春香「ほ、本当ですかプロデューサーさん!」
P「本当だとも!」
伊織「へぇ、やるじゃないのアンタ!」
律子「お昼の連ドラっていったら、専業主婦が好んで見る愛憎劇ね」
雪歩「とても子供には見せられないって、井戸端会議で人気爆発ですぅ」
ワイワイ
P「ともあれ出演者の発表だ!愛憎渦巻くメロドラマの主演女優に選ばれたのは…」
みんな「ワクワク」
P「>>4だ!」
律子
P「律子だ!」
律子「え、えぇ!?私ですか!?」
P「律子だ!!」
小鳥「おめでとうございます!」
美希「すごいのー!」
千早「これで主婦層の人気も急上昇ね!」
律子「ちょ、ちょっとまってよわたry」
P「既にオファーは了承済みだ!」
律子「ええぇぇ!?」
P「そしてだ!律子演じる若妻の最愛の夫に選ばれたのは…」
P「>>18だ!」
りょうちん
P「876の秋月涼くんだ!」
律子「ハアアアアアアァァァァー!?」ガタン
貴音「秋月涼…元女装アイドルにして律子の従弟ですね」
やよい「男女問わず人気急上昇中ってはなしですー!」
真「へぇ!すごいじゃないか涼!」
律子「う、うおおおおぉぉああああぁ!!よ、よりに寄って相手が涼…!?」ガタン
P「そして秋月夫婦演じる二人の親友役の女優は…」
P「>>29だ!」
>>4のせいで終わったわ
P「あずささんだ!」
あずさ「あ、あら~…私なんかでいいのかしら~?」
P「あずささんです!!」
響「ふたりともすごいぞ!」
亜美「んふっふ~…でもメロドラマってことはねぇ…」
真美「あずささんが涼ちんをNTR展開もありですな~?」
あずさ「あ、あらあらどうしましょう~」
律子「ハハ…まぁドラマ慣れしてるあずささんがいれば私も心強いです…」
P「収録は来週からだ!二人とも張り切っていくぞ!」
P「そして収録が終わった!!」
---
小鳥「…あ!始まる始まる!社長!時間ですよ!」
社長「うむ!いやー私も楽しみにしていたよ…」
小鳥「録画しときますね!」
・
・
・
~花王 愛の劇場~
大学時代に熱烈な恋に落ちた律子と涼。
就職も決まり、大学の卒業をきっかけに籍を入れ、
晴れて二人の新婚生活が始まった。
涼「それじゃ律子ねーちゃん、行ってくるよ」
律子「あ、涼!忘れ物!」
涼「え?」
チュ
律子「うふっ、いってらっしゃい」
涼「ん、いってきます!」
そんな「二人だけの」甘い新婚生活が始まるかと思われたのだが…
そう、老いた涼の実母と共暮らしなのである。
>>47「ちょっと、ちょっと律子さん!ちょっと!」
律子「は、はい義母さま!」
真美おばあさん
真美「律っちゃーん、このお味噌汁しょっぱいよー」
律子「も、申しわけありません…」
真美「もしかしてアレ?血圧MAXでいびり殺そうっていうアレ?
もしかして真美の保険金狙い?遺産相続?」
律子「そ、そんな!」
真美「それにしてもしょっぱいなー、もっと薄味にできないかなー」
律子「は、はい…」
涼の帰ってくるまで姑の真美にいびられ、辛い時間をすごすこととなってしまった。
しかも義母がいれば義父もいるわけで…
亜美「お?律っちゃーんなんか疲れた顔してるねえ?」
律子「え、だ、大丈夫ですよ義父さま…」
亜美「おっし肩もんであげるよぉーえっへっへっへぇ~!」
律子「だ、大丈夫です!ほんとに大丈夫ですから!!」
亜美「そー?なんじゃいつれないのう!」サワサワ
律子「ひっ…」
亜美「おっと…ワシもそろそろ会社に行かねばな!がっはっは!」
律子「う、うぅ…」
義父のセクハラも始まったのである。
これには普段気丈な律子もすっかりまいってしまった。
真美にいびられるとか
ご褒美じゃねーか
真美「律っちゃん掃除は?まだしないの?」
律子「えっ…さっき済ませましたが…」
真美「律っちゃんナイスジョークwwwこれで掃除済みなわけないじゃーん!
