晶葉「できたぞ助手! アイドルがメス犬になるスイッチだ!」 (27)


 ・下品です


晶葉「できたぞ助手! アイドルがメス犬になるスイッチだ!」

P「さすがあきえもん! 倫理も道徳も超越した悪鬼のごとき所業を平然とやってのけるゥ!!」

晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! しかしこのスイッチはまだ開発途上! よって助手に試験運用を命ずる!」

P「鬼畜博士! 鬼畜博士!」

晶葉「ふはははは! 口では非難しつつも助手の目は爛々と輝いているではないか! では受け取るがいい、これがメス犬スイッチだ!」

P「やめろぉ! ナイスぅ!」ポチッ

晶葉「ためらうことすらなく押したな、助手!」

P「………………?」ポチポチ

晶葉「?」

P「いやここはお前、わんわんって甘えてくる展開だろ後鳥羽JK」

晶葉「島流しにするぞ。生憎とそのスイッチはアイドルの犬属性値に比例して効果を発揮するように作った」

P「何だよその属性値は!」

晶葉「ちなみに私だとこの程度がせいぜいだな」ピョコン

P「犬耳ぃぃぃいいいいいい!!! あきえもんの頭に犬耳ぃぃぃいいいいい!!!!!!! 天才か!!!!!」

晶葉「言うまでもなく天才だが? おっと助手、今ちょうど犬属性アイドルが事務所のソファで全裸でメス犬になっているようだぞ?」

P「乗るしかないこのビッグウェーブに!!!」


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P「っしゃ着いたァ! どこだ! 全裸のメス犬はどこだ! 俺が今すぐ毛布を掛けてやる!」

?「わふ?」

P「おっと、これは……おっとぉ? おお? んんんん?」

柴犬「わんわんわんっ!」

P「ふははは元気な犬っころめ! おうおう人懐っこいなお前は。首輪はしてないが毛並みは綺麗だし、野良ということもあるまい。果たして事務所の誰かの……おいこらどこに鼻を突っ込んでやがる。わふわふすんなや」

柴犬「わふわふ! わふわふ!」ハスハスハスハスクンカクンカフーフー

P「それより俺は事務所のソファで全裸になっているメス犬アイドルをだな……おお! マジでソファの上に脱ぎ散らかした服が! てか凛の服じゃねえか! 嗚呼なんという生々しさ! たまらんち! だがしかし肝心の犬属性アイドル渋谷さんが見当たらないが……」

