夜空「トモちゃんもいなくなってしまった…」(190)

主婦A「またあのジャージの人いるわよ。」ヒソヒソ

主婦B「日がな一日ああやって猫に餌あげて…」

主婦C「独り言も多いし、不気味よね~」

主婦D「あ、あの娘、近づいてるけど大丈夫かしら?」

女の子「おばちゃん、こんにちは」ペコリ

女「…」

女の子「猫さん可愛いですね~」ナデナデ

女「…」

女の子「毎日餌あげてますね、この子名前なんて言うんですか?」

女「…」

女「…タカ ボソッ」

女の子「『タカ』!?私のパパと同じですね」

女「…?」

女の子「ママもパパのこと『タカ』って呼んでるんですよ」ニコ

女「!?」(この髪と目の色、懐かしい感じがすると思ったら…)


(ああ…そうか…)

書き溜めて ないんだなこれが

夜空「なあ、小鷹」

小鷹「ん?何だ?」

夜空「私たちは、その、昔『友達』だった訳だ」

小鷹「?そうだが…、それがどうした?」

夜空「と、『友達』だったのは昔の話だが、今はどうなんだろうな…って」

小鷹「『今はどうなんだろ』って、同じ隣人部の仲間だろ?」

夜空「…」

夜空「そ、それだけか?」

小鷹「?」

夜空「幼馴染と言ってもいい訳だ、それが二人とも成長して、こうして偶然再会した」

夜空「しかも偶然にもだ、同じ部に所属している…何か運命的なものを感じないのかお前は」

小鷹「運命的なものねぇ…」(そもそも偶然じゃねぇしなぁ…)

小鷹「それで言ってしまえば星奈のほうがよっぽど運命的じゃねぇのか?」

夜空「…!」

小鷹「幼馴染で許嫁だからな…しかもアイツとはほんとに偶ぜ…あ、いや、何でもない」

小鷹「それで同じ部の仲間だ、考えてみれば本当に運命的だな」

夜空「…何でそこで肉の話になるんだ」

小鷹「いやだって夜空がそんな話振るから…」

夜空「もういい」

小鷹「え?」

夜空「…もういいと言ってるんだ!」

バタン

小鷹「…」

小鷹「…なんでいきなり怒り出すんだアイツは」

夜空(…何なのだアイツは!私の話をしてたのにっ)

夜空(肉、肉、肉!ここ最近話を振ってもすぐ肉の話をしたがる、あの腐肉の何がいいんだ!)

夜空(…)

夜空(やはり、幼馴染だけじゃ駄目だったか…)

夜空(…)

夜空(…何で、何で邪魔をするんだ‥)

夜空(私は、小鷹と一緒にいたかっただけなのに…)

夜空(小鷹は最近私のことをあまり見なくなった)

夜空(他の娘ばっかり相手して…とくに肉、アイツと話してることが多い)

夜空(小鷹の気を引くつもりが肉やモノにあたってばっかりで、小鷹もだんだん何も言わなくなってきた気がする)

夜空(…)

夜空(…)ポロ

夜空(分かってるのに…分かってるのにまた同じことしちゃう…うっ、ううっ)ポロポロ

夜空(…嫌)

夜空(小鷹を失うのは絶対嫌、例え他に友達ができなくても…小鷹さえいれば)

夜空(そう決めたじゃない、ここで泣き言を言ってるわけにはいかない)

夜空(…少しみんなにも気を使って小鷹に気に入られなければ、特に肉…この際仕方が無い)

夜空(一番邪魔なのはお前なのに…っ!!!)

夜空(っ!!いけない…、こういうのが駄目なんだ)

夜空(落ち着いて…私ならできる…はずだ…)



星奈「はぁ~いっ♪ってあれ、…小鷹一人?」

小鷹「おお星奈か、ああ一人だぞ」

星奈「ふ~ん珍しいわね、てっきりあの馬鹿ギツネも一緒だと思ってたのに」

小鷹「あ~、夜空のヤツさっきまでいたんだけどな、なんかまた急に不機嫌になって出てっちまった」

星奈「何それ、まぁ、いつものことじゃない」

星奈「それよりも、小鷹ぁ~暇そうにしてるじゃない、暇なら肩揉ませてあげてもいいわよ」

小鷹「何で俺がお前の肩揉まなきゃならん!」

星奈「何でって…い、いいじゃない揉ませてあげるって言ってるんだから、大人しく揉みなさいよ」

小鷹(…はぁ、とは言ったものの別に断る理由もないんだよなぁ)

