ゆず「キャラ萌えしかない私だけど……」 (33)


ゆず「これからも、好きでいてくれますか?」

男「ごめん」

ゆず「えっ」

男「ごめん。今の君とは付き合えない」

男「僕は……ぶらばんを作ってた頃の君が好きだった。だが、今の君はあまりにも変わり果ててしまった……。だから、ごめん!」

ゆず「待って男君!どうして天色☆アイルノーツじゃ駄目なの?ちゃんと男君の趣味を考慮してロリも入れたんだよ!?」

男「君は勘違いをしている……僕が好きだったのは君のロリキャラではなく、海老原みなせという存在そのものだったのに!」

ゆず「そ、そんな……!」

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男「……さよなら、ゆずちゃん」

ゆず「……」

ゆず「だったら……ロリコンじゃないんなら、なんで姪少女なんて買ったのよ!」

男「!」

ゆず「私知ってるんだから!LOあんぐる買ったのだって、姪少女買ったのだって、男君がロリコンだからでしょ!?」

ゆず「だから新作にロリを入れたのに……どうして、どうして私を選んでくれないの……?」


男「君のロリキャラはただ低身長で子供っぽいだけだ。本物のロリじゃない」

男「体型、性格、そしてシチュエーション……三位一体となってこそのロリなんだ」

ゆず「……っ!!男君の変態!真正ペドフィリア!性犯罪者予備軍!私、ホントに、好きだったのにっ……!」

ゆず「もう知らないっ!男君の、男君の……ばかあああああああああああああああああああああああああああっ!」

男(ゆずちゃん……ごめん……君が作ってくれた海老原みなせの事は、一生忘れないよ……)

