男「変なリモコンもらった」 (72)


男「あ…ありのまま起こったことを話すぜ!」

男「俺は今朝いつものように公園を散歩していると綺麗なお姉さんを発見したんだ
お姉さんが転びそうになったところを助けたらお姉さんは『パーティーの為の服が汚れなくてよかったです』
と言ってお礼にリモコンをくれた」

男「な…何を言ってるのかわからねぇと思うが俺も何でこんな物わたされたのかわからねぇ」

友「リモコン…ね」

男「つってもボタンが赤と青と緑しかないんだけどな」

友「捨てろよ」

男「お姉さんの形見だぞ!?」

友「死んでねぇだろうが」

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友「とりあえずボタン押してみたら?」

男「そ、そうだよな」

ポチュ

男「変な感触…うぇ」

友「………お、おい」

男「ん?」

友「…おまえ……その背中の」

男「背中?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

友「あ…ありの……まま……おこった…ことを……」

男「俺の背中に羽が生えた?!」

友「お前天使だったのか!」

男「俺天使だったんだ!」


男・友「「で、コレ何?」」


友「その翼動くの?」

男「どうやって?」

友「そりゃ……背中の筋肉を動かす感じじゃないの」

男「そんな某SAOみたいに」

友「言っちゃってるって、で?結局どうしてこうなった?」

男「えっと…この緑のボタン押したら」

友「もう一回押してみろ」

男「何故?!もうワンセット翼が生えるのか?!」

友「欲しいのかよ」

男「できれば黒い堕天使的なのを」

友「厨二かよ!」

男「では、押します、ぽちっとな」

ポチェ

男「スライムみたいな感覚」

友「あ、翼消えた…けど」


男「腕が生えた……だと」

友「キモイキモイ!いいからもっかいおせ!」

男「お、おう!」

ポチッ

男「あ、ボタンだ」

男「腕も消えたし翼も生えていない………戻った?」

友「……」

男「友の口が鳥みたいに硬質な光沢のある物体になっている?!」

男「お前どうした」

友「……」スッス

男「り、リモコンがどうかしたか?」

友「……」ヒトサシユビタテ

男「も、もう一回押せと?」

友「カー!」b

男「わ、わかったから鳴くなうるさい」

モニュ

男「あ、…おぱーい」


男「さて、友のくt………」

友「直ったな」

男「な、なおりましたね…」

友「で?翼でも生えている?」

男「えっと……西瓜が二つ実ってます」

友「……」シセンムネ

男「……」ジーーーー

友「なぁ」

男「なに?」

友「俺が視線お前に戻してお前が俺のこの西瓜見てたら包丁で刺していい?」

男「……だめ」

友「変態!」

ドゲシッ

男「こはっ!」


友「もういい、リモコン貸せ!」

男「あ、ちょ!そのままでいいんじゃね?!一生!」

友「えっと、緑っと……ぴっと」

プニッ

友「あぁ…確かにリモコンの感触じゃないな」

男「ファーーーーーーーーー!」

友「あ?……あれ?お前顔でかくなってね?」


友「そういえば部屋も…リモコン………もでかく」

男「よ、よよよよ、ロロッロロロロロロロロ」

友「お、おい…男……まさかよ」

男「ロロロロロロロロロロロロオオオオオオオオ」

友「うるせぇ!!!」

バシッ

男「アリガトウゴザイマスッ!!」ヘナッ

友「か、鏡鏡!」トテトテトテ

━━━


友「……えっと、耳?フサフサ…尻尾?…モフモフ…胸は」トゥルン

友「ふんっ!」

パリンッ!