柴犬「きゅーんきゅーん」

P「いや、まさかな。そんなわけ……」

柴犬「?」

P「……凛、お手」

渋犬「わふっ」

P「晶葉ァアアアッ! よくもだましたアアアア! だましてくれたなアアアアア!」

渋犬「!?」

P「俺は! 全裸の! メス犬になった! アイドルが! 見たかったのに! 確かに全裸だしメス犬だしアイドルだけど!」

渋犬「きゅーん」ペロペロ

P「何だよ凛、慰めてくれるのか? ははっ、可愛いヤツだな、お前は」

渋犬「わふわふっ♪」

P「おお、言葉もちゃんとわかるのか。可愛いぞ、凛。可愛い! なでなでしてやろう!」

渋犬「わんっ! わんっ!」

P「くはははは腹を見せおってからに! 覚悟しろ! もっふもふにしてやんよ!」

渋犬「わんわん! わんわん!」ジョワァァァ…

P「おっと鼻に突き刺さるこの臭い……まさか嬉ションしたのか凛! あーあーあーあー濡れてるじゃんか。ちょっと待ってろ、いまティッシュで拭いてやるから」

渋犬「わふ?」

P「……うーん。これが凛だとわかってても、完全に犬だからな……ふきふきしてもまったく興奮しないぞ……困ったな」

渋犬「わんわん!」

P「おうじゃれるなじゃれるな。手ぇ洗ってくるから。ほら、おすわり」

渋犬「わん!」

P「いい子いい子。よしよし。普段からこれくらい言うこと聞いてくれればなぁ……」


  ――幅広いバイ菌から家族を守る。薬用せっけんミ〇ーズ――


P「手をかざすだけで泡が出るとか便利な時代になったもんだ。さて、凛わんちゃんは大人しくおすわりしてくれてるかなー?」

凛「おかえり、プロデューサー」

P「」

凛「どうしたの、プロデューサー。ほら、早くこっち来てよ。ちゃんとおすわりして待ってたんだから、いい子いい子してくれるよね?」

P「服を着てくださいお願いします」

凛「残像がくっきり見えるほどの綺麗な土下座だね。だが断る」

P「いやホント、ホント頼みますよ渋谷サン。さすがにこの状況はマズイですって」

凛「そうだね。担当アイドルをメス犬にして全身を撫でまわした挙句、剥き出しのお腹と乳首を刺激してお漏らしさせたうえで局部を拭くとか、どう考えても事案だよね」

P「うっわー、やべー。何もかも間違ってるのに事実だから反論できねえ」

凛「どうしたらいいかな、プロデューサー。私、もうお嫁に行けないカラダにされちゃったんだけど」

P「ノーカウントだ! ノーカウント!」

凛「ふーん。つまり、なかったことにしたいんだ?」

P「恥ずかしながら! 恥ずかしながら! この通り猛省しております故!」

凛「そっかー。ところでプロデューサー、気づいている?」

P「……なんでしょうか」

凛「プロデューサーが手を洗ってる間に、ちひろさんが戻ってきてね。全裸で膝を抱えている私を見るなり事務所を出て行ったよ」

P「糞が、最悪だぜ……ツイてねえ! ツイてねえよ! 早苗さんに通報かよ!!!」

クラリス「いいえ、私です」

P「神罰の地上代行者はらめぇぇぇぇえええええええええええええええ!!!」

クラリス「P様。私に歌うことを教えてくれた貴方が、凛さんを毒牙にかけたとはにわかに信じられませんでしたが……この状況では致し方ありません。真心を込め、誠心誠意、その肉の最後の一片までも絶滅して差し上げます」AMEN

P「誤解です! 誤解! このスイッチを押すと、ほら!」ポチッ

渋犬「わんっ!」

P「どうですこの通り! 見てください! 晶葉が新しく作ったスイッチで――」

ゴールデンレトリバー「???」

P「クラリスさんまで!? ああ、脱ぎ散らかされた修道服の背徳感! そして麗しき黄金の毛並み! ふっかふか! これはもうもふもふせざるを得ない! おら、来い凛! クラリスさんも! 二匹まとめて可愛がってやるよォ!」


 ――この後めちゃくちゃもふもふした。なおスイッチの効果は途中で切れた。

晶葉「できたぞ助手! アイドルの親愛度がMAXになるスイッチだ!」

P「さすがあきえもん! 良識や常識からはかけ離れた、遥かなる高みから俺たちを平然と見下ろしているゥ!」

晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! しかしこのスイッチは研究段階! 一度しか効果を発揮しない!」

P「つまり相手を選んで使えというわけですね?」

晶葉「ふはははは! わかっているではないか助手! では受け取るがいい、これが親愛度がMAXになるスイッチだ!」

P「シンアイマックスマッタナシ! シンアイマックスマッタナシ!」

晶葉「では行くがいい、助手! 私は今からお昼寝の時間だ!」

P「寝る子は育つ! 大きくなれよ晶葉ァ!!!」



P「さーて、親愛度がMAXになるスイッチ……誰に使おうかな……一回しか使えないんだよな……うーん。誰にしようかなー、と言いつつ女子寮の部屋をノック」コンコン

拓海「……誰だと思ったらアンタか。どうした、CDでも取りに来たか?」

P「タクミン、キミにきめた!」

拓海「なっ……! テメ、それ晶葉のスイッチ――!?」

P「微妙に距離感を感じるお前のプロデュースにこれは不可欠な行為なんだ! 許せ、拓海!」ポチッ

拓海「押しやがったなテメエ! クソ! アタシに何をさせるつもりだ!」

P「……………………?」ポチッ

拓海「……?」

P「あれ、あれ?」ポチポチ

拓海「おい、なんともねえぞ」

P「そんな……晶葉の発明が失敗するわけが……!」

拓海「イヤ、あいついっつも不可能はないって言ってるけど、失敗しないってのは聞いたことないぞ」

P「うあああああああああああああああ! シンアイマックスして! ハイパーチョロQたくみんを言いくるめて! 同棲して! オフが被ったらヤる事はもう1つしかないと思ったのにィ! もうだめだぁ……おしまいだぁ」

