P「真と孤独じゃないグルメ」 (55)
-とある日 夜 事務所-
カッカッカッカッ ガチャッ
真「お疲れ様でーす! ……ってあれ? プロデューサーだけですか?」 ガチャッ
P「おう、真。お疲れ様。こんな遅くまで精が出るな」
真「へへっ! この程度平気ですよ! ……ってあれ? プロデューサー。これなんですか?」
P「あぁ、これか? これは孤独のグルメって言ってな……」
真「あ、これがそうだったんですか。へぇ~。確かグルメドラマでしたっけ」
P「ん? なんだ真。知ってたのか?」
真「知ってたっていうか、ボクのクラスの男子が話してたの聞いたんですよ」
P「んー? 別段高校生が見るようなドラマじゃないんだが……。最近の高校生は生き急いでるのか」
真「よくわかんないですけど、結構有名みたいですよ」
P「ネットの影響かなぁ。高校生にまで知られてるとなると、なんだか複雑な気分だ」
真「別にいいじゃないですか。自分の好きな作品が有名になるのは悪くないことでしょう?」
P「まぁ、それもそうだな。俺もリアルタイムフリークじゃなかったし」
真「にしてもこの人すごく美味しそうに食べますね。うぅ~、いいなぁ」
ゴロー「懐かしい味だ。時々無性に食べたくなる」
http://i.imgur.com/65wn72a.png
P「だろうなぁ。しかし、これでも原作の破壊力には少々劣るって意見がチラホラあるんだよ」
真「原作? ドラマがオリジナルじゃないんですか?」
P「んー。元々は96年前後に発売されたコミックが原作なんだな」
真「96年!? それってほとんどボクの生まれた年と同じじゃないですか! そんな昔の漫画ですか……」
P「そだなー。今サラっと言ったけど、そうか。96年って今の世代から見ればびっくりするくらい昔なんだな」 シミジミ
真「そりゃまだハイハイしてた頃ですから……」
P「だろうなぁ。まぁ興味あるなら今度事務所に置いておくから、その時に読めばいいよ」
真「本当ですか? ありがとうございます!」
P「いいってことよ。……96年って何があったっけ。あ、64もその頃発売か。プレステは94年だし……」 ブツブツ
真「なんか一人でブツブツ言ってる……」
ゴロー「旨い! たっぷりソースのハンバーグは、男のコの味だよ」
http://i.imgur.com/mCw8Jbb.png
真「……でもコレ見てるとお腹が空きますね。どこかで食べて帰ろうかなぁ」 グゥ
P「ん、なんだ。ここで夜食の計画か? いつも夜食は控えろと口を酸っぱくして……」
真「夜食じゃないですよ。だってボクごはんまだですし」
P「あれ。食べてこなかったのか? 楽屋に差し入れくらいあったろう」
真「終わったのがついさっきですから。どうせならこっちに戻ってから食べようと」
P「ふぅん。まぁ確かに今から帰って飯じゃあ、遅くなっちゃうし……おっと」 グー
真「あれ。プロデューサーもお腹空いてるんですか? もしかしてご飯もまだで?」 ピクッ
P「ん。あぁ、この後行きつけの店で一杯と思ってたんだけど……」
真「そうですかー。奇遇ですねぇー。ボクもこれから食事だっていうのに」 ワクワク
P「……」
真「……」 キラキラ
P「……どうせならお前も来るか?」
真「はいっ! 喜んで!」
P「即答かい! ……まぁ分かった。でも家にはちゃんと連絡しておくんだぞ」
真「了解です! じゃあ外で待ってますね!」 ダダダッ
P「元気がいいなぁ。まぁ食事と言っても居酒屋もどきなんだし、そこまではしゃぐことも……」
ヤーリィッ!! プロデューサー カラ ディナー ニ サソワレタゾー!!
P「……少しお洒落な店に変えてやろうかな」 フッ
-ちょっと小洒落たレストラン-
真「へぇ~。お洒落なお店ですね。『行きつけの店で一杯』って言ってたし、赤提灯系の店を想像したんですけど」
P「あぁいう店は個室がないからな。それに女の子と2人きりで行くには少々無骨な気がしてな」
真「ふ、2人きり……エヘヘ。そ、そうですかね。今日は2人きりのディナーなんだし……へへッ……」 テレテレ
P「(チョロい) じゃあさっさと注文するか。ホラ、これがメニューだ」
真「エヘヘ……あれ? ここセットとかはないんですね」
P「まぁ、こういう店は単品物が基本だな。コースは普通飲み放題とセットだし」
真「んー。そうなると……んー……」 ウーン...
