ちひろ「私からのバレンタインチョコですっ」 (25)


遅刻しまくりバレンタイン。


前作
千川ちひろ「占い......?」
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今回ちひろさんは最後に出てきます。

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モバP(以後P)「~~♪」


加蓮「あれ、Pさんご機嫌だね、なにかいいことがあったの?」


P「あぁ加蓮、いやね、ちひろさんからチョコ貰えてさ!!」


加蓮「ふーん......」


P「まさか貰えると思ってなかったから嬉しくって!!」


加蓮「ふぅーーーーん............」


P「............?」



加蓮「私に自慢したくなっちゃうくらいに嬉しかったんだ......」


P「え、えーっと、まぁな?」


加蓮「......ねぇPさん、私にチョコを貰ったこと、誰かに自慢したりした?」


P「えっ......そ、それは...」


加蓮「そうだよね、私みたいに“簡単に”なびく“分かりやすい”女から貰ったチョコレートなんて自慢する価値ないもんね」


P「そ、そんなことないぞ!加蓮から貰った時だってそりゃー嬉しくて嬉しくて...」


加蓮「本当に?私、今年は包装にも気を使ったんだけど、あの紫の包みは気に入った?」


P「も、もちろん!!シックないい色だったぞ?」


加蓮「...............」


P「......加蓮...?」



加蓮「......Pさん、紫の包みは奈緒のチョコレートだよ」


P「」



P「」


加蓮「仕方ないよね、一緒に渡したんだし、なんの感動もない私からのチョコレートなんて、印象に残らなくて当然だよ」


P「ご、ごめん加蓮!」


加蓮「ううん、謝るのは私の方だよ、もうPさんにスカウトされてから何年も経つのに、あげたチョコを覚えてもらえていないんだもん」


P「うぅ...」


加蓮「だから、覚えてくれるようになるまで、チョコなんて作ってないで、Pさんとも話さないで、レッスン頑張らないとー」


P「か、加蓮っ!」


加蓮「じゃあそろそろレッスン行こーっと、1時間も早く着いて、自主練でもしてよーっと」スッ


P「加蓮っ、許してくれっ」


加蓮「Pさん、私、頑張るからねっ」



P「加蓮ーっ、お願いだ、何でもするから!!!」



ガチャ

凛「今何でも」
奈緒「するって言った?」

P「」


加蓮「あ、奈緒、凛、ファミレスいこーっ、もちろんPさんのおごりで!」


P「え、いや、ちょっと、あの」


加蓮「............」


加蓮「なんだか私急に自信がなくなってきちゃった......“とてもとても”身近な人の印象に残ることが出来なくて、ファンの人たちに私のこと覚えてもらえるわけないもん...」


P「うっ......」


凛「バレンタインって、女の子にとってはすごく勇気がいることなのになぁ」


P「うぅ、わかったよ!好きなだけ頼め!!!」


加蓮「ありがとー!Pさん大好きっ」チラッ


凛「わー、私もー(棒)」チラッ



奈緒「あ、あたしも.........」



奈緒「って、そんなこと言えるかぁーっ!!!!」


P(かわいい)
加蓮(かわいい)
凛(かわいい)


