P「梅雨時ですね」
あずさ「違いますよ、プロデューサーさん」
P「あれ、間違いでしたか?」
あずさ「プロデューサーさん、私の格好みて気づかないんですか?」
P「あずささんの格好……ですか? 綺麗な純白のウエディングドレス……あっ」
あずさ「わかったみたいですね」
P「はい、ジューンブラインドですね」
あずさ「はい、その通りです~」
P「道理で最近は、ウエディングドレスのモデルや式場の広告写真の撮影の仕事のオファーが多かったわけだ」
あずさ「もしかしてプロデューサーさん、忘れていたんですか?」
P「ここ最近は、アイドルのプロデュースや企画や営業と色々と忙しかったですから。すっかり頭から抜けてましたよ」
P「そっかジューンブラインド、6月の花嫁かぁ……」
あずさ「6月に結婚すると、幸せになるって言われていますよね」
P「どうしてでしょうね?」
あずさ「う~ん、どうしてでしょう?」
P「おまじないか何かみたいなものですかね」
あずさ「そうかもしれませんね」
P「正直、男の目線で見るとよくわかりませんね。この手の迷信みたいなものは」
あずさ「でも、素敵じゃないですか……」
P「内容が前向きですからね」
あずさ「プロデューサーさんは、おまじないとか占いとか、そういうのを信じていますか?」
P「そうですね、運の良いときだけ信じちゃいます」
あずさ「まぁ、プロデューサーさんたら……ふふっ」
P「結婚か……」
あずさ「どうしたんですか?」
P「いや、何ていうか自分が結婚しているイメージがわかなくて」
あずさ「プロデューサーさんは、結婚願望がないんですか?」
P「そういうわけじゃありませんよ。ただ……」
あずさ「ただ?」
P「今は、仕事に忙殺されて相手を探すことも出来ませんから」
Prr……Prr……
P「ほらねっ。はい、Pです。あっ、社長、先日の件についてですが……」
あずさ「……」
P「はい、それじゃあお願いします」
Pi……
P「よし、これで問題はなさそうだな」
P「すみません。話の途中で抜けちゃって」
あずさ「あのプロデューサーさん……プロデューサーさんはお仕事で忙しいですよね。だから、相手の方を探すのは」
P「そうですね。これから、みんなの人気が上がっていけば仕事も今以上に忙しくなって、探す時間が益々なくりますね」
あずさ「はい」
P「そうなると、やっぱり職場結婚しかないのかな……」
あずさ「え……っ!」
P「でも、765プロの女性陣はアイドルばっかりだからほとんど無理だよな……」
あずさ「あう……」
P「そうなると消去法で……事務員の音無さんか、同じプロデューサーの律子か」
P「う~ん、悩むな」
あずさ「そ、そんな……ダメですよ!」
P「えっ……あれ、俺、声に出てましたか?」
あずさ「あの……プロデューサーさんは、小鳥さんか律子さんと結婚するつもりなんですか?」
P「いや、違いますよ」
あずさ「ほっ……」
P「ただ、現実を見た場合にそれが一番可能性として高いっていう話ですよ」
P「歳が離れすぎているというわけでもなく、付き合うのに支障がない。それでいて、俺と既に交友関係もある」
P「そうなると、この二人になりますよね」
あずさ「……」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「はい」
あずさ「プロデューサーさんは、それでいいんですか?」
P「ん……どういうことですか?」
あずさ「結婚って、その相手と一生を歩んでいく約束をすることですよ」
あずさ「嬉しいときも、辛いときも全部を分かち合うんです」
あずさ「そんな大切なパートナーを、そんな風に決めてしまっていいんですか?」
P「……」
あずさ「きっとプロデューサーさんにも、運命の人がいるはずなんです」
P「俺の運命の人ですか……」
あずさ「はい、きっとその人はプロデューサーさんのことを待っているんです。プロデューサーさんが、自分のことを見つけてくれるって信じて……」
あずさ「だから、結婚相手をそんな風に決めないで下さい。それじゃあ、選ばれた人も選ばれなかった人もあまりにもかわいそうですよ」
P「あずささん……」