小鷹「へいへい、それじゃ揉ませていただきますよお嬢様っと」

星奈「も、揉むって何をよ…って肩か、そ、そうよ、さっさと揉んで頂戴///」

モミモミ

星奈「…ん…ん」

モミモミ

星奈「っ…はぁっ…ん」

小鷹「おい、あんま変な声だすなよ」

星奈「!?な、だしてないわよ変な声なんて別に、何?変なこと考えてるんじゃないでしょうね」

小鷹「考えるかっ、何だ変なことって」

星奈「え、エッチなことよ!…い、いくら許嫁だからって、そ、そういうことは…ゴニョゴニョ」

小鷹「な…///」

星奈「…///」


夜空「…」

スッ

夜空「う!?うえええぇえええええぇ…」ビチャビチャ

夜空「ぇぇぇ…っ…はぁ、はぁっ…」

夜空「…はぁ、はぁっ…」

夜空「はぁ、…ふ、ふっ、ふっ、ふっ、ふうっ」(落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け落ち着け…)

夜空(いつもの光景じゃないか、何?何か言ってたか?何も聞こえなかったぞ私、大丈夫、いつもの光景だ)

『い、いくら許嫁だからって/// な…///』

夜空「!!!!!!!」

夜空「う、うぷっ、げろっ、おえぇえぇぇぇぇ…」ビチャビチャ

夜空(…はぁ、はぁ、どうした私)

夜空(あれくらい何だ、あれくらい耐えれなくてやっていける訳がないだろ)

夜空(…大丈夫、もう馴れた、とりあえず今日はいける、頑張れ私)

夜空(…)

夜空(目の腫れがもうちょっと引いてからのほうがいいかな‥)

夜空(…)

夜空(私だって外見には気を使ってるんだけどな…)

夜空(そういえば髪、また伸びてきたな…)

夜空(あの時、『似合ってる』って言ってくれた…)

夜空(…ま、またイメチェンしてみようかな、また褒めてくれるかな///)

夜空(…)

ニコッ

夜空(…ど、どうだろ可愛いかな?こうやって少しは愛想良くすれば小鷹もきっとまた私を見てくれる筈)

幸村「…」ガチャ

小鷹「おっす」

幸村「あ、あにきに星奈先輩、こんにちは…」

小鷹「…どうしたんだ、『何かやばいもの見ちまった』って顔してるぞ?」

幸村「あ、あにき…あ、いや、まったくその通りでちょっとびっくりしてて…」

星奈「何なに?何見たの教えて~」

幸村「い、いや、そんな大したモノではないですよ星奈先輩」

幸村(トイレの鏡の前で夜空先輩が笑顔の練習しながら何かブツブツ言ってたなんていえないっす)

幸村(何があったんでしょうか?)

星奈「ぶ~、つまんな~い」

幸村「あ~、今日は夜空先輩はどうしたんですか?いないようですけど…」

幸村のキャラ違いすぎワロタ

>>35
スマン、幸村の台詞とかあんま読んでないからむずかしいな
登場なくすわ

幸村「…」ガチャ

小鷹「おっす」

幸村「あ、あにきに星奈先輩、こんにちは…」

小鷹「…どうしたんだ、『何かやばいもの見ちまった』って顔してるぞ?」

幸村「あ、あにき…あ、いえ、まったくその通りでしていささか驚いている次第です…」

星奈「何なに?何見たの教えて~」

幸村「い、いえ、そんな大したモノではないのですが星奈先輩」

幸村(手洗いの鏡の前で夜空先輩が笑顔の練習しながら何かブツブツ言ってたなんていえないのです)

幸村(何があったのでしょうか?)

星奈「ぶ~、つまんな~い」

幸村「今日は夜空先輩はどうされたのですか?さき程からお見受けしませんが…」


こうかな?

