エレン「こんなこともあった」(91)
エレン(よし!これで終わり、と………あれ?)
エレン「オルオさん」
オルオ「うおっ!!」
エレン「えっ」
オルオ「なっなな何だテメエ、まだやってんのかよ!」
エレン「もう終わりですけど…」
オルオ「そうかよ…チッ、のろまな野郎め……じゃあな」
エレン「あ、ちょっと!」
オルオ「んだよ俺ァ忙しいんだクソガキ!聞くなら別の奴に…」
エレン「釣竿ですよね。それ」
オルオ「あ?……ち、違えよバーカ!これはな」
エレン「どうしたんですかそれ?」
エレン「どこにあったんですか?」
エレン「もしかして作ったんですか?!」
エレン「ていうか、釣りするんですか?」
オルオ「ぐっ………」
オルオ(食いつきすぎだろ……なんなんだよ…)
エレン「」キラキラ
オルオ(…駄目だ、無視も直視もできん)
オルオ「ハァ……ゴチャゴチャうるせえガキだな」
エレン「すみません…でも、」
オルオ「そろそろ晩飯に色添えてやらねーと、毎日似たりよったりで飽きるだろ」
エレン「はあ。え……あの、この辺で釣れるんですか?」
オルオ「さあな。いいからお前は自分の仕事してろ!ったく…」ブリブリ
エレン(……行ってしまった。ものすごく早足で)
エレン(川があるのは知ってたけど、魚がいたのか)
エレン(というか一人で行くのか?許可は…とってあるよな)
エレン「………魚か」
エレン(夕飯にあるといいだろうな)トコトコ
ペトラ「あっ」
エレン「ペトラさん。どうしたんですか?」
ペトラ「ううんなんでも…洗濯は終わった?」
エレン「はい、たった今。すみません遅くなって」
ペトラ「いいよ、お疲れさま。お茶いれるから休憩しよう」
エレン「はい!…あの、ペトラさん、オルオさんって」
ペトラ「オルオ?オルオならちょっと出てるけど、どうかした?」
エレン「一人でですか?」
ペトラ「うん。大事な用事でね…」
エレン「大事な用、ですか」
ペトラ「そう…───何を隠そう、兵長の特命なの」ヒソ
エレン「と、特命ですか……?!」
エレン(で、でもオルオさんはたった今釣りに……どういうことだろう、まさか命令を無視して行ったんじゃ……)
エレン(いや、あの人に限ってそんなことあるわけないだろ。兵長の特命なら尚更だ)
エレン(……はっ!そうか釣りってのはポーズで、それに見せかけた特殊任務なのか?)
エレン(もしやあの釣竿は見せかけで中に刃が仕込んであるとか!?)
ペトラ(……どうしたんだろ、急に険しい顔つきになって…)
エレン(オルオさんって普段は理不尽で口うるさいけど、実はすごい人なんだな…!)
エレン(極秘任務を一人でこなすなんて、よほど信頼に厚くなければ出来ないだろうし)
エレン(うわすげえ…オレの監視だけが任務じゃないんだ…!特別作戦班の名は伊達じゃない!)
ペトラ「エ、エレン、どうかした?」
エレン「それで、どういった内容の任務なんですか?」
ペトラ「えっ」
ペトラ「えーっとそれは…その、言えないの。特命だから」
エレン「…ああ!ですよね!」
ペトラ「うん」
エレン(当然だ…オレみたいな新兵にはまだ足を踏み入れることすら許されないだろう)ウンウン
ペトラ(うわ、なんだかわからないけど深く納得してる…)
エレン「オレ、さっき会いましたよ」ドヤァ
ペトラ「へ?」
エレン「いかにもフラッとその辺で釣りでもするような雰囲気で、あれじゃあ誰かに会ったとしても調査兵団の精鋭だなんて絶対気づかれないですよね」
ペトラ「」
エレン「どこかへ偵察にでも行ったんですか?それとも…まさか、あっ、暗殺とか…!?」
ペトラ「ええっ!?あっ、なっ、何言い出すのよエレンったら!」
エレン「……あ、ですよね。人里離れてるとはいえここは壁内だし、しかも兵団服でそんなことするわけありませんよね」
ペトラ「…あ、あは、あはははは!そうよ、当たり前でしょ!」
エレン「すみません、オレが詮索するべきことじゃないのに…」
ペトラ「ん…ん~~~」
エレン「でもすごいですね。こんなこと言うと失礼ですけど、オレ、オルオさんのこと少し誤解してました」
ペトラ「そ、そう?」
エレン「はい。他の皆さんと違ってなんというか……」
ペトラ「バカ」
エレン「えっ?」
ペトラ「バカでしょ、あいつ」
エレン「いやっ、そんなハッキリ…」
ペトラ「ううんバカなのよ……ハァー」
エレン「……ペトラさん?」
ペトラ「もう、だから気を付けろってあれほど言ったのに…」
エレン「え?」
ペトラ「夕食の時にじゃーんってやりたかったのになー」
エレン「え、何がですか?」
ペトラ「だから、魚だよ魚」
エレン「え??」
ペトラ「釣竿持ってたんでしょ?」
エレン「はい……でもあれは…」
ペトラ「うん」
エレン「……じゃあ、ひょっとして本当に釣りに行ったんですか?」
ペトラ「そうよ」
エレン「兵長の特命って…」
ペトラ「釣りのことです」
エレン「………」
ペトラ(あっそんなに!?そんなに落ち込む!?)
