

亜美「こっち!こっち来て!」

真美「お姫ちんが!お姫ちんが……」

P「貴音が?お前たちまた何かやったのか?」

真美「いいから早く~!!」

P「はいはい。わかったよ」


~給湯室~

P「お疲れさん、貴音」

貴音「お疲れ様です、プロデューサー」

P「で、貴音がどうしたんだ?二人とも」

亜美「テーブルの上を見て!」

P「テーブル?……貴音、よく食べるのはいいがカップラーメン二つはさすがに体に悪いんじゃないか?」

貴音「いえ……それは……」

亜美「そのカップラーメンは亜美たちのだよ」

P「そっか。貴音は食べないのか?」

貴音「はい、いただきません」

P「亜美真美、何がおかしいって言うんだ?いつも通り……今、なんて言った」

貴音「ですから、私はカップラーメンをいただきません。と」


P「なん……だと……っ!?」

亜美「ね?おかしいっしょ?」

真美「あのお姫ちんがラーメンを食べないなんて」

P「貴音……ちょっといいか?」

貴音「はい」

P「………」ペタッ

貴音「………」

P「熱はないか……。体調でも悪いのか?」

貴音「いえ、至って健康ですが」

P「じゃあなんで……どうしてラーメンを食べないんだ?」

貴音「そのことですか……それは…」

貴音「私、らぁめんに飽きました」


亜美「お姫ちんが……」

真美「ラーメンに……」

P「飽きた……?」

貴音「ええ。飽きました」

P「ううう嘘はよそう。ほら、この前だって『一日三食らぁめんでも構いません』って言っていただろう」

貴音「そう思っていた時期が私にもありました」

P「……………」

貴音「……………」

亜美「……………」

真美「……………」

ピィィィィィッ!