まったく最近の若いモンは掃除の仕方もしらないんだからまいっちゃうよねー」
律子「も、申しわけありません…」
---
亜美「律っちゃん孫はまだ?」
律子「ええぇ…えーっと…」
亜美「んっふっふ~…ワシらのことなんか気にしないでバスバスやっちゃって良いのじゃよ?」
律子「は、ハハハ…」
そんな律子の安息といえば友人のあずさと会うひと時ぐらいのものであった。
あずさ「律子さん、久しぶりね~?どう、新婚生活は順調?」
律子「そうね…はぁ…」
あずさ「あらあら…どうしたの?なんだか疲れた顔しちゃって」
律子「涼の両親となかなかそりが合わなくて…」
あずさ「へぇ~そうなんだ…それにしてもまさか、あなた達が結婚するなんてね~?」
律子「アハハ…まぁ少し早すぎかなとは思ったんだけどね」
あずさ「ふぅ~ん…うふふ…ほーんと、うらやましいわぁ~…」
あずささんに違和感がない
これはつまり
律子「え…出張!?」
涼「うん…半年ぐらいになるとおもう…」
そんな中、涼の出張が決まってしまう。
律子も着いて行きたい所だが、さすがに涼の両親二人を置いてはいけず。
涼「父さんと母さんのこと、頼めるかい?」
律子「えぇ…わかったわ、私に任せて!」
夫の出世のために気丈に振舞う律子なのであった。
律子「涼…今夜は、ね…?」
涼「うん、律子ねーちゃん…」
ハァッハァッハァッ モゾモゾモゾ
ハァッハァッハァッ モゾモゾモゾモゾモゾ
---
小鳥「きたわ!必要以上にモゾモゾする濡れ場が!!」
ふぇぇ…良い子には見せられないシーンだよぉ…
真美「真美達のことなんかほっといて涼ちんに着いていけば良かったのにー」
亜美「そうだよー、まぁだ若いんだから孫でもこさえて戻ってきてくれれば良いのにー」
律子「いえそんな…家のことをお二人にお任せするわけには行きませんし」
真美「りっちゃんがいない方が家事ははかどるんだけどねー」
律子「う、うぅ…精進します…」
涼のいない間、この家は私が守るのだと張り切る律子。
しかしそこに思わぬ来訪者が現れる。
「ただいまー」
律子「え…?」
「やぁ義姉さん。久しぶりだね」
なにかと黒いウワサが耐えない、涼の弟の>>85である。
律子
こ、これは…
どうすんの再安価?
律子「ま、真…」
真「いやー久々だなこの家も。まだウチのジジイとババアは生きてるのかい?」
真は素行が悪く、どうやら秋月家の資産に手をつけてどこかへとんずらしていたらしい。
亜美「おらー!まこちーん!何しに帰ってきたのさー!!」
真美「もうまこちんなんてウチの子じゃありません!おめーの部屋ねーから!!」
真「うるせーんだよババアひっこんでろ!」
真美「なにおう!?」
亜美「真美に向かってなんて口の利き方だー!」
真「あ?やんのかてめぇコラァ!!」
亜美「いでででで!!」
律子「や、やめて!やめてください!」
NTRクルー(゜∀゜)??