P「……迷うようなら俺が決めようか? もし他のが食べたくなったら、そのとき頼めばいいし」
真「あ、じゃあそれでお願いします。こう、いっぱいあるとついつい迷っちゃうんですよね」
P「その気持ち、分からんでもないぞ。じゃあ先に飲み物だけでも決めといて」
真「はぁい」
P「ほい、早速1品目ついたぞ。最初は軽めにカプレーゼからだ」
真「やっときたぁ。もうお腹ぺこぺこですよ」
http://i.imgur.com/tQMg7Ty.jpg
P「これ時々無性に食べたくなるんだよなぁ。十中八九アレのせいだろうけど」 カチャカチャ
真「トマトと……なんだろこれ? 真っ白だけど匂いがよくわからない……豆腐ですか?」 クンクン
P「豆腐て……。チーズな。モッツァレラチーズ。おいしいぞ。食べてみなよ」
真「へぇ~。これがあのモッツァレラですか。じゃあいただきまーす」 モギュウ
真「ん……すごく淡白な味ですね。ほんのり風味はありますけど」
P「モッツァレラ自体には強い風味はないんだ。でもクセもないし、俺は好きなんだ、コレ」
真「確かにクセがなくて食べやすいですね。でもアッサリしすぎて、ボク的には少し物足りないかな?」
P「そりゃあモッツァレラ単品で食うからさ。この料理はトマトと一緒に食べるんだよ」
真「トマトと一緒に……ですか。こうかな?」 モグ
P「そうそう。トマトとチーズを重ねるようにして……」 モグ
真「あっ! おいしい」 ペカー
P「ゥンまあぁぁ~い!!!」 ガタッ!!
真「……どうしたんですか? 急に立ち上がったりして」 モグモグ
P「あ、知らないのならいいです。それよりどうだ? 味は」 カタン
真「はい。すごく気に入りました。食感も風味も物凄く良くて……」
真「さっぱりしたチーズとジューシーなトマトがすごく合ってます。お互いを引き立てあうって言うか……」
真「こういうのなんて言うんですかね。ハーモニーというか、味の調和って言うか……」
真「とにかくすっごい美味しいです! ん~、幸せ♥」 パクパク
P(言い方は違えど同じようなこと言ってる)
真「な、何ですか、こっちをジーッと見て。そんな見つめられてちゃ、食べられないですよ」 アセアセ
P「真……。お前本当は分かっててやってるんじゃないの? 」
真(分かっててやってる……? あ、もしかしてプロデューサー何かを期待してるのかな?) モグ...
真(あ、もしかしてアーンしてほしかったとか!?) ピコーン
真(うわ~、しまった! 今の一口でもう全部食べちゃったよ~!)
真「うわ~ん! ボクのばかぁ! 食いしんぼう!」 ガンガン
P「!? ど、どうした真」
P「次も前菜に入るかな。サーモンのマリネだ」
http://i.imgur.com/7O0Wxg3.jpg
真「お~、サーモン。これって安定して美味しいんですよね」
P「燻してもいい。焼いてもいい。でもやっぱ生が一番美味いんだよなぁ」
真「脂の乗ったサーモンでタマネギや水野菜を巻いて食べれば……うぅ~ん! 最高です!」 シャキシャキ
P「こういう下に敷いてるタマネギとかベビーリーフって、残るか残らないかが両極端なんだよなぁ」
真「あ、ソレ分かります。最後は大量のタマネギが残るか、綺麗にサーモンだけが残るかのどっちかなんですよね」
P「そうそう。カツオのたたきとかも同じことが言える。もう少しタマネギの量調整できないのかな」
真「あー。でもここまで味が濃いと、パンとか欲しくなっちゃいますね」
P「そうそう。で、辛口の白ワインで流し込めば……。あぁ、想像したらたまらん。酒が欲しくなるな。鮭だけに」 ゴクリ
真「はい?」
P「いや、なんでもないぞ」
真「……まぁいいです。でもワインかぁ。ボクまだ飲めないけど、きっと美味しいんだろうなぁ」
P「あー、どうだろう。俺も真くらいの時には同じこと想像してたけど、実際は好みの分かれる味だぞ?」
真「そうなんですか? 葡萄の味がするお酒なら、普通に美味しそうだと思うんですケド……」
P「んー。美味いけど、今、真の想像してる味ではないな、絶対。まぁ大人になってからのお楽しみだな」
真「そうですね。でもいつかはワインの似合う大人の女性になって、一緒にグラスを傾けたいです」
