小町「え!?お兄ちゃんが一人暮らし!?」 (549)


小町「小町に嘘つくなんて見損なったよ!」バスバス


八幡「痛っ!枕は兄を殴るもんじゃないからそこに置k痛い!!落ち着けって!!来年からは3回生だし、いい加減に通学に4時間も掛けんのアホらしいんだよ」


小町「高校生の時お兄ちゃん実家最強って言ってたじゃん!!卒業してからは家事も一切やってなくてほぼニートだったし!!一人暮らしなんて絶対無理だよ!!」



八幡「待てちゃんと言い分はある。大半をリビングと総武線で過ごすキャンパスライフに限界が近い。通学とレポートに追われて寝落ちがデフォルトの生活で俺のライフはもう0だ。大学生が暇とか言った奴誰だよ。あと戸塚が俺と遊ぶ時間が取れないことを嘆いているらしい。つまり俺は東京を拠点にしなければならない」



小町「(一番の理由は戸塚さん・・?)で、でもほら家はお父さんの稼ぎが少ないし、小町も来年からは大学に通う訳で~。家計を支えるのも長男の義務なんじゃないかなー、なんて」



八幡「そこら辺もちゃんと考えてる。最初は戸塚とルームシェアする予定だったんで雪ノ下に相談したらやたら親切に対応してくれてな、大学に程近い一人部屋を格安で都合してくれるってさ。戸塚は残念がってたけどな」フヒッ

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小町「雪乃さん?なんで雪乃さんが出てくるの?お兄ちゃん卒業してからは奉仕部の二人とは縁切られたんじゃなかったの?」

八幡「なんで受動形・・・。つかお前さっきから口悪いな。別におかしくないだろ。と、友達と連絡くらいフツーだフツー。頻度で言えば材木座と同じ位だし、仲良くなんてねぇよ!!」

小町「照れても気持ち悪いだけだよ。小町そこまで言ってないし。お兄ちゃん動揺しすぎ」

八幡「お、おう。そうか?とにかく、親父達の許可はもう取ってあるし。一人暮らしは決定事項なんだ。で、来週雪ノ下達と一緒に下見に行くんだけど小町に「知らない」へ?」

小町「お兄ちゃんなんてもう知らない!!あの二人とイチャイチャしてくればいいじゃん!!ていうか小町受験生だし!!ノロケなら中二さんとかイケメンに言いなよ!!」ブンッバンッ

八幡「ボフッ!?何だアイツ・・・」

小町ルーム

小町「・・・」カリカリカリ

小町「・・・・・・・」カリカリカリカリカリカリ

小町「・・・・・・・・・・・・っ!」ボキッ!

小町「お兄ちゃんの馬鹿っ」ツップシ

小町(そりゃあね、小町的にお兄ちゃんに彼女が出来て幸せになるのが一番いいよ?)

小町(雪乃さんも結衣さんも美人だし)

小町(だけどさ、小町に何も言わないで勝手に決めてハイサヨナラはポイント低い。ていうかマイナス、大減点!!)

小町(小町お兄ちゃんにちゃんと進路の相談とかしたよね?お兄ちゃんの通ってる大学の判定模試見せたりとかしたよね!?)

小町(長年暮らしてるんだから察してよぅ)

書き溜めはないのでひつまぶしにどうぞ。

東京都某私大の食堂。

八幡「小町は不参加だ。受験前でピリピリしてて聞く耳持たないって感じだった」ズルズル

結衣「えーでもヒッキー小町ちゃんはウチの大学余裕って言ってなかった?」

八幡「今のままいけばセンター利用でパス出来ると思うな。高校受験の時の追い込みがキツかったらしくて習慣的に勉強するようになってたし」モキュモキュ

結衣「ほへぇ~」

八幡「何なら今の由比ヶ浜と知恵比べしても勝てるレベル」

結衣「なにそれ!?馬鹿にしすぎだから!!私だってちゃんと勉強してるし!!ヒッキーにもTOEICの結果見せたでしょ!!」

八幡「お前あれ位で満足しちゃ駄目だろ。雪ノ下にケアレスミスを指摘されまくって涙目だった癖に」

結衣「ヒッキーだってゆきのんに"確かに点数は取れているけど一夜漬けで得た知識は蓄積しないのよ?そんな知恵も無いのかしら"って怒られてたじゃん!!」

八幡「うっせ。あんときはレポートが2つ重なってて大変だったんだよ。ついでに材木座ラノベ(初期設定案)の朱入れもあった。アイツもいい加減選考に出す勇気を持つべきだ」ズズズ

結衣「中二も飽きないね」

八幡「まぁあんだけ長く続けられるなら、心から好きなんだろうな」

結衣「・・・そだね。じゃあ私とゆきのんそうなんだろうね」

八幡「ブファッ」

結衣「わぁ!?ヒッキー汚い!!」

八幡「おいビッチ。それは大学出るまで保留ってことになっただろ?つか食堂でんな話蒸し返すんじゃねぇよ。周りにリア充だと思われるだろうが」フキフキ

結衣「ビッチゆうなし。あたし達だって不安なんだからちょっとずつアピールしないと駄目でしょ。ヒッキーがやろうと思えば留年も中退も出来ちゃうんだから」

八幡「せめて院に進むとかにしろよ。いやもう学生のうちに嫁さん見つけんのは諦めて就活するけどさ」

結衣「ホント?」

八幡「あぁ。流石に不況の波には勝てねぇわ。それなりにデカイ企業に入ってそこのポジション平塚を狙い打つ」

結衣「理由が最低過ぎる!?ちゃんと私かゆきのんで選んでよ!!」

八幡「俺としては折角出来た友達を手放す気になれん。今は雪ノ下も由比ヶ浜も戸塚並みに大事だ」

結衣「ヒッキーはズルいね」

八幡「自覚はしてる。ただ、今の俺はお前らに絶対嘘はつかないし全部本音で喋ってる。紋章が光ってもおかしくないくらい誠実だ。jooと呼んでくれ」

結衣「意味わかんないし」フフッ

「ゆいー次の授業始まるよー」

結衣「うん、今行くー。じゃ、また明日かな?ヒッキーゼミ出るよね?」

八幡「あと3回サボれる」

結衣「絶対来て。帰りにデートだからね」

八幡「お、おい」

結衣「絶対だよ!来なかったらゆきのんにチクるからね!!」

八幡「チクるって小学生かよ」

いろは「ああいうあどけなさがモテる秘訣なんですかねぇ。私的にぶりっこって感じで好きじゃないですけど」

八幡「・・・」ガタッ

いろは「やだ、先輩ここで私無視したら余計に敵が増えちゃいますよ?ただでさえ結衣先輩独り占めしてて四面楚歌より酷いのに」プリプリ

八幡「・・・はぁ。何か用かいろはす」

いろは「その呼び方戸部先輩の真似ですか?今何してるんでしょうね、あの人。」

八幡「俺が知るわけ・・あぁこの間陽乃さんの卒業パーティーでチーバ君やってたな。中々のはまり役だった」

いろは「そうですか」

いろは「ぼっちの先輩が戸部先輩と繋がりがあるってことは~?葉山先輩ともパイプもまだ残ってますよねぇ?」

八幡「言い方自重しろ。EBIが目覚めたらどうする。葉山とはまぁそれなりって所だな。友達の知り合いって感じの薄い関係性だが」

いろは「キャー先輩大好き(はあと)。あ!勘違いしないでくださいね。今のはペットとかに対する大好きですから。何て言うかその、先輩はペットに似てるんです」

八幡「いやお前に好かれても困るだけだしな。お互い不干渉でいこうぜ。葉山の事を諦めないのはちょっと感心したよ。」ガチャガチャ

いろは「なら私にご褒美を下さい」ニヤリ

東京都某国公立大学 校門前

雪乃「正直助かったわ。葉山くん」

葉山「いや、あれくらい気にしないでくれ。比企谷と陽乃さんにも君のことを任されているしね。それよりこれから一緒に図書館でもどうかな?もう少し論文を煮詰めたいんだ」

雪乃「ええ。構わないわ。あら?ちょっと失礼。こんにちわ継ぎ接ぎや君。もう講義は終わっている時間ね。デートの申込み?・・・え?えぇわかったわ今隣にいるから」ムッスゥゥゥゥゥ

葉山「え?俺かい?」

雪乃「ええ。蚊取り線香を御所望だそうよ」

葉山「比企谷、久し振りだな」

いろは「葉山先ぱーい!!元総武高校サッカー部マネージャー兼二期連続生徒会長のの一色いろはです。ご無沙汰してます!!」

葉山「え?いろは?」

雪乃「!?」グイッ!!

葉山「うぉっ!!雪ノ「今大学の食堂で比企谷先輩とデートしてたんですよー」・・下さん」

いろは「何てのは達の悪い冗談で、明日結衣先輩も含めた4人で何処か出掛けませんか?」

雪乃「一色さん。お久し振り、雪ノ下です。この間は残念だったわね?所で早急に比企谷に追及したいことがあるから電話を代わって欲しいのだけれど」

東京都某私大 食堂

ブチッ!!

八幡「ブチッ?うぉっ!!」

いろは「雪ノ下先輩ですか?ご無沙汰してますー。えー今比企谷先輩は私を抱き締めるのに夢中で手が離せないみたい何ですよー」ギロッ

八幡(えっナニコレ!?首に極ってて超辛い痛い柔らかい良い匂い!!そこの雰囲気イケメン睨んでんじゃねぇよ。完全に絞まってんぞこれ[ピーーー]気かよ)

いろは「◆▼▽▲◎◇▲△◎◇」イライラ

いろは「△●■→◎▲?±≦∞℃〆#」ジワッ

いろは「◇◎☆◆◆◎●△*@⊆↑」グスッヒッグ

いろは「・・・⊆☆*↑#〆」ギュッ

八幡(流石に限界だな。いろはす、お前は頑張ったよ。何だかんだで最近の三浦より粘ってる。ただ相手が悪い。電話越しに相手を泣かせるとか雪ノ下さんマジ毒舌)

八幡「一色、取り敢えずスマホ返せ。雪ノ下には後で謝らせる。葉山とのデートは俺が取り付けっから、その間に泣き止めよ。後化粧崩れてるぞ」

ぐろは「ヒッグエッグ。お、お願いじまず」タタタタ

八幡「さて、雪ノ下?俺だけど」

雪乃『あら、ようやくお出ましかしら前座谷君。一色さんの身体の感触はどうだった?』

八幡「名前と台詞が一致してねぇ。大体誰の前座だよ。良いから葉山だせ。話がある」

雪乃「一 色 さ ん の 感 想 を 述 べ な さ い」

八幡「あぁそうね。戸塚に抱き着かれた時より衝撃はなかったよ。つか首に腕巻かれてたしな感触なんて全然覚えてない(大嘘)。いいから葉山出せよ葉山葉山葉山」

雪乃「私と会話するのは3日振りなのに葉山君が優先なのね」ハァ

八幡「ヤンデレかよ。八幡的に一途って所はポイント高いけど。さっきの一色みたいに不要に傷付けるのはポイント低いぞ」

雪乃「えぇ自分でも少し言い過ぎたとは思っているわ。でも比企谷君、男ならキチンと約束は守りなさい。私と由比ヶ浜さん以外の女性がいつ血迷うかわからないのだからちゃんと一人ぼっちで大学生活を謳歌なさい」

八幡「そうは言ってもだな。俺みたいな真面目系クズがぼっちで大学生活とか超しんどいんだぞ。最低でもレジュメを取ってくれる知り合いがいなきゃサボれん。何のために自主休講という素晴らしい制度があると思ってるんだ!!」

雪乃「それは決してサボるためのものではないのだけれど。では垂らし谷君はその"知り合い"が殆ど女性であることについてはどう釈明するおつもりかしら?」ニッコリ

八幡「いや、だって俺が一般人の中に入るなら由比ヶ浜が中継ぎしなきゃでしょ。するとどうだ?由比ヶ浜狙いの糞野郎共から目の敵にされるだろ?結果的に由比ヶ浜経由で友達の友達理論を展開するとどうやっても男女比に差が出るのはシカタナイジャナイ」ダラダラ

雪乃「由比ヶ浜さんは見た目も中身も派手だからそのお友達も綺麗所が揃っていると、城廻先輩に勧告を受けています。比企谷君が最近女性慣れしたように感じていたのはその知り合いの方達の影響かしら?」

八幡「あの人本当余計なことばっかするな。別にそんなんじゃねぇよ。単にお前らがいるから目移りする必要が無くなっただけだ。俺としては未だに戸塚にときめいてるし女慣れはしてないと思うぞ。むしろ断言するね」

雪乃「・・・一瞬で熱くなった身体が一瞬で冷めるって貴重な体験ね。次からは余計なことを喋る前に鼻と口を塞ぐべきかしら」

八幡「[ピーーー]気か。面と向かっては絶対言わないから安心しろ。てか俺これから魂の故郷〈ちば〉に帰ってバイトあんだよ。いい加減葉山出してくれ」

雪乃「そう。まだあの仕事続けていたの。貴方、何時になったら私の言うことを聞いてくれるのかしらね」ハァ

八幡「お「比企谷?電話代わったけど、結局何の用なんだ?」・・・可愛い後輩が奉仕部に依頼だとさ。お前、明日暇か?」

プロローグ終
目標としては完結。キャラの90%を登場です。
スマホなんで亀更新、誤字脱字は御勘弁下さい

千葉県総武高校 生徒会室

大志「んー。こんなもんかな?小町さん、そろそろ平塚先生が様子を見に来ると思うんだけど、そっち片付いた?」

小町「・・・うん。もうちょっと」ペラペラ

大志「いや、パッと見全く進んでないと言うか全然やってないよねコレ!?え!?2時間ずっとこのまま!?何してたの!?」

小町「・・・大志くんうっさい。というか誰のお兄ちゃんに許可とって小町を名前呼びしてるのかな?また顔面にメロンジぶちまけられたいの?」ペラペラ

大志「今更!?生徒会に入ってからはずっと名前呼びだったよ!!」

小町「そうだっけ。まぁどうでもいいんだけど・・・林間学校、ウェディングプラン、文化祭、この辺のお兄ちゃんは本当にゴミだったから無しかな」ペラペラ

大志「んー。これ姉ちゃん達が3年の時の写真だよね?何で今こんなものを・・・。あ、こっちのお兄さん良い笑顔。やっぱ黙ってれば格好い「邪魔」えぇ!?俺なんかしたかな!?」

小町「日付はGW過ぎ・・・。写ってるのはお兄ちゃんと雪乃さん結衣さん。後は」

平塚「川崎、比企谷私物整理はすんだかねー」ガラガラ

小町「・・・平塚先生」

平塚「なんだ全然終わっていないじゃないか
。比企谷、君がついていながら川崎のサボりを容認するとは。一体どうした?」

大志「俺っスか!?違いますよ!ちゃんと自分の分は終わってますから!!」

平塚「ん?そうなのか?なら仕事の振り分けに問題があるな。川崎、何時だって男は女より多くの仕事をするものだよ。例えどんな理不尽な差でも黙ってこなすのが男女平等参画社会というんだ」シミジミ

大志「世知辛い!!」

小町「平塚先生。お聞きしたいことがあります。この写真を見てください」

なんかこの投下の仕方八幡が記憶なくして綺麗になるやつとはるのんと剣術で戦うやつの作者に似てる
スマホで書いてるとみんなこうなるのか?