P「そうですね、あずささんの言うとおりですね」
P「俺はただ、音無さんと律子を値踏みしているだけでした。そんな気持ちで結婚したって上手くいくわけない」
P「大事なのは、俺が相手のことをどう思っているかってことですよね」
あずさ「はい……」
P「ありがとうございます、あずささん」
あずさ「いいんですよ」
あずさ(たとえ、プロデューサーさんの運命の人が私じゃなくても……)
あずさ(私はプロデューサーさんのことが好きだから)
あずさ「私はプロデューサーさんに幸せになって欲しいだけですから……」
P「俺も同じ気持ちです」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「俺も、あずささんに幸せになって欲しいですよ」
P「あずささんにもいるんですか、運命の人?」
あずさ「はい。私、もう運命の人を見つけました」
P「へぇ……そうですか」ズキ
P(あれ、俺……いま)
P「あの……ちなみにその人はどんな人なんですか?」
あずさ「そうですね……その人はいつだって、私のために頑張ってくれる人で」
あずさ「私が道に迷って俯いてしまった時も、優しく手を差し伸べてくれたんです」
あずさ「手を握った時の、あの胸の高鳴りは今でもはっきりと覚えています」
あずさ「あぁ、この人が私の運命の人なんだなって感じました」
P「悔しいですね……」
あずさ「悔しい……ですか?」
P「俺、自分で言うのもなんですがあずささんに一番近くにいる男だと思っていたんですよ」
P「でも、その人はあずささんにそれだけ思われているなんて……同じ男として悔しいですよ」
あずさ「プロデューサーさん……ふふっ」
P「な、なにが可笑しいんですか?」
あずさ「だって、プロデューサーさん……いえ、なんでもありません」
P「?」
スタッフ「すみません、撮影お願いしまーす」
あずさ「あら、時間みたいですね」
P「そうみたいですね。頑張ってきてください」
あずさ「はい、運命の人に気づいてもらえるように、はりきって行ってきます~」
P「あっ……」
P(行ってしまう、あずささんが……)
パシッ……
あずさ「えっ……」
あずさ「あの……プロデューサーさん」
P「あっ、すみません……」
あずさ「どうしたんですか?」
P「な、なんでもありません。それより、早く行ってあげてください……って、引き止めたのは俺でした」
あずさ「プロデューサーさん、大丈夫ですよ」
P「あずささん?」
あずさ「私、プロデューサーさんの元から離れていったりなんかしませんから」
P(撮影中のあずささん……良い顔だ。これなら、今日の仕事も完璧だな)
P(ホントに幸せそうだな……)
あずさ「……」
あずさ「……!」
P(あっ、こっちの視線に気づいた)
あずさ「……」ニコッ
P「……っ!」カァッ
P(顔……熱い。これって、まるで……)
あずさ「……」ニコニコ
P「運命の人……か」
P「もしかして、俺の運命の人って……」
P「……」ジッ
P「小指を見つめても赤い糸は見えないか……見えたらたどって、その人の元へ行くんだけどな」
P「今日は、お疲れ様でした。スタッフも凄く満足してくれていたみたいですよ」
あずさ「ホントですか。それなら、良かったです」
P「えぇ、見ているこっちも幸せになれそうな素敵な笑顔でしたよ」
あずさ「そんな……私……///」
P「ところで、あずささん」
あずさ「はい、なんでしょう?」
P「えっと……この後、お時間空いてますか?」
あずさ「えっ……それは」
P「い、いや……その一緒に夕飯なんてどうかなって」
P「ほ、ほら、俺達って仕事以外は基本的に関わりがないじゃないですか?」
P「だから、その……親睦を深めると言いますか、お互いにを知るというか」
P「あっ、いや、あずささんが嫌なら構いませんよ」
あずさ「ぷっ……」
P「あ、あずささん?」
あずさ「プロデューサーさん、慌てすぎです……くすっ」
P「わ、笑わないでくださいよ……それでどうなんですか?」
あずさ「そうですね、ご一緒していいですか?」
P「もちろんですよ。誘ったのは俺なんですから」
あずさ「お店、期待していますね」
