まほ「みほが昔みたいに甘えてこない…」優花里「は、はぁ…」 (49)




————まほ⇔優花里:携帯電話にて



優花里「昔みたいに……とおっしゃいますと?」


まほ「昔のみほはな、もっとこう……出会えばすぐに抱きついて来たり……私が戦車道で賞を取ったりすると、自分のことのように喜んでくれたり……頭を撫でてやると顔を真っ赤にしたりしてな……」


優花里「なにその可愛い西住殿っ、見たい!」


まほ「えっ?」キョトン


優花里「ああ、いえっ、つい本音が……」アセアセッ



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前作:優花里「熊本に帰る!?」みほ「うん」


簡単な設定説明

12話、決勝戦後です。

優花里とまほがちょっと仲良くなり、交流があります。



まほ「まあとにかく。昔はそんな感じだったんだが、今はこう……どこかよそよそしさがあるというか……やはりまだ嫌われてるのではないかと心配になってな……」


まほ「それでこうして君に相談させてもらったんだが……すまないな、突然」


優花里「いえ、それは一向にかまわないのですが……」


優花里(せっかく姉上殿が相談してきてくれたんだ、お役立ちしないと……でも——)


優花里「……前にもお話しましたが、みほさんが姉上殿を嫌っているということはありえないと思います!私は、昔のみほさんを知りませんから、昔とどれだけ違うか判別はできませんが……」



優花里「ただ、みほさんの気持ちがわからないでもないです……」


まほ「というと?」


優花里「人は憧れが過ぎると、その人の前でどうしたらいいかわからなくなってしまうものなのです。それこそ、相手からすれば余所余所しく見えてしまうくらいに……」


まほ「……そんなものなのか?」


優花里「私にはわかるんです。憧れているから——好きだからこそ、どう接していいかわからなくて、戸惑ってしまうことがあるんです」


優花里(そう、私が西住殿を前にした時のように——)




まほ「そうか……」


優花里「あくまで私の仮説ですので、みほさんに確認してみないことにはなんとも言えませんが……」


優花里「そうだ!姉上殿が直接みほさんに聞いてみるというのは?」


まほ「それは……その……」


優花里「?」


まほ「…………恥ずかしいじゃないか」テレッ


優花里「ま、まぁ確かに……『昔みたいに甘えてこないのか?』って聞くわけですからねぇ……」


優花里(他に何か案は……そうだ!)





優花里「でしたら、私達の艦に……大洗女子学園に来ませんか?」


まほ「君達の艦に……?」


優花里「はい!よくよく考えてみると、姉上殿とみほさんは『西住流』という言葉で長い間……ある意味対立していたわけです」


優花里「ならば、今一度二人でいる時間を増やしていけば、わだかまりを解くのに非常に有効かと思われるのですが、いかがでしょうか?」


まほ「た、確かに……」


優花里「セッティングは任せてください!不肖、秋山優花里がお二人の幸せな時間を提供いたします!!」ビシッ


まほ「……何から何まですまないな」


優花里「いえいえ、お構いなく……」


優花里(私が西住殿に対して感じているような葛藤を、西住殿が姉上殿に対して感じているのであれば、是が非でも解消して差し上げなくては!!)