友「…あれ、なんで私気にしてんだろ…ん?私……じゃない!俺だ!俺は俺、俺は私で私は俺…で」


オトコーーーー

男「幼女の声!?」バッ

キツネ耳幼女「おとこーーーー」トテトテトテ

男「……これは!?」カッ

キツネ耳幼女「ど、どうしよう俺…じゃない私……じゃなくて俺!」

男「…あぁ、わかってるよ」キリッ

キツネ耳幼女「てか俺の名前変わってるんだよ、どうかしてくれよ!」

男「大丈夫、俺が養ってやる、一生」

キツネ耳幼女「いやだぁあああ俺には彼女がいるんだぁああ」

男「百合か…最高だ」キリッ


キツネ耳幼女「うるせぇ!」

バギッ

男「   」

キツネ耳幼女「は!リモコン」

キツネ耳幼女「戻れ、戻れ戻れ戻れ!!」

カチッ

「…………」

「……手は…ある、耳は…ない、胸は……ない、尻尾は……ない、
目は見える、喋れる、匂いがわかる、音も聞こえる…声は元の俺の声だ…鏡!」



友「…俺だ!」


男「あ、友~もどれたか~?」

友「あぁ、たすか……!!?!?!?」

男「ど、どうした…」

友「お前…か、顔…あ、足は?!」

男「あ?何言ってんだよ」

友「か、鏡見ろよ……」サササ

男「なんで避けるんだよ…まったく」チラッ

男「ア……アァ…イ…イガァ…ギャァァアアアアィィイイイイイイイイイ!!!」

男「り、リモコン!リモコン貸してくれよ!早く!早くしろよぉ!」

友「わ、わかったって!」

友(此奴、頭を髪つかんで持ってるし、足が片方骨むき出しで糸引いてなんで平然と歩いてられタンだよ)

ポチッ

━瞬きをした。
視界が真っ白になって、徐々に視界に天井が映りこんでくる。


右を向くと目の前にはティッシュが山盛りになって今にもあふれだしそうなゴミ箱があった。
左には薄い本が数冊とティッシュ箱の横に電子時計。
時刻は7:00、日付は11月10日。

男「あ、ジョギング行かないと」スクッ

『いって!ほぁぁぁあっぁ!角に小指ぶつけたぁあ!』

男「よいしょっと」

ピピピピピピ

男「あ、目覚ましなるんだった」

ガッ

男「いって!ほぁぁぁあっぁ!角に小指ぶつけたぁあ!」

男「うわぁああ!…そこまで痛くないけど声を上げなきゃダメな気がしてあげてるぅ!けど痛くないから声は押さえよう
お隣がさっきから壁叩いてるし」

男「…ん?デジャヴ」

男「あ、ジョギングいかないと」


男「ハッ、ハッ、ハッ、ハッ」

男「あ、おはようございまーす」

老人「おはよぉう、今日もはやいねぇ」

男「日課ですから、では」

老人「おぉ若い若い」

━━


男「うっし、いいペース」

『大丈夫ですか?』

『あ、ありがとう、男さん』

『いえいえ、助けるのは当然ですよ』


男「ん?今何か」

キャッ!