真美「あ、お湯が沸いたよ亜美」

亜美「じゃあ亜美たちは食べちゃおうか」

真美「そだねー」

P「おいおい……こんなときに」

亜美「腹が減っては道草もできぬって言うっしょ」

P「戦はできぬだ」

真美「それに真美たちお腹空いてるんだよ」

亜美「お湯入れておくよー」

真美「ありがと、亜美」

貴音「…………っ」

P「ん?どうした、貴音」

貴音「い、いえ……」

ほう


亜美「カップラーメンって待ってる時間が長く感じるよねぇ」

真美「うんうん、でもほかのことしてるといつの間にか過ぎちゃったりね」

貴音「………ゴクリ」

P「貴音?」

貴音「な、なんでしょう?」

P「お前も食べたいんじゃないか?カップラーメン」

貴音「そ、そんなことはございません!それになにより私は今……」

貴音「お腹は空いていませんから!」グゥゥゥゥ

P「とりあえず腹の虫と意志疎通しといた方がいいんじゃないか?」


貴音「くっ……面妖な……」

P「腹が減ってるなら食べればいいじゃないか」

貴音「だから先程から言っているではないですか」チラッ

亜美「あと一分~♪」

貴音「私はらぁめんに」チラッ

真美「真美はもう食べちゃお~♪」

貴音「飽きました、と」ジュル

P「どう見ても飽きてないだろ」

貴音「…………」

P「何があったんだ?我慢していても体に悪いぞ」

貴音「……わかりました。お話いたします」


貴音「一週間ほど前のことです」

貴音「仕事の内容に水着のグラビアというものを見つけました」

P「あぁ、確か来週にあったな」

貴音「自分では特に体つきに変化は感じなかったのですが、一応計り直して見ようと事務所にあった体重計をお借りしたのです」

貴音「そこで私は驚愕してしまいました。そこには……」

響「ただいまさ~!!」

P「空気読んで!!」

らーめんたべたい


響「な、なんだよ。いきなり……」

P「いや、すまん。なんでもない。続けてくれ、貴音」

貴音「はい。それで体重計に乗ったところ……体重が増えていました……」

P「だから食事制限ってわけか……」

貴音「はい……」

P「でもなんで飽きたなんて言ったんだ?」

貴音「それは、そうでも言わなければ誘惑に負けてしまいそうだったので」

響「ねぇ、なんの話?なんの話?」

P「そっか……そんなことか。俺はてっきりお前になにか重大なことが起こったのかと思ったよ」

亜美「ちょっと兄ちゃん!」

P「おわっ!なんだよ」

響「ねぇ、なんの話?」


真美「女の子にとって体重が増えるってことは人生でも重大事件だよ!」

亜美「それをそんなことって!」

P「そ、そうなのか……」

貴音「よいのです。亜美、真美。ただ私の体重が増えただけなのですから」

響「ん?貴音太ったのか?」

貴音「ぐっ……」

響「健康管理もしっかりしないと駄目だぞ。その点自分は完璧だからそんなことは……」グゥゥゥゥ

P「…………」

貴音「………響」

響「こここここれは別にダイエットとかじゃなくて……その……」


P「響のことは置いといて、だからって空腹で過ごすのは体に不味いだろう」

貴音「わかっているのです。ですが私にはいまいちどのようにして体重を落とせばよいのかわからず……」

亜美「だから一番簡単な食べないことを選んだんだね」

真美「一番簡単だと思うけど一番辛そうだよ」

貴音「はい……。私が甘かったようです」

貴音「気づいたら食べ物を手に取っていたり、夢に出てきたりと」

P「重症だな」

貴音「どのようにして落とすのが一番よいのでしょうか……」

P「う~ん、俺にはわからないから詳しそうな人に聞いてみようか」


春香「で、私が呼ばれたんですね?」

P「あぁ、春香なら色んなダイエット方法を知ってるんじゃないかなって」

春香「どういう意味ですか……それ」

貴音「春香、私からもよろしくお願いいたします」