星奈「さあ?そこら辺ほっつき歩いてるんじゃないの?あの『トモちゃん』だっけ、と」

小鷹「…」

幸村「そ、そうなのでありますか。」

ガチャ

理科「こんにちは~」

小鷹「なんだ、理科か…」

理科「おおっとイキナリそれですか?ご挨拶ですね先輩」

理科「っと、そうだ今日はいいもの持ってきたんですよ、星奈先輩PCお借りしますね」

小鷹「?何だ、ゲーム?」

理科「はい、ギャルゲーです」

小鷹「っておい、それじゃいつもと変わらんじゃないか」

理科「ふふ、今日はですね、小鷹先輩にプレイして貰おうと思っているのです、フヒヒ」

小鷹「お、俺に?」

星奈「え~、私がやりたかったのに、小鷹がプレイしてるの見てもつまんな~い」

理科「果たしてそうですかね、私は常々思ってたんですよ。ギャルゲーはある種カテゴライズ化された女子を攻略していくゲームです」

理科「その人のプレイを見ることによってある程度その人の好みを把握することができる…」

理科「つまり今日持ってきたこのゲームを小鷹先輩にプレイして貰うことによって、先輩の女の子の好みが分かるのです!」

理科「このゲームはいつもと一味違う、とっておきのゲームですよお…フヒ、フヒヒ」

小鷹「…怖いよ」

夜空「ふん、成る程な、面白そうじゃないか」

小鷹「!?夜空」

星奈「!?馬鹿ギツネ」

理科「あ、夜空先輩、こんにちは~」

夜空「いつも肉がプレイしてるだけの破廉恥ゲーム、見ててつまらんからな、趣向を変えてみるのもなかなかいいと思うぞ」

夜空「あ、いや…普段もつまらなくはないが…まあ、こ、今回は小鷹のプレイを見ようじゃないか、なあ、肉?」

星奈「…?う、うん、まあそうね。たまには見物もいいかも、そ、それに小鷹の好みもじっくり拝見できる訳だしね…」

夜空「…」

小鷹「…はぁ、さいですか」

小鷹(夜空、機嫌直ったみたいだな、…さっき一瞬だけスゴイ顔したが、見なかったことにしよう…)

小鷹「…え~っと、どれどれヒロインは4人か…」

小鷹「この娘はメインヒロインかな?パッケージの絵にもなってるし、黒髪ロングか…うん見た目はいいな」

夜空「…!!」

小鷹「性格は…『仮面優等生』?『表では笑顔を振りまいてるが、心の中では人を見下している』、『毒舌、陰険』…」

小鷹「…なんだこりゃ?危ねぇ見た目に騙されるところだった、最悪じゃねぇか」

夜空「!?ちょ、ちょっと待て、何でだ?見た目は良かったんじゃないのか?」

小鷹「見た目は良くても中身が最悪だろ?嫌だよ俺、もっとマトモな娘がいい」

夜空「な、中身もまだわからんだろう、せ、説明書に書いてるだけで、攻略していくことによって、そ、その娘の良さが…」

小鷹「うおっ!?この金髪の娘すごいな。容姿、プロポーション抜群、成績優秀、しかもお嬢様、何なに?性格は単純だが素直?良いな!この娘良いっ!」

夜空「よ、よさが…ボソボソ」

星奈「分かってるじゃな~い小鷹、なんかこの娘、私そっくりじゃない?何もかもが完璧な所とか、やっぱ小鷹もこういう子が好きなの?ね?」

夜空「…」

小鷹「ん~確かにこの子は良いと思うが…」

幸村「あ、で、で、あにきっ!次の娘はどうなのでありますか!?」

夜空「…」

小鷹「他の娘は…っと、ん?『男の娘』?『しかし作中で思わぬ秘密が』?」

小鷹「…ふ~む、この『秘密』ってやつは気になるな…」

小鷹「次は…」

幸村の口調に違和感を覚えたでござる

>>54
幸村に関してはすまん ちょっと見直してくるわ
できれば脳内変換してもらえるとありがたい

小鷹「…『クールで知的な天才理系少女』…『容姿、プロポーション、成績、その他すべてが完璧』…」

小鷹「『特筆すべき欠点がない今作のダークホース的存在』…」

小鷹「…」

理科「…」

小鷹「…」チラッ

理科「!?な、なんですか、あんまり見つめられると恥ずかしいじゃないですか、んもう。」

小鷹「いや、何でもねぇよ…」(…なるほどね)

小鷹(こ、コイツ、ついにやりよった、いやコイツならやりかねんと思ったが、自作ゲームを持ち込むとは…)

小鷹(しかもなんか既視感があると思ったらこれこいつらがモデルじゃねえか、何だ特筆すべき欠点のないダークホース的存在って!)