エレン(なんだ……そうか、そうだよな……そんなわけないよな………)
ペトラ「ご、ごめんねエレン。まさかそんなにも何か偉大なものを想起させるとは…」
エレン「いえ、オレの方こそ大きな期待を背負わせてしまってすみません」
ペトラ「ええっと…」
エレン「そうか、釣りなんですね。釣り…釣りか…いいですよね釣り…釣れるのかなァ」
ペトラ「あー…絶対に釣れるっていう保証はないみたいだけど、いることはいるみたい」
エレン「そうですか、自然相手ですもんね。それでも行ったんですね、特命で」
ペトラ「だ、だっていつも似たようなメニューでしょ?食糧が乏しいのは仕方ないけど、せっかく街から離れて自然の中にいるんだし、少しはその恩恵を、ね」
エレン「はあ。それもリヴァイ兵長が?」
ペトラ「いや、今のは私の気持ち」
エレン「はは。じゃあもしかして提案したのも…」
ペトラ「それはオルオ。神妙な顔で切り出すから何事かと思っちゃった!あはは」
エレン「確かにちょっと、意外です」
エレン「………」
ペトラ(えーっと、えーっと)
ペトラ「エレンは釣りが好き?」
エレン「いや、特に好きとかそういうわけでは…」
ペトラ「そ、そっか!最初はエルドやグンタも行きたがったんだけどね、確証はないからって今回はオルオだけ」
エレン「へえ…(そんな話いつの間に…)」
ペトラ「あ、エレンを仲間はずれにしたわけじゃないよ?ただ、知らなければホラ、がっかりもしなくて済むでしょ?」
エレン「…な、なるほど」
エレン(うーん。なんていうか、“子ども”なんだな、オレって…)
ペトラ「さてと、お茶の準備出来たし、みんなを呼んできてくれる?」
エレン「はい」
.
グンタ「なんだ、もうバレちまったのか」
エルド「あいつ、エレンに見つからないように行けって言ったのに」
エレン「いやいや、どっちみちオルオさんだけ居なかったら気になるじゃないですか」
グンタ「まあそこは言い様だな」
リヴァイ「お前ら、何だってエレンに隠したがるんだ」
エルド「いやあ特に深い意味はないですが、やっぱり驚く顔が見たいじゃないですか」
グンタ「肉は無理でも、魚があるのとないのとじゃ大違いですからね」
ペトラ「食べ盛りだしね」
リヴァイ「あんまりガキ扱いして甘やかすんじゃねえぞ」
エレン「そ、そうですよ!内緒にされるのもなんというか…気持ちは嬉しいですけど…」
ペトラ(フフフ、かわいい)
エレン「…というか、皆さんめちゃくちゃ釣れること前提で期待してるんですね」
ペトラ「そんなことないよ」
エルド「期待はしてないな」
グンタ「ああ」
エレン「えっ(そうなのか?本当に…?)」
グンタ「もしそうなら、オルオ一人に行かせるなんてことはしない。そうだろ?」
エレン「!」
エルド「ま、今日の釣果によっては今後どうなるか、まだわからないけどな」
エレン「なるほど、そうですね!」
リヴァイ「そんな暇があればの話だがな」
エレン「あ………へ、兵長は魚お好きなんですか」
リヴァイ「俺は食い物にこだわりはない」
エレン「はあ」
リヴァイ「だがあまり味気なくても文句を垂れる奴がいるからな」
エレン「………」
リヴァイ「それに、今日は元々半日休息に充てる予定だった」
エレン「そうなんですか?」
リヴァイ「……エレンよ、今日の洗濯当番はお前だったな」
エレン「え、ええ」
リヴァイ「よく空を見ていろ」ガタッ
エレン「はあ……」
.