男「!危ない!」


男「大丈夫ですか?」

女性「あ、ありがとうございます…助かりました」

男「いえいえ、綺麗な女性を助けるのは当然ですよ」

女性「あら、うれしい事言ってくれるじゃない」

男「いやはや」テレテレ

女性「そうだ、これ」スッ

男「…リモ…コン?」

女性「これはね、魔法のリモコンなの」

女性「青は世界、赤は過去、未来、緑は容姿。それぞれ想像しながらおしたらその通りになるの」

男「はぁ…そんなことが」

女性「ま、信じるも信じないのも自由よこれを上げるから試してみなさい」

男「ど、どうも」

女性「あ、それと、周りに誰もいないときに使いなさい。そうでないと他人をひどい目に合わせることになるわよ」

男「酷いこと…?」

女性「そう…たとえば━━━」

瞬間、俺の身体は凍りついた。
あまりにおぞましいことを耳元でささやかれた気がした。


━━━
━━

男「はっ!」

男「っ!……!」

五体満足の身体をみて一息、安堵のため息を漏らす。

男「そうだ!友!」

友「お、男……もとに戻って」

男「あ、あぁ…お前もどうもなってないか」

友「あぁ…五体満足体に異常はないみたいだ」

友「それよりこのリモコンやべぇよ、早く捨てようぜ」

男「いや、思い出したんだコレの事」

友「思い出すってなんだよ」

男「今朝のお姉さんが言ってたことだよ、俺はそれを忘れて…あれ、俺なんで忘れてたんだっけ」


友「まぁ、お前忘れやすいから別に驚かないけど」

男「そうだけど…」

友「…で、でよ?何を思い出したんだ?」

男「このリモコンの使い方」

友「え、なにそれ」

男「えっと、簡単に言えば、思い通りになるリモコン」

友「何それすごい」

男「青が世界、赤が過去と未来、緑が容姿。俺達が今まで押していたボタンだ」

友「あぁ、ひどい目にあった」

男「でもこれは具体的に想像して押さないとさっきみたいにおかしな見た目になるらしい」

友「おかしな……『私』」

男「てことでもう一回押そう。今度は想像して」

友「メンタル強いなおい」


男「てことで、お前思いついたか?」グヌヌヌヌ

友「あぁ…ばっちり…」フンヌ!

男「押すぞ!」

友「ばっちこい!」

パチェ

男「…実感ないな」

友「さっきまでと変わってなかったらどうする?」

男「ワンモア!」

友「やっぱお前すごいわ」

男「そろそろ目開けようぜ、瞑ってるのもつらい」

友「俺もうあけてるけど」

男「え……じゃあ変わってないの?!」

友「いや、お前の趣味に引いてる」

男「え」パチッ


友「なんで俺の母ちゃんなの?」

男「………」

友「確かに見た目はJK並で胸もそこそこでかくて柔らかいがよ」

男「まて、なぜやわらかいと知っている」

友「親父が自慢してたのを母ちゃんが聞いて試しにもんでくれって言われて」

男「どれどれ」

男「うほっ」

友「なぁ、これってさ剣とか出せないの?」

男「お前所々俺を殺そうとするよな、お前はどうなんだよ!さっきのキツネ耳幼女じゃねぇか!」

友「おちつくんだよ!」

男「ロリコンめ!」モミモミ

友「あともむな!親の姿で揉むな!」

男「僻みか?」ボインッ

友「あ?なんの事……てめぇ」トゥルリンッ


ドンガタガタガタ
バンッ!ソッバーーーーン!!!

ピンポーン

男「あ、お客さんだ」

友「その恰好で出る気か?」

男「あ、そうだった」

ポチッ

男「お、戻った」

友「おい、俺そのまんまだぞ」

男「ほらよ、リモコン」

友「あ、おい!」


ガチャ

男「はーい」


「おま!」

ガタンッ

パタパタパタ

友「?!おと(やばい!なんか来る!)」

ポチュィ


今日は終り
リモコン見てたら適当に浮かんだだけなのでこの先私もどうなるかわかりませんし
安価とる…気は今はないけど困ったらとってしまうかもしれない…気がするようでしないような気がします

では、また


「しつれいするわよん……ん?」

友(キツネになった…てか先輩じゃん、男気絶して引きずられてるし)