春香「そ、そんな頭を下げないでください。わかった、わかりました」

P「教えてくれるのか!」

春香「私がやったことあることだけですよ?」

貴音「構いません。それで十分です」


春香「え~と、リンゴダイエットとバナナダイエット、こんにゃくゼリーダイエットにヨーグルトダイエット」

P「食べ物系ばっかなんだな」

春香「ほ、ほっといてください!」

春香「こういうのは一日にその食べ物しか食べないって言うダイエットだね」

貴音「時に春香。らぁめんダイエットと言うものは……」

春香「残念ながらないですねぇ」

貴音「そうですか……」

春香「あとは体を動かす系のブートキャンプやピラティスなんかですかね」

P「何日続いた?」

春香「二日ですかねってプロデューサーさん!!」


P「すまんすまん」

春香「まったく……。だけど貴音さん」

貴音「なんでしょう?」

春香「やっぱりダイエットで一番いい方法はよく食べてよく運動することだと思います」

貴音「食べて……運動……ですか」

春香「はい。無理な食事制限は体に悪いですからね」

貴音「そうなのですか」

P「ありがとう、春香」

春香「いえ、お役に立てればいいんですけど」

P「十分役に立ったよ」ポムポム

春香「っ!?……えへへ」


P「とまぁ、春香から話を聞いたわけだが運動といってもレッスンでだいぶ動いてるんだろ?」

貴音「はい。やはりそれに加え自主的な運動をしなくてはならないのですね」

P「じゃあこれから夕方辺りに事務所の周りを走ってみるか」

貴音「!?手伝ってくれるのですか……?」

P「当たり前だろ。アイドルが困っていたら助ける。それがプロデューサーだ」

貴音「……ありがとうございます。プロデューサー」

P「そんなにかしこまらかなくてもいいって。俺も最近体重増えたしいい機会だからな」

貴音「ふふっ、では今日から走ってみましょうか」


P(それから俺と貴音の夕方ジョギングが始まった)

P(最初のうちは息を切らしていた俺だったが三日もすると慣れてきたようだ)

P(しかし貴音はすごいな。まったく息を乱さない……。これが現役アイドルか)

P(たまにラーメン屋を横切るとそちらに目がいくが必死に我慢しているようだった)

P「はぁ……はぁ……お疲れ、貴音」

貴音「お疲れ様です、プロデューサー」

P「……疲れた」

貴音「ふふっ。無理をしなくてもよいのですよ」

P「いや、貴音が元の体重に戻るまで付き合うさ」

貴音「ありがとうございます」


~翌日~

P「ふぃ~……今日も一日が始まる……」

ガチャ

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます、プロデューサーさん」

P「相変わらず早いですね小鳥さん」

小鳥「はい。すっごい眠いです」

P「寝ぼけてミスとかしないでくださいよ?」

小鳥「わかっていますよ。仕事はちゃんとします」

P「では今日も一日よろしくお願いします」

小鳥「こちらこそ」


P「とりあえず情報収集にニュースでも見てみるか」

P「~♪~♪……ん?なんだこの記事……」

やよい「おはようございま~す!」

小鳥「おはよう、やよいちゃん」

P「あ、おはよう、やよい。今日も早いんだな」

やよい「はい!事務所のお掃除頑張ります!」

P「ありがとう、やよい。あ、ちょっといいか?」

やよい「?どうしたんですか?」

P「いや、この記事どう思う?」

やよい「?」


やよい「『ぎんぱつのゆうれい』『ラーメン店に夜な夜な現れるゆうれい』」

やよい「こ、これなんですか?お、おば、おばけですか?」

P「いや、多分違うと思うんだが……」

やよい「そこに書いてあるラーメン屋さんって……こ、ここの近くですよね……もしかしてこの近くに……うぅ……グスッ」

P(まさかの泣きっ!?)

伊織「おはようございま~す」

P(このタイミングでだとっ!?)

やよい「あ……グスッ……伊織ちゃん……」

伊織「!?ちょっと!どうしたの!やよい!」

やよい「あ、いや……その……プロデューサーの……」

伊織「……あんた、やよいに何かしたの?」


P「いやいや!なにもしてない!ただこれを見せただけだ!」

伊織「なになに……銀髪の幽霊?ラーメン屋に?これ貴音のことじゃないの?」

P「やっぱりそうだよな」

やよい「ふぇ?貴音さんなんですか?」

P「まぁ、銀髪でラーメンなんて連想されるのは貴音くらいだからな」

伊織「でもおかしいじゃない。貴音は今あんたとダイエットしてるんでしょ?」

伊織「なのになんでこんなニュースに乗るレベルでラーメン食べてんのよ」

P「俺が聞きたいさ」


P「というわけで張り込みをしてみよう」

律子「で、なんで私までプロデューサー殿の酔狂に付き合わないといけないんですか」

P「だって銀髪の幽霊が出るのは夜だって言うじゃないか。小さい子をつれ回してると職質されかねんからな」

律子「一人でやればいいでしょう。もしくは小鳥さんとか」

P「小鳥さんと夜に二人とか怖いし。それにお前を頼りにしてるから頼んだんだ、律子」

律子「プロデューサー……」

P「お前が言ったことならみんな信じるからな」

律子「言ってて寂しくないですか?」

P「どうせ俺は狼少年だよ」


P「でもこうしていると無性に牛乳とあんパンが食べたくなるよな」

律子「子供ですか……」

P「頼む!そこのコンビニで買って……」

律子「買いません。もう、見張るならちゃんと見張ってくださいよ……あ」

P「どうした?律子」

律子「出てきましたよ、貴音です」

P「本当だ。どこに行こうっていうんだ?こんな時間に」

律子「ラーメン屋なのは確実だと思いますがね」

律子「……ですけどなにか様子がおかしくないですか?」

P「ん?様子?」


貴音「…………メン…ラーメン……」


P「確かに……」


P「とりあえず尾行していこう」

律子「ちょっ……待ってくださいよ!?」

~ラーメン屋~

P「ここに入っていったか」

律子「案の定でしたね。それで、入るんですか?」

P「当たり前だろう。なんのための尾行だ」グゥゥゥゥ

律子「素直にお腹が空いたと言ってください」

ガラガラ

「いらっしゃいませ~!」

P「いた。貴音だ」

貴音「………ラーメン……ラーメン……」

律子「心ここにあらずって感じですね……」

P「すみません。ラーメンと餃子」

律子「なに、ナチュラルに注文してるんですか」

P「律子も食うか?」

律子「私はいいです。この時間に食べるのはなにかと危ないですから」

律子「って違うでしょ!貴音ですよ!貴音!」

P「あ、そうだった」

P「お~い、貴音~」

貴音「……ズル……ズルズル……」

P「聞こえないことはないだろうけど……貴音~」

貴音「ズル……ズル……」

律子「近づいてみればいいんじゃないですか?」

P「それもそうだな。ちょっと行ってくる」

律子「行ってらっしゃい」

P「………」

律子「どうしたんです?」

P「なんか今の夫婦みたいだったなって」

律子「さっさと行く!!」


P「お~い、貴音~……」

貴音「……ズル……ズルズル……グー……スー……」

P「……こいつ、寝ながら食べてやがる……!?」

律子「もう、何してるんですか、プロデューサー殿」

P「あ、律子か。今俺は人の究極に巡りあったよ」

律子「なにバカなこと言ってるんですか。貴音もなにか言って……寝てる!?」

貴音「スー……ズルズル……スー……」

律子「けど食べてる!?」

P「食への執念ってすごいんだな」

律子「言ってる場合ですか!貴音!起きなさい貴音!」


貴音「はっ!私は……それにここは……」

P「起きたか」

貴音「プロデューサー……それに律子。私は……いったい……」

律子「あなたの目の前にあるものを見ればわかると思うけど」

貴音「……らぁめん」

P「お前はここ数日夜な夜な無意識のうちにラーメンを食べ歩いていたようだ」

貴音「そ……そんな!?ではジョギングの成果などは」

律子「こんな時間にこんなものを食べていればプラスマイナス0かもしくはまったくの無意味か……ね。残念だけど」

貴音「せっかくプロデューサーに手伝っていただいたのに……」


貴音「プロデューサー……」

P「大丈夫だ、貴音。まだ時間はある。頑張っていこう」

貴音「ですが……」

P「ここで諦めたらすべてが台無しだ。それでいいのか」

貴音「それは……嫌です」

P「なら頑張ろう。まだ時間はあるじゃないか」

貴音「そう……ですね」