>>54
材木座と一緒にしないで。割と傷付く。

平塚「写真?なら今散らばってるのはアルバムか。何だ?私の会心のウェディングドレスに惚れた男子生徒でも現れたのか?」

小町「そんなわけないでしょ。いいから早く。見る」ゴゴゴゴゴ

平塚「(´;ω;`)」

大志「先生、今日一日小町さん機嫌悪いですから、余計な茶々はいれない方が」コソコソ

平塚「ぅ、うむ。どれ、おお懐かしいな!!雪ノ下達が奉仕部に集まってから一年経った記念に撮った写真じゃないか。いやぁもう2、2年前だとっ・・・!!」

平塚「光陰矢のごとしとはいうがあの雪ノ下たちは今年で新成人・・・!?不味い!!そろそろ相模辺りが授かり婚とかしても可笑しくないじゃないか!!ということは陽乃の世代はもう結婚適齢ガクッ」

大志「平塚せんせー!!」

小町(使えないアラサーだなぁ。保険として候補に入れてはいたけどこれは除外だね。というか直接本人に聞いた方が早いか)

小町「あぁー♪小町今日大事な大事な用事が有ったんだったー♪大志くん、悪いんだけど代わりに片付けお願いできないかなぁ」プリプリ

大志「え!?いや、せめて平塚先生を保健室に「よろしく~♪」・・・行っちゃった」

平塚「」ウーンウーン

大志「誰か早く貰ってあげないなよ」ハァ

千葉県某駅前の予備校。

八幡「はい。じゃあ今日はここまで。質問は今やるか事務室にいる海老名さんに聞いてくれ」

生徒?「せんせーLINE教えてー?」

八幡「必要ない。帰れ」

生徒?「せんせー彼女いるのー?」ニヤニヤ

八幡「お前毎回それ聞くよな。いねぇって」

生徒?「せんせー先週のプリキュアヤバくなかった?」

八幡「ヤバい!!作画、演出が神がかってたよな!!」

留美「八幡、私と付き合って」

八幡「こんばんは鶴見さん」

留美「嫌、ちゃんと名前で呼んで」

八幡「何がわからないのかなぁ?」

留美「この前のテスト、私が一番だったの八幡は知ってるでしょ。それで生徒が増えてお給料上がったんだよね」

八幡「・・・誰から聞いた?」

留美「姫菜先生。八幡のこと聞くと何でも答えてくれるんだ」

八幡「もう事務室へは行くな。彼処はじき腐海に飲み込まれる」

留美「ならまた八幡が付きっきりで勉強教えてくれる?それなら姫菜先生に頼らないけど」

八幡「先生と呼べ。ここは時給が良いし、馴れ合いも少ないから気に入ってんだよ。仮に鶴見さんと付き合ったら俺は速攻首だ。なんならそのまま刑務所に連行まである」

留美「八幡も私のこと名前で呼んで!!それに親の同意があれば高校生にさえなれば付き合えるもん!!そうだ!!私と付き合えば一緒にプリキュアの映画観に行けるよ!!」

比企谷(わざわざ調べたのか?中学生の頃ってこんなにマセて・・・マセてたね超マセてた。なんなら昔の方が欲に忠実だった)

八幡「・・・留美。誰が何と言おうとお前と付き合うつもりはない。それに今の俺には一緒にプリキュアの行列に並べる同胞もいるんだ」

留美「嘘っ・・・」

八幡「本当だ。つい先日(カラオケで)一夜を共にし、(カラオケで)愛を歌った。俺はいく幾つもの愛を重ね合わせ、お返しに奴はエンドレステープのように愛を囁いてきたのさ」ウットリ

留美「八幡の馬鹿っ!!」ダダッ

八幡(良し。嘘は言ってないし問題ないだろ。名作とはいえルミルミにアレを見る機会は一生ないだろうし。後は海老名さんか・・・面倒だな)

コンコン

姫菜「はいはーい」

八幡「邪魔するぞ」ガチャ

姫菜「およ、珍しい人が来たね。やっはろー」

八幡「その挨拶、いい加減馬鹿っぽいから止めないか。これ、東京土産にお菓子買ってきたから、他の連中と食べとくれっと」トサッ

姫菜「ヒキタニ君は律儀だねえ」ケラケラ

八幡「まぁここにある濡れ煎餅の8割食ってるの俺だしな。多少は気を使うさ」

姫菜「そーじゃなくて。ホラ、私ここじゃちょっと浮いてるじゃない?特別授業とか持ってるわけじゃないのに時給一番高いしね」

八幡「まぁ進路相談と事務職員の兼用なら俺らみたいなしたっぱより高いのは仕方ないだろ。それに別に海老名さんに気を使ってるわけじゃないぞ。むしろ逃げ場所だな海老名さんマジアサイラム。シールドが増えて便利だよ」

姫菜「・・・そっか。ならお互様だよね」

八幡「大体俺に三浦の代わりが務まるわけないしな。あんなカリスマあったらボッチやってねぇっつうの」

姫菜「優美子か?。最後に会ったときは雪ノ下さんに泣かされてたよね」ケラケラ

八幡「あぁ。小姑雪ノ下に一から十まで注意されて泣いたな。まぁあんだけ小言言われたら俺も泣くわ」

海老名「やっぱり私も東京の大学受けておけば良かったかなー。はやはちも近くで見れたし、ヒキタニ君は結衣達とばっかり遊んで私のこと構ってくれないし」ムー

八幡「来るな見るな期待をさせるな。大体俺海老名さんのこと超構ってるから。一週間の会話数ランキングで親父(記録は7回)を押し退けて堂々のトップ10入りしてるから」

海老名「えー?それホント?ヒキタニ君キモーイ。私とは週に三回会ってるだけでしょー?え?本気?ヒキタニ君大丈夫なの?」

八幡「うっせ。ほっとけ」

八幡「大学でボッチなんて珍しくもないだろ。大岡とかも絶対そうだって」

姫菜「何で大岡君・・・。でも結衣と同じ大学でゼミと必修も合わせてるんでしょ?なら殆ど結衣と一緒に受けてる状態じゃないの?」

八幡「まぁ被ってるのは近くで受けてるっていうか由比ヶ浜が後から着いてくるんだけどな。アイツなんなの?ピカチュウでもあんなベッタリしないんですけど」

姫菜「ノロケてるねー。でもそれなら結衣の友達とも一緒に受けてるんじゃないの?」

八幡「仮に海老名さんがその場に居たらどうする?」

姫菜「そりゃ私は結衣の気持ち知ってるから二人っきりに・・・え!?あの子周りにヒキタニ君が好きって公開してるの!?」

姫菜「結衣もやるぅ。他に物好きが出てこないよう牽制してるんだぁー。ヒキタニ君、お気持ちをお聞かせください」ニヤニヤ

八幡「物好きて。いやまぁ嬉しいよ。そんな強い束縛でもないし、由比ヶ浜のお陰で二人組とかで溢れたりしなくなったし。代わりに男の知り合いが皆無になったが」

姫菜「素直なのかそうじゃないのか・・・。でも、やっぱりヒキタニ君はボッチじゃないよ。本当のボッチに謝りなよ。風邪引いても誰も助けてくれなくて単位落としかける上京中の田舎っぺなんていっぱいいるんだからね!!」

姫菜「それを見かねたシティボーイが何かと気にかけ始めて二人の距離は少しずつ縮まっていくの!!でもそれを裏で見て気に食わないエリート帰国子女が意地悪するんだけ(以下略)」ペラペラ

八幡(どうしてそうなった)ハァ

20分後。

姫菜「そこで二人は幸せなキスをして終了するの!!」ブシャッ

八幡「ほれ、鼻拭け」ボリボリ

姫菜「ん、ありふぁほ」チーン

八幡「しかしあれだな。ここで海老名さんがそのキャラ続ける必要あるのか?俺の108ある能力、人間観察だと海老名さんへの好意は察知出来なかったけど」

姫菜「んー。たまにやっておかないといざって時に出てこないってなったら困るじゃない?」

八幡「・・・。もう三浦と由比ヶ浜は海老名さんから離れないと思うけどな」

姫菜「やだイケメン・・・。何で隼人君にそれが出来ないのかな!!」

八幡「はぁ、わかったよ。出過ぎた真似して悪かった。じゃあ俺帰るよ。また今度な」ガチャ

姫菜「・・・。私こそごめんね」ボソッ

千葉県比企谷家の玄関前 PM9:30

八幡(意外にも海老名さんの妄想が面白くてルミルミのことで釘指すの忘れちまった。)ガチャガチャ

八幡「たでーまー」ガチャ

父「だぁらっしゃ!!!!」ドゴゥ

八幡「グバァ!!な、何すんじゃクソ親父!」

父「お、俺の・・・俺のDNAがあんな美女を惹き付けるなんて嘘じゃー!!!」ゴン!ゴン!ゴン!

八幡「痛っ痛い!!止めてお父さん!!息子のライフはもう0よ!!」
 
父「まだ現役じゃボケェ!!」ゴン!ゴン!ゴン!

母「止めろ馬鹿親子!!今何時だと思ってんだ!!」

父「チクショウー…あんなのとナカヨク出来る青春俺だって送りたかったよー」オイオイ

八幡「何なんだ一体」イツツ

母「八幡」

八幡「ああ?」

母「あんた友達出来てよかったね」

八幡(何言ってんだこのババァ。つか靴多いな、客か?)

?「八幡!!」

八幡「と、戸塚!?」

戸塚「うん、彩加だよ。いきなりごめんね?明日テニス部のOB会があるからこっちに戻ってきたんだけど・・・来ちゃった♪」

八幡「戸つ「ムハハハハハ!!我もいるぞ!!同胞・八幡よぉ!!」・・・夜中に騒ぐな、ウチの母ちゃんキレっと怖いんだぞ。材木座、俺の喜びを返せ。いや返さんでいいから帰れ。その内相手してやっから帰れ今すぐに」シッシッ

材木座「またまたそんなことを言いおって!!相手をしてやると言ってずーっと放置していたではないか!!」バンバン

八幡「そんなこと・・・ねぇよ」タブン

材木座「先月と3週間前と先週!!我はずっと!!待ってた!!」

八幡「な、何を・・・(すっとぼけ)?」

材木座「八幡先生の赤ペン添削であろう!!」

八幡(ああ、アレか)

材木座「LINEもだ!!スマホを握って何度も新着問合せもしたぞ!!なのにスマホは何も反応しなかった!!何もだ!!」バンバン

八幡「知るか。大体お前初期設定案だけ持ってくんなって何回言えばわかるんだ。今回の内容だってパクリ元はわかってるぞ仮面ラ○ダー龍騎かFateかスマガかまどか☆マギカだろ!!どうしてとつか☆サイカを書かないんだ!!」

戸塚「八幡!?」

材木座「そんなローカルネタがあのコンコンチキな雑誌編集者共に理解されるわけなかろう」

八幡「馬鹿言ってんじゃねぇよ。お前が戸塚を全国区に広めるんだよ!!諦めたらそこで試合終了なんだよ!!だからお前は早くとつか☆サイカ書いて試合始めろ!!いい加減!!そして帰れ!!」

戸塚「八幡!?」

材木座「・・・八幡先生っ!!」ガクッ

八幡(え?マジで通じたの?馬鹿じゃねコイツ)

材木座「我は二人と遊びたいです」グスッ

八幡(デスヨネー)

リビング

八幡「つまり、お前ら2人だけでしめ示し合わせて俺の家に泊まる予定を組んでたと」モグモグ

材木座「うむ。そういうことだ。あ、おかわりお願いします」モグモグ

母「はいはい」

戸塚「僕はもう材木座君が話を通してると思ってて。あの!もし御迷惑でした帰ります」モグモグ

母「へーきへーき。何のお構いも出来ないけどゆっくりしていってね!!」ニコニコ

父(ホントにこれが男・・・?)

材木座「戸塚氏よ、この家では我は顔パスだ!!遠慮することはない!!」モグモグ

八幡「お前母ちゃんがいない時に寝泊まりしたことあるからって調子乗ってんじゃねぇよ」

八幡ルーム 

材木座「八幡のせいで遅い夕食であったが腹は満たされた!!さぁ何をする!!スマブラか!?エアレイドか!?スーパービーダマンとデュエマとベイブレ!!クラッシュギアにダンカン。果てまではハイパーヨーヨーまで取り揃えているでおじゃる」ガラガラガラ

戸塚「流石にミニ四駆はうるさいと思って外しておいたんだ」ニコッ

八幡「いやもう大差無いのが混じってる感が、それに微妙に統一感もねぇな。取り敢えずみんなでやれるのにしようぜ。材木座、セット頼む」

材木座「あいや任されよ。プラグ、イン!!ハッチマンEXE、トランスミッショーン!!」


PM10:30 スマブラ編

材木座「ふはははは!!どうだ!!我がサムスは圧倒的であろう!!ディバイディング・ドライバーァァァァァア(小声)」

八幡「はいはい。でっていう」パカァン!!