小鷹(これは突っ込んだほうがいいのか…?何人か気づいてるだろ絶対)

小鷹(このままプレイを始めるのは非常にまずい、てか誰から手をつけるのかだけでも相当マズイ展開になる)

小鷹「な、なあ…」

星奈「?どうしたの、さっさと始めなさいよ、で誰からいくの?金髪よね?金髪の子よね?」

夜空「き、きき金髪の娘もいいが、こ、ここは大人しくメインヒロインからやるべきじゃないのか小鷹」に、ニコッ

小鷹「…」

理科「いきなりダークホースからいっちゃいましょう!この娘のダークホースっぷりが見てみたいです!」

小鷹「いやこの理系少女は絶対に攻略せん、絶対にだ」

理科「ええええええええええええええええええええ」ガクガクガクガクガク

小鷹(まあ、コイツと、これは幸村か?…多分後回しにしてもそう空気が悪くなることはないだろう…)

小鷹(問題は…)チラッ

星奈「?」

夜空「…!」に、ニコッ

小鷹(この二人だよなやっぱ…、それにしても夜空のやつさっきから引きつった笑顔でどうしたんだ、また何かイラついてるんだろうか)

小鷹(う~ん、どうしたものか…)

小鷹(…まあその後の空気の破壊力を考えると、この黒髪の娘、つまり夜空か??を先に攻略したほうが無難だな)

小鷹(金髪の娘には悪いが、2番目にやるから許してくれ…!)

小鷹「じゃ…じゃあ、このくろ…」

夜空「えい」ピッ

小鷹「え?」

小鷹「お、おいっ!?何するんだよ勝手に…」

夜空「すまん、手がすべった」

小鷹「あ~あ、始まっちまった」(まあこの娘を選ぶつもりだったからいいけど)

星奈「ちょ、ちょっと馬鹿ギツネ!!何勝手にアンタが決めてんのよ!!小鷹はね、金髪の娘で始める気だったんだからね!」

夜空「ほーそうなのか、それはすまんな、小鷹、最後でいいから金髪も攻略してやってくれ」

小鷹「…」

星奈「むきーっ!ばかばかばか!あんた聞いてなかったの?小鷹はね黒髪のこと『最悪』って言ったのよ?はっきり『嫌』とも言ったわ!」

夜空「イラッ …聞いてない、というより言ってない」




星奈「言ったわよ!うう~小鷹ぁ~~」

小鷹「あー、もう…二人ともやめろ」

プツッ

夜空「!!」

小鷹「今のは夜空が悪いぞ、せっかく理科が俺にやらせるって持ってきてくれたんだ、みんなもそんな雰囲気だっただろ?」

小鷹「大人なしく俺にやらせてくれよ全く…」

夜空「あ、…う…、す、すまなかった…謝るよ、その…」(ああ、またやってしまった…)

星奈「やーい、やーい怒られてやんのばーかばーか」

夜空「!!!!!!っ…」(くっ、ううっ、駄目だ、こらえろ、小鷹に怒られたばっかりじゃないか…!!)

夜空「…しょ、しょうがないな、肉がおしているその金髪から始めてやったらどうだ?」ひくっひくっ

小鷹「ああ、そうするつもりだ」(罰って訳じゃないけど…あんなことされたんじゃな、2番目でいいだろう)

夜空「!?」

星奈「ぷっ、だから言ったじゃない、小鷹は『金髪』が好きなの、『黒髪』は嫌いなんだって~」

夜空「…」(うっ)

小鷹「お前も言いすぎだ、その辺にしとけ」

星奈「は~いダーリン♪なんちゃって、許嫁としては言う事きかなきゃね~」

夜空「…」(ううっ…)

星奈「にしてもどうしたの夜空?さっきから気持ち悪い笑顔つくって…なんか、怖いわね」

夜空「…」(う、ううっ…)

小鷹「俺も気になってたんだが、どうしたんだ?もしかして調子悪いのか?笑顔…じゃねえだろ、大丈夫か?」

夜空「…」(うっ、うっぷ)