真「とにかく金を返しに着たのさ。ほら」
盗った金を返しに来ただけだという真。
しかしその手には信じられない額のお金が。
亜美「まこちん!こんなお金どうしたのさ!」
真「なにちょっと事がうまいこと転がっただけさ」
真美「ふーんだ!どうせ悪いことした黒いお金に決まってるっしょ!」
真「ひっどいなー」
亜美真美は頑なに金を受け取らず、その日は真もしぶしぶと帰っていった。
真「また来るよ。それじゃ!」
亜美「二度とくんなー!」
真美「りっちゃん塩!塩まいて!」
律子「は、はい!」
>>104 >>105 >>107
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,彡ニ三三三三ニ三三ニニ;〃ヾ、;:;:;:;:;:;::;:;::;:::;:/;:;:/
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彡ゝ `'' " |ミミミ' ‐'"ひi,;'´ ,ィ;;ァ' { { ,___ ,'r⌒!゙! ,'r⌒!゙! ,.'r⌒| l .| | ,'r⌒!゙! ..| |⌒','i
'彳`ー‐i |ミミミ' `゙ーシ' |、ニ' .ゝヽ、 ~]| ,i i i l i l i i .i i .i .i .| | i i i l .| i .i |
--、/ i |ミミ .,,r‐''" | ノ `ー-‐'" ゞ_,.'ノ ゞ_,.'ノ ゞ__,.',、'ュ .l l ゞ_,.'ノ.. .L、-_,'ノ
く'ノ :i ミミ ´ ., ' |' (~'-'ノ
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:\ヽ, ヽ / `t‐一' __
::::ヽ ヽ `::. ,; ' .:i 〈 ヽ
:::::::ヘ ヽ `::. ''"⌒゙''一ノ | }
::::::::::ヘ.ヽ ヽ、 ` ー'ーノ !>'⌒ヽ、
::::::::::::::ヽヘ `ー┬‐一;;''""´ /ヽ、 , )
\、:::::::::ヽヽ /::ヘ ) `゙'ー、_ /:::::::::Τ  ̄ `l
〃`゙ー、;;;;\\ /i:::::::丿 ' , ' , '`゙ヽ、 /:::::::::::┼‐- -ノ
しかし、真は律子が一人の時を狙ってやって再び家を訪れた。
律子「あ、あの!困るわそんな!義母さんにしかられちゃう!」
真「なーに、あのばーさんには黙ってればいいのさ。このお金は義姉さんが使ってくれればいいよ」
律子「でもそんな大金…!」
真「じゃあ預かっていてくれればそれで!お願い!」
律子「そんな…」
なにやら裏がありそうなお金。
律子は躊躇するが…。
真「しっかし涼の兄貴もかわいそうだなぁ。結婚したばっかりなのに
こんな綺麗な嫁さんを置いて一人で出張に行かなきゃならないなんてさ」
律子「え、いきなり何の話…」
真「そうだ、じゃこういうのはどう?このお金で義姉さんを買うっていうのは…」ジュルリ
律子「は…!?じょ、冗談言わないで!!」
真「冗談なんかじゃないよ。実を言えば前から義姉さんの事を狙ってたんだ…」
律子「何を言って…!」
真「ボクの女になれよ、律子!」ガタン
律子「い、いやっ!駄目!駄目よ真!」
真「さきっちょだけ!さきっちょだけだから!ねぇ律子!!」ガタンガタン
律子「あぁっ!いや、だめぇ!涼!たすけてぇ!!」
このまま真のモノになってしまうのかと思われた、その時!
亜美「おりゃー!なにやっとんじゃまこちーん!」
真美「ウチの娘に手ぇ出したらただじゃおかんぜよ!!」
律子「義父さま!義母さま!」
真「ちぇっ、いいところで…」
真美「おらー!どういう了見だまこっちーん!!」
真「うるせーよババァ!」ドン
真美「うっ…うぐぅ…」バタ
真「え?あれ?」
亜美「ああっ!真美!真美~~~!!」
律子「義母さま!?」
なんと助けに入った真美が昏倒してしまう。
律子「義母さまぁ~~~!!」
亜美「真美ぃ~~~~~!!」