拓海「……ったく、いきなり崩れ落ちてむせび泣くヤツがあるか。情けねえ。殴る気も起きねえぜ」

P「だって! だってヤりたかったんだもん! 拓海といっぱいヤりたかったんだもん!」

拓海「……おいプロデューサー。それ、セクハラだからな? アタシ以外にはやんなよ?」

P「膝枕ってセクハラなん?」

拓海「えっ」

P「そっか。しまったなぁ……じゃあ美優さんも嫌々やってたのか。今度からはちゃんと断らないとな」

拓海「えっ」

P「すまん、邪魔したな、拓海。それじゃ」

拓海「ちょ待てよ!」

P「なんだ、拓海」

拓海「美優さんと……したのか、膝枕」

P「死にそうなときにあのウィスパーボイスでささやかれるだろ? すると、気づいたときには膝の上なんだ。にこにこしてる美優さんを見上げてるんだ。不思議なこともあるもんだよな」

拓海「……わかった。じゃあ、ちょっと上がれよ」

P「なんでさ」

拓海「……膝枕だよ。言わせんなバカ……///」


  ――ラボ・中央観察室


晶葉「ふむ。親愛度がMAXの状態では、スイッチを使っても効果は出ない、と――」メモメモ


晶葉「できたぞ助手! 性知識をリセットするスイッチだ!」

P「さすがあきえもん! 人の記憶にまで干渉する悪辣非道を平然とやってのけるゥ!」

晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! しかし助手、私を非難しておいてその実、スイッチの用途について思索を巡らせているのではないか?」

P「言語道断! 言語道断!」

晶葉「ふはははは! にやけた顔で何を言う! その気持ち悪い表情! 早苗さんがこの場にいたら即逮捕だぞ! では受け取るがいい、これが性知識がゼロになるスイッチだ!」

P「やぁぁぁりぃぃぃぃいいいいいい! これで! アイドル達に! ナチュラルセクシャルハラスメント! 志乃さん! 礼子さん! 楓さん! 何も知らない大人に大人の階段を上らせるゥ! そうですここがパライソですッ!」ポチッ

晶葉「ちなみに効果半径は1メートル以下なので、アイドルに押させる必要があるぞ!」

P「」

晶葉「うん。すまん。言うのが遅かったな、助手よ」

P「………………ハッ!? 晶葉、俺は一体今までなにを?」

晶葉「新しいスイッチの実験だ。性知識をゼロにするスイッチなんだが」

P「せい、ちしき……? 星、知識? 天文学のことか?」

晶葉「こうかはばつぐんだ」

P「じゃあ実験は成功したのか、晶葉」

晶葉「うむ。おそらく……ところで助手、男性と女性の性差を思いつく限り答えてくれるか?」

P「え? そりゃまず筋肉だろ。骨格、体格、体力。ヒゲ。おっぱい。あとは……髪の長さ? 思い浮かぶのはそれくらいだな」

晶葉「いや、あるだろ。股間に。大事なのが」

P「股間に? おちんちんのことか?」

晶葉「そうだ。男女で最も大きな性差だろう?」

P「……え、女の人っておちんちん生えてないの?」

晶葉「これは面倒なことになった」

晶葉「というわけで性知識三銃士を連れて来たぞ」

P「性知識三銃士?」

晶葉「文献・書籍の専門家、鷺沢文香」

文香「……どうも」

晶葉「実技・実演の専門家、城ヶ崎美嘉」

美嘉「あ、あはは……///」

晶葉「存在自体が成人指定、新田美波」

美波「美嘉ちゃんも大概だけど、それ以上の扱いの私ってなんなの?」

晶葉「大勢のアイドルの中から、比較的無害で常識的な人選の結果こうなった。三人とも、プロデューサーに性知識を与えて、なんとか失われた記憶を取り戻してほしい。私はその間にアイドルたちの魔の手からラボを防衛しつつ、スイッチの効果を消すスイッチを開発しようと思う」

P「晶葉、ちょっと待ってくれ。一つ聞きたいことがある」

晶葉「なんだ、助手」

P「そこにいる新田さんは、晶葉の知り合いなのか?」

文香「えっ」

美嘉「えっ」

P「えっ?」

美波「」

晶葉「彼女を覚えてないのか、助手」

P「おいおい冗談だろ? 新田さんみたいな綺麗で可愛い子、こんな状況じゃなきゃ即スカウトしてるぞ?」

美波「///」

晶葉「ああ、なるほど。つまり助手の脳内では、新田美波に関するすべての情報は、性知識としてインプットされていたのか」

美波「orz」

美嘉「晶葉ちゃん!? 納得してる場合じゃないから! 美波ちゃん持ち上げられた後に落とされて打ちひしがれてるから!」

美波「ふふ……ふふふ……そうよ、そうよね……私なんて、ただの歩くセックスだもんね……」

文香「……これは、重症ですね。わかりました……私が知り得る限りの性知識をもって、プロデューサーさんに性教育を施します……」

晶葉「よろしく頼んだぞ! おっと、ラボ地表層に反応だな。早速アイドルのお出ましのようだが……この魔力パターン、アイオライトブルーか! 出し惜しみは無しだ! 目標を完全に潰せ! 究極完全体ウサちゃんロボ、発進ッ!」

美嘉「……行っちゃったね。すっごく目をキラキラさせてたけど……大丈夫かな」

文香「大丈夫だと思いますよ……究極完全体ウサちゃんロボは、ウサミン星の超科学技術を採用してますから……蒼の魔剣といえどそう簡単には砕けないはずです」

美嘉「いや、そういう問題じゃなくて……ところで、どうするの、コレ」

美波「……アイアムセックス……アイアムセックス……」ブツブツ

文香「美波さんも重症ですが、今はプロデューサーさんが優先です。いくつかはっきりさせたいこともありますし……」

美嘉「はっきりさせたいこと?」

文香「ええ。この際ですから、過去の女性関係について根掘り葉掘りしてしまいましょう」

美嘉「はぁ!? ちょ、えっ!? ふ、文香さん!?」

文香「美波さんの記憶が全て抜け落ちている状態ですので直接聞けない状態ではありますが、プロデューサーさんの中に性知識としては分類されておらずとも、性交渉に至るために致す行動があるかを特定し、それを過去に女性に対して行ったかどうかを確認するのです。するとあら不思議、プロデューサーさんの恋愛遍歴から性的嗜好までまさに至宝ともいえる情報が白日の下に赤裸々に」

美嘉「かつてないほど饒舌な文香さんに驚きを隠せないよ!?」

文香「普段は完璧な情報統制を行い女性の嗜好はおろか昨晩のオカズさえLINE上に上がってこないプロデューサーさんですが、今はそういった知識が全て欠落している状態。すなわちカキのタネを隠さなければならないという意識が存在しないのです。これは俗にいうくぱぁという状態に相当するのではないでしょうか。まさにこの上ない好機と言えるでしょう。賽は投げられたのです」グッ

美嘉「握りこぶし作らなくていいから! アイドルが人差し指と中指に親指を挟んじゃダメだから! ああもう! 美波ちゃんも文香さん止めて!」

美波「何言ってるの、美嘉ちゃん。私たちは性知識三銃士でしょ? プロデューサーさんのそういった部分もちゃんと調べないと」ニコッ

美嘉「そしてお前もかブルータス!」

P「盛り上がってるところすまないが、その、せいちしき? とやらを俺が取り戻せば、この状況から解放されるんだよな? じゃあとっとと始めよう。地震でもないのにここが揺れてるってことは、ウチのアイドルが相当暴れてるってことだろうから」

美嘉「言われてみれば、少し揺れてる気もするね」

文香「ありすちゃんからLINEが来ました。凛ちゃんとの戦闘で隙を見せた究極完全体ウサちゃんロボは、とっておきのリボンを持ち出したまゆさんによって拘束され、そこへ殺意の波動を完全に制御できるようになった有香さんの華麗な瞬獄殺が炸裂し、欠片も残さず完全に粉砕されました。三人はそのままラボに侵入しようとしましたが、プロデューサーさんの危機を察したあやめさんがムラサメ・ブレードを抜いて馳せ参じたそうです」

P「クラリスさんに連絡とって。珠美も。ニンジャマスターに飛天御剣流と神罰の地上代行者が合流すればなんとかなるから」

文香「あと裕子さんがバファリンを探し始めたとか」

P「うん。デイ・アフター・トゥモローが世界同時現実上映するので今すぐ世界レベルのあの人を呼んで」

美波「大変なことになってしまいましたね、プロデューサーさん。今すぐ性知識を取り戻して、この無益な戦いに終止符を打ちましょう」

文香「では質問をすっ飛ばして最初からクライマックスで行きます。プロデューサーさんは童貞ですか?」

P「は? なんだそれ?」

文香「今のプロデューサーさんにもわかるように言うと、家族以外の女性と、キスしたことも、一緒に寝たこともない男性のことです」

P「じゃあ童貞だわ」

文香「ああ、なんということでしょう。プロデューサーさん、童貞は病気なんですよ?」

P「は? そんなわけないだろ。そんな病名聞いたことないぞ?」

文香「いえ、思い出せないだけなのです。童貞と性知識は密接な関係を持っており、性知識が欠如した今、プロデューサーさんに正常な自己判断は不可能と断言できます」

P「マジか……え、じゃあ俺、病気なの?」

文香「はい。そうですよね、美波さん」

美波「ええ、童貞というのは深刻な病気です。すべての男性が生まれながらにして罹患している先天性の病気で、症状は様々です。女性に過度の清潔性を求めたり、あるいは女性とのコミュニケーションに深刻な障害が生じたり、最悪、童貞であることを悲観して、女性に対してまったく興味が持てなくなってしまったり……」

P「待って。待って。なにそれ怖い」

美波「そして童貞の恐ろしいところは、その死亡率にあるのです。童貞を治療しないまま放置し続けた場合、なんと(一〇〇年以内の)死亡率はシックスナイン……99.9999パーセントにもなるのです」

P「いや……さすがに、ウソだろ? ウソだよな? なあ、美嘉! 頼む……ウソだって言ってくれ!」

美嘉「……ゴメン。プロデューサーが、童貞だって知らなくて……」

P「そんな……でも、そうだ! 俺にはスタドリがある! インフルエンザだろうが複雑骨折だろうか一本飲めばたちどころに元気溌剌になれる愉快な効能のおクスリが――」

美嘉「童貞は、自然治癒しないんだよ、プロデューサー。スタドリの原料がなんであれ、無駄。もし仙豆だったとしても、無理」

P「バカな……! ま、待ってくれ。俺はまだ死ぬわけにはいかないんだ。プロデューサーとして、死ぬわけにはいかないんだ! アイドルたちをプロデュースする義務がある! あいつらの! お前らの! 眩しいくらいの煌めきを! 笑顔を! 世界中のみんなに届けるのが俺の仕事なんだ! 誇りなんだよ! それが、それだけが生き甲斐で! それができなくなったら……俺は……俺は……っ」

美波「文香さん。プロデューサーさんの思い、いかがですか?」

文香「ほぼイキかけました」

美嘉「台無し!」

P「……なあ、なんかあるんだろ? 治す方法とか……症状を和らげる方法が……あるっていってくれよ……」

文香「ええ、ありますよ」

P「ほ、本当か?」

美波「ええ。安全で確実な方法が」

P「か、確実!? 何パーセントくらいで治癒するんだ!?」

文香「そうですね……正確な統計が取られたわけではありませんが、一般的には一〇〇パーセント治ります」

P「なんてこった……童貞が一〇〇パーセント治るのか!? どんな治療法なんだ? 費用は? 入院期間は? 保険は効くのか? 俺は今すぐ童貞を治さなきゃならないんだ、教えてくれ! 頼む!」