夜空「え、おぅえええぇぇぇぇぇぇ…」ビチャビチャビチャ

理科「きゃああああああああああ」

小鷹「お、おい、夜空!?」

星奈「ちょ、ちょっとどういちゃったのよあんた!夜空!?大丈夫なの?…っ、う、うぷっ…」

____________________________________________________________

理科「落ち着きましたか先輩?」

夜空「…」

理科「今日はもうみんな解散するらしいです、私はこのあとやることあるんで学校に残りますが…」

夜空「…」

理科「…」

理科「あの、先輩、すいませんでした、私があんなゲームもってきたばっかりに…ホントごめんなさい」

夜空「…」

夜空「…小鷹は?…」

理科「え?…あ、ええ、小鷹先輩ですか…?」

理科「…」

理科「あの後、星奈先輩も、その、貰っちゃいまして、で、小鷹先輩は…その…」

理科「星奈先輩を家まで送るって、一緒に、…帰りました…」

夜空「…」

理科「…」

理科「…あ、あの先輩、調子良くなるまでここにいていいそうですからゆっくりしてて下さい」

理科「私はもう行きますね、…それじゃ先輩、また明日部室でお会いしましょう」

夜空「…」

バタン

夜空「…」

夜空「…う、う」

夜空「…う、ひっく、ううっ、ううう…」

夜空「うわあああああん、うああああああああ___」

夜空「あああああん……」(どうして?うっ、何で?ひっく)

夜空(私が何を望んだからなの?、うう、他に何もいらないのに…う、うぇっ)

夜空(なんで私には何も手に入らないの…ひっく、何で、何で邪魔するのよおぉ…ぇ、うえぇん)

夜空(私は、私は小鷹と一緒になりたいのよぉ、独り占めにしたいのよぉお、なんで、なんで…)

夜空「うわああああああああああああああああああん」

女の子「__ちゃん、__ちゃん」

夜空(……?)

女の子「おばちゃん、おばちゃんてば!」

夜空「…っ!?ん?ああ…」

夜空(…あの時のことを…まだ…、…忘れるわけないか…)

女の子「?」

女の子「ねえ、おばちゃんと『タカ』は友達なの?」

夜空「…」

夜空「…そうだよ、あとおばちゃんじゃない、おねえさんだ」

女の子「ふうん、いいなあ…」

夜空「…」

夜空「…キミのパパとママは仲良くやってるかい?」

女の子「うん!すっごく仲がいいんだよ、なんかね一緒にゲームとかやってるの」

女の子「でも仲良すぎてちょっと寂しいくらい…」

夜空「…」

夜空「…そう」

女の子「私ね、学校に友達いないんだ、ねえおねえちゃん、私も友達になっていい?お願いします」

夜空「…」

スッ

女の子「あっ、おねえちゃん、まって、どっか行っちゃうの?」

夜空「…」

女の子「私もおねえちゃんと『タカ』とお友達になりたいの…」

夜空「…」

夜空「友達はね…学校で見つけなさい、自分で、自分の力で…」

夜空「…キミなら、すぐ出来るさ、友達…いくらでもね…」

(私は、できなかったから…)

(そして、これからも…)

夜空「……っ!!??」ガバッ

夜空「はぁ、はぁっ、……ゴクリ、今のは、何?…私のこの先…!?」

夜空「…嫌だ、いやだ嫌だ」

夜空(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌嫌嫌嫌嫌…)

夜空(小鷹と離れたくない、はぁ、はぁっ、…絶対に嫌だ…)

夜空「はぁ、はぁっ…」(今頃、小鷹は肉と一緒に家に帰ってるのか、もしかしたらお邪魔もするんだろうな…)

夜空「う、ううっ」(また胃液が逆流してきて…!!!)

夜空(だ、駄目だ、もう絶えられない…もう、限界だ‥もう、私の……負けだ…)

夜空(もう終わりにしよう‥ふ、ふふ)ふらっ

夜空(ふ、ふふふふふ、最高じゃないか三日月夜空、まるでピエロだな)

夜空(昔の思い出に浸ってそれをいつまでも引きずり…ふ、くく、幼馴染?傑作だな、許嫁がいるんだぞ?)ふらっ

夜空(勝てるわけないじゃないか…そう、勝てるわけ…肉はああ見えて人に思いやりのある良いヤツじゃないか、しかも他もすべて完璧…)

夜空(それに比べて何だ、私のこの小ささは…、勝負?勝負にすらなってなかったな、…ピエロにすら、なれなかったんだ)ふらっ


男子A「お、おい、あれ」ヒソヒソ

男子B「うお、大丈夫か?何かブツブツ言ってるけど…」

女子A「うわ~きんもぉ」

女子B「いつものことじゃん、…何か屋上向かってるみたいだけど…」

ヒュウウウウウウウウウ

夜空(…)

夜空(…つまらない人生だったな…)

夜空(誰にも必要とされず、自分から頼ろうともせず、…自業自得か…)

夜空(…)

夜空(小鷹、やっぱり星奈のことが好きだったのかな、…まあ、どのみち私なんか眼中になかったんだろうな)

夜空(そして今となってはどうでもいいか、小鷹は、私の中だけで、ずっと私を、私だけを見てくれるんだから)

夜空(…今ごろ、二人でどんな話してるんだろう…)

夜空(最期に、もういちど顔みたかったな…声、聞きたかったな…)ぽろぽろ

夜空「……!?と、トモちゃん!」

夜空「そんな顔しないでくれ…大丈夫だよ、ちょっと一瞬離ればなれになるけど、何すぐ会えるさ…」

夜空「当然だろ?トモちゃんは私の大事な友達なんだ、そうだ、すこし先になるけど、トモちゃんに紹介したいヤツがいるんだ」

夜空「…え?うん、そうだよ…そう、う、うっ、ソイツも、…ぐすっ、大事な、友達…な…んだ…」ぽろぽろ

夜空「ううっ、ひっく、3人で…ひっく、一緒に…遊ぼうね…、うう、ぐすっ」

夜空「ごめんね…トモちゃん、さよなら…」


夜空(ごめんね、嘘ついて…)


夜空「さよなら、小鷹…」


夜空(私は、あなたのことが…)


スッ




ガシッ



夜空「…え?」




小鷹「…さよならって、お前はどこに行くつもりなんだ?」

夜空「!?…え?、…え?」

夜空「…こ、小鷹?ど、どうしてここに、小鷹がいるのだ‥!?」

小鷹「どうしてって、夜空を迎えにきたんじゃないか、お前がここにいるってきいてな…」

夜空「あ、うぁ…、に、肉はどうしたんだ?い、家に行ったんじゃなかったのか?」

小鷹「ああ、家まで送ったぞ、そんでこっちに戻ってきたんだ」

夜空「な…なんで…」

小鷹「だから、さっきも言ったじゃないか、夜空を迎えにきたんだよ、まだ学校に残ってて助かったぜ」

小鷹「こんなとこで何やってたんだ?景色でも見てたのか?確かに綺麗だな夕日」

小鷹「…『さよなら』とか言ってたけど、もしかして『トモちゃん』と喧嘩でもしたか?」

夜空「あ、あの、あの、…こ、小鷹…」

小鷹「ん?どうしたんだ夜空?」

夜空「あ、あ、あ、あの、あの…」

小鷹「夜空」

夜空「あ、え、あ、はいっ…!?」

小鷹「一緒に帰ろうぜ」

速さか、すまん
だがスターウォーズはずるいだろ…

愛は、あるっ!

______________________________________________________

夜空「…こ、小鷹っ!!」

小鷹「…どうした?」

夜空(ドキドキ  が、頑張れ私、せっかく小鷹が、小鷹が迎えにきてくれたんだっ!)

夜空(私も、もう、…もう後ろだけを見ていられない、前を見なきゃっ!)

夜空(そ、それで、今度は、はっきりちゃんと自分の気持ちを…、素直になるんだ…!)

夜空「て、てててててて手を繋いで、…カエラナイカ?ゴニョゴニョ///」

夜空「そ、その、小鷹さえ…良ければ…///」

小鷹「…」

スッ

夜空「…!///」

小鷹「…」

夜空「…///]

夜空「こ、こうしてると、なんかリア充みたいだな…///」

小鷹「…」

小鷹「そうかもな、夜空はいやか?リア充」

夜空「…う…」

夜空「ま、まあ、なかなか悪くないかもな、ふん、…///」

夜空(…トモちゃんごめんね、やっぱり私嘘つきだ…)

夜空(トモちゃんに友達紹介するって話、やっぱり今の私には無理だよ…)

夜空(ごめんよ、だって…この友達は、私の大切な人は…)



夜空(やっぱり独り占めにしたいからっ)

おわり

駄文だらだらスマソ
あまりに夜空が可愛いので書いた、スターウォーズ見てくるわ

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