————大洗女子学園艦:優花里の部屋にて



優花里「と、いうことが有りまして。今日一日、皆さんに姉上殿のサポートをお願いしようかと思いまして」


華「それで私達を呼んだというわけですね?」


沙織「……ってことはみぽりんのお姉さんが来るの?この学園艦に?」


優花里「はい。予定では、そろそろ着艦する頃です」


麻子「予定を午後にしてくれたのはありがたい……」ムクッ


沙織「麻子起きたー。でもみぽりんのお姉さんか……前に戦車喫茶であった時のイメージがあるから……ちょっと苦手かも」




優花里「そんなことはありません!姉上殿はとても優しい方です!今日だって昔みたいに仲良くなりたいという一心で、休暇を作って来て頂いてるんですから!!」


麻子「……まあ決勝戦の後は笑顔だったしな。悪い人ではないだろう」


沙織「みぽりんを呼び止めてた時?さすが麻子、視力も良い!」


華「……それでしたら、ぜひ私達もお姉様と仲良くなりたいですね」


優花里「ああそれなら、明日学園艦が大洗港に着港した時に、6人で周ろうと計画しています。とりあえず今日は、姉妹水入らずということで……」




麻子「……で、サポートの具体的な方法は?」


優花里「はいっ、実は姉上殿に通信機器一式を渡してあります。何かあった場合にはこちらの……」ズシン


優花里「受信機に連絡が入りますので、我々でアドバイスをしていこうかと……」


華「ちなみにこのことをみほさんは……」


優花里「はい、もちろん知りません!」


華「ですよね……なんだか悪いことをしているような気がします……」


優花里「ひいてはこれも西住殿のためです!それに、通信機は姉上殿の操作でいつでも電源を切ることができますので、プライバシーに配慮もしてますし……」




ザ……ザザ……


優花里「おや、早速姉上殿からの通信が……」ピッ


まほ『ただいま通信機器のテスト中……本部、応答願う……』


優花里「こちら本部、感度良好、通信状況に異常なし!」


まほ『了解』


沙織「……いや……何?そのやり取り。普通でいいじゃないですか、普通で!」


まほ『そ、そうか……すまん』


沙織「なんかイメージと違うなぁ……」ヒソヒソ


華「ですね……」ヒソヒソ




まほ『君達は�号に乗ってた子達だな……西住まほだ、よろしく頼む』


沙織「ああえっと……武部沙織です」


華「五十鈴華と申します」


麻子「冷泉麻子……」


まほ『よし、ではこれより、ひそひそ作戦を開始する!』


沙織「…………」


華「…………」


まほ『ああ、作戦名はこうしてひそひそとアドバイスを貰うから、ひそひそ作戦と……』


沙織「いえ、それはわかりますけれど……」


優花里「さっすが姉上殿、非常にわかりやすい作戦です!」


麻子「……こういうところは、姉妹そっくりだな」


沙織「うん……」




沙織「とりあえず通信機は私が操作するね、慣れてるし。あ、みぽりんお姉さんと合流できたみたい」


麻子「ここからの予定は?」


優花里「行き先に関しては、特に予定を立ててないです」


華「あら、そうなんですか?」


優花里「あくまで二人の時間を作ることが目的ですからね。行き先に関しては全て西住殿任せです」


ピピッピピッ


沙織「おりょ、お姉さんから通信だ」カチ




まほ『みほもきちんとおしゃれするようになったんだな……小さい頃はシャツにジーンズ姿ばっかりだったから新鮮だよ』


沙織「皆でよく買い物とかにでかけてますからね〜明日は大洗のアウトレットに案内しますから、一緒にお買い物しましょう!」


まほ『ああ、ありがとう……』ピッ


優花里「……とまあ、我々はこんな感じで要所要所でアドバイスをしていくというわけです」


麻子「なるほど」


ピピッピピッ


沙織「あれ?また通信だ……」カチッ




まほ『あ、ありのまま起こった事を報告する。みほが自分達の艦を案内してくれると言うから、てっきり名所にでも連れて行ってくれるかと思ったら、コンビニに案内された……トイレだとかちょっと飲み物を買いにってレベルじゃあ断じて無い。各コーナーを詳細に説明してくるんだがどうしたら……』