???「まーた女の子泣かせたんですか?相変わらず罪作りな人ですねぇ」

男「……君は」


シール「男先輩、はうっすー♪」

男「シールちゃん。何だいその珍妙な挨拶は」

シール「今適当に考えました。それよりアニキ、ここだけの話……新作ありますぜ、新作!」

男「どの価格帯で出すの?」

シール「もち低価格ですよ。18歳になりたての若き逸材達にもお手に取ってもらいやすい価格となっております!」

男「パス」

シール「ひどっ!パッケージくらい手に取ってくださいよー」


男「どうせまたエロCG0枚とか崩壊したゲームシステムを搭載した意欲作(半笑)とかを押しつける気だろう?もう騙されないよ」

男「君CGだけはいいんだからシンプルなの作ってりゃいいのに」

シール「シンプル?普通?断じてNO!低価格だからこそ挑戦できる!常に可能性を追及し続ける、それが私のスタイルなのですっ!」

男「追及する過程で捨てたものが多すぎるよ。具体的にはゲーム部分のバランスとか」

シール「そ、そこはまぁ低価格ですしぃ……笑って許してニャン☆」

男「ハァ……」


シール「まぁまぁそう溜息つかずに。これからもよろしくお願いしますぜ、アニキッ」

男「ち、ちょっと。当たってるよ」

シール「当ててるんですよっ♪あ、そうそう。この前出したフルプライスの奴がですね……」

リリス「ちょっとアンタら、そこ邪魔!どきなさいよっ!」

シール「あ、対魔忍ちゃんだ。はうっすー♪」

リリス「対魔忍言うなっ!」


男「リリスちゃん、何を急いでるんだい?また対魔忍の新作作ってるの?」

リリス「ち、違うわよ!今は……その」

シール「どーせ屈強な女がアヘ顔晒すゲームでしょう?私が言えた義理じゃないですけど、レパートリー少ないですよねぇ」

リリス「そんなことないっ!私だってちゃんと、凌辱以外の強みくらいあるわよ!」

シール「へー。例えば?」

リリス「た、たとえば……」

男「リリスちゃん、無理しない方が……」

リリス「無理なんかしてないっ!色々有り過ぎてどれにしようか悩んでるだけなんだから、ちょっと黙ってて!」


シール「ホラホラ、早く答えてくださいよ~」

リリス「か……」

男「か?」

リリス「褐色ヒロイン……とか……」

シール「……ぷっ。あ、あははははははははははははははははははははははっ!き、聞きましたか男先輩!言うに事欠いて褐色ヒロインですってよ!」

シール「そんなドマイナー属性付けたからってどうなるってんですか!クソワロタって奴ですね!」

シール「結局対魔忍ちゃんは箱化とか訳の分からん超特殊性癖持ちを相手にしてるのがお似合いって事ですなぁ。悔しいでしょうねぇ!」


リリス「……ッ」

男「リリスちゃん……」

リリス「なによ……どうせ私は対魔忍よ……屈強な女をアヘらせる事しか能がない女よっ……」

リリス「もういいっ!アンタ達と会話したのが間違いだった!私先に行くからそこどきなさいっ!」

男「リリスちゃん!!!!!!」

リリス「ひゃいっ!?」

男「結婚しよう」


リリス「………………へ?」

シール「いやいやいや男先輩その理屈はおかしいです。今の流れは確実にこのちびっこ対魔忍を嘲笑の的にする流れでしたよね?」

男「君しか見えないんだ」

リリス「私で……いいの?」

シール「何公道でラブラブ結界発生させてるんですかちょっとホントにいったん離れてください見つめ合わないで触れ合わないで指絡めないでっ!」

男「愛してる」

リリス「嬉しい……」


シール「せんぱーい?私はここに居ますよー?見えてますかー?意識して視界から外してますよねー?そろそろ健気な後輩が泣いちゃいますよー?」

男「式場見に行こうか」

リリス「うん……」

シール「うわぁ完全スルーですか。この仕打ちにはユーザーからのクレームで鍛え上げられた私のメンタルもそろそろ濁り切って病んでしまいいそうです」

リリス「ふふ、捕まえてみなさいっ♪」

男「あっ、こいつぅ~。待てぇ~~~~」


シール(……なんですかあのでれでれした顔は。はしたない)

シール(私と一緒に居る時は、あんな顔してくれたことなかったのに……)

シール「……はぁ」

シール(結局先輩にとって私は、やかましいだけのクソゲーメーカーなのかな……)

シール(自信、なくしちゃうなぁ)