P「うっ……ハードルを上げないでくださいよ」
あずさ「大丈夫です。プロデューサーさんなら、きっと出来ますから」
P「そこまで期待されたなら、応えなきゃいけませんね」
あずさ「まぁ……」
P「どうですか?」
あずさ「とても素敵なお店です~。プロデューサーさん、ここにはよく来るんですか?」
P「いえ、たまに来る程度です。でも、お気に入りの店ですよ。料理も美味しいですから」
P「とりあえず、座りましょう……すみません、テーブル席で二人お願いします」
P「さて、料理も飲み物も来ましたし乾杯しましょうか」
あずさ「何に乾杯しますか?」
P「そうですね……今日のあずさの仕事の出来に乾杯!」
あずさ「かんぱ~い……んっ」
あずさ「あっ、美味しい」
P「喜んでもらえて嬉しいですよ」
P「へぇ、あずささんは短大生だったんですね。知りませんでした」
あずさ「プロデューサーさんは、プロデューサーをやる前もお仕事していたんですね」
P「あ、当たり前じゃないですか。働いて金を稼がないで、どう生活しろっていうんですか」
あずさ「主夫とかあるじゃないですか?」
P「養ってくれる相手がいませんよ……」
あずさ「そうなんですか……ちょっと意外です」
P「どういう意味ですか?」
あずさ「だって、プロデューサーさん、女の子の扱いがとっても上手ですから」
P「何か女好きって言われてるような気がするんですが」
あずさ「でも、事務所のみんなもプロデューサーさんのことを慕っていますよ」
あずさ「男の人に興味のなかった美希ちゃんまで慕っているくらいです」
あずさ「実際、どうなんですか? 今まで誰かとお付き合いしたことは……」
P「さて、どうだったかな……」
あずさ「むぅ……プロデューサーさん、はぐらかしちゃダメです」
P「そう言われてもですね……」
P「お、俺の話はいいじゃないですか。あずささんは、どうなんですか?」
あずさ「私ですか」
P「そうですよ。あずささんだって、アイドル始める前があるんですから」
P「誰かと付き合いとかなかったんですか?」
あずさ「……ましたよ」
P「えっ……」
あずさ「お付き合いならありましたよ……」
P「……」
あずさ「あっ、いや、付き合いって言っても1日だけの話なんです」
P「い、1日?」
あずさ「高校の頃に……先輩の方と一緒にデートへ行ったんです」
あずさ「その時の私、緊張して何も出来なかったんです……」
あずさ「でも、その日の終わりに別れようとって言われたんです」
P「……」
あずさ「その人から見たらきっと私はつまらない女に見えたんでしょうね」
P「そうですね……確かに黙ったままの人と一緒にいても良い気分ではないですね」
あずさ「……っ!」
P「でも、それに関しては先輩が悪いと思いますけどね」
あずさ「えっ……」
P「だって、そうじゃないですか。あずささんが緊張しているんだったら、まずその緊張をほぐしてやらないと」
P「そう言ったケアもせずに、あずささんを振り回して……それでつまらないから別れようなんて身勝手な話ですよ」
P「別れてもらって正解ですよ。そういう人って、あずささんが好きなんじゃなくて、あずささんと付き合っている自分に酔っているだけですよ」
P「いるじゃないですか、他人に自分のものをひけらかして自慢したがる人。それと一緒ですよ」
P「だいたい何ですか、あずささんと一緒にいてつまらないとか」
P「俺なんて、あずささんと一緒にいるだけで嬉しいですよ」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん!」
P「何か無性に腹が立ってきた。すいませーん、注文いいですか!?」
あずさ「……」
P「どうしたんですか?」
あずさ「プロデューサーさんって優しいなって思っただけですよ」
P「優しいですか?」
あずさ「そうですよ。今だって私のために怒ってくれましたから」
P「勝手に怒ってるだけですよ」
あずさ「私にとっては違うんです」
あずさ「ごちそうさまでした、プロデューサーさん」
P「いえいえ、こちらこそ」
あずさ「でも、いいんですか。お支払……」