材木座「何だぁと!!ならばもう一度だ!!みんなまとめて光に「ごめん。眠るね」ぁぁぁぁぁあ(小声」

戸塚「やったね八幡!!」

八幡「ああ!チームワークの勝利だな!!」

材木座「くぅ・・・流石の我も2体1では不利か・・・いや、まだだ最終奥義"遠距離チャージショット"を食らえぇ!!」

八幡「うぜぇ・・・」

PM11:30 デュエルマスターズ編
八幡シールド0
材木座シールド2
モンスターは互いに無し

八幡「ダンディ・ナスオを召喚」

材木座「ぷぷぷー今更そんなもの出しても意味ないでおじゃるー。我の手札にはSAのエグゼドライブがあるのを忘れた訳ではあるまい」

戸塚「八幡・・・」ギュッ

八幡「材木座。俺はこのカードに懸けるぜ!!呪文"カラフル・ダンス"これで今から引く5枚のカードがレインボーでなければ、俺の勝ちだ!!」どん☆

材木座「な、何を馬鹿なことを!!」

一時省略

八幡「ヴィルジニア公を召喚!!そして墓地進化GV!!大邪眼・Bロマノフを召喚!!」

材木座「そんな・・・。我が負ける!?」

八幡「Tブレイカー!!そしてメテオバーンだ!!手札をデッキの下に送れ!!」

材木座「うぴょーシールドに入ってたのがエグゼドライブだったでござるー」

八幡「えー・・・」

AM0:30 ポケモン編

材木座「んんww我の運命力ならこの程度の相手軽いもんですなwww」

八幡「相手の批判はあり得ないんじゃなかったのかよ、材木座」

材木座「好きなポケモンで勝てるなどあまっちょろい理想論を抜かした相手に現実を教え、導くのが我の論者としての責任かと存じ上げますなwww」

八幡「とは言っても今のところ一勝一敗だ。考え直す気はないか?」

材木座「笑止!!今までウザったい威嚇を撒き散らしたラス一のウインデイ!!我のヤブリアスで打ち砕いて見せよう!!」

八幡「・・・。わかった」

エイトマンはサブレを繰り出した。

小町ルーム

小町「・・・」カリカリカリカリ

アリエナァァァァァァァイ!!

小町(中2さんうるっさいなぁ。二人が泊まってるせいでお兄ちゃんと話出来ないし、今日はもう散々だよ。お父さん達寝たかな?何なら叩き起こせばいいか。小町の代わりに文句言って貰おうっと)ガチャ

小町(あれ?まだリビングに明かりが・・・)

父「おう小町。今日はもう寝ちゃえ。あの丸い奴の声がデカイならパパの耳栓貸してやるし」

小町「やだよ。汚い。お母さん、お兄ちゃん達に静かにするよう言ってきてよ」

母「あたしもお父さんに賛成。再来週になったらお兄ちゃん東京だし、今日くらい好きにさせときなさい」テキパキ

小町(・・・いつもより機嫌がいい。いつもなら直ぐに寝ちゃうお母さんが朝御飯の下拵えまでしてる。お兄ちゃんが楽しそうだからかな?)

小町(もう二人はお兄ちゃんがいなくなるのを受け入れてるのかな?小町には・・・私には出来そうにないよ)

小町「うん。じゃあ寝ちゃうね。おやすみ、お母さん。いこ、カーキュン」コイコイ

八幡ルーム AM9:45
材木座「・・・ブヒュルルル」

戸塚「スースー」

八幡(守りたい、この寝顔)

八幡「ふぁぁぁぁぁあああっと」ノビ-

八幡「やべぇ。親父も交えた脱衣麻雀辺りから記憶が無い。なんなら場の勢いでDT無くしてる可能性も高い。何でこんな近くで寝てんだよ、超かわいい」ナデナデ

戸塚「ん・・・はち・まん」ムニャムニャ

八幡「・・・ふう。てか今何時・・・あ(察し)。午前中の講義はもう無理だな。由比ヶ浜にLINEしとくか」

材木座「はち・・・まん」ムニャムニャ

八幡「キメェ・・・。取り敢えずコイツら起こすか」

リビング
材木座「うむ、御母堂の作った朝食は非常に美味である!!」ムシャムシャ

戸塚「うん。凄く美味しいや!!八幡は毎日こんなご飯が食べられるんだね。羨ましいなぁ」

八幡「・・・おう、まあな」ズズズ

八幡(八幡比だといつもの5倍は豪華だ。あの見栄っぱりめ)

八幡「ところで俺この後大学行くけど、お前らどうするんだ」

材木座「うむ、我も午後から聖戦士の務めがある。名残惜しいがお別れだな。勇気ある誓いと共に!!」ビシッ

戸塚「僕もお昼過ぎには総武校に行くかな。顧問の先生とか平塚先生にも挨拶したいし」

八幡「そうか。なら食い終わったら解散だな」

戸塚「またこうやって皆で遊ぼうね」

八幡「まぁそうな。でも俺、再来週からは東京で一人暮らしだから。基本材木座はハブだな」

材木座「な、なんじゃとー!!見損なったぞ八幡!!盟友たる我を置いて、自分だけ戸塚氏とデートするつもりだなぁ!!」

戸塚「あの、僕男なんだけど」

八幡「いやぁ。でも距離的な意味で難しいだろ」ニヤニヤ

材木座「だまらっしゃい!!物理的な距離など問題ではない!!心理的な距離が大事なのだ」

八幡「いい台詞だけど、中途半端な記憶で引用すんな。何が元ネタかわからんだろ」

八幡「まぁ暇なときなら相手してやるよ」

材木座「るふ?こーのツンデレさんめ!!素直に遊びたいならそういえばよかろう」

八幡「戸塚。準備出来たか?なんなら忘れ物して今日も泊まっけばいいから早く行こうぜ」

戸塚「もう、八幡たら」

材木座「無視するなぁぁぁぁぁ!!」



比企谷家 玄関前

八幡「鍵は・・・かかってるな」ガチャガチャ

材木座「では我と戸塚氏は一度家に帰るでおじゃる!!サラダバー!!」バッ

戸塚「お母さんにご飯すっごく美味しかったって伝えてね。今日はありがとう!!またね」ノシ

八幡「お義母さん・・・。ああ!!戸塚なら泣いて喜ぶよ!!じゃあまた今度な!!」

東京都某私大 廊下 AM10:35

結衣「やっぱ1限から入れるとキツいなぁ。陽乃さんは大学生なんて暇って言ってたけど」

いろは「結衣先輩。おはようございます!!」

結衣「あ、いろはちゃん。やっはろー」

いろは「先輩、今日はよろしくお願いしますね!!私、頑張りますから!!じゃ、講義終わったらLINE下さい!!失礼します」ダッ

結衣「ふぇ?あ、行っちゃった。何のことだろ
?」ブーブー

結衣「ん?メール?ゆきのんからだ。『今日何時に出掛けるのか教えてください』んー?どういこと?あっ!!ヒッキーからもLINE来てる」

比企谷八幡
とつかわいいから午前はサボる。午後は空けとけ

結衣「なにそれ!?誰かちゃんと説明してー!!」

東京都某国立大学 廊下

雪乃「さて、由比ヶ浜さんにもメールを送ったわ。一色いろはさんの依頼内容が私に伝わるのは時間の問題ね。昨日の抵抗が全て無駄に終わる気分はどうかしら?葉山隼人君?」ニオーダチ

葉山「・・・どうかな?比企谷のことだ。安易にクライアントの情報を洩らすことはない。結衣相手ならある程度無茶が通ると信頼して言わないってこともあるんじゃないか?」セイザ

雪乃「はあ・・・。昨日の時点で由比ヶ浜さんも巻き込まれているのはわかっているのよ?奉仕部の半数が関わっている以上、部長である私が断片すら把握していないのはおかしなことです。いいから洗いざらい喋りなさい。でなければ漫画研究会の人達にこの写真を渡します」

葉山「!?待ってくれ!!そのデータは消したはずだ!!何故君が持っている!?」

雪乃「いつまでも昔の私と思わないことね。比企谷君の交遊関係と私のそれはほぼ同義なのだから、海老名さんから貰ったに決まっているでしょう」

雪乃「来年のミスター某大のポスターはこの画像なんかいいんじゃないかしら?比企谷君の表情も相まって絶妙な構図をしているわ。それともこっち?ふふっ。こんなもの三浦さんに見せたらまた泣かせてしまうわね」クスクス

葉山「ゆ、雪ノ下さんはそんなことしないよ」ニゴリ

雪乃「得意の作り笑いに綻びが見えているわ。そんなに嫌なら諦めて投降なさい。私に情報を流した所で比企谷君が葉山君に不信感を募らせるだけよ。もう天井では足りないくらい抱かれているのだか変わらないでしょう?」

葉山「・・・・・・集合場所と時間でどれくらい写真と引き換えてくれる?」

雪乃「そう。レートとしてはこのくらいね」ビリッ

葉山「縁だけっ!?」

東京都某私大 食堂

結衣「いろはちゃんにストーカー!?」

八幡「馬鹿。声でけーよ。今も食堂にいるんだから」

結衣「えぇ!?」

八幡「向こうの席で俺らって言うか俺にガンくれてる雰囲気イケメンがいるだろ?今回の容疑者はアイツだ」

いろは「比企谷先輩、言い過ぎです。それにあのホラ、まだストーカーってほどじゃなくて。サークル中は明らかに私狙いで絡んできたり、たまにバイト先に現れたりするだけですから」

結衣「危ないよ!!中学生の頃のヒッキーじゃん!!」

比企谷「おい、止めろ。一色がヒいちまったじゃねぇか」

いろは「あ、あはは。それでですね、確かにもう大学生ですし彼氏の一人や二人は作ってみようかなぁとは思ってるんですけどぉ・・・何と言えばいいのか」シドロモドロ

比企谷「顔が気に入らないからシコりなくフリたいんだと」

いろは「先輩!!私そこまで悪女じゃないですよ!!確かに雰囲気イケメン先輩は髪型で誤魔化してるし歯並び汚かったりしてますけど、よく奢ったりしてくれる"良い人"なんですからね!!」

八幡「なら試しに付き合って見ればいいんじゃないの?痘痕も笑窪って言うだろ」

いろは「絶対に嫌です。あの人目がエロいんですよ。会話も下ネタとか漫画とかどうでも良いことしか話さないし。て言うかマジマジと見たら顔キモいですよ雰囲気イケメンって!!絶対無理!!」

結衣「それはまぁ仕方ないかもね・・・」

いろは「結衣先輩に何がわかるんですか!!囲んでる男が皆イケメンの癖に!!」バンバン

結衣「うぇぁ!?な、何のこと!?」

いろは「サークルの飲み会で比企谷先輩がどこかに消えると近づいてくる人達のことですよ!!付属上がりで親がお金持ちのAさんBさんCさんのことです!!」

八幡「・・・へー」

結衣「ひ、ヒッキー?」オソルオソル

八幡「・・・・・・何?」

結衣「(もしかして嫉妬してくれてる?)あ、あの別にその人達のこと何とも思ってないというか、直ぐ女の子のグループに入っちゃうから」

八幡「いや、やっぱり俺なんて・・・」

結衣「そんなことないよ!!何言ってるの!!」

八幡「親父も戸塚に興奮する変態だし・・・」

結衣「ホントに何言ってるの!?ヒッキー大丈夫!?」

いろは「いちゃつかないで下さい!!平塚先生呼びますよ!!」プンスカ

八幡「どんな脅し文句だ。まぁそういうことだから、月並みに彼氏がいることを雰囲気イケメンに見せつけようってことだ」

結衣「えぇ・・・。じゃあヒッキーといろはちゃんが付き合ってるフリするの?」ムー

いろは「違いますよ。私は結衣先輩みたい特殊な趣味を公言してませんから。私の相手は葉山先輩です」

結衣「隼人君?優美子にバレたら大変だね」

八幡「あぁ。一応葉山には口止めはしたから平気だとは思うけど、道中バッタリ会ったら面倒だ。後30分位で時間だし、出るぞ。彼処なら向こうから入ってこない限り邪魔出来ないからな」

結衣「あそこって?」

八幡「夢の国だよ」ニッ

東京都山手線線車両内

結衣「でもなんで隼人君?わざわざ別の大学の人に頼むの?」

八幡「んぁ?今回騙す相手は同じ大学、同じサークルの人間だ。誤魔化した後のフォローを考えたらまぁ葉山と偽装デートってのはベターな所だな。設定も高校の先輩後輩で済むし、妄想エピソードも捗る」

いろは「妄想ってなんですか!!私ちゃんと葉山先輩と青春っぽいことしてましたよ!!」

八幡「まぁ一番はいろはすが葉山を希望したってだけだよ。深くは意識してない」

結衣「なら私達がそれに付いていく理由は?あ!別に4人で出かけるのが嫌ってことじゃなくてね!?」アセアセ

いろは「えーっと・・・。もし隼人先輩がその気になっても平気なようにですよ」

結衣「そんな心配要らないと思うけど・・・」

八幡「・・・・・・。まぁあれだ、もう半年以上会ってない葉山と二人っきりなんていろはすの心臓が持たないからだよ」

いろは「そう!!先輩わかってる!!由比ヶ浜先輩みたいにいつもくっついてラブラブなのとは訳が違うんですよ!!ちゃんと慣らさないと」

結衣「ら、ラブラブ!?うぇへへへ」ニヤニヤ

八幡(コイツが単純で本当に良かった)

