小鷹「夜空のこと無視する」(260)
放課後廊下
夜空「おい、小鷹。今から部室へ向かうのだろう」
夜空「同じ方向だし一緒に行くぞ」
小鷹「……」
夜空「どうした? 小鷹、聞こえないのか」
スタスタスタ
夜空「ちょ、ちょっと待て小鷹……! 無視するな!」
夜空「待てと言ってるのがわからないのか」
小鷹「……」
夜空「いいから止まれ。小鷹。おい!」
小鷹「……」
夜空「何か私に怒っているのか!?」
小鷹「……」
夜空「こ、小鷹……」
夜空「怒っていることがあるならこんなことせず、男らしくはっきり言ったらどうだ!?」
小鷹「……」
夜空「くっ。無視など陰険なことをしているといつまで経っても友達なんてできないぞ、お前」
小鷹「……」
夜空「小鷹、いい加減にしろ! おい、タカ!」
小鷹「……」
スタスタスタス
夜空「……どうしてなんだ、小鷹」
部室
ガチャ
星奈「あら。夜空に小鷹、遅かったわね」
夜空「み、皆、聞いてくれ。小鷹が」
小鷹「わりぃな、星奈。HR長引いちまって」
夜空「え」
幸村「あにき、おまちしておりました」
小鷹「おう」
理科「理科も全裸で小鷹先輩のこと待機してました」
小鷹「はいはい、そりゃよかったな」
夜空「なっ!」
夜空(肉たちには普段どおり接しているのにどうして私だけ……)
夜空「おい、小鷹。これは一体どういうことだ」
小鷹「……」
夜空(やはり、私が話しかけるときだけは目も合わせようとしないではないか)
夜空「まさか、私を陥れるつもりなのか」
夜空「そんな姑息な手段を取るほどお前は落ちぶれてしまったのか!?」
夜空「答えろ小鷹!」
小鷹「……」
夜空「くっ」
星奈「あんたたち、どうしたの?」
夜空「……」
夜空「別に肉などには関係ない」
星奈「なによ、その言い草。いいわよ、小鷹に聞くから」
星奈「ねえ、小鷹。あんた、夜空と何かあったの?」
小鷹「はぁ? なんだ、夜空って」
小鷹「今はまだ夕空じゃないか」
星奈「あんたこそ何言ってるのよ。ここにいる三日月夜空よ!」
小鷹「すまん。誰のことだそれ、よくわからんのだが」
夜空「!?」
星奈「ちょっと、それってどういう……」
星奈「ははーん。わかったわ。さてはあんたたちケンカしたんでしょ~?」
夜空「ち、ちがう。言いがかりはやめろ、肉!」
星奈「だったら、ちゃんと小鷹と話ししてみなさいよ」
夜空「くっ……。ち、違うよな? 小鷹」
小鷹「……」
夜空「小鷹……っ」
星奈「ほらやっぱりぃ」
夜空「なあ小鷹、頼むから私と口を利いてくれないか」
小鷹「……」
夜空「お願いだ、小鷹!」
小鷹「……」
夜空「このとおりだ……」
小鷹「……」
夜空「こ、小鷹……ぐすっ」
星奈「あはは、夜空ったら泣いてる~」
夜空「もう私は帰る……」
ガチャ
夜空「……」
夜空「小鷹よ、教えてくれ」
夜空「私がお前に何をしたというのだ……」
夜空「ちゃんと言ってくれさえすればこちらだって改める覚悟はあるのだぞ」
夜空「せっかくまたお前に会えたのに……」
夜空「たった一人の親友だと思っていたというのに……どうして、ぐすっ」
幸村「あねご」
夜空「ゆ、幸村……!」
幸村「はんかちです。どうぞ、これで涙をぬぐってください」
夜空「何を言っている。私は泣いてなどいない」
幸村「しかし、あねごのおめがあかいです」
夜空「こ、これは昨日夜更かししたからだ」
幸村「そうでございましたか。そうともきづかずさしでがましいまねをして申しわけございませぬ」
夜空「それよりお前もとっとと部室に戻ったらどうだ」
夜空「それとも何か。お前の兄貴分に相手にされなくなった」
夜空「私のことでも笑いに来たのか」
幸村「そうではございません。なぜなら、わたくしはあにきとおなじくらい」
幸村「よぞらのあねごのこともおしたいもうしておりますので」
夜空「ふん。どうだかな」
幸村「きょうはとくべつあにきの虫のいどころがわるかったのかと」
幸村「きっとあすになればあにきのきげんもなおっていることでしょう」
幸村「ですのでどうかきをおとさないでください、あねご」
夜空「ふんっ、別に気を落としてなど……」
夜空(本当に明日になれば小鷹は口を利いてくれるのだろうか)
夜空(ここは幸村の言葉を信じるとしよう)
夜空(そうでもしないとやっていられん……)
翌日・廊下
小鷹「……」
夜空「こ、小鷹」
小鷹「……」
夜空「今日も一緒に部室へ行こう」
小鷹「……」
夜空「小鷹……」