シール「……」


ゆず「あ……シールちゃん」

シール「ゆず先輩……はうっす。もしかして、先輩も……?」

ゆず「……うん。それでちょっと気晴らしに行こうかなって」

シール「不肖ソフトハウス=シール、おつき合いしますよ。ライバルとはいえ、今の気持ちは同じですから」

ゆず「ありがとう……優しいんだね」

シール「いやいやそんな流し目されても、私そっちのケないですから……なんちゃって。あははは……はぁ」

ゆず「ホント、はぁ……だよね……」


ーー老舗BAR『BISHOP』

シール「媚薬入りワインおかわりぃーーーーーーーーーーーーー!!!!!」

ゆず「おつまみもじぇんじぇん、足りませーーーーーーーーーーーーん!!!!!!」

ビショップ「はいはい。今お持ちしますね」

シール「らいたいれすねぇ、せんぷぁいはコロコロ、目移りし過ぎなんれす!」

ゆず「うん!うん!」


シール「最初はぁー、純愛学園ものれしょ?それから触手ぅー、強姦ー、NTR-、人妻ーときてぇ、今度はペドと褐色れすかぁ!?信じられないれす!」

ゆず「そうらそうらー!男君はもう少し節操をもてー!」

シール「わ、わらしだって先輩の趣味に合わせようと色んな属性に手をらしたりしたんれすよぉ……?先輩の、ためを、想って!それなのにぃ!」

ゆず「全然振り向いてくれないし……ライバルは増える一方だしぃ!」

シール「もーやってらんないれす!こんちきしょーーーーーーーーー!先輩のアホー!ばかー!」

ゆず「ホント、どうすればいいのよーーーーーーーーーーー!男君のおたんこなすーーーーー!早漏ーーーーーーーーー!」


シール「あーなんかムカついたらおま○こ疼いてきました……!」

ゆず「私も!私もだよシールちゃん!ぐじゅぐじゅだよ!」

シール「ゆず先輩!こりゃーもうやっちゃうしかないれす!やっちゃいましょう!」

ゆず「シールちゃん……まさか……」

シール「れいぷです!もう私達が逆転勝利するには逆れいぷで既成事実狙い以外ありえないれす!」

ゆず「れいぷ!?」

シール「そうれす!れいぷれす!」

ゆず「れいぷれいぷーーーーーーーーーーーー!」

シール「れいぷれいぷれいぷれすよぉーーーーーーーーーーーーーーーー!」


ビショップ「最悪な酔い方してますねぇ。大体そんな事したらブランドカラー崩れちゃうんじゃないんですか?」

ゆず「マ、マスター……現実に引き戻さないでよぅ……」

シール「そうれすよぉ。私達負け犬はこうして管を巻くくらいしかやることないんれすからぁ……」

ビショップ「何もまだ負けが決まった訳でもないでしょうに。どうせまた新しい女と式場を見に行っただけでしょう?」

シール「ひっく!……マスターはぶれないれすねぇ。不安になったりしないんれすか?」

ビショップ「人の好みは日々変わるものです。だから男さんがどんなに私から離れても、いつかは一巡して帰ってきてくれる……」

ビショップ「それを信じて、あの人が愛してくれた私のゲームを、いつまでも作り続ける。私にできるのはそれだけですから」


シール「うぅ……マスター、眩しすぎます……」

ゆず「ホントだよ、流石マスターだよ……伊達にここ10年淫乱ピンク髪と気の強い青髪だけで飯を食ってないよ……ひっく」

ビショップ「ふふふ、褒めても何も出ませんよ?はい、もう一杯」

ゆず「今日はオール!朝まで飲んじゃうぞーーーーーーーーーーーーーー!」

シール「飲んじゃうぞーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

ビショップ「わーぱちぱちー」


ーー並木道

男「ウェディングドレス、どんなのがいいかな」

リリス「男が選んでくれるのなら、なんでもいい。どんなエロドレスでも着ちゃうんだからっ♪」

???「ふふ、流石天下の対魔忍、皆の肉便器だ。白昼堂々エロドレスの妄想とは、まったく品性下劣極まりないよ」

リリス「な、なんですって!?誰よ、出てきなさい!」

男「君は……ニトロちゃん!」

ニトロ「やぁ男君。しばらく見ないうちに随分と守備範囲を広げたようだね」


リリス「何よアンタ……私達に何の用があるのよっ!」

ニトロ「別に?ただこのまま式場に行って本当にいいのか。男君にそれを聞きたかっただけさ」

男「当たり前だ。僕はリリスちゃんを幸せにする」

リリス「男……」

男「行こう、リリスちゃん」

リリス「うんっ!」

ニトロ「ふぅん……」

ニトロ「………………………………シャイニング・トラペゾヘドロン」


男「ッ!?」

ニトロ「紫電掌。電磁発勁。真打劔冑。善悪相殺。蒐窮一刀」

男「や、やめろっ!ぐああああああああああっ!」

リリス「ど、どうしたの男っ!?」

ニトロ「鬼に逢うては鬼を斬る 仏に逢うては仏を斬る ツルギの理ここに在り」

男「う、うぐううううううううううううっ!」

リリス「男、男しっかりしてっ!死んじゃやだっ!」