東京都新宿駅

八幡「さて、集合5分前な訳だが」ヒトウゼー

結衣「ていうか雰囲気イケメン君はちゃんとついてきてるの?」キョロキョロ

いろは「はい。あそこのカフェでこっちをチラチラ見てます。私達が解散してるのを待ってるんですかね」

結衣「うわ・・・。ヒッキーもあんなだったのかな?よく通報されなかったね」

八幡「ほっとけ。昔のこといつまでもほじくりかえしてんじゃねぇよ。うっかり首括る所だったぞ」

葉山「おーい!!」

いろは「あ!葉山先パーイ」フリフリ

葉山「悪い、遅くなって」

八幡「(・・・oh)葉山、ちょっと面貸せよ」グイッ

葉山「・・・・・・何かな?」

黒髪貧乳「・・・・・・」コソコソ

金髪縦ロール「・・・・・・」コソコソ

八幡「正直、雪ノ下がついてくるのは予想してた。だからアイツが迷子になっても平気なようにわざわざディスティニーランドをチョイスしたんだ。なんで三浦までいんだよ!!このままじゃ引き剥がせないぞ!!」コソコソ

葉山「俺も戸惑ってるんだ。メールをしたとは言っていたがまさか一緒に来るとは」チラッ

雪乃「・・・」カシャッ

三浦「隼人・・・」グスッ

葉山「・・・。このまま居座るのも変だし、取り敢えず目的地に行こう。優美子達も年間パスポートを持ってきてるから入口で待ちぼうけはしないはずだし」コソコソ

八幡「は?逆になんで持ってきてんの?お前どんくらい雪ノ下にゲロったの?」

葉山「・・・。取り敢えず、今回の作戦とその理由は把握してる」

八幡「ほぼ全部じゃねぇか!!」

いろは「二人だけで何を話してるんですか?」

結衣「ヒッキー?」

八幡(えー。マジでこの状態でDLに行くの?罰ゲームだろこんなの。三浦とか1時間もたずに泣くってかもう泣いてんじゃん。記録更新だな)

いろは「・・・比企谷先輩?大丈夫ですか?」

八幡「・・・。はぁ、もう葉山がカフェに乗り込んで俺の女に手を出すなって話つけて来た方が早いんじゃないかって言ってただけだよ。却下されちまったけどな」

葉山「!!あぁ、そういう直接的な嘘はバレた時のリスクが大きいからね。やっぱり今日は相手の方から察して貰えるよう皆で遊びに行こう。いろははパスポート持ってきたんだよな」

いろは「はい。大丈夫です」

八幡「由比ヶ浜の分は俺が出すよ。急な用事だし。結局ゼミろかサボっちまったからな」

結衣「ふえっ。あ、ありがとう」テレテレ

八幡「じゃ、その、なんだ。始めるか、Wデート」

千葉県(重要) 東京ディスティニーランド

八幡「で、最終的に弱点保険サブレが勝ったんだよ。俺が正義だと決まった瞬間だな。ざまぁみろ」ケケケ

結衣「よくわかんないけど、よかったねヒッキー。でも本当中2と仲良いよね」

葉山「こうやっていろはと何処かにいくのも久しぶりだな。卒業以来か?」

いろは「はい!!そうですね。またこうやって構ってもらえて嬉しいです」プリプリ

三浦(・・・腕組んでる)ジー

雪乃「三浦さん、パンさんと写真を撮りたいのだけれど、シャッター頼めるかしら」ワクワク

八幡「おい。なんで最初にみやげ見てんだよ。てか要らないでしょ。千葉県民は最低でも年間13回DLに行くから年間パスポート買ってんだぞ?もう住人も同然でしょ。誰が自分の家の品物貰って喜ぶんだよ」

結衣「そんなことないよ。季節限定のグッズとかお菓子もあるし。それに帰る頃には今よりもっと混んでて大変なんだよ?あ!これかわいい!!ヒッキー着けてみて!!」ボウシ

八幡「お、おう。デケェなこれ」

いろは「こんなのどうですか?」キラリン

葉山「凄く似合ってると思うよ」

いろは「ありがとうございます!!先輩も何か買いましょうよ!!お揃いで!!」キャピキャピ

葉山「そうだな。一通り見てみようか」

三浦(お揃い・・・)

雪乃「すみませんあの棚のパンさん人形頂けます?」

店員「えーっと・・・。どちらを?」

雪乃「?あの棚全部ですけど」

店員「!?」

チュロス屋近くのベンチ

三浦「・・・」グッタリ

雪乃「三浦さん。気分でも悪いの?さっきからずっと項垂れているわね」モグモグ

三浦「・・・雪ノ下さんは何で平気なの?」

雪乃「どういう意味かわからないわ。私、今とても楽しいのだけれど」モグモグ

三浦「ヒキオのこと好きなんだよね?」

雪乃「ええ。好きよ」

三浦「あーし的にその気持ちからしてわかんないけどさ、じゃあヒキオが結衣と一緒にいるの見て辛くなったりしないの?」

雪乃「そういう気持ちは今は休めることにしているの。比企谷君は私と由比ヶ浜さんを天秤にかけること自体苦痛なのよ。その比企谷君が、大学を卒業するまでに決めると言うなら、私は待つわ。余裕を作ったのは他ならぬ彼なのだし、最後の我儘だと思って今の関係を楽しんでいるつもりよ」

三浦「・・・結衣を選んだらどうするの?」

雪乃「当然祝福するわ。その後で泣き崩れて、比企谷君への気持ちが収まった頃に、また恋をするの。多分由比ヶ浜さんもそうすると思うわ。どちらにせよ、平塚先生の再臨は免れないでしょうね」クスクス

三浦「笑い事じゃないでしょ・・・何でそんな風に想えるわけ?」

雪乃「もう"確認"は終わっているから、そういうことよ。これ以上聞きたいなら私の友達になってからにしてちょうだい。三浦さんは短気だから、特別にハードルを下げてあげるわ」

三浦「あんたの特別扱いなんていらないし」プイッ

雪乃「あら、そう?」クスクス

三浦「・・・。てかさっきから前チョロチョロしてんのヒキオじゃね?何してんのアイツ」

雪乃「私達を探しているのかしら?とにかく声をかけてくるわ」スクッ

雪乃「比企谷くん、誰をお探しかしら?」

八幡「んぉ!?ビックリしたぁ・・・。葉山が三浦の様子がおかしいから行列に並んでる間に見て来て欲しいってさ。で、三浦はどこだ?帰った?泣かした?」

雪乃「あそこにいるわ。それより比企谷くん。聞きたいことがあるのだけれど」

八幡「あん?」

雪乃「今回の作戦は一色いろはさんのストーカーを消すものよね?」

八幡「・・・まぁ概ね合ってる」

雪乃「では次の質問ね。そのストーカーである雰囲気イケメンはどこにいるのかしら?」

八幡「さぁ?探せばどっかにいるんじゃね?少なくとも新宿駅まではいたぞ?そっからは知らん」

雪乃「つまりサークルの先輩である雰囲気イケメンが一色さんに付きまとっている所までは本当のことなのね。でも彼は舞台装置としての役割しか持っていない。本当の目的は一色いろはさんが葉山隼人くんとデートをするため。これで合ってるかしら?」

八幡「・・・はい。その通りです」オテアゲ

三浦「ヒキオっ!!ちゃんと説明しないと許さないんだかんね!!雪ノ下さんもそうでしょ!?」ニオーダチ

雪乃「えぇ。あなた、私と由比ヶ浜さんには絶対嘘はつかないと言ったはずよね?」モグモグ

八幡「(この体勢だと三浦のパンツ見えそう)いや、お前らには嘘はついてないでしょ?雰囲気イケメンは仕込み無しの実在の人物だし、彼氏のフリは新宿駅でちゃんと見せた。今はその打ち上げで遊びに来てるだけだ」セイザ

ゆきの

ごめん、>>205無し。後今日はもう無理くさい
。お疲れちゃん

三浦「ヒキオっ!!ちゃんと説明しないと許さないんだかんね!!雪ノ下さんもそうでしょ!?」ニオーダチ

雪乃「ええ。あなた、私と由比ヶ浜さんには絶対嘘はつかないんじゃなかったかしら」モグモグ

八幡(夢の国で女の子二人に責められながら正座している男がいるらしい。はい、私です)

八幡「いや、お前らには嘘はついてないでしょ?一色につきまとう雰囲気イケメンに引導を渡すのは目的の1つってだけで、他にも狙いがあったってだけだ。お前は葉山経由でここに来たんだけで、俺は何もしてないし、言ってない。つまり俺は悪くない」

雪乃「詭弁ね。まぁいいでしょう。なら話の矛先を別の方向に向けてみようかしら。比企谷君。奉仕部の理念について話してみなさい」

八幡「・・・困ってる奴に手を貸して問題の解決を促すことだろ?」

雪乃「正解。ではその理念に反して、今回の件で献身的に一色いろはさんに尽くす理由は何かしら?あなたが他人のためにお金を使うなんて確実に有り得ないことなのだけれど?」モグモグ

八幡「いや、今お前が両手に持ってる食いもん買ったの俺なんですけど・・・」

三浦「いいから答えろし!!何でヒキオがあーしの邪魔すんの!!」ウルウル

八幡「邪魔なんてしてないだろう・・・。一色に協力してんのはアレだ。大学入ってから俺にもなつくようになった後輩だからで・・・」

雪乃「・・・・・・」ジー

八幡「・・・借りがあるからその返済してんだよ」

雪乃「素直にそう言えば良いのよ。それで借りというのがなんなのか、教えてもらうわけにはいかないのかしら?」

八幡「・・・・・・駄目だ」

三浦「何で「わかったわ」雪ノ下さん!?」

雪乃「ただ、全てが終わったら、朧気でいいから話してみなさい。私に隠し事なんて出来ないと教えてあげる」

八幡「・・・助かる」

雪乃「お礼は結構よ。それより、そろそろ戻った方が良いんじゃないかしら。待ちぼうけなんて由比ヶ浜さんが可哀想よ」シッシッ

八幡「ああ、今度は3人で来ような」タッタッタ

雪乃「楽しみにしているわ」フリフリ

三浦「・・・いいの?」

雪乃「ええ。これ以上比企谷君を追求しても時間の無駄にしかならないと思うし、今は游がせてきましょう」

三浦「・・・そっか。ていうかヒキオ追わないと!!見失ったら後つけらんないじゃん!!」

雪乃「その事なんだけど、三浦さん。私の懸念事項はたった今無くなったし、そろそろパンさんのアトラクションに乗りたいのだけれどいいかしら?」

三浦「今どこら辺にあーしが賛成する理由があった!?」

雪乃「情報を与えたのは私なのだし、このくらいの我儘は聞いて然るべきではないかしら」

三浦「あぁもう!!一回乗ったら隼人達探すかんね!!」

東京DL ビックサン○ーマウンテンの行列

八幡「結構な時間使ったのに全然進んでねぇ」ハァ

結衣「遅い!!いつまでトイレに行ってたの!?」

いろは「本当ですよ!!せっかくのデートなのに!!・・・お陰で隼人先輩が結衣先輩に気を使って全然話せなかったじゃないですか」ボソッ

八幡「(怖い)悪い。近くのトイレは混んでてな。お前らも気持ち早めに行っとけよ」

結衣「ヒッキー最低!!」プンスカ

いろは「女の子に何てこと言ってるんですか!!セクハラで訴えますよ!?」ガルル

葉山「まぁまぁ。・・・優美子どうだった?」コソコソ

八幡「普通だったよ。なんならいつもより元気だったまである」コソコソ

葉山「そうか。助かったよ。ありがとう」

八幡「礼なら物で返してくれ。誠意は金で示すもんだ。取り敢えず俺は腹が減ってるぞ」グゥー

葉山「ふふっ。あぁ、後でハンバーガーでも奢るよ」

八幡「ドリンク付きな」

葉山「はいはい」

結衣「また二人でコソコソしてる・・・。なんか怪しいなぁ。雰囲気イケメン君も見当たらないし、ていうかここまで来てるのかな?」

いろは「え、えぇと。さっきポップコーンの行列に並んでたような・・・」ダラダラ

結衣「やっぱり来てるんだ・・・気持ち悪い。今度サークルがあるときは私の所に来てね?ちゃんと守るから!!」フンスッ

いろは「あ、ありがとうございますぅ。う、嬉しいなぁ」

八幡(罪悪感でいっぱいってところだな・・・)

八幡(・・・)

八幡(雪ノ下の言う通り、本来の俺なら「ドキドキ!!葉山きゅんとのWデート大作戦」なんて頭に蛆が生えた依頼を受けたりしない。由比ヶ浜を巻き込むものならなおさらだ)

八幡(だが、雪ノ下はもう1つ見逃していることがある。一色いろはについてだ)

八幡(一色は俺のことはアッシーとかメッシーの扱いはしても、俺なんかに頼りきりになるような女の子じゃない)

前のレスの最後の独白は「恋愛事に関して、俺なんかに頼りきりにならない」と補完してください。

八幡(今回も、葉山との橋渡しとして俺にメッセンジャーボーイをやらせた後は用済み扱いになるのが、比企谷八幡と一色いろはの関係性のはずである。行くだけ行ってDLに着いたら別行動、それが普通だ)

八幡(だがそれをしなかった。何故か?その理由は、一色いろはが葉山隼人といることに怯えているからだ)

八幡(俺は新宿駅に向かう電車中で、俺と由比ヶ浜が着いてくる理由を、乙女チックに"慣らしが必要だから"と言った)

八幡(間違ってはいない。確かにそういった意味合いも含んでいた。だが、それは真ではない)

八幡(本当は一色いろはが葉山隼人が怖かったからだ。正確には、葉山隼人といる"自分"が怖かったからだ)

八幡(二期連続生徒長を努め、見事に部活との両立を果たした彼女が何故そうも弱気なのか。その原因は何なのか?)