P「気にしないでください。これも男の甲斐性って奴です。まぁ、奢るのが当然なんて思われたら、それはそれで癪ですが」
あずさ「わ、私は……」
P「分かってますよ。あずささんは、そんな人じゃないです」
P「そうそう、あずささんに聞いておきたいことがあるんですよ」
あずさ「私に……なんでしょう?」
P「楽しかったですか?」
あずさ「……はい、とても」
P「そうですか、俺も楽しかったですよ。あずささんの事を色々と知ることが出来て」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「それじゃあ、あずささん。また明日……」
ギュッ……
P「んっ?」
あずさ「あっ……これは」
P「……まぁ、気持ちはわかりますよ。俺もやりましたし」
あずさ「……」
P「心配しないでください、俺はいつまでもあずささんのプロデューサーですよ」
P「あずささんの元から離れていったりなんかしません」
あずさ「だったら……私を……」
あずさ「私を家まで送ってください」
飯、つーか読み返すとgdgd
この間のPとあずさと小鳥の時みたく未完でおちそうな気がする
P「それは……」
あずさ「プロデューサーさんの言葉が嘘じゃないって教えてください……」
P「……そうですね。元々、あずささんをこんな時間まで付き合わせてしまったのは俺ですから」
あずさ「プロデューサーさん!」
P「それに、こう暗いと道もわかりづらいです。あずささんが迷子になったら俺の責任ですもんね」
あずさ「……」
ギュッ……
P「あ、あずささん?」
あずさ「それなら……私が迷子にならないようにしっかり握っていてください」
P「あずささん……」
あずさ「絶対に離しちゃダメですよ?」
P「はい……」
P「……」
あずさ「……」
P(あずささん、顔が整っていて……やっぱり綺麗だよな)
あずさ「……!」
P(やばっ、気づかれた)
あずさ「……///」
P「……///」
P「……」
あずさ「……」
あずさ(プロデューサーさんの手……大きくて暖かい)
あずさ(もう少し、強く握ってもいいかしら……)
ギュッ……
P「……っ!」
あずさ「……」ドキドキ
P「……」
ギュッ……
あずさ「……!」
あずさ「……///」
P(あずささんの手……柔らかい)
あずさ(も、もうちょっと近づいても大丈夫よね)
あずさ「……」
P「……!」
P(あずささんがこんな近くに……あと腕に)
ムニッ……
P(これが765プロ最大の、あずささんの……)
あずさ「……///」
P「あずささん……つきましたよ」
あずさ「は、はい……」
P「そ……それじゃあ」
あずさ「はい……」
P「……」
あずさ「……」
P「あの、あずささん……」
あずさ「はい……」
P「手、離してくれませんか?」
あずさ「……!」
あずさ「あ、あら嫌だ。私ったら……」
P「この感触…まさにCDシングルッ……!!!」
あずさ「」
あずさ「プロデューサーさん、ありがとうございます」
P「あずささんが頼んだんですよ……」
あずさ「ふふっ、そうでした……」
あずさ「あの、プロデューサーさん」
P「はい、なんですか?」
あずさ「いつか、また今日みたいに私を家まで送ってくれませんか」
P「えぇ、いいですよ。俺は、あずささんのプロデューサーですから、しっかりと送らさせていただきます」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「それなら、あずささん。俺の方からもいいですか?」
あずさ「はい」
P「今週、俺とデートしましょう」
あずさ「え、えぇええっ! で、デートですか」
P「はい、デートです」
あずさ「でも……私……」
P「あずささんの気持ちもわかりますよ」
P「デートに対して、嫌な思い出があるのに俺はこうしてデートに誘う……まぁ、良いとは言えないですね」
あずさ「だったら……」
P「だったら、俺があずささんのデートの思い出を塗り替えちゃいます」
あずさ「塗り替える?」
P「そうです。俺、デートであずささんを楽しませるだけの自信ありますよ」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「あずささんのデートに対する思い出を良いものにしましょう。だって……」