ニトロ「憎悪の空より来たりて、正しき怒りを胸に……?」

男「……っわ、われらは……だ、ダメだっ」

ニトロ「我らは、なんだい?男君」

男「ぐぅぅぅっ……!」

ニトロ「我慢しないでいいんだよ。ほら……」

男「うあぁぁ……わ、我等は魔を断つ剣を取るっ!」

ニトロ「汝、無垢なる刃!」

ニトロ&男「「デモン、ベインッ!!!」」


リリス「……え?え?」

男「…………うぅ」

ニトロ「……ふふ。上手に言えたね……気持ちよかったかい?」

男「ごめんリリスちゃん……僕は、僕は駄目な男だ。エロよりも燃えを取ってしまった……抜きゲユーザーとして失格だ……」

ニトロ「仕方ないよ、君だって男の子だもん……大丈夫。他のどのブランドが君を見捨てても……ボクだけは傍にいてあげるから」

リリス「何!?もしかして今ので心奪われちゃったっていうの!?意味分かんない!」


ニトロ「ほら。こんなに燃える展開なのにリリスちゃんは意味が分かっていないみたいだよ?男君、どう思う?」

男「リリスちゃん……」

リリス「何よその目……わ、私が悪いっていうの!?」

ニトロ「誰だって性欲しかない低能スイーツより、男のロマンを分かってくれる知的な女の子の方を選ぶに決まってるよ。ねー♪」

男「ねー♪」

リリス「こ、の………………泥棒猫ッ!」


ニトロ「おやおや。半端に厨二設定を取り入れて失敗した二流メーカーが吠えているよ。可哀想に」

男「リリスの厨二は上っ面だけだもんなぁ。深みが足りない」

リリス「そんな……男、私の事、好きって言ってくれたのに……こんな、こんなのって……」

ニトロ「ほら……ボクのゲームはどれも良いシナリオだよ。そこら辺の抜きゲーメーカーなんかよりもずっとずっと熱く、奥深く、考察したくなるだろう……?」

男「うん!うん!ニトロちゃんさいこー!ウロブチは神!」

ニトロ「じゃあこれから映画館にまどか☆マギカの新編を見に行って……日曜日になったら早起きして鎧武を見よう。ずっと一緒だよ?」


男「やったー!ずっと一緒だー!」

リリス「う、うわーーーーーーーーーーーーーん!男のビッチ!尻軽!最っ低!末代まで祟ってやるだからーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

ニトロ「……」

ニトロ(悪く思わないでくれよ、リリスちゃん。ボクだって必死なんだ)

ニトロ「さぁ男君、映画館へ急ごう。パンフレットも買わないとね」

男「うん!」


ーー老舗BAR『BISHOP』

ゆず「う゛ぅー……」

シール「煮詰まってきちゃいましたねぇ……酔いも半分醒めちゃったし」

ビショップ「まぁまだ昼間ですから、グデグデに酔っぱらわれても困るんですけどねぇ」

バンッ!

ゆず「!?」


リリス「この店にある媚薬入りのワイン全部持ってきなさいっ!」

ビショップ「……はいはい。只今お持ちしますね」

シール「た、対魔忍ちゃん……はうっすー……」

リリス「ええそうよ私は対魔忍よ!どーせ低俗なエロスの塊で…………んっ、んっ……ぶはぁっ!」

ゆず「メチャクチャ荒れてるね……理由は大体察しがつくけど」

シール「ていうか対魔忍ちゃん、確かお酒駄目なんじゃありませんでしたっけ……?」


リリス「厨二も半端だし!設定に深みなんてないしぃ!?悪かったわね!どーせ私は対魔忍なのよ!」

リリス「て、てーのうのぉ!スイーツで!男のろまんなんてしったこっちゃないわよ!」

リリス「結局私は女をアヘらせる事しか出来ないんだわ!う、うわーーーーーーーーーーーーーーーーーん!」

シール「うわ、自虐泣き入っちゃった……ゆず先輩。ちょっと慰めてあげましょうか」

ゆず「……そうだね。あのままじゃ、あんまりだし……」




リリス「うっ、うっ……」

シール「対魔……じゃなかったリリスちゃん、まぁ一旦落ち着いて飲み直しましょうよ」

ゆず「そうだよ。一気に飲んだら味も分からなくなっちゃうし、体に悪いよ?」

ビショップ(貴方達が言えた義理でもないですけどね)

リリス「シール……ゆず先輩……」

ゆず「よしよし。最低な男君の事なんていくらでも罵倒しちゃえばいいんだよ。だからそんなに自分を責めないで?」


シール「そうですよ。愚痴なら私とゆず先輩で受け止めますから、全部吐き出しちゃっていいんですからね?」

リリス「ぜ、全部、吐き出す……」

ゆず「そうだよ。我慢しないで……」

リリス「お、おえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええっ!!」

シール「って、そっちの吐き出すですか……弱いのに一気飲みなんてするからですよ」

リリス「う゛う……ごめんなさい……男ぉ……」

ビショップ(まだまだこの騒動は続きそうですねぇ……やれやれ)

今日はここまで

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