八幡(一色は口に出して言わなかったが心当たりはある。おそらく、彼女の現在のステータスに問題があるのだろう)

八幡(一色いろはにそこまでの気苦労をさせる負い目。それは彼女が、"受験戦争に負けた女"だからである)

時は遡って。千葉県総武高校 テニスコート

パーン・・・。パーン・・・。パーン・・・。

大志「デューク・ホームラン!!」パカァン

戸塚「甘いよ、川崎君!!今の君は僕にスケスケなんだ!!」ホッピングボール!!

大志(またそれ!?でも、これは避ければアウトに・・・)ヨケランネェ

ドオオオオオン

平塚「ゲームマッチウォンバイ!!戸塚彩加!!」ビシッ

わああああああああ!!!!!

めぐり「戸塚君すごーい!!」キャッキャッ

小町「・・・・・・・・・。なにこれ?」

大志「いやぁ、やっぱ戸塚先輩は強いッスね。1セットも取れなかったッス」

戸塚「ありがとう。川崎君も強かったよ。引退してからブランクもあったし、大学に入ったらまたシようね」ニコッ

モブ1(可愛い)

モブ2(天使)

モブ3(結婚したい)

平塚(!?今、誰かが私を求めたような)キョロキョロ

めぐり「戸塚くん凄かった!!あの時あえて分身したのは最後のプレーの伏線だったんだね!!流石だよ!!」

戸塚「城廻先輩、褒めすぎですよ」テレテレ

平塚「しかし同じ日に卒業生が集まるとは。感慨深いものだな。誰か思い出と一緒に私を引き取りに来ないものだろうか」シミジミ

めぐり「なに言ってるんですか!!ちゃんと先生にも運命の相手が見つかりますよ!!」

戸塚「そうですよ!!川崎君もそう思うでしょ?」

大志「(最低でも煙草止めるとかしないと無理じゃないかなぁ)・・・モチロンデスヨ」

平塚「そ、そうか?な、なら来月のお見合いで決まるかな!?両親の口振りから察するに最後の弾っぽいんだけど!!」ズイッ

めぐり(わぁ・・・。凄く真剣な目をされてる)チラッ

戸塚(僕を見られても・・・)チラッ

大志(アカン。これ余計なこと言って殴られるパターンや。小町さんヘルプ!!)チラッ

小町「・・・・・・・・・。平塚先生」

平塚「比企谷!!私の明日はどっちだ!?」

小町「私的に、教職という時代に左右されないポジションを得ている平塚先生が、3Xまで売れ残っているのは御自身の性格に問題があると思います」キッパリ

平塚・めぐり・戸塚・大志「!?」

シーーーーーーーーーン・・・・・・。


めぐり(え!?どうしよこの空気)

戸塚(平塚先生が固まっちゃった・・・)

大志(いつもなら食い気味にお兄さんを推薦してお茶を濁してたのに!!)

平塚「そ、そうか・・・。ぐ、具体的にどの辺が不味いのかな・・・?こ、この歳になると親以外誰も注意してくれないから・・・わからないんだ」ブワッ

小町「そうですね。まず1つ目に挙げるとするなら・・・」

平塚「まずっ!?1つ目っ!?」

小町「話の腰を折らない。そういう細かい所が意思疎通の妨げになるんですよ?あと、先生は自分に甘すぎです。年相応に、克己の心を持ってください」

平塚「は、はぃぃ」グスグス

大志「(駄目だ逃げよう。その内飛び火してきそうだ)せ、先輩方。まだ改装した設備見てないですよね?俺、案内しますよ!!」

戸塚「ほ、本当!?なら僕図書館みたいなぁ」

大志「図書館ですね!!ここから近いし、今行きましょう!!すぐ行きましょう!!」

めぐり「あっ!?待ってー!!」

めぐり「」

千葉県 総武高校 廊下

戸塚「それにしてもびっくりしたなぁ。今日の小町ちゃん、ちょっと機嫌悪いよね?」

大志「実際には昨日からピリピリしてるっス。それより前はいつもの小町さんで・・・。何かあったんですかね?」

めぐり「うーん。受験関係かな?私の時も、この時期は生活指導室の前で泣いてる子とか結構いたけど」

戸塚「僕達の年は由比ヶ浜さんと材木座君がしょげてたのは覚えてるなぁ」

大志「小町さんは勉強出来るし、そういうことじゃないと思うんです。この前のテストの結果を見せてもらった時は某国立大とかもB判定取ってましたし」ウーン

戸塚「なら先生達に某国立を受けるよう勧められてるとか?県立のうちはそういうの結構しつこいって八幡が言ってたけど」

めぐり「卒業生の進路一覧は来年度以降の新入生の学力に影響するからね。学費を考えたら国立に行くのが一番良いって考えの先生が沢山いるのもあるけど」

大志「俺達の担任、平塚先生なんでそんな強要みたいなこと絶対ないと思います」

戸塚「そっか・・・。(担任の先生にあんなに強く出れるなんて凄いなぁ)」

めぐり「じゃあ、私生活のことで何か問題があるってことかな?」

大志「どうなんですかね・・・。もし、そういうことなら、俺にはどうしようもないっスね・・・。あっあそこが新しく作った図書館ッス!!と言っても場所は変わってないんですけど」

めぐり「前よりも広くなったねぇ。あ、パソコンもある!!」

大志「使ってなかった教室の壁ぶち抜きましたから。パソコンからは各大学の過去問を見れるようになってるッス。まだ2年分しかないっすけどね」

戸塚「それでも、凄く便利だと思うよ。川崎君達の世代は凄いね」

大志「え?いや、これやったのは前の会長っすから。俺達は企画とか説得もしてなくて、使うだけなんです。恥ずかしながら」

戸塚「そうなんだ」

いろは「うんうん。一色さんには感謝しなくちゃね。ここまでやる気になってくれるなんて思ってなかったけど、期待以上の活躍だ」

大志「一色先輩は俺達の引き継ぎも手伝ってくれたし、感謝し足りないです。今年の文化祭も呼んだんですけど、何か大学が忙しいらしくて」

めぐり「?一色さん、何か用事あったのかな?文化祭は土日だったから行くのに問題なかったけど」

大志「え?何で城廻先輩が一色先輩の事知ってるんですか?」

めぐり「なんでって言われても。一色さんはうちのサークルにいるよ」

大志「ええ!?じゃあ某私立大なんですか!?」

戸塚「知らなかったの?」

大志「はい。というか先生以外誰も知らないと思いますよ。秘密って言ってましたから」

戸塚「秘密?」

めぐり「どうしてだろう?一色さん、かなり成績良かったと思うけど」

大志「女心がどうとか追求したらセクハラとか、散々捲し立てられて聞けず仕舞いでした」

ガラガラ

小町「あ、いたいた。大志くん、私今日具合がアレだから早めに帰るね?生徒会室の掃除、終わってないならやってね」

戸塚(眼が八幡みたいになってる・・・)

めぐり(平塚先生はどうなったんだろう・・・)

大志(ていうか部屋の整理は元々の小町さんの仕事・・・)

小町「・・・大志くん?」

大志「」

淡々と投下してるほうだし義輝と一緒にしてやるなよ。
てかモチベ下がっちゃうだろうから黙ってろよ

大志「は、はい!!わかったよ。お大事にね」

戸塚「挨拶もすんだし、僕も帰ろうかな。小町ちゃん、具合が悪いなら途中まで送っていくよ」

大志「えっ」

小町「・・・・・・。はい、お願いします」

大志「えっ!?」

小町「・・・大志くん、図書室で騒がないの。じゃあめぐりん先輩、私失礼しますね。また遊びに来てください」

めぐり「うん。またね」フリフリ

戸塚さん、私相談があるんです・・・。
そうなの?歩きながらでも平気?

ガラガラガラ・・・。シーーーーン・・・。

大志「・・・・・・」ボーゼン

めぐり「か、川崎君・・・?」

大志「先輩・・・。申し訳無いんですけど、少しだけ手伝いお願い出来ますか。今、ちょっとヤバいッス・・・」

めぐり「う、うん。任せて!!一緒に頑張ろうー!!」オー

千葉県 総武高校 生徒会室

めぐり「うんしょっと。ふぅ、大分片付いたね。ちょっと休憩しようか」クルッ

大志(いくら戸塚先輩がミスコンに出て優勝しちゃうくらい美人でも、間違いなく男のはずだろ!?もしかして違うのか!?生徒会に入ってから俺と一緒に帰った事なんて今まで数えるくらいしかないのに!!部活あったから仕方ないけど!!やっぱりお兄さんの友達ってことが決定的な戦力差なのか!?姉ちゃんにお兄さんとナカヨクなってもらうよう土下座してみようかな)ブツブツ

平塚「このゼクシィに載ってた記事、ぜーんぜん役に立たなかったなぁ。やっぱり無意識に比企谷の事、アテにしてたのかなぁ。でも一緒に千葉のラーメン屋を制覇したんだ。少し位期待しても良かったんじゃ・・・いやいや、そういう所が自分に甘いってさっき・・・怒られたばかりじゃないか・・・自分のせ、生徒にぃいいいぁぁぁあう」グスグス

めぐり「ど、どうすればいいんだろう」

千葉の名店 サイゼリア

戸塚「取り敢えずドリンクバー2つ下さい」

ヨロコンデー!!

戸塚「それで、どんな悩みがあるの?」

小町「その、お兄ちゃんのことなんです。今ちょっと喧嘩してて」

戸塚「八幡と?昨日の夜に八幡、小町ちゃんのためなら世界の中心で灰になれるって言ってたよ?喧嘩してるの?」

小町「(ウチの兄は何を言ってるんだ)えーっと・・・私が一方的に怒ってるだけと言うか。私的にどうしても許せないことがあるんです」

戸塚「許せないこと・・・。一人暮らしのことかな?」

小町「え!?何でわかるんですか?」

戸塚「んー、何となくかな。3年生になってからは少しずつ大切なことも話してくれるようになったけど、たまに抜けたりしてるしね、八幡は。勝手にミスコンの応募出された時は僕も怒ったし」クスクス

小町「スミマセン。兄は専用の写真アルバムを作る位、戸塚さんが好きなんです」

戸塚「あはは。ちゃんと謝ってくれたし、もう許してるから。ただの笑い話だよ。八幡的には冗談で、審査が通るとは思わなかったみたい」

小町(学校側は戸塚さんの性別を把握してる訳だしなぁ。悪乗りに悪乗りが重なったってことか)

戸塚「それで、一人暮らしの事なんだけど。八幡は小町ちゃんのことを考えてない訳じゃないと思うんだ。昨日もね、小町ちゃん達のお父さんと八幡が、どれくらい小町ちゃんの事が好きか勝負したんだよ」

小町「(本当、ウチの男共は何してるんだ)へ、へぇ。それでどっちが勝ったんですか?」

戸塚「僕と材木座君で審判したんだけど、多分引き分けかな。朝の4時位だったし、ちょっと思い出せないんだ。ごめんね」

小町「いえいえ、私的には知らない方がポイント高そうですし!!その内聞いてみますよ!!」

戸塚「とにかく、八幡は絶対に小町ちゃんのことを大切に思ってるから。だからね、もうちょっと八幡の話も聞いてあげて欲しいんだ。仲の良い兄妹が意志疎通の妨げ?それになっちゃうのは悲しいよ」

小町「(戸塚さん、問題なのは私の近くにお兄ちゃんがいなくなることなんです。大切にされてるとかは関係ないんですよ)・・・・・あちゃー。私も人の事言えませんねぇ」テヘペロ

戸塚「ふふっ。やっぱり小町ちゃんは八幡の妹だね」

小町(?どういう意味で?今そんな話になってない)

戸塚「他人に本心を隠すのが変に上手い所とか、そっくりだよ」

小町「(は?なにそれ?もしかして今私煽られてる?)えーそうですかぁ?」プリプリ

戸塚「我が儘言って、八幡に嫌われたくないと思ってるんじゃないの?」

小町「そんなことないですよ!!そんなの気にしてたら、兄に少女漫画の単行本を大人買いに走らせたり出来ません!!」バンッ!!

戸塚「ちゃんというと、八幡の小町ちゃんへの気持ちが、離れて暮らすようになったら薄まると思ってるんだ。だから絶対に反対したいけど、八幡が自分で決めたことに反発して、嫌われるのも厭なんだ。僕に相談って言うのはその代理を頼みたいんだよね?」

小町「ち、違います!!」

戸塚「なら、僕に相談することって何?」

小町「そ、それは・・・」

戸塚「それに八幡は、就活とか僕と遊ぶことなんかのためだけに東京で一人暮らしをする訳じゃないんだよ?」

小町「え・・・?」

戸塚「由比ヶ浜さんと雪ノ下さん。それと」

バンッ!!!!!

小町「もういいです。わかりましたから。私の分の代金ここに置きますね」チャリチャリ

戸塚「え?ちょっと小町ちゃん」

小町「さよなら!!」

小町(お兄ちゃんの馬鹿!!絶対邪魔してやる!!)


ザワザワザワ

何?修羅場? 愛憎の縺れだって ヒキタニクンパネェ


戸塚「・・・・・・はぁ」

戸塚(慣れないことするんじゃなかったかなぁ。というかちゃんと伝わったのかな?)