P「デートって本来は楽しいものでしょう?」
あずさ「はい……」
P「よし、あずささんからも了承も得られたことですし……帰りますね」
あずさ「ぷ、プロデューサーさん……」
P「なんですか……」
あずさ「あの……その……」
P「安心してくださいよ。俺は約束を守る男です。何なら指切りでもしますか?」
あずさ「え……」
P「ほら、あずささん。指出してください」
あずさ「は、はい……」
CDが指輪か…
P「指切りげんまん」
あずさ「嘘ついたら針千本の~ます、指きった」
P「これで心配ありませんね」
あずさ「はい……」
P「じゃあ、あずささん。おやすみなさい」
あずさ「はい、プロデューサーさんも……」
P「……」ジィ
P「……」
P「やっぱり、赤い糸は見えないか……でも」
P「繋がっていた気はしたかな……俺の運命の人に」
あずさ「デート……」
あずさ「プロデューサーさんとデート……」
あずさ「ふふっ……」
あずさ「顔、緩んでいるの自分でもわかるわ……」
あずさ「でも、誰もいないから良いわよね……」
あずさ「ふふっ……」
デート当日……
P「あずささんを待たせちゃ悪いから、早めに家を出たつもりだけど」
あずさ「……」
P「何で迷わず来れ……じゃなかった、もう来てるんだ」
P「時間まで、まだ結構あるぞ……」
P「と、とにかく、あずささんをこれ以上待たせる訳にはいかないか」
P「あずささ~ん」
あずさ「あっ、プロデューサーさん」
P「随分と早いですね……」
あずさ「いえ、私もさっき来たばかりですから」
P「んっ……あずささん。その荷物は?」
あずさ「あっ……これは」
P「持ちましょうか?」
あずさ「いえ、大丈夫です。そんなに重いものでもないので」
P「中身は……っと、詮索は余計ですね」
あずさ「後でわかりますよ」
あずさ「それでプロデューサーさん、どこに行くんですか?」
P「そうですね、一応はプランは立てていますけど」
P「あずささんの希望があるなら、そちらを優先しますよ」
あずさ「いえ、大丈夫です。今日はプロデューサーさんにお任せします」
P「なるほど……」
P「それじゃあ、きちんとエスコートしなければいけませんね」
あずさ「よろしくお願いします~」
P「任せてください。では……」
P「あずささん、お手を……」
あずさ「……」
あずさ「はい……プロデューサーさん」
P「う~ん、どれにするかな……」
あずさ「ネクタイですか?」
P「えぇ、そうです……仕事が忙しいせいで禄にオシャレをする時間もないですから」
P「せめて、仕事着でつけるネクタイくらいはオシャレしたいなって……」
あずさ「いけない人ですね、プロデューサーさん」
P「そう言わないでください」
P「あずささんは、どれがいいと思いますか?」
あずさ「う~ん、そうですね。これなんか、どうでしょう?」
P「う~ん、俺はこっちの方が良いと思いますけど」
あずさ「でも、プロデューサーさん。こういう色のネクタイ、多くないですか?」
P「あぁ~、確かに言われてみればそうかもしれません。ついつい、偏っちゃうんですよね」
P「っていうか、よく知ってましたね」
あずさ「た……たまたまですよ」
あずさ(チェックしていたなんて言えないわ……)
P「それじゃあ、あずささんの選んだこれにしてみるかな」
あずさ「きっと似合いますよ」
P「そこら辺のあずささんのセンスは信用していますよ。あずささんの服装はオシャレですから」
あずさ「ちゃんと着けてきてくださいね」
P「えぇ、わかってますよ……持ち腐れにしたら、選んでくれたあずささんに失礼ですから」
P「ネクタイを買ったら、結構時間が経ちましたね」
P「あずささん、お昼はどこで……」
あずさ「それなら大丈夫ですよ」
P「何がですか?」
あずさ「ちゃんと用意してあるんですよ」
P「あっ……その荷物って」
あずさ「はい、お弁当です~」
P「もしかして、今日のために」
あずさ「はい、プロデューサーさんに食べてほしくて」
P「ありがとうございます」
あずさ「ふふっ……お礼の言葉は、食べてから言ってください」