先輩「あんらぁん、ここのマンションペットダメって言ってたのに…まったく男ったらぁん」

友「にゃぁ~」

先輩「き、キツネがにゃん…て」

友「(やべ)キュゥーン」

先輩「ま、まあいいわ…にしても友もいるって聞いたんだけど…ん?何かしらこのリモコン」

友「(それは!)キュンッ!」

先輩「ん?これあなたの?」

友「(お、俺のじゃないけど…大事なんです!)キュルゥン!」

先輩「あら、ごめんなさいね…はい」コトッ

友「(先輩何しに来たんすか)キュキュゥン?」

先輩「ん?私の顔に何かついてる?」

友「(あ、だめだ全く話通じてない…もどろ)」

ポツッ


先輩「あ、あれ?狐が…消えて」

友「どうしたんですか?先輩さっきから」

先輩「あ、あれぇん?」

友「てかそろそろ男の髪掴んで引き鶴のは可哀想ですよ」

先輩「あら…それもそうね」パッ

ゴッ

男「ごは!」チーン

先輩「あら」

友「で、今日はどうかしたんですか?」

先輩「あぁ、それがね、最近事件が多いでしょ」

友「あぁ、なんかありますね。なんでしたっけ?」

先輩「通り魔よ、私怖くって」

友「(屈強な体した禿の大学生が何を言って)だ、大丈夫ですよ、狙われてるのは女性なんでしょ?」

先輩「あら?私も女性なのよ、心は」ゴゴゴゴ

友「(やばい!)せ、先輩は心だけじゃなく身からあふれるオーラまで女性ですよ…!」アタフタ

先輩「じゃあさっきのは一体どういう意味かしらあ”ぁ”ん”!?」

友「せ、先輩の女らしすぎるオーラに通り魔も恐れをなすって意味で…いや、別に怖いって意味では!」

先輩「あ、あら…そお?私そんな女らしいかしら」

友「……え」

先輩「え?」

友「あ、いえ、すっげー女っぽいです!」

先輩「んふふ、そんなこと言っても出るのは私の精だけよ♡」

友「?!!!」


友「そ、それで先輩…いったい通り魔がどうかなさったんですか?(近い近い!鼻息荒いし香水いい匂い!)」

先輩「ん…あぁそうそう、その通り魔捕まえたらなんかお金もらえるらしくて」

友(あ、嫌な予感する)

先輩「あんた達捕まえてその金私に半分よこしなさいよ」

友「え……え?!」

先輩「何?いやなの?」

友「あ、いえ…その」

先輩「大丈夫大丈夫、あんた強いから」

友「でも狙われるのは女性だって…」

先輩「私の友達に頼んどいたから大丈夫よ」

友「せ、先輩がやればいいじゃないですか」

先輩「あ?俺男だし無理だから」ヘラヘラ

友「(都合よすぎだろ)…わかりました、引き受けます」

先輩「あぁん、友君やっさしぃ~惚れちゃいそう」ジュルリ

友「!」ゾクゾク


夜━━

男「なぁ」

友「何」

男「なんでこんなことしなきゃいけないの」

友「…生きるため、男でいるため……掘られない為」

男「納得」

友「んじゃまぁ」

男「へーんしん」

ポチ


友「はい、変身完了」

男「秋に浴衣の清楚系黒髪美少女とか…」

友「ビキニ母よりましだと思う」

男「……寒いな」

友「ワンモア」

男「メタモルフォーゼ」

プリッチュアプリッチュア


友「何かと言われれば答えてやるが世の情け」

男「おれでにゃーす」

友「……」

男「………」

友「息が合うな」

男「さすが腐れ縁」

友「んじゃ、次の言葉がなにかわかるよな」

男「あぁ…」

男「トランスフォーム」

オプティマス


友「…!」カッ

男「これは…」

友「それは…私のお稲荷さんだ」

男「……」ムギュッ

友「はぉんっ!」

男「ぽっちっとな」

ムニッ


男「ふぅ」

友「お、お前の初恋の由美ちゃんか」

男「お前は……キツネ耳の…お姉さん(金髪)」

友「あ?文句ある?」

男「お前獣娘がすきなのな…なんで翼生えてるんだよ」

友「おうよ、まぁなんだ、すぐにわかる」

男「……ま、これでいいか」

友「んじゃ、お前よろしく」

男「あ、?!俺かよ!」

友「俺は空からみてるよーー」ファサッ

男「てめ!そのためか!」

友「がんばれよーー」

男「あんにゃろ…後でアツアツのおでんを二人場織で目に当ててやる」


男「はぁ…まったくなんなんだか…」

カツカツ(カッツカッツ)

男「!?…(足音が増えた…)」

カツカツ(タッタッタ)

男(後ろ…走りながら近づいてくる…)

ピタッ(タッタッタ)

男「!通り魔はお前か!」

通り魔「しねぇええええ!!」

男「な!もうこんな近くに居たのかよ!」

ガッ!