真「こりゃちょっとヤバイな逃げよう…」
結果、興奮のしすぎということで大事には至らなかった真美。
真美「ごめんねりっちゃん…うちのまこちんのアホが…」
律子「申しわけありません…私のお味噌汁が塩辛かったばっかりに…」
亜美「いやー、まこちんめ。うちの大事な娘をー!」
真美「まったくだよ、うちの娘を傷物になんてしたら今度こそ死刑だよ!」
律子「義母さま…義父さま…」
ひと波乱あったものの、義両親との仲は深まった律子なのであった。
真美「だからしょっぱいってばこの味噌汁!!」
律子「す、すみません!!」
律子「…ってことがあったのよ」
あずさ「へぇ~…それは大変だったわねぇ」
律子「いやはや…一気に老け込んだ気分だわ…」
あずさ「あ、そうそう。私も報告することがあるのよ~」
律子「え?何?良い話?」
あずさ「そうねぇ、私にとっては良い話だけど…」
あずさ「律子さんにとっては、あまり良い話じゃないわねぇ?」
律子「えー?なにそれ?」
あずさ「うふふ…えっとね、私、妊娠したの」
律子「え!?何よ全然良い話…あれ?相手は?」
あずさ「もちろん、涼ちゃんよ~」ナデナデ
律子「………え?」
涼の子を身ごもったと言うあずさ。
いつ何がどうなってそうなったのかまったくわからない律子。
問いただそうとするが、はぐらかされてしまう。
あずさ「やっぱり、運命の人なのよね~」
あずさ「あなたじゃなくて私が身ごもった、っていうのが何よりの証拠ね~」
律子「な、なんで…」
疑念渦巻く律子の元に、丁度出張期間を終えた涼がのこのこと戻ってきたのであった。
涼「ただいま律子ねーちゃん!じゃさっそく子作りを…」
律子「…」
涼「…あれ?」
亜美「おう、涼ちんおう?」
真美「ちょっとツラ貸せや?おおう?」
涼「…え?え?」
律子「どういうことよおおおぉぉ!!」
亜美「うわきはまずいよねー涼ちーん」ビシ
真美「嫁の目が届かないのをいいことに好き放題とはねー涼ちーん」バシ
涼「いたっ!痛い!そ、そんな筈は!ちゃんと避妊もしたのに!」
律子「そういう問題じゃないでしょおおぉもおおううぅぅ!!」
真美「やっぱり乳か?乳が大きいのがええのんか?おう?」ガッシ
亜美「うわきはバレないようにしなきゃねー」ボッカ
涼「いたたたた!違うんです!ごめんなさい!ごめんなさい!」
律子「何が違うのよおおぉぉぉ!!」
両親を味方に付けた律子は強かった。
涼をひとしきりボコった後、あずささんの事をどうしようか考えていると…。
涼「いや、やっぱり…妊娠するはずないよ!」
亜美「ああん!まだ言うかてめー!」
真美「することすれば子供はできるんだぞヤロー!」
律子「涼…」
涼「い、いや!そうじゃなくて!だってアレは…」
涼「あずささんとその…こ、子作りしたのは…」
涼「律子ねーちゃんと式を挙げる前だもの!」
律子「え…?」
あずさと事に及んだのは半年以上も前だという涼。
式を挙げてからは会っておらず、連絡も取っていない。
出張期間中は出張つながりで出張ヘルスを呼んでいたという事である。
とりあえずあずさともう一度話をすることとなった。
あずさ「今日は二人して何の用事かしら~?離婚のご相談?」
涼「ええっと…」
律子「あずささん…本当は妊娠なんかしてないんじゃ?」
あずさ「…何を言うの?」
涼「えーっと…あ、あずささんとしたのは半年以上前ですし、その…今更っていうか…」
あずさ「もう、涼ちゃんまでひどいわ…うふふ、あの時の涼ちゃん、可愛かったわ~」
涼「あ、あははは…」
律子「…」ギリリ
律子「あずささん…病院には?」
あずさ「…え?まだよ、これからなのよ」
律子「じゃあ、一緒に行きます」
あずさ「うふふ、やだわそんなに疑ってるの?もうお腹も少し出てきてるのに…」
涼「あ、あわわ…」
律子「…」
妊娠していると言ってきかないあずさ。
そんなあずさを引っ張って、律子は知人の産婦人科を尋ねた。
>>156「三浦あずささん、こちらへどうぞ」
千早
千早「想像妊娠ですね」
あずさ「…え?」
律子「…」
千早「その名の通りです。
強い妊娠の願望が、実際に妊娠した際と同様の変化が肉体に現れます」
あずさ「そんな…うそよ、つわりもあったし…お腹も…」
千早「すべて、想像妊娠の症状となりますね。エコー検査の結果も、この通り」
あずさ「うそよ…嘘!!」ガタン
あずさ「あなた達が私の赤ちゃんを…そうよ!盗ったんでしょう!!」
あずさ「私の赤ちゃんを返してよ!返して!!」
律子「あずささん…!!」
あずさ「嫌…嫌よ!いやああぁぁぁッ!!」
涼「ぎゃおおおおおおおおおん!!」
それからあずさはひどく取り乱し、鎮静剤を投与するに至った。
律子「手間掛けさせちゃったわね」
千早「別に、構わないわ。律子の頼みだもの。
それにしても…」
涼「…す、すいませんどうも」
千早「火遊びはほどほどにしてくださいね?」
涼「え、えへへ…」
律子「…」ギリリ
涼「ごめん、律子ねーちゃん…」
律子「まったくもう…これに懲りたら、二度と浮気なんてしないことね」
涼「うぅ…すいませんでした…」
律子「…寂しかったんだから」
涼「うん…ごめんね」
涼「じゃ寂しくならないようにもう一人家族を増やそうか!!」
律子「調子に乗るな!!」
涼「ぎゃおおおおおぉぉん!!」
ハァハァハァ モゾモゾモゾ
ハァハァハァ モゾモゾモゾモゾモゾ
そんなかたちであずさの妊娠騒動は幕を閉じたのであった。が…
ジリリリリーン ジリリリリーン
ガチャ
亜美「はーい、もしもーし。亜美だよー」
亜美「え…警察?亜美なんも悪いことしてないよ!?」
亜美「…まこちんが!?」
なんと、真が路上でひどく痛めつけられた状態で発見されたという。
今は病院に搬送中だが何か悪い事件に絡んでいたようなのだ。
真美「あんな悪い子のことなんかしらないもんね!」
亜美「でも真美~…まこちんすっごい怪我らしいよ…」
律子「そうですよ義母さん…顔を見るだけでも…」
涼「僕達だけでも様子を見に行こう」
頑固な真美を置いて、3人は真が搬送された病院へと向かったのであった。
「失礼、真さんのご家族の方ですか?」
涼「え?あ、そうですけど…」
「私、刑事の>>173と申します」
やよい
やよい「うっうー!けーじのやよいでーす!よろしくおねがいしまーす!」
律子「こ、こちらこそよろしくお願いします」
やよいが言うには、真は何かの組織から足を洗おうとしていたようだった。
やより「わたしの調べですと、真さんは悪いグループを抜けようとして
悪いグループに悪いことをしちゃって、怒った悪いグループの人たちに
追われていたみたいなんですよー」
真美「な、なんだってー!じゃあまこちんはその悪の集団に!」
やよい「そうなんですよー!で、わたし達はその悪いグループをずっと追っていたんです!
真さんが悪いグループの一員だったことは既に調べはついているので、
少しでも情報が欲しいんですー!」
真美「くっそぉ地下組織の連中めー!これはきっとドリルとかロボとかが出てくるね!」
やよい「ドリル!?おっかないですー!!」
律子「病室はこっちみたい」
涼「行こうか」
真は手ひどく痛めつけられたようだったが、命に別状はなく意識もはっきりしていた。
涼「真!」
律子「真…」
真「二人とも…へへっ、わざわざごめんね。ヘタうっちゃったよ」
涼「もう悪いことなんてやめて、まっとうに生きようよ…」
律子「…まっとうにねぇ」
涼「うぐぐ…」
真「…?へへ、まっとうに、ねぇ…今更そんなことできっこないよ」
真はもともとはまっすぐないい子だったが、
周囲から常に兄との出来の良さを比較され、コンプレックスになってしまっていたのだった。
真「兄貴はいいよね…いっつも周りからちやほやされて…」
涼「真…」
真「ボクも一度でいいから、可愛いとか女の子らしいとか言われてみたかったよ…」
律子「…」
バーン!
亜美「悪の組織が攻めてきたんだって!?」
真美「ほらあれだよ!まこちんが悪の組織の一員だったんだよ!」
真「父さん…母さん!?」
真美「おのれ悪の組織めー!うちのまこちんにまで取り入ろうとは…!」
亜美「まこちん!どうやら悪の組織の裏切りでこっぴどくやられたようだな!