公園
あずさ「風が気持ちいいですね」
P「えぇ、お昼を食べるには絶好ですね」
あずさ「プロデューサーさん、座ってください」
P「シートまで、用意いいですね」
あずさ「プロデューサーさん、そんな所に立っていないで座ってください」
あずさ「どうぞ……プロデューサーさん」
P「おぉ……これはスゴいですね」
P「色とりどりで、盛り付けも綺麗
食べるのがもったいないです」
あずさ「それじゃあ、作った意味がありませんよ」
あずさ「はい、プロデューサーさん……箸ですよ」
P「ありがとうございます。それじゃあ、早速いただきます」
そこはあーんだろ
>>185
あーんは、ダーリンでやってるから無理なんや
P「んぐ……んぐ……」
P「美味しいですよ、これ……」
P「んぐ……んっ」ガツガツ
あずさ「ぷ、プロデューサーさん、そんなにかき込んだら!」
P「ん……っ!」
P「んん~、んんぅううん~っ!」
あずさ「プロデューサーさん、お茶、お茶をどうぞ!」
P「んぐ、んぐ……ぷはっ!」
あずさ「もう、プロデューサーさん!」
P「す、すみません……」
あずさ「もっとゆっくり食べてくださいね、お弁当は逃げたりしませんから」
P「そうでした。こんなに美味しい弁当を早く食べ終わらしちゃうなんてもったいないですもんね」
P「ふぅ……ごちそうさま」
ゴロン……
あずさ「プロデューサーさん。食べてすぐに寝ると牛になりますよ」
P「平気ですよ……ふぁ」
あずさ「眠いんですか?」
P「えぇ、少し……」
あずさ「あの……プロデューサーさん」
P「はい……」
ポンポン……
あずさ「その……どうぞ」
P「……」
P「良いんですか、膝の上?」
あずさ「別にいいですよ」
P「結構、寝ちゃうと思いますよ」
あずさ「私、待つのは得意ですから……」
P「それじゃあ、失礼しますね」
P「……っと」
あずさ「どうでしょうか?」
P「ん……柔らかく気持ちいいですよ」
P「……」
P「ぐぅ……」
あずさ「おやすみなさい、プロデューサーさん」ナデナデ
飯作って、食ってくる
あずさのプロデューサーが多くてなによりだwww
P「……」
あずさ「プロデューサーさんの寝顔……可愛い」
あずさ「……」ナデナデ
あずさ(今なら、何かしても起きないかしら……)
あずさ「だ、だったら……」
あずさ「……んっ」
P「……」
あずさ「……」
あずさ「……」
あずさ「しちゃった……」
あずさ「私、プロデューサーさんにキスしちゃった」
あずさ「も、もう1回いいかしら……」
あずさ「んっ……」
あずさ「……」
あずさ「さっきより長くやっちゃった……」
あずさ「えへへ……」フニャ
P「ん……」
あずさ「あっ……おはようございます、プロデューサーさん」
P「……」
あずさ「プロデューサーさん?」
P「あっ、いや……目が覚めたら、あずささんの顔が目の前にありましたから」
P「見惚れていました……」
あずさ「プロデューサーさん……///」
P「よっと、よく寝た。えっと、時間は……。うわっ、こんな時間か」
P「あずささん、起こしてくれて良かったんですよ」
あずさ「起こすの悪いと思いましたから」
P「気にしなくていいんですよ」
あずさ「それなら、プロデューサーさんも気にしないでください」
P「それを言われたら何も言えませんね」
あずさ「ふふっ……」
P「……何か良いことあったんですか?」
あずさ「えぇ……とっても」
帰り道……
P「すみません、せっかくのデートだったのに。俺、寝てるだけでしたね」
あずさ「そんなことありませんよ~」
P「でも……」
あずさ「プロデューサーさんは、この間言ってくれましたね。私と一緒にいるだけで嬉しいって……」
P「はい」
あずさ「それは、私も同じ気持ちなんですよ……」
あずさ「私もプロデューサーさんと一緒にいる……それだけで」
あずさ「とても心が満たされていくんです……」
P「あずささん……」
P「あずささん……」
P「あずささんも、俺に言ってくれましたね。俺に運命の人がいるって」
あずさ「はい……」