夜空「やはりまだ続けるつもりなのか……」ガクッ
部室
星奈「あー、昨日大泣きしてた夜空さんだ~」
夜空「くっ」
ペチッ
星奈「へぶっ! ちょ、何するのよ!」
夜空「黙れ、駄肉! 糞肉! 屑肉!」
夜空「この部室から今すぐ出て行け!」
星奈「そ、そんなに怒らなくてもいいでしょ」
夜空「うるさいうるさい! もう大嫌いだ、貴様も小鷹も、誰もかれも……ぐすっ」
星奈「ちょっと、なにまた泣いてるのよ……」
星奈「まさか、あんたまだ小鷹と仲直りできてないの?」
夜空「ふんっ」
小鷹「……」
理科「小鷹先輩も徹底していますね」
星奈「ねぇ、小鷹。何があったかは知らないけど」
星奈「相当堪えてるみたいだし、そろそろこのバカキツネのこと許してあげれば」
小鷹「バカキツネだと? 何だよそれ、新種の動物か」
星奈「ちょっと、小鷹……」
>>52
夜空「…もう良い」スタスタ
星奈「ちょっ、夜空?」
小鷹「…」
パンッ
幸村「あ、あにき…あねご」
理科「うわぁ…痛そうですね~」
夜空「お前が…お前がそんな奴だとは思わなかった…っ!」
夜空「…じゃあな、私は本日をもって、隣人部を退部する」
星奈「よ、夜空!?」
星奈「ちょっと!小鷹止めなさいよ!!」
小鷹「ははっ、星奈お前昨日からおかしいぞ?何言ってんだよ」
星奈「あんた…いい加減に…!」
理科「あ、星奈先輩」
星奈「何よ!今取り込み中なんだけど」
理科「理科も隣人部を辞めようと思うのですが、よろしいでしょうか?」
星奈「は?」
小鷹「い?」
星奈「あんたまで、一体何を言いだすのよ、理由はあんの!?」
理科「理由ですか?そうですね~…今の小鷹先輩に興味をなくした、が理由でしょうか」
小鷹「……」
星奈「ち、ちょっと…二人共、マジ?」
夜空「……どういうつもりだ?お前」
理科「まぁまぁ、あ!理科の私物等は後日整理しに来ますので今日は夜空先輩と帰りますね」
幸村「……ほんとうに、やめられてしまうのですか?」
理科「はい、では皆さん。お世話になりました」
パタン
小鳩「あんちゃん!お帰り~」
マリア「あ、お兄ちゃんが帰って来たのだ~」
小鷹「おお、二人とも留守番ご苦労様」
マリア「な~、お兄ちゃん…もう私達部室に行ってもいいか?」
小鳩「…我もこのような神の手先を我が居住に招き入れる事は不愉快である」
マリア「何だとー!ならお前出てけ~!私はお兄ちゃんだけならこの家にずっといたいんだぞ」
小鳩「あ、あんだこそ出てけー!ここはウチとあんちゃんの家じゃー!」
小鷹「ほらほら二人共喧嘩しない、明日からは部室に来て良いから」
マリア「本当か?」パァッ
小鳩「…クックック、我が下僕がそこまで言うなれば我の方から矛先をおさめてやろうではないか」
夜空(勢いだけで隣人部を辞めてしまったが…これからどうするか)
夜空「まぁ、元々タカとソラとして再開する事だけが目的だったのだから今更…」
夜空「元に戻るだけだ…一人ぼっちだった」
夜空「ん?あぁ悪い悪い…トモちゃんの事を忘れていた訳じゃないんだ」
夜空「…ははっ、本当だって…そんなに怒らないでくれよ」
夜空「ハハハ、仕方ないなぁトモちゃ……」
夜空「本当に…仕方ないなぁ……ぅ…ぅぅ……」
夜空「小鷹……小鷹……タカ、タカぁ……」
昼飯
ひ
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
夜空「…………」
星奈「夜空ー」
夜空「………あぁ、肉か」
星奈「…ったく、まだそんな気分落ち込ませてんの?仕方ないからあたしのこの美貌を拝ませてあげましょうか?少しは恩恵にあずかれ」
夜空「あぁ…」
星奈「……しかし、あんた人に何だかんだ言いながらメンタル弱すぎるんじゃない?たかだか一日二日小鷹なんかに無視されたぐらいで」
夜空「あぁ…」
星奈「…夜空」
星奈「……退部、その気があるんなら取り消してあげても良いんだから…だから」
夜空「………」
夜空(教室……入りたくないな)
小鷹「…………」
夜空(小鷹………)
夜空「おは、よう……」ポツリ
小鷹「…」
夜空(駄目だ…心が折れそう…もう、小鷹には話かけないでいようか)
新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内
ひ
h
はよ
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