文香「では性知識三銃士の文献・知識の専門家である私がお教えしましょう。治療方法はズバリ、セックスです」

P「セックス……いったいどんな治療方法なんだ……」

文香「そうですね。普通には親しい男女間で行われる治療方法で、費用は基本的にはかかりません。それと有償でセックスを提供するプロの方々もいらっしゃいますが、通常は無料で出来る治療方法であるため、国民保険や社会保険は適用外とされます」

P「なるほど……タダで出来る治療なら保険も必要ないな」

文香「しかし無料とはいっても、治療の傾向として手術室を使うことが多いので、その分の費用は掛かりますね。手術時間にもよりますが、おおよそ数千円程度の自己負担をすれば、二時間程の手術で済みます。もちろん日帰りですよ」

P「セックスってそんなに手軽にできるのか!?」

文香「はい。なので皆さん頻繁に手術室を利用しているようです」

P「知らなかった……ところで、文香もしたことあるのか、セックス」

文香「いえ、私は親しい男性がいませんので。ただ来るべきその日に備え、毎日一時間は修行を積んでいますし、今この場でプロデューサーさんの童貞を治療するため、蓄積した性知識のすべてを露出、もとい披露することもやぶさかではありませんが……」

P「え、でもここ手術室じゃないぞ」

文香「基本的にセックスは男女の合意があれば、いつでもどこでもできますよ?」

P「マジかよセックスすげえ!」

文香「知識としては以上でしょうか。では次は、実技・実演の専門家に手練手管を見せていただきましょう」

美嘉「待って。文香さん、待って」

文香「何か問題でも?」

美嘉「問題しかないからね!?」

美波「でもこのままだとプロデューサーさんの命に関わるよ?」

文香「そうですね。上の三人が防衛を突破した場合、私たちでは防げません。そうなれば性知識を持たないプロデューサー(の貞操)は間違いなく八つ裂きにされてしまうでしょう。パッコパコです」

P「美嘉。俺にはセックスというのがなんなのかわからない。でも童貞を治すためにはそれしかないということだけはわかる。もしかすると美嘉に負担を強いる作業なのかもしれない。でも、もし美嘉が許してくれるなら……俺とセックスしてほしい」

美嘉「それは……無理だよ」

P「そんな、美嘉! なんでだ! 俺が死んでもいいっていうのか!」

美嘉「そんなわけないでしょ! そういう問題じゃないの! アタシは十七歳だからプロデューサーとはセックスできないの! 法律で決まってるの!」

P「は? なんだよそれ!? 十七歳とセックスしたら犯罪なのかよ!? この国狂ってんじゃねえか!?」

文香「正確には、成人が十八歳未満の相手とセックスをすると犯罪になります。同級生同士なら問題ありません」

P「なら俺はどうやって美嘉とセックスすればいいんだよ!? 一年待てばいいのか!? それまで俺は生きていられるのか!?」

文香「次の誕生日まで待てば犯罪ではありません。ただそれまでプロデューサーさんが生きているかどうかは……」

P「くそっ! 待てない! いったいどうすればセックスできるんだ……! いや、待て。十八歳ならいいんだよな!?」

文香「はい、もちろん」←十九歳

美波「十八歳以上なら、セックスしても大丈夫ですよ」←十九歳

P「よかった……文香! それに、新田さん! 頼む! この通りだ! 俺の童貞を治してくれ!」

文香「土下座までされては仕方ありませんね、美波さん。ここは生存本能ヴァルキュリアということで」

美波「はい、文香さん。二人掛かりで、プロデューサーさんの童貞を徹底的に治してしまいましょう♪」

美嘉「待って!」

文香「どうかしましたか、十七歳の美嘉さん」

美波「どうしたの? カリスマギャルの美嘉ちゃん」

美嘉「二人からかつてない悪意を感じるけど、今は不問! それより二人とも、本当にいいの!? 初めてのセックスがそれでいいの!? 違うでしょ!? セックスっていうのは……愛し合う二人の『好き』っていう気持ちが、どうしようもなくなって、抑えきれなくって、あふれ出して……止めどない想いが混じり合って、身も心も一つになることなんだよ? それなのに……セックスの意味も分からなくなったプロデューサーを騙して、強引にしちゃうのって……そんなのセックスっていえるの!?」