P「(ん? 一緒に? 誰とだろう) そこまで言うのなら、いっその事ボトルキープでもやっておくか」
真「ボトルキープ? って、アレですよね。お酒のボトルをお店に預けてもらうやつ……」
P「そうそれ。そして真が20になった時、トップアイドルになれてたら一緒に祝杯を挙げよう」
真「ふへっ!? いいい一緒にですか!? そんな、本当にいいんですか!?」 ガタタッ
P「ん? あぁ、考えが浅かったな。スマン。事務所のみんなを誘って――」
真「いえっ!! 是非一緒に飲みましょう! 2人きりで! 2人きりで!!」 バンッ
P「そ、そうか? 分かった。じゃあ2人で飲もう」 ビクッ
真(や~りぃ!! 言ったそばからプロデューサーとの憧れのシチュ予約ゲット! これはもしかすると……!!) グッ グッ
P(ガッツポーズ連発して……そんなにワインが楽しみなのか。それなら高めやつでも奮発しておこうかな)
P「話している間に次の皿が来たな」
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真「あ、イカフライ。これイカ料理の中では一番好きなんですよねー」
P「これ昔友人と『イカフライは和食か洋食か』で論議したことあったなぁ。結論は出なかったけど」
真「なんですかその不毛な論議。というかイカなんだし和食じゃないんですか?」
P「うんにゃー。一部ヨーロッパでもイカは食われてたし、そうとも限らないんじゃないかな」
真「そうなんですか。そういえば『イカフライかイカリングか』が話題に上がったことあったっけ」
P「まぁ、一応カラマリフライっていう正式名称はあるみたいだけどな。あー、うめぇ」 サクサク
真「揚げたてのイカフライってどうしてこんなに美味しいんでしょうね。あ、タルタルソース取ってください」
P「ほいよ。やっぱイカフライと言えばゲソの部分だよなぁ。先っぽまでコリコリしてて美味い」
真「ボクはリング状になってるのが好きですね。ソースが絡みやすいし、見た目もカワイイし」
P「ソースねぇ。真は何か付ける派か」
真「ハイ。そのままでもイケますけど、やっぱタルタルとかバジルとか付けるのが好きですね。プロデューサーは?」
P「俺はそのまま派。飽きたらレモンとかビネガーとかかけるかな」
真「あぁ~、レモンがありましたね。ボクは手が汚れるから使わないですけど」
P「俺も昔はレモンなんか使わなかったんだけど、歳をとる毎に油ものがキツくなってきてなぁ……」
P「この前、スーパーカップ(豚骨)を半分も食べられなかった時は衝撃を受けたよ」
真「そんなおじさん臭いこと……。プロデューサーまだ20代半ばじゃないですか」
P「20代だって半分越えたらもう十分おじさんだよ」
真「そんなコト言わないで下さいよ~。それじゃあボク、おばさんまで残り10年切ってることになるじゃないですか~」
2人「アハハハハ……」
ピヨ....
.
まこりんの女子校って男子通ってるの?
真「あ、これ知ってます! 確かマルゲリータですね」
http://i.imgur.com/PkmtbHi.jpg
P「おうよ。トマトとバジルとチーズのピザだな。この組み合わせって本当に反則なんだよ」
真「考え付いた人偉いですよねー。あちち、溶けたチーズが指に……」
P「大丈夫か? 火傷とかは――」
真「ヘーキですよ。ヘヘッ。プロデューサー見てください。ほら、トロトロー」 トローリ
P「こらこら、行儀が悪いぞ」 トローリ
真「そういうプロデューサーこそ、同じことやってるじゃないですか」
P「俺は男だからいいんだよ。で、この橋が架かったチーズを舌で絡め取るように食べる……と」
真「あちあち。でも美味しい~♥」 ハフハフ
P「あ~。ピザがもっと日常的に食えたらなぁ。あの値段はどうにかならんものやら」 ムシャムシャ
真「こんなもの日常的に食べてたら、すぐ太っちゃいますよ。でも高いってのには同意です」 ムシャムシャ
P「冷凍ピザもあるけど、肝心のオーブンがそこまで広くないんだよなぁ」
真「あ、それ分かります。できれば電子レンジにも対応してくれればいいんですけど……流石に無理ですよね」
>>23 またにわかがバレた。死にたい