我が組織に協力すると言うのであれば、今なら許してやっても良いぞよ?」
真「父さん…母さん…うっ、ううぅぅぅ…」
律子「家族ってすばらしいわね!」
涼「まったくだよ!」
やよい「真さん!泣いてるんですか!?元気出してください!はいターッチ!」
真「え!?た、ターッチ…」
ガシャ
真「え」
やよい「悪の一員緊急逮捕ですー!やりましたー!」
真「い、いててちょっとまってボク怪我してるんだけど!!」
やよい「だいじょうぶでーす!洗いざらい吐いてくれればじょうじょうしゃくりょうのよちはありますから!」
ともあれ真の更正に成功した秋月家。
真は涼が見つけてきた会社に勤務することとなった。
真「で、でもボクは兄貴と違って女の子らしくないからスーツ着て会社勤めとか無理だよ?」
涼「だろうと思って、身体を使う仕事を探してきたよ。
うちの系列の、小さい建設会社なんだけどね?」
真「おっ!体力には自信アリ!まかせてよ!」
こうして悪の組織騒動もひと段落したのであった。
律子「何事もなくてよかったわ。仕事も順調そうだし」
涼「そうだね。それじゃ僕達は僕達で作るものを作ろうか」
ハァハァハァ モゾモゾモゾモゾ
あずさ「…」
あずさ「どうして私だけ…私ばっかり…」
あずさ「私だって…」
あずさ「私だって…幸せに…」
あずさ「……なれない」
あずさ「もう…私は…友人を傷つけた私には…」
あずさ「…」
あずさ「ここから飛び降りれば、楽になるかしら…?」
真「うーん、このビルも完成間近だなー」
真「こうして自分の手で何か大きいものを造るって言うの、今まで知らなかったなぁ」
真「…皆には、感謝しないとね」
真「…ん?」
真「え、あれ?…人?」
真「うわっ、あぶないあぶない!ちょっとー!あぶな…」
真「…うわああぁぁぁ!!」
真「うおおおぉぉ!!」
真「お、親方ー!空から女の子が!!」
それから一年後
律子「…なーんてことがあったのよ」
あずさ「うふふ、涼ちゃんもあいかわらずねぇ~」
律子「まったくもう…」
あずさ「あ、そういえばね、私も報告することがあるのよ~」
律子「え?何よ、良い話?」
あずさ「えぇ、と~っても良い話よ?」
律子「えー?なにそれ?」
あずさ「うふふ…えっとね、私、妊娠したの」
律子「えぇ!?すごいじゃないの!おめでとう!!」
あずさ「うふふ、ありがとう律子さん」
律子「…一応聞くけど、相手は?」
あずさ「やーねぇもう、真ちゃんよ?」プンスカ
律子「あははは…」
あずさ「それにしても、涼ちゃんを義兄さんと呼ぶ日がくるなんて…」
律子「それはこっちの台詞よぉ…」
あずさを救った真は見事あずさにひとめぼれ。
最初は心を閉ざしていたあずさだったが、その熱烈なアプローチに、
次第に心を開いていったのであった。
涼「そっかぁ、あずささんが妊娠かぁ」
律子「今度は本当みたいですよー?」
涼「あ、あははは…」
真美「で?二人はまだなのかねー?」
亜美「毎晩あんだけがんばってるのにねぇ?」
涼「あはっはははは…」
律子「…う」
涼「律子ねーちゃん?どうしたの?」
律子「ちょっと気分が…すみません!」ガタッ
涼「…」ガタッ
真美「…ほう、ウワサをすればですなぁ」
亜美「…毎晩がんばった甲斐がありましたなぁ」
涼「り、律子ねえちゃーん!!」
律子「…うえぇ」
律子「うーん…」
律子「すっぱいものが食べたいかも」
花王 愛の劇場
~完~
P「王道ストーリーに加えた斬新な配役が功を奏し、このドラマは主婦層を中心に人気が爆発した」
真「あの、プロデューサー?斬新すぎませんか?」
P「これから765プロにはドラマのオファーが続くだろうと予想させる確かな手ごたえがあった」
真「プロデューサー、あの」
P「どうした」
真「確かに斬新でした。悪役というのは新鮮な気持ちで挑めました」
P「いいことじゃないか」
真「でも何か間違ってませんか。最後子供が出来てますし」
P「真より亜美の配役の方が間違ってないか」
真「それもそうですが、腑に落ちないんですけど」
P「このドラマはフィクションであり、登場人物、団体名等は全て架空のものです。」
真「あの、プロデューサー」
~おわり~
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