P「律子も一緒に頑張ってくれると言ってるからな」

律子「え?あ……う、うん。私も頑張りますよ。なにをかはわからないけど……」


貴音「誠にありがとうございます……」


~翌日~

P「水着のグラビアまであと三日。この三日間でどこまでできるかが鍵だ」

貴音「はい。肝に命じております」

P「というわけで今日から特別コーチも参加する」

貴音「特別……コーチ?」

P「そうだ。来ていいぞ」

真「きゃぴぴぴぴ~☆菊地真ちゃんなりよ~☆」

P「…………」

貴音「…………」

真「あ……あれ?」

P「やり直し」

真「えぇ~!?」


真「わかりましたよぅ。貴音、今日から三日間。バリバリ運動しようね」

貴音「ありがとうございます。真」

P「あと量を気にしつつラーメンを食べることな」

貴音「なんと!?しかしそれでは……」

P「また夜中に無意識で食べにいったら貴音が困るだろ?」

貴音「確かに……。わかりました、腹八分目まで食べることに……」

P「半分くらいにしておけ」

貴音「……いけずです」

P「で、菊地先生。どんな運動をするんだ?」

真「そうですね。あと三日ですからここはあれです」

貴音「あれ?」

真「そう!真'sブートキャンプ!」


P「真's……」

貴音「ブート……」

美希「キャンプ……なの」

P「うわっ!?美希、いつからそこに……」

美希「ずっといたの。ミキが寝てたらハニーたちが来たんだよ?」

P「起こしちゃったか。すまんな」

美希「ううん、いいの。それになんか面白そうだしミキも参加するの」

P「そっか。ありがとう、美希。辛くなったらいつでも休んでいいからな」

美希「わかったの」

P「じゃあ貴音、準備はいいか?」

貴音「はい、バッチリでございます」

真「それじゃあ始めるよ!真'sブートキャンプだ!」


真「これから流れるリズムに合わせてキックとパンチを交互に出すよ」

真「キック!」

貴音「キック!」

真「パンチ!」

美希「パンチなの!」

真「キック!」

P「キック!……ってちょちょちょ、真!」

真「なんです?プロデューサー」

P「いや……なんかこれってブートキャンプというか昔あった……」

真「気のせいですよ。パラッパラッパーではありません」

P「やっぱりパラッパラッパーか!」

真「いいじゃないですか。あれもなかなか運動なんですよ?」

P「確かにな……。じゃあいいか、マコッパラッパーを続けるか」

真「変な名前つけないでください!」


真「じゃあ続き行くよ。今度はもっと素早く動くよ。キック!」

美希「キック!なの!」

真「パンチ!」

貴音「パンチ!」

真「キック!パンチ!チョップ!キック!キック!パンチ!昇龍拳!」

P「キック!パンチ!チョップ!……って俺の時だけ激しすぎだろ!」

真「気のせいです」

P「目に見えて、耳に聞こえて明らかに量増えたよね!?」

貴音「プロデューサー、先程から全然先に進みませんが……」

P「あ、悪い。そうだよな、いちいち止めてたら運動にならないよな」

P「すまん。真。続けてくれ」

真「わかりました。では行きます!」


真「次からもっと激しく動くよ。ボクについてこれるかな」

真「キック!パンチ!チョップ!」

貴音「キック!パンチ!チョップ!」

真「キック!キック!チョップ!」

美希「キック!キック!チョップ!なの!」

真「パンチ!パンチ!チョップ!」

春香「パンチ!パンチ!チョップ!」

真「みんないい感じだよ。じゃあ次は手を顎の前にもっていってファイティングポーズ!」

真「そして頭を∞にそって動かすよ!はい!」

真「テンプシー!テンプシー!」

貴音「テンプシー!テンプシー!」

真「まっこのうち!まっこのうち!」

春香「まっこのうち!まっこのうち!」


P(しれっと春香が混ざっているが黙っておこう……)

真「ふぅ……。じゃあ少し休憩しようか」

貴音「なかなかの運動量でしたね。これなら……」

春香「そうだよね。特にテンプシーなんかお腹周りに効きそう」

美希「あれ?春香、いつからいたの?」

春香「はは。最初の方から見てたんだけどね。楽しそうだからつい参加しちゃった」

春香「千早ちゃんも誘ったんだけど断られちゃった」

P「千早には必要なさそうだからなぁ」

春香「ええ、同じこと言われちゃいました……」

建前「千早は自己管理がしっかりしてるから体重落とす必要ないもんな」
本音「ダイエットは胸から減るといいますし。減る胸ないですが」


P(真のマコッパラッパーはだんだんと難易度をあげていった)

真「次は指だけで腕立て伏せだ!はい、アップ!」

貴音「あ……アップ…」

真「……ダウン!」

美希「ダウン……なの…」

真「次は足をあげての腹筋運動。一!二!」

春香「い……いちぃ…」

P「に………に………」

真「声が出てないよ!みんな!はい、三!四!」

貴音「はぁ……はぁ……さ…ん……」

美希「よ……ん……ぷはぁ~……ミキもうだめなの~……」


P「俺もどうやら……ここまでのようだ……」

春香「プ…プロデューサー……さん……私も……もう……」

真「えぇ~。みんなもう終わりですか?これからもっと激しいのがあるんだけどなぁ」

P「いや、まぁまだ初日だから……この程度で……な?」

真「……わかりました。じゃあまた明日ですね。それじゃあボクは事務所周りをジョギングしてきますね」

P「あ……ああ……」

真「いってきま~す!」

春香「真……恐ろしい子……!?」

貴音「はぁ……はぁ……」

P「大丈夫か?貴音」

貴音「は……はい……」


P「すごい汗だぞ?着替えたらどうだ」

貴音「そうですね……ですが着替えるにしても一度体を洗いたいですね」

美希「ミキもお風呂入りたいの~」

春香「あ、そうだ!ならみんなで銭湯いきましょうよ」

P「銭湯か。そういえば近くにできたらしいな」

春香「はい。少し気になっていたのでちょうどいいかなと思って」

美希「さんせ~い!」

貴音「皆で入る湯というのもよいですね」

P「じゃあ行くか。準備したらすぐに出発だ」

「は~い!(なの!)」


P「ここか……」

春香「開店したてなだけあって綺麗ですね」

美希「う~……ベタベタする……早くお風呂入りたいの~……」

貴音「そうですね。では入りましょうか」

P「じゃあ上がったらここでまた」

美希「え~……ハニーと一緒がいい~」

P「無茶言うな」

春香「そ、そうだよ美希!なに言ってるの!?」

美希「あ!でももしかしたらミキだったら男湯に入っても……」

P「バカかっ!」

美希「冗談なの……」

貴音「ではプロデューサー。また後程」

P「ああ、ゆっくりしてこい」

P「うわ~……汗ですごい臭い……汗だけの匂いだよな……だよな?」

P「うん、そうだ。そうに決まってるさ」

カポーン

P「客は俺だけか。まぁ、こんな中途半端な時間だしな」

P「まずは体を流して……っと」

ザブゥゥゥン

P「ふぅ……あぁ~……いい湯だ」

P「疲れた後の風呂は最高だよな……」

美希『ハニー!いるー!?』

P「ぶっ!?」

春香『ちょっ!?美希!他にもお客さんがいるかもしれないのに!』

美希『だって~……ハニーと一緒っていうのを感じたいんだもん』

貴音『ですがこのような時間ですから案外貸しきりだったりするのではないですか?』

美希『貸し切りだったらミキもそっち行くの~!』

春香『絶対にダメ!美希!』

春香『まったく……美希は……それにしても』

貴音『はて?』

春香『貴音さんってスタイルいいですよね。出るところ出てますし』

貴音『ふふっ……春香だってなかなかのものをお持ちではないですか』

春香『そ……そんな……ひゃっ!?』

美希『本当なの~。意外と大きいんだね、春香の胸』

春香『ちょっ……み……美希……はぁん……ダメ……』

P「あいつらなんてことを大声で……」

P「お~い!丸聞こえだぞ~!」

春香『え?え?あ……プ……プロデューサーさんのエッチ!』

P「なんでそうなる……」

美希『ねぇ、ハニー!そっちどんな感じ~!』

P「ん?誰もいないな。貸し切りだ」

美希『じゃあミキもそっちに…』

P「駄目だ!」


美希『ぶぅ……ハニーのわからず屋さん』

P「どっちがだよ……ところで貴音」

貴音『はい?』

P「ちゃんと体をほぐしておけよ。今のままだと明日が辛いからな」

貴音『はい、心得ております』

P「春香たちもな~」

春香『うぅ……変な声出たの聞かれちゃったよぅ……』

美希『ハニーと一緒に入りたいの……』

P「聞いちゃいねぇ……」

P「お、磨りガラスに人影が……」

P「人が入ってくるみたいだからもう大声出すなよ~」

貴音『承知いたしました』


P「ふぅ……やっと静かになるな」

???「あらあら~広いお風呂ですね~」

P「ん?この声……」

あずさ「でも千早ちゃんはいったいどこ行っちゃったんでしょう」

P「あなたがどこに来ちゃってんですか!?」

あずさ「え?プロデューサーさん?あの……ここは……」

P「こっちは男湯ですよ!あずささん!」

あずさ「あらあら……」

美希『えっ!?あずさそっちにいるの!?ずるいの!ミキも行くの!』

春香『プロデューサーさん!どういうことですか!』

貴音『面妖な……』


P「はぁ……はぁ……なんとか美希をこっちに来させずあずささんの移動が成功した」

あずさ『すみません、プロデューサーさぁん。私ったら……』

P「いえ……次から気を付けてくださいね」

あずさ『はい……それとプロデューサーさん』

P「どうしました?」

あずさ『あの……見ました?』

P「ぶはっ……み、見てません!見てませんから!」

あずさ『うふふ。ならよかったです』

春香『千早ちゃんも来てたんだね』

千早『えぇ、あずささんに誘われて……』

貴音『どうしました?千早』

美希『ミキがどうかしたの?』

千早『くっ……』


春香『き、気にしちゃ駄目だよ千早ちゃん』

千早『えぇ……そうするわ』

貴音『しかし皆で入る湯は楽しいですね』

あずさ『そうねぇ、他のみんなも誘えばよかったかしら』

美希『ねぇねぇ春香』

春香『なに、美希』

美希『あそこにサウナがあるの。一緒に入ろう』

春香『いいね。あ、貴音さんもどうですか?』

貴音『そうですね。では入りましょうか』

美希『あれ?誰か入ってるの』

春香『じゃああんまり五月蝿くしないようにしないと……』

バタン

響『うあぁぁ!もう限界だぁぁ!』


貴音『響……なぜここに……』

響『ふひゅう……熱いぞ~……』

あずさ『あらあら、大変。こっちに水風呂があるわよ、響ちゃん』

響『うぅ……ありがと……あずさ……』

千早『どうしてこんなになるまでサウナに?』

響『ふぇ……これはダイエッ……はっ!ななななんでもないぞ!ただ自分の限界に挑戦してただけさ!』

P「響~!無理はするなよ~!」

響『え!?プププ、プロデューサー!……それにみんなもなんでいるの!?』

美希『いまさらなの』

ぼっち


美希『まぁ、いいの。サウナ行こ、春香、貴音』

春香『うん』

貴音『そうですね』


春香「ふぅ……やっぱり暑いねぇ」

貴音「響が言うようにこれも一つのダイエットなのですか?」

春香「うん。汗をかいて老廃物を出してみたいな感じかな」

美希「ねぇ、二人とも。もっと暑くしていい?」
春香「え、いいけど少しずつ……」

美希「えぃ!なの!」

バシャアアア

ジュウウウウ

春香「ちょっ!?美希!一気にかけすぎ!」

貴音「水蒸気がすごいですね」

美希「だってミキ、あついの大好きだもん。恋も季節も」

春香「だからって……」

イエーイムレムレ!


ギィ

あずさ「ご一緒してよろしいですか?」

美希「あ、あずさ」

春香「はい。歓迎ですよ」

あずさ「あら、少し暑めなのね」

春香「はは……これは美希が……」

美希「暑いの大好きなの!」

あずさ「うふふ、私も好きよ。貴音ちゃんも気持ちいい?」

貴音「えぇ、頭がボーッとしていい気分です」

春香「え?それ大丈夫なんですか?」

貴音「えぇ……気分はなんだか……いい気分です」


美希「貴音、大丈夫?顔が赤いの」

あずさ「無理はダメよ?」

貴音「無理などは……しておりません……」

春香「限界だったら言ってくださいね?」

貴音「えぇ……わかっております……わかって……」フラッ

春香「た、貴音さん!?」


P「~♪~♪」

春香『プ、プロデューサーさん!大変です!貴音さんが!』

美希『貴音が倒れちゃったの!』

P「な、なにぃ!?」


P「…………」ソワソワ

P「………」ソワソワ

春香「あ、プロデューサーさん」

P「春香!貴音は!?」

春香「はい、今はもう大丈夫みたいです。まだフラフラするみたいですけど」

P「大事にならなくてよかった……」

貴音「プロデューサー……お騒がせしました」

P「お、大丈夫か貴音」

貴音「えぇ、お恥ずかしい限りです」

美希「いきなり倒れちゃうからビックリしたの」

あずさ「次からは気を付けましょうね」

貴音「申し訳ございませんでした」


P「あれ?千早と響もいたんじゃないのか?」

春香「あぁ、千早ちゃんは響ちゃんがもう少しサウナに入るっていうから付き添いとして残るそうです」

P「響も無理しなければいいんだがな」

あずさ「では帰りますか」

美希「そうだね。楽しかったの~」

貴音「私も楽しかったです……」フラッ

P「おい!?」ガシッ

貴音「すみません……。少し風に当たれば大丈夫です」

P「………しょうがないな」

P「こんな状態じゃ危ないから貴音は俺が送っていくよ」

春香「そうですね。それがいいです」

あずさ「貴音ちゃんを頼みましたよ?プロデューサーさん」

美希「送り狼だけはダメだからね!ハニー!」

P「どこでそんな言葉覚えたんだよ」

P「じゃあ貴音、ほら」

貴音「?」

P「いや、おんぶだよおんぶ」

貴音「いえ……それは流石に」

P「遠慮すんなって。また倒れても困るだろ?」

貴音「……わかりました」

P「よし、じゃあ立つぞ」
P「…………ん?」

貴音「どうしたのですか?」

P「いや……軽いなってさ」

貴音「っ!?」

P「本当にダイエットなんて必要なのか?」

貴音「お、下ろしてください」

P「駄目だ。このまま帰るぞ」

P「でも本当に軽いぞ。その身長でこれだと逆に心配だ」

何となくオチは読めたけど貴音さんが可愛いのでもっと続けて


貴音「体感はわかりませんが事務所の体重計ではかなり増えていました……」

P「これで思い悩むって女の子ってのは大変なんだな」

貴音「……はい」

P「でもその割りにはいつも大分食べるよな?」

貴音「それは……っ」

P「でも俺はよく食べる子の方が好きだけどな」

貴音「……そうなのですか」

P「ああ。ってお前の家ってこっちでいいんだっけ?」

貴音「歩いて帰るとなると少し遠いですよ?なん駅か離れていますゆえ」

P「そうだったっけ?」

貴音「ええ、そうです」


P「な、なぁ……俺の家の方が近いんだが……」

貴音「……はい」

P「こんなだし、俺の家に……ってなに言ってんだろうな」

貴音「えぇ、よろしいですよ。プロデューサーの……いえ、あなた様のお家ならば」

P「だよな……やっぱりダメ……今なんて……」

貴音「よろしいですよ。と言ったのですよ、あなた様」ギュッ

P「っ!?た、貴音……」

貴音「どういたしました?」

P「…………」

貴音「あなた様?」

P「やっぱりお前の家まで歩くよ。少し遅くなるかもしれないけどな」

貴音「ふふっ……そう言うと思っていました」


P「はぁ……はぁ……流石に数駅歩くのは辛いな」

貴音「プロデューサー。私もう歩けますから下ろしていただいて構いませんよ」

P「そうか?じゃあ下ろすぞ」

貴音「ありがとうございます。ですがまだ少し不安もありますので……」
P「ん?」

貴音「腕をお借りしてもよろしいでしょうか?」

P「………ああ」

貴音「ふふっ。夜のウォーキングもダイエットにはいいらしいんですよ。春香が言っていました」

P「できるだけゆっくり帰るか」

貴音「はい」

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

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     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
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ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/


貴音「プロデューサー」

P「どうした?」

貴音「もしもこのまま私の体重が変わらなくて」

貴音「どんどん数値を増やしていったらどうします?」

P「そうだな……。なるべく肌の露出するような仕事を避けたりお前が傷つかないように配慮するよ」

貴音「……もしも私がアイドルを続けられなくなってしまったら……?」

P「馬鹿を言わないでくれよ。そんなこと考えたくもない」

貴音「……お優しいのですね」

P「……そんなことはないさ」

貴音「ふふ……では我が家に着きましたし。今日はありがとうございます」

蓄えられた質量は全て胸と尻に行き渡ります!


P「ああ、それじゃあまた明日な」

貴音「ええ、また明日」

P「………腕を離してくれなきゃ帰れないんだけど」

貴音「先程の答えはプロデューサーとしてのお考えですよね」

P「……まぁな。どうした?たか……」

貴音「振り向かないでくださいまし」

P「………」

貴音「どうかこのままで……プロデューサーとしての考えではなく、あなた様のお考えを……教えていただけますか?」

P「俺の……考え……」

貴音「私がアイドルでいられなくなったらあなた様は……どうしますか?」

P「………俺は」


~翌日~

P「おはようございます」

小鳥「おはようございます、プロデューサーさん」

P「あ、小鳥さん。体重計ってどこにあります?」

小鳥「体重計ですか?たしか倉庫の方にあったはずですけど」

P「わかりました。ありがとうございます」

小鳥「どうしたんですか?そろそろ気になっちゃう感じですか?」

P「そんなところです」

  ( ゚д゚ ) ガタッ
  .r   ヾ
__|_| / ̄ ̄ ̄/_
  \/     /
     ̄ ̄ ̄


P「体重計……体重計……っと」

P「ん?どこにあるんだ?」

やよい「うっうー!おはようございます!プロデューサー!」

P「おはよう、やよい。あ、そうだ。体重計知らないか」

やよい「体重計……ですか?う~ん……」

P「いや、わからないならいいんだけど」

やよい「あ!そういえば!」

P「わかるのか?」

やよい「この前響さんが持っていくのを見ましたよ」

P「響が……?」

やよい「はい!」

P「そうか、ありがとうやよい。今日も頑張ってくれ」

やよい「うっうー!」


P「響が持ち出した体重計……貴音もそれを使ったんだよな」

P「それにここ最近の響の様子……そういうことか」

P「とりあえずまずは響に体重計を返してもらわないとな」

ガチャ

響「おはようございま~す……」

小鳥「おはよう、響ちゃん。どうしたの?元気ないわよ?」

響「なんでも……ないさ……」

P「響、ちょっといいか?」

響「な、なに?プロデューサー」

P「聞きたいことがあるんだけどな」

P「事務所の体重計ってどこにあるかわかるか?」

響「た、体重計……あ、ああ。あれはちょっと借りてて……」


P「今から持ってきてくれるか?」

響「え?今から?」

P「ああ、少しばかり急ぎのようだ。今日は午前中はオフだろ?頼む」

響「あ、うん……勝手に借りたの自分だから……わかったさ。……あんまり見たくないんだけど」

P「ん?」

響「なんでもない。じゃあちょっと取ってくるね」

P「ああ、待ってるぞ」


ガチャ

貴音「おはようございます」

雪歩「おはようございます」

小鳥「おはよう。貴音ちゃん、雪歩ちゃん。一緒に来たの?」

雪歩「はい。駅でばったり会って」

貴音「時にプロデューサー。なにやら響が急いで出ていきましたけどなにか?」

P「いや、大したこと……まぁ、気にするな」

貴音「はて?」

雪歩「今日は私も真ちゃんと一緒に運動しようかな」

貴音「ええ、多い方が楽しいでしょう」

P「昨日のこともあるし無理はするなよ?」

貴音「わかっております」


P(俺の考えがあっているなら別に必要ない気もするんだがな……)

美希「おはようなの~!ハニー!昨日はちゃんとなにもしないで帰ったの?」

P「いきなりなんだよ。なにもしてないよ」

美希「意気地無しなの~」

P「なっ!?そういうことじゃないだろ!?」

美希「でも貴音ほどの子を一切手を出さないなんておかしいの」

P「出したら出したでなんか言うくせに」

美希「出してたら許さないの」

P「ですよね~」


P(響が出てってそれなりに経ったな……)

P「そろそろ戻ってくると思うんだが……」

響「戻ったぞ!プロデューサー!はい、体重計」

P「サンキュー。響」

P(これか……。目盛りは……なんもおかしくないな)

響「なにそんなに体重計をジロジロ見てるんだ?」

P「いや、ちょっとな……」

P(う~ん……実際に使ってみるか)

P「しょっと……」

響「お?プロデューサーって意外に重いんだなぁ」

P「……やっぱり」

響「?」


P「貴音、ちょっといいか?」

貴音「どうしました?プロデューサー」

P「貴音が使ったのはこれでいいんだよな」

貴音「……ええ」

P「ちょっと乗ってみてくれ」

美希「ちょっとハニー!それはいくらなんでも……」

貴音「よいのです。美希」

美希「貴音……」

貴音「では……乗りますね」

貴音「………っ!?」

P「どうだ?貴音」

貴音「………あの時より……変わっておりません」
P「……そうか。よかった」

貴音「っ!?」


美希「ハニー!!」

P「へ?」

パァン

美希「今のはいくらなんでも酷いの!見損なったの!」

貴音「……美希」

美希「貴音はあんなに頑張ってたのに!それもわからないなんて!ハニーの馬鹿!」

P「ちょちょちょ……ちょっと待ってくれ。話を聞け」

美希「ん?なんなの?言い訳?」

P「違うよ。貴音の体重が増えた理由だよ」

貴音「増えた……理由ですか?」

P「ああ、この体重計壊れてるんだよ」

貴音「え?」

美希「え?」

響「えぇぇぇ!?」


美希「な、なんでそんなことがわかるの?」

響「目盛りはちゃんとしてるじゃないか!?」

P「見た目はな。けど俺は昨日の銭湯でデジタル式の体重計で計ったんだよ」

P「そして今乗ってみたら五キロは増えていた。流石に一日で五キロは増えないだろ?」

響「そ……そんな……じゃあ自分は……」

貴音「そう……でしたか」

P「ああ、だからもうダイエットなんてする必要もない」

美希「なんだ。そうだったの……あ!?は、ハニー!ご、ごめんなさいなの!」


P「いやいや、俺の言い方が悪かっただけだし」

亜美「どったの~?」

真美「ダイエット成功?」

貴音「ふふ、私の勘違いだったようです」

春香「なんだ。そうだったんだ」

伊織「まったく人騒がせなんだから」

雪歩「それじゃあ水着のグラビアもいつもみたいにできそうですね」

貴音「ええ」

真「グラビア頑張ってきてね」

響「応援してるぞ!貴音!」

P「……なに言ってるんだ?みんな」

「え?」

P「あのグラビア、全員参加だぞ?」

「えぇぇぇぇぇ!?」


春香「どうしよう!どうしよう!最近怠けてたよー!」

亜美「うあうあ~!次のグラビアまでにボンキュッボン計画が~!」

真美「全然考えないで食べてたよ~!」

伊織「まったく。普段から気にしてないからそうなるのよ」

千早「グラビア……くっ」

雪歩「ふぇぇ……ちんちくりんな私なんて穴を掘って埋まってますぅ」

P「阿鼻叫喚だな……」

貴音「プロデューサー」


P「ん?どうした?」

貴音「この度はお騒がせしました」

P「いや、いいんだよ。俺はお前たちに振り回されるのがお似合いだ」

貴音「なんと。それは嬉しいことです」

貴音「ふふっ。ところで一つ質問がございます」

P「なんだ、言ってみろ」

貴音「昨晩言っていただいた言葉は」

貴音「これから先も信じてよろしいのですよね?」

終わり

考えてた内容より大分長くなってしまった
では、ここまで読んでくれた方おつ

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