戸塚(とりあえず八幡に連絡して、二人に話をさせなきゃ)ピポパ

戸塚(・・・・・・・・・出ないや。いつもは2コール以内には出るのに)

戸塚「OB会もあるし、メールをしとこうかな」

東京DL トゥモローランド ハンバーガー屋

いろは「ジェットコースターは制覇しましたし!!次は何に乗ります?」キャッキャッ

葉山「そろそろ日も落ちてきたし、帰りの電車のことも考えなきゃな」

いろは「えー!!花火とパレード見ないんですかぁ!?見ましょうよー」プリプリ

八幡(はしゃいでんなぁ。それに随分と積極的だ。次からは俺らが着いてこなくても平気なんじゃないの?)モシャモシャ

結衣「ヒッキー、顔にケチャップ付いてるよ」ゴシゴシ

八幡「おう。ん?ゆいがはまー。ポテトくれ」

結衣「はい」アーン

八幡「おう」パクッ

いろは(いちゃついてんじゃねぇよ!!)ギリッ

八幡(そんな感じの目だな)モグモグ

結衣「おいし?」

八幡「んぁ?まぁアレだな。芋だ。超芋」モグモグ

結衣「むー。可愛くないなぁ」

八幡「いやぁ可愛い男なんて戸塚だけで十分でしょ?むしろアイツさえいれば女いらないまである」

結衣「またそんなこと言って・・・。さいちゃんに怒られるよ」ペシッ

葉山「比企谷は贅沢だな」クスクス

八幡「嫌味か。それにお前も大して変わらんだろう。ミスター某大になってからは雪ノ下に引っ付いてミーハー共を煙にまいてるんだし」

葉山「ミス某大も同じ理由で俺のことを使ってるんだ、お互い様だろ?大体それは誰が頼んできたのかな?」

八幡「誰だろうな?少なくとも俺は言ってないけど」

葉山「そうだな。君は何も言わなかった」クスクス

八幡(わぁーナニコイツ。超うぜぇ)

いろは「そんなことより!!次にどうするか決めましょうよ!!先輩達もパレード見ますよね?」

八幡「俺はこっからでも電車あるけど、お前らないだろ。チョロッと見るくらいなら帰るぞ。それがジャスティス」

いろは「比企谷先輩!?・・・・・・結衣先輩はみたいですよね?彼氏とパレード!!」

八幡(搦め手できたか。だが甘いよ一色いろは。由比ヶ浜は雪ノ下に遠慮するに決まってる)

結衣「か、彼氏・・・。・・・・・・・・・えーと、明日から土日だし実家の方に帰れば全然平気だよね!!」ユキノンゴメン!!

八幡(なん・・・だと・・・?)

いろは「ですよねぇ!!一緒に見ましょう!!」

八幡(女って御しがたい。改めてそう思った。脳波コントロール出来る発明あくしろよ)

八幡(2対1かー。くそフェミイケメンは頼りにならんし、午前様かよ。親父にバレたら昨日の飛び膝じゃ済まねぇんだろうなぁ)

葉山「そうだね。雰囲気イケメンくんがいつまでいるのか分からない以上、出来るだけ一緒にいよう。でも、パレードは途中で抜けないか?帰りの電車も混むしね」

いろは「はい!!そうしましょう!!比企谷先輩もそれでいいですよね?」

八幡「・・・・・・。いいんじゃねぇの?」

結衣「お、ヒッキーノリいいね!!珍しい」

八幡「(人の気も知らないでこの子はもう)ばっかお前、むしろ俺は常に空気を読んでる男だ。読みすぎてどこを突けばぶっ壊れるのか熟知してるレベル」

葉山「流石だな。とりあえず、ここは出ようか。いろは、片付けるからゴミを渡して」ガタッ

いろは「あ、ありがとうございますぅ」

結衣「これ、持ってきてくれたし、ヒッキーの分は私が片すね」ガタッ

八幡「おう、苦しゅうないぞ」

いろは「・・・先輩ってクズですよね」

八幡「そんなに誉めるな。照れる」

いろは「次は耳が腐ったんですか?なかなかゾンビから抜け出せませんね」

八幡「ブッ飛ばすぞ。協力者に何て口聞いてんだよ。てかお前フツーに葉山と話せてるじゃん。俺らいらなかっただろこれ。今日の出費俺が1日働いても足りないんですけど」

いろは「・・・・・・なら断れば良かったじゃないですか」ウツムキ

八幡(・・・ヤベ。言い過ぎた。やっぱ友達作ると人間強度が下がるってガチだわ。口が軽くなってる)

八幡「まぁ、アレだ。高2の時の借りは早めに返したかったしな。利子付きだと思えば軽いもんだ。その代わり、葉山の事は自分で何とかしろ。手伝いは今回だけだ」

いろは「・・・・・・その事なんですけど、パレードの間は葉山先輩と二人っきりにしてもらえませんか?」

八幡「あ?何?告白でもすんの?」

いろは「・・・・・・・・・はい」

八幡「ふぁっ!?」

東京DL ファンタジーランド 行列

三浦「雪ノ下さんさぁー、もういい加減にしてよ!!パンさんのアトラクションに沢山乗ったでしょ!!」

雪乃「ええ、でもこの○ッキーのフィルハーマジックはパンさんが雅楽をするの。しかも3Dなの。絶対に見逃せないわ」

三浦「・・・もう隼人達帰っちゃったかなぁ」

雪乃「それはないわ。さっき葉山くんからメールが来たの。閉園間際の花火とパレードを見て帰るそうよ」

三浦「なんであんたに連絡くんの!?あーしには何も来てないんだけど!!」キーッ!!

雪乃「三浦さんは私が連れてきたのだし、仕方ないんじゃないかしら」

三浦「むぅー!!あーし飲み物買ってくるから!!順番ちゃんと取っといてよね!!」ズカズカ

雪乃「・・・・・・いい子ね。猫みたいで可愛い」クスッ

東京DL トュモローランド ハンバーガー屋

八幡「本気で告白するのか?成功する確率は限りなく0に近いと思うぞ」

いろは「先輩、私とは何年の付き合いになりますか?」

八幡「付き合いとか畏まるなよ。うっかりときめいちまったじゃねぇか。ちゃんと喋ったのは高2の冬頃からか?はじめて会ったのは10月の終わりだけど」

いろは「そこまで覚えてるんですか。気持ち悪い」

八幡「ちょっと。そこまで言う必要ないでしょ?大体話題投げたのお前でしょ?ストラックアウトやってんじゃないんだから会話しろ会話」

いろは「それでもう4年目なんけど、長くないですか?」

八幡「(聞く耳なしかよ)まぁ俺史換算で1/5だしな。それなりにあるんじゃないの?」

いろは「私の片想いはそれよりも長いんです」

八幡「・・・・・・」

いろは「そろそろ、区切りをつけるべきだと思いませんか?」

八幡「・・・・・・」

いろは「葉山先輩はカッコいいし、将来有望な現役某大生で、家柄も良くて、愛嬌もある。私じゃ釣り合いが取れない・・・でも、諦めきれないんです。だから、告白します」

八幡「まだ結果を求めるの早いんじゃないの?長いって言ってもまだ学生の立場だし、今日みたいに遊んでたら葉山だって一色に傾いても・・・」

いろは「無理ですよ・・・・・・。もう高校生の頃とは違う、葉山先輩は遠くにいるんです。今日一緒にいて十分わかりました。会話1つで差があるんです」

八幡「・・・・・・だから、振られるために告白するのか。それでいいのか?」

いろは「・・・ふふっ。先輩って意外と子どもですよね。負ける自分が想像できるのって凄く辛いんですよ?・・・それに私自身が葉山先輩のこと、ちゃんと好きなうちに告白したいんです。今の私、凄く厭な女なんですから・・・せめて気持ちだけは純粋に伝えたいんです」ニコッ

八幡「・・・」

いろは「やろうと思えば浪人出来たんです。もう一年だけ、比企谷先輩や予備校の先生達と頑張れば。でも・・・出来なかった。私、誰かにその程度の想いと言われても・・・言い返せなぃ・・・」ジワッ

八幡「わかったから・・・もう喋るな」ポン

いろは「これセクハラですよぅ・・・」グスグス

八幡「お前なぁ・・・」

結衣「ヒッキー!!ただいま!!」ナデナデシテー

八幡「おう、おけーり」ナデナデ

葉山「いろはは?」

八幡「花摘に行った」ナデナデ

結衣「うぇへへへへ。ん?ヒッキーなんで止めなかったの!?勝手にお花とったら怒られちゃうじゃん!!」

八幡「・・・・・・はぁ」

結衣「なんで馬鹿にしたし!!」

八幡「いや、お前見てると悩んでる自分がアホらしくてよ」

東京DL ファンタジーランド 女子トイレ

いろは(先輩に三度も泣き顔を見せてしまった。気まずすぎる)ナオシナオシ

三浦(あーもう!!電話するんじゃなかった!!東京DLでMAXコーヒーなんて売ってるわけないじゃん!!あの貧乳が!!)テアライ

いろは「ん?」

三浦「あ?」

いろは・三浦「あっ!?」

いろは「な、なんで三浦先輩がここにいるんですかぁ!?」

三浦「え、えーと、その、と、友達!!友達と遊びに来ただけだし!!ぐーぜんぐーぜん!!」

いろは「友達?先輩に?」

三浦「何か文句あるわけ?」

いろは「(大学に入ってからは葉山先輩優先にし過ぎてハブられかけた癖に)いえ、ただ三浦先輩と一緒にDL に来る人に心当たりが・・・・・・戸部先輩ですか?」

三浦「あぁぁ!?何で戸部?フツーに女同士だよ!!」

いろは(それはそれではずかしいような)

三浦「何その目!!女だけでもちゃんと楽しかったもんね!!」

いろは「もぅ!!負け惜しみはいいですよー」クスクス

三浦「(カッチーン)・・・あんた、その無駄にキラキラした趣味悪いピアスと同じで、耳も飾りだったんだ?知らなかったわー」

いろは「・・・・・・へぇ、葉山先輩が選んだデザインお揃いのピアスに文句つけるんですか!!」

三浦「えっ」

いろは「これは制裁ですね。一字一句、間違いなく教えてあげないと」

三浦「ふ、ふーん。あんたに合わせたってだけじゃないの?あーしだってオソロ位持ってんし!!め、珍しいことじゃないでしょ!!」

いろは「(効いてる効いてる。連れが海老名先輩だったら面倒だし。とりあえず泣かしちゃおう。)

いろは「ていうかぁ。先輩もよく頑張りますよねぇ、違う大学なのに。葉山先輩との交流が絶えないように毎週のように皆で遊び行くよう誘ってるそうじゃないですか」

三浦「そんなんあんたに関係ないじゃん!!」

いろは「いえいえ。これからは関係あるかも知れないんですよぉ。今私、誰とDLに来てると思います?」

三浦「はy・・・・・・。そんなのあーしにわかるわけないっしょ」

いろは「葉山先輩とデートしてるんですよぉ」ニッコリ

三浦「へ、へぇ」

いろは「(あれ?反応薄いな)それでですねぇ。私、今日葉山先輩に告白しようと思うんですよ」

三浦「はぁ!?」

いろは「(んんー?さっきのは気のせいかな?)葉山先輩今フリーですし、問題ないですよねぇ?」

三浦「あ、あーしに言われても」アセアセ

いろは「私が彼女になったら三浦先輩とは切ってもらわなきゃ。それに結衣先輩も週末を彼氏とイチャイチャ出来るようになって嬉しいと思いますよ?」

三浦「結衣に迷惑・・・?結衣はあーしと対等だし!!本当に迷惑ならちゃんと言えるんだから!!あんたがそんなこと言う資格ない!!隼人もそう!!友達付き合いに横からグチャグチャうっさいのよあんた!!」

いろは「(前より打たれ強くなってるな)結衣先輩がいいなら私は構いませんよ。比企谷先輩が実家に寄生してるから仕方ない面もあるだろうし。でも葉山先輩のことは別です。その資格というのを手に入れたら三浦先輩が入る隙間なんて「そのくらいにしておきなさい」・・・は?」

雪乃「聞こえなかったのかしら?そのくらいにしておきなさいと言っているのよ。比企谷君より聞き分けが悪いのかしら?」

三浦「雪ノ下さん・・・・・・」

雪乃「三浦さん、あなたが余りに遅いから列を抜け出てしまったのだけれど。責任を取ってまた並んでもらえるかしら」

三浦「う、うん」

いろは「な、なんで・・・・・・はっ!!尾行してきたんですか!?」

雪乃「人聞きの悪い。今日は偶然三浦さんと遊びに来ていただけよ」

いろは「先輩電話聞いてたし、そんな言い分信じようがないですけど!!」

雪乃「そう、なら仕方ないわね証拠を見せてあげましょうか」

いろは「証拠・・・・・・?」

雪乃「ええ、例えばこの大量のレシートとか。貴方達を尾行していたら消費出来ないほどの金銭交換をしていた自信はあるわ」

いろは「・・・・・・ぬいぐるみ買いすぎ何じゃないですか?」ピラピラ

雪乃「再来週からは置き場に困らなくなるから補充したの」

いろは「そうですか・・・。でも大半がぬいぐるみで食べ物は1/10位ですよ?十分尾行する時間はありますよ」

雪乃「そう・・・。では次は人に聞いて見ましょうか。パンさんのバンブーハントに5回ほど乗ったのだけれど、覚えてもらっているはずだわ。私、可愛いから」

いろは「そんな時間ないですよ!!私だって待たせてる人いるんですから!!」

雪乃「あら、そう?他にも私とパンさんの2ショット写真の時刻とか、ナンパしてきた男を絞め落とした時に事後処理で顔を合わせた従業員とか色々あるのだけれど」

三浦(本当色々あったなぁ・・・)

いろは「・・・・・・わかりました。疑ってすみません」ペコリ

雪乃「そう」

三浦「あーしと比べたら随分素直じゃん」ムスッ

いろは「ほっといてください。じゃ、葉山先輩の所に戻ります。三浦先輩、私さっきの本気ですから。邪魔しないでくださいよ」タタッ

雪乃「・・・・・・危なかったわね。あのままだと私以外の人間に泣かされていたわ」

三浦「その台詞、何か引っ掛かるんだけど。・・・・・・雪ノ下さんは嘘つかないんじゃなかったの?」

雪乃「由比ヶ浜さんから聞いたのかしら?あれは嘘ではないわ。比企谷君の言い方を真似るなら、目的は2つあったということよ」

三浦「ただの誤魔化しじゃん!!」

雪乃「ええ、でも完全な嘘ではないわ。それで十分なの。それより一色さんは何をするつもりなのかしら?」

三浦「・・・・・・隼人に告るって」

雪乃「・・・葉山君を諦めてしまうのかしら?」

三浦「はあ?なんでそうなんの」

雪乃「葉山君には好きな女性がいるからよ。それは貴方も知っているでしょ?上手くいくはずのない告白をするほど、彼女は馬鹿じゃないわ」

三浦「・・・・・・」

雪乃「とにかく映画を観たら、比企谷君を探しましょう。この件に関しては情報が少なすぎるわ」

三浦「映画は観るんだ・・・」

東京DL クリッターカントリー

八幡(あの後、戻ってきた一色に壁際まで追い込まれ、腹パンされた。何を言ってるのか俺自身わからない。今も尋問されている)