沙織「ああ……ええっと……」


華「みほさん、コンビニ好きですからね……」


まほ『しかも地元のくま○ングッズが売ってるせいで、遊びに来た感が全く感じられないんだが……まさか、「早く地元に帰れ」というみほのメッセージなんじゃ……』ズーン


沙織「全国展開してますものね……くま○ン」


優花里「そ、そんなわけありません!みほさんはコンビニが大好きなだけです!!自分の好きなものを姉上殿に紹介したい一心なのかと思います!!」


まほ『そ、そうなのか……』




麻子「多分、満面の笑みを浮かべてるだろうから間違いないと思う……」


まほ『ああ、確かに……ありがとう。また何かあったら連絡する』ピッ


沙織「みぽりんたらもうっ、こりゃあ帰ったらデートプランのお手本を見せてあげなくちゃ!私の経験によればこの艦でのおすすめスポットは……」


華「……デートの経験なんて有りましたっけ?」


沙織「む〜、恋愛雑誌は毎号欠かさずチェックしてるもん!」


麻子「というか、別にデートじゃないだろう……」


優花里「まあまあ……ほら、次の場所に移動するみたいですよ?」





————大洗女子学園艦:校舎前にて



みほ「ほらお姉ちゃん。ここが私の通ってる校舎だよ!」


まほ「ああ……」


みほ「じゃあまずは戦車倉庫に案内するね……」


まほ「…………」ヒソヒソ


みほ「お姉ちゃん?」


まほ「……大会も終——たし、私は引退し——身だ。諜報活——んてしないさ……」ヒソヒソ


みほ「お姉ちゃん、どうしたの?」




まほ「ああいや、なんでもない。行こうか」


みほ「うん……あれ?あそこにいるのは」


杏「ん?やっほー西住ちゃん!どうしたの、休みなのにこんな所に来て」


杏「——ってか、隣にいるのはたしか黒森峰の……」


みほ「あ、はい。紹介します。こちら私の姉で黒森峰の……ってあれ?お姉ちゃん?」キョロキョロ


まほ「えっ、上級生!?——っきり私はみほが下級生に——ゃん付けで呼ばれてる——かと……」ヒソヒソ


みほ「お姉ちゃん……さっきからブツブツ言ってどうしたの?」




まほ「いや、なんでもない……西住まほだ。あなたは、大洗女子の生徒会長だそうだな……」


みほ(あれ?会長のことお姉ちゃんに話したっけかな……?)


杏「うん。角谷杏だ、よろしくぅ〜」


みほ「会長は、ヘッツァーの車長もやってたんだよ」


まほ「決勝戦の平原で単独行動をとっていた……あの?」


杏「うん、そうそう。いや〜あん時は何両か落とせるかと思ったんだけどね〜『思ったより強くて』なかなか上手くいかなかったな〜」ニヤリ


まほ「……いや、こちらも『調子に乗って突出した車両』を仕留めきれなかったからな、練度が足りなかったよ」キッ


杏「…………」


まほ「…………」


みほ(あれ……なんか空気が重い……?)オロオロ




杏「……なんてね!」ニカッ


まほ「……フッ」


みほ「えっ?……えぇっ?」


杏「いや〜ゴメンネ。なんか真面目そうな顔してる人見ると、ついからかいたくなっちゃっうんだよね〜」


みほ「会長、驚かせないでください……」


杏「ごめんってば。でも、涼しい顔して意趣返しされるとは思わなかったな〜」


まほ「挑発してきているのが見え見えだったからな」


杏「ほほ〜さっすが西住ちゃんのお姉さん」




みほ「そういえば会長、休みの日なのに学校に来てるんですか?」


杏「うん。優勝できたとはいえ……いや、できたからこそ、学園艦存続に向けてやることはいっぱいあるからね〜」


みほ「えっ、優勝できたからその話は無くなったんじゃ……?」


杏「まだ確約をもらったわけじゃないからね〜ま、上手くPRしていけば、カンパも集まるだろうし……」


みほ「あ、それなら何か私もお手伝いを……」


杏「ん?いーよいーよ。……西住ちゃんは、試合で矢面に立ってもらうことが多かったからね。今度は私達が頑張らないと」


みほ「会長……」




杏「ま、代わりに優勝校インタビューには『隊長』として出てもらうから、よろしくね〜」


みほ「えっ、ええ〜っ!?」


杏「あははっ、じゃあね〜」ヒラヒラ


みほ「行っちゃった……」


まほ「……いい生徒会長だな」


みほ「……うん。で、でもインタビューか……どうしよう……」オロオロ


まほ「……インタビューで緊張しないコツ、教えようか?」


みほ「えっ、お姉ちゃんでも緊張するの!?」


まほ「…………まぁ、な////」





————大洗女子学園艦:優花里の部屋にて



沙織「ようやくみぽりんちに帰ってきたか……」グッタリ


優花里「いや〜74アイスの店で、姉妹して一時間近く注文迷ってた時にはどうなることかと思いましたが……」


麻子「『どれを選べばいい?』とか、こちらに聞かれてもわからんしな……」


華「結局、トラブル続きで通信機も繋ぎっぱなしになってますものね……」


沙織「……でもさ、今日のこれ、うまく行ったのかどうかよくわからないよね?」


華「お二人は楽しそうにしてましたし……問題ないのでは?」


麻子「あとはまあ、当人に聞かないとなんとも言えないからな」




優花里「…………」


沙織「ゆかりん……?」


優花里「……姉上殿、今大丈夫ですか?」


まほ『ああ、大丈夫だ。みほは夕食を作っているからな』


優花里「実は今回の件ですが……やはり、直接みほさんに聞いたほうがいいと思います。作戦を提案しておいてあれなのですが、このままズルズルと解決を先延ばしにしては、姉上殿も辛いのではないでしょうか?」