通り魔「カッ!…な、なんだ…」クラッ

友「もう一人いたんだなぁ…これが」

通り魔「は、羽…?!」

友「さぁ…哀れな魂よ…お眠り」

通り魔「   」グタッ

友「おぉ、こうも簡単に出てくるとは」

男「まったくだ」


男「とりあえず元に戻るぞ、スカート寒い」

友「そりゃ夏の制服だもんな」

ポチュッ

友「うし、元通り」

男「だな、さて、こいつどする?」

友「…とりあえずお前の部屋に連れてこっか」

男「お前おぶれよ」

友「はいはい、わかりましたよ……と……え」

男「どうした?」

友「あ、いや…こいつ」

男「ん?」

友「…とりあえずお前の部屋早く戻ろう」


━男部屋━━

男「まっさかなぁ」

友「ショックだろう…お前」

男「あ~ショックだわ」

友「だよな~なんたって」



通り魔「すぅ~…すぅ~」

男「俺の妹が通り魔なんてな」

友「なぁ………胸でっかくなったなぁ」

男「あ?」

友「お前は俺を責めれないぞ…」

男「…だな」


男「ん~どうしたものか」

友「実際人が死んでる事件だしな…」

男「…人殺しの兄?」

友「の、友達…」


男・友「「いやだ~」」

通り魔「ん、んぁ…」スッ

男「あ、起きた」


妹「……あれ…兄貴…と、友?」

男「おう、おはよう」

妹「おっは~……あれ?兄貴なんでいるの?」

友「それはここが君の兄である男の部屋だからさ」

妹「え……あれ、なんで…私はさっきまで」

男「通り魔してたってか?」

妹「?!」

男「あ、ちなみにお前がさそうとしたの俺な」

友「で、君を気絶させたの俺ね」

妹「……!や、やめて!私に乱暴する気でしょ!AVみたいに!」

友「  」

男「  」


男「どっちかと言えば…ね?俺達だよね、乱暴されたの」

友「俺はした側」

男「…で、妹よ」

妹「ん?何?変態」

友「兄貴から変態への格下げtねいや、格上げかぁ?!」

男「下げだよ!どう考えても!」

妹「あら、ごめんなさい、あにk…いえ、腐れゴミ虫はそっちの方が好みかと」

男「お前何時から毒舌キャラになった!?」

妹「で?何かしら?塵」

友「とうとう漢字一文字となった~~~!」

男「お前だまれよ…」

男「なんで通り魔なんかしたんだ?」


妹「…通り魔の犯人が兄さんの初恋相手だって知って…なんか殺したくなった」

友「っと、これは遠回しの告白か……て、え?!」

男「由美ちゃん…が?」

妹「うん、今の学校の人…兄さんたちの後輩はみんな知ってるよ」

男「警察も知らないのに!?」

妹「しってるよ、でもあの人の親が警察の偉い人だから…口封じされてるけど、だれかが漏らしたらしい」

男「…でもなんでお前が?」

妹「あの女、私の友達を傷つけた」

男「…被害者か?」

妹「うん」

男「……」

友「おっと、こんなところに便利なリモコンが~」

男「…それでどうするんだよ」

友「おっと~赤いボタンはどうなるんだっけ~?」


男「まさかお前」

友「あら、気づかれましたか?」

妹「何それ」

友「ん~…[たぬき]の秘密道具かな」

妹「…おもちゃ?」

友「画期的なおもちゃ」

友「で、どうする?」

男「……はぁ」

男「妹」

妹「何?くそ虫」

男「おま……はぁ、お前はここで寝てろ」

妹「だめ!今日またあの女は無差別に[ピーーー]!」


男「あぁ、[ピーーー]だろうな、でも」

友「それをなかったことにすれば~」

男「万事解決」

友「そう、このドラさんの秘密道具があれば」

男「んじゃいっちょ」

妹「え…え?」

友「やりまっせ」

男「そ~れ、ちゃかちゃちゃん!」

アッタマテッカッテーカ


sagaとsage間違えてた


ポワァンッ

男「ん……」

男「ここは」

友「おっす、男」

男「あぁ、友…戻ったのかな」

友「あぁ、一回目の事件が起きたって言われる10分前だ」

男「…なんか靄みたいな…霞がかってないか?」

友「あぁ、世界の色自体がおかしいんだ」

男「でも俺達は何ともない」

友「多分だが、俺達の創造があいまいだったんじゃないか」

男「…かもな」

ザっザッ

友「おっと、一人目の被害者さんだ」

男「あの子妹の親友だ」


男「…」

友「ほら、この路地裏に隠れとこうぜ」

男「お、おう」

━━━


男「あのこベンチに座ったまんまだな」

友「彼氏待ってるんじゃない?」

男「かもな」

男「あ、誰か来た」

友「…待ち合わせ相手が…か」

━━

少女「あ、お姉ちゃん」

由美「おまたせ…さ、行こうか」

少女「うん!」

由美「……ね、学校は楽しい?」

少女「うん!みんな優しいし、先生の授業も楽しいし部活の先輩も面白い人いっぱいでね!」

由美「そっか……楽しそうだね」にこにこ

少女「お姉ちゃんは?彼氏さんとうまくやってる?」

由美「ッ……」スッ

少女「ん?お姉ちゃん?」


男「…妹を殺したのか…家族を」

友「それを止めるんだろ…ほら、歩き出したぞ」

男「あの子が前であいつが後ろか」

友「だな…さて、つけるぞ」

男「おう!」

セコセコセコセコ


男「ん、ポケットから何か」

友「確か最初の子は首と体が真っ二つって言ってたな」

男「じゃぁ、刃物か?」

友「いや、あれは……走れ!止めるぞ!」

男「あ、おい!」


由美「彼ね…好きな人ができたみたい」

少女「え……あ、ごめん…知らずに」

由美「いいの、貴方が気にする事じゃない…だって」

少女「ん?」

由美「貴方は考えたってもう遅いんだから」

すっ

少女の首へとポケットから出した細いワイヤーがからみつく。

少女「おねえちゃ━━!」

少女「お、おで……おね”…ぢゃ……あ”」

由美「貴方が…お前が私の彼氏に色目使うのがわるいんだよ!」

少女「わ、わだぢ…ぞんだ…ごど……!!」

男「やめろ!」

由美「!?」

友「はいはい!そこまで!」

どすっ!