P「電子レンジじゃ焼けないからな。真、タバスコかけ終わったら俺にちょーだい」
真「はい、どうぞ。う~ん、ピザにハズレなしですね。どれも美味しいし、どう食べても美味しい」
P「だなー。ビスマルクとかカプリチョーザとかも乙だし。真はピザで好きなやつあるか?」
真「えっ? うーん、正式名称知らないですけど、シーフード乗ってる奴が……」
P「サルモーネ……は日本では聞かんし違うかな。シーフードってどんな感じのピザなんだ?」
真「えーっと、大粒の貝とか海老、イカが乗ってるやつです」
P「あぁ、ペスカトーレか」
真「子供の頃誕生パーティで食べて以来、あの味が忘れられなくて……子供っぽいですか?」 チラッ
P「いいや、全然。そうか、ペスカトーレ系が好きなのか。具が大きくてコロッと落ちちゃうんだよな」
真「そうです。で、最後はピザの受け皿にチーズまみれのイカやら貝やらがゴロゴロ転がってるっていう」
P「行儀は悪いけど、その零れた具がまた美味いんだよ。貧乏人の性かねぇ」 アムアム
真「お行儀の悪いことって、大抵おいしいコトなんです。仕方ないですよ」 ヘヘッ
P「ピザは行儀の悪い美味しい食べ物ってことだな」
P「まだまだあるぞー。次はプロシュートとルッコラのサラダだ」
http://i.imgur.com/Ta9MmKs.jpg
真「あ、生ハムとこの野菜……さっきの話じゃないですけど、ピザの具で見たことあります」
P「ん、確かにそういうピザはあるぞ。それくらい組み合わせとして有名なんだな」
真「そうなんですか。じゃあいただきま~す」 ハムッ
真「うわっ! この生ハムすっごく味が濃いです! えっと、なんて言いましたっけ」
P「プロシュート。通称プロシュート兄貴だな。ハムの王様って言われるくらいの味わい深いハムなんだぜ」
真「(兄貴?) 王様って言うだけはありあすね。こんな美味しいハム食べたことないです!」 ムシャムシャ
P「そんな美味しいハムをよりにもよってメロンと食う人が居るから不思議だよなぁ」
真「生ハムメロンのことですか? 確かに不思議かも。別々で食べたほうが美味しいですよね」
P「まぁ向こうのメロンは甘みも香りもやや控えめだから、単に日本のメロンと相性が悪いからかもしらんが」
真「そういう相性でいえば、このルッコラと生ハムの相性はいいですね。そうだ、包んで食ーべよっと♪」
P「真は巻いたり包んだりして食べるの好きだなぁ。確かピザも巻いて食べてただろ」
真「だってこうすると食べやすいし、風味も一緒に味わえるから好きなんですよ」
P「俺は包んで食べると、どうしても包まれる側の具が先に無くなってしまうんだよね」
真「それは欲張って包みすぎなんですよ。中に入れるのは丁度コレくらいでいいんです」
P「だけど一杯包んで食べると、それはそれで美味しい……あぁ、これも貧乏性ってやつか」
真「それにしても美味しいですね。もう食べあげちゃいました」
P「元々量が少ない上に、1人前を2人で分けてるからな。もう1皿頼むか?」
真「そうします。スイマセーン! プロシュート兄貴もう1皿追加でー!」
P「ちょっ……!」
真「……」 ムスーッ
P「だからゴメンって。騙すつもりは無かったんだよ。それに通じたから別にいいじゃないか」
真「……でも笑われました。プロデューサーのせいです」 プイ
P「まいったなぁ……。おっ! ホラ、真。デザート来たぞ。ホラ、美味そうだろ!」 アセアセ
http://i.imgur.com/Q0FRxUt.jpg
真「ティラミス?」
P「そうだ。一口食べてみろ。ケーキの名店にも劣らない美味さだぞ!」
真「むぅ……そこまで言うなら」 カチャカチャ ハムッ
真「あ、すごい滑らか。パウダーが全然生地を邪魔してない。生地も何だかホイップクリームみたい」
P「そらそうよ。チーズもエスプレッソパウダーもこだわり抜いてるからな。看板商品ってやつだ」
真「確かにすっごく美味しいです。看板商品なだけあります……ってあれ? プロデューサーは食べないんですか?」
P「ハハハ……。俺のコトはいいから全部食べなよ。怒らせちゃったお詫びだ」
真「むぅー……」 カチャカチャ
P(あれ、まだ不機嫌?)
真「時にお尋ねしますが、プロデューサー。ティラミス(tira mi su)の語源、その意味をご存知ですか?」
P「ご、語源? さぁ……俺はケーキとかにはあまり明るくないからなぁ」
真「そうですか……。ハイ。口開けてください、プロデューサー」 ズイッ
P「えっ? いや、別にいいぞ。俺に気を使わなくても」
真「気を使ってる訳じゃないです。コレはボクからのメッセージですから」
P「メッセージ? なんだそりゃ」
真「いいですから! あ、言っときますけど、コレは別にさっきの期待に応えた訳じゃないんですからね!」
P「(さっきの期待? よくわからんなぁ) ま、まぁ……そこまで言うなら分かったよ。あーん」 パクッ
真「どうですか?」
P「うん。チーズとビスケットの組み合わせがいい塩梅だ。美味いよ。……で、これがメッセージなのか?」 モグモグ
真「ハイ。ボクからの……いえ、多分ボクらからプロデューサーへのメッセージです」
P「(ボクら……?) うん……悪いけどよく分からないな。よく分からないからもう一口メッセージをくれ」
真「ダメです。鈍感なプロデューサーにはもうあげません」 プイン
P「ぐぐ……。マジでもう1皿頼もうかな」
P「ふぅー……食った食った。どうだ真、満足できたか」
真「はい。もうお腹いっぱいです。……今日はお誘いありがとうございました。最後拗ねちゃってごめんなさい」 ペコリ
P「ん? あ、あぁ。こっちこそ誤解招くこと言って悪かったな。楽しめたか?」
真「とっても! プロデューサーは?」
P「俺か? 俺も楽しかったよ。こうやって時々食事会を開くのも悪くはないのかもしれないなぁ」
真「!!! そ、そうですか!? ボクもそう思ってたんです。それならこれからも――」
P「これからは他の奴らも誘ってみんなで楽しむか。それなら経費も落ちるだろうしな」
真「……」
P「ん? どうした真。そんな顔して。楽しみだろう」
真「……言い忘れてましたが、ボク、さっきのプロデューサーのことまだ許してませんから」
P「あっ? えぇ~!? マジですか真さん。堪忍しておくれよ」
真「何ですかその口調……。まぁいいです。なので、もしお詫びする気持ちがあるのでしたら――」 ドキドキ
真「――その、またボクを食事に誘ってください。……2人きりで」 カァッ
P「2人きりで? まぁ別にいいけど……」 ポリポリ
真「! き、決まりですね。今の言葉、忘れないで下さいよ!」
P「あ、あぁ。分かったよ。じゃあそろそろ出るか」
真「ねえ、プロデューサー」
P「なんだ?」
真「楽しみにしてますから」
P「そうか……。よし分かった! 楽しみにして待ってな。次も美味いモノを食わせてやるからな!」
真「へへっ。そうですか。期待してます」
P「おう。じゃあ会計済ませてくるから、少し待ってな」 テクテク
真「はぁい」
真「……」
真「……楽しみにしてますからね。約束も。ボクからのメッセージも」
-とある日 事務所-
ガチャッ
雪歩「こんにちは。お疲れ様です」
シーン
雪歩「あれ、鍵空いてるのに誰もいない……お手洗いかな?」 スタスタ
雪歩「ふぅ。今日も疲れちゃった。こんな時はお茶でも飲んで一息つきますぅ」
雪歩「ふぅー……落ち着きます」 ズズ...
雪歩「時間もあるし、何か読もうかなぁ。でもヤンアニもモーニングも今月分は読んじゃったし……」 ゴソゴソ
雪歩「……あれ? こんな本あったかなぁ?」
雪歩「……『孤独のグルメ』?」 パラッ...
-数分後-
P「ふぅー。スッキリしたぁ……」 ガチャッ
雪歩「……」 ペラッ
P「なんだ。雪歩帰ってきてたのか。お疲れさん」
雪歩「……」 ペラッ
P「なんか集中してて気付いてないな。……ん? あの本は――」
雪歩「……」 ペラッ
P「おーい、雪歩。おいってば」
雪歩「ひゃぅいっ!!? ぷっぷぷぷプロデューサーですか。お、脅かさないで下さい」 ビクビク
P「んな驚くこと無いだろ……。それよりもその本は――」
終わり
おつ
雪歩にヤングアニマルってもしかして楽屋にエロ本のひとなのか?
ご清聴ありがとうございます。またにわか晒してごめんなさい
>>1の真の台詞は「知ってたっていうか、ボクのクラスの子が話してたの聞いたんですよ」
ってことで脳内保管お願いします
>>50 恐れ多いですが、あの作者様とは違います。いつかあんなSS書けたらなぁと思います
加えて言うならグルメ系は初めてなので、他グルメ系の作者様とも違います
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