まほ『前にも言ったが、出来ればそれは避けたい……』




優花里「ですが恥ずかしがっている場合じゃ——」


まほ『怖いんだ……本当は……』


優花里「えっ——!?」


まほ『私はどうも、うまい事を言うのが苦手でな……昔からみほを悲しませてばっかりだった……』


まほ『みほが引っ込み思案になってしまったのも、私に責任の一端がある。そう思うと……な……』


優花里「うまく話す必要なんかありませんよ……姉上殿の心からの言葉なら、みほさんに伝わります」




まほ『心からの言葉……』


優花里「はいっ、姉上殿の正直な気持ちを伝えてあげてください」


まほ『それだけで大丈夫なのか……』


優花里「はいっ!なにせみほさんは、姉上殿の妹なのですから!!」


まほ『…………ははっ、そうだな。何でも難しく考えすぎるのは、私の悪い癖だ。素直に気持ちをぶつけるだけで……それだけでいいんだよな?』


優花里「——はいっ!!」





————大洗女子学園艦:みほの部屋にて



みほ「お姉ちゃんおまたせ〜」


まほ「ああ、ありがとう」ジッ


みほ「?おねえちゃん、私の顔に何かついてる?」


まほ「いや……みほ、ちょっと聞いてもいいか?」


みほ「うん、なぁに?」


まほ「みほは……その……私のことが苦手なのか?」


みほ「えっ!?……そんなこと……ないと思うけど……」ドキッ




みほ「どうして急にそんなこと聞くの?」


まほ「いや、最近昔のことを思い出す機会があってな。その頃と比べると……こう、距離感があるというか何というか……」


みほ「そう……かな?」


みほ(気づいてたんだ、お姉ちゃん……)


まほ「もちろん、みほも精神的に大人になったことは百も承知だが、その距離感が……どうにも不安でたまらなくてだな……」


みほ「…………昔の私ってどんなだった?」


まほ「んと……もっとこうベッタリしていたというか……可能な限り一緒にいたがっていたというか……いや、悪い意味じゃなくてだなっ」


みほ「…………」


まほ「…………」




みほ「……つまり、お姉ちゃんは昔みたいに甘えん坊な私の方がいいの?」


まほ「へ?いや、昔の方がいいというかなんというか……」アセアセッ


みほ「…………」ジー


まほ「ど、どうした?みほ……顔が近いぞ」ドキドキ


みほ「……えいっ////」ギュ


まほ「おわ……みほ!?」


みほ「えへへっ////お姉ちゃん、お姉ちゃん……」ギュウゥ


まほ「…………みほ////」ナデナデ




みほ「膝……いい?」


まほ「ああ……」


みほ「……お姉ちゃんに頭撫でてもらうのも久しぶり」


まほ「ああ、こうして膝枕するのも気がするよ……」


みほ「……ねえ、そのまま聞いてもらっていい?」


まほ「うん……」


みほ「私ね、お姉ちゃんのこと、苦手になってない——って言うのは、ちょっと嘘になっちゃうと思う。ああ、もちろん今は全然そんなこと無いけどっ」


まほ「ああ……」




みほ「『自分だけの戦車道を見つけなさい』……そう言われて私は、いろんな戦車道を間近で見てきた……もちろん『西住流』のことも」


まほ「……」


みほ「去年の大会まで熊本にいて、それでも『西住流』の考え方は……やっぱり私には理解できなくて……でも、お母さんには、私の考えは間違ってるって否定されちゃった」


みほ「……そしたらね、お母さんやお姉ちゃんが『西住流』そのものに見えちゃって……なんだか、お姉ちゃんが遠い存在に感じちゃって……」


みほ「……なんて言いつつ、転校した先でも戦車道を続けてるんだから、優柔不断だよね、私……」


まほ「私は、みほがまだ戦車道を続けているとわかって嬉しかったよ……」


みほ「……ありがとう」




みほ「私も、お姉ちゃんが、私の戦車道を認めてくれたときは……本当に嬉しかった……」


みほ「——でも、自分だけの戦車道を見つけてから、それを貫き通すことの大変さがわかったんだ」


みほ「そして、お姉ちゃんはそんな大変なことをずっとやってきたって事もわかった。私が小さかった頃からずっと……」


まほ「みほ……」


みほ「それで思ったんだ。『私も、もっと強くなろう!甘えてなんかいられないぞ!』って——」




みほ「今はもう、お姉ちゃんのことを苦手だなんて思っていない。でも、甘えん坊な私とはさよならして、胸を張ってお姉ちゃんの隣に立てるようになりたい!……そう思ったの」