由美「かふっ!」

少女「あ……お、…ねぇ…」クラッ

男「おっと!」

ダキッ


友「さて…さすがに脇腹にとび蹴りはやりすぎたか?」

男「まぁ刺激的にはありだが…早くこの子を病院へ運ぶぞ」

友「こっちは?」

男「…いっしょに」

友「あいよ」

━━━



先生「ふむ…倒れていたと」

男「はい…えっと、私どもは用があるのでいいですか?」

先生「えぇ、本当に知り合いではないんですね?」

男「はい」

友「旦那様…そろそろいかないと」

男「あぁ、わかっている…では」

先生「はい、ありがとうございました」

━━━


男「旦那様ってなんだよ」

友「執事」

男「わかるけど…メイドでいてくれよ」

友「男に何を求めるか」

男「変身できるだろ」

友「すね毛ボーボーの胸板熱いメイド」

男「やっぱ執事でいいや」


男「さて、未来もどりますか~」

友「そだな~失敗して無きゃいいけど」

男「三日間でそんなすぐ犯行起こさないだろ、先生も言ってたろ、一週間は安静だって」

男「さて、と」

友「あ、俺押す」

男「ん、おっけ」つリモ

友「ん」リモ⊂

オイチュィ


うわぁ

友「…」

男「…」

パっ

男「お!」

友「は!」

ベット「  」

男「あ、あれ?妹いない」

友「通り魔が起きなかったってことは、彼女もここにはいないってことだ…成功したみたいだな」

アーイマーイサンセンチ

男「あ、電話」

ピッ

男「はい」

男「あ、妹、どうした?…え?……あぁ」



友「なんだって」

男「妹の友達の少女ちゃんが俺とお前に会いたいって」

友「あ、覚えてたのか」

男「かもしれない…」

男「いく?」

友「ま、行かなかったら不穏がられるし、いくしかないだろ」


病院━━

妹「あ、兄貴」

男「おっす、なんだいきなり?」

妹「…やっぱり」

男「ん?」

友「…」

妹「私病室も何階かも、病院の名前も言ってないのにここにこれたんだね」

男「…え」

妹「私は少女ちゃんが会いたいって言ってるから来てとしか言ってないんだよ…」

男「…あ」

妹「やっぱり、兄貴あの子助けたんだ」

男「あ、いや」

妹「…友は分かっててついてきたんでしょ」

友「ん?俺馬鹿だからそんなの気にして無かったわ」ケラケラ

妹「…はぁ、いいから中入って。会いたがってるから」

ガラガラ

妹「少女ちゃ~ん、来たよ」

少女「あ!」


男「…元気?」

少女「」コクコク

男「そっか…」

妹(今喉の調子が戻らなくて喋りにくい状態なんだって)ヒソ

友(なるほど…ね)ボソッ


少女「あ、…りがとう…ございます。たすけ…て…く…れ…て」

男「いいよ、無理して言わなくて…妹から聞いた」

妹(私言ったっけ)ヒソヒソ

友(後で言うんじゃない?)ヒソ

妹(は?なにそれ)ヒソ


男「元気そうでよかった」

少女「あ、…はい」モジモジ

妹「さ、兄貴も忙しいんだからそろそろ帰ったら?」

男「え、俺はべt」

ガッ

男「くふっ!」

友(ミゾオチイタイヨー)ボソ

男「な、ないしやが…」

妹(この子のお姉さん…今警察に見張られていてね、大っぴらじゃないけど、ちょっと行ってきてくんない)ボソッ

男「…そうだな、ちょっと用事あるから今日はこのくらいで…またくるね?」

少女「」コク

男「ばいばい~」

友「んじゃね~」

少女「」フリフリ