文香「ど……どうしましょう、美波さん……かつてないほどの清らかな心に触れて……わたし、動揺を隠しきれません……」

美波「わ、私もです、文香さん。まさか美嘉ちゃんの処女力がこれほどまでのものだとは……」

P「でも、美嘉。セックスしないと俺は……」

美嘉「聞いて、プロデューサー。本気で、真剣に、心から愛し合っている二人なら……たとえ十七歳でも、セックスしていいんだよ……?」

P「ほ、本当か美嘉!?」

美嘉「う、うん……/// えっとね、十八歳以下だと、親の同意も必要だったりするんだけど……アタシの両親も、プロデューサーならいいって言ってたし……だからね、その……セックスしても、大丈夫だから……」

文香「どうしましょう、美波さん。かつてないほどの手のひら返しに驚愕を禁じ得ません」

美波「私もです、文香さん。まさか美嘉ちゃんのビッチ力がこれほどまでのものだとは」

美嘉「純愛だからいいの! 真剣交際ならセーフなの!」

P「知らなかった……真剣交際なら十八歳未満とセックスしても大丈夫だったなんて! よし、美嘉! 今すぐしよう! セックスするぞ!」

美嘉「え、ええっ!? こ、ここで!? 美波ちゃんも文香ちゃんもいるのに!?」

P「セックスってのはどこでもできるんだろ?」

美嘉「そうだけど! そういうのはもっと段階を踏んでからであって……最初は、夜景の綺麗なホテルとか……プロデューサーの部屋とかで……///」

文香「どうしましょう、美波さん。美嘉さんは段階を踏めば野外での衆人環視プレイもまんざらではないそうですよ」

美波「ええ、文香さん。カリスマギャルの面目躍如といったところでしょうか。さすがドスケベピンク」

美嘉「うるさいぞ外野!」

P「つまり今すぐ始めてもいいんだな?」

美嘉「そ、それは! ……ぷ、プロデューサーがどうしてもっていうなら……///」

文香「チョロすぎではないでしょうか、このカリスマギャル」

美波「アドレス帳にある美嘉ちゃんの名前、純情チョロビッチにしておくね」

晶葉「ふはははははッ! 何やら盛り上がっているようだが待たせたな! できたぞ助手、スイッチキャンセルスイッチだ!」

P「さすがあきえもん! この状況下でも疾風迅雷の如き迅速な開発速度には脱帽せざるを得ない!」

晶葉「マッドサイエンティストA・Iに不可能はない! さあ助手! 今すぐこのスイッチを押して失われた性知識を取り戻すのだ!」

P「合点承知! 合点承知!」ポチッ

晶葉「うむ、スイッチの起動を確認した! どうだ助手! 性知識は取り戻したか!」

P「我が目を覆う黒い霧が今ようやく晴れたァ! 世話をかけたな、文香、美嘉、美波!」

文香「チッ」

美波「チッ」

美嘉「舌打ち」

晶葉「助手! では確認だ! 子供を作るために必要な行為は?」

P「セックス!」

晶葉「お城のような建物の中で男女がすることといえば?」

P「セックスッ!」

晶葉「人間の三大欲求を述べよ」

P「セックス! セックス!! セックス!!!」

晶葉「新田美波の二つ名は?」

P「ウォーキング・セックスッッッ!」

晶葉「よし、では出撃するぞ助手! ラボの玄関前はすでにガチガチの鉄火場だ! 渦巻く魔力! 迸る闘気! 己の全力をもって鎬を削り合うアイドルたち! 身体は闘争を求める! フロムがアーマードコアの新作を作る!」

P「あぁぁいしてるんだぁぁぁぁ君たちをぉぉぉぉ――――――ッ!」


      -Fin-


犬耳装備のちゃまの画像をスマホの待ち受けにしたいだけの人生だった。終わります。

↑十三歳以下との性交渉は例え真剣交際であろうと問答無用で豚箱なので断念しました

提供したいのはあくまで下品な作品なので、申し訳ないがガチエロはNG

紳士の掟は破れない。いつも心にYESロリータNOタッチ

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2017年04月20日 (木) 15:03:13   ID: DnDZHLZE

めっちゃおもろかった。ふみふみと新田さんの掛け合いが最高にシュール

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