オルオ「………」
ピーー ヒョロロロロロローー
オルオ「……くぁ…」
オルオ「………」
クンッ
オルオ「!」グッ パシャッ
オルオ「………」グググ
バシャッ ピチピチ
オルオ「………ふぅ」
オルオ(やれやれ、最悪俺の分はいらないとして、なんとか人数分は確保できそうだな)
オルオ(少し小せえがまあいいだろ。無いよりマシだ)
オルオ(……雲行きも怪しくなってきたし、早めに切り上げるか)
オルオ(………)
オルオ(兵長は……あいつら喜ぶかな)
オルオ(『やるじゃねえかオルオ』『見直したぜオルオ』『オルオすごい!』『オルオさんかっけえ!』)
オルオ(『よくやったオルオ、それでこそ俺の部下…いや、右腕だ』)
オルオ「………フフ」
オルオ「なあに大したことじゃねえよ」
オルオ「ま、俺ぐらいになると、意識せずとも仲間の健康状態を把握するのがクセみたいになっちまってるのさ」
オルオ「よせよペトラ、みんなが見てるだろ」
オルオ「………」
オルオ「」グー
オルオ(くすねてきた野戦糧食でも食うか…)バリボリ
オルオ「………」
オルオ(帰りにその辺で香草も採ってくか)
.
グンタ「おいエレン、たまにはお前もやらないか」
エレン「カードですか。オレあんまりルール知らないんですよね」
エルド「安心しろ、今日はババ抜きだ」
エレン「ああ、それなら」
グンタ「ペトラもどうだ?」
ペトラ「私はいいよ」
エルド「部屋に戻るのか?」
ペトラ「うん。二人とも、オルオがいないからってエレンをカモにしちゃ駄目だからね」
エレン「えっ」
エルド「心配するな、かわいい後輩からむしりとるほど困っちゃいないさ。今んとこな」
ペトラ「ならいいけど」
エレン「はは…」
グンタ「せいぜい馬小屋掃除三連チャンってとこか」
エルド「勝った奴を一週間さん付けで呼ぶってのはどうだ?」
グンタ「はっは、エレンが勝ったらエレンさんか」
エルド「しっかり選んで引けよエレンさん」
エレン「勘弁して下さいよ…」
グンタ「なあに負けりゃ済むことだ」
エルド「な、エレン。こういう奴なんだこいつは。騙されるなよ」
グンタ「なーに言ってやがる。あ、それとな」
エレン「はい?」
グンタ「ババが恐いからって巨人化するのは無しだぞ」
エレン「するわけないじゃないですか!」
グンタ「冗談だ」
エレン「当たり前ですよ!」
エルド「お前ほんとひどい奴だな」
エレン「あ、オレ上がりです」
グンタ「おま、いつの間に…早すぎだ」
エルド「ふっ焦るこたないさ…どうせビギナーズラックだろ」
エレン「別にババ抜きビギナーじゃないですけどね…」
グンタ(あと二枚か…よし右だ)スッ
エルド「…顔に出てるぞグンタ」
グンタ「その手には乗らん」
エレン(乗らないも何も二人なんだからバレバレじゃ…)
エルド「(こっちだ!)…チッ」サッサッ
グンタ「おうせいぜい念入りにシャッフルしろ」
エレン(そうだ、天気は……まだ平気そうだな)
エレン(オルオさん何処まで行ってるんだろう)
グンタ「…くそっ」
エルド「おいおいサクッと終わらせて次にいかせてくれよ」
グンタ「こっちの台詞だ」
エレン(……釣れたかな)
エレン(そういやガキの頃あいつらとたまに行ったっけ)
エレン『引いてるぞアルミン!』
アルミン『わ、わかってる、けどっ…』ググッ
エレン『バカ強すぎだって!糸が切れちまう!』
エレン(………)
エルド「何にやにやしてんだ、余裕だなこの野郎」
エレン「……えっ、いや別に」
グンタ「そんなに俺たちにエレンさんと呼んでほしいのか」
エレン「違いますってば」
エルド「男同士の真剣勝負だ、本気でかかってこい」
エレン「はあ。ならお二人も真剣にお願いします」
エルド「ほう…言ったな?」
グンタ「望むところだ!」シュバババ
エレン「うわ、配るのはええ!」
エルド「そこで本気かよ…」
.
ピーー ヒョロロロロロローー
オルオ「ひ、」
オルオ「──ひよこ豆、目玉……松かさ、最強…」
オルオ「人類最強、オルオ・ボザド」ボソ
オルオ「なーんてな…嘘嘘」
オルオ「………」
オルオ「う…うろ、ろうそく、靴…つ、釣り…」
オルオ「っと」バシャッ
オルオ「───こりゃ小さすぎだ…」ポチャン
魚「…」スイスイ
オルオ(うんとでかくなって、もうここには戻るなよ)
オルオ「………」
オルオ(り、立体機動、馬……街、調査、さ、さなぎ、義務、村…)
オルオ(終わらねえなこれ)
オルオ(………)
オルオ「んおぉ、腰いてえ…ふんっふんっ」グッグッ
オルオ「風が出てきたな」
リヴァイ『………』
オルオ『………』ドキドキ
リヴァイ『わかった。特別に許してやる』
オルオ『はっ!感謝します!』
リヴァイ『ただし馬は使うな。それから早めに切り上げろ。天気が崩れそうだからな』
オルオ『はいっ!そりゃもう、さっさと戻ります!』
リヴァイ『ああ』
オルオ「………帰るか」
オルオ「よっこらせ」スッ ポンポン
ヒュウウゥゥ──
オルオ「…フーンフンフンフーン♪」テクテク
オルオ(ら、ら……螺旋、ん、)
オルオ「……終わりじゃねーか」テクテク
.
.
グンタ「くそっ革命だ!」
エルド「はい革命返し」
グンタ「ああッ!?」
エレン「助かりますエルドさん」
グンタ「ぐっ…お前ら結託しやがって…」
エレン「偶然ですよ」
エルド「そうだぞ大貧民様」
グンタ「うるせえ!三人しかいないんだから平民でいいだろ!」
エルド「何を言ってるんだお前は」
エレン「そうですよ。オレが大富豪、エルドさんが富豪、で、グンタさんが大貧民。普通じゃないですか」
グンタ「……」
エルド「ほれさっさと次出せよ。ああ出せる札がないのか、こりゃ失敬失敬」
エレン「パスするときはちゃんとパスって言ってくださいね」
グンタ「………パス」
エルド「ほい」
エレン「上がりです」
エルド「っかー!それ三枚全部かよエレンさん」
エレン「さん付けやめて下さいってば」
エルド「そんなこと言ったって絶好調じゃねえか」
グンタ「おい、早く次だ。もう一ゲーム」
エレン「あ、オレちょっと…」ガタ
グンタ「あああ?勝ち逃げかァ!?」
エレン「いえ、そろそろ雨降ってきそうなんで洗濯物を」
グンタ「……」
エルド「お、そうだな。手伝うか?」
エレン「平気です。お二人で続けてて下さい」バタバタ バタン
グンタ「おー」
エルド「…………茶でもいれるか?」
グンタ「頼む」
エルド「手伝えよ」
グンタ「…ったくしょうがねえな」ガタ
エルド「頼む」
グンタ「………いや立てよ」
ガチャ
ペトラ「エレーン、そろそろ…あら?」
エルド「エレンならもう行ったぞ」
ペトラ「そう?良かった、今にも降ってきそうだから──私にもお茶貰える?」
エルド「お待ちを。兵長も飲むかな?」
ペトラ「聞いてこようか」
エルド「頼む」
ガチャ バタン
グンタ「遅いな、オルオの奴」
エルド「んー?そうか?そろそろ戻って来そうな気もするが」
グンタ「…迷ったかな?」
エルド「方向音痴か?あいつ」
グンタ「いや知らん」
エルド「………」
グンタ「………」
エルド「まさか」
グンタ「だよな」
.
ビュウウゥッッ
エレン「うわっ」
エレン(雲が速い……急いで取り込もう)
ヨイショ ヨイショ
エレン(そういえばオルオさん、馬使ってないよな)スルスル
エレン(マントも着てなかったし)
エレン(粘ってるのか?それとも遠くまで行ってるのかな)
エレン(迷子とか……ないか)
.
コンコン
リヴァイ「何だ」
ギイー
ペトラ「兵長、お茶をいれますが、こちらにお持ちしますか?」
リヴァイ「……ああ、頼む」
ペトラ「はい」
リヴァイ「おい、オルオの野郎はまだ戻らねえのか」
ペトラ「はい、まだです」
リヴァイ「早めに切り上げろと言っておいたんだがな」
ペトラ「あいつの事ですから、きっと欲張って一匹でも多くと粘ってるんじゃないでしょうか」
リヴァイ「……そうだな」
エルド「兵長、部屋で飲むって?」
ペトラ「うん。オルオ戻ってないよね?」
グンタ「ああ」
エルド「なあ、あいつ方向音痴ってことはないよな?」
ペトラ「んー?うーん、そんなことはないと思うけど…」
ペトラ「…えっ、いくらオルオでも帰ってこれなくなるほど遠くには行ってないんじゃ」
グンタ「しかしあいつは意外と抜けてる所があるだろ」
エルド「意外でもないけどな」
ペトラ「そんなに心配ならちょっと見てくれば?私お茶置いてくるよ」スタスタ
グンタ「………」
エルド「………」
グンタ「あれは、あれか?信用があるってことか?それとも表に出さないだけで本当は心配してるのか」
エルド「関心がないだけかもな」
グンタ「……不憫だな」
エルド「むしろそこが良いのかもしれん」
グンタ「……高度だな」
ペトラ「お茶をお持ちしました」ガチャ
リヴァイ「悪いな」
ペトラ「いえ、お疲れさまです」カチャ
リヴァイ「そういえば、他の奴らは何をしてる」
ペトラ「エルドとグンタはカードを。エレンは洗濯物を取り込みに」
リヴァイ「あいつらまた賭けてんのか」
ペトラ「いえ、エレンも一緒でしたし…」
リヴァイ「フン、ならいい」
ペトラ「……」
リヴァイ「……何だ?」
ペトラ「あっ、いえ。えと、まだこちらに?」
リヴァイ「ああ。しち面倒くせえ書類を処理しなくちゃならねえ」
ペトラ「じゃあ食事の準備が出来たら呼びに来ますね」
リヴァイ「頼む」
ペトラ「失礼します」ガチャ
リヴァイ「ペトラ」
ペトラ「はい?」
リヴァイ「オルオが戻ったら知らせろ」
ペトラ「わかりました」ギイー バタン
ペトラ(ふぅ……)
ペトラ(オルオってばどこほっつき歩いてんだろ。さすがにちょっと心配に…)
ペトラ(じゃなくて、食事当番なのに何やってんのよ。せっかく魚釣ってきたってこれじゃ…ああっもう!!)
エレン「あ、ペトラさ……」
ペトラ「うわっエレン!…ご苦労様」
エレン(うわって)
エレン「大丈夫ですか?なんかすごい顔してましたけど」
ペトラ「え?何が?それより天気はどう?まだ持ちこたえてる?」
エレン「雨がちらついてきましたよ。風も強いですし…オルオさん大丈夫ですかね」
ペトラ「やだエレンまで…心配しすぎだよ」
エレン「そう、ですかね」
ペトラ「そうそう、早めに戻るようにって兵長にも言われてたみたいだし、吹けば飛ぶとか、濡れたら溶けるとかなら別だけど…ねえ?」
エレン「……はあ」
エレン「えっとじゃあオレ、エルドさんたちの所へ戻りますけど、ペトラさんも一緒に行きませんか」
ペトラ「……そうね、そうする」
エルド「さてと、気を取り直して…」
エレン「あの、本当に大丈夫ですか?」
エルド「だから言ってるだろ、新兵相手に大富豪で賭けもクソもないって」
エレン「いえそうじゃなくて」
グンタ「俺のことなら心配すんな。ペトラも入れて仕切り直し、貧しさともおさらばだ」
エレン「カードの話じゃないですよ」
ペトラ「あ、そっか、あんまり天気が悪いと明日の訓練は中止になるかもね」
エルド「ほう、熱心だなエレン」
グンタ「根を詰めすぎると続かないぞ」
ペトラ「まあでも今日は一日休んだようなものだし、気持ちはわかるかも」
エレン「いや……」
エレン「皆さん、オルオさんが心配じゃないんですか?オレもう気になって気になって…」
エルド「……」
グンタ「……」
ペトラ「……」
エルド「心配、か」
グンタ「…まあ腹は減ったな」
ペトラ「そうね、普段ならもう調理に取りかかってもいい時間帯だし」
エレン(マジかよ…食い扶持の心配か…)
エレン「ゆ、夕食の支度はこっちでやっておけば…」
エルド「ノンノン、いいかエレン、当番は絶対だ!今日はあいつ!」
エレン「当番代わったりなんかしょっちゅうじゃないですか!」
エルド「釣りに行くと言い出したのもあいつだ」
エレン「皆さん反対はしなかったんでしょう!?」
エルド「当然だ。兵長が許したからな!」
エレン「そんなっ…!」
グンタ「おいおいちょっと待てよ、落ち着けって!」
グンタ「……一体何について言い争ってるんだ?」
エレン「ですからオレは、オルオさんを迎えに行ったほうがいいんじゃないかって!」
ペトラ「エレンの言いたいことはよくわかるよ。私たちも心配していないわけじゃない」
グンタ「おっ、そうなのか?」
ペトラ「そ……───違うの?」
グンタ「俺か?俺は心配してるぞ」
エルド「なら口を挟むなよ…」
グンタ「いや、てっきりペトラは…」
エレン「そんなっ…!」
グンタ「おいおいちょっと待てよ、落ち着けって!」
グンタ「……一体何について言い争ってるんだ?」
エレン「ですからオレは、オルオさんを迎えに行ったほうがいいんじゃないかって!」
ペトラ「エレンの言いたいことはよくわかるよ。私たちも心配していないわけじゃない」
グンタ「おっ、そうなのか?」
ペトラ「そ……───違うの?」
グンタ「俺か?俺は心配してるぞ」
エルド「なら口を挟むなよ…」
グンタ「いや、てっきりペトラは…」
ペトラ「な、何よ、私だって………全然心配してないよオルオのことなんか!」
エレン「ええっ!?」
エルド「グンタ、頼むから話をややこしくしないでくれ」
グンタ「何?俺は別にだな」
エルド「あーわかったわかった」
グンタ「おい何だよ、お前こそワザとエレンに意地の悪い絡み方しやがって」
エルド「人聞きの悪いこと言うな」
エレン「えっ、さっきのワザとなんですか?」
エルド「誤解するなよエレン」
グンタ「そうだ誤解するな、こいつはいつスイッチが入るかわからん天の邪鬼のおふざけ野郎だ」
エルド「…おうおう言ってくれるじゃねえか、お前のおとぼけスイッチはどこ押しゃ切れるんだろうなあ」
エルド「ここか?ここなのか??」
グンタ「頭頂部を触るんじゃねえ!」
エレン「ちょっと二人とも…」
ペトラ「いい加減にして!!こんなとこにいられない…私は部屋に戻らせてもらうわよ!」ガタッ
エルド「待てペトラ!危険だ!」
エレン「は?」
グンタ「そうだ!こういう時はなるべく大勢でいたほうがいい!」
ペトラ「嫌よ!離して!」
エレン(───これは、)
エレン(これは一体なんなんだ…?危険…?何が?もしかしてふざけてるのか?)
エレン(いや違う…最近薄々感じてはいたけど、この人達はものすごく優秀な反面、訓練を離れた時の緩み方もまた人一倍…)
エレン(しかも誰か一人が崩れると連鎖反応のように全員が崩壊していく…!)
エレン(くそっだめだ!オレがしっかりしないと……ハッ!)ガタッ
グンタ「…エレン?」
エレン「オレ、兵長の所へ行ってきます」
ペトラ「だめ!」
エルド「よせ!」
グンタ「やかん!」
エレン「いいえ、兵長に話してオルオさんを迎えに………やかん?」
エルド「やかんって何だよ…ブフッ」
ペトラ「フフッ…やだもうグンタ意味わかんない」
グンタ「うっうるせえ!やめろといかんが混ざったんだよっ!」
エルド「やかん!」
ペトラ「ちょっ…グフッ、やめてよエルドー」
グンタ「~~~っ!!」
エレン(だめだこの人たち…早くなんとかしないと…)
ペトラ「やかん!」
エレン「ブフーッ!!」
エルド「うわっエレンきったねえ!」
.
オルオ「ふぃーっ、やれやれ…やっとたどり着いたぜ…」
オルオ「陽が落ちた時は万事休すかと思ったが、俺の方向感覚も案外捨てたもんじゃないな…」
オルオ(『もうオルオのバカ!心配したんだから!』)
オルオ「よせよペトラ、みんなが見て───………ハァ」
オルオ「さすがに疲れたな…」
オルオ「…あー下着までびしょ濡れだ。気持ちわりい」
オルオ「一旦釣果を調理場に置いて、と……とりあえず着替えるか。それから急いで飯の準備に取りかからねえと、あいつら今ごろ腹空かせて泣いてるに違いねえ」
オルオ(……『うわあすごいオルオ!』『大漁じゃねえか!』『料理もうまそうだな!』『今度オレにも釣り教えて下さい!』)
オルオ(ははは、いくら美味いからって、そんなに慌てて食うと身体によくないぞ)
オルオ(『よくやったオルオ、それでこそ俺の右腕…いや、俺に肩を並べる男だ』)
オルオ(止してください兵長、俺なんかまだまだヒヨっ子ですよ)
オルオ(『やだオルオが謙遜!?素敵!』)
オルオ「……」
オルオ(……フフフ、待ってろよ)テクテク
オルオ「ん?」
アハハハ ワハハハ ヤダモウエレンッタラー
オルオ「………」
オルオ(食堂から何やら楽しげな声が…)
オルオ(チッ……まあしみったれてるよかいいだろ。さっさと着替えよ)ササッ
ここまで
レスありがとうございます
.
ペトラ「………ハァ」
エルド「………」
エレン「……ゲホッ、ゴホゴホ」
エルド「なんか疲れたな…」
ペトラ「つまんないことで盛り上がった反動が…」
グンタ「お前ら、散々人のこと笑いくさしといて燃え尽きてんじゃねえ」
エルド「で、なんだって?」
グンタ「聞けよ」
ペトラ「さあ…」
エレン「…何でしたっけ」
グンタ「オルオだろ」
三 人「あー」
グンタ「………」
エレン「兵長のとこに行っちゃマズいんですか?」
エルド「いや、別に…」
グンタ「なんとなくな」
ペトラ「兵長、書類仕事が溜まってるみたいで忙しそうだった。というか心なしか苛々してたかも」
エレン「ああ…それはちょっと…」
エルド「わざわざ面倒事を増やしたくはないだろ」
エレン「ですね…」
グンタ「で、どうすんだ?とりあえず外見てくるか?」
エレン「そうしましょう。松明いりますね!」ガタッ
エルド「回復早いなエレン…」
ペトラ「若さねー」
グンタ「ぐだぐた言ってないで立てよお前らも」
エルペト「うーい」ダラダラ
エレン「行きましょう!」
エルド「……エレン、松明一本寄越せ」
エレン「どうぞ」
エルド「よし、足元気を付けろよお前ら!」
ペトラ「火を見て元気になるとか…というか全員行かなくても…」ブツブツ
エレン「なんか廊下濡れてません?」
グンタ「雨漏りか?」
エルド「誰だよ漏らした奴」
ペトラ「………」
ゾロゾロ テクテク
.
.
オルオ「へっくし!うう………とりあえず着替えた」
オルオ「まずは、兵長に報告しねえとな」タッタッタ
コンコン
リヴァイ「入れ」
ガチャ
オルオ「失礼します!遅くなって申し訳ありません、只今戻りました!」
リヴァイ「…遅えぞ。早めに切り上げろと言っただろうが」
オルオ「はっ!すみません!」
リヴァイ「…まあいい。で、釣れたのか」
オルオ「は、とりあえず人数分は」
リヴァイ「そうか。ご苦労だったな」
オルオ「はい。というわけで急いで調理に取りかかりますんでもう少々お待ちを…」
リヴァイ「ああ。暇そうにしてる奴ら捕まえて手伝わせりゃいい」
オルオ「は!」
リヴァイ「………」ジイッ
オルオ「………あの、何か?」
リヴァイ「髪もしっかり拭いとけ。風邪でもひかれちゃかなわねえからな」
オルオ「……え」
リヴァイ「わかったのか」
オルオ「は、はッ!おころろ遣い感謝しますッ!」
リヴァイ「行け」
オルオ「失礼します!」ガチャ バタン
オルオ(兵長…なんてお優しいんだ…………おっし、やるか)テクテク
オルオ(とりあえずペトラに火起こしやらせーの…)テクテク
オルオ(なんか、静かだな)ピタッ
オルオ(さっきまではやたら盛り上がってたくせに…)ギィー
オルオ「おーいお前ら俺のお帰りだ」
シーン
オルオ「ぞー………」
オルオ「……」
オルオ「」バタン
オルオ「……みんな部屋にいるんだ、きっと」
オルオ(最初からここには来なかったここには来なかった来なかった来なかった来な)スタスタスタスタ
またあとで
レスありがとうございます
.
ビュオオオォォォォォ ザワザワザワ・・
ザアアアアアアアアアアアアアアアアアア
ゴウッ ビュウウゥゥゥッ─── ブワッッ
グンタ「……」
エルド「……」
ペトラ「……」
エレン「やべっ…やばいですよこれ!すげえ酷くなってますよ!!ぷわっ葉が…」
エレン「うあああ見えます!?あれ!木がすげえしなって折れそうだ…」
エレン「雨がいてえ!!うわっ、た、松明が消えた…」
エレン「ちょっと皆さん、オレの声聞こえてますか!?」
エレン「って黙って戻らないでくださいよ!置いていかないで!!」
エレン「ハァハァ…(ほんの少し外に出ただけなのに皆ずぶ濡れだ…)」
エルド「…エレン」
エレン「はい?」
エルド「新しく松明を用意してくれ。それから俺とグンタのマントも。静かに行けよ」
エレン「え…は、はいっ!」タタタッ
エルド「──マズいな…」
グンタ「ああ」
ペトラ「エルド、髪に小枝が刺さってる」スッ
エルド「かなりマズいぞ!」
グンタ「ああ!」
ペトラ「グンタ、おでこに葉っぱが」ピラッ
グンタ「石造りの城内にいるとよくわからなかったが…確かにこりゃ遭難必至だ」
エルド「この辺は土地が開けていて風雨をしのぐ場所もない。加えて奴は馬も灯りもない…」
グンタ「……」
エルド「……」
ペトラ「ちょっと、二人とも縁起でもないこと考えないでよ。そんな顔エレンに見られたら…」
グンタ「む、スマン。ずぶ濡れのオルオが暗がりで膝を抱えて泣いていると思うとつい」
ペトラ「やめてよ……ああっ想像しちゃった!かわいそうなオルオ…のバカ!!」
グンタ「落ち着け。複雑だなお前も」
エルド「とはいえ、下手に動けば二重遭難を招く恐れもある」
グンタ「ああ、だが行くしかない。そうだな?」
エルド「…いいのか?」
グンタ「マントを取りに行かせたってことはそういうことだろ」
エルド「…フッ」
グンタ「へへ…」
エレン「持ってきました!」ハァハァ
ペトラ「はや!」
エレン「オレも連れてってください!」
エルド「気持ちはわかるがエレン、ここは俺たちに任せろ」
エレン「そんな…」
エルド「理由は一つじゃない。わかるな?」
エレン「……っ!」
グンタ「なあに、もしかしたらオルオが先に戻ってくるかもしれん。ペトラとエレンは兵長に怪しまれないよう留守番を頼む」
ペトラ「わかった」コクッ
エレン(オレは、なんて…無力なんだ…)グッ
エルド「…悪かったな。お前が早い段階から警告してくれていたのに」ポン
エレン「っ……二人ともお気をつけて…!」
グンタ「心配するな。必ずオルオを連れて戻る(腹も減ったし)」
エルド「ああすぐにな(腹も減ったし)」
ヒヒーン パカラパカラ
.
.
ペトラ「……戻ろうか」
エレン「はい……」
ペトラ「きっと大丈夫だよ。オルオはバカでドジで臆病だけど、悪運は強いから」テクテク
エレン「はぁ」トボトボ
ペトラ「エルドはおちゃらけたところもあるけどリーダーの素質があるし、グンタは時々抜けてるけど真面目で冷静で、二人ともすごく頑丈だから。それに、」
エレン「仲間想い…ですよね」
ペトラ「…うん」
エレン「オレにも、そういう仲間がいました」
ペトラ「今は私たちがいる」
エレン「……!」
ペトラ「エレンも大事な仲間だよ。それに、同期の子達とも今は離れてるけど気持ちは繋がってるでしょう?」
エレン(あ……)
ペトラ「だから信じよう」
エレン「…はい!」
.
.
オルオ「さてと、薪を焚いたお陰でずいぶん暖まってきたな」
オルオ「濡れた服をここに干しゃよかったか」
オルオ「まあいい。まずは魚をよく洗って内臓をとる」ジャブジャブ
オルオ「軽く塩をして、腹にその辺で採ったフェンネルを詰め」グイグイ
オルオ「鍋を火にかけ、魚、玉ねぎ、ひよこ豆、トマトの缶詰にワインと水をぶちこんで煮る」ジュワワー
オルオ「以上」
オルオ「あっクソにんにく忘れてた。今入れりゃいいか。オリーブもあればいいんだが、贅沢は言うまい」
オルオ「……ふーっ」
オルオ(弱火でじっくり長時間煮込みたいところだが、急ぎだからな…)
オルオ(どのみちこっからは目を離せねえ。火加減に気を付けつつ一休みすっか)
オルオ「……」
オルオ(にしても、天候まで読んじまうとはやっぱり兵長はすげえや)
オルオ(それに比べてあいつらの薄情なことといったらねえな、まったく)
オルオ(この強烈な雨と風、俺だから無事で済んだようなものの…)
オルオ(エルドやグンタはともかく女子供にゃ酷だろうな)
オルオ(というか、全員で行くにはもうちょい良い釣り場を探すかしねえとなー)ウーム
.
ペトラ「ひとまず食堂に戻って来たけど……カップとか出しっぱなしだったね」
エレン「片付けましょうか…」セッセッ
ペトラ「そういえばカードはどうだった?」
エレン「ああ、久しぶりだったんで楽しかったです。エルドさん達は今日はツイてなかったみたいですけど」
ペトラ「ふうん、さすがにイカサマはなしか」
エレン「やだなあ、ババ抜きに大富豪ですよ」
ペトラ「それでもたまにやるのよあの二人。その点オルオはこういうのからっきしでね。昔からよくカモにされてたなー」
エレン「は…はは…」
オルオ「ぶえっくし!えーっくしょ!!」
オルオ「???」ズズッ
ペトラ「……いま何か聞こえた?」
エレン「え?」
ペトラ「気のせいか……あーなんか思い出したら腹が立ってきた…ほんっとにあのバカ心配かけて!」
エレン「だ、大丈夫ですって!信じて待とうって言ったじゃないですか」
ペトラ「う…そうだね、ごめん、余計な話しちゃった。カップ片付けてくるね!」
エレン「はいっ」
エレン「………ん?」
ペトラ「え?」
エレン「………何か、匂いません?」クンクン
ペトラ「え、やだ、私匂う…?」ガーン
エレン「いえそうじゃなくて、何か食い物の匂いが…」クンクン
ペトラ「?」クンクン
ペトラ「ほんとだ。なんだろ、トマト…?」
エレン「調理場からですかね。でも一体誰が…」
ペトラ「まさか兵長…?」
エレン「えっ、兵長書類仕事してるんですよね。いくら腹が減ったからってまさか…」
ペトラ「じゃあ他に誰が?」
エレン「…とにかく行ってみましょうよ」ダッ
ペトラ「う、うん」バタバタ
.
オルオ「……」ウトウト
オルオ「はっ!いかんいかん」
オルオ「煮えてきたかな…」チラ
オルオ(いい感じだ。それにこの香り…美味くないわけがねえ!)グギュルルルル
オルオ(焦るな焦るな。空腹は最高の調味料って言うだろ)
オルオ「………?」
オルオ(…足音が聞こえるな。やっと気づいたか)
.
バタバタバタバタ バン!
オルオ「」ビクッ
エレン「あ」
ペトラ「え゙」
オルオ「…オイオイいきなり開けたらビックリするだろーが」
ペトラエレン「……」
オルオ「あ?」
ペトラエレン「ええええええええええええええええ!?」
このSSまとめへのコメント
良かった。
それで続編はどうなっていますか。見たいです。
期待です。