妹「今日はあんがとね~」


三階、三〇二号室━━

コンコン

「…はい」

ガラガラ

男「おっじゃま~」

由美「…あんた」

友「ども~」

由美「あんた達…なんで」

男「こっちは覚えてない…と」

友「らしいね~…ま、俺の一撃だし」

由美「何言って」

男「君の妹さん、声がうまく出せないんだって」

友「誰かがワイヤーで思いっ切り…絞めたから」

由美「な、なんでそれを……は!あの時のは!」

男「そ、俺達が止めたの」

由美「っ!…私はお前のけりの所為で子宮が使い物になんなくなったんだぞ!
どう責任とってくれる!」

友「     」

男「……お前慰謝料くらいは払ってやれよ」

友「…五円しかない」

由美「いらねぇよ!……ただ」

男「ん?」

友「お、告白か」ボソッ

ドスッ

友「てめ…」クラッ


由美「ありがと…止めてくれて」

男「」

友「ヨソウガイデース」

ゲシッ

ガラガラ バタッ

友「  」

キャーーセンセーーーダレカタオレテマスーー!
ナニーユキコサン!ハヤクカレヲチリョウシツヘ!
カ、カシコマリマシタデスー!


男「…なんで感謝するの?」

由美「だって…止めてもらわなきゃ、私は今後も殺人を犯してたかもしれない」

男(あぁ、していた…とは言えないよな)

由美「それに…たった一人の妹を自分の手で失うところだった…ありがとう」

男「例え彼氏さんが誰を好きになろうとそれは人だからしょうがない…だが一度は好きになってもら
って、自分も好きになったんだ…少しは信じて話し合ってみたらどうだ…」

由美「うん、話した…彼言ってたよ、別に妹が好きなんじゃなくて妹と遊んでる時の私の笑顔が好きだって」テレテレ

男「     」

由美「だから、私も動いていいってなったら妹に謝るよ」

男「え、動けないの?」

由美「あぁ、右足の骨と肩の骨に日々入ってて動くとすぐに割れるんだって」

男「   」

由美「ま、こんなの私へ罰だと思へばへっちゃらさ!」

男「えっと…お大事に」

由美「ありがと」

男「じ、じゃあ…いくから」

由美「うん、また私の結婚式で呼ぶから~友くんにも伝えといてね~」フリフリ


ガラガラ  ピシャッ


男「………お前運ばれてなかったの」

友「あぁ、なんか俺の隣で血反吐はいて運ばれた人いたな」

男「……」

友「リモコンがどうかしたか?」

男「…いや、なんていうか…リア充って迷惑だよな」

友「…やっとわかったか」


男「あ、それと彼女骨にヒビはいってたって」

友「…俺?」

男「100%」

友「……まぁいいじゃん」

男「だな、きにしてなかった」

友「でさ、俺思ったんだ」

男「何?」

友「そのリモコン使って俺たちにしかできない仕事やらね?」

男「たとえば?変装してスパイ活動とか…?」

友「さっすが、わかってる~」

男「やるか!」

友「おう!それでこそお前だ!!」


こうして二人は独自の表側では探偵会社を立ち上げ、
裏では国に雇われるスパイとなったのだった。

二人はそれから数年後独自の過程を築き、時に平和に、時に激しい仕事を
こなして、そこそこ裕福な家庭をつくり、昔の友達からはリア充といわれました。


二人の仕事は今日も続いている。
きっとあなたの隣にいるかもしれません、二人が…。


女性『さて、お話はここでおわりですが、質問などあればうけつけます。ではでは』

    