P「俺は……俺の運命の人、だいぶ待たせちゃっていたのかもしれません」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「灯台下暗し、昔の人は上手いことを言いましたね」
P「近すぎて、気づけなかった……でも今なら言えます」
P「あずささん……」
あずさ「はい……」
P「俺は、あずささんが、運命の人だって信じています」
P「だから、あずささん……俺と一緒に歩いてください!」
あずさ「……」
あずさ「……」ポロポロ
P「あっ、あずささん!?」
あずさ「嬉しい……」
P「あずささん……」
あずさ「私、ずっとその言葉を待っていたんですよ」
あずさ「私、プロデューサーさんのことが好きだけど、自分から言いだす勇気がなくて……」
あずさ「だから、待っていようって決めたんです」
P「……」
あずさ「でも、やっぱり待っているだけって辛くて……」
あずさ「でも、待っているだけなら」
あずさ「そういう考え方なら、プロデューサーさんが私を見つけてくれなかった時に傷付かないですむから……」
P「……」
ギュッ……
あずさ「プロデューサーさん……」
P「もういい、もういいんですよ、あずささん。俺はこうしてあずささんを見つけたんです」
P「すみません……待たせてしまって」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「泣かないでください……」
あずさ「あっ……涙」
P「あずささんには、笑っていて欲しいんです」
P「あずささんが笑顔だと、俺も元気になれますから」
あずさ「プロデューサーさん……」
貴音「そうなのですか」
千早「虚しいだけだったわ」
貴音「私もやってみたくなりました」
貴音「こうですか?」
千早「……」
貴音「むむっ、大変です!千早」
貴音「胸が邪魔で……くっ」
千早「」
>>242
誤爆
P「……あの、すみません。あずささん」
あずさ「何ですか……」
P「キスしていいですか?」
あずさ「……」
P「あの……あずささん」
あずさ「聞かなきゃしてくれないんですか?」
P「……」
あずさ「んっ……」
1年後……
P「やっぱり綺麗ですね、ウエディングドレス」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「今年もこの仕事が……というか去年より増えましたよね」
あずさ「嬉しいです~」
P「それだけ魅力的になったことですよ」
あずさ「むぅ……」
P「そうむくれないで下さいよ……」
P「一応、俺たちにも世間体ってやつがあるんです」
P「アイドルとプロデューサーっていうのは、本来は結ばれないんですから」
あずさ「プロデューサーさんなら、そんなこと」
P「気にします。そういうのって軽く見てると危険ですよ」
あずさ「はう……」
P「でも、そうですね……場所としてはちょうどいいか」
あずさ「えっ……」
P「あずささん、手を出してもらえますか?」
あずさ「はい」
P「あっ、右じゃないです。左手をお願いします」
すっ……
あずさ「プロデューサーさん。これ……」
P「えぇ、給料3ヶ月分ってやつです」
あずさ「……」
P「宝石はその輝きは失うことがないって言います」
P「それと一緒で、俺のあずささんへの想いも変わらないものだと誓います」
P「まぁ、その指輪は、今のあずささんの稼ぎからみたら大した額のものじゃないですけどね」
あずさ「いえ、値段よりもプロデューサーさんの想いが込められているという所が嬉しいです」
あずさ「プロデューサーさん、私は幸せです」
P「俺も幸せです……」
P「だから、この幸せを守っていきたいです」
あずさ「プロデューサーさん……」
P「でも、俺一人じゃ難しいと思います」
P「だから、これからも隣で支えてくれませんか?」
あずさ「……」
あずさ「……」
はい、いつまでも隣にいさせてくださいね……あなた
fin
みうらさん「あらー」テクテク
春香「みうらさんの乳輪はどうなってるんだろうね!」
みうらさん「あら?」
ゴソゴソ
<あらーー!!
春香「でっかwwww」
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません