リヴァイ「ハンネスって誰だ?」(39)

51話ネタバレあり。


××日付商會新聞ヨリ抜粋

大  小  九  百  余  軆  ヲ  屠  ル

王  名  畏  レ  逆  賊  共  遁  走

エ  ル  ヰ  ン  司  令  官  凱  旋

 〈トロスト區○○日、本紙特約〉三兵團合同ノ討伐部隊ハ過日、壁外ニ逆賊ベルトルト・フウバア、ラヰナア・
ブラウン両人ヲ追撃シ、大小ノ巨人九百余軆ヲ討チ果タシ凱旋シ得タリ。我ガ方ノ損害、僅カニ戦死八、負傷拾
三ヲ数フルノミ。討伐部隊ヲ束ネシ、エルヰン・スミス調査兵團長ハ右腕ヲ失フモ、隻腕ニテ指揮鞭ヲ執リ逆徒
両名ノ心胆ヲ大ヒニ寒カラシメタリ。


 王名ヲ壁外ニ轟カシタル勇士ハ元気ニ満チ溢レテロオゼニ入城ス。特別ニ同行取材ヲ許可サレタル余ハ作戦ノ
一部始終ヲ具ニ目ニシ得タリ。

 噫、ワケテモ特筆ス可キハ駐屯兵團ハンネス隊長ノ獅子奮迅ノ活躍ナラム。雲霞ノ群レ成ス巨人ノ只中ニ一騎
躍リ入リ、縦横無尽ニ削ギ回リテ其ノ討伐数実ニ七拾有余。流石ノ豪勇モ力尽クルニ及ビテハ王陛下萬歳ヲ三度
叫ビシ後、巨人ノ餌トナリテ散華ス。余、落涙滂沱タルヲ如何ニセム。巨人兵ノ勇名高キエレン・ヰエエガア調
査兵ニ至ツテハ巨人軆ヲ地ニ転転シテ慟哭セリ。

 人類最強ノ誉レ高キリヴアヰ調査兵團兵士長ハ斯クノ如ク慨嘆ス。「ハンネス子ハ多年交誼ヲ重ネシ余ノ旧友也
キ。子ヲ失フハ断腸ノ念比ス可キモノ有リトモ覚ヘズ。重ネテ恨ムラクハ逆賊両名ヲ取リ逃ガシタル段也。誓ツ
テ時ヲ移サズ逆徒共ノ首級ヲ子ガ墓前ニ供ヘム」


リヴァイ「ハンネスって誰だ?」


エレン「シガンシナ区にいた時から俺とミカサとアルミンが世話になった人です。ひどいなこの記事… 俺が壁
外で巨人化したり兵長が作戦に参加してたことになってますよ。でもハンネスさんを英雄にしてくれてるから、
まあいいか」

リヴァイ「エルヴィンが司令官だって?」


 逆徒輩ヨ、耳アラバ心シテ聴ケ。兵士ハ汝等ト倶ニ天ヲ戴クヲ断ジテ潔シトセズ。知ラズ哉、惨烈鬼神モ哭ス
ル戰場ニ於テリヴアヰ兵士長ガ亡骸ノ一々手ヲ取リ「御前ヘモ往ツタカ、噫、此方ニハ復タ、御前ヘモ」ト涙ヲ
灌ギシヲ。サレド勇士等ノ闘志ヲ百層倍ニ滾ラセ居ルハ斯クノ如シ。

 エレン・ヰエエガア調査兵談
 私ハ巨人軆ニテ九拾余軆ヲ討伐致シマシタ。ナレド、憎ツクキラヰナア奴ヲ仕留ムルニアト一歩ノ処ヲ、ベル
トルト奴ニ邪魔サレ両名ヲ取リ逃ガシタル恨ミハ悔ヤンデモ悔ヤミ切レマセヌ。猶ホ一層格闘術ニ磨キヲ掛ケ、
二度ト不覚ヲ致サヌヤウ努ムル所存デ御座ヒマス

 ミカサ・アツカアマン調査兵談
 妾(ワタシ)ハ百三拾余軆ヲ討伐致シマシタ処デ、不覚ニモ負傷シ、逆徒ノ奴輩ヲ目前ニ致シ乍ラ戰列ヲ離レ
テ仕舞マシタノハ慙愧ニ堪ヘマセヌ。傷ノ養生ナド妾ニハ論ノ外ト存ジ居リマス故、一刻モ早ウ復タ出陣致シタ
イト願フ計リデ御座ヒマス


▼▼日付商會新聞ヨリ抜粋

訂正
××日付壱面記事ノ脇見出ニ記載セシ「エルヰン司令官」トノ記述ハ不適切ナル旨調査兵團本部ヨリ申入ノ有リ
シニ由リ、右記述ヲ「エルヰン團長」ト訂正致シマス


〔廣 告 欄〕
【ク チ ク】第二拾三期自由進撃債(調査兵團債)募集ニ附テ【シ マ セ ウ】

    表面利率 年三・三%(税引後二・一四八%)

    応募者利回リ 年二・〇四%(税引後一・七九%)

    利払日 ×月×日、○月○日ノ年弐回

    調査兵團トツプノ折紙付!
    「必ズ成果ヲ得ラレマス!」(エルヰン團長談)

    人類最強ノ兵士モ御薦メ!
    「悪ク無ヒ…」(リヴアヰ兵士長談)

    其シテ何ト彼ノ御仁モ…!
    「儂ハモウ予約シタゾ!」(ザツクレエ総統談)

    貴方ノ決意ガ人類反撃ノ糧ト為ル!

    数量ニ限リガ御座ヒマス。応募予約ハ御早目ニ!


「  内  地  ノ  護  リ  ハ  任  セ  ヨ  」

両  團  長、  涙  ノ  抱  擁

 ロオゼ南部ノ野戦病院ニテ戰傷ヲ養ヒシエルヰン・スミス調査兵團長ノ許ヲ、遠ク内地ヨリナヰル・ドオク憲
兵團師團長ノ見舞ニ訪レシハ驚天動地ノ椿事ニ他ナラズ。事前ノ報セモ無ク病室ヲ訪ヒタルナヰル師團長、旧友
ノ無慙ナル姿ニ暫シ言葉ヲ失ヒシ後、一言「御苦労デアツタナ」ト云ヘバ、エルヰン團長、感涙ノ溢スルヲ堪ヘ
乍ラ「斯様ナ僻遠ノ地ヘ何用有リテ來ルゾ。御主ニハ師團長ノ重責有リシニ」ト応フ。

 ナヰル師團長横臥セルエルヰン團長ガ左手ヲ取リテ「貴様ハ往時ヨリ遠慮ノ深キ奴哉。斯ル時ニ非ズシテ、何
レノ時ニカハ來ム」ト云ヒテ落涙ス。此処ニ至ツテエルヰン團長ガ胸中、殊更憶測スルモ愚ト云フ可シ。


 左手ニテナヰル師團長ノ首筋ヲ掻キ抱キ「好クゾ來テ呉レタ」トテ心底ヨリノ言ヲ吐露致サバ、彼ノ師團長、
傷ニ障ラヌヤウ同團長ヲヒシト抱キ寄セ、此処ニ両雄熱キ抱擁ヲ交シタリ。

 ナヰル師團長「今ハ養生ニ努メヨ。内地ガ護リハ余ガ承ツタ」ト涙ニ搔キ暮ルルニ及ビ、其ノ場ニ居合ハセシ
人々、皆涙一斗ヲ灌グ。猶ホ暫シノ歓談有リシガ此ノ上ハ贅セズ。


ザックレー「君、エルヴィンを見舞に行ったのか」


ナイル「行ってませんよ。あの記事は出鱈目です。商会紙ですから別に文句も言いませんが」

ザックレー「そうか… いい話だと思ったんだがな」

ナイル「冗談じゃありません。奴と抱き合うだなんて想像しただけで鳥肌が立ちます」

ザックレー「そんなことを言うもんじゃない。彼だって一時は生死の境をさまよったんだ。…どうかね君。エル
ヴィンを見舞ってやらんか」

ナイル「はあ…」

ザックレー「熱き抱擁を交わせとまでは言わんがね」

ナイル「」


△△日付商會新聞ヨリ抜粋

【 本 紙 独 占 】

逆  賊  レ  オ  ン  ハ  ア  ト  ニ  単  独  会  見

「  ベ  ル  ト  ル  ト  必  ズ  参  ル  可  シ  」

雑  言  弄  ス  ル  モ  面  体  幽  鬼  ガ  如  シ

 不届ニモ王城ニ近キストヘス區ニテ濫妨狼藉ノ限リヲ尽シ、調査兵團奮迅ノ活躍ニ依リテ囚ワレタル逆賊、ア
ニ・レオンハアトヲ本紙記者ハ此程直撃取材セリ。


 壁内某所ノ地下深ク繋ガレ居リシ彼ノ逆徒、酷烈ナル拷問誅求ニテカ弱キ齢拾六ノ乙女ガ相貌見ル影モ無キ凄
惨ナル有様ハ、大丈夫ヲシテ慄然面ヲ背ケシムルモノ在リ。ナレド記者ノ面前ニテ傲然ト恥ズル処無キハ、矢張
叛徒輩ニ相応シキ不敵ノ心胆ト覚ユ。逆賊トノ一問一答斯クノ如シ。

─己ガ振舞ヲ恥ズル処無キ哉

「寸毫タリトモ恥ズル処無シ。妾ハ戰士也。遠カラズ王モ御前ヘ達モ我等ガ軍門ニ降ラザル可カラズ」

─何故王政ニ叛意ヲ抱キシゾ

「我ガ志ヲ叛意ト申ス乎。嗤フ可シ、其方共コソ人道天道ニ背キシ叛徒ナラム」


─小理屈ヲ弄スル者ナル哉。親兄弟ハ御前ヘガ逆賊ト為リシ故泣イテ居ルデアラウ

「笑止、我ガ親ハ全テ承知致シ居ル也。其方共ニ膝ヲ屈スル事アラバ、定メシ情無キ娘トテ涙スル事有ラム。斯
様ナ愚問ヲ発スルヲ止メヨ」

─其ノ右目ハ如何ニセシ哉

「拷問ニテ頭部ヲ強打サレシ折、眼窩ヨリ飛ビ出デタル也。カ弱キ乙女ノ扱ヒヲ知ラザル無粋ノ所業也」

─髪モ殆ド抜ケ落チテ居ル

「取調官ノ我ガ髪ヲ掴ミテ振リ回セシニ因リテ、斯クハ抜ケ落チタルゾ。更ニハ汝モ見ル如ク、歯ハ殆ド叩キ折
ラレ食事モ難儀致ス体トハナリヌ。逆徒也ト云ヘ共、妾ハ切ニ女子トシテノ扱ヒヲ求ムル者也」


─今更、女子ト扱ハレ度シトハ笑止也。汝、定メシ王命ニ依リ惨苦ノ極ミヲ味ヲウテ死ヌルナラム

「妾ハ死ナズ。我等ガ同朋ベルトルト、必ズヤ妾ヲ救ヒ出シニ参ル可シ。彼ノ美丈夫ハ我ガ想ヒ人也。我ガ本心
ヲ彼ノ者ニ伝フル迄、妾ハ決シテ死ヌル事無シ」

─今ニ至リテハ汝ノ相貌ヲ見分ケラルルトモ思ヘズ

「我等ハ心ニテ繋ガリ居リシ者也。顔貌ノ如キ何ノ障リカ有ラム。素ヨリ汝等ノ如キ駑輩ノ解ス可キ処ニ非ズ」

─フウバア、ブラウン両名ノ他ニ、汝等仲間ハ有リシ哉

「取調官ニ非ザル者ヨリ斯様ナ問ヒヲ受クルハ不審也」

─王陛下ニ対シ奉リ命乞ヒヲセヨ

「論ノ外也」


 可憐ナル乙女ニテ在リシレオンハアト、其ノ顔ハ取調ノ打擲ニテ醜ク膨レ上ガリ、右目ハ抜ケ出デテ今ハ無シ。
余、悪ム可キハ彼ノ乙女トモ覚ヘズ。恐ラクハ不逞ナル思想ノ、此等稚キ子女ガ魂ヲ毒セシ故ナラム。覚ヘズ王
陛下ノ寛恕ヲ期スルノ念我ガ心底ニ兆シタル也。

 過日ノ狼藉ニ因リテ禍ヲ蒙リシハ偏ヘニ無辜ノ住民ノミナラズ。レオンハアトト班ヲ同ジウセル憲兵團ノ新兵
等、皆異動トナリタリ。マルロ・フロヰデンベルク憲兵ハトロスト區支部、ボリス・フオヰルナア憲兵ハクロル
バ區支部、ヒツチ某憲兵ハカラネス區支部ヘ各々異動ト決ス。

 直属ノ上司デニス・アヰブリンガア隊長ハ在トロスト區駐屯兵團前衛部隊ヘ転籍ト決シタリ。噫、此等皆、人
ノ世ノ浮キ沈ミナル哉。


エレン「おいアルミン、お前の作文が全部載ってるぜ」

アルミン「本当? あ、本当だ。でも最後に書いてあることまでは知らないなあ」


~~ウォール・マリア壁外、ライナーとベルトルトの秘密アジト~~

ベルトルト「ライナー! この記事を読んだか? 畜生っ、悪魔どもめが!」

ライナー「落ち着けベル。こんなの嘘に決まってるだろ。この程度の馬鹿話に踊らされるとはお前らしくもない
な」

ベルトルト「君はよく落ち着いていられるな!」

ライナー「そう興奮するな。考えてもみろ、奴らの技術で水晶の棺を壊せるはずがないだろう? アルミンのは
ったりの続きだよ」


ベルトルト「君はそう言うが、奴らがアニを殺そうと思ったら簡単なんだぞ! 水晶ごと火の中に投げ込まれた
らひとたまりもない! アニが生きている希望はただ一つ、奴らにとっての情報源の価値しかないんだ。いつま
でもそれが持つと君は思ってるのか!」

ライナー「大丈夫だ。今のところ奴らはほとんど情報を掴んでいない。アニを殺せやしないさ」

ベルトルト「ねえライナー… 僕は思うんだが、捕虜の交換を申し出たら奴ら応じるだろうか?」

ライナー「何を考えてる?」


ベルトルト「もしもだ、アニを救えるなら、僕は自分の命なんか…」

ライナー「何バカなこと言ってる! 下手をすればアニばかりかお前まで敵の手に落ちるぞ。お前は冷静さを失
ってるんだ。少し頭を冷やせ」

ベルトルト「はっ!? あと一歩で裏切者になるところだった君に言われたくはないね! では聞くが、これが
クリスタだったとしても、君は冷静でいられるのか?」

ライナー「もう言わないでくれ… 俺はどうかしてた。反省してる。敵の只中で自分を偽り続けることに耐えら
れなかっただけだ。クリスタも今は気のせいとしか思えん」


ベルトルト「どちらにしてもだ。君にその気がないなら、僕一人でアニを救出に行っても構うまい?」

ライナー「駄目だ! いずれにしろ班長は俺だ。勝手な行動は許さんぞ。いつか必ず機会が来る。この出鱈目記
事でお前が心を乱せば、それこそ敵の思う壺に嵌ったことになるんだ。分かるよな?」

ベルトルト「ライナー… くそっ!」

ライナー「アニを信じるんだ。あいつならきっとうまくやれる」


※※日付商會新聞ヨリ抜粋

訂正
 △△日付本紙壱面特報記事中、「過日ノ狼藉ニ因リテ…」以下ノ部分ニ附テハ事実無根ナル旨憲兵團本部ヨリ申
入ノ有リシニ由リ、同部分ヲ削除致シマス


      【  急  告  !  】

 身  近  ニ  居  ル  逆  賊  ニ  鉄  槌  ヲ  ! !

 王政ニ仇為ス敵ハ貴方ノ隣ニ潜ンデ居マス。一市民ト云ヘ共注意ヲ怠ツテハナリマセヌ。以下ノ如キ者ニ心当
リ有ラバ直チニ最寄ノ憲兵團迄御一報サレ度シ

一、何時モ詰ラナサウナ顔ヲシテ居ル者

一、不自然ニ影ガ薄ク何時モ人ノ横デ冷汗ヲ掻テ居ル者

一、殊更ニ気丈ヲ装ヒ時折不自然ナル性的嗜好ノ兆候ヲ顕ス者

有力ナル情報ヲ寄セラレシ折ハ薄謝ヲ進呈致シマス

                                憲兵團本部


□□日付商會新聞ヨリ抜粋

【 特 報 ! 】

リ  ヴ  ア  ヰ  班  ヲ  再  編  成 

ヰ  エ  エ  ガ  ア  他  同  期  六  名

調  査  兵  團  、  秘  密  作  戰  ヘ  始  動

 調査兵團・リヴアヰ兵士長直属ノ特別作戦班(通称リヴアヰ班)ガ、過半ノ第五拾七回壁外調査以来体制ヲ一
新シ再編成サレタトノ情報ヲ本紙ハ独自ニ入手セリ。班員ハ巨人兵エレン・ヰエエガア他、右ノ者ト訓練兵團課
程百四期ヲ同ジウセル調査兵六名トノ由。新作戰ノ仔細ハ明瞭ナラザルモ、隻腕ニテ兵團ヲ統率セルエルヰン・
スミス團長ノ重大ナル決断ニ由ル事疑フ可クモ非ズ。


 リヴアヰ班ハヰエエガア調査兵ニテ顕在セシ巨人軆ヲ通常兵器ト為ス目的ニテ編成サレタルモ、五拾七回調査
ニテ人員ノ大半ヲ失ヒ其ノ機能ヲ停止シ在リ。此度ノ新編成ニ依リ現路線ヲ一層強力ニ推進セムトノ方針ハ明確
トナレ共、未ダ他兵團取分憲兵團ニ於テハ右方針ニ抵抗感少カラズ曲折ハ不可避ト予想サル。

 班長ニシテ人類ノ藩屏タルリヴアヰ兵士長ニ取材ヲ試ミタルモ「何モ申ス可キ事無シ」トテ取リ合ワザリケリ。


■■日付商會新聞ヨリ抜粋

訂正
□□日付本紙特報記事ハ事実無根ナル旨調査兵團本部ヨリ申入ノ有リシニ由リ、同記事ヲ全文削除致シマスト共
ニ、関係各位ニ多大ナル御迷惑ヲ掛ケマシタル段深ク御詫申上マス


ミカサ「エレン聞いて。昨日おかしな夢を見たの」

エレン「どんな? 嫌な夢か?」

ミカサ「ううん。何だか楽しい夢。立体機動に移ったらそのまま飛んで行ってしまうの。地上に降りたくても降
りられなくて、アンカーも抜けて壁の向こうまで行っちゃうの」

エレン「空を飛ぶって夢は縁起が良くないらしいぜ。…昔母さんが言ってた」

ミカサ「私もお母さんからそう聞いた」


エレン「でも夢の中では楽しいと思ってるんだよな」

ミカサ「そう。…ねえエレン。もし私たちが『アツカアマン』でも『ヰエエガア』でもない世界があるとしたら、
そこの私たちは空も飛べて、壁の外にも自由に行き来できると思わない?」

エレン「そんな世界があったらいいな。縁起のいい悪いなんて心配しなくていいし」

ミカサ「そうだよね。だから、いつかはそんな時が来ると信じてれば、毎日も少し楽しくなるでしょ?」

エレン「…だよな」


ミカサ「エレン」

エレン「どうした」

ミカサ「大人になったんだね」

エレン「何を言い出すんだ、いきなり」

ミカサ「でも本当。昔みたいにカリカリしてないし、すごく優しい」

エレン「カリカリしてるさ、本当は。もう寝ろ」


【 特 報 ! 】


ヰ  エ  エ  ガ  ア 、 ア  ツ  カ  ア  マ  ン  入  籍  ヘ

壁  外  ニ  育  ミ  シ  名  華  壱  輪

エ  ル  ヰ  ン  團  長  「  出  カ  シ  タ  !  」


リヴァイ「駄目だ。すぐに輪転機止めろ。さもないと兵団総力でお前らの本社を攻撃する」

編集長「また御冗談を! …やっぱり駄目ですかね」

リヴァイ「ふざけるな。今まで大目に見てきたが今度ばかりは許さん」

おわり

擬古文調と片仮名表記で昭和チックな不気味さを演出できればと思ったのですが
読みづらいだけだったかもしれません
ありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  高浜(茨城県)   2017年01月12日 (木) 22:16:04   ID: DWWBs5et

読みづらかったな

2 :  神立   2017年01月12日 (木) 23:06:05   ID: DWWBs5et

通常通りで上げ直してほしい

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