              ━━終幕━━

ども、iPhoneから失礼

後日談など、明日消されてなければ書いてみようかなと思います。


数年後━━

男「どーも~」

男性「あぁ、男さん、今回は仕事を受けて頂きありがとうございます」

男「いえいえ、いつもお世話になってますからね~隠蔽やら何やらを」

男性「こんな大通りでそんな事を言って…」

男「別にいいでしょ、誰も見ませんよきぐるみの会話なんて」

子供「わーかえるだー!」

母「あら、かわいいわね~」アラアラ

男「僕はカエルのゲコタン!君の名前は?」

子供「しゃべったーーー!」

母「いい声ね」ウフフ

子供「ぼくだいきー!」

男「いい名前だね!僕はゲコタン!」

子供「しってるー!」

母「さ、そろそろいかないとね、ありがとうございます」ペコリ

男「ばいばいケロ!」フリフリ


男性「すっかりはまってますね」

男「自給一万だ…まじめにやるさ」


男「で、今度は何処に潜入だっけ」

男性「いえ、今回の依頼は今までの仕事とは違うんですよ」

男「へ~」ゲッコ

男性「ただ少し…ね」

男「ん?」

男性「ちょっと見えない所これますかね」

男「え…えぇいいですけど」スタスタ


路地裏━━

男「で?何の用?」ヌギ

男性「…すっかり善行を積んでますね、ま、スパイは善行かどうかわかりませんけど」

男「…は?何の事」

男性「あ~まだこの格好だと分かりませんか」

男「……え」

ポチュェ

きぐるみが一瞬にして霧散すると霧の中から見覚えのある姿の人物がでてきた。


男「…お、お前」

女性「お久しぶりです…何年ぶりですかね」

男「リモコンの女!」

女性「あら、変な名前だこと」

男「なんでここに」

女性「ん、そりゃリモコンを返してもらいに来たんですよ」

男「は?これは俺にくれたんじゃ」

女性「えぇ、上げました、ですが期限切れです、通常ならばソレを持った者は不慮の事故として死ぬんですよ」

男「…事故と…『して』?」

女性「はい、そのリモコンは一度使うと寿命が一か月分減るんですよ」

男「は?」

女性「つまり、そのリモコンはですね人の寿命を使うことで世界の理を操作する画期的な発明なんですよ!」


男「…は?何言って」

女性「あ。そういえば友さんどうしました?一緒に使ってたじゃないですか~」

男「友?……誰だそりゃ」

女性「あら、幼馴染を忘れるなんてひどいですね」

男「お前さっきから何言って」

女性「そのリモコンにより寿命を一階でも減らされれば如何なる死を遂げようと、たとえそのリモコンを
暫く使っていないのに死んでも、この世にいたという記憶は抹消されます…つまり」ズイ

男「…お、おい…なんだよ…来るなよ!」

女性「ん~、無理ですね」ズズイ

男「な、なんだよ…なんなんだよお前は!」

女性「何って…人の寿命をもらう      
  



          道を外れた死神ですよ」


さらに数か月後━━

女「はぁ…彼氏できないかな~」

ドンッ

女「あ…!」

ドサッ

べちゃ!

女「あ、すいませ…うわ、ドロドロになっちゃった」

女性「いえ、こちらこそ、あぁ泥水にぬれちゃって」

女「あ、いえ気にしないでください私の不注意なんで」

女性「あ、そうだ…このリモコンの緑のボタンを服がきれいになったイメージを想像して押してみてください」

女「え」

女性「では、また会いましょうね、女さん」タッタッタ

女「あ、待って……もういない」

女「…想像して…押すだけでいいのかな……」

グニィッ

女「うわ、変な感触」


              ━━終り━

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年11月08日 (土) 22:27:32   ID: rJg84tP3

なかなか面白い

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