いろは「雪ノ下先輩と三浦先輩が私たちを尾行してました。ここからは別々に行動するべきだと思います」コソコソ

八幡「(あいつら何やってんだよ)・・・わかった。楽しんでこいよ。最後の思い出だろうしな」

いろは「・・・・・・言っときますけど、葉山先輩に断られるまでは諦めてませんから」

八幡「・・・・・・そうか。じゃあ頑張れ」

いろは「もっと気持ちを込めて下さい」ジッ

八幡「・・・・・・。素直なお前は、葉山の好きな奴より可愛いと思う時がたまにあるよ」

いろは「・・・・・・ありがとうございます。葉山先輩!!私あっちの方に行ってみたいです!!」クルッ

葉山「おいおい、引っ張るなよ」サワヤカァ

結衣「何話してたの?」

八幡「まぁ、色々とな。俺達はそっちにいこうぜ」グイッ

結衣「ふぇあ!?せ、積極的だね?今日のヒッキー・・・」

東京DL シンデレラ城前

結衣「今日は楽しかったね。わぁ、イルミネーション超綺麗!!ゆきのんに写真送ろうっと」カシャ

八幡「しかしすげーな。電気代どんぐらいかかってんだろう。光に金払うなら俺にくれよって話だよな」

結衣「もう!!そういうの無し!!デリバリーがないよ!!」

八幡「何配達させたいんだよ。お前本当に大学生かよ。学歴詐称とかしてないよな」

結衣「もう!!折角二人きりなんだからムードを考えて!!あそこのベンチに座るよ!!」

八幡「おい、引っ張んなよ」

結衣「じゃあヒッキーが連れてって。さっきみたいに強引にね」

八幡「はいはい」ハァ

八幡「ほれ、座れ」

結衣「何か、扱いが雑なだけだったような」

八幡「・・・・・・気のせいだよ。あー、ちかれた」ドサッ

結衣「でも、たまにはこういうのもいいよね」ギュッ

八幡「・・・・・・・・・近いんだけど」

結衣「抱き付いてるからね」

八幡「・・・・・・・・・離れて?」

結衣「嫌」

八幡「ほら、みんなに見られてるよ。バカップル爆発しろって内心思ってるって」

結衣「いーじゃん。て言うかここカップルばっかじゃん誰も気にしないよ」コテッ

八幡(頭がっ!!ヤバい。ハチマンの弾道上がっちゃうって。超良い匂いだし超柔らかいし超温かいんですけど。ナニコレ凄くいい気分)デヘッ

雪乃「・・・・・・・・・」ジー 

八幡「!?」

八幡(雪ノ下!?)

結衣「?ヒッキーどうしたの?」

八幡「ぃ、いや。・・・何でもねぇけど」ダラダラ

結衣「顔色悪いよ?よく見せて」グイッ

八幡「ちょっ!!近い近い!!」

雪乃(比企谷君、今すぐ離れなさい。それ以上由比ヶ浜さんと密着するなら私としては然るべき報いを受けさせなければならないだけれど)ジー

八幡(眼がスゲー語ってる。雪ノ下検定準1級の俺的に、すぐに離れろ、じゃなきゃ[ピーーー]と考えてる筈だ。なにそれ理不尽。俺も何か送信してみようかな。ファミチキ下さい!!)ジー

結衣「(そういえば昨日徹夜したって言ってたなぁ)ヒッキー、すこし休憩しよ?こうやってるだけで私楽しいから平気だよ?」ギュー

雪乃(あらあら。楽しそうだこと)ゴゴゴゴゴ

八幡(ちょっと。由比ヶ浜さん?もっとちゃんと空気読んでよ!!得意なんでしょ!?)

八幡「待て由比ヶ浜。俺とお前は恋人じゃない、友達だ。こうやって一緒に遊びに行ったり、飯食ったりするのはいい。でも一緒にベンチに座ってイチャコラしたり、ポテトを食べさせ合うのは、その域を越えてるとは思わないか?」

結衣「・・・でも私とゆきのんはヒッキーに告白してるよ?全然それでもただの友達なの?中二と同じなの?」

雪乃(食べさせ合う・・・。へぇ)ゴゴゴゴゴ

八幡「いやそれは違う。確かにお前らと戸塚は特別大事だ。でも男と女の違いをもっと意識すべきだ。付き合ってもないのに一緒のベットに寝たりするのはいけないことなんだよ」

結衣「私そんなことしてないよ!?ゆきのんとは一緒に寝たの!?」

雪乃(一体誰と寝たのかしらねぇ)ゴゴゴゴゴ

八幡「いや、今のは・・・戸塚は男か。なら問題ないか。とにかくもっと健全な付き合いにしていくべきだ。俺達は特にな。わかったか?」

結衣「全然」

八幡「だろうな」

八幡「(切り口を変えるべきだ。由比ヶ浜結衣の中に眠る罪悪感を引き出す)今、こうしてることは雪ノ下は知らないんだぞ?お前は抜け駆けして俺とデートしてるわけだ。そんなの気分悪いだろ?今日の分は今度3人で来た時用に取っておこうぜ」ニコッ

雪乃(あの男、自分が何を言っているのかわかっているのかしら)ゴゴゴゴ

結衣「でも、ゆきのんだってヒッキーの引っ越し先を自分ちの近くにしたり、学園祭の時に自分だけ間接キスしたりしてたもん!!」プンスカ

八幡(なにそれ俺知らないんだけど)ジー

雪乃(由比ヶ浜さん!?貴方のアパートともそんなに変わらないでしょう!?それにあのストローは完全に隠滅した筈なのに!!)アタフタ

結衣「引き延ばすなら、少し位いい思いしてもいいと思います!!」

八幡「(あ、それ切り出されたら負け確だわ。切断する勇気は俺には無い。詰んだ)・・・まさか由比ヶ浜に論破される日が来るとはな」ハァ

八幡(理由はわからんが雪ノ下が近付いてこない以上、俺がバラすのは不正解だ。取り敢えず付かず離れず、雪ノ下のご機嫌を損ねない程度に由比ヶ浜とイチャイチャする!!・・・無理ゲーだろ。俺落とし神じゃねぇし)

結衣「見て、星も出てきたよ」グイグイ

八幡「あぁそうね。知ってるか、星の光って爆発の輝きなんだぜ。いわば命の最後を綺麗って言ってるんだ。人間って残酷だよな・・・」

結衣「そーだね」グイグイ

雪乃(近い!!離れて!!)バッバッ

八幡(どないせいちゅうねん。てか三浦はどうしたんだよ)



東京DL ○ッキーのフィルハーマジック

こんばんわ!!私○ニーマウス!!3D 眼鏡の説明をするね

三浦「・・・・・・・・・遅い」

結衣「ねぇヒッキー」ギュー

八幡「おう、離れる気になったか」チラッ

雪乃(いっそのこと割り込んでしまおうかしら・・・いえ、待つのよ雪ノ下雪乃。ここで由比ヶ浜さんと接触しては今日一日の努力が無駄になってしまうのよ。わかっているのかしら。全ては来週のために、我慢するのよ)ギギギギギ

八幡(ありゃその内化けて出てくるな)

結衣「・・・そんなにくっつくの嫌なの?」シュン

八幡「あー、その・・・・・・俺も男なんだぞ?」ボソッ

結衣「そんなの当たり前じゃん」

八幡「だからぁ、まだ好物が親の脛の若造とはいえだな、成人してる猿な訳で」ゴニョゴニョ

結衣「あ、そのこと。・・・あのね、前にゆきのんと話したんだけど、チュウくらいならいいんじゃないかな?」キャッ

雪乃(!?)

八幡「oh...bitch」

結衣「ビッチじゃない。それにアメリカはボーイフレンドにチュウするのなんて普通って言ってたもん、それでどうする?ヒッキーから?」

八幡「何やる気になってんだよ。つか誰だよんな豆チよこしたの。どうせならトリビアにしとけよ・・・」チラッ

雪乃(ダメ、絶対。二番じゃ意味がないのよ?)

八幡「・・・・・・。まず言い分を聞こう。雪ノ下と話したってどんなことだよ」

結衣「あのね、どっちが選ばれるにしても、ヒッキーと恋人になれなかったら悲しいだけでしょ?」

八幡「・・・・・・そうでしょうね」

結衣「だから、ちゃんと思い出を作って、分けて考えられるようにしとくの」

八幡「その理屈はおかしい」チラッ

雪乃(画期的だと思うわ。私が初めてならね)

結衣「おかしくないよ」

八幡「しかしだな」

結衣「もう!!本人がOKしてるんだから別にいいでしょ!!それともしたくないの!?」

八幡「騒ぐなって・・・正直、したいよ。でもなぁ」チラッ

雪乃(やったら・・・・・・フフフ)ジー

結衣「・・・ゆきのんの事が気になるの?」

八幡「・・・それもある。でも一番は歯止め出来る自信がないことだ。そのまま性欲で由比ヶ浜を選ぶ可能性が高くなる。それは好きになってくれたお前らに失礼だ」

結衣「・・・じゃあ、ゆきのんのことを頭から離れさせないならチュウしていいんだよね?」

八幡「いや、そんなの無理だろ。絶対お前で頭一杯になるって」

結衣「・・・・・・うぇへへへ。・・・おほん、私に名案があります。ヒッキー、スマホ貸して」

八幡「いいけど・・・どうすんだよ」

結衣「ゆきのんに電話する」スッスッスッ

八幡・雪乃「はっ!?」

アザレアを咲かせて、暖かい庭まで♪

雪乃「ほ、本当にかかってきたッ!!」

八幡「おい、何考えてんだよ」

結衣「いいから、待ってて」

ガチャッ

雪乃『も、もしもし』

結衣「あ、ゆきのん。今大丈夫?」

雪乃『え、ええ。平気よ。どうかしたの』

結衣「私、今ヒッキーとデートしてるんだけどね」

雪乃『そう、では条約に基づき、来週は私と比企谷君のデートということでいいのかしら』

八幡「えっ何それ」

結衣「黙ってて。うん、いいよ。それでね前に話したチュウのことなんだけど、ヒッキーが私に夢中になっちゃうから難しいんだって」

八幡「いや、そこまで言ってなブッ」

雪乃『そう、では止めにしましょうか』

結衣「ううん、今超良い雰囲気だからやっちゃうね!!だからゆきのんはヒッキーに忘れられないよう電話から頑張って!!」

八幡・雪乃「はい!?」

結衣「はい、ヒッキー。返すね」

八幡「いや、え、何?切ってないじゃん。どうすんのこれ」

雪乃『私も状況が読めないのだけれど』

結衣「だから、私がヒッキーとチュウしてる間、ゆきのんがヒッキーに忘れられないように声をかけるの」

八幡「んなアホな・・・」

雪乃『そんなことの為に電話したのかしら』

結衣「じゃあ、ゆきのんはチュウも無しでヒッキーにフラれてもいいの?」

雪乃『そうは言ってないわ。ただこれを認めたら私の時も同じ条件にしないといけないんじゃないかしら』

結衣「それはいいよ。その代わりヒッキーの初めては私が貰うね?」

八幡「いや、俺のファーストキスは小『「黙って!!」』・・・・・はい」ガクッ

雪乃(・・・・さっきの比企谷君の供述を考えたら悪くない条件ね)

結衣「あっでもイヤホンのかたっぽだけね?大丈夫?」

雪乃『いいわ。やりましょう』

八幡「えっ!!マジで!!」

八幡(高校時代に散々逃げ回ったツケが出たかな)

結衣「イヤホン装着っと。はい片っ方、どっちがいい?」

八幡「・・・じゃあ左で」スチャッ

雪乃『お久し振り。あなた、由比ヶ浜さんとはいつもあんな風にくっついているのかしら?』

八幡「今日は特別だよ。場所が場所だしな」

結衣「スー、ハー。じゃあ、あの、その、ヒッキーからして欲しいなぁ、なんて」モジモジ

八幡「(・・・女ってずりーなぁ)分かった」スッ

結衣「あっ・・・・」



ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ ドクッ


八幡(化粧は俺好みでナチュラルにしてる。人当たりも良くて、何より俺に優しい。こんな可愛い子と付き合ったら心配でどうにかなっちまいそうだ。今とあんま変わんねえってどういうことなの・・・)

雪乃『比企谷君、私の言いたいこと、わかるわよね?』

八幡(・・・・・・やっぱり雪ノ下と由比ヶ浜のどっちかなんて選べねぇよ)

そろそろ、区切りをつけるべきだと思いませんか?

少し位、いい思いしてもいいと思いますっ!!