まほ「そうか……だがな、無理なんてしなくていい。みほがみほらしいままでいればいい……そう思うよ」


みほ「……そうかな?」


まほ「……そうだよ」




みほ「そっか……そうだね」パアァ


みほ(本当は、お姉ちゃんに壁を作ってる理由、もう一つあるんだけど……)


みほ「言えない……よね?」ポソッ


まほ「みほ?」


みほ「ううん?なんでもない」


みほ(だって……この気持ちを伝えて壊れちゃったら嫌だもんね……)


みほ(姉妹だからこその、この距離感……)




みほ「……でも、お姉ちゃんが昔みたいに甘えてもいいって言うなら、私我慢しなくてもいいんだよね?」ニコッ


まほ「へっ?ああ……その……」


まほ「お手柔らかに頼む////」


みほ「やった!あ……でも料理が冷めちゃう。まずはご飯食べよう?」ムクッ


まほ「そうだな……じゃあ、いただきます」


みほ「いただきまーす!」





————大洗女子学園艦:優花里の部屋にて



優花里「…………」プチッ


沙織「……もう大丈夫そうだね」


麻子「片や引っ込み思案、片や口下手……ちょっとしたズレで隔たりができてただけだからな」


華「きっかけがあればすぐに元通りになる……ですか?」


麻子「……何にせよ、家族で仲がいいことに越したことはないさ」


沙織「麻子……うん、そうだね」




優花里「さて、我々も夕食にしましょう!」


華「あの〜夕食まで頂いて、お泊りもさせていただいて、本当にご迷惑ではないでしょうか?」


優花里「ええ、母も張り切って夕食を作ってくれるというので!母のカレーは絶品ですよ〜ああ、食事用にちょっと片づけますね……」


沙織「あ、私達も手伝うよーっ」





麻子「……うん?本に集中してたら、もうこんな時間か……」チラッ


優花里「ムニャムニャ……」


沙織「う〜ん……」


華「すー……すー……」


麻子「流石に皆寝てしまったな……」


麻子「西住姉妹ももう寝ただろうし、私もそろそろ……」


ザ……ザザ……


麻子「ん?こんな時間に通信が——」


まほ「た、大変だ!寝ぼけたみほが、おそらくいつもの癖で私が寝ているベットに潜り込んできたんだがこれはどうすr」


プチッ


麻子「…………寝るか」



おわり





————蛇足:翌日



優花里「遅いですね、西住殿と姉上殿……」


沙織「私達が早いんだよ。ようやく6人で遊べるぞ〜って思って張り切り過ぎたかな……?」


華「ですね。まだ待ち合わせ時間まで20分有りますし……ああ麻子さん、大丈夫ですか?」


麻子「うう……立ってるのが辛い……」フラフラ


優花里「いや〜しかし西住殿達が仲良く慣れたようでよかったですね!」




沙織「……ゆかりんは良かったの?二人が仲良くなっちゃって」


優花里「はい、それはもちろん————」


沙織「 本 当 に い い の ? 」


優花里「…………はい」


優花里「月並みではありますが、私は西住殿の喜ぶ姿が見れればそれでいいんです。私じゃああんなに嬉しそうな顔は引き出せませんから……」


優花里「でも私には皆さんがいますから!こうして皆さんと楽しく過ごせるだけで幸せなんです!!」




沙織「ゆかりん……」


華「優花里さん……」


優花里「それに……」


麻子「……それに?」


優花里「実は私、最近『姉妹丼』というものに興味がありまして……」


沙織「…………」


華「…………」


麻子「…………」




優花里「あ、噂をすれば……西住殿〜、姉上殿〜こちらで〜す!」


みほ「優花里さん、みんな!遅れてごめん!」


優花里「いえいえ、私達が早く来ただけですから!それにしても手をつないで登場とは、お二人とも仲がいいですな〜」


まほ「そう……かな?」


みほ「これくらい普通だよね、お姉ちゃん!」ニコッ


まほ「ああ……そうだな」


優花里「それでは全員揃いましたし、大洗町に向けて、パンツァー・フォー!!」


みほ・まほ「「おー!」」


沙織・華・麻子「「「お、お〜……」」」




おわり


以上です。


西住姉妹が好きすぎて作成した続編でした。


もっと増えて欲しいですね〜姉妹のSS



秋山流……


「正直言って、姉上殿が妬ましいです……初めて会った日からみほさんの中に、あなたがいて……
そんなみほさんを私は好きになった。
だから…姉上殿もひっくるめて、みほさんをもらいます」※性的な意味で


みたいな感じですかね?w

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