ー橘ありすの場合ー


ちひろ「......では、今日もお仕事頑張りましょうっ」


P「はいっ!!!///」


ちひろ「では、また後でっ」スタスタ


バタン


P「やったー、ちひろさんからチョコレートもらっちゃったー////」


ありす「...なぜそんなにデレデレしてるんですか」


P「あ、ありす!?いつの間にそこに!?」


ありす「橘です。あと、私はプロデューサーさんがちひろさんにデレデレしているあたりからここにいました」


P「そ、そうか、気づかなかった...」


ありす「......そんなに嬉しかったんですか?」


P「え?いや、まぁ...」


ありす「昨日は事務所のみんなからも貰ったじゃないですか、それも何個も」


P「いやもちろんそれも嬉しかったぞ?」


ありす「でも、担当アイドルの存在に気づかないくらい喜んだりはしてなかったじゃないですか」


P「だからそれはごめんって......」


ありす「私たちとちひろさんと何が違うんですか?」


P「別に違ったりすることはないけど......あ、でも、ちひろさんからこうやって個人的なものを渡されることって無かったからそれが意外だったのかな...?」


ありす「............」


P「......ありす?」



ありす「プロデューサーさん、チョコレートが個人的な贈り物だと言う確証はあるんですか?」


P「えっ......いやそれは............」


ありす「ない、ですよね?同僚の男性がいて、もし何も渡さなかったら良からぬ誤解を与えると思っての“社交辞令”だと考えるのが自然じゃないですか?」


P「ぐ、ぐぬぬぬぬ......」


ありす「目が覚めましたか?」


P「と、と言うことは、昨日みんなから貰ったチョコレートも、社交辞令.........!?」


ありす「その通r.........」


ありす「............」


P「ありす.........?」


ありす「いえ、社交辞令以外のチョコレートも入っていると思いますよ?」


P「ほ、ホントか!?」


ありす「えぇ、例えば苺の入ったやつとか...」


P「み、みんながみんな社交辞令じゃないんだな??」


ありす「えぇだから苺の...」


P「よかったー、みんなから嫌われてなくって!」


ありす「特に社交辞令じゃないのは苺の...」


ガチャ


周子「あ、プロデューサー、おはよー」


P「お、周子おはよ」


ありす「しゅ、周子さん、おはようございます」


周子「プロデューサー、あたしのイチゴ大福食べたー?」


ありす「.........!」


周子「一応和菓子屋の娘だから、それなりにおいしくできたとは思うんだけどー」


P「イチゴ......大福............!!」


ありす「プ、プロデューサーさん!?あ、えっと、そのイチゴじゃなくてっ!」


周子「え?イチゴ?イチゴがどしたん?」


P「しゅ、周子、周子は俺のことどう思ってる?」


ありす「んなっ!」


周子「え、プロデューサー?うーんそうだなぁ......まー、いつもお世話になってるなーとは思ってるけどー」


P「そ、そうか...」


ありす「......ホッ」


周子「......」チラッ


周子「まぁでも、あたしは家を飛び出してきちゃった訳だし、引くに引けないってゆーかー」


周子「だから、プロデューサーとあたしは一蓮托生のパートナーってゆーかー」ニヤニヤ


ありす「!!」


P「しゅ、周子......」ウルッ


周子「もー、プロデューサー泣かないでよー、なんかあたしまで恥ずかしくなるじゃん?」


ありす「あ、あの...」


P「これからもよろしくな、周子」グスッ


周子「こちらこそよろしくーん」チラッ


ありす「.........」


周子「ありすちゃんはーー???」


ありす「え、えーっと......わ、私も、よろしく...お願い...します......」


P「うぅ、ありすありがとうぅ」ナデナデ


ありす「た、橘です!」


P「」ガーン


P「ドーセオレナンテドーセオレナンテドーセオレナンテ...」


ありす「あっ、そ、そうじゃなくって...」


ありす「...あ、ありすって呼んでいいですから、落ち込まないでくださいっ」


P「ホ、ホントニ......?」


ありす「ほ、本当ですっ」


P「ありがとう、ありす...」ナデナデ


ありす「......///」


周子「......」ニヤニヤ



周子「モテるオトコは辛いねーー」ニヤッ


ー千川ちひろのバレンタインー


2/14


ちひろ(ふむふむ、今年も誰ともかぶってない......と)


ちひろ(アイドルの子たちが主役だから、去年も私は1日遅く渡したけど、みんなのチョコと被らないかだけが毎回心配なのよね...)


ちひろ(あの真面目なプロデューサーさんなら、何個もらおうともその日のうちに全部開けて食べようとするだろうし...)


ちひろ(あ、こっちに来た)


P「あ、ちひろさん、さっきの書類、ちょっと手直ししてもいいですか?」


ちひろ「わかりました、じゃあ、できたら改めて私のボックスに送っておいてください」


P「ありがとうございます.........ふぅ...」ガサッ


ちひろ「......今年もたくさん貰ってますね」


P「まぁ、女性ばかりの事務所ですからね、役得、ってことなんでしょうか」


ちひろ(役得じゃなくて貰ってるチョコばかりだと思うんだけどなぁ.........ってあのチョコは!)


ちひろ「と、ところでプロデューサーさん、その黄緑色の箱のチョコって...」


P「あー、それは藍子のですよ、藍子らしい爽やかな色ですよね」


ちひろ「そ、そうですね...」


ちひろ(うぅーん、箱が被っちゃったかぁ...これは帰り道にまた探さないと.........ってあれは...!)


ちひろ「プ、プロデューサーさん、その変わった形のハート型のチョコって......」


P「これはかな子から貰ったものです!なんでもシンデレラマークらしいです、さすがのクォリティーですよね......」


ちひろ「そ、そうですね...さすがかな子ちゃん......」


ちひろ(うぅ、チョコまで被るなんて......ど、どうしよう............)


その夜...


ちひろ「ど、どうしよう......まさかこんなことになるなんて......」


ちひろ(今からじゃそこまで手の込んだことは出来ないし、材料だって限られてるし......)


ちひろ「今年は渡すの無理なのかなぁ......」


ちひろ「......」


ちひろ「...それは......嫌...かな...」


ちひろ「...うん、やれるだけやってみよう」


ちひろ「よしっ、頑張ろっと」グッ


ちひろ「うーーん.........」


2/15


ガチャ


P「おはようございまs...


ちひろ「おはようございます!!今日もよろしくお願いします!そしてちょっとこっちに来てくださいっ」グイッ


P「ち、ちひろさん!?」グイッ


ちひろ「口を開けてくださいっ」


P「え、えっ??」


ちひろ「大丈夫ですからっ」


P「え、じゃあ、あー...」


ちひろ「あーん...」スッ


P「......ん、おいしい......」


ちひろ「ふふっ、よかった......ハッピーバレンタインです、プロデューサーさんっ」ニコッ


P「......っ!」ドキッ


ちひろ「いきなりすみません...ちょっと、包装を用意できなくって...」


ちひろ(これなら、形も気にしなくてよかったしっ)


P「い、いえ......少しビックリしただけですから」


ちひろ「アイドルの子たちには内緒ですからねっ」


ちひろ(もうそろそろありすちゃんが来る時間だし...)


P「は、はいっ......ドキッとさせられちゃいましたし」


ちひろ「ドキッと...ですか?」


P「いや、キスされちゃうかと......」


ちひろ「キ、キキキス...!?////」


ガチャ


ちひろ(あ、ありすちゃん...!)


ちひろ「......で、では、今日もお仕事頑張りましょうっ」


P「はいっ!!!///」


ちひろ「では、また後でっ」スタスタ


バタン



ちひろ(......もうっ、プロデューサーさん、いきなりあんなこと言うんだもん///)


ちひろ(.........でも、やっぱり渡せてよかったっ)フフッ


ちひろ「さてっ、今日も頑張ろうっ」グッ


終わりです。
15日に渡すのも、妙なプレッシャーがあるだろうなーって思ったって思ったので書きました。
つまるところやち天!!!

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