八幡(・・・・・・甘えすぎだよな)

雪乃『比企谷君、バードキスよ?啄むように、一瞬だけ合わせたらすぐに離しなさい。聞いているのかしら?』

結衣「・・・・・・」ンー

雪乃『比企谷君、今名案が浮かんだのだけれど。指で唇の形を作ってそれを押し付ければいいんじゃないかしら』

八幡(・・・・・・)


チュッ


雪乃・結衣「!!」

八幡「・・・・・・」

結衣「・・・・・・」ギュッ

雪乃『長い!!比企谷君、そこから抜け出しなさい!!』バンバン

八幡「・・・・・・」スッ

結衣「・・・・・・はー。どうだった?」

雪乃『・・・・・・ぜひ参考までに聞いておきたいわね』

八幡「・・・雪ノ下、後でかけ直す」ブチッ

雪乃「えっ、ちょっと、比企谷君?」

結衣「・・・・・・いいの?」

八幡「ああ。それで、あの、感想はだな。アタマがフットーしそうだったよ」

結衣「・・・・・・嬉しい?」

八幡「ああ」

結衣「・・・・・・私と付き合いたくなった?」

八幡「・・・・・・ああ」

結衣「・・・・・・そっか。どうする?」

八幡「パレード始まるまでどうするか、ベンチで話す」

結衣「・・・・・・うん。わかった」ギュー

雪乃「・・・・・・」クルッ

結衣「それで、ヒッキーはどうしたいの?」

八幡「正直に言うべきか?」

結衣「もちろん、嘘ついても意味ないでしょ」

八幡「だよな・・・・・・怒らないか?」ジッ

結衣「うん」

八幡「本当に?」

結衣「うん」

八幡「絶対?」

結衣「ヒッキー、しつこいよ」

八幡「あぁ、悪い。・・・・・・あのなッ!!」

結衣「はいっ」ドキドキ

八幡「俺なりに大真面目に悩んだんだけど、ぶっちゃけ二人とも他の野郎に渡したくない」

結衣「・・・・・・ん?」

結衣「それで結局どうしたいの?」ジトッ

八幡「・・・・・・例えばだな、俺がここで由比ヶ浜を選ぶとするだろ」

結衣「うん」

八幡「すると雪ノ下が涙を飲むことになる」

結衣「えっと・・・そうなるね」

八幡「でもいつか、その失恋の傷は風化して、その内誰かもわからん糞野郎と結婚するわけだ。立場が逆でもそうなるよな?」

結衣「それが普通だね」

八幡「ああ!!普通だ!!でも俺はそれが嫌だ!具体的に言えば、俺がどっちかを泣かせたことになるのが嫌だ!!よって今頭捻って導きだした3つのプランがある。聞いてくれるか?」

結衣「とりあえず言ってみて」

八幡「お前らと一緒に日本を出る」

結衣「無理」

八幡「よし、次はこうだ。フラれた方は俺に操を立てて以後恋愛も結婚もしない」

結衣「ヒッキー・・・」

八幡「分かってるよ。でも割と真剣に考えたんだ。最後はこれだ。お前らとは死ぬまで付き合わない。どうだ!?」

結衣「ヒッキー!!」

結衣「・・・落ち着いた?」

八幡「・・・おう」

結衣「・・・私も悪かったよね。ごめん」

八幡「いや、由比ヶ浜が正しいんだよ。不満が出るのは当然なんだ」

結衣「ヒッキー・・・」

八幡「もう3年だぞ?一色に言われてハッとしたよ。俺の選択次第でどっちかがヒラツ化するかと思うとゾッとする」

結衣「・・・」

八幡「・・・結衣のこと、好きだ」

結衣「!!」ジワッ

八幡「でも、アイツのことも好きなんだ。よくわかんねぇけど、多分俺がまだガキだからなんだろうな。今は選べない。ごめん」

結衣「・・・うん。しょうがないなぁ」グスグス

八幡(・・・止めとけ。今やったらいつも馬鹿にしてるチャラ男以下だぞ。堪えるんだ比企谷八幡・・・)

結衣「私も、八幡のこと、好きだよ」グスグス

八幡(・・・good-bye俺の理性)

チュッ

結衣「んむぅ!?」

八幡「・・・ふぅ。雪ノ下に連絡してくる」

結衣「あっ!!ちょっと!!」

東京DL ファンタジーランド カフェ

雪乃「・・・」ブブブ

三浦「・・・雪ノ下さん、携帯」

雪乃「・・・えっ?ああ、そうね」パカッ

三浦(戻ってきたら怒鳴り散らしてやろうと思ったのに。こっちのテンションまで下がるわぁ)

雪乃「・・・」ブルブルジー

三浦「出ないの?」

雪乃「・・・今出る所よ」ブチッ

三浦(切ってんじゃん)ブルブル

雪乃「あなたも電話来てるわよ」

三浦「わかってるっつーの」ポチポチ

八幡『三浦か!?お前今雪ノ下といるか!?』

三浦「あぁ!?いるけど?」

八幡『どこだ!?』

三浦「あんた声デカイ。ファンタジーランドの「比企谷君ね。切って頂戴」ちょっと!?」

雪乃「何か?」ギロリ

三浦「・・・あんた何かあったわけ?」

雪乃「別に。さっき比企谷君と由比ヶ浜さんがキスしていただけよ。私が選ばれなかっただけ」

三浦(・・・・・・・・・帰りたい) 

雪乃「すみません。このチョコレートパフェとチーズケーキ、モンブランと苺ミルフィーユ、後紅茶の追加をお願いします」

三浦「・・・よく食べんね」

雪乃「食べきれないから、あなたも手伝って。お代はいらないから」

三浦「はぁ、貸しだかんね」

雪乃「そうね。お願いするわ」




三浦「それで、これからどうすんの?」モグモグ

雪乃「私としては大学の卒業までかかるとたかをくくっていたから、どうしていいのかわからないのだけれど」モグモグ

三浦「ふーん」モグモグ

ゆ・・・好・・・!!!

三浦「ん?なんか聞こえなかった?」

雪乃「いえ。何も」

三浦「それでさ、女だけでパァっとどっか行かない?海老名とか誘ってさ」コクコク

雪乃「そうね。暫くはそうしていようかしら」


ゆき・・・・・・愛・・・

ざわざわ

三浦「やっぱなんかやってんのかな」

雪乃「何かサプライズイベントでも始まったのかしら?本場のDLではプロポーズの場に使われる事が多いそうだけど」

三浦「あ、窓開く。見てみない?」

雪乃「そうね。幸せの御裾分けでもいただきましょうか」スッ

八幡「ゆきのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

雪乃「・・・・・・」ガチャ

三浦「ええ!?閉めんの!?あれヒキオじゃん!!」

雪乃「・・・・・・そう。三浦さんにもそう見えるのね」スッ

八幡「好きだああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

雪乃「・・・・・・は?」ボンッ

三浦(一瞬で紅くなった・・・)

東京DL ファンタジーランド

八幡「アイツらここにいるんだよな」ハァハァ

八幡(電話しても雪ノ下は出ねぇし、三浦と一緒にいることしかわからん!!)

八幡(どうする?メールで済ませるか?駄目に決まってんだろ!!小町に言われたじゃないか!!大切なことは、ちゃんと面と向かって話すべきだ)

八幡(とにかく探そう。話はそれからだ!!)

10分後

八幡(全然見つからない上に人違いで声をかけてエライ目にあった)ボロボロ

八幡(・・・・・・どうする?まだ従業員が俺に睨みを聞かせている。これ以上は追い出されるかもしれない)

八幡(・・・・・・シンデレラ城からいなくなる時、アイツ泣いてたよな。三浦に上手くフォローしてもらってんのかな?もう、見限りをつけられていたらどうしよう?)

八幡(・・・・・・駄目だ。一人でいると弱気になる。こんなときは)ピポパ

トゥルルルルル・・・ガチャッ

材木座『我だ。どうした同胞』

八幡「材木座、答えてくれ。波乱万丈はコロスの死体を見て、何故ああ言ったんだ?」

材木座『・・・決まっておろう。今まで否定し続けてきたメガノイドにも人間と同じ心があったからだ』

八幡「・・・サンキュー。お前は最高の相棒だぜ」ブチッ

八幡(雪ノ下は呼ぼう。まだ俺の事が好きなら来てくれるだろ。後は俺の勇気と、大胆さ次第だ!!ダイターン、カムヒァ!!)

スーーーーーーーーーーっ・・・・・・

八幡「ゆきのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

何あれ? キモーイ クスクス

八幡(つ、辛い!!だが、そんな陰口なんて、デカイ声で掻き消してやる!!)

八幡「ゆきのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!好きだああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

八幡「お前と喧嘩にしたあの日より前から、ずっと好きだった!!!!好きなんてもんじゃない!!!!!!雪乃の事を抱き締めたいんだ!!!!!!!潰しちゃうくらい抱き締めたい!!!!葉山の野郎がどんだけ言ってもアイツより雪乃のことが好きな自信が俺にはある!!!!!」

八幡「葉山だけじゃない!!!どんな男が雪乃を奪いにきても絶対に渡さない!!!必ず勝って!!!お前を抱き締めて!!!いっぱいキスをしたい!!!口だけで足りないならどこにだってするぞ!!!喜びを分かち合うために深いキスもする!!ゆきのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお好きだあああああああああああああああああああああああああああああああああ」

三浦「うわぁ・・・・・・」

雪乃「・・・ッ・・・」ブルブル

三浦(笑ってるし・・・)

雪乃「と、とりあえず、比企谷君の勇姿は保存しておきましょう・・・ブッフフフ」スチャッ

三浦「ひっどー・・・。何で隼人、こんなのが好きなんかわかんねーし」

雪乃「まぁ、人それぞれだから仕方無いでしょう」ブックスクス

三浦「あんたもいつまでも笑ってないでさっさと行く!!」

雪乃「・・・ッ・・・ええ。そうね」

八幡「ゆきのおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお、お前が好きだ!!!!!お前が欲しいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい」

八幡(もう10分は叫んだろうか。雪乃の姿は見当たらない。・・・駄目か。取り敢えずここは離れて、別の場所で愛を叫ぼう。とにかくこれがラストシャウトだ!!俺の告白を聞けぇ!!)

八幡「ゆき「何かご用かしら?」のうえあばばばばばばばば」

ざわざわ おい、あれが相手かよ!? 美人・・・ 胸は無いな・・・ 信じられない

雪乃「黙りなさい」ギロッ

シーーーーーーーン・・・・・・

八幡(さざわめく外野を一睨みで・・・)

雪乃「全く。青春だからって大概にしなさい」

八幡「雪乃」

雪乃「由比ヶ浜さんの彼氏に名前で呼ばれる筋合いはないのだけれど」テレテレ

八幡「・・・・・・悪い。雪ノ下」

雪乃「・・・・・・・・・」ゴゴゴ

八幡「あのな。雪ノ下に話したい事があるんだ」

雪乃「・・・・・・それで?」ゴゴゴゴ

八幡「さっき俺が言ってたことは全部本気だ。でもまだ言ってないこともある。結衣のこと、これからのこと、色々ある」

雪乃「・・・・・・へぇ?」ゴゴゴゴゴ

八幡「だから、今は黙って俺についてきてくれ!!」グイッ

雪乃「い・や!!」ガシッ

ベシーーーーーーン!!

八幡「いってぇ!!!」

雪乃「さっき由比ヶ浜さんとキスをして、今大声で私に告白した比企谷君。目的を言いなさい。言明しないのなら、例えパンさんを出されてもここから動かないわ」

八幡「(周りの視線が痛い。ついでにケツも痛い)・・・俺は雪ノ下と結衣を選べない。何故なら二人とも大切で、どっちも泣かせたくないからだ」

雪乃「・・・そう。それで?それと雪ノ下では文字数が多くて大変でしょう。特別に名前を使うことを許可します」

八幡「(どんな理由だよ。怒らせたくないから従うけど)・・・最初は両方振ることを考えた。でも駄目だ。俺は俺以外の男とくっついてるお前らを見たくない」

雪乃「・・・はい、次」

八幡「雪乃、結衣には反対されたけど、お前日本を出れるか?」

雪乃「・・・・・・無理よ。家のこともあるし。何より、お母さんに結婚は祝福されたいの」

八幡「わかってる。言っただけだ。次にお前らとは完全に縁を切って、違う人と幸せになることだ。具体的には戸塚と小町だけど」

[由比ヶ浜結衣の憂鬱]



結衣「ヒッキーとゆきのんが付き合ってる? 冗談きついよゆきのん…………」

ゆきのん「…由比ヶ浜さん。私と比企谷君は本当に付き合っているの」

結衣「そうなんだ。……じゃ、おまえ[ピーーー]よ」グサッ

ゆきのん「うっ……」バタン

比企谷「ゆ、雪乃? ゆきのーーー!」

結衣「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは。いいきみだ。バイバイ、ゆきのん。……ねぇ、ヒッキー。今からデートしない? 」

比企谷「そうだな。ハニトーでも食いにいくか」

結衣「うん♪」


こうして比企谷八幡と由比ヶ浜結衣は付き合うことになった。


ゆきのん「私はナイフで刺されたぐらいでは死なないのだけれど」





終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年02月02日 (日) 02:38:33   ID: aDZySnTQ

どのSSにも沸く>>539はなんなの?

2 :  SS好きの774さん   2014年02月09日 (日) 17:38:42   ID: hfTRwwFO

ラストォォォオオオオオオオオオ!!!!!!!!!
何故完結させなかったんだここまで来て・・・

3 :  SS好きの774さん   2014年05月23日 (金) 00:04:41   ID: GEbA2-PN

エンダァァァァァァァァァァァァァ………イヤァァァァァァァァ!

続きはッ!続きは何処!?

4 :  SS好きの774さん   2014年07月07日 (月) 01:35:14   ID: 5MaqC3d-

うそ・・・だろ

5 :  SS好きの774さん   2014年07月25日 (金) 00:13:47   ID: VGGVNRFu

キャラ崩壊しすぎだろ

6 :  SS好きの774さん   2014年12月02日 (火) 00:59:00   ID: 1BbdcXDQ

うわぁ最悪
時間を返せよ

7 :  SS好きの774さん   2014年12月24日 (水) 23:40:52   ID: PrawhY4z

とりあえず>>539よチリとなれ

8 :  SS好きの774さん   2016年02月26日 (金) 23:53:06   ID: DOSGiMTB

Wwwwwwwwww

9 :  SS好きの774さん   2016年05月26日 (木) 12:33:17   ID: llWkuwVA

またエタってしまったか

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